JP3337639B2 - チャックジョイント - Google Patents

チャックジョイント

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JP3337639B2
JP3337639B2 JP09024898A JP9024898A JP3337639B2 JP 3337639 B2 JP3337639 B2 JP 3337639B2 JP 09024898 A JP09024898 A JP 09024898A JP 9024898 A JP9024898 A JP 9024898A JP 3337639 B2 JP3337639 B2 JP 3337639B2
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隆三 伊藤
憲治 佐藤
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IKURA SEIKI SEISAKUSHO CO Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、棒材を棒材加工機に向
かって移動させる棒材供給機に設けられた送り矢の、送
り矢本体とフィンガーチャックとの間に設けられたチャ
ックジョイントに関し、より詳細には、フィンガーチャ
ックを先端部に着脱自在に取り付けることができるよう
になったチャックジョイントに関する。
【0002】
【従来技術】従来から、棒材加工機に向かって棒材を供
給するための棒材供給機が知られている。棒材供給機の
ガイドレール内には、棒材をガイドレールに沿って棒材
加工機に向かって移動させるための送り矢が設けられて
いる。送り矢は一般的に、送り矢を前後に移動させる駆
動手段に連結された送り矢本体と、先端に設けられた、
棒材の後端部を把持するためのフィンガーチャックと、
これらの間に設けられたチャックジョイントとからな
る。チャックジョイントは、フィンガーチャックによっ
て把持された棒材を回転可能に支持する。フィンガーチ
ャックは、先端に設けられたフィンガー部によって棒材
の後端部を把持するようになっているが、様々な径を有
する棒材を把持可能にするために、給送すべき棒材の径
によって取替え可能になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、作業者
は、フィンガーチャックを加工すべき棒材の径が変わる
たびに交換しなければならないので、フィンガーチャッ
クのチャックジョイントへの着脱は容易、かつ、短時間
に行えることが望ましい。他方、棒材及びそれを把持す
るフィンガーチャックは、棒材の加工中、棒材加工機に
よって高速回転される。近年、当業界の棒材供給機の無
人化の要請により、棒材供給機の作動中に、作業者が監
視している必要のないように、棒材供給機の作動中、フ
ィンガーチャックとチャックジョイントとの間の連結は
確実に維持されていなければならない。そこで、本発明
の目的は、フィンガーチャックの着脱を容易に、かつ、
短時間に行える連結部を有するチャックジョイントを提
供することにある。
【0004】また、本発明の目的は、棒材及びフィンガ
ーチャックの高速回転中、フィンガーチャックとチャッ
クジョイントとの間の連結が確実に維持される連結部を
有するチャックジョイントを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、棒
材を棒材加工機に向かって移動させる棒材供給機に設け
られた送り矢の、送り矢本体とフィンガーチャックとの
間に設けられ、かつ、前記フィンガーチャックを先端部
に着脱自在に取り付けることができるようになったチャ
ックジョイントであって、先端部に前記チャックジョイ
ントの長手方向に延びて形成された、前記フィンガーチ
ャックの後端部に形成されたボアを嵌合させて連結する
ための縮径部と、前記縮径部に長手方向軸線に対して垂
直方向に貫通して形成された横孔と、該横孔から長手方
向中心軸線に沿って延びる縦孔と、前記横孔の中に嵌合
し、かつ、端部が前記横孔から突出して延びるピン部材
と、前記縦孔の中に収容された、前記ピン部材の前記横
孔からの抜け防止手段とを有し、該抜け防止手段が、前
記縦孔の中に前記横孔に隣接して設けられた球体と、前
記縦孔の長手方向中心軸線上で前記球体に接する係合面
を有する押し部材と、前記球体を前記押し部材を介して
前記縦孔の長手方向中心軸線に沿って前記横孔に向かっ
て付勢するための圧縮コイルばねとを有し、更に、前記
縦孔と前記横孔との境界部には、前記縦孔の長手方向中
心軸線と同心状に、前記球体を前記横孔の中に部分的に
突出させる開口部が形成されており、また、前記ピン部
材の周壁には、前記開口部から突出した前記球体の湾曲
面を受け入れる凹部が形成されている、ことを特徴とす
るチャックジョイントによって達成することができる。
【0006】本発明にかかるチャックジョイントは、後
端部にチャックジョイントの縮径部を挿入するためのボ
アが形成されており、かつ、横孔と整列する貫通孔をも
つフィンガーチャックと組み合わせて使用することを前
提としている。まず、フィンガーチャックのボアの中に
チャックジョイントの縮径部を挿入しつつ、チャックジ
ョイントの横孔をフィンガーチャックの貫通孔に整列さ
せる。ピン部材をフィンガーチャックの貫通孔を介し
て、チャックジョイントの横孔の中に挿入すると、ピン
部材によって、開口部から横孔の中に突出している抜け
防止手段の球体が、圧縮コイルばねの付勢力に抗して横
孔の中に押し込められ、ピン部材の挿入を許容する。ピ
ン部材に形成された凹部が球体と整列するとき、球体は
圧縮コイルばねによって付勢されて凹部の中に突出す
る。
【0007】フィンガーチャックを取り替える際は、ピ
ン部材の端面を棒状の工具等で押す。ピン部材に形成さ
れた凹部と係合している球体が、ピン部材の長手方向へ
の移動に伴って縦孔の中に押し込まれ、ピン部材が横孔
の中から押し出される。次いで、フィンガーチャックを
チャックジョイントから引き抜いて、次に加工すべき棒
材の径に応じた別のフィンガーチャックを上記の手順に
従って、チャックジョイントの先端に装着する。本発明
によれば、チャックジョイントの縮径部をフィンガーチ
ャックのボアの中に挿入して連結するようになってお
り、また、横孔の中にピン部材を挿入するだけで、フィ
ンガーチャックのチャックジョイントからの抜けを防止
することができる。しかも、ピン部材の抜け防止手段が
設けられているので、棒材及びフィンガーチャックが高
速回転しても、ピン部材が遠心力によって横孔から抜け
ることがない。
【0008】特に、本発明における抜け防止手段におい
ては、ピン部材の凹部と係合する球体は、押し部材を介
して圧縮コイルばねによって付勢されているので、球体
は、縦孔の長手方向中心軸線に沿って、縦孔の長手方向
中心軸線と同心状に形成された開口部に向けて真っ直ぐ
に押圧され、球体の開口部からの突出を確保することが
できる。すなわち、圧縮コイルばねの端部は、螺旋を成
すワイヤ部材の端部が傾斜して終端しており、圧縮コイ
ルばねの端部を球体に直接係合させて付勢するようにし
た場合、球体に対して縦孔の長手方向中心軸線から偏位
した方向の力が与えられてしまう。球体に対してこのよ
うな偏位した力、すなわち縦孔の長手方向軸線に対して
横方向の分力が与えられると、例えば、縦孔と球体との
間の遊び又は隙間で球体が横方向に移動してしまい、球
体が開口部から引っ込んでしまう方向に偏位してしまう
恐れがある。このような事態が生じると、球体がピン部
材に形成された凹部と確りと係合することができず、高
速回転時に、ピン部材が抜けてしまう。本発明において
は、ピン部材の凹部と係合する球体が、押し部材を介し
て圧縮コイルばねによって付勢させるようになっている
ので、球体を縦孔の長手方向中心軸線に沿って横孔に向
かって真っ直ぐに付勢することができ、開口部から突出
した球体によって、確実にピン部材の抜けを防止するこ
とができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照しつつ、
本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1
は、本実施の形態にかかるチャックジョイントの先端に
フィンガーチャックが取付けられた状態を示す長手方向
部分断面図である。また、図2は、ピン部材の抜け防止
手段の詳細を示す拡大部分断面図である。本実施の形態
にかかるチャックジョイント2は、棒材Wを棒材加工機
に向かって移動させる棒材供給機(図示せず)のガイド
レールの中に設けられた送り矢4の、送り矢本体6とフ
ィンガーチャック8との間に設けられている。送り矢4
は全体的に断面円形の棒状で、金属製である。チャック
ジョイント2の先端部には、棒材加工機によって加工す
べき径の棒材Wを把持することができるフィンガー部8
aを有するフィンガーチャック8を着脱自在に取り付け
ることができるようになっている。
【0010】チャックジョイント2の先端部には長手方
向に延びる、断面円形の縮径部10が形成されている。
また、チャックジョイント2に連結するフィンガーチャ
ック8の後端部には、図2に良く示されているように、
チャックジョイント2の縮径部10と緊密に嵌合するボ
ア12が形成されている。更に、チャックジョイント2
の縮径部10には、チャックジョイント2の長手方向軸
線に対して垂直方向に横孔14が形成されている。ま
た、フィンガーチャック8のボア12を形成する周壁に
は、フィンガーチャック8チャックをチャックジョイン
ト2の先端に取付けたとき、チャックジョイント2の横
孔14と整列し、かつ、横孔14の直径とほぼ同じ直径
を有する2つの貫通孔16が、径方向に対向して形成さ
れている。また、チャックジョイント2の横孔14とフ
ィンガーチャック8の貫通孔16の中には、横孔14及
び貫通孔16の直径とほぼ一致する直径の断面円形のピ
ン部材20が、挿入されている。ピン部材20の長さ
は、フィンガーチャック8の外径とほぼ一致している。
すなわち、ピン部材20の両端はチャックジョイント2
の横孔14の外に突出し、フィンガーチャック8の貫通
孔16の中に延びているが、フィンガーチャック8の周
面の外には突出しない長さ寸法になっている。これによ
り、棒材W及びフィンガーチャック8の高速回転の妨げ
にならないようになっている。また、ピン部材20の端
面22は湾曲している。これは、ピン部材20を横孔1
4の中に挿入する際、後述するように、圧縮コイルばね
38によって付勢されることにより、横孔14の中に突
出した球体を、湾曲面と湾曲面との係合で容易に、圧縮
コイルばね38の付勢力に抗して、縦孔の中に押し込め
ることができる。更に、ピン部材20の各端面22に
は、ピン部材20の湾曲面の中心に円錐状凹部18が形
成されている。該円錐状凹部18は、ピン部材20を横
孔14から抜き出す際に、ピン部材20の端部を押す棒
状の工具が湾曲した端面22上で滑って、うまくピン部
材20を押すことができないのを防止し、ピン部材20
の抜き出し作業を容易にするために設けられている。こ
れは、後述するように、特に、ピン部材20が抜け防止
手段によって確りと横孔14の中に係止されており、ピ
ン部材20を大きな力によって押しさなけれがならい場
合に有効である。
【0011】更に、ピン部材20の長手方向の中心部の
周囲には、溝状凹部24が形成されている。溝状凹部2
4は、チャックジョイント2の長手方向中心軸線O−O
を中心として左右対称の形状を有しており、ピン部材2
0の長手方向中心軸線O’−O’に平行に延びる平面2
4aと、平面24aの両端部から、ピン部材20の周面
に向けて開放するように傾斜した、球体の湾曲面と接す
る2つの平坦な傾斜面とで構成されている。上記平面2
4aは、後述する球体の横孔14の中に突出する部分の
先端近傍に設けられ、ピン部材20の溝状凹部24近傍
の強度を確保することができるようになっている。更
に、チャックジョイント2の縮径部10には、横孔14
からチャックジョイント2の長手方向中心軸線O−Oに
沿って延び、端面26で開放する縦孔28が形成されて
いる。縦孔28の端部には雌ねじが形成されている。更
に、雌ねじと螺合する雄ねじを有するねじ部材30によ
って、縦孔28の端部は閉じられている。ねじ部材30
には、縦孔28の長手方向中心軸線O−Oに沿って縦孔
28の後端部を構成する縦孔後端部28aが形成されて
いる。
【0012】ピン部材20が横孔14から抜けるのを防
止するための抜け防止手段32が縦孔28の中に収容さ
れている。抜け防止手段32は、縦孔28の中に横孔1
4に隣接して設けられた球体34と、横孔14とは反対
側で球体34に係合する押し部材36と、球体34を押
し部材36を介して縦孔28の長手方向中心軸線O−O
に沿って横孔14に向かって付勢するための圧縮コイル
ばね38とを有する。球体34が収容された、縦孔28
の横孔14に隣接する部分の直径は、球体34が長手方
向に円滑に移動できる程度に、球体34の直径より僅か
に大きくなっている。また、縦孔28と横孔14との境
界部には、縦孔28の長手方向中心軸線O−Oと同心状
に配置され、球体34の直径より小さな直径をもち、球
体34を横孔14の中に部分的に突出させる円形の開口
部40が形成されている。開口部40の周縁部は、縦孔
28側において、球体34の球面に沿ってテーパ42さ
れている。
【0013】押し部材36は、縦孔28の長手方向中心
軸線O−Oに対して垂直方向に配向された円板部分36
aと、円板部分36aの球体34とは反対側の面から、
縦孔28の長手方向中心軸線O−Oと同軸状に圧縮コイ
ルばね38の中へと延びる軸部36bとを有する。円板
部分36aの球体34側の面は平面であり、その中心に
球体34が係合する係合面36cを構成する。軸部36
bの直径は、圧縮コイルばね38の内径と実質的に同一
又はそれよりやや小さい大きさを有し、軸部36bが圧
縮コイルばね38の中で斜めに配向されてしまうのが防
止されており、これにより円板部分36aが縦孔28の
長手方向中心軸線O−Oに対して垂直方向に維持され
る。また、圧縮ばねの前端は、軸部36bから半径方向
外方に延びる円板部分36aの周縁部又はつば部分36
dに係合している。また、圧縮ばねの後端部分は、上述
のねじ部材30に形成された縦孔後端部28aの中に収
容されている。圧縮ばねは、ねじ部材30の雄ねじをチ
ャックジョイント2の縮径部10の前端部に形成された
雌ねじに螺合することにより圧縮され、球体34を縦孔
28の長手方向中心軸に沿って、押し部材36のつば部
分36dを介して開口部40に向かって付勢する。ピン
部材20が横孔14の中に装着されているとき、開口部
40から突出した球体34の湾曲面は、ピン部材20の
溝状凹部24の2つの傾斜面24bと2点で接し、ま
た、球体34の後端は、押し部材36の係合面36cと
縦孔28の長手方向中心軸線O−O上の1点と接してお
り、すなわち、球体34は3点で支持されている。
【0014】本発明にかかるチャックジョイント2は以
下の通り作用する。まず、図1に示すように、チャック
ジョイント2の先端部に取付けられたフィンガーチャッ
ク8を、径の異なる棒材Wを把持するための他のフィン
ガーチャック8に交換する場合には、まず、先端部がや
や尖った棒状の工具をピン部材20の端面22に形成さ
れた円錐状凹部18に係合させ、ピン部材20を長手方
向に押す。すると、ピン部材20に与えられた押し力に
よって、ピン部材20の、溝状凹部24の傾斜面24b
によって、開口部40から突出している球体34が圧縮
コイルばね38の付勢力に抗して、縦孔28の中へと押
し込められる。これによりピン部材20が横孔14から
押し出される。ピン部材20が通過すると、球体34
は、再び、圧縮コイルばね38によって開口部40を介
して横孔14の中に突出する。次いで、フィンガーチャ
ック8をチャックジョイント2の縮径部10から抜き取
る。
【0015】引続き、次に加工すべき棒材Wの径に応じ
て所定のフィンガーチャック8を選択し、チャックジョ
イント2の縮径部10をフィンガーチャック8のボア1
2の中に挿入する。その際、フィンガーチャック8に形
成された2つの貫通孔16が、チャックジョイント2の
横孔14と整列するようにする。ピン部材20を貫通孔
16を介して横孔14の中に挿入する。ピン部材20の
湾曲した端面22が開口部40から突出した球体34の
湾曲面に当接する。更にピン部材20を横孔14の中に
押し込むと、球体34はピン部材20の湾曲した端面2
2との間の湾曲面と湾曲面との係合によって円滑に縦孔
28の中へと押し込まれる。ピン部材20の溝状凹部2
4が球体34と整列すると、球体34が圧縮コイルばね
38によって押圧されて、溝状凹部24の中に突出す
る。これにより、ピン部材20の長手方向の移動が防止
される。
【0016】ここで、ピン部材20の溝状凹部24と係
合する球体34は、圧縮コイルばね38によって押し部
材36のつば部分36dを介して付勢されているので、
球体34に縦孔28の長手方向中心軸線O−Oの方向に
力を与えることができる。これにより、球体34が縦孔
28の長手方向中心軸線O−Oと同心状に形成された開
口部40に向けて真っ直ぐに押圧される。かくして、球
体34の開口部40からの突出を確保することができ
る。また、ピン部材20が横孔14の中に装着されてい
るとき、開口部40から突出した球体34の湾曲面は、
ピン部材20の溝状凹部24の2つの傾斜面24bと2
点で接し、また、球体34の後端は、押し部材36の係
合面36cと縦孔28の長手方向中心軸線O−O上の1
点と接しており、すなわち、球体34は3点で支持され
ている。
【0017】本実施の形態によれば、球体34を押し部
材36のつば部分36dを介して圧縮コイルばね38に
よって付勢するようになっているので、球体34が縦孔
28の長手方向中心軸線O−Oに沿って開口部40に向
かって真っ直ぐに付勢され、球体34が縦孔28の長手
方向中心軸線O−Oと同心状に形成された開口部40に
向けて真っ直ぐに押圧される。かくして、球体34の開
口部40の中への、すなわち、ぴん部材の溝状凹部24
の中への突出を確保することができ、棒材W及びフィン
ガーチャック8の高速回転によってピン部材20に遠心
力が与えられても、ピン部材20が横孔14から抜ける
ことがなく、かくして、フィンガーチャック8とチャッ
クジョイント2との間の連結が外れることがない。すな
わち、例えば、圧縮コイルばね38の端部は、螺旋を成
すワイヤ部材の端部が傾斜して終端しているため、もし
圧縮コイルばね38の端部を球体34に直接係合させて
付勢するようにすると、球体34に対して縦孔28の長
手方向中心軸線O−Oから偏位した方向の力が与えられ
てしまう。球体34に対してこのような偏位した力、す
なわち縦孔28の長手方向軸線に対して横方向の分力が
与えられると、縦孔28と球体34との間の遊び又は隙
間で球体34が横方向に、開口部40の周縁部のテーパ
面42に沿って移動してしまい、すなわち、開口部40
から球体34が引っ込む方向に偏位してしまい、かくし
て球体34がピン部材20に形成された溝状凹部24と
確りと係合することができない。更に、一旦、棒材W及
びフィンガーチャック8の回転中は、球体34に遠心力
が働くので、上記のような横方向の力が与えられている
と、更に、テーパ面42に沿った移動が助長されてしま
う。これが起因して、棒材W及びフィンガーチャック8
の高速回転時に、ピン部材20が横孔14から抜けてし
まう事態が生じることが考えられる。本実施の形態にお
いては、このような、ピン部材20の抜けを防止するこ
とができるようになっている。
【0018】また、押し部材36の軸部36bの直径
は、圧縮コイルばね38の内径と実質的に同一又はそれ
よりやや小さい大きさを有しているので、軸部36bが
圧縮コイルばね38の中で斜めに配向されてしまうのが
防止され、これにより円板部分36aが縦孔28の長手
方向中心軸線O−Oに対して垂直方向に維持される。従
って、球体34と円板部分36aとが、球体34の球面
のうち縦孔28の長手方向中心軸線O−O上の点で係合
し、球体34を長手方向中心軸線O−Oに沿って押圧す
ることができる。更に、ピン部材20に形成された溝状
凹部24が、球体34の横孔14の中に突出する部分の
先端近傍に設けられた平面24aで構成されているの
で、ピン部材20の溝状凹部24の強度を確保すること
ができる。
【0019】更に、容易に着脱できるねじ部材30によ
って抜け防止手段32が収容されている縦孔28が閉じ
られているので、抜け防止手段32の組み立てが容易で
ある。更に、ピン部材20の凹部24が周囲に溝状に形
成されているので、ピン部材20を横孔14に挿入する
向きに関わらず、球体34と溝状凹部24との係合を確
保することができる。本発明は、以上の実施の形態に限
定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の
範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範
囲内に包含されるものであることはいうまでもない。例
えば、押し部材36の円板部分36aの球体34との係
合面36cは平面であるが、球体34の湾曲面のうち、
縦孔28の長手方向中心軸線O−O上の点と少なくとも
接する他の形状であってもよく、例えば、球体34の湾
曲面と相補する凹状湾曲面で構成されていてもよい。
【0020】また、押し部材36は、円板部分36aを
縦孔32の長手方向軸線O−Oに対して垂直に維持する
上で、圧縮コイルばね38の中に延びる軸部36bを有
していることが望ましいが、球体34が、球体34の湾
曲面のうち縦孔28の長手方向中心軸線O−O上の点と
接するようになっていれば、軸部36bは設けられてい
なくてもよい。また、ピン部材20の溝状凹部24の平
面24aは、ピン部材20の強度を高めるために設けら
れていることが望ましいが、ピン部材20が折れるのを
防止することができる程度の強度を得ることができれ
ば、平面24aは必ずしも設けられている必要はなく、
溝状凹部24の断面形状は、球体34とそれぞれ接する
2つの上記傾斜面24bをもつ他の形状、例えば、V字
形等、その他の形状に形成されていてもよい。
【0021】また、ピン部材20の両端面22は必ずし
も湾曲面である必要はなく、フィンガーチャック8の貫
通孔16から突出しなければ、平面等、その他の如何な
る形状に形成されていてもよい。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、フィンガーチャックの
着脱を容易に、かつ、短時間に行える連結部を有するチ
ャックジョイントを提供することができる。また、本発
明によれば、棒材及びフィンガーチャックの高速回転
中、フィンガーチャックとチャックジョイントとの間の
連結が確実に維持される連結部を有するチャックジョイ
ントを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態にかかるチャックジョイントの先
端にフィンガーチャックが取付けられた状態を示す長手
方向部分断面図である。
【図2】ピン部材の抜け防止手段の詳細を示す拡大部分
断面図である。
【符号の説明】
2 チャックジョイント 8 フィンガーチャック 10 縮径部 12 ボア 14 横孔 16 貫通孔 20 ピン部材 24 溝状凹部 28 縦孔 32 抜け防止手段 34 球体 36 押し部材 38 圧縮コイルばね 40 開口部

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 棒材を棒材加工機に向かって移動させる
    棒材供給機に設けられた送り矢の、送り矢本体とフィン
    ガーチャックとの間に設けられ、かつ、前記フィンガー
    チャックを先端部に着脱自在に取り付けることができる
    ようになったチャックジョイントであって、 該チャックジョイントは、前記フィンガーチャックによ
    って把持された棒材を回転可能に支持し、 先端部に前記チャックジョイントの長手方向に延びて形
    成された、前記フィンガーチャックの後端部に形成され
    たボアを嵌合させて連結するための縮径部と、前記縮径
    部に長手方向軸線に対して垂直方向に貫通して形成され
    た横孔と、該横孔から長手方向中心軸線に沿って延びる
    縦孔と、前記横孔の中に嵌合し、かつ、端部が前記横孔
    から突出して延びるピン部材と、前記縦孔の中に収容さ
    れた、前記ピン部材の前記横孔からの抜け防止手段とを
    有し、 該抜け防止手段は、前記縦孔の中に前記横孔に隣接して
    設けられた球体と、前記縦孔の長手方向中心軸線上で前
    記球体に接する係合面を有する押し部材と、前記球体を
    前記押し部材を介して前記縦孔の前記長手方向中心軸線
    に沿って前記横孔に向かって付勢するための圧縮コイル
    ばねとを有し、更に、前記縦孔と前記横孔との境界部に
    は、前記縦孔の前記長手方向中心軸線と同心状に、前記
    球体を前記横孔の中に部分的に突出させる開口部が形成
    されており、また、前記ピン部材の周壁には、前記横孔
    の中に嵌合された状態において前記長手方向中心軸線を
    中心として左右対称な、前記開口部から突出した前記球
    体の湾曲面を受け入れる凹部が形成されており、該凹部
    は前記ピン部材の周面に向けて開放するように傾斜した
    2つの平坦な傾斜面を有し、前記球体は、前記凹部の前
    記2つの傾斜面と2点で、また、前記押し部材の前記係
    合面と前記長孔の長手方向中心軸線上の1点と接して支
    持されている、ことを特徴とするチャックジョイント。
  2. 【請求項2】 前記押し部材は前記係合面を有する着座
    部と、該着座部の周囲に設けられた、前記圧縮ばねの端
    部が当接するつば部分と、前記着座部から前記圧縮コイ
    ルばねの中に延びる軸部とを有する、ことを特徴とする
    請求項1に記載のチャックジョイント。
  3. 【請求項3】 前記凹部は、前記ピン部材の周囲に形成
    された溝状凹部であり、該溝状凹部は、前記ピン部材の
    長手方向中心軸線に沿った断面において、該長手方向中
    心軸線に沿って延びる平面と、該平面の両端部から、前
    記開口部から突出する前記球体の湾曲面に向けて開放す
    るように傾斜し、かつ、該湾曲面に前記縦孔の長手方向
    中心軸線に対して対称的に設けられた2つの傾斜面とで
    構成されている、ことを特徴とする請求項1又は2に記
    載のチャックジョイント。
  4. 【請求項4】 後端部に前記縮径部と嵌合する前記ボア
    が形成されており、また、前記横孔と整列し、かつ、該
    横孔の直径と同じ直径を有する貫通孔をもつ、前記請求
    項1乃至3のいずれか1項に記載されたチャックジョイ
    ントに着脱自在なフィンガーチャック。
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