JP3330793B2 - ポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents
ポリカーボネート樹脂組成物Info
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Description
ルボニル基を有する芳香族化合物及びポリアルキレング
リコール、ポリアルキレングリコールのエーテルまたは
ポリアルキレングリコールのエステルが配合されたポリ
カーボネート樹脂組成物に関するものである。特に、殺
菌の為に照射される電離放射線による色調の変化や物性
劣化の少ない、耐電離放射線に優れたポリカーボネート
樹脂組成物に関する。
強度,耐衝撃強度,耐熱性,透明性を有し安全性も高い
事から医療用製品として広く用いられている。これら医
療用製品は、その使用に際し通常完全滅菌が行われる。
具体的には高圧蒸気滅菌法、エチレンオキサイドガス
(EOG)滅菌法、ガンマ線や電子線等の電離放射線の
照射による滅菌法等である。このうち、高圧蒸気滅菌法
は、エネルギーコストが高く、さらに滅菌処理後に乾燥
工程が必要である。又、EOG滅菌ではEOG自身が毒
性を有する事や廃棄処理に関連する環境問題等を有す
る。従って、最近では比較的安価で、低温・乾式で処理
可能な電離放射線(ガンマ線が一般的である)照射滅菌
法がよく使用されるようになっている。しかしながら、
ポリカーボネート樹脂は、滅菌の際に電離放射線を照射
されると、黄色く変色してしまい、特に医療用途に於い
ての、製品価値を損なうという欠点を有している。
ば、特開平2−55062号公報では、ハロゲン含有ポ
リカーボネート樹脂を配合する方法が、特開平5−17
9127号公報では核臭素化フタル酸誘導体を配合する
方法が、それぞれ述べられているが、組成物中にハロゲ
ンを含有する為に金属腐蝕が発生し易く、成形機等に特
別な材質の金属を使用する必要があった。
て、特開平1−229052号公報ではチオアルコール
類を配合する方法が、特開平2−115260号公報で
はチオエーテル類を配合する方法が、特開平2−490
58号、特開平4−36343号、特開平6−1668
07号各公報ではメルカプト基を有する化合物を配合す
る方法が、特開平6−93192号公報ではスルフィド
基を有する化合物を配合する方法が、さらに、特開平5
−209120号公報ではポリアルキレンオキシド及び
スルホン酸エステル置換基を持つ芳香族化合物を併用す
る方法が述べられているが、いずれにおいても黄変抑止
効果が不十分であったり、使用時に悪臭が発生し、成形
加工時の環境を悪化させるといった問題点が存在する。
ではポリエーテルポリオール又はそのアルキルエーテル
を配合する方法が、特開昭64−22959号、特開平
1−161050号各公報では特定の末端基で保護され
たポリエーテルポリオールを配合する方法が、特開平1
−270869号、特開平2−13460号各公報では
ポリプロピレングリコールを配合する方法が、特開平2
ー232258号公報ではベンジルアルコール誘導体を
配合する方法が、それぞれ開示されているが、黄変抑止
効果が不十分であったり、十分な効果が得られるだけ添
加量を増やすと他の物性に悪影響を及ぼす等の問題点が
あった。
劣化が少なく電離放射線照射滅菌の際の黄変が非常に小
さいポリカーボネート樹脂組成物を提供することにあ
る。
解決するためになされたものであり、その要旨は、ポリ
カーボネート樹脂100重量部に、オキシ基またはカル
ボニル基を有する芳香族化合物0.01〜5重量部、及
びポリアルキレングリコール、ポリアルキレングリコー
ルのエーテルまたはポリアルキレングリコールのエステ
ル0.01〜5重量部を配合してなるポリカーボネート
樹脂組成物に存する。
明におけるポリカーボネート樹脂は、芳香族ジヒドロキ
シ化合物又はこれと少量のポリヒドロキシ化合物をホス
ゲン又は炭酸のジエステルと反応させることによって得
られる分岐していてもよい熱可塑性芳香族ポリカーボネ
ートの重合体又は共重合体である。
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(=ビス
フェノールA)、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4
−ヒドロキシフェニル)プロパン(=テトラブロモビス
フェノールA)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタ
ン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、2,2
−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパ
ン、1,1−ビス(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−
3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン,2,2−ビス(3−シク
ロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン,1,
1−ビス(4−ヒドロキシフェニル−1−フェニルエタ
ン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン
等で例示されるビス(ヒドロキシアリール)アルカン
類;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペ
ンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シク
ロヘキサン等で例示される、ビス(ヒドロキシアリー
ル)シクロアルカン類;4,4’−ジヒドロキシジフェ
ニルエーテル4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメ
チルジフェニルエーテル等で例示されるジヒドロキシジ
アリールエーテル類;4,4’−ジヒドロキシジフェニ
ルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジ
メチルジフェニルスルフィド等で例示されるジヒドロキ
シジアリールスルフィド類;4,4’−ジヒドロキシジ
フェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシ−3,
3’−ジメチルジフェニルスルホキシド等で例示される
ジヒドロキシジアリールスルホキシド類;4,4’−ジ
ヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキ
シ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホン等で例示さ
れるジヒドロキシジアリールスルホン類;ハイドロキノ
ン、レゾルシン、4,4’−ジヒドロキシジフェニル等
があげられる。これらの芳香族ジヒドロキシ化合物は単
独で或いは二種以上混合して使用しても良い。これらの
中で、特に2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパンが好適に用いられている。
を得るには、フロログリシン、2,6−ジメチル−2,
4,6−トリ(4−ヒドロキシフェニル)−3−ヘプテ
ン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒドロ
キシフェニル)−2−ヘプテン、1,3,5−トリ(2
−ヒドロキシフェニル)ベンゾール、1,1,1−トリ
(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,6−ビス(2
−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェ
ノール、α,α’,α”−トリ(4−ヒドロキシフェニ
ル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼン等で例示
されるポリヒドロキシ化合物、あるいは3,3−ビス
(4−ヒドロキシアリール)オキシインドール(=イサ
チンビスフェノール)、5−クロルイサチンビスフェノ
ール、5,7−ジクロルイサチンビスフェノール、5−
ブロムイサチンビスフェノールなどを用いればよい。
停止剤又は分子量調節剤を使用しても良い。末端停止剤
又は分子量調節剤としては、一価のフェノール性水酸基
を有する化合物があげられ、通常のフェノール、p−t
−ブチルフェノール、トリブロモフェノール等の他に、
長鎖アルキルフェノール、脂肪族カルボン酸クロライ
ド、脂肪族カルボン酸、ヒドロキシ安息香酸アルキルエ
ステル、アルキルエーテルフェノール等が例示される。
本発明で使用されるポリカーボネート樹脂において
は、一種類でも、又二種類以上を混合して使用しても良
い。
子量は、溶媒としてメチレンクロライドを用い、温度2
5℃で測定された溶液粘度より換算した粘度平均分子量
で、10,000〜100,000であり、好ましくは
15,000〜50,000である。
基を有する芳香族化合物は、下記一般式(1)または
(2)で示される化合物である。
れ、C1−10のアルキル基、−CH2 OH基であり、
R4 は、C1〜15のアルキレン基、アルケニレン基、
アリーレン基またはアルキレンジオキシ基であり、アリ
ーレン基の核には置換基として、C1〜10のアルキル
基を有することができ、X1 、X2 及びX3 は、それぞ
れ、−O−、−CHR6 O−、−CO−、−CHR7 C
O−、−CO−CO−又は−CO−C(OR8 )2 −で
あり、R2 、R6 、R7 及びR8は、それぞれ、H、C
1〜30のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル
基、アリール基、アリールアルキル基、アリールアルケ
ニル基、アルコキシ基、アリールアルコキシ基、アリー
ルアルキルアルコキシ基、アシル基またはアリールアシ
ル基であり、アリール基、アリールアルキル基、アリー
ルアルケニル基、アリールアルコキシ基、アリールアル
キルアルコキシ基及びアリールアシル基の核には置換基
として、C1〜10のアルキル基を有することができ、
また、同一核にあるR2 を有する置換基が、2個以上存
在する場合は該置換基はそれぞれのR2 を介して共有結
合で結ばれていても良く、h、j及びkは、それぞれ、
0〜5の整数であり、iは1〜6の整数であり、hとi
との合計は1〜6である。該オキシ基あるいはカルボニ
ル基を有する芳香族化合物は、1種類で、あるいは2種
以上を混合して使用しても良い。
しては、ジフェニルエーテル、アリルフェニルエーテ
ル、ジベンジルエーテル、ベンジルメチルエーテル、ベ
ンジルフェニルエーテル、ベンジルナフチルエーテル、
1、4−ベンゾジオキサン、1、2ーメチレンジオキシ
ベンゼン、ピペロニルアルコール、ベンゾフェノン、ジ
ベンジルケトン、ベンジルメチルケトン、ベンジルフェ
ニルケトン、ベンジルトリルケトン、ベンジルナフチル
ケトン、ジベンゾイル、ベンゾイルシクロブタン、ベン
ゾイルプロパン、ベンゾインエチルエーテル、1、2ー
ジベンゾイルベンゼン、1、4ービスメトキシメチルベ
ンゼン、フェニル酢酸ベンジルエステル、安息香酸ベン
ジルエステル、フタル酸ベンジルブチルエステル、フタ
ル酸ジシクロヘキシルエステル、ベンジルジメチルケタ
ール等が挙げられる。一般式(2)で示される化合物の
具体例としては、ジベンゾイルメタン、ジベンゾイルプ
ロパン、1、2ージベンジロキシエタン、ヒドロキノン
ジベンジルエーテル、エチレングリコールジベンゾエー
ト等が挙げられる。
基を有する芳香族化合物の配合量は、ポリカーボネート
樹脂100重量部に対して、0.01〜5重量部であ
る。配合量が0.01重量部未満では、目的とする電離
放射線照射による黄変度の改良効果が不十分であり、5
重量部を超えると機械物性が低下するので好ましくな
い。黄変度の改良及び機械物性低下防止の点から、好ま
しい配合量は0.05〜3重量部である。
ル、ポリアルキレングリコールのエーテルまたはポリア
ルキレングリコールのエステルは、下記一般式(3)ま
たは(4)で示される化合物である。
それぞれ、H、C1〜30のアルキル基、シクロアルキ
ル基、アルケニル基、アリール基、アリールアルキル基
またはアリールアルケニル基であり、アリール基、アリ
ールアルキル基及びアリールアルケニル基の核には置換
基として、C1〜10のアルキル基を有することがで
き、R10及びR13は、それぞれ、H、C1〜4のアルキ
ル基であり、n及びqは、それぞれ、1以上の整数であ
り、好ましくは1〜1000の整数である。m及びp
は、それぞれ、1〜10の整数である。該ポリアルキレ
ングリコール、ポリアルキレングリコールのエーテルま
たはポリアルキレングリコールのエステルは、1種類
で、あるいは2種以上を混合して使用しても良い。
しては、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコ
ールメチルエ−テル、ポリエチレングリコールジメチル
エ−テル、ポリエチレングリコールドデシルエ−テル、
ポリエチレングリコールベンジルエ−テル、ポリエチレ
ングリコールジベンジルエ−テル、 ポリエチレングリ
コール−4−ノニルフェニルエーテル、ポリプロピレン
グリコール、ポリプロピレングリコールメチルエーテ
ル、ポリプロピレングリコールジメチルエーテル、ポリ
プロピレングリコールドデシルエ−テル、ポリプロピレ
ングリコールベンジルエ−テル、ポリプロピレングリコ
ールジベンジルエ−テル、ポリプロピレングリコール−
4−ノニルフェニルエーテル、ポリテトラメチレングリ
コール等が挙げられる。
しては、ポリエチレングリコールジ酢酸エステル、ポリ
エチレングリコール酢酸プロピオン酸エステル、ポリエ
チレングリコールジ酪酸エステル、ポリエチレングリコ
ールジステアリン酸エステル、ポリエチレングリコール
ジ安息香酸エステル、ポリエチレングリコールジ−2、
6−ジメチル安息香酸エステル、ポリエチレングリコー
ルジ−p−tert−ブチル安息香酸エステル、ポリエ
チレングリコールジカプリル酸エステル、ポリプロピレ
ングリコールジ酢酸エステル、ポリプロピレングリコー
ル酢酸プロピオン酸エステル、ポリプロピレングリコー
ルジ酪酸エステル、ポリプロピレングリコールジステア
リン酸エステル、ポリプロピレングリコールジ安息香酸
エステル、ポリプロピレングリコールジ−2、6−ジメ
チル安息香酸エステル、ポリプロピレングリコールジ−
p−tert−ブチル安息香酸エステル、ポリプロピレ
ングリコールジカプリル酸エステル等が挙げられる。
ル、ポリアルキレングリコールのエーテルまたはポリア
ルキレングリコールのエステルの配合量は、ポリカーボ
ネート樹脂100重量部に対して、0.01〜5重量部
である。配合量が0.01重量部未満では、目的とする
電離放射線照射による黄変度の改良効果が不十分であ
り、5重量部を超えると、機械物性が低下するので好ま
しくない。黄変度の改良及び機械物性の低下防止の点か
ら、好ましい配合量は0.05〜3重量部である。
族化合物とポリアルキレングリコール、ポリアルキレン
グリコールのエーテルまたはポリアルキレングリコール
のエステルの混合比は、特に制限はないが、好ましくは
重量比で10/90〜90/10である。上述したよう
に、ポリカーボネート樹脂に、それぞれ、特定量のオキ
シ基またはカルボニル基を有する芳香族化合物とポリア
ルキレングリコール、ポリアルキレングリコールのエー
テルまたはポリアルキレングリコールのエステルのポリ
アルキレングリコール類とを配合することにより、物性
が低下することなく、黄変度の少ないポリカーボネート
樹脂組成物が得られる。
に、オキシ基またはカルボニル基を有する芳香族化合物
及びポリアルキレングリコール類を配合する方法として
は、最終成形品を成形する直前までの任意の段階で、当
業者に周知の種々の方法によって行うことができる。例
えば、タンブラー、ヘンシェルミキサー等で混合する方
法や、フィーダーにより定量的に押出機ホッパーに供給
して混合する方法等がある。
所望の特性を付与する他の添加剤を添加しても良い。例
えば、ハロゲン化合物、リン化合物、スルホン酸金属塩
等の難燃剤、アンチモン化合物、ジルコニウム化合物等
の難燃助剤、ポリテトラフルオロエチレン、珪素化合物
等の着火時の滴下防止剤、エラストマー等の耐衝撃改良
剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止
剤、可塑剤、離型剤、滑剤、相溶化剤、発泡剤、ガラス
繊維、ガラスビーズ、ガラスフレーク、炭素繊維、繊維
状マグネシウム、チタン酸カリウムウィスカー、セラミ
ックウィスカー、マイカ、タルク等の補強剤、充填剤、
染顔料等を、一種又は二種以上添加含有させる事も可能
である。
等、慣用の成形方法に従って、所望の成形品とすること
ができる。本発明の耐電離放射線性ポリカーボネート樹
脂組成物を適用することが望まれている医療用成形品と
しては、具体的には、人工透析器、人工肺、麻酔用吸入
装置、静脈用コネクタ及び付属品、血液遠心分離ボウ
ル、外科用具、手術室用具、酸素を血液に供給するチュ
ーブ、チューブの接続具、心臓プローブ並びに注射器、
外科用具、手術室器具、静脈注射液等を入れる容器等が
挙げられる。
明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。
ある。 ポリカーボネート樹脂: ユーピロン S−2000(三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製 。粘度平均分子量25,000。) ポリアルキレングリコール類化合物: PEG1000 ポリエチレングリコール(分子量1,000) PPG2000 ポリプロピレングリコール(分子量2,000) PPGST30 ポリプロピレングリコールジステアリン酸エステル(分 子量3,000)
カーボネート樹脂100重量部と、表−1に記載のオキ
シ基またはカルボニル基を有する芳香族化合物及びポリ
アルキレングリコール類化合物を、表−1に記載の比率
で、タンブラーにて混合し、各々φ40mm一軸ベント
式押出機を用いて、バレル温度270℃で押出してペレ
ットを得た。このペレットを熱風乾燥器中で、120℃
にて5時間以上乾燥した後、樹脂温度270℃、金型温
度80℃にて50mmφ×3mm厚みの試験片を射出成
形した。この成形片を用い、コバルト60γ線を25キ
ログレイ(kGy)照射し、照射前後の黄色度を、JI
S K7103に従って、スガ試験機(株)製の色差計
SM−3−CHにて測定し、黄変度(ΔYI)を求め
た。結果を表−1に示す。
殺菌のために照射される電離放射線による色調の変化が
少ない。従って、電離放射線照射滅菌が行われる医療用
製品、医療用装置、医療用装置の部材等の用途に有用で
ある。
Claims (7)
- 【請求項1】 ポリカーボネート樹脂100重量部に、
下記一般式(1)または(2)で示される少なくとも1
種のオキシ基またはカルボニル基を有する芳香族化合物
0.01〜5重量部、及びポリアルキレングリコール、
ポリアルキレングリコールのエーテルまたはポリアルキ
レングリコールのエステル0.01〜5重量部を配合し
てなるポリカーボネート樹脂組成物。 【化1】 (式中、R1 、R3 及びR5 は、それぞれ、C1−10
のアルキル基、−CH2OH基であり、R4 は、C1〜
15のアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基ま
たはアルキレンジオキシ基であり、アリーレン基の核に
は置換基として、C1〜10のアルキル基を有すること
ができ、X1 、X2 及びX3 は、それぞれ、−O−、−
CHR6 O−、−CO−、−CHR7 CO−、−CO−
CO−又は−CO−C(OR8 )2 −であり、R2 、R
6 、R7 及びR8 は、それぞれ、H、C1〜30のアル
キル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール
基、アリールアルキル基、アリールアルケニル基、アル
コキシ基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルア
ルコキシ基、アシル基またはアリールアシル基であり、
アリール基、アリールアルキル基、アリールアルケニル
基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルアルコキ
シ基及びアリールアシル基の核には置換基として、C1
〜10のアルキル基を有することができ、また、同一核
にあるR2 を有する置換基が、2個以上存在する場合は
該置換基はそれぞれのR2 を介して共有結合で結ばれて
いても良く、h、j及びkは、それぞれ、0〜5の整数
であり、iは1〜6の整数であり、hとiの合計は1〜
6である。) - 【請求項2】 ポリカーボネート樹脂100重量部に、
下記の化合物群から選ばれる少なくとも1種のオキシ基
またはカルボニル基を有する芳香族化合物0.01〜5
重量部、及びポリアルキレングリコール、ポリアルキレ
ングリコールのエーテルまたはポリアルキレングリコー
ルのエステル0.01〜5重量部を配合してなるポリカ
ーボネート樹脂組成物。 <化合物群>ジフェニルエーテル、アリルフェニルエーテル、ジベン
ジルエーテル、ベンジルメチルエーテル、ベンジルフェ
ニルエーテル、ベンジルナフチルエーテル、1,4−ベ
ンゾジオキサン、1,2−メチレンジオキシベンゼン、
ピペロニルアルコール、ベンゾフェノン、ジベンジルケ
トン、ベンジルメチルケトン、ベンジルフェニルケト
ン、ベンジルトリルケトン、ベンジルナフチルケトン、
ジベンゾイル、ベンゾイルシクロブタン、ベンゾイルプ
ロパン、ベンゾインエチルエーテル、1,2−ジベンゾ
イルベンゼン、1,4−ビスメトキシメチルベンゼン、
フェニル酢酸ベンジルエステル、安息香酸ベンジルエス
テル、フタル酸ベンジルブチルエステル、フタル酸ジシ
クロヘキシルエステル、ベンジルジメチルケタール、ジ
ベンゾイルメタン、ジベンゾイルプロパン、1,2−ジ
ベンジロキシエタン、ヒドロキノンジベンジルエーテ
ル、エチレングリコールジベンゾエート - 【請求項3】 ポリカーボネート樹脂100重量部に、
ジベンジルケトン、1,4−ビスメトキシメチルベンゼ
ン、ジベンジルエーテル、1,2−ジベンジロキシエタ
ン、安息香酸ベンジルエステル、フタル酸ジシクロへキ
シルエステル、ジベンゾイルメタンから選ばれる少なく
とも1種のオキシ基またはカルボニル基を有する芳香族
化合物0.01〜5重量部、及びポリアルキレングリコ
ール、ポリアルキレングリコールのエーテルまたはポリ
アルキレングリコールのエステル0.01〜5重量部を
配合してなるポリカーボネート樹脂組成物。 - 【請求項4】 ポリアルキレングリコール、ポリアルキ
レングリコールのエーテルまたはポリアルキレングリコ
ールのエステルが、下記一般式(3)または(4)で示
される化合物であることを特徴とする請求項1〜3のい
ずれかに記載のポリカーボネート樹脂組成物。 【化2】 (式中、R9 、R11、R12及びR14は、それぞれ、H、
C1〜30のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニ
ル基、アリール基、アリールアルキル基またはアリール
アルケニル基であり、アリール基、アリールアルキル基
及びアリールアルケニル基の核には置換基として、C1
〜10のアルキル基を有することができ、R10及びR13
は、それぞれ、H、C1〜4のアルキル基であり、n及
びqは、それぞれ、1以上の整数であり、m及びpは、
それぞれ、1〜10の整数である。) - 【請求項5】 ポリアルキレングリコール、ポリアルキ
レングリコールのエーテルまたはポリアルキレングリコ
ールのエステルが、ポリエチレングリコールメチルエー
テル、ポリエチレングリコールジメチルエーテル、ポリ
エチレングリコールドデシルエ−テル、ポリエチレング
リコールベンジルエーテル、ポリエチレングリコールジ
ベンジルエーテル、ポリエチレングリコール−4−ノニ
ルフェニルエーテル、ポリプロピレングリコールメチル
エーテル、ポリプロピレングリコールジメチルエーテ
ル、ポリプロピレングリコールドデシルエーテル、ポリ
プロピレングリコールベンジルエーテル、ポリプロピレ
ングリコールジベンジルエーテル、ポリプロピレングリ
コール−4−ノニルフェニルエーテルから選ばれる少な
くとも1種のポリアルキレングリコールのエーテルであ
ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポ
リカーボネート樹脂組成物。 - 【請求項6】 ポリアルキレングリコール、ポリアルキ
レングリコールのエーテルまたはポリアルキレングリコ
ールのエステルが、ポリエチレングリコールジ酢酸エス
テル、ポリエチレングリコール酢酸プロピオン酸エステ
ル、ポリエチレングリコールジ酪酸エステル、ポリエチ
レングリコールジステアリン酸エステル、ポリエチレン
グリコールジ安息香酸エステル、ポリエチレングリコー
ルジ−2, 6−ジメチル安息香酸エステル、ポリエチレ
ングリコールジ−p−tert−ブチル安息香酸エステ
ル、ポリエチレングリコールジカプリル酸エステル、ポ
リプロピレングリコールジ酢酸エステル、ポリプロピレ
ングリコール酢酸プロピオン酸エステル、ポリプロピレ
ングリコールジ酪酸エステル、ポリプロピレングリコー
ルジステアリン酸エステル、ポリプロピレングリコール
ジ安息香酸エステル、ポリプロピレングリコールジ−
2,6−ジメチル安息香酸エステル、ポリプロピレング
リコールジ−p−tert−ブチル安息香酸エステル、
ポリプロピレングリコールジカプリル酸エステルから選
ばれる少なくとも1種のポリアルキレングリコールのエ
ステルであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
に記載のポリカーボネート樹脂組成物。 - 【請求項7】 ポリアルキレングリコール、ポリアルキ
レングリコールのエーテルまたはポリアルキレングリコ
ールのエステルが、ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールから
選ばれる少なくとも1種のポリアルキレングリコールで
あることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
ポリカーボネート樹脂組成物。
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