JP3337154B2 - 複合成形品の製造方法 - Google Patents

複合成形品の製造方法

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JP3337154B2 JP9822393A JP9822393A JP3337154B2 JP 3337154 B2 JP3337154 B2 JP 3337154B2 JP 9822393 A JP9822393 A JP 9822393A JP 9822393 A JP9822393 A JP 9822393A JP 3337154 B2 JP3337154 B2 JP 3337154B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、成形材料を成形型に
注入して成形体を得る方式をとる複合成形品の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】母材の表面に異質層を設けてなる所定の
形状に成形された複合成形品がある。具体的には円板形
の母材の(円板)周面に切断層や砥粒層などの異質層を
設けた回転式の工具が例示される。このような複合成形
品は、従来、母材と表面の異質層部分とを別々に作製し
て接合することで製造されている。しかしながら、この
場合、接合部分に問題がある。接合が接着剤やろう材に
よるものであると例えば回転中に発生する熱で接合力が
低下してゆくし、接合が機械的なものによるものであれ
ば接合部分に複雑な構造を必要とする。接合以外にも、
母材と表面の異質層部分を別々に作製するため工程数が
多くなるという問題もある。異質層が複数層構造の場
合、いわゆる2色成形法の利用が考えられるが、隣接す
る層が分離しないように、射出のタイミングを厳密に制
御しなければならない、金型の構造が複雑となる、隣接
する層同士の間に十分な接合力が得にくいという問題が
加わる。
【0003】また、磁性をもたせる必要のある回転体の
製造を考えた場合、磁性材料は機械的強度が低いため回
転体全体を磁性材料で作製することが難しいのである
が、異質な磁性層部分と母材たる非磁性部分を別々に作
製し接合するようにすれば一応は製造できる。しかし、
この場合も、上述したと同じ問題が起こる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記事情
に鑑み、母材に接合強度の十分な異質層が設けられた複
合成形品を少ない工程数で容易に製造することの出来る
方法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、この発明にかかる複合成形品の製造方法では、粉体
の含有量が異なる複数種類の成形材料を、粉体の含有量
が多い成形材料から順番に用い、粉体を含む成形材料を
回転可能な成形型内に供給し、前記成形型の回転に伴い
生じる遠心力により前記粉体を偏在させるようにして
形材料の層を成形する工程を繰り返し、前記成形型の外
周側から内周側へと順次形成された複数の前記層が、個
々の層内では粉体が偏在しているとともに各層毎に粉体
の含有量が異なる複数の層からなる成形体を得る
【0006】この発明では、成形型より取り出した成形
体は、そのまま複合成形品となる場合もあるが、さらに
焼成による焼結処理を経て複合成形品となる場合もあ
体の偏在のために成形型の回転により生じる遠心
力を利用する場合、この遠心力の利用の具体的形態とし
ては、例えば、つぎのような二つの形態が挙げられる。
但し、本発明では、第2の形態を採用する。
【0007】第1の形態では、図1の(a)にみるよう
に、偏在させる粉体Xを含む成形材料が金型Yの内を満
たすように充填した状態で金型をZ軸まわりに回転さ
せ、図1の(b)にみるように、この回転に伴う遠心力
で偏在させる粉体Xを周辺に向け徐々に移動させて、図
1の(c)にみるように、粉体Xを周辺だけに偏在させ
るようにする。
【0008】第2の形態では、図2の(a)にみるよう
に、偏在させる粉体X1を含む成形材料を供給部S1よ
り少しだけ金型Yに注入(充填)するとともに成形型Y
をZ軸まわりに回転させ粉体X1が偏在している層(偏
在層)を最初から周辺に形成し、ついで、図2の(b)
にみるように、偏在させる粉体X2を含む成形材料を供
給部S2より少しだけ成形型Yに同様に注入し粉体X1
の偏在層の隣に粉体X2の偏在層を同様に形成し、続い
て同様に偏在させる粉体X3を含む成形材料を供給部S
3より少しだけ成形型Yに同様に注入し粉体X2の偏在
層の隣に粉体X3の偏在層を同様に形成し、同様にして
偏在層の形成を必要回数繰り返し、成形体を得るように
する。
【0009】後者の第2の形態の場合、成形材料とし
て、粉体の種類および/または含有量が異なる成形材料
を順に充填してゆくことにより、粉体の偏在する層の組
成が異なる層を複数形成することになり、この時、粉体
の偏在している複数の層では、最外の層から最内の層に
かけて組成が連続的に変化するようにすることも出来
る。
【0010】粉体の偏在する層の組成が異なる層として
は、層の間で粉体の種類が異なる形態、層の間で粉体含
有量が異なる形態などがあり、組成が連続的に変化する
形態としては、最外の層から最内の層にかけて粉体の含
有量が徐々に変化してゆく形態が例示される。この発明
で偏在させる粉体は、特定の粉体に限定されず、例え
ば、硬質材料からなる粉体や磁性材料からなる粉体が挙
げられる。
【0011】硬質材料からなる粉体の場合、成形体の表
面部分に粉体が偏在しており、複合成形品が粉体の偏在
している部分を切断部とする刃物であったり、複合成形
品が粉体の偏在している部分を研磨部とする砥石であっ
たりする。回転体用の複合成形品の場合、成形体が円板
形であって円板周面に粉体が偏在している形態をとるこ
とが多い。
【0012】この発明における成形材料は、液状ないし
スラリ状のものであるが、特定の成形材料に限られず、
例えば、純鉄系粉体と熱可塑性樹脂などのプラスチック
材を混練してある母材部分用の材料に偏在させる粉体を
含ませてなるものが例示される。つまり、この発明で言
う成形材料とはミクロには偏在させる粉体以外の固体粒
子を含んでいる材料であってもよいのである。
【0013】偏在させる粉体を含む成形材料は、母材部
分用の材料を溶融し、これに偏在させる粉体を添加して
攪拌分散させるか、固形の母材部分用の材料に偏在させ
る粉体を添加してから溶融しつつ攪拌し粉体を分散させ
るかすれば、簡単に作製することが出来る。この発明を
実施する場合、成形型を回転させる必要があるが、この
成形型の回転も、電気モータなどを利用した回転手段を
用いることで簡単に実現できる。
【0014】
【作用】この発明の複合成形品の製造方法の場合、粉体
の偏在部分である異質層と母材部分との接合強度が極め
て高く、しかも、工程数が少なくてすむ。これは、異質
層と母材部分の接合が後接合でなく同時形成による接合
であるからである。成形材料中に母材部分と異質層形成
用の粉体が一緒になっており、成形の際、成形型の回転
に伴う遠心力を利用し、粉体の偏在層(異質層)と母材
部分とを同じ成形型で実質的に同時に形成されるのであ
る。もちろん、接合が機械的なものである場合のような
複雑な接合構造も全く不要であることは言うまでもな
い。
【0015】そして、偏在させる粉体を含む成形材料の
作製は前述のように容易に行え、成形型の回転も前述の
ように普通の回転手段を用いて容易に行えるため、この
発明によれば、複合成形品を製造することは極めて容易
である。
【0016】以下、実施例を図面を参照しながら説明す
る。但し、この発明の具体的実施形態となるのは実施例
5であり、それ以外の実施例は、この発明と組み合わせ
て実施できる参考技術を示す。 −実施例1− 実施例1では、図3の(a)にみるように、成形型とし
て金型1を用いる。金型1は、円板形の上型2と円板形
の下型3および円筒の形の外枠4とからなり、外枠4の
上下開口に上型2と下型3が移動可能に嵌め合わされて
いて、上型2と下型3の間に出来る空間が成形材料が注
入される成形空間Sとなっている。実施例1の場合、成
形空間Sは円板形である。
【0017】この金型1は一点鎖線Cで図示する中心軸
のまわりに回転させられるようになっている。金型1の
上型2には、偏在させる粉体を含む成形材料の注入口6
が設けられている。実施例1では、母材部分用の材料が
純鉄系粉体(平均粒径10μm)と熱可塑性樹脂(例え
ば、アクリル樹脂)を混練してなるものであり、この材
料100重量%のうち純鉄系粉体は90重量%、熱可塑
性樹脂は10重量%である。そして、偏在させる異質層
用の粉体はステンレス粉体(平均粒径10μm)であ
る。成形材料100重量部のうちステンレス粉体が90
重量部となるように添加した。
【0018】この成形材料を上型2の注入口6から成形
空間Sを満たすように注入するとともに金型1を回転さ
せ成形体を得た。得られた成形体11は、厚み1mm、
直径100mmの円板形であり、図3の(b)にみるよ
うに、円板周面にステンレス粉体12が偏在しており、
純鉄系粉体と熱可塑性樹脂からなる母材部分の表面にス
テンレス粉体12の層が形成された状態となっている。
【0019】実施例1の場合、さらに、焼成して焼結処
理を行い、低級な鉄系材料からなる円板の周面に異質層
たるステンレス層が設けられている回転体用の複合成形
品を得ている。実施例1において、母材部分用の材料が
純鉄系粉体を含まない材料であったり、ステンレス粉体
が他の粉体であったりしてもよいし、金型で成形した焼
成前の段階が最終段階であるようであってもよい。
【0020】実施例1の場合、接合部分の強度が高く、
接合部分に複雑な構造が要らず、工程数が少ないことは
言うまでもない。母材部分用の材料と粉体の組み合わせ
によっては、両者の中間的性質をもたせることも可能で
ある。 −実施例2− 実施例2の場合、図4の(a)にみるように、成形型と
して用いる金型1は、上型2に注入口6の他にもう一つ
成形材料の注入口7が設けられている他は、実施例1の
金型と同じ構成である。実施例2の場合、異質層が2層
構成の複合成形品を得る。
【0021】実施例2では、偏在させる粉体を含む成形
材料として、以下のものを準備する。 成形材料:母材部分用の材料は熱可塑性樹脂(例え
ば、パラフィン樹脂)である。そして、外側にくる異質
層用の粉体は超硬粉体(平均粒径1μm)である。
【0022】成形材料:母材部分用の材料は熱可塑性
樹脂(例えば、パラフィン樹脂)である。そして、内側
にくる異質層用の粉体は炭素鋼粉体(平均粒径10μ
m)である。まず、図4の(b)にみるように、成形材
料を上型2の注入口6から成形空間Sに少し注入する
とともに金型1を回転させて超硬粉体を偏在させてか
ら、続いて成形材料を上型2の注入口7から成形空間
Sに注入するとともに金型1の回転により炭素鋼粉体を
超硬粉体の内側に偏在させる。
【0023】得られた成形体15は、図4の(c)にみ
るように、厚み0.6mm、直径110mmの円板形で
あって、円板周面に超硬粉体16が偏在し、その内側に
炭素鋼粉体17が偏在していて、熱可塑性樹脂からなる
母材部分の表面に超硬粉体が偏在した非常に硬い第1異
質層と硬い(第1異質層と比較して)靱性の備わった炭
素鋼粉体が偏在した内側の第2異質層からなる2層構成
の異質層が設けられた回転体用の複合成形品となってい
る。
【0024】実施例2において、実施例1のように母材
部分用の材料が純鉄系粉体を含んでいるようであった
り、金型で得た成形体を焼成し焼結処理するようにして
回転体用の複合成形品を得るようであってもよい。実施
例2の場合、接合部分の強度が高く、接合部分に複雑な
構造が要らず、工程数が少ないことは言うまでもない。
【0025】−実施例3− 実施例3では、実施例1と同じ金型1を用いる。実施例
3では、母材部分用の材料がステンレス粉体(平均粒径
10μm)と熱可塑性樹脂(アクリル樹脂)を混練して
なる材料であり、この材料100重量%のうちステンレ
ス粉体は90重量%であり、熱可塑性樹脂は10重量%
である。そして、偏在させる異質層用の粉体はダイアモ
ンド粉体(粒径0.1μm)であり、成形材料100重
量部のうちダイアモンド粉体が90重量部となるように
添加した。
【0026】この成形材料を、図5の(a)にみるよう
に、上型2の注入口6から成形空間Sに注入するととも
に金型1を回転させ複合成形品を得た。得られた複合成
形品21は、図5の(b)にみるように、円板(厚み1
mm、直径100mm)であり、円板周面にダイアモン
ド粉体22が偏在しており、ステンレス粉体と熱可塑性
樹脂からなる母材部分の表面にダイアモンド粉体の層が
形成された状態となっている。
【0027】実施例3の場合、加熱処理して焼結させる
ことにより、強靱なステンレス系材料からなる円板の周
面に非常に硬いダンアモンド層のある回転体用の成形品
を最終的に得るようにしている。実施例3において、母
材部分用の材料がステンレス粉体を含まない材料であっ
たり、ダイアモンド粉体が他の粉体であったりしてもよ
いし、金型で成形した焼成前の段階が最終段階であるよ
うであってもよい。
【0028】実施例3の場合、接合部分の強度が高く、
接合部分に複雑な構造が要らず、工程数が少ないことは
言うまでもない。 −実施例4− 実施例4では、実施例1と同じ金型1を用いる。実施例
4では、母材部分用の材料が低級純鉄粉体(平均粒径1
0μm)と熱可塑性樹脂(アクリル樹脂)を混練してな
る材料であり、この材料100重量%のうち低級純鉄粉
体は90重量%であり、熱可塑性樹脂は10重量%であ
る。そして、偏在させる異質層用の粉体は電磁軟鉄(F
e−Si系)粉体(平均粒径12μm)であり、成形材
料100重量部のうち電磁軟鉄粉体が90重量部となる
ように添加した。
【0029】この成形材料を、図6の(a)にみるよう
に、上型2の注入口6から成形空間Sに注入するととも
に金型1を回転させ成形体を得た。得られた成形体28
は、図6の(b)にみるように、円板(厚み1mm、直
径100mm)であり、円板周面に電磁軟鉄粉体29が
偏在しており、低級純鉄粉体と熱可塑性樹脂からなる母
材部分の表面に電磁軟鉄粉体29の層が形成された状態
となっている。
【0030】実施例4の場合、加熱処理して焼結させる
ことにより、靱性のある低級純鉄粉焼結材の非磁性材の
周面に磁性層たる電磁軟鉄層のある回転体用の複合成形
品を最終的に得るようにしている。実施例4において、
母材部分用の材料が低級純鉄粉体を含まない材料であっ
たり、電磁軟鉄粉体が他の粉体であったりしてもよい
し、金型で成形した焼成前の段階が最終段階であるよう
であってもよい。
【0031】実施例4の場合、磁性層と非磁性層の接合
部分の強度が高く強い磁石が出来るようになる上、接合
部分に複雑な構造が要らず、工程数が少ないことは言う
までもない。 −実施例5− 実施例5でも、金型は実施例1と同じ金型1を用い、図
2に示す成形システムにより成形材料1〜11を順に供
給部より金型1に注入してゆく。
【0032】成形材料1:母材部分用の材料は熱可塑性
樹脂(アクリル樹脂)であって、偏在させる粉体は超硬
粉体(粒径0.5μm)であって、熱可塑性樹脂100
重量部のうち超硬粉体が95重量部添加されている。 成形材料2:成形材料1において、超硬粉体のうち10
重量%がステンレス粉体(粒径10μm)に置き換えら
れたものである。
【0033】成形材料3:成形材料1において、超硬粉
体のうち20重量%がステンレス粉体(粒径10μm)
に置き換えられたものである。 成形材料4:成形材料1において、超硬粉体のうち30
重量%がステンレス粉体(粒径10μm)に置き換えら
れたものである。 成形材料5:成形材料1において、超硬粉体のうち40
重量%がステンレス粉体(粒径10μm)に置き換えら
れたものである。
【0034】成形材料6:成形材料1において、超硬粉
体のうち50重量%がステンレス粉体(粒径10μm)
に置き換えられたものである。 成形材料7:成形材料1において、超硬粉体のうち60
重量%がステンレス粉体(粒径10μm)に置き換えら
れたものである。 成形材料8:成形材料1において、超硬粉体のうち70
重量%がステンレス粉体(粒径10μm)に置き換えら
れたものである。
【0035】成形材料9:成形材料1において、超硬粉
体のうち80重量%がステンレス粉体(粒径10μm)
に置き換えられたものである。 成形材料10:成形材料1において、超硬粉体のうち90
重量%がステンレス粉体(粒径10μm)に置き換えら
れたものである。 成形材料11:超硬粉体を含まない他は成形材料1と同じ
である。
【0036】得られた成形体は、円板(厚み1mm、直
径100mm)であって、円板周面から内側に向かうに
つれ超硬粉体層が10層隣接して形成されていて、超硬
粉体の濃度が連続的に変化している。実施例5の場合、
加熱処理して焼結させることにより、強靱なステンレス
系材料からなる円板の周面に非常に硬い超硬粉体層のあ
る回転体用の成形品を最終的に得るようにしている。超
硬粉体の濃度が連続的に変化している場合、明確な界面
がなく接合強度が高い。
【0037】実施例5において、ステンレス粉体がセラ
ミック粉体であってもよい。実施例5の場合、実質的に
同時形成されていると共に超硬粉体の濃度の連続的な変
化により界面が不明瞭なため接合部分の強度が非常に高
く、接合部分に複雑な構造が要らず、工程数が少ないこ
とは言うまでもない。 −実施例6− 実施例6でも、成形型として実施例1で用いた金型1を
用いる。
【0038】実施例6では、母材部分用の材料が純鉄系
粉体(粒径12μm)と熱可塑性樹脂(アクリル樹脂)
を混練してなる材料であり、この材料100重量%のう
ち純鉄系粉体は90重量%であり、熱可塑性樹脂は10
重量%である。そして、偏在させる異質層用の粉体は高
速度鋼粉体(粒径12μm)である。成形材料100重
量部のうち高速度鋼粉体が90重量部となるように添加
した。
【0039】この成形材料を、図7の(a)にみるよう
に、上型2の注入口6から成形空間Sに注入するととも
に金型1を回転させ成形体を得た。得られた成形体31
は、円板(厚み0.6mm、直径110mm)であっ
て、図7の(b)にみるように、円板周面に高速度鋼粉
体32が偏在しており、純鉄系粉体と熱可塑性樹脂から
なる母材部分の表面に高速度鋼粉体32の層が形成され
た状態となっている。
【0040】実施例6の場合、加熱処理して焼結させる
ことにより、図7の(c)にみるように、低級な鉄系材
料からなる円板の周面に高速度鋼層33のあるもの得
て、図7の(d)にみるように、さらに周囲部分を研削
などでエッジ加工し、高速度鋼層エッジ34を切断部と
する回転式の刃物台35を最終的に得ている。勿論、金
型の成形空間Sの周面をエッジが形成される形にしてエ
ッジ加工を省略することも可能である。
【0041】実施例6において、母材部分用の材料が純
鉄系粉体を含まない材料であったり、高速度鋼粉体が他
の粉体であったりしてもよいし、金型で成形した段階が
最終段階であるようであってもよい。母材部分用の材料
と粉体の組み合わせによっては、両者の中間的性質をも
たせることも可能である。実施例6の場合、母材と切断
部の接合部分の強度が非常に高く、接合部分に複雑な構
造が要らず、工程数が少ないことは言うまでもない。
【0042】−実施例7− 実施例7では、成形型として実施例1で用いた金型1を
用いる。実施例7では、母材部分用の材料が熱可塑性樹
脂(アクリル樹脂)である。そして、異質層用の粉体は
ダイアモンド粉体(粒径0.1μm)である。混合物で
は、成形材料100重量部のうちダイアモンド粉体が9
0重量部となるように添加した。
【0043】この成形材料を、図8の(a)にみるよう
に、上型2の注入口6から成形空間Sに注入するととも
に金型1を回転させ複合成形品を得た。得られた成形品
41は、円板(厚み1mm、直径100mm)であっ
て、図8の(b)にみるように、円板周面にダイアモン
ド粉体42が偏在しており、熱可塑性樹脂からなる母材
部分の表面にダイアモンド粉体の層が形成された状態と
なっていて、ダイアモンド粉体層を研磨部とする砥石車
となっている。
【0044】実施例7において、母材部分用の材料が金
属粉体やセラミック粉体を含んでいたり、ダンアモンド
粉体が他の粉体であったり、金型で成形したあと加熱処
理して焼結させる処理を経るようであってもよい。実施
例7の場合、母材と研磨部の接合部分の強度が非常に高
く、接合部分に複雑な構造が要らず、工程数が少ないこ
とは言うまでもない。
【0045】
【発明の効果】この発明の複合成形品の製造方法の場
合、異質層と母材部分の接合が後接合でなく同時形成に
よる接合であるため、粉体の偏在部分である異質層と母
材部分との接合強度が極めて高く、しかも、工程数が少
なくてすむ上、実施に必要な偏在させる粉体を含む成形
材料の作製や成形型の回転に何らの困難もないため複合
成形品を製造することは極めて容易であり、この発明
は、非常に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明での成形体の作製例を示す説明図。
【図2】この発明での成形体の他の作製例を示す説明
図。
【図3】実施例1での複合成形品製造の様子をあらわす
説明図。
【図4】実施例2での複合成形品製造の様子をあらわす
説明図。
【図5】実施例3での複合成形品製造の様子をあらわす
説明図。
【図6】実施例4での複合成形品製造の様子をあらわす
説明図。
【図7】実施例6での複合成形品製造の様子をあらわす
説明図。
【図8】実施例7での複合成形品製造の様子をあらわす
説明図。
【符号の説明】
X 偏在させる粉体 Y 成形型 1 金型 2 上型 3 下型 4 外枠 6 注入口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B29L 31:00 B29L 31:00 31:34 31:34 (72)発明者 吉田 徳雄 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (72)発明者 久保 雅男 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (72)発明者 不破 勲 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (72)発明者 池上 正弘 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (56)参考文献 特開 昭54−133690(JP,A) 特開 昭61−220810(JP,A) 特開 昭50−122561(JP,A) 特開 平2−47015(JP,A) 特開 昭56−118308(JP,A) 実開 昭47−29990(JP,U) 実開 平1−99566(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 39/02 - 39/12 B29C 41/04,41/22 B29C 43/02 - 43/20 B26D 1/143 B24D 5/14 B22D 3/02,3/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粉体の含有量が異なる複数種類の成形材料
    を、粉体の含有量が多い成形材料から順番に用い、 粉体を含む成形材料を回転可能な成形型内に供給し、前
    記成形型の回転に伴い生じる遠心力により前記粉体を偏
    在させるようにして成形材料の層を成形する工程を繰り
    返し、 前記成形型の外周側から内周側へと順次形成された複数
    の前記層が、個々の層内では粉体が偏在しているととも
    に各層毎に粉体の含有量が異なる複数の層からなる成形
    体を得る 複合成形品の製造方法。
  2. 【請求項2】前記複数種類の成形材料が、純鉄系粉体9
    0重量%と熱可塑性樹脂10重量%が混練されてなる母
    材料100重量部に対して、高速度鋼粉体の含有量が異
    なる複数種類の成形材料である請求項1記載の複合成形
    品の製造方法。
  3. 【請求項3】前記成形体を構成する複数の層、最外の
    層から最内の層へと前記粉体の含有量が連続的に減少し
    ている請求項1または2に記載の複合成形品の製造方
    法。
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