JP3330674B2 - 防水層立上り部の保護工法及び保護構造 - Google Patents

防水層立上り部の保護工法及び保護構造

Info

Publication number
JP3330674B2
JP3330674B2 JP14121593A JP14121593A JP3330674B2 JP 3330674 B2 JP3330674 B2 JP 3330674B2 JP 14121593 A JP14121593 A JP 14121593A JP 14121593 A JP14121593 A JP 14121593A JP 3330674 B2 JP3330674 B2 JP 3330674B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
waterproof layer
joiner
panel material
fixed
cushion material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP14121593A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06330594A (ja
Inventor
成太郎 海老
Original Assignee
白水興産株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 白水興産株式会社 filed Critical 白水興産株式会社
Priority to JP14121593A priority Critical patent/JP3330674B2/ja
Publication of JPH06330594A publication Critical patent/JPH06330594A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3330674B2 publication Critical patent/JP3330674B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Building Environments (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、建築物の陸屋根部分
に設けた防水層立上り部の保護工法及び保護構造に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】建築物の陸屋根にはアスファルト等によ
り防水層を形成し、この防水層の上面には、当該防水層
を直射日光や風雨から保護するためにコンクリートを打
設した保護層が形成してある。また、パラペット等の立
上り部には、当該パラペット等に沿って防水層を立上
げ、この立ち上がった防水層の外面に、パネル材やレン
ガ材等を付設して、防水層の立上り部を保護している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、レンガ
積みによる保護層の形成は、防水層の「はがれ」、「だ
れ」、「ふくらみ」等を確実に防ぐことができて信頼性
があるが、施工に手間が掛かると共に湿式工法であるの
で工期が長い。また、漏水事故が発生した場合に、原因
の調査や補修が極めて面倒である。一方、パネル材を用
いたものは、防水層の補修や点検が容易であるが、当該
パネル材には充分な寸法精度が要求される。また、パネ
ル材の繋ぎ目部分を、「合决り」、「本実」等の特殊な
形状に加工する必要がある。しかも、防水層とパネル材
との間に隙間を設けるので、防水層が「はがれ」、「だ
れ」、「ふくらみ」等を起こすことがある。そこで、レ
ンガ積み工法の利点とパネル材工法の利点とを兼ね備
え、熟練技術を要することなく短期間で施工可能な防水
層の保護工法及び保護構造が切望されている。本発明は
上記に鑑み提案されたもので、完全乾式工法でありなが
らレンガ積み工法における裏込めモルタルと同様に防水
層を押え込む(側圧を掛ける)ことのできる防水層立上
り部の保護工法及び保護構造を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載した発明は、躯体の横方向に上部レ
ール及び下部レールを配設する工程と、上記上部レール
と下部レールとの間に前面側が解放する左右の受入部を
有するジョイナーを縦方向に架設する工程と、裏面側に
クッション材を突設したパネル材の側縁を、上記ジョイ
ナーの受入部に臨ませると共に押縁で固定する工程と、
を備え、上記防水層の前面とパネル材の後面との間隔
を、クッション材の厚さよりも狭く設定し、パネル材を
ジョイナーに固定した状態で、クッション材を挟圧して
防水層を押圧するようにしたことを特徴とする防水層立
上り部の保護工法である。また、請求項2に記載した発
明は、躯体の横方向に配設した上部レール及び下部レー
ルと、上記上部レールと下部レールとの間に縦方向に架
設した前面側が解放する左右の受入部を有するジョイナ
ーと、裏面側にクッション材を突設したパネル材と、上
記パネル材の側縁をジョイナーに対して固定する押縁
と、を備え、上記防水層の前面とパネル材の後面との間
隔を、クッション材の厚さよりも狭く設定して、クッシ
ョン材で防水層を押圧するようにしたことを特徴とする
防水層立上り部の保護構造である。
【0005】
【作用】パネル材の背面側に設けたクッション材を固定
時に挟圧し、このクッション材の反発力によって、防水
層立上り部に側圧を加えることができ、防水層の「はが
れ」、「だれ」、「ふくらみ」等を確実に防止すること
ができる。
【0006】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例について説明す
ると、図1は防水層立上り部の一例を示す縦断面図であ
る。
【0007】本発明に係る防水層立上り部の保護工法及
び保護構造は、パネル材1と、該パネル材1の側縁を連
結するためのジョイナー2と、該ジョイナー2の上縁を
固定するための上部レール3と、上記ジョイナー2の下
縁を固定するための下部レール4と、パネル材1の側縁
をジョイナー2に対して固定するための押縁5とを用い
る。
【0008】パネル材1は、例えば発泡スチロール製の
板材の両面に、アルミニウム板を接着剤で接着したサン
ドイッチ構造を有するアルミ複合パネルである。このア
ルミ複合パネルからなるパネル材1は、セメント板のよ
うな脆性材ではなく、所定の靱性を有した弾性材である
ため、極めて軽く、耐衝撃性に優れており、美観も良好
である。尚、上記パネル材1は、例えば全厚15mm程
度であり、所定の大きさに製作した規格物、或は縦横1
800×900mm程度の矩形の定型物を適宜切断して
使用する。また、上記パネル材1は、曲げ剛性が大きい
方が望ましいので、発泡倍率を30〜35倍程度に設定
する。
【0009】上記パネル材1の裏面側にはクッション材
6を貼設する。このクッション材6は後述する防水層7
に対する押圧力に影響するものであるから、組立作業
性、複合パネルの反力による撓み、ポリエチレンフォー
ムの反発力、防水層7の一般的塑性状態等を考慮して、
例えば、全厚15mm、幅75mm、設置間隔105m
m(隙間30mm)程度に設定する。そして、このクッ
ション材6は後述する押縁5によって、厚さ約14mm
程度まで押し潰すのである。尚、このクッション材6に
使用するポリエチレンフォームは発泡倍率30倍程度で
ある。
【0010】ジョイナー2は、パネル材1の側縁を前面
側から受け入れ可能なように前向きに解放する受入部8
を備える例えばアルミニウム製の型材である。例えば、
図4に示すように、パネル材1の厚みに対応する高さを
有する内壁部9を、所定幅の基板部10の両端からほゞ
直角に延設し、各内壁部9の後縁に上記基板部10と平
行する後板部11を延設してなる。尚、図示の実施例に
おけるジョイナー2の内壁部9の前縁から後板部11と
ほゞ平行するように短尺な前爪部12が形成してある。
【0011】上部レール3は、上記したジョイナー2の
上端部分をパラペット等の躯体13に対して止着するた
めの部材であって、図1や図2に示すように断面形状が
角筒状であってもよいし、図3に示すように断面形状が
L字状であってもよい。また、この上部レール3は、図
1や図2に示すように、防水層7の上端部分の押え部材
と兼用するようにしてもよい。
【0012】そして、この上部レール3は、図1や図2
に示す実施例では、アンカーボルトによって直接躯体1
3に固定してあるが、図3に示す実施例では、パラペッ
トの天端部分に取付ボルト15によって固定した笠木1
6のベース部材17にタッピングビス18で止着され、
躯体13に対して間接的に固定してある。
【0013】上記のようにして躯体13に固定した上部
レール3には、前記したジョイナー2の上端部分を止着
する。即ち、ジョイナー2に通した固定ビス19を螺着
させるのである。
【0014】ジョイナー2の下縁部分を躯体13に対し
て止着する下部レール4は、底板部20と立板部21と
を有する断面ほゞL字状の例えばアルミニウム製の型材
であって、後述するボンドネイル22と同材である。
尚、図6に示す下部レール4は、建築物の躯体13の立
面部分に沿って立ち上がる防水層7と押えコンクリート
23との間に緩衝材24を介在させ、該緩衝材24と押
えコンクリート23との界面に、ボンドネイル22の脚
部25を挿入すると共に、該ボンドネイル22の天板部
26を上記押えコンクリート23に止着したスペーサ2
7に固定し、ジョイナー2の下縁部分を固定する下部レ
ール4を上記天板部26及びスペーサ27に対してタッ
ピングビス28によって止着するようにしたものであ
る。
【0015】上記ボンドネイル22は、図6に示すよう
に、脚部25と天板部26とを有する断面ほゞL字状
の、例えば天板部26の長さが60mm、幅30mm、
先端を楔状に尖らせた脚部25の長さが40mm程度の
部材であって、約1.5mm程度の肉厚を有している。
尚、天板部26の上面には、長手方向に沿って複数の上
リブ29を設けるとよい。また、上面の上リブ29のみ
ならず下面にも下リブ30を設けてもよい。
【0016】次に、上記のようなボンドネイル22を用
いて防水層7の立上り部に臨ませるパネル材1を受け止
める下部レール4の固定方法を説明する。
【0017】建築物の躯体13であるスラブ31及び立
上り部の角にはコーナーキャント32を設け、スラブ3
1の上面及び立上り部の壁面に沿って例えば三層の防水
層7を設ける。そして、この防水層7の上に押えコンク
リート23を打設する。
【0018】上記押えコンクリート23の端縁に沿っ
て、例えば約2000mm当り5ヶ所の割りで、高さ約
10mm、長さ30mm程度のスペーサ27を接着す
る。尚、このスペーサ27は例えばアルミニウムの角パ
イプ材からなる。
【0019】そして、前記したボンドネイル22の脚部
25の両面及び天板部26の下面に接着剤を塗布し、上
記緩衝材24と押えコンクリート23との界面に、ボン
ドネイル22の脚部25を挿入すると共に、天板部26
の下面をスペーサ27の上面に密着する。
【0020】上記のようにして押えコンクリート23に
固定したボンドネイル22及びスペーサ27に対して、
底板部20と立板部21とを有する断面ほゞL字状の下
部レール4をタッピングビス28によって止着する。こ
のようにすれば、タッピングビス28によって極めて容
易に押えコンクリート23に対して下部レール4を止着
することができる。尚、この下部レール4は約2000
mm程度の定尺を有している。
【0021】そして、適宜な仕様の上部レール3を介し
て躯体13に対して固定したジョイナー2の下端側を、
この下部レール4にタッピングビス33で止着する。
尚、図6及び図7に示す実施例においては、下部レール
4の前面側に胴縁34がタッピングビス35によって取
り付けてある。
【0022】上記した緩衝材24材は、例えば加水分解
が生じない発泡ポリエチレンからなるスポンジ質であっ
て適宜な弾性力を有する長さ1500ないし2000m
m程度の定尺な帯状の部材である。
【0023】また、上記緩衝材24には、防水層7の立
上り部に接する側の上端部に突出する第1帯状片36が
設けてあり、施工時に鋭利な鏝先が当っても切れ込みが
第1帯状片36を通過して防水層7に達しないようにな
っている。
【0024】一方、押えコンクリート23に面する側の
上端部に長手方向に沿って形成された第2帯状片37
は、第1帯状片36よりも高さが低くて上記した第1帯
状片36のほゞ中段に上端面が位置する。そして、この
第2帯状片37と上記した第1帯状片36との間には長
手方向に沿って溝部38が設けてある。尚、緩衝材24
の防水層7に接する面には粘着材を塗布した粘着層を形
成し、剥離紙を貼設しておき、施工時に剥すようにす
る。また、この粘着層側の下方部分に、複数のスリット
39を長手方向に形成し、躯体13の角部の形状に合わ
せた屈曲が容易なようにするとよい。
【0025】上記のような構成の緩衝材24によれば、
コンクリートの打込時に浮き上がるモルタル分を緩衝材
24に設けた溝部38に溜めることができ、コンクリー
トが硬化した後、溜ったモルタル分を適宜処理すること
ができる。
【0026】スラブ31と立上り部のとの角に設けたコ
ーナーキャント32は、例えば発泡倍率3〜5倍程度の
ポリスチレン製の断面ほゞ三角形の部材であって、約2
000mmの定尺物である。
【0027】このコーナーキャント32は、図6に見ら
れるような一般的な三角柱状のものでもよいが、図7に
示す実施例によれば、ほゞ直角二等辺三角形をなし、躯
体13及びスラブ31に接する面に浅い切欠39を設け
ると共に、直角な角部は空部40となっている。
【0028】上記コーナーキャント32を配設するに
は、溶融アスファルトを上記切欠39に流し込んでスラ
ブ31の上面と立上り面に密着させればよい。尚、この
とき、コーナーキャント32が若干溶解してもよい。
【0029】また、図7に示したように、角部を空部4
0としておくと、スラブ31の上面と立上り面とが形成
する入隅部に、型枠から流出したモルタル分によりバリ
が生じている場合であっても、コーナーキャント32が
浮き上がることがなく、コーナーキャント32の各面と
コンクリートの各面とを密着させることができる。従っ
て、このバリを除去する必要がなく、労力の著しい削減
が可能である。
【0030】上記のようにして固定したジョイナー2に
は、パネル材1の側縁を臨ませ、このパネル材1を押縁
5で挟着する。
【0031】この押縁5は、図4に示すように、基板部
10に対応する止着板部41の両端に、段部42を介し
て挟着片43を延設してなる。そして、上記段部42に
はジョイナー2に設けた前爪部12が係止し、挟着片4
3にはジョイナー2の後板部11が対向する。尚、上記
止着板部41には、タッピングビス或は六角ボルト44
を通す止着孔が開設してある。
【0032】上記のような押縁5によって、パネル材1
の側縁をジョイナー2に挟着するとき、パネル材1の背
面側に設けたクッション材6が圧縮される。従って、ク
ッション材6の反発力によって、防水層7が押圧され、
だれ、膨らみ、剥がれ等を確実に防止することができ
る。
【0033】図8は防水層立上り部の出隅部分を示す横
断面図であり、図9は防水層立上り部の入隅部分を示す
横断面図である。これらの隅部分では、各頂点をクッシ
ョン材6を貼着したコーナープレート45によって形成
してある。即ち、コーナープレート45は、一辺の幅5
0mm程度に押出成型したアルミニウム製のアングル材
である。そして、このアングル材の両片に厚さ15mm
のクッション材6を貼設して、ジョイナー2に押縁5で
止着する。このようにしてコーナー部分を形成すれば、
コーナープレート45をガタ付くことなく止着できる。
尚、上記クッション材6は、前記したパネル材1に設け
たクッション材6と同様に発泡倍率30倍程度のポリエ
チレンフォームである。
【0034】更に、個々の実施例について説明すると、
図3は、パラペットの天端に、笠木16を設けた場合の
実施例を示す。この実施例においては、防水層7は、天
端部を回り込んで、立上り部とは反対側の角部におい
て、押え金具46によって止着されている。また、天端
には、ベース部材17がボルト止めされている。更に、
このベース部材17に上部レール3がタッピングビス1
8によって取り付けてある。そして、上記ベース部材1
7に水切片16a、16bを有する笠木16が被着され
る。
【0035】図1は、立上り部に顎状の欠き込み47を
設けた実施例を示す。この実施例においては、防水層7
の上端部分を、上部レール3で押え込んでいる。即ち、
角筒状の上部レール3によって防水層7の上端部分を躯
体13に固定し、この上部レール3にジョイナー2をタ
ッピングビス19等によって固定する。また、上部レー
ル3及びジョイナー2の上方に、水切部材48をアンカ
ービス49によって固定し、シーリング材50によって
封止する。
【0036】図2は、立上り部に溝状の欠き込み部51
を設けた実施例を示す。この実施例においては、防水層
7の上端部分を、角形の上部レール3で押え込むと共
に、ジョイナー2をタッピングビス19で固定してあ
る。また、この上部レール3の上面にL字型の支持材2
5をビス53で止着し、この支持材52に水切部材54
をビス55で止着してある。そして、上記水切部材54
と欠き込み部51との間をシーリング材56で封止す
る。
【0037】尚、上記欠き込み部51は、天井部57及
び底部が傾斜して水切勾配を有している。また、天井部
57より底部58の方が傾斜が大きい。そして、この欠
き込み部51は、図10に示すような組合せ目地棒59
によって形成することができる。
【0038】上記目地棒59は、型枠ベニヤ60と、こ
の型枠ベニヤ60に丸釘61によって着脱自在に止着さ
れる上型62と、型枠ベニヤ60に止着された下型63
とからなる。
【0039】上型62は、躯体13に天井部57を形成
するように、型枠ベニヤ60側が下がった天井面64を
有すると共に、上記傾斜と逆傾斜の第1接合面65とこ
の第1接合面65の下端に連通して型枠ベニヤ60側に
屈折する係止面部66と、該係止面部66の下端に連通
して上記第1接合面65とほゞ同じ傾斜角を有する第2
接合面67とを有する。
【0040】一方、下型63は、上記上型62の第1接
合面65に対応する傾斜の第1接続面68と、係止面部
66に対応する傾斜の係合面部69と、第2接合面67
に対応する第2接続面70を有し、底面部71は、上型
62の天井面64より大きく傾斜している。尚、図示の
実施例では、上型62の天井面64と型枠ベニヤ60と
が当接する部分を上方へ拡幅させて、欠き込み部51の
天端を面取するようになっている。
【0041】上記のような構成の目地棒59は、先ず、
下型63を型枠ベニヤ60の背面に貼着する。そして、
この下型63の各接続面68,70及び係合面部69に
上型62の接合面65,67及び係止面部66を互いに
係合した状態で、型枠ベニヤ60の前面側から丸釘61
を上型62に打ち込んで、上型62を型枠ベニヤ60に
分解可能に固定する。
【0042】そして、上記目地棒59を用いて立上り部
のコンクリートを打ち込み、硬化後、型枠を分解するに
は、先ず、丸釘61を抜きとって、上型62と型枠ベニ
ヤ60とを分離可能としておく。次に、型枠ベニヤ60
を撤去すると、下型63が型枠ベニヤ60と一緒に欠き
込み部51から抜ける。そこで、上型62を若干下方へ
ずらして天端をかわして抜き去ればよい。このようにす
れば、天端の角部が破損して、防水性能が低下すること
がない。
【0043】上記のような目地棒59によれば、大工仕
事によって欠き込み部51を形成する必要がないので、
欠き込み部51を極めて簡単且つ短時間で形成すること
ができる。また、型枠材は再利用が可能であって、資源
の有効活用および廃棄物の削減に寄与することができ
る。
【0044】図6は、下部レール4の躯体13に対する
固定状態の一例を示す断面図であって、この実施例にお
いては、ボンドネイル22を立上りクッション材6と押
えコンクリート23との間に差し込むと共に、角パイプ
からなるスペーサ27を介在させている。即ち、下部レ
ール4の底板部20をボンドネイル22の上面に載置す
ると共に、タッピングビス28をスペーサ27に向けて
ねじ込んで固定している。尚、ボンドネイル22と緩衝
材24との間、スペーサ27とボンドネイル22との間
等には、適宜接着剤を併用するとよい。
【0045】図7は、下部レール4の躯体13に対する
固定状態の他の例を示す断面図であって、この実施例に
おいては、緩衝材24と押えコンクリート23との間に
ボンドネイル22を差し込んであるが、スペーサ27が
省略してある。また、緩衝材24は、防水層7の立上り
部分に沿って設けてあり、角部には当該緩衝材24と同
材からなるクッション面木材72が設けてある。更に、
躯体13の角部に配置したコーナーキャント32には、
空部40が設けてある。従って、このコーナーキャント
32によれば、角部にバリ等が発生していても、このバ
リを除去する必要がなく、作業が極めて簡単である。
【0046】次に、上記したような各部材を使用する防
水層立上り部の保護工法を説明する。先ず、例えば屋上
スラブ31にアスファルト防水層7を形成し、その先端
部分をパラペット等の躯体13の外壁面に沿って立ち上
げる。また、上記防水層7の上面に押えコンクリート2
3を打設して養生させる。
【0047】上記防水層7の立上り部の上端部分を押え
込むように、上部レール3を横方向に掛け渡し、当該上
部レール3をアンカーボルト14等の止着手段によっ
て、パラペット等の躯体13に止着する。
【0048】上記上部レール3に対応させて下部レール
4を、押えコンクリート23に対してカールプラグ及び
ステンレスビス或はアンカーボルト等の止着手段によっ
て止着する。尚、必要に応じて接着剤等を併用する。
【0049】次に、上部レール3と下部レール4との間
にジョイナー2を架設する。そして、背面側にクッショ
ン材6を備えるパネル材1の上下縁を上部レール3及び
下部レール4に臨ませると共に、側縁をジョイナー2に
臨ませる。
【0050】そして、押縁5によってパネル材1の側縁
をジョイナー2との間に挟み込み、タッピングビス或は
六角ボルト44等をジョイナー2に螺着する。このと
き、クッション材6は押圧されるために厚さが減じる
が、反発力を有しているので、防水層7を押圧すること
になる。
【0051】尚、図面には種々の実施例を示したが、基
本的には皆同じ構成であって、クッション材6の反発力
によって、防水層7を押圧することを基本とする。
【0052】以上、本発明を図示の実施例について説明
したが、本発明は上記した各実施例に限定されるもので
はなく、特許請求の範囲に記載した構成を変更しない限
り、適宜に実施できる。例えば、ジョイナーや押縁はど
のような構造であってもよい。
【0053】
【発明の効果】以上要するに本発明は、パネル材の側縁
を押縁によってジョイナーの受入部に固定すると共に、
防水層の前面とパネル材の後面との間隔をクッション材
の厚さよりも狭く設定したので、パネル材を極めて簡単
に防水層立上り部に沿って固定状態とすることができる
ばかりではなく、固定状態のときにはパネル材の背面に
設けたクッション材が挟圧され、このクッション材の復
元力によってレンガ積み工法における裏込めモルタルと
同じ働きを示し、防水層に対して側圧を加えることが可
能であり、剥がれや膨らみ等を完全に防止することがで
きる。しかも、施工に熟練技術が必要なく素人工でも容
易に施工可能であり、また乾式工法であるので施工時間
が短く、施工時間やコスト面からみても有効である。更
に、パネル材を外して内部の点検、補修も容易であって
実用的価値が極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】防水層立上り部の上端付近の一例を示す縦断面
図である。
【図2】防水層立上り部の上端付近の他の一例を示す縦
断面図である。
【図3】防水層立上り部の上端付近の更に他の一例を示
す縦断面図である。
【図4】防水層立上り部に取り付けるパネル材、ジョイ
ナー、押縁を説明するための分解状態の横断面図であ
る。
【図5】防水層立上り部に取り付けたパネル材、ジョイ
ナー、押縁を説明するための組立状態の横断面図であ
る。
【図6】防水層立上り部の下端付近の一例を示す縦断面
図である。
【図7】防水層立上り部の下端付近の他の一例を示す縦
断面図である。
【図8】防水層立上り部の出隅部分を示す横断面図であ
る。
【図9】防水層立上り部の入隅部分を示す横断面図であ
る。
【図10】欠き込み部を形成するための組合せ目地棒の
縦断面図である。
【符号の説明】
1 パネル材 2 ジョイナー 3 上部レール 4 下部レール 5 押縁 6 クッション材 7 防水層 8 受入部 13 躯体 23 押えコンクリート

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築物立上り部に敷設する防水層の保護
    工法であって、 躯体の横方向に上部レール及び下部レールを配設する工
    程と、 上記上部レールと下部レールとの間に前面側が解放する
    左右の受入部を有するジョイナーを縦方向に架設する工
    程と、 裏面側にクッション材を突設したパネル材の側縁を、上
    記ジョイナーの受入部に臨ませると共に押縁で固定する
    工程と、を備え、 上記防水層の前面とパネル材の後面との間隔を、クッシ
    ョン材の厚さよりも狭く設定し、パネル材をジョイナー
    に固定した状態で、クッション材を挟圧して防水層を押
    圧するようにしたことを特徴とする防水層立上り部の保
    護工法。
  2. 【請求項2】 建築物立上り部に敷設する防水層の保護
    構造であって、躯体の横方向に配設した上部レール及び
    下部レールと、 上記上部レールと下部レールとの間に縦方向に架設した
    前面側が解放する左右の受入部を有するジョイナーと、 裏面側にクッション材を突設したパネル材と、 上記パネル材の側縁をジョイナーに対して固定する押縁
    と、を備え、 上記防水層の前面とパネル材の後面との間隔を、クッシ
    ョン材の厚さよりも狭く設定して、クッション材で防水
    層を押圧するようにしたことを特徴とする防水層立上り
    部の保護構造。
JP14121593A 1993-05-21 1993-05-21 防水層立上り部の保護工法及び保護構造 Expired - Fee Related JP3330674B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14121593A JP3330674B2 (ja) 1993-05-21 1993-05-21 防水層立上り部の保護工法及び保護構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14121593A JP3330674B2 (ja) 1993-05-21 1993-05-21 防水層立上り部の保護工法及び保護構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06330594A JPH06330594A (ja) 1994-11-29
JP3330674B2 true JP3330674B2 (ja) 2002-09-30

Family

ID=15286821

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14121593A Expired - Fee Related JP3330674B2 (ja) 1993-05-21 1993-05-21 防水層立上り部の保護工法及び保護構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3330674B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20220066011A (ko) * 2020-04-17 2022-05-23 장철 외장재 패널의 비노출 외도식 패널 구조체 및 이를 이용한 외장재 패널의 시공 방법

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20220066011A (ko) * 2020-04-17 2022-05-23 장철 외장재 패널의 비노출 외도식 패널 구조체 및 이를 이용한 외장재 패널의 시공 방법
KR102508109B1 (ko) * 2020-04-17 2023-03-08 장철 외장재 패널 구조체 및 이를 이용한 외장재 패널의 시공 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06330594A (ja) 1994-11-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2385392C2 (ru) Внешнестеновая конструкция
EP1660733B1 (en) Rainscreen apparatus and method
JPH09151574A (ja) 防水シート固定用ボード及び防水シートを固定するための下地構造、並び防水シートの機械的固定方法
JP3330674B2 (ja) 防水層立上り部の保護工法及び保護構造
JP4582585B2 (ja) 目地部材用止め金具
JP2001123587A (ja) 折板屋根の改修構造及び改修工法
JP3380094B2 (ja) 建物の壁際構造
JP3973965B2 (ja) コンクリート打設用型枠およびその連設構造
JPH0320540B2 (ja)
KR950007101Y1 (ko) 옥상방수용 마감재
JP2003268972A (ja) コンクリート打設用型枠
JP2954582B1 (ja) 既設部材への板材設置方法
JPS62228564A (ja) 型枠兼用断熱ボ−ドを用いるコンクリ−ト打込み型枠パネル施工方法および同施工方法用固定具
JP2540457B2 (ja) 断熱施工方法
JP3403388B2 (ja) 板材取付構造
JPH0620822Y2 (ja) 建物の外壁改修構造
JP3447096B2 (ja) 陸屋根床部からの立ち上がり部における耐水性ボード支持構造
JP3382562B2 (ja) 横葺き外装材の継手部材及び継手構造
JP2004346569A (ja) コンクリート打設用コーナー型枠
JPS627792Y2 (ja)
JPH06341202A (ja) 防水層立上り部のコーナーキャント材
JP3772229B2 (ja) 型枠部材角部の連結構造
JP2793346B2 (ja) 屋根材接続用防水シート
JPH0754435A (ja) 垂木受け部材
JP3380653B2 (ja) 防水層形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees