JP3337961B2 - オレフィン系樹脂架橋発泡体 - Google Patents

オレフィン系樹脂架橋発泡体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オレフィン系樹脂
架橋発泡体に関し、更に詳しくは、高温領域に於ける伸
度、表皮強度が改善され、複雑で深い形状に対しても成
形加工性が優れたオレフィン系樹脂架橋発泡体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】プロピレン系樹脂に、ジビニルベンゼン
やジエチレングリコールジメタクリレートなどの架橋助
剤を添加し、有機過酸化物を加熱分解または電離性放射
線を照射することにより架橋し、加熱発泡して架橋発泡
体を得ることは公知の技術である(特公昭46−387
16号公報、特開昭112940号公報、特開昭57−
212236号公報、特開昭59−191107号公
報、特公昭60−28852号公報、特公平1−272
641号公報など)。
【0003】プロピレン系樹脂架橋発泡体は、オレフィ
ン系樹脂架橋発泡体の中で高い融点を持ち、110〜1
20℃に於ける伸度が優れているため、車輛関係を始め
として、各種分野に於いて多用されている。しかしなが
ら、従来の方法で製造されたプロピレン系樹脂架橋発泡
体は、110〜120℃に於ける伸度は優れているが、
140〜160℃の高温領域に於いては、伸度が急速に
低下し、高温で成形すると、形状保持性に劣るという問
題があり、しかも表皮強度も低下してしまう。
【0004】最近の成形分野に於いて、車輌内装材を例
示すると、ドア、インスツルメントパネル、コンソール
ボックス等は、複雑な立体形状に加工されるようにな
り、深絞り成形が要求されるようになった。又、生産性
の向上を図るために急速に加熱する必要があり、それに
伴って加工温度が上昇するため、高温領域、特に140
〜160℃に於ける伸度、表皮強度を向上させる必要性
がでてきた。
【0005】上記の要求水準を充たす架橋発泡体は、特
開平4−248846号公報に於いて、既に我々によっ
て開示され、プロピレン系樹脂とエチレン−α−オレフ
ィン共重合体との両者に、特定のMIと密度を有するエ
チレン−α−オレフィン共重合体を良好に相溶させて架
橋・発泡させることにより、高温領域の伸度と表皮強度
の向上が成就された。しかしながら、上記の要求水準
は、年々引き上げられ、更なる向上が要望されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のよう
な問題を解決するためになされたもので、高温に於い
て、伸度と表皮強度が大きく、深絞り成形性が、従来よ
りも優れたオレフィン系樹脂架橋発泡体を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のオレフィン系樹
脂架橋発泡体は、オレフィン系樹脂、熱分解型発泡剤、
及び、架橋助剤からなる発泡性樹脂組成物を架橋、発泡
してなるオレフィン系樹脂架橋発泡体であって、該オレ
フィン系樹脂が、融点が130〜165℃の結晶性プロ
ピレン系樹脂(A)40〜90重量%、メルトインデッ
クスが2〜40で、密度(g/cm3 )が0.92〜
0.96であるエチレン−α−オレフィン共重合体
(B)5〜50重量%、及び、メルトインデックスが
0.5〜40で、密度(g/cm3 )が0.85〜0.
90の低結晶性のプロピレン−α−オレフィン共重合体
(C)5〜40重量%よりなることを特徴とする。
【0008】本発明で使用される結晶性プロピレン系樹
脂(A)は、プロピレンのホモポリマー、又は、プロピ
レンを主成分とする共重合体であり、ランダム、ブロッ
クのいずれでもよいが、立体規則性構造を持つアイソタ
クチック・ポリプロピレンが好ましい。上記プロピレン
を主成分とする共重合体は、通常、プロピレンの含有率
が90重量%以上のα−オレフィンとの共重合体であ
る。α−オレフィンとしては、エチレン、1−ブテン、
4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−ヘキセ
ン、3,3−ジメチル−1−ヘキセン等を挙げることが
できる。尚、本発明でいう結晶性とは、実質的に融点を
有することを意味する。
【0009】結晶性プロピレン系樹脂(A)の融点は、
130〜165℃であることが必要であり、メルトイン
デックス(MI:ASTM D1238)は、0.5〜
15であることが好ましい。融点が、130℃未満の場
合は、得られる発泡体の耐熱性が低く、165℃を超え
ると、熱分解型発泡剤の分解が起こり、発泡性樹脂組成
物の押出成形が困難となる。MIが0.5未満では、流
動性が低くて押出成形が難しく、MIが15を越える
と、得られる発泡体の耐熱性、表面強度が低くなる。
【0010】結晶性プロピレン系樹脂(A)の配合割合
は、40〜90重量%が必要であり、50〜80重量%
が最適である。40重量%未満の場合は、得られる発泡
体の高温物性と熱成形加工性(サーモフォーミング性)
が低下し、90重量%を超えると、発泡性樹脂組成物の
押出成形性が悪くなる。
【0011】エチレン−α−オレフィン共重合体(B)
は、エチレンを50重量%以上を含有するα−オレフィ
ンとの共重合体で、通常の直鎖状低密度ポリエチレンを
意味し、α−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブ
テン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−
ヘキセン、3,3−ジメチル−1−ヘキセン等が挙げら
れる。
【0012】又、エチレン−α−オレフィン共重合体
(B)は、融点が95〜135℃であることが好まし
く、MIが2〜40、密度(g/cm3 )が0.92〜
0.96であることが必要である。
【0013】融点が95℃未満の場合は、発泡性樹脂組
成物の各成分の分散性を悪くし、得られる発泡体の耐熱
性を低下させる。又、135℃を超えると、発泡性樹脂
組成物の溶融流動性を低下させ、押出成形が難しくな
る。
【0014】MIが、2未満の場合は、発泡性樹脂組成
物の溶融粘度が大きくて、該組成物の各成分の分散性を
悪くし、押出成形が難しくなる。又、40を超えると、
発泡性樹脂組成物の溶融流動性が大きすぎて、各成分の
分散性を逆に悪くし、得られる発泡体の耐熱性、表皮強
度を低くする。
【0015】密度が0.92(g/cm3 )未満の場合
は、発泡性樹脂組成物の溶融流動性が大きすぎて、各成
分の分散性を悪くし、得られる発泡体の耐熱性、表皮強
度が低下する。又、密度が0.96(g/cm3 )を超
えると、発泡性樹脂組成物の溶融流動性が低下し、結果
として押出温度を上昇しなくてはならず、押出成形性が
悪くなる。
【0016】エチレン−α−オレフィン共重合体(B)
の配合量は、5〜50重量%が必要であり、最適配合量
は10〜40重量%である。5重量%未満の場合は、発
泡性樹脂組成物の押出温度が高くなって、押出成形時に
熱分解型発泡剤が分解する。又、50重量%を超える
と、得られる発泡体の耐熱性、高温伸度が低下する。
【0017】プロピレン−α−オレフィン共重合体
(C)は、プロピレンを50重量%以上を含有するα−
オレフィンとの共重合体で、低結晶性のものである。α
−オレフィンとしては、例えば、エチレン、1−ブテ
ン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘ
キセン、1−ヘプテン、1−オクテン等が挙げられる。
尚、本発明でいう低結晶性とは、実質的に融点を有さな
いことを意味する。
【0018】上記のプロピレン−α−オレフィン共重合
体(C)は、MIが0.5〜40が必要であり、2〜2
0が最適である。MIが、上記の範囲を逸脱すると、発
泡性樹脂組成物の溶融粘度が大き過ぎたり、小さ過ぎた
りして、上記結晶性プロピレン系樹脂(A)、エチレン
−α−オレフィン共重合体(B)を均一に相溶させるこ
とが難しくなり、得られる発泡体の所望の物性が得られ
ない。
【0019】又、プロピレン−α−オレフィン共重合体
(C)の密度(g/cm3 )は、0.85〜0.90が
必要であり、0.87〜0.89が最適である。密度
が、0.85未満の場合は、単量体からの重合自体が困
難となる。又、0.90を超える場合は、上記結晶性プ
ロピレン系樹脂(A)、エチレン−α−オレフィン共重
合体(B)を均一に相溶させることが難しくなる。
【0020】プロピレン−α−オレフィン共重合体
(C)の配合量は、5〜40重量%が必要であり、10
〜30重量%が最適である。5重量%未満の場合は、上
記結晶性プロピレン系樹脂(A)、エチレン−α−オレ
フィン共重合体(B)を均一に相溶させることが難しく
なり、得られる発泡体の所望の物性が得られない。又、
40重量%を超えると、得られる発泡体の耐熱性、高温
伸度が得られない。又、エチレン−α−オレフィン共重
合体(B)及びプロピレン−α−オレフィン共重合体
(C)の配合割合が、上記範囲内にあることによって、
高温に於ける物性、熱成形性が良好な架橋発泡体を得る
ことができ、特に、プロピレン−α−オレフィン共重合
体(C)の配合割合が上記範囲内にあることによって、
高温に於ける伸度、表皮強度を向上させる役割が大き
い。
【0021】発泡性樹脂組成物を架橋、発泡してオレフ
ィン系樹脂架橋発泡体を得るには、公知の方法が採用さ
れ、発泡性樹脂組成物をシート状に成形して発泡性樹脂
組成物シートとした後に、架橋、発泡する方法が一般的
である。架橋方法には、大別して、放射線架橋法と化学
架橋法の二つの方法があり、発泡性樹脂組成物の配合と
架橋方法が主として異なる。
【0022】放射線架橋法に於ける発泡性樹脂組成物
は、上記結晶性プロピレン系樹脂(A)、エチレン−α
−オレフィン共重合体(B)、プロピレン−α−オレフ
ィン共重合体(C)から構成されたオレフィン系樹脂、
熱分解型発泡剤、架橋助剤からなる発泡性樹脂組成物の
他に、目的に応じて、適宜、発泡助剤、顔料、充填剤、
老化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤などが配合され
ても構わない。又、化学架橋法に於ける発泡性樹脂組成
物は、放射線架橋法に於ける発泡性樹脂組成物に、加熱
分解してラジカルを生じる過酸化物が新たに配合され
る。
【0023】熱分解型発泡剤とは、熱分解温度が本発明
に使用するオレフィン系樹脂組成物の溶融温度より高い
発泡剤であれば、特に限定されるものではないが、例え
ば、アゾジカルボンアミド、ヒドラゾジカルボンアミ
ド、アゾジカルボン酸バリウム、ジニトロソペンタメチ
レンテトラミン、ニトロソグアニジン、p,p’−オキ
シビスベンゼンスルホニルセミカルバジド、トリヒドラ
ジンシンメトリックトリアジン、ビスベンゼンスルホニ
ルヒドラジドバリウムアゾジカルボキシレート、アゾビ
スイソブチロニトリル、トルエンスルホニルヒドラジド
などが挙げられ、これらの少なくとも1種が使用でき
る。
【0024】熱分解型発泡剤の配合量は、オレフィン系
樹脂100重量部に対し、1〜50重量部であることが
好ましく、更に好ましくは、5〜30重量部である。1
重量部未満の場合は、元の樹脂に近い低発泡体になり、
50重量部を超えると、発泡性樹脂組成物の押出成形が
難しくなり、発泡効率も著しく低下する。
【0025】過酸化物とは、本発明に使用するオレフィ
ン系樹脂の溶融温度で、急激な熱分解をしないものであ
れば、特に限定されるものではなく、例えば、イソブチ
ルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−
ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサ
ン、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピ
ル)ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−
t−ブチルパーオキサイドなどが挙げられ、これらの少
なくとも1種が使用できる。過酸化物の配合量は、オレ
フィン系樹脂100重量部に対し、0.1〜10重量部
であることが好ましく、更に好ましくは、0.2〜5重
量部である。0.1重量部未満の場合は、架橋の効果が
少なく、10重量部を超えると、発泡性樹脂組成物の発
泡性が低下する。
【0026】架橋助剤とは、電離性放射線の照射や過酸
化物の分解によって生じるラジカルによって、結晶性プ
ロピレン系樹脂(A)を分解させずに架橋させる為に使
用され、通常、ラジカル重合性多官能性モノマーが使用
され、例えば、エチレングリコールジメタクリレート、
ジビニルベンゼン、1,6−ヘキサンジオールジメタク
リレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレ
ート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、ジビニルナフタレン、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート、トリアリ
ルシアヌレートなどが挙げられ、これらの少なくとも1
種が使用できる。
【0027】架橋助剤の配合量は、オレフィン系樹脂1
00重量部に対し、0.5〜30重量部であることが好
ましく、より好ましくは、2〜15重量部である。0.
5重量部未満の場合は、配合する効果が少なく、30重
量部を超えると、架橋密度が上がり過ぎて、発泡性が低
下する。
【0028】放射線架橋による発泡性樹脂組成物シート
を作製するには、通常、押出機が使用され、熱分解型発
泡剤の分解温度以下で押出成形されて、発泡性樹脂組成
物シートが作製され、しかる後に、電子線(β線)など
の電離性放射線が、片面又は両面に照射されて架橋が行
われる。電離性放射線照射量は、架橋助剤の種類、目的
によって異なるが、一般に、0.1〜50Mrad、好
ましくは0.5〜20Mradである。電離性放射線照
射量が、上記の範囲を逸脱すると、発泡性樹脂組成物シ
ートが加熱、発泡される時、良好に発泡しない。
【0029】化学架橋による発泡性樹脂組成物シートを
作製するには、同様に、押出機が使用され、熱分解型発
泡剤及び過酸化物の分解温度以下で押出成形されて、発
泡性樹脂組成物シートが作製され、熱分解型発泡剤の分
解温度以下、且つ、過酸化物の分解温度以上の温度で所
定時間加熱して架橋が行われる。
【0030】発泡に適合した架橋の度合いは、ゲル分率
で行われ、20〜70%が好ましく、更に好ましくは、
30〜65%である。ゲル分率が20%未満の場合は、
発泡する時の粘度が低過ぎて、気泡が破れ、得られる発
泡体も耐熱性が低い。又、70%を超えると、発泡時、
気泡が破壊して発泡しない。尚、本発明でいうゲル分率
は、以下の方法により測定した値である。発泡体を厚さ
方向に約100mg精密に秤取し、120℃のキシレン
100mlに24時間浸した後、200メッシュのステ
ンレス製金網で濾過して金網上の不溶解分を真空乾燥
し、不溶解分の重量を精密に秤量し、ゲル分率を下記の
式にて百分率で算出する。 ゲル分率(%)=(不溶解分の重量/秤取した発泡体の
重量)×100
【0031】発泡性樹脂組成物シートは、架橋の後、縦
型又は横型の発泡機に導入されて、熱分解型発泡剤の分
解温度以上に加熱されて、発泡され、ロール冷却され
て、オレフィン系樹脂架橋発泡体が得られる。
【0032】
【作用】本発明は、結晶性プロピレン系樹脂(A)、エ
チレン−α−オレフィン共重合体(B)、プロピレン−
α−オレフィン共重合体(C)を最適組成で相溶させた
オレフィン系樹脂架橋発泡体である。
【0033】従って、本発明で使用される発泡性樹脂組
成物は、熱分解型発泡剤が分解することなく、良好な押
出成形性を持ち、得られるオレフィン系樹脂架橋発泡体
は、140〜160℃の高温の熱成形(サーモフォーミ
ング性)に耐え、良好に伸びるので、複雑な立体的な真
空・プレス成形ができる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下に、実施例および比較例を挙
げて本発明についてさらに具体的に説明するが、本発明
は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
尚、本発明の実施例および比較例では、以下の記号に示
したオレフィン系樹脂を使用した。 PP1:エチレン含有量が3.6重量%の結晶性のエチ
レン−プロピレンランダム共重合体 MI;2、融点;150℃ PP2:エチレン含有量が3.6重量%の結晶性のエチ
レン−プロピレンランダム共重合体 MI;8、融点;142℃
【0035】PE1:1−ヘキセンが共重合された直鎖
状低密度ポリエチレン MI;18、密度;0.92 PE2:1−ヘキセンが共重合された直鎖状低密度ポリ
エチレン MI;8、密度;0.92 PP3:低結晶性のプロピレン−α−エチレン共重合体
(宇部レキセン社製、商品名「CAP350」) MI;14、密度;0.87 PP4:低結晶性のプロピレン−α−エチレン共重合体
(宇部レキセン社製、商品名「CAP330」) MI;3.8、密度;0.89
【0036】実施例1、2、比較例1〜4 表1に示した所定量のPP1〜4、PE1、2よりなる
オレフィン系樹脂100重量部に対して、熱分解型発泡
剤としてアゾジカルボンアミド10重量部、架橋助剤と
してトリメチロールプロパントリアクリレート2重量
部、抗酸化剤0.5重量部を配合し、150mmφのベ
ント式単軸押出機を使用して、樹脂温100℃以下で押
出し、肉厚1.0mmの発泡性樹脂組成物シートを得
た。
【0037】上記の発泡性樹脂組成物シートに電子線を
4.0Mrad照射して架橋させた。しかる後に、25
0℃に加熱した熱風オーブン中に入れて発泡させ、肉厚
約2.0mmのオレフィン系樹脂架橋発泡体を得た。得
られた該発泡体について、下記の評価方法に基づいて、
高温伸度、高温に於ける表皮強度、真空成形性、加工時
のフクレ現象を評価し、表1に示した。
【0038】評価方法 実施例の物性値は、下記の(1)〜(5)の評価方法で
測定した。 (1)高温伸度 JIS K 6767に準拠して140℃及び160℃
での伸びを測定した。測定は、引張試験機に於いて、温
度を140℃、又は、160℃で5分間放置して、試料
を所定温度に安定させた後に測定を行った。
【0039】(2)真空成形性 遠赤外線ヒーターにて発泡体の表面温度が150℃〜1
60℃になるように設定し、円柱状の雌型金型を用い
て、真空成形を行ない、その成形時の深さDと直径Lの
比(展開率:D/L)で表示した。この値が大きいほど
成形性が良好であることを示す。
【0040】(3)高温表皮強度 引張試験機に於いて、表皮材を張り合わせた発泡体を2
5mm幅の短冊状に切断し、その端部の表皮材と発泡体
を剥離し、150℃に設定した保温箱に5分間放置し
て、試料を所定温度に安定させた後に、試料と垂直方向
に剥離した表皮を500mm/分の速度で、引き剥が
し、その引張強度を求めた。
【0041】(4)成形時のフクレ 発泡体に表皮材を貼り合わせた試料を、真空成形し、表
皮材と発泡体との分離状態の有無を目視した。
【0042】(5)見掛け密度 JIS K 6767に準拠して測定した。
【0043】
【表1】
【0044】表1から明らかな様に、PP3又はPP4
を配合したオレフィン系樹脂を用いて得られた架橋発泡
体(実施例1、2)は、これを配合していないオレフィ
ン系樹脂を用いて得た発泡体(比較例1〜4)と比べ
て、160℃及び140℃に於ける伸度が向上してお
り、熱成形時のフクレが発生せず、真空成形性が優れて
いた。
【0045】
【発明の効果】本発明のオレフィン系樹脂架橋発泡体
は、上述の様に構成されているので、高温領域、特に、
140〜160℃に於ける伸度、表皮強度が大きく、深
絞り成形性に優れている。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オレフィン系樹脂、熱分解型発泡剤、及
    び、架橋助剤からなる発泡性樹脂組成物を架橋、発泡し
    てなるオレフィン系樹脂架橋発泡体であって、該オレフ
    ィン系樹脂が、融点が130〜165℃の結晶性プロピ
    レン系樹脂(A)40〜90重量%、メルトインデック
    スが2〜40で、密度(g/cm3 )が0.92〜0.
    96であるエチレン−α−オレフィン共重合体(B)5
    〜50重量%、及び、メルトインデックスが0.5〜4
    0で、密度(g/cm3 )が0.85〜0.90の低結
    晶性のプロピレン−α−オレフィン共重合体(C)5〜
    40重量%よりなることを特徴とするオレフィン系樹脂
    架橋発泡体。
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