JP3336464B2 - 自動ピアノの打鍵制御方法 - Google Patents

自動ピアノの打鍵制御方法

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JP3336464B2 JP15583192A JP15583192A JP3336464B2 JP 3336464 B2 JP3336464 B2 JP 3336464B2 JP 15583192 A JP15583192 A JP 15583192A JP 15583192 A JP15583192 A JP 15583192A JP 3336464 B2 JP3336464 B2 JP 3336464B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動演奏ピアノに対す
る自動ピアノの打鍵制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ピアノは元々、鍵盤を運動させる速度の
大小によって音の強弱を変化させることが可能なダイナ
ミック・レンジの広い、表現力が豊かな楽器である。
【0003】しかし自動演奏ピアノは100年以上も昔
から製作されているが、音の強弱が変化させ難いなど、
ピアノ本来のダイナミック・レンジの広い表現ができな
いとされている。
【0004】図1は本出願人が既に出願している自動ピ
アノの打鍵装置の断面図であり、ピアノの各白色鍵盤K
w、黒色鍵盤Kbにはそれぞれ白鍵用アクチュエータ1
w、黒鍵用アクチュエータ1bが配備され、それぞれフ
レーム2w、2bに固定されている。アクチュエータ1
w、1bは応答性を考慮して一種の可動コイル型モータ
とされ、共に回動中心3w、3bを中心として回動可能
なロータ4を有し、それぞれのロータ4に取り付けられ
た平板状の回動コイル5は、それぞれ2対ずつ用意さ
れ、互いに対極する磁石対6、7によって作られる磁界
内に配置されている。
【0005】例えば、回動コイル5に時計回転方向の電
流を流すと、ロータ4は時計回転方向に付勢されること
になる。このように駆動されるロータ4からは擬指8
w、8bが延在されており、ロータ4の回転に伴って擬
指8w、8bを駆動し、鍵盤Kw、Kbをそれぞれ打鍵する
ようにされ、擬指8w、8bの鍵盤Kw、Kb上でのストロ
ークは最大10mm程度とされている。また、各アクチ
ュエータ1w、1bには、ロータ4の回動量を検知する
ための位置検出器9が設けられている。
【0006】位置検出器9の検出信号は、回動コイル5
への投入電流量を制御する図示しない制御回路に入力さ
れており、制御回路から逐次に入力される位置目標値と
の比較により、制御回路において注入電流量を増減し、
擬指8w、8bの運動を制御している。
【0007】アクチェエ−タ1w、1bにより押し下げ
られた鍵盤Kw、鍵盤Kbは、これらの回動中心Rw、Rbを中
心として回動し、キャプスタン、スクリュCを押し上げ
ることによりハンマHが押し上げられ、弦Sを打弦して
発音させている。
【0008】この自動ピアノはアクチュエータ1w、1
bの駆動力は十分に大きく、高速で運動させることがで
き、しかも駆動部は軽く応答性がよく、どのような波形
にも追従して鍵盤を動かすことが可能である。また、十
分に大きな音を出すことも、繊細なタッチを再現して静
かな音を出すことも可能である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図2は縦軸にハンマH
の移動距離、横軸に時間をとったハンマHの運動を示し
ている。鍵盤に一定の力を加えるように制御回路からア
クチュエータ1を制御する場合に、鍵盤及びハンマHは
図2のO−Aのようにほぼ等加速度運動で徐々に加速し
てA点で弦を打ち、力の大きさを変化させれば広い打弦
速度の幅が得られる。しかし、弱音の場合は鍵盤を押し
始めてから打弦するまでに長い時間がかかるという短所
がある。
【0010】また、図2に示すO−B−Cに示すように
鍵盤を一定速度で動かすようにアクチュエータ1を駆動
すると、鍵盤前端は一定速度で動くが、最初はハンマH
の慣性とシャンク、ウイッペン及び鍵盤を含めた弾性系
のために、ハンマHの運動には遅れが生ずる。弾性系に
発生した撓みが復元した時点t1(B点)では、ハンマH
の運動速度は等速運動している押上げ速度の2倍にな
り、ハンマHは押上げ機構を離れて飛び上がる。その後
に、ハンマHはB−Dに示すように重力加速度のために
速度を減じながら上昇してD点で弦Sを打弦する。従っ
て、速度が不十分であるとハンマHは弦Sに到達できず
に打弦しないことも考えられる。
【0011】図3はアクチュエータ1によって駆動され
る鍵盤の速度とハンマHの打弦速度の関係を示したもの
である。一定速度で鍵盤を駆動した場合に、ハンマHの
打弦速度はA−B−Cに示すようになり、弱音部分での
勾配は極めて大きく、ごく僅かの駆動速度の変化でハン
マHの打弦速度が大きく変化することになり、弱音の制
御が困難で不安定になりがちになる。しかし、弱音を打
弦するまでの時間は短い。
【0012】本発明の目的は、十分に短い時間で最弱音
から強音までを安定して発音し得る自動ピアノの打鍵制
御方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの本発明の要旨は、複数個のピアノ鍵盤を個々に打鍵
する複数個の打鍵手段と、前記打鍵手段による前記鍵盤
の打鍵速度を検出する速度検出手段と、前記打鍵手段を
駆動する制御手段とを備えた自動演奏ピアノの打鍵制御
方法であって、該制御手段の指令により前記打鍵手段を
介して前記鍵盤を一定の初期速度で動かし、ハンマ系の
固有振動による撓みが復元した時に、その時点でのハン
の速度を維持するように前記打鍵手段を制御すること
を特徴とする自動ピアノの打鍵制御方法を提供するもの
である。
【0014】また、上記特定発明の関連する本発明の要
旨は、複数個のピアノ鍵盤を個々に打鍵する複数個の打
鍵手段と、前記打鍵手段による前記鍵盤の打鍵速度を検
出する速度検出手段と、前記打鍵手段を駆動する制御手
段とを備えた自動演奏ピアノの打鍵制御方法であって
該制御手段の指令により前記打鍵手段を介して前記鍵盤
を一定の初期速度で動かし、ハンマ系の固有振動数の1
/2周期経過後に、前記鍵盤の速度を初期速度の2倍に
して持続させるように前記打鍵手段を制御することを特
徴とする自動ピアノの打鍵制御方法を提供するものであ
る。
【0015】上述の構成を有する自動ピアノの打鍵制御
方法は、ハンマヘッドの質量と、シャンク等の弾性系に
よる固有振動数を利用して、撓みが復元した時のハンマ
の速度を維持することにより、弱音でも短時間で安定的
に打弦することができる。
【0016】
【実施例】本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。
制御回路からの指令により作動するアクチュエータ1の
動作によって、鍵盤を擬指8を介して図2の直線O−E
に示すように一定の初期速度で駆動し、弾性系の撓みが
復元した時点t1(E点)から、そのときの速度をE−F
に示すようにつまり時点t1以降の速度が初期速度の2倍
になるように位置検出器9で得られる検出速度を基に制
御回路によりアクチュエータ1を制御する。なお、時点
t1は弾性系の固有振動数の1/2周期である。時点t1で
鍵盤の押し下げ速度とハンマHの速度は等しく、ハンマ
Hは弦Sの近傍まで速度を減ずることなく等速運動をし
てF点で弦Sに到達する。ハンマHの速度は図3のD−
B−Cに示すようになり、最弱音域でも音量を変化させ
るために必要な駆動速度の変化を従来例よりも大きくと
ることができ、前述の一定加速度を用いる方法のほぼ1
/2の時間で打弦することができる。
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る自動ピ
アノの打鍵制御方法は、ハンマを等速運動させることに
より、短時間に安定して弦を打つことを可能にするの
で、繊細なタッチを再現して、最弱音も表現できるとい
う効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動ピアノの構成図である。
【図2】鍵盤とハンマの運動のグラフ図である。
【図3】鍵盤とハンマの速度の関係を示すグラフ図であ
る。
【符号の説明】
1w、1b アクチュエータ 4 ロータ 5 回動コイル 6、7 磁石対 8w、8b 疑指 C キャプスタン・スクリュ H ハンマ S 弦
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−204696(JP,A) 実公 昭59−1411(JP,Y2) 特許2648825(JP,B2) 特許3025849(JP,B2) 特許2915642(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10F 1/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個のピアノ鍵盤を個々に打鍵する複
    数個の打鍵手段と、前記打鍵手段による前記鍵盤の打鍵
    速度を検出する速度検出手段と、前記打鍵手段を駆動す
    る制御手段とを備えた自動演奏ピアノの打鍵制御方法で
    あって、該制御手段の指令により前記打鍵手段を介して
    前記鍵盤を一定の初期速度で動かし、ハンマ系の固有振
    動による撓みが復元した時に、その時点でのハンマの速
    度を維持するように前記打鍵手段を制御することを特徴
    とする自動ピアノの打鍵制御方法。
  2. 【請求項2】 複数個のピアノ鍵盤を個々に打鍵する複
    数個の打鍵手段と、前記打鍵手段による前記鍵盤の打鍵
    速度を検出する速度検出手段と、前記打鍵手段を駆動す
    る制御手段とを備えた自動演奏ピアノの打鍵制御方法で
    あって、該制御手段の指令により前記打鍵手段を介して
    前記鍵盤を一定の初期速度で動かし、ハンマ系の固有振
    動数の1/2周期経過後に、前記鍵盤の速度を初期速度
    の2倍にして持続させるように前記打鍵手段を制御する
    ことを特徴とする自動ピアノの打鍵制御方法。
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