JP3331188B2 - 沈砂槽および沈砂槽における沈砂洗浄方法 - Google Patents

沈砂槽および沈砂槽における沈砂洗浄方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばし尿処理施
設に適用される沈砂槽および沈砂槽における沈砂洗浄方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は、し尿処理施設における従来の沈
砂洗浄システムを示す図である。このし尿処理施設で
は、し尿が流し込まれる受入口2と多量のし尿を一時的
に滞留させる受入槽4との間に、沈砂ピット12を有す
る沈砂槽10が設けられている。そして、この沈砂槽1
0にて、し尿に含まれる比重の大きな土砂、石、金属片
等の夾雑物を沈降分離させ、沈砂ピット12の底部に堆
積させることで下流に位置する受入槽4への沈砂等の流
入を防止することができる。なお、沈砂ピット12内に
堆積する夾雑物の中で最も量が多いのは土砂類であるた
め、以下の説明において、場合に応じて沈砂ピット12
に沈降した夾雑物を「沈砂」という。
【0003】また、受入槽4の上方には沈砂除去装置6
が配置されている。この沈砂除去装置6は、沈砂ピット
12にある程度沈砂が堆積した場合に、当該沈砂の受入
槽4への流入を防止すべく沈砂を沈砂槽10から取り出
して衛生的に処理するものであり、沈砂を洗浄する機能
も備えている。沈砂除去装置6は、主として、内部で沈
砂を洗浄する沈砂洗浄タンク16と、沈砂吸引系14を
介して沈砂ピット12内の沈砂を沈砂洗浄タンク16に
吸引する真空ポンプ18と、沈砂洗浄タンク16に洗浄
用の水を供給するための洗浄水供給系20と、ブロアに
よって沈砂洗浄タンク16内に洗浄用の気体を供給する
気体供給系22と、沈砂を捕捉して液体のみをろ過する
スクリーン24と、スクリーン24によりろ過された沈
砂洗浄タンク16内の液体を沈砂槽10に流出させる液
体流出系26と、から構成されている。
【0004】次に、沈砂除去装置6によって沈砂を取り
出して除去する方法を説明する。まず、真空ポンプ18
を作動させて、沈砂吸引系14を介して沈砂ピット12
に溜まった沈砂および夾雑物を含むし尿を沈砂洗浄タン
ク16内に吸引する。この際、沈砂洗浄タンク16内の
沈砂には糞尿などが付着しているため当該沈砂を含んだ
し尿の粘性が高くなっており、夾雑物はスクリーン24
の上方で浮遊している。このため、し尿はスクリーン2
4でろ過されにくい状態にある。そこで、洗浄水供給系
20より洗浄水を沈砂洗浄タンク16内に供給した後に
気体供給系22のブロアを作動させ、いわゆるエアバブ
リングによって沈砂を摩擦洗浄する。これにより、沈砂
から糞尿などを除去することができるので、粘性の低く
なったし尿がスクリーン24でろ過されて沈砂をスクリ
ーン24で捕捉することができる。
【0005】そして、スクリーン24による沈砂の捕捉
を終えた後、当該沈砂は図示しない沈砂処理場で処理さ
れ、沈砂洗浄タンク16内の液体は液体流出系26によ
って沈砂槽10に流し込まれる。以上が沈砂ピット12
に堆積した沈砂の従来の洗浄除去方法であり、この沈砂
除去装置6を使用する方法によれば、作業者が沈砂槽1
0に入らずに沈砂ピット12内の沈砂を除去することが
できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の沈砂洗
浄技術には、次のような問題があった。すなわち、上記
沈砂除去装置6による一回のバブリング作用では沈砂に
付着した糞尿などを除去しきれないため、さらに、
(1)液体流出系26によってスクリーン24でろ過さ
れた液体(し尿と洗浄用液の混合液)を沈砂槽10に流
出する工程、(2)洗浄用の水を沈砂洗浄タンク16に
供給する工程、(3)エアバブリングにより沈砂を洗浄
する工程、を何度も繰り返さなければならなかった。こ
のため、洗浄作業に従事する作業者の負担が大きいばか
りでなく、沈砂除去装置6に対しても過度の負担がかか
るという問題があった。
【0007】特に、し尿処理施設の規模が大きい場合
は、沈砂ピット12に堆積する沈砂の量も多いため、よ
り大きな沈砂除去装置の準備が必要になるだけでなく、
沈砂吸引系14、液体流出系26、および洗浄水供給系
20等に使用されるバルブの開閉作業等が一層面倒にな
る。また、作業者による沈砂除去装置6の手動操作の煩
わしさを無くすために自動弁等を設置して沈砂の洗浄除
去作業を自動化することも考えられるが、沈砂洗浄タン
ク16内の洗浄状況を随時目視にて把握する必要がある
ため、結局、沈砂除去装置6を自動化することは実現し
難いといえる。
【0008】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、沈砂洗浄作業の負担を軽減できる沈砂槽およ
び沈砂槽における沈砂洗浄方法を提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の沈砂槽は、原水が流入される受入部と当該
受入部の下流に設けられた受入槽との間に位置する沈砂
ピットを有し、原水に含まれる土砂などの夾雑物を沈砂
ピットの底部に沈殿させる沈砂槽において、沈砂ピット
に洗浄用液体を供給するための洗浄用液体供給管と、沈
砂ピットの底部近傍に洗浄用気体を供給するための気体
供給管と、沈砂ピット内の液体を受入槽に流出させる液
体排出管と、液体排出管内の流路を開閉可能な排出管開
閉弁と、を備えることを特徴とする。
【0010】また、本発明の沈砂槽における沈砂洗浄方
法は、原水が流入される受入部と当該受入部の下流に設
けられた受入槽との間に位置する沈砂槽の沈砂ピット内
に滞留した土砂などの夾雑物を洗浄する沈砂洗浄方法に
おいて、沈砂ピット内の原水の上澄みを受入槽に流出さ
せる工程と、沈砂ピットに洗浄用液を供給する工程と、
沈砂ピットの底部近傍に洗浄用気体を供給して夾雑物を
洗浄する工程と、洗浄された夾雑物のうちの沈砂物が沈
降した後、沈砂ピット内の上澄みを受入槽に流出させる
工程と、を含むことを特徴とする。
【0011】一般に、受入部に流し込まれたし尿等の原
水に含まれる夾雑物には糞尿等が付着している。このた
め、当該原水の粘性は高く、沈砂の一部は沈砂槽の沈砂
ピットの底部に堆積するが、残りの夾雑物は沈砂ピット
内で浮遊している。すなわち、沈砂ピット内には、下か
ら順に、底部に堆積した沈砂、糞尿等が付着して浮遊す
る夾雑物、し尿の上澄みが存在することになる。本発明
に係る沈砂槽は、このような状態にある沈砂を洗浄でき
る構成を有するものであり、また、本発明に係る沈砂洗
浄方法は、かかる沈砂を沈砂槽内で洗浄するためのもの
である。
【0012】本発明による沈砂槽で沈砂を洗浄する場
合、まず、排出管開閉弁を操作して液体排出管の流路を
開放し、沈砂ピット内の上澄みを受入槽に排出する。続
いて、液体排出管の流路を閉鎖すると共に洗浄用液体供
給管を介して沈砂ピット内に洗浄用の液体を供給し、さ
らに、気体供給管を介して沈砂ピットの底部近傍に洗浄
用の気体を供給する。これにより、当該気体のバブリン
グ作用によって沈砂ピット内の沈砂が摩擦洗浄されるの
で、沈砂に付着した糞尿等が除去され、し尿の粘性が低
下する。バブリングの影響により沈砂ピット内で浮揚さ
せられた夾雑物のうちの沈砂物は、時間の経過に伴って
沈砂ピットの底部に沈降堆積する。なお、「沈砂物」と
は、比重が比較的大きい土砂や金属片等のように、沈砂
槽内で沈むものを意味する。そして、沈砂ピットの底部
に沈砂物が堆積したときに、排出管開閉弁を操作して液
体排出管の流路を開放し、沈砂ピット内の洗浄用液体が
混入しているし尿を受入槽に排出する。なお、沈砂が沈
砂ピットの底部に堆積する前でも、液体排出管の流入口
よりも低い位置まで沈砂が下降していれば、液体供給管
の流路を開放してもよい。
【0013】また、必要に応じて、洗浄用液を沈砂ピッ
ト内に供給する工程、バブリング作用で沈砂を洗浄する
工程、および、沈砂が沈降した後に沈砂ピット内の液体
を受入槽に排出する工程を繰り返す。このような手順で
洗浄された沈砂は、系外の沈砂除去装置等に装着された
真空ポンプやサンドポンプよって沈砂ピットから除去さ
れて更に洗浄されるが、この際、沈砂槽内で沈砂の洗浄
が既に行われているため、沈砂除去装置による洗浄作業
の負担を大幅に軽減することができる。
【0014】また、本発明の沈砂槽において、排出管開
閉弁を受入槽から隔離することが好ましい。受入槽の内
部は、通常、滞留したし尿の影響で硫化水素等により腐
食性雰囲気となっている。そして、排出管開閉弁が硫化
水素等に晒されると、当該開閉弁が腐食して液体排出管
の流路の開閉作業がスムースに行われなくなる。しか
し、このように排出管開閉弁を例えばバルブ室に収容し
て受入槽から隔離すれば、排出管開閉弁は硫化水素等の
腐食性ガスに晒されなくなり、排出管開閉弁の腐食を防
止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に係る沈砂槽および沈砂槽における沈砂洗浄方法の好
適な実施形態について詳細に説明する。尚、同一要素に
は同一符号を用いるものとし、重複する説明は省略す
る。
【0016】図1は、本実施形態の沈砂槽を備えたし尿
処理施設の一部を示す平面図であり、図2は、図1に示
すし尿処理施設のII-II断面図である。このし尿処理施
設には、図1に示されているように、原水であるし尿が
流し込まれる二つの受入ピット(受入部)32,34
と、当該受入ピット32,34の下流側にそれぞれ位置
する沈砂槽36,38と、沈砂槽36,38の下流側に
位置してし尿を一時的に滞留させる受入槽40と、沈砂
槽36と沈砂槽38との間に配置されたバルブ室42
と、が設けられている。また、受入ピット32と沈砂槽
36との間には、両者を連通する流出孔44が形成さ
れ、受入ピット34と沈砂槽38との間には、両者を連
通する流出パイプ46が配されている。さらに、沈砂槽
36,38には、受入ピット32,34から流入したし
尿を受入槽40へオーバーフローさせる越流口48が形
成されている。
【0017】図2に示されているように、沈砂槽36の
内部には、し尿に含まれる土砂、金属片等の夾雑物を沈
殿させるための沈砂ピット50が形成されている。沈砂
ピット50の底部50bには、傾斜面をもった沈砂収集
部材52が配置されており、この沈砂収集部材52によ
って沈砂ピット50内を沈降する土砂類が底部50bの
中央付近に収集される。
【0018】また、本実施形態の沈砂槽36,38の特
徴は、沈砂ピット50内で沈砂を洗浄する機能をもつ点
にある。以下、この洗浄機能に関する構成を説明する。
なお、沈砂槽38の構成は沈砂槽36と同様であるた
め、その説明は省略する。
【0019】沈砂槽36には、内部のし尿等の液体を受
入槽40へ流出させるための液体排出管54が設けられ
ている。詳しくは、液体排出管54の流入口54iは沈
砂ピット50の側壁50sを貫通して沈砂ピット50内
に位置し、流出口54oはバルブ室42の床42fを貫
通して受入槽40内に位置している。さらに、液体排出
管54には、内部の流路を開閉するバルブ56が取り付
けられている。このバルブ56は、床42fおよび側壁
50sによって受入槽40および沈砂槽36から隔離さ
れており、大気雰囲気に維持された上記バルブ室42に
収容されている。このように、バルブ56をバルブ室4
2内に配置すれば、し尿が貯留されているため硫化水素
雰囲気となっている受入槽40から隔離されることにな
るので、バルブ56が硫化水素の影響で腐食して操作が
困難になるという事態を防止することができる。また、
作業者は、安全なバルブ室42内でバルブ56の操作を
行うことができる。
【0020】沈砂槽36の上方には、沈砂ピット50に
洗浄水を供給するための洗浄水供給管57が配されてお
り、当該洗浄水供給管57には、流路を開閉するための
バルブ59が取り付けられている。また、沈砂槽36に
は、先端にノズル68が装着された空気供給管64が配
されている。そして、当該空気供給管64と、空気供給
管64に空気を送り出すブロア62と、空気供給管64
の通路を開閉するバルブ66とによって、沈砂ピット5
0の底部50b近傍に気泡90を発生させるための気泡
発生装置60が構成されている。以上が、沈砂ピット5
0内で沈砂を洗浄するための構成である。
【0021】また、本実施形態のし尿処理施設には、沈
砂ピット50内で堆積した沈砂を吸引すると共に沈砂に
洗浄処理を施す沈砂除去装置70が設置されている。沈
砂除去装置70は公知の装置であり、主に、内部で沈砂
を洗浄する沈砂洗浄タンク72と、沈砂吸引系74を介
して沈砂ピット50内の沈砂を沈砂洗浄タンク72に吸
引する真空ポンプ76と、沈砂洗浄タンク72に洗浄水
を供給する洗浄水供給系78と、ブロアによって沈砂洗
浄タンク72内に気体を供給する気体供給系80と、沈
砂を捕捉してし尿などをろ過するスクリーン82と、ス
クリーン82によりろ過された沈砂洗浄タンク72内の
し尿などを沈砂槽36に流出させる液体流出系84と、
から構成されている。なお、沈砂吸引系74は、吸引口
が沈砂ピット50の底部50b近傍に位置する沈砂吸引
管74aと、沈砂吸引管74a内の通路を開閉するバル
ブ74bと、を含んでいる。
【0022】次に、本実施形態の沈砂槽36の作用を説
明する。し尿が受入ピット32に流入されると、当該し
尿は流出孔44を通過して沈砂槽36の沈砂ピット50
に流入する。そして、し尿に含まれる比重の大きな土砂
類が沈砂ピット50内で沈降分離する一方、上層部のし
尿が越流口48から受入槽40へ越流する。このとき、
し尿に含まれる土砂類には糞尿等が付着しているため粘
性が高くなっており、沈砂物は沈砂ピット50の底部5
0bに堆積するが、残りの夾雑物は沈砂ピット50内で
浮遊している。すなわち、沈砂ピット50内には、下か
ら順に、底部50bに堆積した沈砂、糞尿等が付着して
浮遊する夾雑物、し尿の上澄みが存在することになる。
【0023】続いて、本実施形態の沈砂槽36によって
沈砂ピット50内の沈砂を洗浄する方法を説明する。ま
ず、液体排出管54のバルブ56を操作して液体排出管
54の流路を開放し、沈砂ピット50内のし尿の上澄み
を受入槽40内に流出させる。すなわち、液体排出管5
4は沈砂ピット50内の上澄みを排出するためのもので
あり、本実施形態ではこの点を考慮し、上澄みの界面の
高さを予め推定し、液体排出管54の流入口54iの位
置を上澄みの界面の高さに合わせている。上澄みの排出
が終了した後バルブ56を閉鎖し、次いで、バルブ59
を開放して洗浄水供給管57から沈砂ピット50内に洗
浄水を供給する。その後、バルブ66を開放すると共に
ブロア62を作動させる。これにより、ブロア62から
空気供給管64に送り込まれた洗浄用の空気がノズル6
8から気泡90として沈砂ピット50内に送り込まれ
る。これにより、当該気泡90のバブリング作用によっ
て沈砂ピット50内の沈砂が摩擦洗浄されるので、沈砂
に付着した糞尿等が除去されると共にし尿の粘性が低下
する。
【0024】バブリングの影響により沈砂ピット50内
で浮揚させられた夾雑物は、時間の経過に伴って沈砂ピ
ット50内で沈降堆積する。そして、沈砂ピット50の
底部50bに沈砂が堆積したときに、バルブ56を開放
して沈砂ピット50内の洗浄水が混入しているし尿を受
入槽40に排出する。なお、沈砂が沈砂ピット50の底
部50bに堆積する前でも、液体排出管54の流入口5
4iよりも低い位置まで沈砂が下降していればバルブ5
6を開放してもよい。また、必要に応じて、上述の洗浄
水を沈砂ピット50内に供給する工程、および、沈砂が
沈降した後に沈砂ピット50内の液体を受入槽40に排
出する工程を繰り返す。なお、沈砂ピット50内に洗浄
水および洗浄用気体を供給する工程は、同時に行っても
よい。
【0025】次に、沈砂除去装置70によって沈砂ピッ
ト50内の沈砂を除去・洗浄する過程を説明する。ま
ず、バルブ74bを開放すると共に真空ポンプ76を作
動させて、沈砂ピット50に溜まった沈砂およびし尿を
沈砂吸引管74aを介して沈砂洗浄タンク72内に吸引
する。この際、吸引された沈砂は沈砂槽36内で既に洗
浄され、また、沈砂洗浄タンク72内のし尿は粘性が低
下しているため、スクリーン82によって当該し尿を容
易にろ過することができ、同時に沈砂がスクリーン82
に捕捉される。
【0026】続いて、スクリーン82によってより多く
の沈砂を捕捉するために、沈砂洗浄タンク72内で沈砂
の洗浄を行う。詳しくは、まず、洗浄水供給系78によ
り洗浄水を沈砂洗浄タンク72に供給し、次いで、気体
供給系80のブロアを作動させてエアバブリングによっ
て沈砂を摩擦洗浄する。これにより、沈砂から糞尿など
をより一層除去することができ、ひいては、粘性の低く
なったし尿がスクリーン82でろ過されてより多くの沈
砂がスクリーン82に捕捉される。このとき、本実施形
態では上述のように沈砂槽36内で沈砂が既に洗浄され
ているため、沈砂除去装置だけで沈砂の洗浄を行う従来
の方法を採用した場合よりも沈砂除去装置70による沈
砂の洗浄回数を低減でき、ひいては、沈砂除去装置を操
作する作業者の負担を著しく軽減することができる。こ
のため、し尿処理施設の規模が大きく多量の沈砂を洗浄
する必要がある場合でも、洗浄作業を迅速に行うことが
できる。
【0027】スクリーン82で捕捉された沈砂は図示し
ない沈砂処理場で処理され、沈砂洗浄タンク72内のし
尿は液体流出系84によって沈砂槽36に流し込まれ
る。その後、再び受入ピット32にし尿が流入されて、
沈砂ピット50に沈砂が堆積していない状態でし尿処理
が開始される。
【0028】なお、沈砂の汚れ具合や沈砂ピット50内
での洗浄回数等によっては、沈砂洗浄タンク72内に吸
引されたし尿の粘性が極めて低く、殆どの沈砂をスクリ
ーン82で捕捉できる場合がある。このような場合は、
沈砂洗浄タンク72内で沈砂の洗浄を行う工程を省略す
ることができる。
【0029】以上、本発明者によってなされた発明を実
施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施
形態に限定されるものではない。例えば、排出管開閉弁
を受入槽から隔離するために、バルブ室を設ける手法の
他、排出管開閉弁が受入槽内の硫化水素に晒されない種
々の手法を採用することができる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の沈砂槽に
より沈砂を洗浄する場合は、まず、排出管開閉弁を操作
して液体排出管の流路を開放し、沈砂ピット内の上澄み
を受入槽に排出する。続いて、液体排出管の流路を閉鎖
すると共に洗浄用液体供給管を介して沈砂ピット内に洗
浄用の液体を供給し、さらに、気体供給管を介して沈砂
ピットの底部近傍に洗浄用の気体を供給する。すると、
当該気体によるバブリング作用によって沈砂ピット内の
沈砂が摩擦洗浄される。これにより、沈砂に付着した糞
尿等が除去され、し尿の粘性が低くなる。この後、バブ
リングの影響により沈砂ピット内で浮揚させられた夾雑
物のうちの沈砂物は、時間の経過に伴って沈砂ピットの
底部に沈降する。そして、沈砂ピットの底部に沈砂が堆
積したときに、排出管開閉弁を操作して液体排出管の流
路を開放し、沈砂ピット内の洗浄用液が混入したし尿を
受入槽に排出する。本発明の沈砂槽によれば、以上のよ
うにして沈砂ピット内の沈砂を洗浄できるため、沈砂ピ
ットから取り除いた沈砂を洗浄する沈砂洗浄装置の負担
を著しく軽減することができる。
【0031】また、本発明の沈砂槽において、排出管開
閉弁を受入槽から隔離すれば、排出開閉手段は受入槽内
の硫化水素に晒されなくなり、排出開閉手段の腐食を防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の沈砂槽を備えたし尿処理施設の一部を
示す平面図である。
【図2】図1に示すし尿施設のII-II断面図である。
【図3】従来の沈砂洗浄システムを示す図である。
【符号の説明】
32,34…受入ピット(受入部)、36,38…沈砂
槽、40…受入槽、42…バルブ室、44…流出孔、4
8…越流口、50…沈砂ピット、54…液体排出管、5
4i…流入口、54o…流出口、56…バルブ(排出管
開閉弁)、57…洗浄水供給管(洗浄用液体供給管)、
60…気泡発生装置、62…ブロア、64…空気供給管
(気体供給管)、70…沈砂除去装置、72…沈砂洗浄
タンク、74…沈砂吸引系、76…真空ポンプ、82…
スクリーン、84…液体流出系。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 21/00 - 21/34

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原水が流入される受入部と当該受入部の
    下流に設けられた受入槽との間に位置する沈砂ピットを
    有し、前記原水に含まれる土砂などの夾雑物を前記沈砂
    ピットの底部に沈殿させる沈砂槽において、 前記沈砂ピットに洗浄用液体を供給するための洗浄用液
    体供給管と、 前記沈砂ピットの底部近傍に洗浄用気体を供給するため
    の気体供給管と、 前記沈砂ピット内の液体を前記受入槽に流出させる液体
    排出管と、 前記液体排出管内の流路を開閉可能な排出管開閉弁と、 を備えることを特徴とする沈砂槽。
  2. 【請求項2】 前記排出管開閉弁は、前記受入槽から隔
    離されていることを特徴とする請求項1記載の沈砂槽。
  3. 【請求項3】 原水が流入される受入部と当該受入部の
    下流に設けられた受入槽との間に位置する沈砂槽の沈砂
    ピット内に滞留した土砂などの夾雑物を洗浄する沈砂洗
    浄方法において、 前記沈砂ピット内の前記原水の上澄みを前記受入槽に流
    出させる工程と、 前記沈砂ピットに洗浄用液を供給する工程と、 前記沈砂ピットの底部近傍に洗浄用気体を供給して前記
    夾雑物を洗浄する工程と、 洗浄された前記夾雑物のうちの沈砂物が沈降した後、前
    記沈砂ピット内の上澄みを前記受入槽に流出させる工程
    と、 を含むことを特徴とする沈砂槽における沈砂洗浄方法。
JP15002099A 1999-05-28 1999-05-28 沈砂槽および沈砂槽における沈砂洗浄方法 Expired - Fee Related JP3331188B2 (ja)

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