JP3331923B2 - 臭い検知装置および空気清浄装置 - Google Patents

臭い検知装置および空気清浄装置

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JP3331923B2
JP3331923B2 JP30123997A JP30123997A JP3331923B2 JP 3331923 B2 JP3331923 B2 JP 3331923B2 JP 30123997 A JP30123997 A JP 30123997A JP 30123997 A JP30123997 A JP 30123997A JP 3331923 B2 JP3331923 B2 JP 3331923B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】空気清浄装置に関する。特
に、臭い検知機能および脱臭機能を有するものに関す
る。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
から、脱臭機能を有する空気清浄装置に、臭いを検知す
る臭いセンサを設けたものがある。この臭いセンサとし
ては、例えば、水素ガスの濃度を検知するガスセンサが
用いられている。このガスセンサは、煙草の煙とともに
生成される水素ガスを素早く検知することができ、水素
ガスを介して煙の臭いの程度を検知することができ、し
かも安価である。
【0003】ところが、空気清浄装置の脱臭運転中に
は、ガスセンサで臭いを精度良く検知できない場合があ
る。というのは、脱臭運転をすると、臭いは除去される
が、無臭である水素ガスは除去されない。その結果、ガ
スセンサの検知出力は、臭いが除去された程に変化せ
ず、臭いが十分にある状態を示し、精度が良くない。こ
のような不具合を解消するために、ガスセンサの検知結
果を補正して、臭いの検知を行なうことが考えられる。
すなわち、ガスセンサの検知出力に、脱臭運転の経過時
間に応じて予め定める演算処理を行ない、通常の脱臭運
転時の臭いの低下に相当する出力を得られるようにす
る。しかしながら、経過時間だけに応じた補正を行なう
と、換気等の、通常の脱臭運転時と異なる状況が生じる
と、やはり精度良く臭いを検知できない。
【0004】また、このような不具合を防止するため
に、空気清浄装置の構造が複雑化したり、高価なセンサ
を使用することも回避したい。そこで、本発明の目的
は、上述の技術的課題を解決し、臭いを精度良く検知で
きる臭い検知装置およびそれを備えた空気清浄装置を提
供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1にかかる発明の臭い検知装置は、ガスの濃
度を検知するガスセンサと、ガスセンサの測定値と基準
値とに基づいて、臭いの程度を表す出力信号を出力する
臭い判断手段と、臭いの程度を表す出力信号に応じて前
記基準値を補正する補正手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0006】この構成によれば、以下の作用を奏する。
すなわち、周囲の環境によってはガスセンサの測定値
が、臭いのレベルを正確に表さない場合がある。このと
き、臭い判断手段の過程で、ガスセンサの測定値を用い
て臭いの程度を表す出力信号を算出し、前記臭いの程度
を表す出力信号に応じて補正を行う補正手段を備えてい
るので、前記臭い判断手段は臭いの程度を正確に表す出
力信号を得ることができる。すなわち、ガスセンサの
定値と基準値とに基づいて出力される臭いの程度を表す
出力信号に応じて基準値を補正しているので、ガスセン
サの測定値と無関係に補正する場合に比べて、臭いの程
度を精度良く検知することができる。
【0007】なお、補正とは、予め定められた演算を施
すことである請求項2にかかる発明の臭い検知装置
は、ガスの濃度を検知するガスセンサと、ガスセンサの
検知結果に基づいて、臭いの程度を表す出力信号を出力
する臭い判断手段と、臭い判断手段に関する関係量を、
ガスセンサの検知結果に基づいて補正する補正手段と、
空気の塵埃濃度を検知する塵埃センサと、この塵埃セン
サの検知結果に基づいて臭い判断手段に関する関係量を
補正手段によって補正するか否かを判断する補正判断手
段と備え、上記臭い判断手段は、補正判断手段によっ
て判断された結果に応じて、補正手段によって補正する
場合と、補正しない場合とを切り換えて出力信号を出力
することを特徴とする。
【0008】この構成によれば、以下の作用を奏する。
すなわち、周囲の環境によってはガスセンサの検知出力
が、臭いのレベルを正確に表さない場合がある。臭い判
断手段の過程で、ガスセンサの検知結果に基づいた補正
が補正手段によって行なわれ、その結果、臭い判断手段
は臭いの程度を正確に表す出力信号を得ることができ
る。このようにガスセンサの検知結果に基づいて補正し
ているので、ガスセンサの検知結果と無関係に補正する
場合に比べて、臭いの程度を精度良く検知することがで
きる。 一方、周囲の環境によってはガスセンサの検知出
力が臭いを正確に表している場合がある。この場合であ
るか否かを塵埃センサの検知結果に基づいて判断できる
ので、この場合に補正を省くことができる結果、補正す
る場合に比べて精度良く臭いを検知することができる。
なお、補正とは、予め定められた演算を施すことであ
る。また、臭い判断手段に関する関係量とは、ガスセン
サの検知結果、臭いの程度に関する出力信号、この信号
を求める際の判断の基準値等を例示できる。
【0009】請求項3にかかる発明の臭い検知装置は、
請求項2記載の臭い検知装置において、上記補正判断手
段は、ガスセンサの検知結果および塵埃センサの検知結
果を互いに比較して、補正するか否かを判断することを
特徴とする。この構成によれば、請求項2記載の発明の
作用に加えて、以下の作用を奏する。すなわち、ガスセ
ンサの検知結果および塵埃センサの検知結果を互いに比
較することによって、補正を省くことのできる場合であ
るか否かを正確に判断することができるので、臭いをよ
り一層精度良く検知することができる。
【0010】請求項4にかかる発明の臭い検知装置は、
請求項3記載の臭い検知装置において、上記補正判断手
段は、ガスセンサの検知結果に基づいて複数の中の一つ
の段階値を求め、塵埃センサの検知結果に基づいて複数
の中の一つの段階値を求め、両段階値を比較した差に基
づいて、補正するか否かを判断することを特徴とする。
【0011】この構成によれば、請求項記載の発明の
作用に加えて、以下の作用を奏する。すなわち、段階値
によって、臭いの程度を表すことができるので、精度良
く比較することができ、しかも、異なる検知対象のガス
センサと塵埃センサとを、段階値を介して容易に比較す
ることができる。請求項5にかかる発明の空気清浄装置
は、臭いを除去できる空気清浄装置であって、請求項1
乃至4の何れかに記載の臭い検知装置を備えたことを特
徴とする。
【0012】この構成によれば、請求項1乃至4の何れ
かに記載の作用に加えて、以下の作用を奏する。すなわ
ち、脱臭に伴って減少する臭いを精度良く検知できる。
また、塵埃センサを空気清浄装置と兼用できるので、構
造を簡素化できる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施形態を添付
図面を参照しつつ説明する。以下では、光触媒が汚染物
質を浄化する機能と、イオン化による塵埃除去機能とを
有した空気清浄装置1を例に説明する。図1は、本発明
の一実施の形態の空気清浄装置の概略構成の側面断面図
である。
【0014】空気清浄装置1は、内部に空気風路を区画
する箱状のハウジング10を備えている。ハウジング1
0内に、以下の各部で構成される浄化手段20が、前方
より空気風路に沿って順に配置されている。すなわち、
比較的大きなごみや塵を除去するためのプレフィルタ2
1と、空気風路に沿う流れ(通気流)中の塵埃粒子をイ
オン化するイオン化部22と、イオン化された塵埃粒子
を電気的に吸着する静電フィルタ23と、光触媒を保持
するための光触媒エレメント25と、光触媒エレメント
25に紫外線を照射して光触媒を励起させることによっ
て汚染物質を浄化させるための光源26とが設けられて
いる。これらの浄化手段20に対して、空気風路の下流
側に、所定の方向の通気流を生成するためのシロッコフ
ァン等の送風ファン27が設けられている。
【0015】空気風路は、ハウジング10の前面に形成
された吸込口11aから、ハウジング10内を前から後
ろへ流れて、送風ファン27のケーシングで上方へ向き
を変えて、ハウジング10上面に形成された吹出口12
aに至る風路である。イオン化部22は、通気流方向と
直交する方向に延び且つ互いに平行な複数の放電線とし
てのイオン化線22aと、これらのイオン化線22aを
挟んで対向配置された各一対の対向極板22bを備えて
いる。イオン化部22は、コロナ放電により生成するイ
オンシャワーにより通気流中の塵埃粒子を帯電させる。
帯電された塵埃粒子は、静電フィルタ23によって電気
的に吸着される。
【0016】光触媒エレメント25は、紫外線の照射を
受けて臭い成分等を分解する光触媒を、通気面を有する
光触媒担持体の表面または内部に担持している。光触媒
は、光を吸収してそのエネルギを反応物質に与えて化学
反応をおこさせる物質を意味し、具体的には、アナター
ス型の結晶構造を有する酸化チタン(TiO2 )、酸化
亜鉛(ZnO)および酸化タングステン(WO3 )を例
示できる。光源26は、例えば、波長320〜420n
mの光を発することができ、この光が、光触媒を活性化
させて汚染物質を浄化することができる。
【0017】この空気清浄装置1によれば、送風ファン
27を運転すると、空気は、吸込口11aから吸い込ま
れ、上述の空気風路を流れる間に、プレフィルタ21で
比較的大きな塵埃が捕獲され、細かな塵埃がイオン化部
22で帯電されて静電フィルタ23で捕獲され、臭い成
分等の汚染物質が光触媒エレメント25で浄化される。
その後、空気は吹出口12aから吹き出される(矢印A
〜C)。
【0018】また、この空気清浄装置1には、この空気
清浄装置1が設置されている室内の煙草の臭いの程度を
検知する臭い検知装置30が備えられている。臭い検知
装置30は、検知結果としての臭いの程度を、空気清浄
装置1前面に配置された表示素子41に表示することが
できる。以下、詳細に説明する。
【0019】臭い検知装置30は、ガスセンサ31と、
塵埃センサ32と、各センサの検出信号を信号処理して
臭いの程度を表す臭いレベルを得る信号処理部40とを
備えている。ガスセンサ31は、水素ガスの濃度を検知
するセンサであり、公知のものを利用できる。水素ガス
は煙草の煙とともに生成されることから、水素ガス濃度
を検知することで、煙草の煙の臭いを検知することがで
きる。なお、臭い成分とともに発生するガスを検知でき
るセンサであれば、他のガスを検知する公知の他のセン
サを利用することができる。
【0020】塵埃センサ32は、光電式のものであり、
空気中の塵埃の濃度を検知することができる。塵埃セン
サ32は、煙草の煙成分を検知することができる。信号
処理部40は、本空気清浄装置の制御部と兼用されてお
り、マイクロコンピュータ(CPU)、RAM、ROM
等を含み、予め記憶されたプログラム、データ等に基づ
いて、所定の信号処理を行なう。信号処理部40には、
上述のガスセンサ31および塵埃センサ32がそれぞれ
接続されており、各センサからの検出信号がそれぞれ入
力される。また、信号処理部40には、表示素子41が
接続されている。信号処理部40は、入力された検出信
号を信号処理して得た結果を、駆動回路(図示せず)を
介して表示素子41に出力する。
【0021】表示素子41は、例えば、緑色と赤色との
何れかの色で発光できる複数の発光ダイオード(LE
D)によって構成されている。例えば、3個のLEDが
並んで配置されている。これらのLEDによって臭いの
程度が表示される。すなわち、各LEDは、後述するよ
うにして得られた臭いレベルに応じた所定の態様(表示
パターン)で4段階に駆動される。臭いレベルが低いと
きには、3個のLEDはすべて緑色に発光する(この表
示パターンを「緑緑緑」と表記し、以下同様に表記す
る。)。臭いレベルが高くなるに伴い、1個のLEDが
緑色から赤色に発光するように切換えられ(「緑緑
赤」)、さらに臭いレベルが高くなると、2個のLED
が赤色に発光するようにされて(「緑赤赤」)、臭いレ
ベルが最も高くなると、3個のLEDはすべて赤色で発
光するようになる(「赤赤赤」)。
【0022】また、表示素子41には、塵埃センサ32
による検出信号に基づいて得られるダストレベルを表示
するために、3個のLEDが並んで配置されており、臭
いレベルの表示と同様の4段階の表示パターンで、ダス
トレベルに応じて各LEDを順次緑色から赤色に切り換
えて駆動する。次に、信号処理部40での処理内容を、
図2のフローチャートを参照しながら説明する。
【0023】ここでは、空気清浄装置の運転開始後に、
喫煙が行なわれて、煙草の煙や臭いが生じる場合を例に
説明する。なお、この処理内容は、空気清浄装置の浄化
手段20の運転時に行なわれる。喫煙が行なわれると、
煙草の煙成分とともに、臭い成分や水素ガス成分も生じ
る。水素ガス成分の空気中濃度が、ガスセンサ31で検
知される。また、煙成分の空気中濃度が、塵埃センサ3
2で検知される。これらの検知結果が以下のように信号
処理される。
【0024】電源が投入されると、まず、ガスセンサ3
1の検出信号に基づいて、ガス基準値G0が求められ
て、RAMに記憶される(ステップS1)。というの
は、臭いの程度を示す臭いレベルは、基準となるガス基
準値G0に対する比として求められるからである。例え
ば、ガス基準値G0は、G0=(PA/V0)─1によ
り求められる。ここで、PAは、予め定められた定数で
あり、ガスセンサ31の検出信号の電圧値の取り得る最
大値を設定されている。また、V0は、電源投入時点で
のガスセンサ31の検出信号の電圧値である。
【0025】次に、予め定める所定時間毎に、ガスセン
サ31の検出信号の電圧値V1が読み込まれる。この電
圧値V1に基づいて、ガス測定値G1が求められる(ス
テップS2)。例えば、ガス測定値G1は、G1=(P
A/V1)─1により求められる。次に、臭いの程度を
表す出力信号である臭いレベルGLを求めるための臭い
判断処理が行なわれる(ステップS3)。ここでは、ガ
スセンサ31の検知結果、具体的にはガス基準値G0と
ガス測定値G1とに基づいて、臭いレベルGLが求めら
れる。すなわち、先ず、値G2=G1/G0を算出す
る。値G2が予め定める複数例えば3つの閾値と比較さ
れて、これら3つの閾値との大小関係で区分けされた4
つの範囲の何れに値G2が属するかが判断される。これ
らの4つの範囲にそれぞれ対応する4つの段階値の一つ
が、値G2に対応して、臭いレベルGLとして求められ
る。
【0026】ステップS3で求められた臭いレベルGL
が、表示素子41に出力される。例えば、臭いレベルG
Lの段階値は、臭いの程度に応じて順に軽い側から、
「0」,「1」,「2」および「3」の4つが決められ
ている。また、それぞれの段階値に対応して、表示素子
41の表示パターンも、「緑緑緑」、「緑緑赤」、「緑
赤赤」、「赤赤赤」とそれぞれ設定されている。ステッ
プS3で、臭いレベルGLが「3」と求められると、表
示素子41の臭い表示用の3個のLEDは「赤赤赤」で
駆動されることとなる。
【0027】次に、塵埃センサ32の検知結果に基づい
て、塵埃の程度を表すダストレベルDLが算出される
(ステップS4)。例えば、塵埃センサ32の検出信号
が読み込まれる。塵埃センサ32の検出信号の値が、予
め定める複数例えば3つの閾値との大小関係で区分けさ
れた4つの範囲の何れに入るかが判断される。これらの
4つの範囲にそれぞれ対応する4つの段階値の一つが、
塵埃センサ32の検出信号の値に対応して、ダストレベ
ルDLとして算出される。
【0028】ステップS4で求められたダストレベルD
Lは、臭いレベルGLと同様に、各値および表示パター
ンを設定されている。ダストレベルDLに応じて、表示
素子41が駆動されて、塵埃の程度が出力される。その
後、上述のステップS2〜4の処理が所定時間毎に繰り
返される(後述するようにステップS5でNO)。臭い
レベルGLとダストレベルDLが求められて、表示素子
41に出力される。
【0029】例えば、図3のグラフに示すように、喫煙
が開始されると、煙草の煙成分(図3のA)、臭い成分
(図3のB)および水素ガス成分(図3のC)は増加す
る(タイミングT0〜T1)。それに伴い、臭いレベル
GLは、「0」から「3」へと順に変化し、表示素子4
1の表示も「緑緑緑」〜「赤赤赤」へと順に変化する。
また、ダストレベルも、「0」から「3」へと順に変化
し、表示素子41の表示も「緑緑緑」〜「赤赤赤」へと
順に変化する。通常、臭いレベルGLが、ダストレベル
DLよりも速く変化する。
【0030】その後、例えば、喫煙が終了すると(タイ
ミングT1)、煙成分、臭い成分、水素ガス成分はそれ
ぞれ減少し始める。煙成分は空気清浄装置の塵埃除去機
能により除去され、また、臭い成分は空気清浄装置の脱
臭機能により除去され、また、水素ガス成分は除去され
ずに室内空気の換気等により徐々に減少する。このた
め、各成分の減少速度は、通常、除去され易い煙成分が
最も速く、除去され難い臭い成分、除去されない水素ガ
ス成分の順に遅くなる。このため、臭いレベルGLの表
示は、「赤赤赤」から「緑緑緑」へと、ダストレベルD
Lに比べてゆっくりと変化することになる。
【0031】ところで、時間が経過すると(タイミング
T2)、各成分の間の差は大きくなるので、水素ガス成
分に基づく臭いレベルGLの表示は、臭い成分を感じる
体感上の臭いの程度と異なることが想定される。そこ
で、本実施の形態では、以下のように臭いレベルGLを
補正して求めるようにしている。ステップS5では、塵
埃センサ32の検知結果に基づいて、臭いレベルGLを
補正するか否かを判断する補正判断処理が行なわれる。
すなわち、ガスセンサ31の検知結果から求められた段
階値である臭いレベルGLと、塵埃センサ32の検知結
果から求められた段階値であるダストレベルDLとを比
較して、両レベル間の差に基づいて判断する。所定の差
(GL>DL)が生じるときに、より詳細には、臭いレ
ベルGLの段階値とダストレベルDLの段階値とが同じ
値である場合に、ダストレベルDLの段階値が減少して
もなお所定時間の経過する間、臭いレベルGLの段階値
が減少せずにその値を維持しているときに、臭いレベル
GLを補正する補正処理が行なわれる(ステップS
6)。
【0032】例えば、臭いレベルGLおよびダストレベ
ルDLが同じ「3」である場合に、ダストレベルDLが
「3」から「2」に減少してから2分間に、臭いレベル
GLが「3」のままで維持されていれば、臭いレベルを
補正する。ここで、臭いレベルGLとダストレベルDL
とは、同じ4段階に設定され、同じ煙草の煙に起因する
現象の程度(臭いと塵埃)を表していることから、臭い
レベルGLとダストレベルDLとは、異なる対象を検知
して得た値であっても、煙草の煙を表す指標として互い
に比較することができる。
【0033】このようにして、臭いレベルGLとダスト
レベルDLの減少に際して、臭いレベルGLの減少速度
が、ダストレベルDLに比べて過度に遅い場合にのみ、
補正することとなる。従って、それ以外の場合、例え
ば、煙の増加する場面や、ダストレベルDLと同程度に
臭いレベルGLも減少するような換気がされている場面
等の、補正の必要ない場合には(ステップS5でN
O)、臭いレベルGLの補正を省くことができる。
【0034】ステップS6の補正処理では、ステップS
1で求められたガス基準値G0に所定の演算処理、例え
ば、ガスセンサ31の検知結果に基づいて得られた臭い
レベルGLに応じて、予め定められた所定割合で大きく
する演算を行なう。具体的には、臭いレベルGLの段階
値が「3」の場合には、記憶されているガス基準値G0
を所定割合(10%)大きな値にし、この値を記憶しな
おす。このようして得た新たなガス基準値G0に基づい
て、以降の臭いレベルGLの判断(ステップS2〜4)
が行なわれる。以後、臭いレベルGLの段階値が「2」
になるまで、例えば2分の所定時間ごとに、記憶されて
いるガス基準値G0を所定割合(10%)大きい値にさ
らに補正する操作が繰り返される。
【0035】このように、ガス基準値G0を大きくする
と、ガス測定値G1が同じ場合であっても、臭いレベル
GLは減少傾向になるので、やがて、臭いレベルGL
は、ダストレベルDLと同じ段階値(「2」)にまで減
少することとなる。ここで、上述の所定割合は、臭いレ
ベルGLの段階値に応じて設定されており、上述のよう
に、臭いレベルGLが「3」の場合の所定割合は10
%、臭いレベルGLが「2」の場合の所定割合は3%、
臭いレベルGLが「1」の場合の所定割合は2%とされ
ている。また、これらの所定割合および所定時間による
補正は、予め定められた状況の室内で運転される空気清
浄装置1の浄化手段20による煙成分、臭い成分、水素
ガス成分の減少度合いに応じて設定され、所定時間の経
過に応じて、臭いレベルGLが適正となるように設定さ
れている。
【0036】このように、臭いレベルGLを段階的に補
正することによって、臭いの程度を精度よく表すものに
できる。しかも、補正量を始めに大きくしているので、
臭いレベルGLを正確且つ速やかに補正できる。例え
ば、本実施の形態の補正では、空気清浄装置の脱臭機能
が臭いをほぼ除去する時間内に、臭いレベルGLを、体
感上の臭いの程度と一致させることができるので、精度
よく臭いの程度を検知することができる。
【0037】なお、ここでの補正とは、精度よく結果を
得るために、予め定められた演算を施すことである。ま
た、この補正する対象としては、ガス基準値G0に限定
されず、例えば、ガスセンサ31の検出信号の値、臭い
レベルGLの段階値、上述の値G2、ガス測定値G1、
これらの信号を求める際の判断の基準値等を例示でき、
臭い判断処理に関する関係量であればよい。
【0038】このように本実施の形態によれば、本臭い
検知装置30の信号処理部40は、ステップS6の補正
処理でガスセンサ31の検知結果に基づいて補正してい
るので、ガスセンサ31の検知結果と無関係に補正する
場合に比べて、臭いの程度を精度良く検知することがで
きる。また、信号処理部40では、塵埃センサ32の検
知結果に基づいて補正するか否かを判断する補正判断処
理をステップS5で行ない、補正判断処理の結果に応じ
て、補正する場合と、補正しない場合とを切り換えてス
テップS3で出力信号を出力している。これによって、
ガスセンサ31の検知出力が臭いを正確に表さない場合
には、補正することよって精度良く臭いを検知すること
ができる。一方、ガスセンサ31の検知出力が臭いを正
確に表している場合を塵埃センサ32の検知結果に基づ
いて判断できるので、この場合に補正を省くことができ
る結果、補正する場合に比べて精度良く臭いを検知する
ことができる。
【0039】また、ステップS5では、ガスセンサ31
の検知結果および塵埃センサ32の検知結果を互いに比
較して、補正するか否かを判断することによって、補正
を省くことのできる場合であるか否かを正確に判断する
ことができるので、臭いをより一層精度良く検知するこ
とができる。また、ステップS5での判断には、ガスセ
ンサ31の検知結果に基づいた段階値と、塵埃センサ3
2の検知結果に基づいた段階値とを比較した差に基づい
ていることによって、段階値によって臭いの程度を表す
ことができるので、精度良く比較することができ、しか
も、異なる検知対象のガスセンサ31と塵埃センサ32
とを、段階値を介して容易に比較することができる。
【0040】また、本空気清浄装置1は、本臭い検知装
置30を備えた、臭いを除去できる空気清浄装置とする
ことによって、脱臭に伴って減少する臭いを精度良く検
知できる。また、塵埃センサ32を空気清浄装置本体と
兼用できるので、構造を簡素化できる。例えば、塵埃の
程度を検出して表示するための構成として、上述の塵埃
センサ32と、それによるダストレベルDLの段階値を
判断するステップS4の処理と、表示素子41とを備え
た空気清浄装置があることから、これら各部を臭い検知
装置30と空気清浄装置とで兼用することができる。
【0041】なお、上述の実施の形態では、臭い検知装
置30は、空気清浄装置1に内蔵された場合を説明した
が、空気清浄装置1と別体で構成されていてもよい。ま
た、臭い検知装置30の出力信号としての臭いレベルG
Lは、表示素子41に表示されていたが、これには限定
されない。例えば、表示素子41を設けない構成として
もよいし、また、出力信号に基づいて空気清浄装置の制
御を行なってもよい。また、同様にダストレベルDLを
表示しない構成も考えることができる。
【0042】その他、本発明の要旨を変更しない範囲で
種々の設計変更を施すことが可能である。
【0043】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、以下の効
果を奏する。すなわち、臭いの程度を表す出力信号に応
じた補正が補正手段によって行なわれるので、臭いの程
度を精度良く検知することができる。請求項2記載の発
明によれば、ガスセンサの検知結果に基づいた補正が補
正手段によって行なわれるので、臭いの程度を精度良く
検知することができる。さらに、ガスセンサの検知出力
が臭いを正確に表さない場合か否かを、塵埃センサの検
知結果に基づいて判断できるので、この場合に応じて補
正を実行または省略することができる結果、より一層精
度良く臭いを検知することができる。
【0044】請求項3記載の発明によれば、請求項2記
載の発明の効果に加えて、ガスセンサおよび塵埃センサ
の検知結果を互いに比較することによって、補正を省く
ことのできる場合であるか否かを正確に判断することが
できるので、臭いをより一層精度良く検知することがで
きる。請求項4記載の発明によれば、請求項記載の発
明の効果に加えて、ガスセンサおよび塵埃センサの検知
結果に基づいて求めた段階値によって、両センサの検知
結果を精度良く、しかも容易に比較することができる。
【0045】請求項5記載の発明によれば、請求項1乃
至4の何れかに記載の効果に加えて、本発明の臭い検知
装置を備えた空気清浄装置によって、脱臭に伴って減少
する臭いを精度良く検知できて、また、塵埃センサを空
気清浄装置と臭い検知装置とで兼用できて、構造を簡素
化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の臭い検知装置を有する
空気清浄装置の概略構成の側面断面図である。
【図2】図1の臭い検知装置の信号処理内容のフローチ
ャートである。
【図3】煙草の煙成分と臭い成分と水素ガスの空気中濃
度の変化のグラフである。
【符号の説明】
1 空気清浄装置 30 臭い検知装置 31 ガスセンサ 32 塵埃センサ 40 信号処理部 ステップS3 臭い判断処理(臭い判断手段) ステップS5 補正判断処理(補正判断手段) ステップS6 補正処理(補正手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−242630(JP,A) 特開 平9−85050(JP,A) 実開 平4−32062(JP,U) 実開 平4−14145(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/00 B01D 53/86

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガスの濃度を検知するガスセンサ(31)と、 ガスセンサ(31)の測定値と基準値とに基づいて、臭いの
    程度を表す出力信号を出力する臭い判断手段(S3)と、臭いの程度を表す出力信号に応じて前記基準値 を補正す
    る補正手段(S6)とを備えたことを特徴とする臭い検知装
    置。
  2. 【請求項2】ガスの濃度を検知するガスセンサ(31)と、 ガスセンサ(31)の検知結果に基づいて、臭いの程度を表
    す出力信号を出力する臭い判断手段(S3)と、 臭い判断手段(S3)に関する関係量を、ガスセンサ(31)の
    検知結果に基づいて補正する補正手段(S6)と、 空気の塵埃濃度を検知する塵埃センサ(32)と、 この塵埃センサ(32)の検知結果に基づいて臭い判断手段
    (S3)に関する関係量を補正手段(S6)によって補正するか
    否かを判断する補正判断手段(S5)と備え、 上記臭い判断手段(S3)は、補正判断手段(S5)によって判
    断された結果に応じて、補正手段(S6)によって補正する
    場合と、補正しない場合とを切り換えて出力信号を出力
    することを特徴とする臭い検知装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の臭い検知装置において、 上記補正判断手段(S5)は、ガスセンサ(31)の検知結果お
    よび塵埃センサ(32)の検知結果を互いに比較して、補正
    するか否かを判断することを特徴とする臭い検知装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の臭い検知装置において、 上記補正判断手段(S5)は、ガスセンサ(31)の検知結果に
    基づいて複数の中の一つの段階値を求め、塵埃センサ(3
    2)の検知結果に基づいて複数の中の一つの段階値を求
    め、両段階値を比較した差に基づいて、補正するか否か
    を判断することを特徴とする臭い検知装置。
  5. 【請求項5】臭いを除去できる空気清浄装置(1) であっ
    て、 請求項1乃至4の何れかに記載の臭い検知装置(30)を備
    えたことを特徴とする空気清浄装置。
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