JP3337332B2 - デコンプレッションブレーキ装置のストッパの構造 - Google Patents

デコンプレッションブレーキ装置のストッパの構造

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琢磨 昆野
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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、デコンプレッションブ
レーキ作動をロッカアームに設けた偏心ブッシュとその
偏心ブッシュを回動する偏心ブッシュレバーとアクチュ
エータとで行なうデコンプレッションブレーキ装置に関
する。
【０００２】
【従来の技術】エンジンブレーキ作動時に、排気弁を僅
かに開き、ポンピング作用の負荷を利用してブレーキ力
を増大するデコンプレッションブレーキは知られてお
り、排気弁を僅かに開くために、例えば、図３に示すよ
うに、ロッカアーム１とロッカーブラケット３に固定さ
れたロッカシャフト２との間に偏心ブッシュ４を設け、
その偏心ブッシュ４を回動する偏心ブッシュレバー５を
アクチュエータ６で作動する技術は知られている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アクチ
ュエータ６のプランジャ７と偏心ブッシュレバー５の先
端とが連結されないで当接した構造では、偏心ブッシュ
レバー５がアクチュエータ６のプランジャ７から遠ざか
る方向Ａの位置を規制するものがなく、偏心ブッシュ４
の外周を揺動するロッカアーム１の動きで偏心ブッシュ
４が連れ回りされ、偏心ブッシュ４の位置が不安定とな
ったり、レバーが他の部品に干渉するという問題などが
発生する。
【０００４】一方、アクチュエータ６のプランジャ７を
偏心ブッシュレバー５に枢着すれば部品点数が増加する
ので好ましくない。
【０００５】したがって、本発明は、部品点数を増加す
ることなく偏心ブッシュレバーの余分な動きを規制する
デコンプレッションブレーキ装置のストッパの構造を提
供することを目的としている。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、デコン
プレッションブレーキ作動をロッカアームに設けた偏心
ブッシュとその偏心ブッシュを回動する偏心ブッシュレ
バーとアクチュエータとで行なうデコンプレッションブ
レーキ装置において、ロッカアームはロッカーシャフト
に偏心ブッシュを介して揺動自在に取付けられ、該ロッ
カーシャフトはロッカーブラケットによりシリンダヘッ
ドに固着されており、該偏心ブッシュには偏心ブッシュ
を回動する偏心ブッシュレバーが設けられ、該偏心ブッ
シュレバーの端部は、シリンダヘッドに固着されたアク
チュエータのプランジャの端部に当接しており、ロッカ
ーブラケットの上部には偏心ブッシュレバーのリフト量
がアクチュエータによるリフト量を越えないようストッ
パがロッカーブラケットの側方の偏心ブッシュレバー側
にロッカーブラケットと一体に形成されて、突出して設
けられている。
【０００７】
【０００８】
【作用効果の説明】本発明は上記の通り構成されてお
り、ロッカーブラケットとロッカアームとの間に取付け
られている偏心ブッシュレバーの上方の位置、すなわち
プランジャから離れる方向の位置のロッカーブラケット
にストッパを設けている。
【０００９】そして、そのストッパは偏心ブッシュレバ
ーのプランジャと接する部分のリフト量がアクチュエー
タのリフトを越えないように構成されているので、偏心
ブッシュレバーの動きをアクチュエータのプランジャ側
およびプランジャから離れる側共に規制することができ
る。
【００１０】したがって、デコンプレッションブレーキ
の性能が安定し、レバーの干渉およびその他の不具合発
生が防止される。
【００１１】また、前記ストッパはロッカーブラケット
と一体に構成することが部品点数の増加がなく好まし
い。
【００１２】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例につ
いて説明する。
【００１３】図において、同じ機能を有する部材には同
じ符号を付して、その都度の説明を省略する。
【００１４】図１は本発明にかかるデコンプレッション
ブレーキを有するエンジンのロッカアーム部分の側面図
を示し、ロッカアーム１はロッカーシャフト２に偏心ブ
ッシュ４を介して揺動自在に取付けられ、そのロッカー
シャフト２はロッカーブラケット３によりシリンダヘッ
ド１０に固着されている。
【００１５】また、前記の偏心ブッシュ４には偏心ブッ
シュレバー５が設けられ、その偏心ブッシュレバー５の
端部５ａは、シリンダヘッド１０に固着されたアクチュ
エータ６のプランジャの端部７ａに当接している。
【００１６】そして、ロッカーブラケット３の上部に
は、偏心ブシュレバー５が上方にリフトするのを制限す
るストッパ８が、図１のＸ矢視図である図２に示すよう
に、ロッカーブラケット３の側方の偏心ブッシュレバー
５側にブラケット３と一体に形成されて、突出してい
る。
【００１７】この場合、ストッパ８の高さ方向の位置は
図示のようにアクチュエータ６のプランジャ７が伸長
し、レバー５が上方にリフトし、偏心ブッシュ４が回動
してロッカアーム１が図示しない排気弁を僅かに開いて
デコンプレッションブレーキが作動する位置までプラン
ジャ７がリフトしたところで、偏心ブッシュレバー５の
上側がストッパ８とわずかな隙間を持つ様に構成されて
いる。
【００１８】ここで、符号９はロッカアーム１をロッカ
ーブラケット３側に付勢しておくスプリングを示してい
る。
【００１９】したがって、アクチュエータ６のプランジ
ャ７の端部７ａは偏心ブッシュレバー５の端部５ａと当
接しているだけであるが、ストッパ８がレバー５のリフ
トを制限しているので、ロッカアーム１の揺動により連
れ回りでレバー５が余分に回動することはない。
【００２０】図４、５はピン１００を圧入してストッパ
とした例である。これにより加工費を低減することがで
きる。
【００２１】以上説明したように、本発明によれば、偏
心ブッシュレバーの上方の位置にストッパを設け、その
ストッパはロッカーブラケットに固定されており、かつ
偏心ブッシュレバーのリフト量がアクチュエータによる
リフト量を越えないように設けた構成としたため、偏心
ブッシュレバーの位置が適正に規制できるので、デコン
プレッションブレーキの性能が安定し、向上する。ま
た、本発明によれば、ストッパはロッカーブラケットと
一体に構成したため、アクチュエータのプランジャと偏
心ブッシュレバーとを連結しないでレバーの動きを制限
できるので、組立て性がよく、部品数が少ない。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施例を示すデコンプレッションブ
レーキのストッパの側面図。
【図２】図１のＸ矢視図。
【図３】従来の技術のデコンプレッションブレーキの例
を示す図。
【図４】本発明の第２実施例の側面図。
【図５】本発明の第２実施例の平面図。
【符号の説明】
１…ロッカアーム ２…ロッカーシャフト ３…ロッカーブラケット ４…偏心ブッシュ ５…偏心ブッシュレバー ６…アクチュエータ ７…プランジャ ８…ストッパ ９…スプリング
フロントページの続き (72)発明者 上原 宏一 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社 ユニシアジェックス内 (56)参考文献 特開 平６−17632（ＪＰ，Ａ) 実開 昭60−175840（ＪＰ，Ｕ) 実公 昭60−27761（ＪＰ，Ｙ２) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) F01L 13/06 F01L 1/18 F02D 13/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 デコンプレッションブレーキ作動をロッ
    カアームに設けた偏心ブッシュとその偏心ブッシュを回
    動する偏心ブッシュレバーとアクチュエータとで行なう
    デコンプレッションブレーキ装置において、ロッカアー
    ムはロッカーシャフトに偏心ブッシュを介して揺動自在
    に取付けられ、該ロッカーシャフトはロッカーブラケッ
    トによりシリンダヘッドに固着されており、該偏心ブッ
    シュには偏心ブッシュを回動する偏心ブッシュレバーが
    設けられ、該偏心ブッシュレバーの端部は、シリンダヘ
    ッドに固着されたアクチュエータのプランジャの端部に
    当接しており、ロッカーブラケットの上部には偏心ブッ
    シュレバーのリフト量がアクチュエータによるリフト量
    を越えないようストッパがロッカーブラケットの側方の
    偏心ブッシュレバー側にロッカーブラケットと一体に形
    成されて、突出して設けられたことを特徴とするデコン
    プレッションブレーキ装置のストッパの構造。
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