JP3333555B2 - 蛍光組成物、蛍光建材および蛍光骨材 - Google Patents

蛍光組成物、蛍光建材および蛍光骨材

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紫外線の照射に応じて
蛍光を発する無機蛍光体を含有する蛍光組成物、上記蛍
光組成物を成形して得られる蛍光建材および上記蛍光組
成物を粒状に成形したモルタルまたはコンクリート用の
蛍光骨材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、セメントに混合する砕石など
の骨材に蛍光体を含浸または塗布した骨材およびこのよ
うな骨材を使用したコンクリート製品が知られており、
例えば実開平2−101909号公報記載のブロックが
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これら従来
技術による蛍光骨材の製造にあたっては、例えば骨材へ
の蛍光体の含浸には数時間を要していた。あるいは、骨
材に蛍光体を塗布した場合は、セメントとの混合作業時
に、蛍光体が骨材から剥落してしまうことがあり、問題
となっていた。このため、製造に要する時間が短く、し
かもセメントとの混合作業時にも蛍光体の剥落を生じな
い蛍光骨材が求められていたが、いまだに実現されてい
ない。
【0004】このような状況を背景として、発明者は、
製造に要する時間が短く、しかもセメントとの混合作業
時にも蛍光体の剥落を生じない蛍光骨材の提供を目的と
して研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】かかる課題を解
決するために次の手段が採用された。すなわち、第1の
発明である蛍光組成物は、無機蛍光体を1〜50重量
%、セメントを10〜80重量%、残余の範囲内でエマ
ルジョン形態の合成樹脂を5重量%以上含有することを
特徴とする。
【0006】第2の発明である蛍光建材は、請求項1記
載の蛍光組成物を所望の形状に成形したことを特徴とす
る。さらに、第3の発明であるモルタルまたはコンクリ
ート用の蛍光骨材は、請求項1記載の蛍光組成物を粒状
に成形したことを特徴とする。
【0007】以下、第1ないし第3の発明について詳細
に説明する。第1の発明の蛍光組成物における無機蛍光
体として使用可能な物質に制限はなく、紫外線の照射に
応じて蛍光を発する物質であればよいが、固相もしくは
ガラス状態が好ましい。また、蛍光を発するとともに燐
光を発する物質でもよい。例えば、赤色発光するイット
リウム系無機蛍光体(Y23:Eu、Y22S:E
u)、緑色発光する亜鉛系蛍光体(ZnS:Cu、Zn
2GeO2:Mn)、青色発光するストロンチウム系蛍光
体(Sr227:Eu、Sr5(PO43Cl:Eu)
などの無機蛍光体がある。また、これらの無機蛍光体を
単独あるいは混合して使用することが可能である。発光
色の異なる無機蛍光体を混合して使用すると、その配合
比に応じた発色を得ることができる。あるいは、前記無
機蛍光体または混合した無機蛍光体に、さらに燐光体を
加えて蛍光を発するとともに燐光をも発するようにして
もよい。
【0008】発光量は蛍光組成物中の無機蛍光体の配合
比に応じて増減調整可能であるが、無機蛍光体を1重量
%以下とすると発される蛍光が微弱になり、視認困難と
なる。また、50重量%以上とすると、蛍光組成物を成
形して得られる蛍光建材や蛍光骨材の強度が低下するこ
とがある。また無機蛍光体の配合比をこれ以上に増加し
ても、視認効果としては大差がなくなるので、1〜50
重量%の範囲が好適である。なお、無機蛍光体の配合比
が上述の範囲からわずかに小さくなったからといって、
いきなり視認困難となるわけではない。
【0009】使用できる合成樹脂には特に制限はなく、
例えば酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル、ポリウレタ
ン、フタル酸樹脂、メラミン樹脂などがあるが、これら
に限定されるものではない。ただし、形態はエマルジョ
ンとする。
【0010】合成樹脂の配合比は、使用目的や無機蛍光
体および他の成分の配合比などに応じて適宜のものとさ
れるが、5重量%以下とすると、各成分の結合が不充分
となることがあるので、5重量%以上が好ましい。な
お、合成樹脂の配合比が上述の範囲からわずかに外れた
からといって、いきなり不具合が発生するわけではな
い。
【0011】混入可能なセメントの種類には特に限定は
ない。例えば、白セメント、ポルトランドセメントなど
を使用できる。セメントの配合比は10重量%〜80重
量%の範囲が好ましい。合成樹脂エマルジョンの水分に
よってセメントが固化するので、蛍光組成物を固化した
ものは強固で、耐摩耗性に優れる。 また、無機蛍光体、
合成樹脂及びセメント以外の成分として、鉱物質材や沈
降防止剤などを配合できる。 鉱物質材は、礫状、砂状あ
るいは粉状でモルタルやコンクリートに骨材として混入
される材料、人造石や擬石などの製造に使用される花崗
岩や安山岩などの粒状片、セラミック、ガラスなどであ
る。これらの鉱物質材を配合すると耐摩耗性を向上させ
ることができる。この場合、鉱物質材などの配合比が1
0重量%未満であると、耐摩耗性が充分に発揮されない
場合があり、80重量%を越えると合成樹脂の比率が相
対的に小さくなるので、蛍光組成物を構成する各成分同
士の結合が弱まることがある。したがって、鉱物質材な
どの配合比は10重量%〜80重量%の範囲が好まし
い。ただし、鉱物質材などの配合比が上述の範囲からわ
ずかに外れたからといって、いきなり耐摩耗性が不十分
になったり、蛍光組成物の強度が下落するわけではな
い。
【0012】液状やスラリ状の蛍光組成物を得ることが
できるので、これを例えば壁面や路面などに形成された
凹所に注入して固化させれば凹所の形状に応じた蛍光部
を形成することができる。このような用い方以外にも、
例えば通常の左官作業にて壁面等に塗り付けることもで
きる等の使用方法がある。ただし、これらの用途に限定
されるものではない。
【0013】第2の発明の蛍光建材は美観の向上や情報
表示のために壁面や路面などに接着や埋設等によって取
付け施工されるものであり、第1の発明の蛍光組成物を
所望の形状に成形して得られるが、その形状に限定はな
く、壁面や路面などに施工可能な形状であればよく、方
形、円形、星形、不定形などさまざまな形状に成形でき
る。
【0014】壁面などの耐摩耗性を要求されない場所に
施工する場合であれば、無機蛍光体と合成樹脂のみの配
合とすると、製造作業が簡便である。この際の好ましい
配合比の範囲は、無機蛍光体1〜30重量%、合成樹脂
70〜99重量%である。無機蛍光体を30重量%を越
えて配合すると、蛍光建材の強度がやや低下することが
あるが、そのような配合比とすることも可能である。
【0015】珪砂や珪粉など鉱物質材を配合しても耐摩
耗性が向上する。路面などの耐摩耗性を要求される場所
に施工する場合は、これらの成分を配合するとよい。使
用可能な鉱物質材としては、珪砂、珪粉の他に、花崗岩
や安山岩などの粒状片や通常のモルタルやコンクリート
に骨材として混入される礫状、砂状あるいは粉状の材料
があげられる。また、これら以外にもセラミック、ガラ
スなどを混入してもよい。蛍光建材の用途に応じて適宜
の粒径や材質を選択して混入することができる。また、
鉱物質材などの配合比が10重量%未満であると、耐摩
耗性が充分に発揮されない場合があり、80重量%を越
えると合成樹脂の比率が相対的に小さくなるので、蛍光
建材を構成する各成分同士の結合が弱まることがある。
したがって、鉱物質材などの配合比は10重量%〜80
重量%の範囲が好ましい。ただし、鉱物質材などの配合
比が上述の範囲からわずかに外れたからといって、いき
なり耐摩耗性が不十分になったり、蛍光建材の強度が下
落するわけではない。
【0016】セメントの配合比は上述の鉱物質材などと
同様に、10重量%〜80重量%の範囲が好ましい。合
成樹脂エマルジョンを使用すると、エマルジョンの水分
によってセメントが固化するので、蛍光建材はさらに強
固なものとなるとともに固化に要する時間を短縮でき
る。
【0017】無機蛍光体を合成樹脂中に分散させて固化
させるので、無機蛍光体と合成樹脂とが強固に結合しあ
う。また、セメントがさらに強固にし耐摩耗性も向上さ
せる。このため、施工時のモルタルやコンクリートの打
設作業においても、蛍光建材から無機蛍光体が剥落する
ことがない。そして、鉱物質材などを混入すると、これ
らの成分の有する耐摩耗性が蛍光建材に付与されるの
で、蛍光建材は耐摩耗性に優れたものとなる。さらに、
合成樹脂にて蛍光建材を構成する各成分を結合させてい
るので、この蛍光建材は柔軟性を有する。このため、こ
の蛍光建材は、従来の建材やモルタルブロックあるいは
コンクリートブロックに比較して柔軟性に優れており、
衝撃や繰り返し曲げ荷重を受ける場所や用途に用いるの
に適している。
【0018】第3の発明であるモルタルまたはコンクリ
ート用の蛍光骨材は、第1の発明の蛍光組成物を粒状に
成形して得られる。使用可能な成分およびその配合比等
は上記第1および第2の発明についての説明で述べたも
のと同様であるので、ここでは詳細な説明は省略する。
鉱物質材などを混入すれば耐摩耗性が向上するのは、第
2の発明にて述べたとおりである。
【0019】第1の発明の蛍光組成物を粒状に成形する
方法としては、例えば(1)流動状体の蛍光組成物を所
望形状の型などに入れて固化する方法や、(2)適宜の
形状に固化した蛍光組成物を粉砕機などで粉砕して粒状
とする方法があるが、これら以外の方法によってもよ
い。成形して得られるモルタルまたはコンクリート用の
蛍光骨材の形状は、礫状、砂状あるいは粉状など、通常
のモルタルやコンクリート用の骨材とされる材料と同様
の範囲であればよく、使用目的などに応じて適宜の形状
とされればよい。
【0020】第1の発明の蛍光組成物を成形するだけで
得られるので、蛍光骨材の製造に要する時間は短い。し
かも、合成樹脂によって無機蛍光体および他の成分が強
固に結合されるので、モルタルやコンクリートの製造に
際してのセメント等との混合作業時にも、蛍光骨材から
無機蛍光体が剥落することはない。
【0021】
【実施例】以下に好適な実施例をあげて本発明を説明す
る。 (参考例1本例は、セメントを含まない蛍光建材を製造する参考例
である。図1 に、その製造工程図を示す。
【0022】まず、原料成分を容器に投入して混合す
る。各成分とその配合比は、下記の表1に示すとおりで
ある。
【0023】
【表1】
【0024】上記配合にて合計重量を1kgとして、ポ
リプロピレン製の円筒状容器に投入し、ハンドミキサで
攪拌し、蛍光組成物を得た。混合作業に使用する容器は
特に限定されず、混合物の量に応じて適宜の容器とされ
ればよい。また、混合するための手段も、同様に限定さ
れない。例えば、極少量であれば、コップやビーカなど
を容器としてスパチラ等で攪拌、混合することができ
る。大量に製造する場合は、工業用ミキサなどを使用す
ると簡便である。
【0025】この蛍光組成物を、それぞれ約100gと
なるようにシャーレに分配し、固化した。固化に要する
時間は自然乾燥で約60分であり、60℃〜100℃の
熱風で強制乾燥すれば約10分である。酢酸ビニルと無
機蛍光体(Y23:Eu)との比重差により、固化を待
つ間に無機蛍光体がシャーレの底付近に沈降する。この
沈降により無機蛍光体が底付近に集積されるが、シャー
レの底側面を蛍光建材の表側とするので、無機蛍光体の
沈降はむしろ好ましいものとなる。
【0026】固化した蛍光組成物をシャーレから取り出
す。このままでも円盤状の蛍光建材として使用可能であ
るが、表側すなわちシャーレの底側であった面を研磨し
て無機蛍光体を表面に露出させると一層良好な蛍光を発
生させることができる。合成樹脂エマルジョンと無機蛍
光体とを混合して型に投入し、固化させるだけで蛍光建
材を得ることができる。このため蛍光建材製造に要する
時間は、ほぼ合成樹脂エマルジョンの固化に要する時間
だけであり、きわめて短時間となる。
【0027】本例では、蛍光組成物をシャーレに投入し
て固化させて、円盤状の蛍光建材としたが、蛍光建材の
形状は方形、星形、その他の形状など自由である。ま
た、型枠として用いる部材もシャーレに限らず、任意に
選択されればよい。なお、上記の他に酢酸ビニル(エマ
ルジョン)と無機蛍光体(Y23:Eu)との配合比を
60:40(重量比)および50:50(重量比)とし
て実験したところ、上記と同様に良好な結果を得た。 (実施例1) 本実施例は、蛍光組成物を成形して蛍光骨材を製造する
例である。図2にその製造工程図を示す。
【0028】まず、原料成分を容器に投入して混合する
が、各成分とその配合比は、下記の表2に示すとおりで
ある。
【0029】
【表2】
【0030】上記成分中、ZnS:Cuは無機蛍光体で
ある。また、珪砂の粒径は約2.0mm〜1.0mm
で、花崗岩細片の粒径は約0.2mm〜10.0mmで
ある。上記配合にて合計重量を1kgとして、鋼製の円
筒状容器に投入し、ハンドミキサで攪拌し、蛍光組成物
を得た。混合作業に使用する容器は特に限定されず、混
合物の量に応じて適宜の容器とされればよい。また、混
合するための手段も、同様に限定されない。例えば、極
少量であれば、コップやビーカなどを容器としてスパチ
ラ等で攪拌、混合することができる。大量に製造する場
合は、工業用ミキサなどを使用すると簡便である。
【0031】この蛍光組成物を、容器から鋼板上に流出
させて鋼板上で固化した。固化に要した時間は約5分
(自然乾燥)である。固化して板状になった蛍光組成物
を粉砕機にかけて粉砕して、粒径が約0.2mm〜2
0.0mmのモルタルまたはコンクリート用の蛍光骨材
を得た。原料成分を混合して凝固性の蛍光組成物とし、
これを固化して粉砕するだけで、蛍光骨材を得ることが
できる。このため、蛍光骨材の製造にに要する時間が短
い。また、製造された蛍光骨材を構成する各成分が合成
樹脂によって強固に結合しあうので、施工の際のセメン
トとの混合作業においても、蛍光骨材から無機蛍光体が
剥落することがない。
【0032】また、花崗岩細片を含んでいるので、この
蛍光骨材を使用したモルタルまたはコンクリート製品
は、自然石様の風合いを備えている。さらに、この蛍光
骨材は、各構成成分を相互に結合している合成樹脂にて
柔軟性を付与されている。このため、この蛍光骨材を骨
材とするモルタルブロックあるいはコンクリートブロッ
クは、従来の骨材を使用したモルタルブロックあるいは
コンクリートブロックに比較して柔軟性に優れている。 (実施例2) 本実施例も実施例1と同様、蛍光組成物を成形して蛍光
骨材を製造する例である。工程は図2に示すとおりであ
る。原料成分とその配合比は、下記の表3に示すとおり
である。
【0033】
【表3】
【0034】上記成分中、SrP27:Euは無機蛍光
体である。また、珪粉の粒径は約0.1mm〜0.2m
mである。上記配合にて合計重量を1kgとして、実施
例1と同様に混合、撹拌、固化、粉砕してモルタルまた
はコンクリート用の骨材を得た。ただし、固化に要した
時間は約10分(自然乾燥)であり、蛍光骨材の粒径は
約0.2mm〜20.0mmである。
【0035】原料成分を混合して凝固性の蛍光組成物と
し、これを固化して粉砕するだけで、蛍光骨材を得るこ
とができる。このため、蛍光骨材の製造にに要する時間
が短い。また、製造された蛍光骨材を構成する各成分が
合成樹脂によって強固に結合しあうので、施工の際のセ
メントとの混合作業においても、蛍光骨材から無機蛍光
体が剥落することがない。さらに、この蛍光骨材は、各
構成成分を相互に結合している合成樹脂にて柔軟性を付
与されている。このため、この蛍光骨材を骨材とするモ
ルタルブロックあるいはコンクリートブロックは、従来
の骨材を使用したモルタルブロックあるいはコンクリー
トブロックに比較して柔軟性に優れている。 (実施例3) 本実施例も実施例1および2と同様、蛍光組成物を成形
して蛍光骨材を製造する例である。製造工程図を図2
示す。原料成分とその配合比は、下記の表4に示すとお
りである。
【0036】
【表4】
【0037】上記成分中、SrP27:Euは無機蛍光
体である。また、珪粉の粒径は約0.1mm〜0.2m
mである。上記配合にて合計重量を1kgとして、実施
例1と同様に混合、撹拌、固化、粉砕してモルタルまた
はコンクリート用の骨材を得た。ただし、固化に要した
時間は約10分(自然乾燥)であり、蛍光骨材の粒径は
約0.2mm〜20.0mmである。
【0038】原料成分を混合して凝固性の蛍光組成物と
し、これを固化して粉砕するだけで、蛍光骨材を得るこ
とができる。このため、蛍光骨材の製造にに要する時間
が短い。また、製造された蛍光骨材を構成する各成分が
合成樹脂によって強固に結合しあうので、施工の際のセ
メントとの混合作業においても、蛍光骨材から無機蛍光
体が剥落することがない。さらに、この蛍光骨材は、各
構成成分を相互に結合している合成樹脂にて柔軟性を付
与されている。このため、この蛍光骨材を骨材とするモ
ルタルブロックあるいはコンクリートブロックは、従来
の骨材を使用したモルタルブロックあるいはコンクリー
トブロックに比較して柔軟性に優れている。 (参考例2) 本実施例も実施例1〜3と同様、蛍光組成物を成形して
蛍光骨材を製造する例であるが、セメントを含有しない
蛍光骨材の製造例である。原料成分とその配合比は、下
記の表5に示すとおりである。図2に製造工程図を示
す。
【0039】
【表5】
【0040】上記成分中、塩化ビニル(溶液)は、塩化
ビニル40重量部を酢酸エチル、酢酸ブチルおよびキシ
レンを各20重量部配合した溶媒に溶かした溶液であ
り、SrP27:Euは無機蛍光体である。また沈降防
止剤は楠本化成製のディスパロン6900−20X(商
品名)を使用した。沈降防止剤を使用するのは、相対的
に比重が大きい無機蛍光体が沈降するのを防止して、無
機蛍光体を均一に分散させたまま固化させるためであ
る。
【0041】上記配合にて合計重量を1kgとして、
施例1〜3と同様に混合、撹拌、固化、粉砕してモルタ
ルまたはコンクリート用の骨材を得た。ただし、固化に
要した時間は自然乾燥で約30分であり、熱風(60℃
〜100℃)による強制乾燥では約10分である。ま
た、蛍光骨材の粒径は約0.2mm〜20.0mmであ
る。
【0042】原料成分を混合して凝固性の蛍光組成物と
し、これを固化して粉砕するだけで、蛍光骨材を得るこ
とができる。このため、蛍光骨材の製造にに要する時間
が短い。また、製造された蛍光骨材を構成する各成分が
合成樹脂によって強固に結合しあうので、施工の際のセ
メントとの混合作業においても、蛍光骨材から無機蛍光
体が剥落することがない。さらに、この蛍光骨材は、構
成成分の大半を占めている合成樹脂にて柔軟性を付与さ
れている。このため、この蛍光骨材を骨材とするモルタ
ルブロックあるいはコンクリートブロックは、従来の骨
材を使用したモルタルブロックあるいはコンクリートブ
ロックに比較して柔軟性に優れている。
【0043】なお、上記実施例1〜3においては、蛍光
組成物を容器から鋼板上に流出させて固化したが、固化
に際して適宜の型枠などを使用してもよい。また、固化
した蛍光組成物の粉砕方法も、粉砕機を使用する方法に
限定されない。例えば、ハンマ等で破砕してもよく、量
や用途に応じて適宜の方法を採用できる。さらに、粉砕
等によらず、たとえば球形の型などを用いて固化させ、
これをそのまま蛍光骨材として使用することもできる。
【0044】粉砕して得られる蛍光骨材の粒径は、上記
実施例1〜3は、約0.2mm〜約20.0mmである
が、蛍光骨材の用途などに応じて粉砕または他の手段に
より適宜の粒径に加工することができる。または、加工
後の蛍光骨材をふるい分けして、用途に応じた粒径に揃
えることも可能である。このように、蛍光骨材は適宜の
手段によって所望の粒径とすることができる。
【0045】
【発明の効果】第1の発明の蛍光組成物は、液状やスラ
リ状として使用できるので、型枠等で任意の形状に成形
できる。このため、これを成形して蛍光建材や蛍光骨材
を製造する際に要する時間が短い。しかも固化した際に
は無機蛍光体と他の構成成分とが強固に結合するので、
無機蛍光体の剥落や分離は生じない。また、任意の形状
に成形できるので利用可能な範囲はきわめて広い。セメ
ントが配合されているので耐摩耗性に優れている。
【0046】第2の発明の蛍光建材は、第1の発明の蛍
光組成物を所望形状に成形するだけで得られる。このた
め、製造に要する時間が短い。また、無機蛍光体と合成
樹脂とが強固に結合しあうので施工時のモルタルやコン
クリートの打設作業においても、蛍光建材から無機蛍光
体が剥落することがない。
【0047】第3の発明の蛍光骨材は、第1の発明の蛍
光組成物を所望形状に成形するだけで得られるので、製
造に要する時間が短く、しかもセメントとの混合作業時
にも無機蛍光体の剥落を生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例1の蛍光建材の製造工程図である。
【図2】 実施例1〜3及び参考例2の蛍光骨材の製造
工程図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 1/00 - 101/16 C08K 3/00 - 13/08 C04B 16/04 - 16/08 C04B 22/00 - 22/16 E04F 13/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機蛍光体を1〜50重量%、セメント
    を10〜80重量%、残余の範囲内でエマルジョン形態
    の合成樹脂を5重量%以上含有することを特徴とする蛍
    光組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の蛍光組成物を所望の形状
    に成形したことを特徴とする蛍光建材。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の蛍光組成物を粒状に成形
    したことを特徴とするモルタルまたはコンクリート用の
    蛍光骨材。
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