JP3330645B2 - 面実装ランプ用キャップ - Google Patents

面実装ランプ用キャップ

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JP3330645B2 JP24380592A JP24380592A JP3330645B2 JP 3330645 B2 JP3330645 B2 JP 3330645B2 JP 24380592 A JP24380592 A JP 24380592A JP 24380592 A JP24380592 A JP 24380592A JP 3330645 B2 JP3330645 B2 JP 3330645B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車載オーディオ装置のグ
リルイルミネーション等に使用される面実装ランプに関
し、特にそのリード線の経路を考慮した本体形状に特徴
を有する面実装ランプ用キャップに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかる面実装ランプとして図1又
は図2に示すようなタイプのものが知られている。図1
に示すものは、電球3を挿入して保護するキャップ1と
キャップ1に挿入されたランプ3の一対のリード線3a
を所定範囲において分離すべくキャップ1に嵌合結合さ
れるブッシュ2とから構成されている。
【0003】また、かかる面実装ランプの組立ては、先
ずキャップ1に電球3を挿入し、次に、ブッシュ2の孔
2aに一対のリード線3aを各々嵌通させてブッシュ2
をキャップに組付け、その後、孔2a内の所定範囲に確
定されたリード線3aを適宜屈曲させて取付け板4の接
合面に対応させるべく(図1(b)参照)、全ての工程を
手作業により行っていた。従って、リード線の屈曲形状
等には部品間でのばらつきがあり、また、作業能率の変
動による安定した製品の確保が図れないという問題があ
った。
【0004】そこで、かかるタイプの面実装ランプの組
立てを現状のままで自動化しようとすると、ブッシュ2
の形状等に問題があり、自動化は容易ではない。仮に自
動化を行ったとしても複数の加工工程を設けなければな
らず、製品コスト、製造コストの面からも好ましくな
い。さらに、図1(b)に示すように、取付け板4に取付
けた際にブッシュ本体より後方にリード線が突出した形
状となり、この突出量Lにもばらつきがあることから、
かかる部位において狭間上の制限がある場合は不向きで
ある。
【0005】一方、図2に示すタイプの面実装ランプ
は、斜視構成図(図2(a))及びA−A部分断面図(図2
(b))から明らかなように、ブッシュ12に設けたコ字
状案内溝12aに電球13のリード線13aを巻き付け
るように取り付け、その後キャップ11内に電球13が
挿入されるようにキャップ11をブッシュ12に嵌着し
て組立てられたものである。
【0006】かかるタイプの面実装ランプは、リード線
も所定位置に確定される形状となっている為、組立ての
自動化を行えるものであるが、図2(b)に示すように、
取付け板4に当接されて固着するものであるため、部品
全高(H)すなわち取付け板からの突出量が大きくなり、
取付け板前方のランプ取付け領域に制約がある場合不向
きである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術の問題点
に鑑み、本願発明の目的とするところは、組立て及びリ
ード線加工の自動化を図ると共に、製品コストの低減、
生産ラインにおける歩留りの向上、さらには製品の小型
化を同時に達成した面実装ランプ用キャップを提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による面実装ラン
プ用キャップは先端において閉塞し基端において開口し
この開口基端を経て挿入される電球を収容する筒状キャ
ップ部前記筒状キャップ部の前記開口基端に設け
た取り付け用フランジ部とからなり、前記フランジ
部は、前記筒状キャップ部の前記開口基端の開口に連続
して前記電球が挿通され得る中央開口を有する中央部
と、前記中央部から前記筒状キャップ部の半径方向外側
に向かって突出する一対の突出片と、からなり、前記一
対の突出各々の略中央部には前記半径方向外側に向か
う方向において前記電球の前記筒状キャップ部への挿入
方向に傾斜する底部を有する傾斜溝が形成されているこ
とを特徴としている。
【0009】
【作用】前記挿入穴形成部内に電球が挿入されると、か
かる電球から突出した2本のリード線は、前記開口部の
凹部領域内でかつ前記突出部の端部近傍において円弧状
に各々緩やかに曲げられると共に、前記突出部に設けた
傾斜溝に沿って外側へ延出すべく案内される。
【0010】
【実施例】以下、本発明に係る面実装ランプ用キャップ
の一実施例について説明する。図3(a)および(b)に
示すように、電球を内装することによって保持するキャ
ップ21は、キャップ部とブッシュ部を一体的に形成し
たものであり、電球を挿入する挿入穴21eの開口部21c側
には、かかる開口部21c領域に凹部21aが形成され突出
部21bが設けられ、この両側に設けられた突出部21bの略
中央部には、開口部21cの径方向においてかつ外側へ向
かうにつれて挿入穴21e側へ近づくように傾斜した傾斜
溝21dが各々設けられている。
【0011】このように形成されたキャップ21を用い
て、電球23を挿入した面実装ランプに仕上げる場合に
は、図4(a)及び(b)に示すように、電球23から延出し
た一対のリード線23aの配列方向と傾斜溝21dの配
列方向とが一致するように、電球23をキャップ21の
挿入穴21e内に挿入する。そして、各々のリード線2
3aを突出部21bの端部近傍において円弧状に緩やか
に曲げると共に、傾斜溝21dに沿って両外側に向かっ
て案内し、さらに、キャップ21本体から突出した所定
の位置においてその端部が水平となるべく形成する。
【0012】尚、かかるリード線の水平部(端部)が、
取付け板4の接続配線との接合部に相当する。このよう
に、電球23が取付けられた状態で、リード線23aは
傾斜溝21dによって所定位置に案内配置されると共
に、リード線の屈曲部を緩やかな円弧状に形成すること
ができるため、リード線の配線位置のばらつきがなくな
り、また、屈曲部における応力集中も緩和され、リード
線の断線が防止される。
【0013】また、リード線の屈曲部が突出部21bより
後方(外側)へ突出しないように形成することができる
ため、かかるランプを取り付けた際にリード線が他の部
材と直接干渉するのを防止でき、外部振動を受けること
によるリード線の断線といった問題も生じない。さら
に、キャップ部に設けられた肉厚部の外周にはリブ21f
が数ヶ所に亘って設けられており、取付け板の孔にキャ
ップが嵌着された際、このリブ21fが孔の内側面に接触
してキャップの脱落及び位置ずれを防止する。さらに、
このリブ21fの端部にはテーパ部21gが形成されており、
取付け孔の嵌入を容易にしている。
【0014】次に、本発明に係る面実装ランプを構成す
るばら部品の組立て及びリード線の加工、さらに所定取
付け部材への装着を全て自動的に行う際の装置について
説明する。先ず、本出願人が既に開示した画像認識部品
装着装置(特願平1−307972号〜特願平1−307976号)
等を用いて、後述の第1及び第2工程を行う。すなわ
ち、前述面実装ランプ用キャップ21に電球23が挿入
装着されて、ばら部品の組立てが完了したランプについ
て、所定のチェック手段によりリード線の形状等がチェ
ックされ、後述するリード線加工工程にそのまま搬送で
きるかどうかの確認が行われる(第1工程)。
【0015】次に、前述チェック工程を通過したランプ
について、電球から略平行に延出する2本のリード線
を、その付け根部分近傍から逆ハの字状に外側へ延出さ
せるべく、リード線の矯正が行われる(第2工程)。か
かる工程では図5(a)に示す如く、リード線を一定方向
の面内においてのみ移動自在に案内するリード線案内部
材32の案内溝32a内に2本のリード線23aを挿入
し、その後、段階的にテーパ部を有する矯正ピン31を
2本のリード線間に挿入し矢印X方向に移動させること
によって、図5(b)に示されるような逆ハの字状のリー
ド線に形成することができる。
【0016】次に、前述第2工程により逆ハの字状に成
形されたリード線を、円弧状の緩やかな屈曲部を設けて
折り返すと共にキャップ21の傾斜溝21dに沿わせ、
端部を略水平となるような仮フォーミングが行われる
(第3工程)。すなわち、かかる工程では図6(a)に示
す如く、逆Y字状をなすリード線加工基台33の略中央
部において、リード線の端部が案内溝33bに挿入され
るべくランプ21が所定の固定手段(不図示)により固
定されると、一対の保持部材35aに支持された支持ピ
ン35が矢印P方向に移動してキャップ21の凹部21
a上方領域に位置すると共に、2本のリード線23a間
に配置された一対のリード線曲げ加工部材34が矢印Q
方向に略円弧状を描きながら下方へ移動する。そして、
図6(b)に示す如く、リード線曲げ加工部材34の下端
がリード線加工基台33の下端当接面33aに接触すべ
く位置に達することによって、図6(c)に示されるよう
なリード線の加工が完了する。ここで、支持ピン35は
リード線の屈曲部を緩やかな円弧状に形成するための当
て型の役割を成すものである。そして、このように形状
変化を緩やかにすることにより局部的な応力集中の発生
を抑止し、リード線の断線等を防止できる。
【0017】次に、前述第3工程により仮フォーミング
したリード線を、本フォーミングすると共に余分なリー
ド線を切断して、取付け板等に装着できる状態に加工成
形される(第4工程)。すなわち、かかる工程では図7
(a)に示す如く、仮フォーミングされたランプが上型部
材36と下型部材37の間に配置されると、その後両型
部材が接近して型成形面36a及び37aが接合し、リ
ード線の成形が行われる。そして、図7(b)に示す如
く、両外側に配置されたカッタ38が下降して両側の余
分なリード線をカットする。
【0018】これにより、図7(c)に示すような装着前
の面実装ランプの加工が完了する。この際、加工完了後
の面実装ランプのリード線が要求される形状に加工され
ているかどうかをチェックするチェック手段により、装
着用製品としての最終チェックが行われる(第5工
程)。次に、図8(a),(b)に示す如く、上記加工が完了
した面実装ランプ21を保持手段39により保持し、取
付け板4に設けられた所定の孔に嵌挿させると共に、受
け部材40との間で挾持して、所定の配線接合処理を施
すことにより、図8(c)(又は図4(b))に示されるよう
にランプの装着が終了する(第6工程)。
【0019】以上のように、第1工程から第6工程の各
処理段階を通過させることにより、電球とキャップ本体
というばら部品の組立てから、所定取付け部材への面実
装ランプの装着という一連の作業を、容易にしかも高精
度に自動的に行えるのである。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の面実装ラ
ンプ用キャップによれば、電球を挿入する挿入穴形成部
(従来のキャップ部に相当する)と取り付け用フランジ
部(従来のブッシュ部に相当する)を一体的に形成し、
このフランジ部において、前記挿入穴(21e)の開口部(2
1c)領域に凹部(21a)が形成されるべく一対の突出部(21
b)を設け、さらに、この一対の突出部各々の略中央部に
前記開口部の径方向でかつ外側へ向かうにつれて前記挿
入穴形成部側へ近づくように傾斜した傾斜溝(21d)を設
けたことにより、かかるキャップを用いて、面実装ラン
プを組立て、リード線の曲げ加工、さらには取り付け部
材等へのランプの装着という一連の作業を自動化するこ
とが可能になり、かかる自動化により、生産ラインの歩
留まりの向上、品質のばらつき防止、製品コストの低減
等を図ることができる。
【0021】また、曲げ加工されたリード線も屈曲部に
おいて応力集中等を生じることがなく、リード線の疲労
破壊による断線等を防止できる。さらに、フランジ部の
突出部(21b)端部よりリード線がはみ出さないようにす
ることができ、ランプ装着状態での他部材とリード線と
の干渉(従来の手作業によるリード線の曲げ加工では、
その加工のばらつきにより装着状態で干渉する場合があ
った。)を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の面実装ランプの概略図であり、図1
(a)はばら部品の組立て前の状態を示し、図1(b)は取
り付け板に装着された状態を示すものである。
【図2】 従来の面実装ランプの概略図であり、図2
(a)はその斜視外観図を、図2(b)はA−A断面図を示す
ものである。
【図3】 本発明に係る面実装ランプ用キャップの概略
図であり、図3(a)はその斜視外観図を、図3(b)はB−
B断面図を示すものである。
【図4】 本発明に係る面実装ランプの概略図であり、
図4(a)はその斜視外観図を、図4(b)はC−C断面図を
示すものである。
【図5】 本発明に係る面実装ランプの自動装着装置の
部分図である。
【図6】 本発明に係る面実装ランプの自動装着装置の
部分図である。
【図7】 本発明に係る面実装ランプの自動装着装置の
部分図である。
【図8】 本発明に係る面実装ランプの自動装着装置の
部分図である。
【主要部分の符号の説明】
4 取付け板 21 面実装ランプ用キャップ 21a 凹部 21b 突出部 21c 開口部 21d 傾斜溝 21e 挿入穴 21f リブ 21g テーパ部 23 電球 23a リード線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大網 猛 埼玉県川越市大字山田字西町25番地1パ イオニア株式会社 川越工場内 審査官 仁木 浩 (56)参考文献 実開 平3−13608(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F21V 3/00 F21V 19/00 310

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端において閉塞し基端において開口し
    この開口基端を経て挿入される電球を収容する筒状キャ
    ップ部前記筒状キャップ部の前記開口基端に設け
    た取り付け用フランジ部とからなり、 前記フランジ部は、前記筒状キャップ部の前記開口基端
    の開口に連続して前記電球が挿通され得る中央開口を有
    する中央部と、前記中央部から前記筒状キャップ部の半
    径方向外側に向かって突出する一対の突出片と、からな
    、 前記一対の突出各々の略中央部には前記半径方向外側
    に向かう方向において前記電球の前記筒状キャップ部へ
    の挿入方向に傾斜する底部を有する傾斜溝が形成されて
    いることを特徴とする面実装ランプ用キャップ。
  2. 【請求項2】 前記筒状キャップ部は前記開口基端の近
    傍において肉厚部を有することを特徴とする請求項1記
    載の面実装ランプ用キャップ。
  3. 【請求項3】 前記肉厚部の側面に設けられて、取り付
    け板の取り付け孔の内壁面に当接し得る複数のリブを有
    することを特徴とする請求項2記載の面実装ランプ用キ
    ャップ。
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