JP3329461B2 - 耐磨耗性触媒バインダーの製造方法 - Google Patents

耐磨耗性触媒バインダーの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 1.発明の分野 本発明は、一般に、耐磨耗性バインダー配合物、例え
ば流動接触クラッキングプロセスにおいて通常用いられ
るような形態(例えばミクロスフェロイド)に用いられ
るものの製造に関する。より詳しくは、本発明は、その
ようなバインダー配合物に主成分として、ある種の安価
で、天然産の粘土材料、例えばカオリナイト−ある種の
より高価な合成材料、例えば合成シリカ及び/又はアル
ミナ材料の代わりに−を使用することに関する。
2.先行技術の記述 多年、粘土は触媒マトリックス系に用いられてきた。
例えば、石油の「クラッキング」における1つの非常に
重要な発展は、軽油自体の蒸気雰囲気内でカオリナイト
のようなある種の天然産の粘土の存在下に軽油を接触分
解することであった。しかしながら、そのような粘土を
触媒自体として用いることは年々減ってきた。これには
幾つかの理由がある。これらの理由のうち最も重要なも
のは、最も天然に産する粘土は「耐磨耗性」を欠くとい
う事実であった。この耐磨耗性はその触媒粒子を「流動
運動」に置く全ての触媒系において非常に重要である。
更に、この種の粘土は、またそれらが「クラッキング」
触媒として用いられる前に大いに処理されなければなら
なかった。例えば、米国特許No.2848423は、その特別な
プロセスを有効なものとするためには、約2μm未満の
カオリン粒子を得るために、そのカオリン触媒成分を最
初に「サイズ調整」をしなければならなかった。次い
で、これらのサイズ調整された粒子を凝集させ、高温に
曝した。その後、得られた物質を、凝集体を形成するた
めに約1200゜F(650℃)で硫化水素で処理し、次いで、
カオリン凝集体中に存在する全ての鉄を選択的に除くた
めに、塩化アンモニウムに曝した。
高カオリン濃度を有する触媒粒子が許容できない磨耗
損失を被るという事実に加えて、それほど多数の調製ス
テップが必要なことは、より適当な触媒物質を見いだす
ための大いなる動機付けを与えた。結局、多数の種類の
他の非晶質触媒物質、特に大きな割合のアルミナを有す
るものが開発された。これらの物質の使用は、この技術
分野で非常に重要なステップを現した。それは、これら
の他のアルミナ含有物質はカオリン粘土よりも触媒とし
てより一層活性であるばかりでなく、それらは一般によ
り一層耐磨耗性であったからである。その後、ある種の
天然産の結晶性ゼオライト物質、例えばy−ホージャサ
イトも非常に有効な触媒であることが見いだされた。そ
れらも、一般に天然産の粘土よりも耐磨耗性であること
が見いだされた。しかしながら、それらの結晶サイズは
小さいので、それらを流動接触クラッキング装置(FCC
装置)に使用するに適せしめるために、天然産のゼオラ
イト粒子は耐磨耗性バインダー系で相互に結合させなけ
ればならなかった。更にその後、全種類の(whole cla
sses of)非常に有効な合成結晶性ゼオライト触媒、例
えばZSM−5が開発された。ここでもまた、これら合成
ゼオライトは、やはり結晶サイズが非常に小さいので
(例えば平均直径が約5μm未満である)、これらもま
た種々の「バインダー」又は「接着剤」配合物でより大
きな粒子単位に結合しなければならない。そのような目
的に、シリカ、アルミナ、シリカ/アルミナ、シリカ/
マグネシア、等が通常用いられる。
これらの接着剤又はバインダー材料の多数は耐磨耗性
材料として役立つだけでなく、しばしばそれら自身で触
媒として役立つ。この独立した触媒活性はある種の化学
反応を触媒するのに有利であることを証明したが、他の
多数の反応を触媒するには不利であることが見いだされ
た。与えられたバインダー材料及び与えられた種類の触
媒材料のそのような化学的な反応性は、ある場合には有
利であろうが、一般に言えば、それは有利とは考えられ
ない。多くの場合、それは与えられた種類の触媒活性に
重大な損害を与えるであろう。
当技術分野に精通した者は殆どのバインダー配合物は
少なくとも5つの異なった方法に用いうることを認める
であろう。その5つの方法は、例えば、(1)それら
は、特に触媒粒子が非常に小さくて許容できない水ひ損
失(elutriation losses)を受けやすい場合に、種々
の触媒粒子をより大きな触媒マトリックス中に「相互に
接着する」(それ故、それらの名称は「バインダー」と
いう)のに用いうる、(2)それらは、触媒マトリック
スを形成するのに有用なある種の格子構造を、現場で成
長させるのに用いうる、(3)それらは種々の第VIII族
金属のような金属の液体触媒溶液を含浸させることがで
きる、(4)それらは、触媒として不活性なバインダー
粒子として、種々の化学的プロセスに用いられる活性触
媒粒子の濃度、従ってその活性水準を「希釈する」ため
に、種々の化学的なプロセスに導入できる、そして
(5)それらはそれら自身で触媒活性物質として用いる
ことができる。即ち、それらは同時に「バインダー」と
して、及び「触媒」として役にたつ。
非常に多数の種々の触媒機能を果たす需要は、より一
層複雑な触媒材料に対する需要を膨らませていった。こ
の故に、1種より多くの活性触媒を有する触媒粒子が、
幾つかの異なる触媒機能を同時に果たすためにしばしば
用いられる。例えば、幾つかの種々のゼオライト触媒の
使用、例えばゼオライト触媒及び非晶性触媒を全く同じ
粒子に用いることが、ハイドロクラッキング、アルキレ
ーション、デアルキレーション、アルキル交換反応、異
性化及び重合のような種々の化学的プロセスに有効な技
術であることが証明された。多数の低ナトリウム交換さ
れたY−ゼオライト触媒及び超安定Y−ゼオライト触媒
も、多数触媒含有粒子に凝集されたとき、特に有用であ
ることが知られている。そのような多成分触媒はより一
層「普遍的に不活性な」バインダー材料に対する需要へ
と導いて行った。即ち、一層複雑な触媒粒子に対する需
要は、数種の触媒粒子を適当な形態(例えば、ミクロス
フェロイド粒子)に結合し、前記バインダーが与えられ
た粒子中の種々の触媒種のいずれかの望ましくない化学
反応に入り込まず、またその粒子によって触媒される触
媒反応に入り込まないバインダー材料に対する需要を増
大させた。現在、アルミナ、アルミノ−ケイ酸塩化合
物、シリカ、マグネシア、シリカ−マグネシア、クロミ
ア、ジルコニア、ガリウム、ゲルマニウム、等の種々の
複合物が、「普遍的」バインダーとして最も広く用いら
れている物質である。この特許の開示の目的のために、
全てのそのような普遍的なバインダー材料は、「接着
剤」又は「バインダー」材料として考えることとし、ま
たそのように呼ぶことにする。即ち、もし、それらがそ
れら自体として触媒物質として用いられるのでなく、そ
れらの主な機能が種々の活性触媒粒子を相互に「接着
し」、より大きな粒子を形成することであるならばそう
することにする。しかしながら、先に述べたように、こ
れら普遍的バインダー材料の多数は、実際、ある種の触
媒環境では触媒として活性であり、この場合、それらが
完全に不活性であるならば、より一層有利であろう。
当業者は、ある与えられたバインダー材料が、与えら
れた流動触媒プロセスに置かれる特定の触媒の機能のい
かんに拘わらず、種々のサイズ、形状及び/又は速度の
粒子が粒子間衝突を行うと、水ひ損失が生ずるであろう
ことを認めるであろう。段々と小さい破片が不断に生
じ、それに続いて、得られた比較的小さい粒子はサイク
ロン水ひを通して失われる。約20μm未満の直径を有す
る破片は、特に水ひ損失を受けやすい。
同じ「流動」プロセスに用いられる2又はそれ以上の
触媒種の密度の差の結果他の損失がおこる。即ち、多数
の現代の接触クラッキングプロセス法において、明確に
異なる触媒機能を発揮させるために、半ダースの異なる
種類の触媒種を同時に反応系を循環させることは全く珍
しいことではない。従って、多量の反応蒸気が、異なる
種類の触媒粒子をそれらの密度差に従って、掃引しまた
分離する作用によって、分別と除去がしばしば引き起こ
される。従って、異なった触媒種を作るために全く同じ
バインダー材料を用いることが、広く行われている。そ
れは種々の粒子種中に類似の密度を作りだす傾向がある
からである。即ち、上記の全ての理由によって、触媒使
用化学技術は、より耐磨耗性で「普遍的な」バインダー
配合物の発展に継続した興味を持っている。
この触媒技術は、ある種の天然産の粘土は、広範な種
類の触媒を配合するのに非常に有用な「普遍的な」結合
性を持っていることを長い間認めてきた。しかしなが
ら、そのような粘土を触媒配合物に使用しようとする先
行技術の試みは、そのような粘土を大きな割合で有する
バインダー材料は流動触媒系に使用するためには、通常
余りにも「軟らかい」という事実によって時間の無駄遣
いに終わった。即ち、最も高い粘土含量のバインダー
は、一般に「靭性」又は「耐磨耗性」に欠け、従って、
粒子の衝突と結びついた力に容易に負け、結局はより小
さな粒子を作りだし、許容できない水ひ損失につなが
る。結局、触媒技術における天然産の粘土の役割は、そ
れらが石油のクラッキング触媒として広く用いられた19
30年代以来、着実に減ってきた。現在、カオリンのよう
な天然産の粘土は触媒又はバインダー材料として細々と
使用され、より大きな割合のアルミナ、シリカ−アルミ
ナ、シリカ−マグネシア、ゼオライト、等、前述の「接
着剤」型材料と共にのみ使用されている。
しかしながら、天然産の粘土は、ある種の触媒配合物
において、「充填材」成分として幾分大きな役割を演じ
続けている。この「充填材」能力において、そのような
粘土は(先に述べた種類の種々の無機接着剤と組み合わ
せて)、可能な最低コストである種の触媒材料に「体
(body)」を提供するために用いられる。そのような
「充填材」機能を満たす粘土の最も重要な性質は、ある
与えられた配合物に用いられた触媒成分に関して化学的
に不活性なことである。先に述べたように、この同じ性
質は粘土が「バインダー」材料として用いられるときも
有用である。しかしながら、粘土「充填材」は、ここに
述べるプロセスにおける粘土「バインダー」のそれとは
全く同じというわけでない。例えば、粘土「充填材」
は、最も好ましくは、このバインダー配合物中に他の成
分のいずれかと化学反応しないであろう。一方、「バイ
ンダー」として働くときは、粘土成分は、最も好ましく
は、バインダー配合物中の何らかの他の成分と幾分制限
された度合いで反応するであろう。この特許の開示の後
の部分に見られるように、本発明者の粘土成分は、ホス
フェート成分と化学的に反応して粘稠な反応生成物を形
成する。しかしながら、この反応生成物は、一旦形成さ
れると、配合物中に続いて導入されるどんな触媒粒子と
も反応すべきでない。
これらの充填材の用途において、ある種の粘土は全体
の触媒配合物の高いパーセンテージ(例えば、約10wt%
より高い)を占める。しかしながら、再び、そのような
場合に、それらは完全に不活性な「充填材」として作用
し、「活性触媒」としても、また「バインダー材料」と
しても働かない。当業者はまた、充填材粘土はある種の
粒度及び/又は形態を持つことを認めるであろう。一般
には、約0.25μm未満の粒度のある種の不活性カオリン
粘土材料は、そのような「充填材」の用途に用いられ
る。更に、所謂「ボール」クレー(「板」状又は「軸」
状と対照的に)の使用が、約10%より大きい割合で用い
られる充填材粘土粒子の非常に望ましい、そして場合に
よっては強制的な特質である。これらの特質が無いとき
は、通常、粘土が充填材として用いられるどんな粒子か
らも耐磨耗性を減ずるであろう。一方、バインダー用に
用いられる粘土は、一般に厳格なサイズ及び形態の限定
を有しない。
しかしながら、天然産の粘土は、先に述べたアルミ
ナ、シリカ、等、「接着剤」材料よりコストが高くない
から、また、それらは、それらと化学的に反応すること
なく非常に多数の種類の触媒粒子を結合できるから、ま
た、それらは非常に多数の化学反応に関して触媒として
不活性であるから、もし、それらをバインダー(それら
の充填材としての使用と区別して)に使用するときに現
在問題となっている磨耗性問題が、何とかして除去でき
るならば、大きな粘土割合を有するバインダー配合物は
触媒を用いる技術分野で非常に歓迎すべき添加物となる
であろう。
そのような粘土が大きな割合で存在することからくる
バインダー及び/又は触媒マトリックスの磨耗性問題
は、より大きな割合の「硬い」バインダー及び/又は触
媒成分の使用を通して(そして特に、より大きな割合の
硬度付与「接着剤」又は触媒成分を通して)取り組まれ
てきたことを認めるべきである。即ち、過去において、
粘土含有触媒粒子に付随する耐磨耗性問題は、比較的少
ない粘土及び比較的硬さ付与成分、例えばアルミナ及び
/又はシリカを用いることにより取り組まれてきた。耐
磨耗性問題は、付随的に、主に種々の活性触媒物質の触
媒活性を満たし、改善し又は減らすために、用いられる
種々の化学的処理を通して取り組まれてきた。その例を
挙げるならば、米国特許No.4594332は、水、有機添加
剤、例えばヒドロキシエチルセルロース及びシリケート
をゼオライト粒子に加え、得られた粒子は、より触媒活
性が高く、より耐磨耗性であるプロセスの使用によって
ペンタシル族(pentasil family)のゼオライトから硬
くて、耐破壊性のバインダー系を製造することを教えて
いる。しかしながら、この好ましい結果は通常のケース
ではない。実際、非常にしばしば、触媒活性は、耐磨耗
性において得るところがあれば、それに直接比例して触
媒活性は「犠牲にされ」なければならなかった。
他の耐磨耗性触媒粒子の製造に付随する一群の問題
は、多数の触媒を製造するために通常用いられる所謂
「ゲル反応」に起因するある種の固有の制限からもたら
されるものである。一つには、それらはある程度制限さ
れたpH範囲(特にアルカリ性、即ちpH8.0〜14.0の範囲
に制限されること)である。例えば、米国特許No.44710
70(以下、「070特許」という)は、pH8.5〜10.5に制限
される。同様に、米国特許No.4728635(以下「635特
許」という)は好ましくは7.0〜10.5のpH範囲で実施さ
れる。
この070特許が教えるプロセスに課せられる、比較的
狭いアルカリ性pH制限は、比較的高いpH値は、アルカリ
性アルミニウム、即ちアルミン酸アニオン、AlO2 -の形
成に好都合な化学シフトを強制するという事実から来
る。しかしながら、アルミン酸アニオンは水に溶解性で
あり、従ってこれらの物質が曝されなければならないそ
の後のろ過ステップの間に、「洗い出し「being washe
d out)」にかけられる。同様に、635特許は、明確に
アルカリ性イオン化媒体を得るためにマグネシウム化合
物のアルカリ性媒体中でアルミニウム酸化物を使用する
ことを教えている。そのような条件下で、最大の有効表
面積を持ったアルミニウム酸化物の分散された粒子は、
迅速に水分子と会合し、これによりそのアルミン酸イオ
ン(即ち、AlO2 -)としてのアルミニウムのアニオン形
に好都合でもある平衡を打ち立てる。多数の他のゲル反
応は、温和にアルカリ性の反応系を用いることに対して
同様な制限を有する。実際、先行技術は大いに、強塩基
性又は強酸性反応系は通常ある程度アルミニウム含有分
子を損傷し、これはそれらから作られたどんな触媒マト
リックスをも弱める傾向を持っているという考えを承認
していた。
この温和にアルカリ性の反応条件は、本発明の新規性
及び範囲に影響を与える幾つかの密接な関係を有する。
なぜならば、ここに述べるプロセスの化学反応は、強酸
性条件及び強アルカリ性で行うことが出来、多くの場合
それが好ましいからである。この事実は、本発明反応が
先行技術によって採用される「ゲル反応」とは定性的に
異なることを示している。即ち、本発明プロセスは、
「酸性態様(acidic version)」及び「アルカリ性態
様(alkaline version)」をもつという事実によっ
て、先行技術から区別されうる。しかしながら、採用さ
れる態様に係わりなく、本発明プロセスの最も重要な側
面は、流動接触プロセスに用いるためにマトリックスを
「柔らか」過ぎるようにさせることなく、バインダーマ
トリックス(及びバインダー/触媒マトリックス)を製
造するために大きな割合の天然産の粘土を用いることが
できるという事実を保持していることである。本発明バ
インダー系中に入れうるどんな活性触媒粒子の触媒活性
も「犠牲にする」ことなく非常に高水準の耐磨耗性を達
成できるという事実が、これらプロセスの最も重要な側
面である。
図面の簡単な説明 図1は、触媒中のホスフェート濃度対その触媒の磨耗
率のグラフである。
図2は、触媒中のホスフェート濃度対その触媒の磨耗
率の第2のグラフである。
発明の要約 本発明は、一般に次の事項を含む:(i)大きな割合
の(即ち、約20%より大きく、多くの場合約98%迄の割
合である)天然産の粘土(例えば、カオリン)、(ii)
種々のホスフェート含有化合物、(iii)pH条件の選
定、(iv)高度に耐磨耗性のバインダー配合物を生成す
るためのある種の乾燥及び焼成過程。即ち、以下に述べ
るプロセスによって製造される耐磨耗性は、とりわけ、
前記粒子を耐磨耗性にするガラス質の又はガラス様の特
性を有するバインダー材料を製造する化学的反応及び物
理的プロセス(例えば熱の使用)の両方の結果である。
結局、この特許の開示の大部分は、一連の粘土/ホスフ
ェート反応の化学的パラメーターと共に、これら化学的
反応の生成物に与えられなければならない温度パラメー
ターであって、これら反応及び過程の最終生成物に望み
のガラス質特性を与えるものを記述することに捧げられ
るであろう。
本発明への全体の他の洞察は、ここに述べられたプロ
セスは2つの異なった初期pH条件のいずれかから実施で
きることの理解を通じて得ることができる。1つは本発
明者の「酸性反応」条件から考えつく事が出来るであろ
う。他は「アルカリ性反応」条件と見ることができよ
う。しかしながら、いずれの場合にも、本発明者のプロ
セスによって最終的に製造されるバインダー材料はそれ
自体で使用できる。あるいはまた、それらは広範な種類
の小さな、触媒として活性な粒子をより有用な形、例え
ば、流動接触クラッキング操作に一般に用いられるミク
ロスフェロイドの(microspheroidal)触媒粒子、に結
合するために用いることができる。
本発明への他の洞察は、本発明プロセスの酸性態様及
びアルカリ性態様の両方は、今度は2つの広いカテゴリ
ーに属する粒子を製造するために実施できるという理解
から得られる。1つのカテゴリーは次のように言うこと
ができよう:「単純バインダー粒子」(ここに、用語
「単純」とは活性触媒成分を含まないバインダー粒子を
意味する)。他のカテゴリーは次のように言うことがで
きよう:「触媒含有バインダー粒子」(即ち、活性触媒
粒子を含む粒子)。前記単純バインダー粒子及び前記触
媒含有バインダー粒子は、それぞれ2つの更に小さなサ
ブカテゴリー、即ち、その本質的成分が粘土及びホスフ
ェートであるもの、並びにその本質的成分が粘土及び
「補助バインダー成分」(これは先に述べた「接着剤」
型のバインダー(例えばアルミナ、シリカ、シリカ−ア
ルミナ、シリカ−マグネシア、等)の、1又はそれ以上
の補助バインダー材料並びに1又はそれ以上のホスフェ
ート提供化合物からなる)に分類できる。本発明者の触
媒含有バインダー粒子は、同様にこれら2種類のバイン
ダー系を用いうる。
概して言えば、「単純バインダー粒子」(即ち、単に
粘土及びホスフェート成分を含むもの)は約80〜98%の
粘土及び約2〜20%のホスフェートを含むであろう。ホ
スフェート含量は約6〜約12wt%であるのが、これらの
単純バインダー粒子においては、より好ましい。しかし
ながら、約2.0%未満のホスフェートを含むどんな単純
バインダー粒子も、一般に補助バインダー成分の存在を
必要とする。そのような補助バインダー成分が用いられ
るときは、前記ホスフェート成分の割合は約0.25%とい
う低い値から、約20%という高い値まで変化しうる。し
かしながら、そのような補助バインダー成分を用いると
きは、もし代替成分の相対的コスト以外の理由でなけれ
ば、約0.25〜約2.0%のホスフェートが非常に好まし
い。おおざっぱに言って、前記補助バインダー成分は、
得られるバインダー粒子の約5.25〜約60.0%を占めるで
あろう。即ち、得られた補助バインダー成分を有する単
一のバインダー粒子は、約40〜約94.75%の粘土及び約
5.25〜約60%の補助バインダー成分からなるであろう。
前記補助バインダー成分は、今度は、約5.0〜約40wt%
の先に述べた種類の補助バインダー材料(アルミナ、シ
リカ、マグネシア、等)及び約0.25〜約20%のホスフェ
ートからなるであろう。換言すれば、前記補助バインダ
ー成分は、補助バインダー材料(即ち、前記与えられた
バインダー配合物の粘土成分以外の「接着剤」型バイン
ダー)及びホスフェート提供化合物、例えば燐酸、燐酸
アンモニウム、等からなるであろう。得られた最終生成
物粒子は、殆どどんな割合のホスフェート提供化合物及
び補助バインダー材料(例えば、アルミナ、シリカ、シ
リカ−アルミナ、等)からも成り立ちうる。しかしなが
ら、前記補助バインダー成分のホスフェート含有材料
は、最終生成物バインダー粒子に少なくとも約0.25%の
ホスフェートを提供するに十分でなければならない。即
ち、補助バインダー成分は最終バインダー粒子に約0.25
〜約20.00wt%のホスフェートを、最も好ましくは約0.2
5〜約2.0%のホスフェートを与えるものであろう。いず
れにせよ、1又はそれ以上の補助バインダー材料が補助
バインダー材料の残りを構成するであろう。換言すれ
ば、前記補助バインダー材料(例えば、アルミナ、シリ
カ、シリカ−アルミナ、等)は、約5.0〜約40.0wt%の
最終生成物バインダー粒子を構成するであろう。これら
の割合の範囲内で、最終生成物に約1.0〜2.0wt%のホス
フェート及び約5.0〜約20.0wt%の補助「接着剤」又は
バインダー材料(例えば、アルミナ、シリカ、シリカ−
アルミナ、等)を提供する補助バインダー成分が最も好
ましい。粘土及びホスフェートのみから作られたバイン
ダーの使用を含む先に述べた場合のように、補助バイン
ダー成分含有最終生成物マトリックスは、粘土成分から
構成され、この成分は前記最終生成物マトリックスの約
40〜約94.75%を占めるであろう。
この明細書の前記「触媒含有バインダー粒子」は、2
つの一般的な種類、即ち、(1)粘土とホスフェートバ
インダー系を有し、その中に活性触媒成分が「存在す
る」もの、及び(2)補助バインダー成分及び粘土成分
を有し、それらがバインダー系を構成し、その中に活性
触媒成分が「存在する」もの、からなるであろう。本発
明の粘土/ホスフェート/触媒から得られる粒子の特に
好ましい態様の幾つかは、一般に約20〜約95%の粘土、
約2.0〜約20%のホスフェート及び約3〜約60%の活性
触媒から一般になるであろう。即ち、本発明プロセスの
これら特別の態様は、粘土、ホスフェート及び触媒のみ
を用いる。しかしながら、本発明者らの触媒含有マトリ
ックスの他の態様(上記単純バインダー配合物に従っ
て)は、粘土及びホスフェート成分のみからなる粘土/
ホスフェートバインダー配合物よりもむしろ、本発明者
の「補助バインダー成分」を用いることができる。
(ホスフェート含有化合物のみよりもむしろ)補助バ
インダー成分を用いて調製されたこれらの「触媒含有バ
インダー粒子」は、一般に、ホスフェート含有化合物の
みよりもむしろ本発明者の「補助バインダー成分」を用
いる「単純バインダー粒子」に幾分類似の全体的構成を
有するであろう。例えば、そのような触媒含有バインダ
ー粒子における前記補助バインダー成分は、得られる触
媒粒子の約5.25〜約40wt%を構成するであろう。最終生
成物触媒粒子の残りは粘土成分(これは粒子の約20〜約
91.75wt%を構成するであろう)及び触媒成分で、これ
らは、好ましくは得られる粘土/ホスフェート/補助バ
インダー触媒粒子の3.0〜約40.0wt%を構成するであろ
う。
「単純バインダー粒子」の場合と同様に、これら「触
媒含有粒子」の補助バインダー成分は、補助バインダー
材料及びホスフェートの殆どどんな割合にも適応させる
ことができるが、それらもまた、ホスフェートは得られ
る触媒粒子に少なくとも約0.25wt%のホスフェート含量
を与えるに充分な量存在しなければならないという要請
によって制限される。得られる粒子中において、補助バ
インダー材料の割合は約5〜約20%が非常に好ましい。
これら最終生成物触媒粒子のホスフェートのパーセンテ
ージは、同様に最終生成物の約0.25〜約20.0wt%であり
得る。しかしながら、ここでも再び、これらの補助バイ
ンダー含有配合物中において、ホスフェートのパーセン
テージは、約0.25〜約2.0が好ましい(もし、代替成分
の相対コスト以外に理由がなければ)。そして、もう一
度、補助バインダー成分材料(例えば、アルミナ、シリ
カ、アルミナ−シリカ、等)は、これら補助バインダー
成分の残りを構成する好ましい成分である。この補助バ
インダー材料は、最終生成物触媒粒子の好ましくは約5.
0〜約20.0%にわたる。再び、これらの補助バインダー
/触媒成分含有最終生成物粒子に約0.25〜2.0wt%のホ
スフェート−及び約5〜20wt%の補助バインダー材料
(アルミナ、シリカ、シリカ−マグネシア、等)を与え
るこれらの補助バインダー成分が、非常に好ましい。
これら成分の相対的割合の問題についての最後の要請
として、特に断らないかぎり、上述のバインダー又は触
媒粒子−及びそれらが構成されている成分−に関するパ
ーセンテージ組成は、容量%でなく、重量%を意味する
ものである。この時点で、この特許の開示の目的にとっ
て、用語「粒子」は、通常ミクロスフェロイドの触媒粒
子に与えられる60〜80μmよりも大きなサイズを含むも
のと、広く解釈されるべきである。実際、本発明者の目
的のために、用語「粒子」は、また、所謂触媒「押し出
し」法の使用によって、より大きなサイズ(0.5〜1.0イ
ンチ)に通常作られる触媒「押し出し物」を含むものと
理解すべきである。そのような「比較的大きな」粒子
は、しばしば「流動」プロセスにおけるよりも、「固定
の」触媒床において用いられる。
さて、前記成分の同一性及び相対的割合について種々
の可能性について注意したので、次に、本発明者の全体
の発明概念はこれら成分及び/又はそれらの相対的割合
の使用にのみ存在するものでないことを非常に強く強調
したい。以下に述べるpH及び焼成条件も、本発明者のプ
ロセスの各態様の全体的成功にとって非常に重要であ
る。
本発明者のpH付与ステップの重要性についての初期の
評価を得るために、本発明者の全体の発明は「酸性反
応」態様及び「アルカリ性反応」態様を持つことに再び
注意すべきである。例えば、殆どの場合、もし粘土スラ
リーが最初に、ホスフェート含有化合物がスラリーに導
入される前に、適当なpHレベル、例えば、最初に強酸性
pH(pH約1.0〜3.0)又はある場合には最初に強塩基性pH
レベル(例えば、pH約13.0〜10.0)に調節されないなら
ば、望みの耐磨耗性は、得られたどのマトリックス粒子
においても大幅に減るであろう。
このスラリーをpH約4.0〜約8.0にする前に粘土/ホス
フェートスラリー中にどんな触媒を導入しても、「触媒
活性」(「耐磨耗性」と対照的に)に関して貧弱な結果
が一般にもたらされるであろう。即ち、もし、スラリー
が約1.0〜約3.0の強酸性pH範囲にある間に(又はそれが
約14.0〜約8.0の強いアルカリ性である間に)触媒粒子
がスラリーに導入されるならば、得られる触媒物質は、
それ以外では本発明者のプロセスの適切な使用から得ら
れるものよりも優れた耐磨耗性を持っているかもしれな
いとしても、より貧弱な触媒活性を持つであろう。例え
ば、触媒として活性な成分を本発明者の強酸性(例えば
pH1.0〜3.0)又は強アルカリ性(例えば14.0〜10.0)の
粘土スラリー中に導入することは、それが、得られるマ
トリックスの耐磨耗性に有害でないとしても、その成分
の触媒活性に有害であろう。
こうして、本発明者のプロセスは、もし活性な触媒粒
子が含まれていないとき、ホスフェート含有化合物が粘
土スラリーをその当初の「極端な」pHレベルから移動さ
せるか又は移動させないという事実によって、更に分類
される。例えば、ホスフェートの導入は「酸性」粘土ス
ラリーをその当初の1.0〜3.0のpHレベルより高くするか
も知れない。一方では、粘土/ホスフェート反応は、最
終生成物粒子の耐磨耗性に有害な影響を与えないでその
当初の1.0〜3.0のpH範囲内で実施されてもよい。この反
応系のpHにおけるそのような変化は、ホスフェート含有
成分の種類と相対的な割合によって制御できる。例え
ば、燐酸アンモニウムは全くアルカリ性であるが、燐酸
は酸性である。従って、種々のホスフェート含有成分を
用いて当初の1.0〜3.0のpHレベルを維持するか、又は約
4.0〜約8.0のより高いpHレベルに移動させることができ
る。本発明者は、そのような「pH調節」のために、一塩
基性燐酸アンモニウム及び二塩基性燐酸アンモニウムの
混合物が特に有用であることを見いだした。従って、こ
れらのいずれかの又は全ての手段を用いて、与えられた
スラリーのpHを上げたり下げたり調節して、得られた粒
子のpHを調節し、これによってそのような粒子によって
発揮される触媒活性に影響を与えることができる。
本発明者は、本発明者のpH調節ステップ(本発明の少
なくとも酸性反応態様の場合において)への基本的な要
請は、本発明者のプロセスに用いられている粘土粒子の
結晶格子構造が通常、酸素に共有結合したアルミニウム
成分を含んでいるという事実に起因すると考えている。
従って、本発明者のプロセスのpH調節ステップは、第1
にこの結合配列を、アルミニウム成分がプラス3価の状
態(即ち、Al+++で、これは粘土の未処理の状態におい
て存在する酸素と結合した状態ではない)にある配列に
変えようとするものである。この3価の状態を達成する
ことは、粘土粒子をアンモニウムと錯体を形成すること
を可能にする。そしてこれは、今度はここに述べるプロ
セスを実施するに必要なアンモニウムアルミニウムホス
フェート錯体単位を生み出す。即ち、本発明者は、ここ
に述べたプロセスの化学的メカニズムは、アルミニウム
成分が粘土の予備酸性化によって−少なくともそのよう
な予備酸性化が必要な全ての場合において−形成される
3価の陽イオン形にされた後、アルミニウム成分及びア
ンモニウム(これは1価の陽イオンの役割を背負う)の
錯体の形成を巡るものと考えるものである。即ち、粘土
の中には予備酸化を必要としないものもあるであろう
が、殆どの天然産の粘土に見られるアルミニウム−酸素
結合を、陽イオン形、即ち望みのアンモニウム/アルミ
ニウム/ホスフェート錯体単位を形成することができる
Al+++、に変えるためには、殆どの粘土種は、実際、pH
調節手段(例えば酸性化)が必要であるので、これは一
般的なケースではない。その後、アンモニウム/アルミ
ニウム/ホスフェート錯体のアンモニウム単位は、本発
明者の焼成ステップによって錯体から駆逐される。
再び、これが一般的なケースであろうが、与えられた
粘土種のアルミニウム成分が既にホスフェートの酸素と
直接結合するに適した状態にあるであろう特殊なケース
があるであろう。アンモニウム/アルミニウム/ホスフ
ェート錯体の直接の形成を許す他のケースは、本発明者
のプロセスの「アルカリ性の」態様を実施するために、
水酸化アンモニウムのような強塩基を直接に適用するこ
とであろう。いずれにしても、本発明プロセスのより一
般的な「酸性態様」、及びより一般的でない「アルカリ
性態様」は、本発明者の全体的なプロセスにとって非常
に重要な「アンモニウム/アルミニウム/ホスフェート
錯体単位」を得るために、それぞれそれらの予備調整、
pH調整ステップの必要性によって特徴付けられている。
再び、単純粘土バインダー系が必要なときは、アンモ
ニウム及びホスフェートイオン−含有物質を前記スラリ
ーに導入することから自然に引き出されるpH調整のみが
必要である。しかしながら、活性触媒粒子がスラリーに
加えられるときは、スラリーに加えられるいずれの触媒
活性成分の触媒活性をも維持することに役立つであろう
pH(即ち、約4.0〜8.0のpH)を与えるために、通常第二
のpH調整が必要であろう。即ち、そのような第二のpH調
整は触媒粒子の触媒活性を犠牲にすることなく耐磨耗性
触媒粒子の製造を促進するのに、通常役立つであろう。
その後スラリーを乾燥させ(例えば、スプレー乾燥に
より)、次いで焼成する。焼成が進むにつれて、温度
は、塩が濃縮されているアルミニウムの場所で、表面反
応が起こっている可能性が最も高い温度に到達する。本
発明者は、これら反応の化学的メカニズムは次のような
ものであると考えている: Al(OH)+3NH4H2PO4 (NH4)3Al(HPO4)+3H2O [1] モノアンモニウム ホスフェート Al(OH)+3(NH4)2HPO4 (NH4)6Al(PO4)+3H2O
[2] ジアンモニウム ホスフェート 更に加熱すると、一般には次のようになる: (NH4)3Al(HPO4) Al(PO3)+3H2O+3NH3 [3] アルミニウム メタホスフェート (NH4)6Al(PO4) Al(PO3)+3H2O+6NH3 [4] このようにして、最後の相、オルソフォスフェート
は、「マクロ粒子」の固体マトリックスから水及びアン
モニアのガスを発散しながら分解してメタリン酸塩にな
る。比較的低い融点を有する得られたメタリン酸塩は残
ったアルミニウムと共に融解して酸性の多孔性、ガラス
質、「外殻」を残りの粒子の周りに形成する。
もし、これらプロセスの化学的メカニズム−少なくと
も酸性反応態様−に関するこの理論が正しければ、ミク
ロ粒子は端部及び角で、溶融したメタリン酸塩によって
くっつくであろう。同様に、全ての突出した端部及び角
は、磨耗に対してマクロ粒子を保護するのに役立ち、な
おかつ相互に溶接されて衝突及び破裂に対して強度を提
供する強い骨格構造を与える硬いガラス質の甲冑又は殻
で被覆される。多孔質で孔の内部表面が損なわれないで
残るから、この触媒にその完全な触媒活性を保持させる
ことが分かるであろう。更に、上述の化学的、物理的パ
ラメーターを調節することによって、これらのプロセス
は想像しうるどんな望みの粘土ベースの触媒の製造にも
適用できよう。
耐磨耗性バインダー粒子を調製するための本発明者の
プロセスの最も一般的な態様の幾つかは、次のものを含
むであろう:(1)約20〜約50wt%の粘土を有する粘土
スラリーを調製し、(2)この粘土スラリーのpHを、ア
ンモニウム/アルミニウム/ホスフェート錯体の形成に
導く酸化状態に粘土のアルミニウム成分を置くレベル
に、調節し、(3)この粘土スラリーに、オルトリン酸
モノアンモニウム、オルトリン酸ジアンモニウム及びオ
ルトリン酸トリアンモニウムからなる群から選ばれる燐
酸アンモニウム化合物を導入することによりアンモニウ
ムイオン及びホスフェートイオンを与え、これによって
アンモニウム/アルミニウム/ホスフェート錯体単位を
製造し、(4)このスラリーを乾燥して固体粒子を製造
し、そして(5)耐磨耗性バインダー粒子を製造するた
めに前記固体粒子を焼成する。
再び、活性触媒含有粒子をこれらのプロセスで製造し
ようとするのであれば、アンモニウム/アルミニウム/
ホスフェート錯体−含有スラリーのpHレベルを、前記触
媒粒子の触媒活性に害を与えないpHレベル(例えば、4.
0〜8.0)に調節することが、通常必要であろう。
上記一般的な点の全てを述べたので、本発明者は、今
度は、ここに述べたプロセスの「酸性の」及び「塩基性
の」態様を更に区別するのに用いられうる、より正確な
プロセスの詳細の幾つかに向かうことができる。これら
の更なる区別をするために、本発明者は、耐磨耗性のバ
インダー材料を調製するための本発明者の全体プロセス
の幾つかの特に好ましい「酸性反応」態様を特許請求の
範囲の用語において述べるであろう。その後、これらプ
ロセスの特に好ましい「アルカリ性反応」態様の幾つか
を同様に述べるであろう。
酸性反応態様 恐らく、本発明の最も好ましい酸性反応態様は次のこ
とを含むであろう:(1)約20〜約50wt%の粘土成分を
有する粘土スラリーを調製し、(2)この粘土スラリー
をpH約1.0〜約3.0にし、(3)一塩基性、二塩基性及び
/又は三塩基性ホスフェート含有化合物(好ましくはそ
れらの混合物で、最も好ましくは燐酸も含む)を前記粘
土スラリーに加え、その量は、pHを約1.0〜約3.0に維持
し、粘稠な、粘土/ホスフェート化合物スラリーを形成
するに充分であり、且つこのスラリーから最終的に作ら
れる耐磨耗性バインダー材料が約2〜約20wt%のホスフ
ェートと残りの80〜98%の粘土からなるに充分であり、
(4)この粘土/ホスフェートスラリーを乾燥して(例
えば、スプレー乾燥、押し出し、等)固体粒子(又はよ
り大きな触媒単位、例えばより大きな押し出し物の凝集
物)を製造し、そして(5)微細に分割された、固体粒
子(又はより大きな単位)を焼成して、耐磨耗性バイン
ダー「粒子」を製造する。このプロセスのpHの観点か
ら、最も重要な点は、このホスフェートが前記スラリー
に導入される前に、前記粘土スラリーが非常に「低い」
pHレベル(1.0〜3.0)に調節されることである。再び、
このpHレベルの調節は、これらプロセスの全ての「酸性
反応」態様の本質的なステップである。再び、ホスフェ
ート−含有化合物を、当初比較的高いpH値(例えば、5.
0〜8.0)を持つ粘土スラリーに導入することは、優れた
耐磨耗性を有する最終生成物粒子の製造に必要なアンモ
ニウム/アルミニウム/ホスフェート錯体単位を生み出
さないであろう。
次に、本発明者のプロセスにはある種の態様−特に、
ホスフェート含量が約2パーセント未満であるバインダ
ー粒子をもたらすもの−この場合、補助バインダー成分
(ホスフェート含有成分)がホスフェート成分のある部
分「の代わりに」用いられている−があることに、再び
注意すべきである。再び、これら補助バインダー成分は
「接着剤」型バインダー(アルミナ、シリカ、シリカ−
アルミナ、シリカ−マグネシア、等)材料及びホスフェ
ート含有成分(燐酸、種々の燐酸アンモニウム化合物、
等)からなるであろう。そのような場合に、「接着剤」
型バインダー材料は、また、かの与えられたバインダー
配合物に用いられる粘土材料以外のいずれかのバインダ
ー材料であると考えられる。
例えば、そのような補助バインダー成分を、本発明者
の「単純バインダー粒子」(即ち、活性触媒成分を含ま
ないマトリックス)の製造に使用することは、次のプロ
セスによって容易に達成できる:(1)約20〜約50wt%
の粘土を有する粘土スラリーを調製し;(2)この粘土
スラリーをpH約1.0〜約3.0にし;(3)ホスフェート含
有化合物及び補助バインダー材料(これらは集合して全
体として得られる耐磨耗性バインダー材料の補助バイン
ダー成分を構成する)を前記粘土スラリーに混合して、
一般に1.0〜3.0の範囲の保持されたpHを持つ粘土/ホス
フェート含有化合物/補助バインダー材料スラリーを形
成し、このスラリーは多量のホスフェート含有化合物及
び補助バインダー材料を提供し、これらは前記粘土/ホ
スフェート含有化合物/補助バインダー材料スラリーか
ら最終的に形成される耐磨耗性バインダー粒子が約5.25
〜約60.0wt%の補助バインダー成分及び約40〜約94.75w
t%の粘土成分からなるようにするものである。ここで
再び、前記補助バインダー成分は、この特別なプロセス
から最終的に作られるバインダー粒子が少なくとも約0.
25%で約20.0%までのホスフェートを含み、この補助成
分の残りは補助バインダー材料(例えば、この補助バイ
ンダー材料は、最終的に得られる粒子の約5.0〜約40.0
%を占める);(4)前記粘土/ホスフェート含有化合
物/補助バインダー材料スラリーを乾燥して固体粒子を
製造し;そして(5)前記固体粒子を焼成して耐磨耗性
バインダー粒子の製造を終了する。
耐磨耗性バインダー材料を調製するための本発明者の
他の「酸性反応」態様は、ホスフェート含有化合物を用
いて前記酸性粘土スラリーを比較的酸性のレベル(例え
ば、1.0〜3.0)から比較的「中性の」pHレベル(例え
ば、約4.0〜約8.0)に動かすことができる。即ち、本発
明者の酸性反応プロセスのこの態様は、前記ホスフェー
ト材料を用いて前記粘土スラリーを、望ましいアンモニ
ウム/アルミニウム/ホスフェート錯体単位を作りだす
に必要な当初のpH1.0〜3.0領域から取り出して、これ
を、より高いpH値を持つ、例えば約4.0〜約8.0のpHレベ
ルに持っていく。このpHはそれ自体で有用であろうし、
またその後に引き続いてこのスラリー中に導入されるど
んな触媒であってもその触媒活性を破壊しない環境を作
りだすであろう。一般的に言って、本発明者のプロセス
のそのような態様は次のことを含むであろう:(1)約
20〜約50wt%の粘土成分を有する粘土スラリーを調製
し、(2)この粘土スラリーをpH約1.0〜約3.0にし、
(3)一塩基性、二塩基性及び/又は三塩基性ホスフェ
ート含有化合物を、pH約4.0〜約8.0を有する粘土/ホス
フェート化合物スラリーを形成するに充分であり、ま
た、このスラリーから最終的に作られる耐磨耗性バイン
ダー材料が約2〜約20wt%のホスフェート成分を含み、
残りの80〜98%が粘土からなるようなホスフェートを提
供するに充分である量、粘土に混合し、(4)この粘土
/ホスフェートスラリーを乾燥して(スプレー乾燥、押
し出し、等により)微細に分割された固体粒子(又はよ
り大きな触媒単位、例えばより大きな「押し出し物」型
凝集体)を製造し、そして(5)この微細に分割された
固体粒子(又はより大きな押し出し物単位)を焼成して
耐磨耗性バインダー材料粒子を製造する。
ここで再び、いま述べたプロセスのホスフェート含有
化合物は、部分的に、補助バインダー材料(アルミナ、
アルミナ−シリカ、シリカ−マグネシア、等)及びホス
フェート含有物質(燐酸、種々の燐酸アンモニウム及び
これらの混合物)からなる補助バインダー成分で部分的
に置き換えることができる。本発明者のプロセスの補助
バインダー採用態様は、本発明者のプロセスを実施する
ための「中性pH」(4.0〜8.0)領域において用いること
ができる。この態様は、先に述べた補助バインダー使用
プロセスの酸性態様と本質的に同じであろう。唯一の現
実的な差異は、粘土スラリーをその当初のpH1.0〜3.0レ
ベルに維持するよりも、むしろこれら補助バインダー成
分使用態様は、最も好ましくは、ホスフェート含有化合
物を用いてスラリーのpHを4.0〜8.0の範囲に調節し、こ
れによって、もしこのスラリーがその当初のpH1.0〜3.0
の範囲に維持させるならば得られるであろうものよりも
高いpHレベルを有する最終生成物粒子を与えることであ
ろう。
本発明者の他の非常に好ましい「酸性反応」態様は、
はっきりした「活性触媒」粒子を用いるように、即ち本
発明者の耐磨耗性の粘土/ホスフェート/触媒マトリッ
クス粒子の一層特別な態様を製造するように特別に設計
されていることである。換言すれば、これらのより特別
な態様は、本発明者の「酸性反応」プロセスを用いて活
性触媒粒子を粘土/ホスフェートバインダー系からなる
連続相中に活性触媒粒子を入れ、より大きな(例えば、
ミクロスフェロイドのサイズの)活性触媒含有粒子単位
を形成する。これらの態様は、一般に次のことを含むで
あろう:(1)約20〜約50wt%の粘土成分を有する粘土
スラリーを調製し、(2)この粘土スラリーをpH約1.0
〜約3.0にし、(3)一塩基性、二塩基性及び/又は三
塩基性ホスフェート含有化合物(再び、この目的のため
に、アンモニウム含有ホスフェート化合物が非常に好ま
しい)を、pH約4.0〜約8.0を有する粘土/ホスフェート
化合物スラリーを形成するに充分であり、また、このス
ラリーから最終的に作られる粘土/ホスフェート/触媒
マトリックス粒子が約2〜約20wt%のホスフェート成分
を含むに充分である量、粘土スラリーに混合し、(4)
前記粘土/ホスフェート化合物スラリーに充分な量の触
媒粒子を混合して、このプロセスから最終的に作られる
耐磨耗性粘土/ホスフェート/触媒マトリックス粒子
が、約3〜60wt%の前記触媒粒子を含むような相当量の
触媒粒子を有する、粘土/ホスフェート化合物/触媒粒
子スラリーを形成し、(5)この粘土/ホスフェート化
合物/触媒粒子スラリーを乾燥して(スプレー乾燥、押
し出し、等により)、固体粒子を製造し、そして(6)
この固体粒子を焼成して約3〜約60%の触媒粒子及び約
20〜約95%の粘土及び約2〜約20%のホスフェートを含
む耐磨耗性バインダー/触媒マトリックス粒子を製造す
る。
本発明者のプロセスのこれら活性触媒粒子含有の態様
においては、スラリーは、それに触媒を導入する前にpH
4.0〜8.0に調節されるべきであることを、非常に強く強
調しなければならない。再び、本発明者は、もし活性触
媒粒子、例えばゼオライトがこれらスラリーに、それら
が当初低いpH状態(例えば、1.0〜3.0)にある間に導入
されれば、得られる触媒の触媒活性は相当に害されるこ
とを見いだした。実際、そのような粘土スラリーに触媒
を導入するための最良のpHレベルは、中性又はそれに近
いものである(例えば、約6.5〜約7.0のpHレベルを有す
るものが特に好ましい)。この全てのことから次のこと
が言える。即ち、これらの特別な態様において、比較的
多量のアルカリ性物質、特にホスフェート含有化合物
が、この粘土スラリーのpHを約4.0〜約8.0の値に上げた
後にのみ、活性触媒粒子を粘土スラリーに導入すべきで
ある。しかしながら、再び、このことは、活性触媒粒子
を用いるときに本発明者の当初の酸性化ステップ(これ
は当初のpH値を1.0〜3.0にする)を無視してもよいと言
うことではない。実際、もし、このスラリーが最初にこ
れらの低いpH状態に達することなく単に直接4.0〜8.0の
レベルに持っていかれたら、先に述べた望みの燐酸アン
モニウム/アルミニウム錯体単位は形成されなく、得ら
れた粒子はかなり弱い耐磨耗性を有するであろう。
本発明者のこの触媒使用、酸性反応、態様はまた、補
助バインダー材料及びホスフェートからなる「補助バイ
ンダー成分」を用いる様に変形できる。そのようなプロ
セスは次のことを含む:(1)約20〜約50wt%の粘土成
分を有する粘土スラリーを調製し;(2)この粘土スラ
リーをpH約1.0〜約3.0にし;(3)ホスフェート含有化
合物及び補助バインダー材料(これらは集合して最終生
成物、即ち耐磨耗性粘土/ホスフェート/補助バインダ
ー材料触媒マトリックス粒子の「補助バインダー成分」
を構成する)を、pH約4.0〜約8.0を有する粘土/ホスフ
ェート含有化合物/補助バインダー材料スラリーを形成
するに充分であり、また、このスラリーから最終的に作
られる粘土/ホスフェート/触媒マトリックス粒子が約
5.25〜約40wt%の補助バインダー成分を含むほどに多量
のホスフェート及び補助バインダー材料を与えるに充分
な量、粘土スラリーに混合して粘土/ホスフェート含有
化合物/補助バインダー材料スラリーを形成し;(4)
前記粘土/ホスフェート化合物/補助バインダー材料ス
ラリーに触媒粒子を混合して、このプロセスから最終的
に作られる耐磨耗性粘土/ホスフェート/触媒マトリッ
クス粒子が、約3〜40wt%の前記触媒粒子を含むような
多量の触媒粒子を有する、粘土/ホスフェート含有化合
物/補助バインダー成分/触媒粒子スラリーを形成し、
(5)この粘土/ホスフェート化合物/触媒粒子スラリ
ーを乾燥して、微細に分割された固体粒子を製造し;
(6)この固体粒子を焼成して約3〜約60%の触媒粒
子、約5.25〜約40wt%の補助バインダー成分及び約20〜
約91.75%の粘土及び約2〜約20%のホスフェートを含
み、ここに前記補助バインダー成分は、前記粘土/補助
成分/触媒粒子がホスフェート濃度少なくとも0.25wt%
を与えるに充分なホスフェートを有する、耐磨耗性バイ
ンダー/触媒マトリックス粒子を製造する。ここで再
び、補助バインダー材料が用いられるときは、最も好ま
しいホスフェートのパーセンテージは一般に約0.25〜約
2.0%である。
本発明者の酸性反応法は種々の「最も好ましい」具体
例、態様、ステップ、方法、等を含む。これらは次のも
ののいずれか1つ又は全てを含む:(1)約70%のスラ
リーに水を加えることによりこのスラリーを約40%粘土
濃度に希釈して、水/カオリナイト粘土スラリーを作る
こと、(2)得られた粘土/水スラリーを、他の何らか
の酸よりはむしろ燐酸を用いてpH約1.0〜約3.0にするこ
と、(3)一塩基性燐酸アンモニウム(即ち、オルト燐
酸のモノアンモニウム塩)及び二塩基性燐酸アンモニウ
ム(即ち、オルト燐酸のジアンモニウム塩)の混合物を
40%粘土/水スラリーに導入し、この導入量は、得られ
る粘土/ホスフェート化合物スラリーのpHを約4.0〜約
8.0(より好ましくは約6.5〜7.0のpHレベル)とするよ
うなものであり、且つこの燐酸アンモニウム化合物(も
し用いたならば、燐酸を含む)のホスフェート成分がこ
のスラリーの約6.0〜12.0wt%を占めるようなものであ
ること、(4)得られた粘土/ホスフェートスラリー
を、主にサイズ60〜80μmの範囲の粒子を製造するよう
にスプレー乾燥すること、(5)前記粒子を約1350゜F
(732℃)で焼成して最終生成物粒子を作ること、及び
(6)本発明者の焼成ステップを行うための焼成装置に
存在する温度条件を用いること、但しこの温度条件は別
の焼成操作のための特別に設計された焼成装置における
焼成ステップと対照的である。
アルカリ性反応態様 本発明者のプロセスの「アルカリ性反応(alkaline
reaction)」態様は、それらの「アルカリ度(alkalini
ty)」態様を除いて、一般に、本発明者の種々のプロセ
スの「酸性反応」態様に類似している。例えば、それら
もまた、単純バインダー粒子系(これは活性触媒成分を
含まない)又は触媒含有バインダー系(これは実際、活
性触媒粒子を含む)を製造するのに用いることができ
る。そして、それらも粘土/ホスフェートバインダー系
又は、「接着剤型」バインダー材料及びホスフェート含
有化合物からなる補助バインダー成分を用いうる。
本発明者の単純バインダー粒子を製造するためのアル
カリ性反応プロセスの1つの特に好ましい態様は、非常
にアルカリ性の粘土スラリー(例えば、pH約13.0又は1
4.0ないし約10.0のもの)を作り、次いでこのスラリー
にホスフェート含有化合物を導入し、この際燐酸のよう
な酸の使用によってこのスラリーのpHをかなり下げるよ
うなことをしないことを含む。耐磨耗性「単純バインダ
ー粒子」(即ち、活性触媒成分を含まないバインダー粒
子)を調製するための本発明者のプロセスの「アルカリ
性反応」態様は、一般に次のことを含むであろう:
(1)約20〜約50wt%の粘土成分を有する粘土スラリー
を調製し、(2)この粘土スラリーをpH約13.0〜約10.0
にし、(3)一塩基性、二塩基性及び/又は三塩基性ホ
スフェート含有化合物を前記粘土スラリーに加え、その
量は、粘稠な、粘土/ホスフェート化合物スラリーを形
成し、更にこのスラリーが約2〜約20wt%のホスフェー
トと約80〜約98%の粘土からなるに充分であり、(4)
この粘土/ホスフェート化合物スラリーを乾燥して(例
えば、スプレー乾燥、押し出し、等)微細な固体粒子を
製造し、次いで(5)この固体粒子を焼成して、耐磨耗
性バインダー粒子を製造する。
耐磨耗性バインダー粒子を製造する本発明者のプロセ
スの他の「アルカリ性反応」態様は、粘土スラリーのpH
をその当初の13.0〜10.0のレベルから動かしてより低い
pH値を有する「単純バインダー粒子」を製造することを
含む。このプロセスの態様は、次のことを含むであろ
う:(1)約20〜約50wt%の粘土成分を有する粘土スラ
リーを調製し、(2)この粘土スラリーをpH約13.0〜約
10.0にし、(3)一塩基性、二塩基性及び/又は三塩基
性ホスフェート含有化合物及び/又は酸を前記粘土スラ
リーに加え、その量は、このスラリーが約2〜約20wt%
のホスフェートと約80〜約98%の粘土からなるに充分で
あり、(4)得られたスラリーのpHを約4.0〜約8.0に調
節し、(5)この粘土/ホスフェート化合物スラリーを
乾燥して(例えば、スプレー乾燥、押し出し、等)固体
粒子を製造し、次いで(6)この固体粒子を焼成して、
耐磨耗性バインダー粒子を製造する。ここでも再び、pH
レベルを4.0〜8.0に「調節する」ことが、燐酸のような
ホスフェート含有化合物の導入によって達成されてい
る。
これら「アルカリ性反応」態様の両方は、それらの全
体の配合物の一部として、補助バインダー配合物をも使
用できる。例えば、約2.0%のホスフェートの使用もま
た、補助バインダー成分(ここでもまた、先に述べた補
助バインダー材料及びホスフェート含有化合物からなる
ものが好ましい)の使用の必要性を引き起こす。この補
助バインダー成分は、本発明プロセスの「酸性」態様中
で採用されたのと同じ一般的な割合を用いることができ
る。しかしながら、ここでもまた、前記補助バインダー
のホスフェート含量は最終生成物粒子に少なくとも0.25
wt%のホスフェート成分を提供するに充分でなければな
らない。前記補助バインダー成分の残りは、アルミナ、
シリカ、シリカ−アルミナ、等の1又はそれ以上からな
る補助バインダー材料、先に「接着剤」の一般的規程の
下に述べた物質、であろう。ホスフェート成分は最終生
成物の約0.25〜約20%を構成できるが、本発明プロセス
の「酸性」態様の場合と同様に、そのような補助バイン
ダー材料が用いられるときは、ホスフェートパーセンテ
ージ約0.25〜約20%が非常に好ましい。結局、そのよう
な簡単な粘土及び補助バインダー成分触媒は、約5.0〜
約40%の補助バインダー材料、0.25〜20%のホスフェー
ト及び約40〜約94.75wt%の粘土からなるであろう。
本発明者のプロセスの他の好ましい「アルカリ性反
応」態様は、耐磨耗性粘土/ホスフェート/触媒マトリ
ックス粒子を製造するように設計されている。即ち、本
発明のアルカリ性反応態様は、粘土及びホスフェート成
分からなる連続相を実際に構成するバインダー中に触媒
粒子を添加することができる。本発明者のプロセスのこ
の態様は一般に次のものを含むであろう:(1)約20〜
約50wt%の粘土成分を有する粘土スラリーを調製し、
(2)この粘土スラリーをpH約13.0〜約10.0にし、
(3)ある量の酸並びにある量の一塩基性、二塩基性及
び/又は三塩基性ホスフェート化合物を前記粘土スラリ
ーに加え、それらの量は、集合してpH約4.0〜約8.0の、
粘稠な粘土/ホスフェートスラリーを形成するに充分で
あり、且つこのスラリーが約2〜約20wt%のホスフェー
トを含むような量のホスフェートを提供するに充分であ
り、(4)この粘土/ホスフェート化合物スラリーに触
媒粒子を混合し、この際、この触媒粒子の量はこのプロ
セスから最終的に作られる耐磨耗性粘土/ホスフェート
/触媒マトリックスが約3〜約60wt%の前記触媒粒子を
含むであろうものであり、(5)この粘土/ホスフェー
ト化合物/触媒粒子スラリーを乾燥して(例えば、スプ
レー乾燥、押し出し、等)微細に分割された固体粒子を
製造し、そして(6)この微細に分割された固体粒子を
焼成して、約3〜約60wt%の触媒、約2〜約20wt%のホ
スフェート及び約20〜約95wt%の粘土を含む耐磨耗性バ
インダー/触媒マトリックス粒子を製造する。活性触媒
含有マトリックスを作るために用いられる「酸性反応」
のために提案されたものに幾分似ているという理由か
ら、活性触媒含有マトリックスを作るためのそのような
アルカリ性反応プロセスは、スラリーがそのpHレベルに
関して「極端な」状態にあるときに、スラリー中に触媒
粒子を導入すべきでない。即ち、一般に、触媒はスラリ
ー中にその始めのpHレベル、例えば、14.0〜10.0(これ
は「極端」である)にあるとき導入さるべきでなく、む
しろ、この触媒は、一般に、アンモニウム/アルミニウ
ムホスフェート錯体単位が形成された後にのみ、そして
pHレベルが調節されて(適当な酸性源、例えば鉱酸、特
に燐酸を用いて)、より「中性の」、即ち、4.0〜8.0
(好ましくは6.5〜7.0)のpHレベルにした後にのみ、導
入すべきである。
補助バインダー成分含有配合物も、本発明者のプロセ
スの「アルカリ性反応」態様において用いることができ
る。これらの態様は、触媒粒子を、補助バインダー成分
使用全体的バインダー配合物中に、従って、それらから
作られたマトリックス粒子中に導入する。例を挙げるな
らば、そのようなプロセスは次のことを含む:(1)約
20〜約50wt%の粘土成分を有する粘土スラリーを調製
し、(2)この粘土スラリーをpH約14.0〜約10.0にし、
(3)ある量のホスフェート含有化合物、酸(好ましく
は燐酸)及び補助バインダー材料を前記粘土スラリーに
加え、それらの量は、集合してpH約4.0〜約8.0の、粘土
/ホスフェート/補助バインダー材料スラリーを形成す
るに充分であり、且つ最終生成物粒子が、得られる耐磨
耗性バインダー材料の約5.25〜約40wt%を占めるであろ
う量のホスフェート及び補助バインダー材料を提供する
に充分であり、(4)この粘土/ホスフェート化合物ス
ラリーに触媒粒子を混合して粘土/ホスフェート/触媒
粒子を形成し、この際、このプロセスから最終的に作ら
れる耐磨耗性粘土/ホスフェート/触媒マトリックスは
約3〜約40wt%の前記触媒粒子を含むものであり、
(5)この粘土/ホスフェート化合物/触媒粒子スラリ
ーを乾燥して、微細に分割された固体粒子を製造し、そ
して(6)この微細に分割された固体粒子を焼成して、
約3〜約40wt%の触媒成分、約20〜約91.75wt%の粘土
及び約5.25〜約40wt%の補助バインダー成分を含み、こ
の補助バインダー成分は最終生成物耐磨耗性粒子にホス
フェート含量少なくとも0.25wt%を与える耐磨耗性バイ
ンダー/触媒マトリックス粒子を製造する。ここで再
び、好ましいホスフェートのパーセンテージは0.25〜2.
0%であるが、約0.25〜20.0のパーセンテージも用いう
る。この補助バインダー成分の残りは「接着剤」型バイ
ンダー、例えばアルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ、
シリカ−マグネシア、等である。先に述べたように、そ
のような補助バインダー材料は、当の粒子に用いられて
いる粘土以外のどんなバインダー材料であってもよいと
考えられる。結局、そのような配合物から得られる粒子
は、約20〜約91.75%の粘土、約0.25〜約20%の補助バ
インダー材料及び約3〜約40wt%の活性触媒粒子からな
るであろう。
pH目盛りの「塩基性」側(例えば、14.0〜10.0)から
来ることによる本発明者のプロセスを実施するための
「最も好ましい」方法は、更に次のような変形を含むで
あろう:(1)約70%粘土濃度を有するカオリナイト粘
土スラリーを、これに水を加えて、約40%濃度に希釈す
ることによりカオリナイト粘土スラリーを作り、(2)
得られた粘土/水スラリーを、水酸化アンモニウムを用
いて、pH約14.0〜約10.0にし、(3)ホスフェート含有
化合物(例えば、一塩基性燐酸アンモニウム、二塩基性
燐酸アンモニウム、等、又は最も好ましくはこれらの混
合物)を、このスラリーのホスフェート成分がこのスラ
リーの約6.0〜約12.0wt%となるような量、導入し、そ
して(4)この粘土/ホスフェート含有化合物スラリー
に充分な燐酸を導入して、おのpHを約4.0〜8.0のレベル
に下げる。再び、この燐酸の使用はこの目的にとって特
に好ましい。その理由は、それがこのアルカリ性系のpH
を下げて望みの4.0〜8.0のレベルにする一方、最終的に
得られる粒子中のホスフェートの割合を2〜20(又は0.
25〜20)wt%とするに必要なホスフェートを与えること
に貢献するという二重の機能を果たすからである。これ
らの最も好ましい態様も、もし触媒が用いられる場合に
は、スラリーが極端な(pH14.0〜10.0)アルカリ性状態
にある間に、前記触媒をスラリーに入れるべきでなく、
この触媒は、好ましくはホスフェート含有及び/又は酸
成分、例えば燐酸アンモニウム及び燐酸の使用によりこ
のスラリーをpH4.0〜8.0のレベルに持って来た後のみ、
このスラリーに加えるべきであるという事実に対する関
心を考慮にいれるであろう。
本発明者の全体的なプロセスの酸性反応態様及びアル
カリ性反応態様の両方の「随意」であって決して強制的
でないステップは更に次のことを含む:(1)スラリー
を望みのpHレベルに調節するためには燐酸のみを用いる
こと、(2)粘土調整剤、ガス発生剤及び/又は密度付
与剤をスラリーに添加すること、(3)当初の成分の密
に混合された状態を保持するのを助けるために、適当な
反応体を激しく攪拌すること−スプレー乾燥ステップの
時点まで−、(4)スプレー乾燥生成物を焼成する前
に、これをはっきりした乾燥ステップにおいて乾燥する
こと、(5)粘土/ホスフェートスラリーを作るために
粘土の混合物を用いること、(6)複数のホスフェート
−含有化合物の混合物を用いること、(7)複数の酸混
合物を用いること、(8)平均直径約0.2〜0.3μmの粘
土粒子を用いること、(9)少なくとも一部のいずれか
の与えられた粘土スラリーを形成するために1又はそれ
以上の流体(例えば、水及びアルコール)を用いるこ
と、及び(10)本発明者の焼成ステップを実施するため
に必要な熱及び雰囲気を供給するために、接触クラッキ
ング反応において存在する温度条件を用いること。
先に述べたように、本発明者のプロセスの殆どによっ
て作られたバインダーマトリックスは−大抵は−触媒と
して不活性である。しかしながら、それらは触媒として
活性に「設計される」ことができる。例えば、ある種の
触媒活性なカオリナイト粘土(ハロイサイト、レクトー
ライト、等)は、それら自体の固有の触媒活性を有する
バインダーを作る傾向がある。一方では、他のより活性
の小さい粘土は一般に触媒として不活性なバインダーを
作るであろう。例えば、カオリン粘土の使用は、一般に
触媒として不活性なバインダー材料を作るであろう。一
般的に言って、触媒の「不活性」は、本発明者のバイン
ダー配合物の「長所」と見なされるべきである。更に、
不活性バインダー系は、これの触媒として活性な物質へ
の「含浸」のような周知の方法で触媒として活性にでき
る。
「含浸」の対象に関して、ちなみに、多数の金属原
子、例えばバナジウム原子、を当技術分野で公知の含浸
技術を用いることにより、この明細書の方法で作ったい
ずれかのバインダー粒子又はバインダー/触媒粒子と結
合させることができる。即ち、そのような含浸法のより
詳細な例を挙げれば、シュウ酸中の五酸化バナジウムV2
O5を含浸法により、本発明者のバインダー材料又はバイ
ンダー/触媒マトリックス材料に、これを焼成した後、
結合させることができよう。次いで、得られた含浸され
たマトリックスを再乾燥し(好ましくは約250゜F(121
℃)で約60分〜約240分)次いで、再焼成できる(好ま
しくは約1350゜F(732℃)で約180分)。第2の焼成の
間、前記シュウ酸成分はCO2及び水蒸気に分解し、これ
らはガスとして駆逐され、これにより陽イオンとしての
バナジウムVO2 +を残す。そのような含浸法により作った
含浸されたバインダー粒子は約0.5〜約4wt%、特に好ま
しくは2wt%のバナジウムを含むであろう。
本発明者のプロセス−及びそれによって製造されたバ
インダー材料−は、触媒粒子を相互に結合してより適当
にサイズの揃った触媒活性な粒子とするのに特に有用で
ある。実際、これは本発明者のバインダー材料の恐らく
最も好ましい使用であろう。本発明者のバインダー配合
物に用いうる触媒活性な成分の種類は非常に様々であ
る。無定形粘土材料(例えば、アルミナを含むもの)、
ホージャサイト、天然産のゼオライト、ZSM−5のよう
な合成ゼオライト、低ナトリウム交換Y−ゼオライト又
は超安定Y−ゼオライト及びこれら材料の混合物は、本
発明者のバインダー系に添加できるより一般的な種類の
触媒のほんの数例に過ぎない。本発明の実施に用いうる
粘土、ホスフェート含有化合物及び酸も大きく変化しう
る。これらの種々の材料が用いられる配合物の種々の特
別な例は、より詳細にはこの明細書の「好ましい態様の
説明」中に、より詳細に述べられている。しかしなが
ら、さしあたり、これらプロセスにおいて用いうる種々
の粘土、触媒、ホスフェート提供物質及び酸のより顕著
で一般的な特性及び使用を述べる必要がある。
粘土 本発明者のプロセスに用いうる粘土成分は相当に変化
しうる。例えば、広範な種類のカオリナイト粘土(例え
ば、カオリン、ハロイサイト、レクトーライト、等)、
モンモリロナイト粘土(例えば、天然産のモンモリロナ
イト及び合成モンモリロナイト粘土)、海泡石粘土及び
アタパルジャイト粘土を用いうる。勿論、前記カオリナ
イト粘土、特にカオリン粘土が好ましい−それらが低コ
ストであり、後記触媒との望ましくない化学反応に入り
込むことなく多数の異なった種類の触媒粒子と結合する
「普遍性」能力以外に理由がなければ−。
ホスフェート含有化合物 本発明者のプロセスに用いられるホスフェート含有化
合物は、最も好ましくは、一塩基性燐酸塩化合物、二塩
基性燐酸塩化合物及び三塩基性燐酸塩化合物から選ばれ
る。容易に入手可能であること及び低コストであるとい
うことの故に、本発明者の目的にとって、一塩基性燐酸
塩化合物、二塩基性燐酸塩化合物及び三塩基性燐酸塩化
合物及並びに/又は燐酸が特に好ましい。即ち、他のホ
スフェート含有化合物を本発明の実施に用いうるが、殆
どの場合、それらは、いろいろな度合いで、種々の技術
的及び/又はコストの観点から、より好ましくない。本
発明者は上記ホスフェート含有化合物の混合物が特に好
ましいことを見いだしたことを強調したい。例えば、一
塩基性燐酸塩及び二塩基性燐酸塩の混合物は、本発明者
の「酸性反応」粘土スラリーを当初の1.0〜3.0のpHレベ
ルから4.0〜8.0のpHレベルへ調節するのに特によく適し
ている。そして、ここで再び、一塩基性燐酸アンモニウ
ム又は二塩基性燐酸アンモニウム及び燐酸の混合物が、
本発明者の「アルカリ性態様」スラリーをそれらの当初
の14.0〜10.0のpHレベルから、触媒粒子を導入するのに
より適した4.0〜8.0のpHレベルに低下させるのに特に有
効である。
ついでに、これらのプロセスで用いられている燐酸ア
ンモニウム化合物を記述するのに用いられる用語は化学
文献で用いられているものとは幾分ことなることに注意
してほしい。例えば:(1)オルト燐酸モノアンモニウ
ムは、しばしば「一塩基性燐酸アンモニウム」と呼んで
おり、(2)オルト燐酸ジアンモニウムは、しばしば
「二塩基性燐酸アンモニウム」と呼んでおり、そして
(3)オルト燐酸トリアンモニウムは、時々「三塩基性
燐酸アンモニウム」と呼んでいる。この明細書で用いた
用語は、物質それ自体において差異又は区別を含むこと
なくこれら2つの学術用語系に従って同様に変化する。
酸及びアルカリ成分 本発明者の当初の1.0〜3.0のpHレベルを得るために用
いうる燐酸以外の酸は、スラリーを望みのpHレベルに持
って行くに必要な「酸度」を提供することができる殆ど
どんな鉱酸又は有機酸であってもよい。しかしながら、
硝酸はそのような目的にとって特に好ましい。同様に、
本発明者のプロセスのアルカリ性態様において、当初の
14.0〜10.0のpHレベルを得るために、殆どどんな強塩基
も用いうるが、その入手の容易さ及び多数の他の強アル
カリ性化合物に較べて、比較的コストが低いために、こ
の目的のためには水酸化アンモニウムが特に好ましい。
しかしながら、ナトリウムは殆どの触媒粒子において非
常に望ましくない成分である。従って、当初の高い(例
えば、14.0〜10.0)アルカリ性条件を生み出すために水
酸化ナトリウムを勧めることはできない。最後に、本発
明者のプロセスのアルカリ性態様の議論を離れる前に、
アルカリ性粘土スラリーのpHを当初の14.0〜10.0のレベ
ルから望みの4.0〜8.0のレベルに下げるのに、どんな鉱
酸又は有機酸も用いうるが、ここで再び、この目的のた
めに燐酸が特に好ましいこと、その理由は燐酸は前記ス
ラリー系にこの系のpHを低くするに必要な酸度を供給す
るだけでなく、それはまた、ホスフェートイオンを供給
し、これによってこのプロセスのこの態様において用い
られるいずれかの他のホスフェート含有化合物によって
供給されるホスフェートを補うからである、ということ
を指摘したい。
触媒 無定形触媒 本発明者のプロセスは、広範な種類の無定形触媒物質
を結合するのに用いうる。無定形触媒は、触媒のゼオラ
イト成分の表面では分解できない比較的高い分子量の化
合物を分解するのに非常に広く用いられているので、こ
の能力はこの発明のある種の石油工業の用途に特に重要
である。このグループの無定形触媒物質の内で、2つの
一般的に認められたサブグループがある。合成触媒及び
天然産の触媒、特に種々の種類の触媒として活性な粘土
である。合成無定形触媒の種類の内で、種々のアルミナ
タイプ物質が、商業的観点から恐らく最も重要であろ
う。それらは通常、先に述べた所謂「ゲル反応」のタイ
プにより作られるが、特にアルミナ及び/又は種々の
「活性化された」アルミナ類を含む。これらのゲル反応
アルミナ生成物は一価の酸に分散性であるという性質を
持つ。それらはまた、それらの著しく大きい表面積、例
えば1gあたり150m2より大きな表面積により、またそれ
らの著しい表面活性によって特徴付けられる。そのよう
なゲル反応によって製造されるアルミナ類の場合に、こ
れら物質の表面酸性は、その構造に少量のシリカを加え
ることによって更に増大されるであろう。しかしなが
ら、本発明者の反応は、そのような先行技術のゲル反応
に類似であると見做されるべきでないことを強調した
い。
「触媒として活性な粘土」に関する限り、本発明者の
発明に最も重要なものは、触媒として活性なカオリナイ
トグループの種々のメンバー、例えばハロイサイト、レ
クトーライト(rectorate)及びヘクトライトである。
ある種の触媒目的のために、種々のモンモリロナイト粘
土も用いうる。天然産の粘土に加えて、合成粘土、例え
ば合成モンモリロナイト及びある種の所謂柱状粘土も、
種々の触媒目的に用いることができ、従って、本発明者
のバインダー配合物に添加できることに注意していただ
きたい。これらの触媒として活性な粘土、例えば石油精
製操作で金属脱除触媒として用いられるセピオライト及
びアタパルジャイト粘土も、本発明者のバインダー配合
物によって容易に結合できる。従って、もし、実際に、
それらの触媒活性が望まれるならば、これら粘土のいず
れも本発明者のバインダー配合物に用いることができ
る。即ち、それらは本発明者の粘土成分として使用でき
る、及び/又はそれらは本発明者の補助バインダー材
料、即ち、アルミナ、シリカ、アルミナ−シリカ、等と
共に先に述べた「補助バインダー材料」として使用でき
る。
合成ホージャサイト 合成ホージャサイトは、本発明者のバインダーマトリ
ックスに容易に結合できる最も重要なグループの結晶性
物質である。このグループは一般に、シリカ対アルミナ
比が約3.0〜100である物質を含んでいる。通常、比較的
低いシリカ/アルミナ比、例えば3.0〜6.0は直接結晶化
により作られる。より高いシリカ対アルミナ比の物質は
結晶格子からアルミナを除くことにより、例えば高い温
度で水蒸気処理することにより、もしくは酸浸出によ
り、又はこれらの過程の組み合わせにより調製できる。
アルミナはまた、これら材料からキレート化剤により除
くことができる。そのような触媒物質の製造のための他
の方法において、アルミナをそれらの格子から除き、シ
リカを前記アルミナの代わりに前記格子に入れることが
できる。しかしながら、そのような場合の全てにおい
て、これらの結晶性物質は小さな粒子サイズを持ち、従
って、本発明を利用することにより大きな粒子に凝集す
ることができる。
実際、先に述べたように、非常に種々の触媒活性物質
があり、それらは商業的操作に直接使用するには粒子サ
イズが小さすぎるという共通の性質があり、それ故、そ
れら粒子を相互に保持して、より大きな耐磨耗性粒子、
特に約60〜約100μm(より好ましくは約60〜約80μ
m)の範囲のものにするある種のバインダーが必要であ
る。この明細書の一般的な目的のために、用語「小さ
い」結晶性触媒成分は、平均粒子サイズ約5μm未満を
有する触媒粒子を意味するものとする。いずれにせよ、
そのような全ての「小さい」粒子は、クラッキング触媒
として有用にするためには、より大きな粒子に形成しな
ければならない。再び、本発明者のバインダー配合物
は、スプレー乾燥操作により、より大きな粒子の製造に
よく適している。例えば、平均直径約60〜約100μmの
ミクロスフェロイドのサイズの単位は、通常、そのよう
なスプレー乾燥過程により製造される。しかしながら、
先に述べたように、約20μm未満の粒子は、「流動」プ
ロセスにおける使用には好ましくない。それは、それら
が触媒として働かないからでなく、むしろそれらはサイ
クロンで引き起こされる水ひ損失を受けるからである。
合成ゼオライト 合成ゼオライトは、もう一つの大きな触媒のグループ
で、石油の加工の工業において広く使用されている。そ
れらは、微結晶の晶癖を変えて望みの触媒の性質を、得
られる物質に与える有機鋳型を用いることにより通常調
製される。恐らくそのような合成ゼオライトの物質の最
もよく知られた例はZMS−5であろう。しかしながら、
優に100を超えるゼオライトがこの一般的な種類の中に
存在する。更に、「モルデナイト」及び「ベータゼオラ
イト」と呼ばれる結晶性物質のグループも相当に商業的
重要性があり、従って本発明者のバインダー系に含める
のに適している。当業者は、また、どんな種類のゼオラ
イトの中にも、シリカ対アルミナ比又はそのような物質
の触媒活性に影響を与える他のパラメーターに基づいて
更に他の差異が存在しうることを認識しているであろ
う。これら合成ゼオライトのどれもが、本発明者のバイ
ンダー配合物の使用によって、相互に結合してミクロス
フェロイドの粒子又は押し出し物粒子に結合できるとい
えば充分である。
さて、本発明者の種々のプロセスに用いられる成分の
化学的性質を充分に確認したので、これら成分の相対的
割合は、この明細書を通じて、耐磨耗性マトリックス最
終生成物に最終的に含まれる「固体」成分への重量百分
率寄与分に基づいて、一般に、表されることを、再び注
意しておきたい。即ち、特に断らない限り、ここに用い
られたパーセンテージは通常、次のような成分の重量を
含まない:(i)その中に粘土粒子を入れるスラリーを
作るのに用いる液体媒体(例えば、水、アルコール、
等)、(ii)バインダー配合物を作るのに用いられる燐
酸のホスフェート提供部分以外の酸、(iii)これらプ
ロセスに用いられるホスフェート含有化合物の非ホスフ
ェート成分。
例えば、本発明者の好ましいホスフェート含有化合物
に関して、ここに記載したパーセンテージは、バインダ
ー材料にその0.25〜2.0%、又はその20.0〜19.75%のホ
スフェートの割合を与えるのに用いられるどの一、二及
び/又は三塩基性燐酸アンモニウムのアンモニウム成分
をも含まない。即ち、例えば、燐酸アンモニウム化合物
によって供給される2〜20wt%のホスフェートは、これ
ら分子のホスフェート成分のみを含み、それらのアンモ
ニウム成分は含まない。これらの「重量無視」の前提は
当初に感じられるような不自然さはない。理由は本発明
者のスプレー乾燥及び焼成ステップはどんな揮発性成分
又は化合物成分をも完全に駆逐する傾向があるからであ
る。実際、燐酸アンモニウムは非常に好ましいホスフェ
ート化合物である。それは、これらアンモニウム成分が
これらプロセスの焼成過程で粒子から駆逐されるからで
ある。換言すれば、前記焼成ステップはこれら分子のア
ンモニウム成分を完全に駆逐するが、ホスフェート成分
は最終生成物マトリックス中に残るであろう。この点に
関して更に例を挙げれば、スプレー乾燥及び/又は焼成
ステップは、それぞれ燐酸アンモニウム成分のアンモニ
ウム成分のみならず粘土スラリーを作るのに用いられた
全ての流体(例えば水、アルコール、等)を駆逐するで
あろう。いずれにせよ、本発明者は、この明細書の成分
の相対的割合を、この「乾燥重量」基準で表すことを選
んだ。
本発明者のマトリックスにおける他の成分は、もしそ
れが用いられるならば、一般に比較的小さな割合(例え
ば、得られるマトリックスの全体の約1〜約10wt%)を
占めるに過ぎないであろう。触媒粒子含有マトリックス
に関して、これらの相対的割合を論ずるに、全ての他の
成分(即ち、粘土、ホスフェート、補助バインダー材料
及び触媒粒子)は、得られるマトリックスの残りの重量
の一部というよりは「非ホスフェート」成分の重量の一
部と考えるのがよい。従って、本発明者のより好ましい
単純バインダー配合物は、粘土以外の成分が用いられて
いるとしても、2〜20%の、更に好ましくは6〜12wt%
のホスフェート成分を含むであろう。換言すれば、他の
可能性ある成分(例えば、粘土調整剤、ガス形成剤、密
度付与粒子、等)を最終的に得られるマトリックス中に
導入するために、2〜20%のホスフェートの割合は「犠
牲にされる」べきでない。この要請を他の視点から見る
と、本発明者の2〜20%のホスフェートの要請は、「補
助バインダー成分」も使用されたときにのみ「犠牲にさ
れる」ことができよう。そのような場合には、前記「補
助バインダー成分」は、それ自体で用いられ、又は活性
触媒粒子は相互に結合されてより適当な大きさの単位に
するのに用いられうる全体的粘土/補助バインダー成分
系の一部であると考えられる。しかしながら、全ての場
合において、本発明者のしきい値の0.25%のホスフェー
トの要請は、他の可能性のある成分を導入するために
「犠牲にされる」ことは決してあってはならないもので
ある。一般に、最終生成物粒子において、得られる粘土
の割合が約20%未満に下がらない限り、そのような他の
成分は粘土の一部に置き換わることができる。
追加の理論的及び実際的考察 幾つかの好ましいが随意のステップをこれらプロセス
に加えることができる。それらの1つは、スプレー乾燥
等によって作られた粒子のより完全に「無水の」形を得
るために、スプレー乾燥、押し出し、等のステップの生
成物を、別個で異なった乾燥(又は脱水)ステップによ
って、更に乾燥することである。そのような無水の形の
前記乾燥ステップの生成物は、次いで本発明者の乾燥ス
テップから直接得られる生成物と同様にして焼成するこ
とができる。そのような追加の乾燥は、多くの場合、諸
成分を、それが反応混合物中に当初存在した均質な状態
に、よりよく「凍結する」のに奉仕するであろう。即
ち、本発明者のスプレー乾燥ステップ、フラッシング
(flashing)、等の「固体」粒子生成物は、次いで、随
意のステップとして、前記乾燥、スプレー乾燥又はフラ
ッシングステップ以外の方法で、前記粒子の間隙にまだ
存在し、及び/又はスプレー乾燥ステップの粒状乾燥生
成物と水和水として結合しているかもしれない残りの痕
跡量の液体を除くために、脱水され又は乾燥される。こ
の異なった乾燥ステップの乾燥時間は、通常、好ましく
は約200゜F(93℃)〜約500゜F(260℃)(大気圧下)
で、但し、全ての場合において、用いた液体媒体の沸点
より高い温度(例えば、水の場合は212゜F(100℃)よ
り大きい)で、約0.2〜約24時間である。いずれにせ
よ、そのような乾燥は、通常、完全に無水の生成物を得
るのに充分である。即ち、蒸発ステップの固体相生成物
に物理的に結合し及び/又は化学的にゆるく結合してい
た(例えば、水和水として)残りの全ての液体媒体は、
それが、全体的プロセスのこの時点で、結晶格子の形で
あろうが、無定形固体の形であろうが、又はゲルの形で
あろうが、別個で異なる脱水、乾燥、等のステップによ
って駆逐されうる。いずれにせよ、本発明者がそのよう
な追加の乾燥又は脱水ステップを用いると、無水成分の
粒子の凝集体が得られるであろう。この無水成分粒子は
当初の反応混合物中の成分の均質な分散体としての当初
の物理的同一性から離れることができない。
そのような乾燥又は脱水の後−実際にそれが採用され
たとして−、残っているのはその固体粒子を取り出して
焼成することだけである。そのような焼成過程の結果起
こるかもしれない化学反応の幾つかは、既に述べた。従
って、このプロセスの最終ステップは、ホスフェート含
有化合物が粘土スラリーに導入されたとき起こった粘土
/ホスフェート反応の生成物をガラス化するに必要な温
度条件を探して示すことで充分である。この焼成ステッ
プはまた、スプレー乾燥によって生成した固体粒子の最
も揮発性の(例えば、アンモニウム、水、等)成分を、
ガス状物質として駆逐し、これによって耐磨耗性のバイ
ンダー材料又はバインダー/触媒材料を形成するに必要
な元素のみを残す働きもする。そのような焼成は、好ま
しくはスプレー乾燥ステップ(又は押し出しステップ)
の粒状生成物を、約1000゜F(538℃)〜約1950゜F(106
6℃)(大気圧下)で約60分〜約240分、最も好ましくは
約1350゜F(732℃)で180分焼成することにより達成で
きる。この焼成ステップは、当技術分野で公知の、その
ような目的に特に設計された焼成装置で実施できる。
触媒反応器の温度条件(及び恐らく雰囲気の内容も)
は、それ自体本発明者の焼成ステップを提供するであろ
うことも理解さるべきである。即ち、焼成は、耐磨耗性
バインダー粒子を用いる触媒単位中で実施されうる。実
際、ここに述べたプロセスの態様の幾つかにおいて、ス
プレー乾燥ステップの粒状生成物はこれら粒子が形成さ
れるにつれて運転している触媒装置中に直接に注入でき
る。その後、この粒子は触媒装置がなんらかの他の触媒
の任務を遂行している間にこの装置中に存在する温度条
件によって「焼成」されるであろう。再び、もし、この
明細書のバインダー配合物が、そこでそれらが用いら
れ、そこではそれらが導入される触媒装置が適当な運転
温度をもっている同じプラントの中で製造されるなら
ば、上記のことは好ましい過程となるであろう。
この技術分野で周知のスプレー乾燥法は、固体マトリ
ックス中の種々の成分を「固定」するために粘土スラリ
ー中の液体媒体を消散させる最も早くて、最も効率的な
方法として、一般に役立つであろう(再び、押し出し法
はより好ましくないが、これでも操作できる)。即ち、
均質な混合物中の成分のそのような「固定」又は「凍
結」は、スプレー乾燥条件下に液体媒体の急速な消散に
よって好ましくは達成される。この場合、全体の混合物
は掃引加熱ガス(これは空気であってもよい)雰囲気中
で霧状にして小さな球状液滴にし、名目上大気圧下で存
在する全ての液相の沸点で液体媒体の急速な蒸発が付随
する。そのようなスプレー乾燥操作は、この技術分野で
公知の多数の方法(例えば、635特許に開示されている
方法。この特許を引用してそっくりそのままこの明細書
の記載に含める)で、実施できる。このスプレー乾燥操
作の目標は、サイズ範囲、例えば60〜80μm、最も好ま
しくは前記スプレー乾燥から(及びそれに続く焼成か
ら)得られる本質的に全てのそのような粒状材料が米国
標準篩200メッシュに残り、本質的に全てが米国標準篩6
0メッシュをパスする範囲のMS(ミクロスフェロイド
の)粒子を作ることである。
更に説明すると、本発明者のプロセスに用いうる前記
スプレー乾燥装置は、直径約0.01インチ(0.25mm)〜約
0.2インチ(5mm)、好ましくは約0.013インチ(0.33m
m)〜約0.15インチ(3.8mm)の、少なくとも1つの絞り
ノズル又は高圧ノズルを用いうる。そのような高圧ノズ
ルの上流の圧は約400〜約10,000psig(2.8〜69MPaゲー
ジ)、好ましくは約400〜7000psig(2.8〜49MPaゲー
ジ)である。スプレー乾燥さるべき材料は、このノズル
系を通って空間又は室中に送られる。このノズル系から
下流の空間又は室中の圧はこのノズルの直ぐ上流の圧よ
りも低く、典型的には約0〜約100psig(0〜0.69MPsゲ
ージ)、好ましくは約0〜20psig(0〜0.14MPaゲー
ジ)である。一旦、ノズルを通ると、この材料は、スプ
レー乾燥ステップを完了するために、比較的短時間、例
えば約0.1〜20秒、約200゜F(93℃)〜約1500゜F(816
℃)、好ましくは約200゜F(93℃)〜約750゜F(400
℃)のガス流と接触させることができる。このガス流
は、例えば空気又はインラインバーナーからの煙道ガス
(適当な温度を持ったガス流を与えるために用いられ
る)又は実質的に酸素のないガスでありえ、乾燥さるべ
き材料の流れの方向に関して並流でも、向流でも又はこ
れらの組み合わせであってもよい。スプレー乾燥条件、
例えば温度、圧力等は、最適な結果をうるために、例え
ば乾燥さるべき材料の組成の変化の故に調節するとよ
い。前記最適条件は日常的実験により確立できる。
上述の高圧ノズルの代替物は、乾燥すべき材料をガ
ス、典型的には空気で分散する所謂「2流体」ノズルで
ある。そのような2流体ノズルは低操作圧を用いること
ができるという利点がある。例えば乾燥すべき材料に対
しては約0〜約60psig(約0〜約0.42MPaゲージ)、分
散用ガスに対しては約10〜約100psig(約0.07〜約0.7MP
aゲージ)である。この分散用ガスはまた、乾燥用ガス
流の少なくとも一部としての機能する。上述の種々の操
作用パラメーターは、望みの粒子サイズをうるために系
統的に変化させうる。例えば、室の壁と湿った材料との
接触を最小にするために、この室のノズル系統から下の
下流は大きなサイズに作ることができる。例えば、直径
約4〜約30フィート(約1.2〜約9m)、長さ約7〜約30
フィート(約2.1〜約9m)にするとよい。しばしば、ス
プレー乾燥材料の便利な取り出しのために、追加のコニ
カル形状の部分がある。このガス流に同伴された少なく
とも一部の材料を回収するために、このスプレー乾燥装
置は、出口ガスラインに分離手段、例えばサイクロン分
離機を含んでいてもよい。
このスプレードライヤーに供給される粘土スラリーの
固体含量の調節というアイデアの1つの特に有用な態様
はこの粘土スラリー中に当初存在する液体の単数の媒体
(又は複数の媒体)に加えられる追加の量の液体の単数
の媒体(又は複数の媒体)の使用を含むであろう。例え
ば、多数の商業的に入手可能な粘土スラリーは、70%の
粘土と30%の水を含んでいる。このプロセスの幾つかの
より好ましい態様においては、粘土濃度は、ホスフェー
ト含有化合物をこの粘土スラリーに導入する前に、粘土
濃度を約40%に下げることである。ここに記載した液体
成分の重量割合は、もし追加の液体添加剤が実際全体の
スラリー中に存在するとき、そのような追加の液体成
分、例えば増粘剤のいずれも計算に入れていない。その
ような好ましい、しかし本質的でない成分、例えばガス
発生剤及び/又は粘度調整剤(例えば澱粉、STEREOTEX
(商標)、アラビヤゴム、等)−もし使用されていれば
−の存在と割合は、全体のスラリーの約10wt%を超える
べきでない。そのような随意成分も比較的少量のある種
の他の随意の又は「付属する」物質を含みうる。例え
ば、ある種の密度特性を得られた粒子に与えるために、
「重量剤(weighing agents)」をこの発明の実施に用
いることができる。即ち、そのような物質は、それらの
結合能力及び/又はそれらの触媒活性のためというより
は、得られた材料の密度へのそれらの効果のために用い
られうる。
本発明者の基本的なプロセスの幾つかの他の好ましい
態様は、そうでなければ本発明者のスプレー乾燥ステッ
プによって達成される、諸成分の「凍結」を助けるため
に種々の方法を用いることを含む。この「凍結」を助け
るそのような補助的な方法は次のことを含むであろう:
(1)有機増粘剤の使用、(2)アルミナのような非有
機増粘剤の使用、(3)スプレードライヤーへ供給され
る粘度スラリーの固体含量の調整、及び/又は(4)ス
プレー乾燥ステップの実施の前の粘土/ホスフェート反
応混合物の熟成。
本発明者のプロセス及びバインダー材料の他の目的及
び/又は利点は、以下の図面及び本発明の範囲を確立す
るために用いられる実験計画に関する詳細な説明から、
より明らかにされるであろう。
図面の説明 図1は、非常に似た形の幾つかの曲線の「合成」につ
いての磨耗指数対ホスフェートの重量パーセントのグラ
フで示したものである。即ち、この曲線は幾つかの代表
的系の「平均」曲線である。描かれた諸系は、それらの
構成物として活性触媒粒子を含んでいなかった粘土−燐
酸バインダー系であった。図1及び2の両方に示した耐
磨耗性はASTM D−32.02.06,ドラフト5a(これは以後
により詳しく記載する)に提案された方法に従って測定
した。縦座標に描かれた磨耗目盛りにおいて、約7より
大きい読みが許容できない程に「柔らかい」と考えられ
るべきである。
図2は、類似の形を有する幾つかの代表的な曲線から
引き出された他の「合成」曲線の同じ磨耗指数対ホスフ
ェートの重量をグラフで示したものである。しかしなが
ら、図2は、全体の粒子の一部としての代表的な触媒
(例えば、ZSM−5)を有する系を表す一群の曲線の合
成物である。ここで再び、この「合成」曲線を生じたバ
インダー系のいずれも補助バインダー成分を持っていな
かった。
一般的にいって、図1及び2の両方は次のことを示
す:(1)触媒含有バインダーのホスフェート濃度レベ
ルが約2wt%未満であるときは、許容できる耐磨耗性レ
ベルを生じない、(2)ホスフェート濃度は約6〜12%
が好ましい、そして(3)ホスフェート濃度が約12%を
超え、確かに約20%を超えると耐磨耗性をほんのわずか
に改善するにすぎない。図1及び2はまた、この目盛り
の下端(2%)はその性質上技術的な理由でさだまり、
一方上端(20%)は、触媒粒子収容材料としての技術的
限界と同じ程度に経済的制約からくるものである。
好ましい態様の説明 先にも述べたように、本発明者はここに述べたプロセ
スの「酸性」態様は、スラリーのpHの調節(即ち、約1.
0〜約3.0のpHのレベルにすること)を含む。これによっ
て、与えられた粘土格子のアルミニウム成分はもはや酸
素と共有結合せず、むしろ酸性の環境において陽イオン
の状態(例えば、Al+++)に変換し、これはアルミニウ
ムのホスフェート酸素への結合を促進し、これによって
望みのアンモニウムアルミニウムホスフェート錯体単位
を作りだし、これは後続のガラス化ステップに特によく
適している。事実上、前記酸性化ステップは粘土の両性
アルミニウム成分上に正の電荷を与える傾向がある。
しかしながら、本発明者はまた、もし粘土が非常にア
ルカリ性の状態(例えば、pHレベルが10.0〜14.0)に曝
されると、得られる粒子がやはり望みの耐磨耗性を有す
ることを確立した。この能力も、そのような粘土におけ
るアルミナの両性から来るものである。即ち、本発明者
の酸性調製ステップはこの粘土に正電荷を与え、一方ア
ルカリ性調製ステップはこの粘土に負電荷を与える。即
ち、この実験的証拠はすべて、これらのいずれの方法
も、それによって作りだされたpHが「極端」(例えば、
1.0〜3.0又は10.0〜14.0)である限り、望みの結果を生
じることを指摘している。しかしながら、再び、本発明
者のプロセスの「酸性反応」態様が好ましい。即ち、粘
土スラリーにおいて、「極端な」酸性条件(例えば、pH
を約1.0〜約3.0にすること)及び「極端な」アルカリ性
条件(例えば、pHを約14.0〜約10.0にすること)を作り
だす必要性は、本発明者の実験計画によって証明され
た。但し、本発明者のプロセスのアルカリ性反応態様の
理論的根拠はよくわからないが。いずれにせよ、本発明
者はこれらの極端なpH条件のいずれも、これを作りだす
ことは粘土とホスフェート化合物(これはここに述べた
粘土スラリー中へ引き続いて導入される)との間のより
好ましい反応を生み出すのに役立つことを見いだした。
実際、本発明者の実験計画は、もしスラリー中にホスフ
ェートが導入される前に、これらの極端なpH条件がスラ
リー中に作りだされなければ、得られる粘土/ホスフェ
ート又は粘土/ホスフェート/触媒粒子は、かなり貧弱
な耐磨耗性を有することになろう。
例えば、もしスラリーが単に最初に中性のpH値約6.0
〜8.0を持つように作られるならば−即ち、最初に本発
明者のプロセスに必要な「極端な」pH条件を経過しない
ならば−得られる粒子はかなり貧弱な耐磨耗性を持つこ
とを、本発明者は見いだした。しかしながら、本発明者
の実験計画はまた、触媒粒子を用いるときは、それらは
極端に酸性の(1.0〜3.0)又は極端に塩基性の(14.0〜
10.0)スラリーに導入すべきでなく、このスラリーをか
なり中性の範囲のpH値(例えば、4.0〜8.0)にした後、
導入すべきことをはっきりと確立した。もし与えられた
バインダー配合物が触媒成分を含んでいないのであれ
ば、ホスフェート含有化合物、例えば燐酸アンモニウ
ム、燐酸などを導入することによってpHレベルを4.0〜
8.0に高める(又は低くする)必要はないということは
繰り返す価値がある。本発明者の実験作業はまた、必要
なホスフェート含量(例えば、2〜20%、又は補助バイ
ンダーを用いるときは0.25〜20%)は、粘土スラリーを
その当初の1.0〜3.0のpHレベルから動かすことなく粘土
スラリー中に導入できることも確立した。同じ趣旨で、
もし、触媒を本発明者のアルカリ性反応系に導入するの
でなければ、アルカリ性系はその当初の14.0〜10.0のpH
レベルを動かす必要はない。
本発明者の実験計画はまた、最終生成物粒子の0.25%
という少量であっても、ここに記載したプロセスの全て
を成功裏に実施するのにホスフェート成分が必要である
ことをはっきりさせた。本発明者は、この少量のホスフ
ェートを単独で提供するホスフェート提供燐酸成分を、
幾つかの他の種類の酸とおきかえることにより、この点
を証明した。即ち、本発明者は、ホスフェート成分を全
く含まない耐磨耗性バインダーを作ろうとして多数の
(燐酸以外の)酸、例えば蟻酸、酢酸、塩酸及び硝酸を
ためした。そのようなケースの全てにおいて、結果は同
じであった。燐酸を用いたときと同様に、粘土スラリー
の粘土の急上昇があったことがある。しかしながら、ス
プレー乾燥及び焼成をすると、得られた最終生成物は耐
磨耗性試験の間に完全に崩壊した。これらの結果から、
ここに述べたマトリックスの耐磨耗性は、少なくとも部
分的には、個々の粘土粒子とホスフェート含有成分のホ
スフェート成分との間の熱に安定なホスフェート結合
(即ち、この結合は本発明者の焼成ステップに耐える)
の形成の結果であると、本発明者は理論付けた。
本発明者のプロセスステップの三つの全てを使用する
ことによる更に他の結果は、ガラス質の材料の硬くて弾
力性のある殻に「入れられた」粒子の創出であるという
ことも、実験証拠は示している。即ち、これらの粒子は
ガラス質の殻を持っている−全体がガラス質であると言
うこととは対照的に−ようである。実際、粘土及びホス
フェート成分からある種の「ガラス」を作りだすために
は、本発明者の成分割合、pH条件及び焼成パラメーター
の結合された使用が必要であることを、実験の証拠は全
て指摘している。さらに、このガラス形成は、上に述べ
た熱的に安定なホスフェート/粘土の化学結合を形成す
る全ての化学反応に追加されたものであるようである。
換言すれば、もし全ての本発明者のステップに従わない
ならば、この「ガラス」又はガラス質の殻は、バインダ
ー粒子又はバインダー/触媒粒子の外周に最終的には形
成されない。あるいは、もしこれらの物質の物理的(即
ち、温度で引き起こされる)「ガラス化」が起こらない
ときは、それは、本発明者のプロセスステップの全てに
に従ったとき生じる粒子に較べたとき、耐磨耗性の観点
から決定的に劣った、粒子の周囲のガラス容器を生じ
る。従って、本発明者の焼成ステップは、問題の粒子か
ら全ての揮発性物質を駆逐するのに奉仕するだけでな
く、それはまた、粘土とホスフェート分子の間、特にこ
の粒子の表面付近に「ガラス形成反応」をもたらすに必
要な熱的条件を提供するのに役立ち、これが異常に「強
靭な」耐磨耗性をこれら粒子の外表面に付与するのに役
立つようである。
本発明者の実験作業はまた、他の「物理的」ステッ
プ、例えばスプレー乾燥、押し出し及び脱水は、焼成ス
テップに較べればこの発明の全体的な成功にとって重要
度がおちることをしめしている。しかしながら、これら
の他の物理的ステップは完全に無視することはできな
い。例えば、本発明者のスプレー乾燥ステップは、より
大きな触媒単位(例えば、約1インチのオーダーのサイ
ズのもの)を生ずる傾向のある、触媒製造業界では公知
の、他の乾燥及び成形方法(例えば、押し出し方法)に
より置き換えることができる。再び、これらの比較的大
きな粒子は「流動」触媒系に使用するにはよく適してい
ない。しかしながら、それらは、固定した触媒「床」に
用いるときは非常に有用である。
本発明者の全体的実験計画はまた、ここに開示したバ
インダーマトリックス又はバインダー/触媒マトリック
スにおける良好な耐磨耗性を得るためには、ホスフェー
ト対粘土の割合を充分に高くする(ホスフェート2〜20
%)か、又はホスフェートの低い割合(例えば、最終生
成物粒子の約2wt%より低いもの)を、補助バインダー
材料、例えば先に述べた接着剤型バインダー材料を用い
て少なくとも増すことが、非常に重要であることを、は
っきりと確立した。全ての場合に何らかのホスフェート
がなければならない。最小の要件は、最終生成物粒子の
重量の約0.25%である。即ち、本発明者の実験作業は、
ホスフェートのこれら2つの「しきい」割合は、天然産
の粘土を約20%より大きい割合で用いるバインダー系に
おいて、又はバインダー/触媒系において「耐磨耗性」
を生み出すのは、実際、強制的であることを明らかにし
た。本発明者の実験作業はまた、殆どの場合、前記ホス
フェート成分、及び特にパーセンテージにして全体の物
質の2.0%未満を提供するホスフェート成分は、少なく
とも部分的には燐酸によって提供される。実際、先に論
じたように、前記「0.25wt%」のホスフェートの要請は
非常に小さいように見えたので、本発明者は更なる一連
の実験−これは実際、この一見したところ小さなパーセ
ンテージの燐酸に代えて、種々の他の酸、例えば蟻酸、
酢酸、塩酸及び硝酸を試すもの−を行った。再び、これ
ら試験の結果は相変わらず悪かった−即ち、非ホスフェ
ート提供酸の使用から得られる粒子は非常に貧弱な耐磨
耗性を持っていた。
他の実験作業は、使用できて尚良好な耐磨耗性触媒を
うることができる種々のpH範囲を決定した。この時点
で、この実験計画の当初の段階では本発明者は、もし強
酸性条件で「ゲル反応」を行うならば、その結果は劣悪
なものであろうという仮説を提出していたことに注意し
て頂きたい。理由は、強酸性pHレベルで行った「ゲル反
応」によってバインダー材料を製造する殆ど全ての公知
の先行技術の企ては失敗していたからである。次いで、
本発明者は大量の実験データを得たが、これらはホスフ
ェート化合物をpH約5〜7で粘土スラリーに導入する
と、得られるスプレー乾燥粒子は貧弱な耐磨耗性をもた
らすことを示した。本発明者が低いpH(例えば、酸をス
ラリーに加えて得られるもの)の粘土スラリーから出発
し、次いで二塩基性燐酸アンモニウムのようなホスフェ
ート含有化合物を加えてpHを上げるならば、非常に広範
なpH範囲に亘って高いレベルの耐磨耗性を有するバイン
ダーが得られることを、後の実験作業は示した。このグ
ループの実験はまた、本発明者のゲル反応は、殆どの先
行技術の「ゲル反応」の実施にとって一般に「嫌われ
者」とみなされていた酸性条件で実際行えるのであるか
ら、本発明者の「ゲル反応」は先行技術で用いられる
「ゲル反応」と同じ種類ではないことを明らかにした。
他の重要なグループの実験において、本発明者は種々
の粘土スラリーに少量の燐酸を加えた。これはそれらの
pHを約2.0未満に下げた。しかしながら、これでは、次
に開示する、耐磨耗性マトリックスを生成するのに必要
なホスフェート−対−粘土の「最小限要件」(2〜20
%)に適合するに充分でないことが判明した。後の一群
の実験において、追加のホスフェートを二塩基性燐酸ア
ンモニウムとして、粘土スラリーの「最終pH調整」のた
めに加えた。従って、本発明者が最終生成物におけるホ
スフェートについての2%のしきい要件を発見したの
は、そのような「pH調整」の試みの間であった。その
後、引き続いて加えられる燐酸アンモニウムの量が予定
のpH及び予定の量のホスフェート−対−粘土を与えるた
めに、ほんの少しの試行錯誤で、当初加えるべき酸の正
確に「正しい」量を見いだせるものであるということを
見いだした。その後、本発明者は、ホスフェートと粘土
の間の結合効果は、粘土粒子の端部での強い電荷の発達
によるものであるという結論に達した。
この「強い電荷」理論を心に止めて、本発明者はその
後、燐酸(又は他の鉱酸)及びpHを種々のより低い値
(例えば、pHレベル4.0〜8.0)に下げて調節するための
一塩基性燐酸アンモニウムのような種々のホスフェート
を加える前に、高いpHレベル(即ち、14.0〜10.0)を達
成するために水酸化アンモニウムのような強塩基を用い
ることによってこれらプロセスの「アルカリ性態様」を
開発した。有機酸でもこのpH低下目的に使用できること
が明らかとなった。ちなみに、このアルカリ性反応法を
用いるとき、本発明者は、自分がこの方法の「酸性反
応」態様におけるような「厳密な」注意を種々の成分の
添加順序に対して、払わなかったことを見いだしたこと
に注意して頂きたい。即ち、これら「アルカリ性反応」
態様においては、ホスフェート含有化合物(例えば、一
塩基性及び二塩基性燐酸アンモニウム)及び燐酸のよう
な酸は同時に加えても、最終的にえられる粒子の耐磨耗
性に悪い影響をあたえない場合がおおいのである。
本発明者が研究した他の領域は、種々の粘土マトリッ
クスにおいて用いられる種々のゼオライトの活性におけ
るそのように大きな改善を何故本発明者が得たかという
疑問を巡るものであった。この系統の実験の簡潔な再吟
味は、恐らく、本発明の範囲のよりよい全体的な理解の
助けとなるであろう。一連の実験で、本発明者は、種々
の先行のシリカ−アルミナバインダー系において、幾つ
かのゼオライト、特にZSM−5について研究した。その
結果を本発明者のバインダー系中に結合された類似のゼ
オライトと比較した。その結果は劇的で、活性が4倍に
改善されるということがしばしばあった。これらの結果
は、本発明者のマトリックスがpH値約2.0の値をとるこ
とが決定されたとき、一層劇的になった。本発明者は、
触媒活性を粘土マトリックスの低pHにのみつなげる幾つ
かの実験的アプローチを試みた。これらの実験は失敗で
あった。実際、その後の実験は、マトリックスがより高
いpHを持っていてもよりよい活性が得られることをはっ
きりさせた。本発明者はまた、ZSM−5に全体として無
関係な他のゼオライトはほぼ同じように反応することを
見いだした。実際、広範に変化する型の複数の触媒は触
媒活性の損失なしに用いることができることが判明し
た。
次いで、本発明者の粘土/ホスフェートマトリックス
がゼオライトとそれほど良好に相互作用させるもので、
全てのゼオライトが共通に持っているものを理解するこ
とに、広範な実験計画を向けた。この目的のために、本
発明者は、もし触媒が異なるバインダー中で比較的高い
活性を持つならば、比較的高い活性はいくつかのファク
ターの1つ(又はこれらファクターの何らかの組み合わ
せ)によるものでなければならないという当初の命題の
周りに一群の実験を集中した。例えば、与えられたマト
リックスは単に触媒粒子、例えばゼオライトがより化学
的に安定な環境を与えるだけであるという命題を、本発
明者は実験過程で調べた。即ち、本発明者の粘土及びホ
スフェート成分及び種々のゼオライト触媒物質の間の化
学的相互作用を減らすことを追求する種々の実験を、本
発明者は行った。本発明者はまた、反応体はゼオライト
のような触媒の一つのマトリックスには他のマトリック
スよりも接近しやすいだけだという命題を調べた。
これらの疑問を考えているうちに、本発明者は、調べ
ている全ての活性触媒粒子ははっきりした出入り開口部
を持っているか、そうでなければ反応体粒子が拡散して
触媒の活性表面に到達できることを、繰り返し認めた。
従って、触媒(例えば、ゼオライト)の外表面及びその
マトリックス中における利用可能性は粒状触媒の活性を
決定するのに非常に重要であると考えられた。もし、表
面の部分が何らかの形で閉じられると、それに殆ど比例
して触媒活性が失われるようであった。
観察された活性の改善の説明であって、全ての実験事
実と矛盾しないように見えるものを出願人が明らかにし
たのは、このアイデアを頭に入れてのことである。この
説明は、問題のゼオライト触媒系がある種のファクター
を共通にしているというアイデアの周りに集中してい
る。例えば、ゼオライト触媒は一般には約0.5μmのサ
イズに成長する。しかしながら、単結晶は決して得られ
ない。通常、ゼオライトはかなりでたらめに凝集してお
り、前記ゼオライトを加工する先行技術の方法では、前
記凝集体は平均サイズ30μmに成長することができる。
これら凝集体を想像するためには、小さなブロックとし
ての個々の結晶を相互にランダムに積み上げて大きな粒
子が形成されると見なければならない。1つの結晶が他
のものの頂部の上にあるときは、前記ゼオライトの内部
表面中へ導く前記出入口は閉ざされ、触媒活性の付随す
る損失がおこる。更に、本発明者の実験事実は、本発明
者の粘土マトリックス系はこの損失を回復するためにで
きることは何もないことを示唆した。
しかしながら、本発明者の特別なマトリックスが緩和
する他の封鎖源がある。この形の緩和は、ゼオライトの
凝集した粒子は相互に固く充填された結晶の単なる中実
な塊ではないという事実に関連しているようである。実
際、それらは、一般に「マクロポア」系と呼ばれるそれ
ら自体の孔構造を持っている。そのようなマクロポア系
は1000Å程度の大きさの開口部を持つことができる。本
発明者の実験作業は、本発明者のプロセスによって形成
された粘土/ホスフェートマトリックスは、これらのマ
クロポアに入れないことを示した。理由は、個々の粘土
粒子は一般に0.25μm、即ち2500Åだからである。本発
明者は、これが、触媒活性におけるそのように大きな改
善がここに述べたバインダー粒子中に維持された主な理
由であると考える。本発明者はまた、これらの粘土/ホ
スフェートバインダーは、本発明者の系のpHはどんな望
みの値にも調節できる点で他のバインダーとは異なって
いると考える。即ち、約1.0〜約14.0の間のさまざまのp
Hレベルを有する粘土バインダーを作れる本発明者の能
力は、触媒使用技術におおいなる潜在的価値を持ってい
る。
更に、本発明者のバインダーは、液体ゾルからのゲル
の形成又はケイ酸ナトリウム若しくは硫酸アルミニウム
のような溶解された化学物質に依存していないので、前
記ゼオライトの表面開口部を閉じる可能性はない。それ
らを、殆どの先行技術のバインダー系が1つのファクタ
ーを共通に持っていることとくらべたとき、これらの事
実は特に重要であると考えられる。それらを最初にゼオ
ライトと混合するとき、それらは液体ゾル又はケイ酸ナ
トリウム又は硫酸アルミニウムのような溶解された化学
物質の形をしている。これらのゾルの粒子は直径約20Å
である。従って、それらはゼオライト凝集体のマクロポ
アを容易に満たすことができる。結局、それらがゲル化
したときそれらはゼオライト凝集体のマクロポアを閉じ
る傾向があり、これによって触媒活性を減らす。
しかしながら、実験事実は、ある種の小さな粒状触
媒、例えばZSM−5の触媒活性は、これら触媒粒子を本
発明者のホスフェート含有化合物(特に燐酸)のうちの
1つで処理することにより改善されることを示した。即
ち、この方法で処理したゼオライトは、本発明者のバイ
ンダー系に用いるのに特に良好な触媒を作った。実際、
この高められた活性は、この明細書の主題を形成するも
の以外のバインダー系において、大いに維持された。従
って、増大した触媒活性を得るこの方法(即ち、ゼオラ
イトのような触媒をホスフェート化合物に曝し、次いで
それらを、先行技術に見られるような粘土を含有してい
ないバインダー系中に用いること)は、後の「一部係
属」特許出願の主題になるであろう。
しかしながら、それはともかく、この明細書の主題と
範囲を、過程と代表的な実験の以下の記載によって更に
説明する。
実験方法とその結果 手順 本発明者の全体の発明を明らかにするある種の実験デ
ータを要約する。データを提供したある特別な諸実験の
詳細な説明は、次いでここに記載した全体のプロセスの
諸例として与えられるであろう。この目的のために、本
発明者のバインダー系の調製のために用いられた1つの
広く使用された「標準の」手順は、一般に水を粘土スラ
リーに加え、次いでその粘土含量を約40wt%に調整する
ことであった。即ち、当初用いられた粘土はしばしば70
wt%の粘土を含有し、これらを水のような適当な液体媒
体で約40wt%の粘土濃度に希釈した。このスラリーを
「極端な」pH条件下においた後、通常、激しい攪拌条件
下にこのスラリーにホスフェート化合物を加えた。本発
明者の実験計画に最も広く用いられた、この粘土、触媒
及びホスフェートは、次のようであった: 原料 粘土 種類 出所 グレード カオリン粘土 Thiele Grade RC−32 カオリン粘土 Georgia Kaolin Wrens Clay Slurry カオリン粘土 Thiele Low Soda Slurry 触媒 ZSM−5 Mobil Mobil No.1 ZSM−5 Mobil ROF REYゼオライト Conteka CBV−400 USYゼオライト PQ 30−063 ホスフェート 燐酸 85%H3PO4 一塩基性燐酸 100%(NH4)H2PO4 アンモニウム 二塩基性燐酸 100%(NH42HPO4 アンモニウム スプレードライヤー スプレードライヤーポンプ排出圧は一般に10〜15PSIG
(0.069〜0.10MPaゲージ)で上部死圧(dead−head pr
essures)は40PSIG(0.28MPaゲージ)を上回っていた。
磨耗試験及び触媒活性 本発明者の実験計画の生成物を種々の物理的及び化学
的試験により試験した。これらの内で最も重要な2つは
磨耗測定試験及び触媒活性測定試験であった。これらの
試験法の、特に幾つかの特に重要な触媒タイプに関する
簡単な説明を例を挙げて説明する。
空気ジェットにより粉末にした触媒の耐磨耗性を測定
するための、提案されたASTM標準試験法(ASTM D−3
2.02.06、ドラフト番号5a)を用いて、種々のサンプル
をそれらの耐磨耗性について試験した。この方法は未だ
ASTM標準委員会の評価を受けている段階で、ASTM試験法
の地位を未だ許可されていない。各試験は50gの湿った
サンプルについて実施した。サンプルを磨耗管に入れ、
1時間実施した。この期間の終点で、粉末収集部品中に
集められた粉末(fine)の量を測定した。次いで、サン
プルを追加の時間、磨耗させた。この時間の終点で前記
収集部品中の粉末を測定した。サンプルの「磨耗指数」
は、生じた全粉末マイナス最初の時間に生じた粉末を、
サンプルの全重量マイナス最初の時間に生じた粉末で割
って、100を掛けたものとして得られる。この特別の試
験において、本発明者は磨耗指数が7より小さいものを
許容できる物質とみなした。この指数が1より小さいも
のは本当に優れた物質である。
触媒活性試験 種々の触媒サンプルをASTM法No.3907−87によって測
定した。この試験法における装置及び操作はこの明細書
(this application)に開示したところに従って調製
した触媒の試験に従った。しかしながら、この試験の操
作条件は、評価した触媒の特定の種類について変形し
た。これらの試験は特に、触媒の2つの一般的種類を評
価するのに関していた。第1の種類は他の触媒に結び付
けられた添加物であった。これらの典型はZSM−5含有
触媒である。第2の種類の触媒はFCC触媒であった。こ
れらの典型はホージャサイト含有触媒である。これら2
つの種類の触媒の活性を測定する手順は以下のセクショ
ンに詳細に述べる。
1.添加型触媒 これらの触媒は、最初にそれらをスチーム脱活し、次
いで少量の、通常4wt%の標準的な触媒に加えることに
より評価した。これら触媒は55容量%のスチーム及び45
容量%の空気からなる混合物を1450゜F(790℃)に保っ
た触媒床を10時間通じることによって脱活した。前記
「標準」触媒は、次いで以下の名目条件下にマイクロ活
性試験(microactivity test)について実験した: 温度 960゜F(515℃) WHSV,GMS.OIL/HR.,GM CAT 10.0 時間、秒 80.0 触媒、グラム 4.0 オイル、グラム 0.9 完全な一揃いの収率が得られた。これらはC4炭化水素
の全てを含み、水素からC4炭化水素までの軽質炭化水素
の全てを含んでいた。標準的な触媒に、スチームで脱活
した4wt%の触媒を加え、この試験を再実施した。前記
添加物の活性をプロピレン、ブチレン及びイソブタンの
体積収率における増加として定義した。典型的には、こ
れら生成物の合計は、標準触媒について20.6容量%、添
加物を加えた標準的な触媒について27.6容量%であっ
た。しばしば、この試験において、添加物のZSM−5含
量を変えるか、又はより多くのもしくはより少ない添加
物を使用することが必要である。この場合、活性は1wt
%ZSM−5に基づいて定義する。上に与えられた例にお
いて、もし前記触媒が12.5wt%のZSM−5及び4wt%が標
準触媒に混合されるならば、活性は14であろう。この活
性の測定法は、非常に広範なサンプルに関して使用し
た。
ホージャサイト触媒 これらの触媒は、最初にスチームでこれらを脱活する
ことによりそれらの触媒活性について測定した。用いた
脱活の手順は、100容量%のスチームを1400゜F(795
℃)に維持した触媒床に4時間通じることであった。マ
イクロ活性試験についての名目的な操作条件は次のよう
であった: 温度 960゜F(515℃) WHSV,GMS.OIL/HR,GM.CAT. 16.0 時間、秒 80.0 触媒、グラム 3.0 オイル、グラム 0.9 触媒の活性は、100マイナス分解された材料で430゜F
(220℃)を超える温度で沸騰するもの、として定義す
る。この材料は「サイクルオイル」というが、従来のガ
ス液クロマトグラフィーで測定した。
サンプル分析及びデータ処理 このスプレードライヤーから排出されたサンプルは典
型的には800〜2000゜F(427〜1093℃)で、約30〜約100
分焼成した。しかしながら、本発明者の殆どの試験は10
00゜F(538℃)で約1時間行った。幾つかの試験はま
た、約1350゜F(732℃)が非常に好ましいことを示し
た。各スプレードライヤー実験のサンプルは、それらを
磨耗試験及び密度試験のための外部機関に送る前に、分
析のための外部の商業的分析実験室に送った。
ある特別な実験結果を考慮しての好ましい物質の論考 種々の実験結果は、燐酸及び1又はそれ以上の他のホ
スフェート含有化合物の組み合わせ使用から、特に良好
な結果が得られることを示している。例えば、例1に記
載の実験を行うとき、燐酸(H3PO4)を、希釈された(4
0%)粘土スラリーに加え、スプレー乾燥及び焼成した
粒状物質は磨耗指数1.0であった。この粘土スラリーのp
Hは、燐酸を加えたのちは1.7であった。この特別の実験
における次のステップとして一塩基性燐酸アンモニウム
を用いた。この化合物の式は(NH4)H2PO4である。従っ
て、1つのアンモニア基がこの酸の1つの水素イオンと
反応している。この特別の実験において、得られたスラ
リーのpHは4.3であった。得られた粒子の耐磨耗性は1.8
であった。
二塩基性燐酸アンモニウムを用いて、類似の実験を行
った。スラリーのpHは7.7であった。得られた粒子の耐
磨耗性は1.2であった。本発明者は幾つかの実験を行っ
た。そこではスラリーのpHは、種々のpHをうるために上
記化合物の種々の混合物を用い、pH6〜7に調節した。
本発明者は、この範囲のpHでは得られた粒子は一般に比
較的貧弱な耐磨耗性を有していることを見いだした。こ
れらの実験の結果を表1に要約する。
表 1 PO4の種類 pH 磨耗指数 備考 1 酸 1.7 1 2 モノ 4.3 1.8 3 ジ 7.7 1.2 4 ジ+酸 7 19.2 初期pH7.8 5 モノ+塩基 7 8.4 初期pH6.3 6 ジ+酸 6.5 12.8 初期pH7.3 これらの結果はカオリナイト粘土の端部表面はそこで
等電点約pH7.0であるという経験則と一致する。低いpH
では、それらは正電荷を獲得し、高いpHではそれらは負
の電荷を獲得するであろう。一般に、この群の実験は、
もし粘土スラリーが当初低い又は高いpHにされるなら
ば、非常に高い耐磨耗性が得られることを示した。本発
明者は次いで、粘土スラリーが最初に低い又は高いpHに
され、次いでどんな中間のpHであれそれに調節される限
り、良好な耐磨耗性が作られることが見いだした。この
実験から得られる重要な点は、本発明者のプロセスは、
粘土の使用、触媒の観点からの不活性な物質の使用、触
媒の分野で有用な広範な種類の物質を大きな経済的利点
を以て使用できる可能性を与えることである。加えて、
本発明者のプロセスは、その中に種々の触媒成分を混合
すべき媒体のpHを調節する可能性を与えるという利点を
持つことである。この利点は以下の例において証明され
るであろう。
粘土−ホスフェート粒子の耐磨耗性に及ぼすpHの影響
を測定したのち、本発明者は次に、その注意を粘土に用
いられるホスフェートの量の影響に向けた。粘土とホス
フェート源としての燐酸に関して一連の実験を行った。
この実験の結果を表2に要約する。
表2 PO4の種類 PO4、wt% pH 耐磨耗性 1 酸 9.8 1.7 1.0 7 酸 6.5 2.1 17.0 8 酸 3.2 2.7 3.3 これらの結果は約6.5wt%のホスフェートで粒子の耐
磨耗性が非常に減ることを示している点で、「類似」し
ていた。本発明者は、このホスフェート濃度の他の実験
調合物で類似の挙動をすることを見いだした。これらの
結果は、粘土スラリー中にホスフェートの臨界的濃度が
あり、その濃度でホスフェートが単一の粒子の粘土表面
と完全に反応し、隣接する粘土粒子との架橋を形成しな
くなるということを理論付ける。この結果は、個々の粘
土粒子は強靭なガラス質の殻を形成する一方で、それら
は粒子間の結合を形成せず、最終的凝集体は耐磨耗性を
持たないということである。これらの結果の重要性は、
種々の粘土は、それらの源に依存して、用いられた何ら
かの他の粘土とは幾分異なって挙動しうるということで
ある。即ち、最小磨耗点は必ずしも正確に定義できな
い。本発明者は一般に東ジョージア産の粘土を使用した
が、他のカオリナイトについての経験から、「同じ」粘
土でも異なる源(産地)のものを使用すると、幾分異な
る結果がえられるであろう。これらのデータは、我々は
天然産の鉱物を扱っているのであって、厳密な化学的化
合物を扱っているのでないという考えを補強する。そし
て、その結果、幾らかの変動が異なった粘土源からは予
測される。
ある粘土材料の調製 多数の商業的に利用できる触媒は4つの主な成分から
なる。ホージャサイト又は他の活性触媒物質、無定形成
分、バインダー材料又は接着剤、及び充填粘土である。
前記バインダー、無定形成分及び充填粘土はしばしば触
媒のマトリックスと呼ばれる。この使い方はこの明細書
でも採用する。
いずれにせよ、以下の例において、本発明者は、特に
商業的に興味のある種々の触媒マトリックスを調製する
ための代表的なバインダー系を用いることに関係してい
たある実験作業を詳細に述べるであろう。先に述べたよ
うに、これらの活性マトリックスは、実際、それら自体
で触媒として働くもので、実際そのようなものとして利
用できる。例えば、一組の実験は、触媒物質としての役
割において無定形物質としてのゲルアルミナの使用を考
えた。この特別な応用において、前記ゲルアルミナは
「補助バインダー」として考えることもできるであろ
う。得られるマトリックスを調製するための実験手順は
例9に詳細に述べられている。それは、粘土バインダー
対ゲルアルミナの比は2対1であり、アルミナは0.6ミ
リグラム等量の酢酸に分散した。二塩基性燐酸アンモニ
ウムをホスフェート源として用いた。この粘土アルミナ
スラリーのpHは7.3であった。耐磨耗性3.8のマトリック
スが得られた。
更に無定形物質の例を挙げると、ゲルアルミナと活性
アルミナの組み合わせがある。例えば、例8において組
成物は50%の粘土バインダーと50%の無定形物質とから
なっていた。この無定形物質は、今度は50%のゲルアル
ミナと50%の活性アルミナとからなっていた。ホスフェ
ート源として二塩基性燐酸アンモニウムを用いたとき、
磨耗指数0.8の物質が得られた。例11において、本発明
者はバインダー対無定形物質の比を変え、ゲルアルミナ
を25%から15%に下げた。この例において、ホスフェー
ト源として一塩基性燐酸アンモニウムを用いた。pHは6.
1であり、耐磨耗性は1.6であった。例12は、燐酸と一塩
基性燐酸アンモニウムを用いる他は例8と同様であっ
た。pHは3.5であった。このマトリックスの耐磨耗性は
0.37であった。
合成ゼオライトの調製 先に述べたように、合成ゼオライトは商業的運転にお
いて非常に興味のある大群の触媒物質を含んでいる。こ
のグループ(群)の最も重要なゼオライトはZSM−5で
ある。このゼオライトを有用な粒子に配合するためには
粘土バインダーを使用することのみが必要である。即
ち、他の触媒成分、例えば無定形触媒は必要でない。例
13及び14は、燐酸(例14)、及び二塩基性燐酸アンモニ
ウム(例13)を用いて典型的なZSM−5の調製を述べ
る。両方のホスフェートは優れた耐磨耗性を有する粒子
を生じた。しかしながら、出来上がった触媒の活性には
大いなる差があった。この活性の差は本発明者の粘土−
ホスフェートバインダー配合物の他の重要な利点を明ら
かにする。それはこのバインダースラリーのpHを調節で
きるということである。例14において、粘土−バインダ
ー−ゼオライトのpHは4.0であった。最終的に得られた
触媒の活性指数は12.7であった。
例13において、スラリーのpHは8.0であり、触媒の活
性指数は23.8であった。これは活性における約2倍の改
善である。本発明者は、低いpHではいくらかのアルミナ
ゼオライトの構造体から除かれ、これがゼオライトの低
い触媒活性をもたらすと考える。しかしながら、ちなみ
に、粘土−ホスフェートバインダーが高いpHで有効な結
合力を示すことを注意しておきたい。全ての既存の商業
的バインダーは比較的低いpH、約2.5〜4.0であることも
注意しておきたい。
例15はZSM−5触媒を調製する好ましい方法を述べ
る。この粘土は最初に燐酸で低いpHにされ、次いでこの
粘土スラリーのpHは二塩基性燐酸アンモニウムで7.3に
調製される。前記ZSM−5ゼオライトはこの点で加えら
れる。この方法の活性の結果及び磨耗性の結果は例13で
得られたものに類似している。重要な点は、ZSM−5ゼ
オライトは低いpH(<4.0)の粘土−ホスフェートスラ
リーと接触させない事である。
ホージャサイト触媒の調製 ゼオライトのホージャサイトグループは石油のクラッ
キング運転において飛び抜けて重要な触媒である。その
ような運転において、ゼオライトは同じ粒子において、
一般に1又はそれ以上の無定形触媒と結合させられる。
本発明者の幾つかの実験において、本発明者は無定形成
分としてゲルアルミナを、ホージャサイトとして希土類
で交換されたY(rare earth exchanged Y)(RE
Y)を選んだ。そのような調製の詳細を例16にのべる。
ホスフェート源は二塩基性燐酸アンモニウムであり、ゲ
ルアルミナはそれを、アルミナ1gあたり0.5ミリグラム
当量の硝酸に分散させることにより調製した。最終的に
得られたスラリーのpHは6.9であり、最終的に得られた
触媒の活性は77.3であった。例17は、ホスフェート源と
して燐酸を用いる調製の詳細を述べている。この粘土−
ホスフェートスラリーはREYゼオライトに大いなる損傷
を起こしており、得られた活性は15.8であった。この低
い活性はゼオライトの殆ど全ての破壊を示している。し
かしながら、ホージャサイトグループの中にはバインダ
ーのpHに影響されない多数のゼオライトがあることに注
意すべきである。典型的なゼオライトは超安定なYゼオ
ライト(USY)であることを指摘しておきたい。その理
由は、ゼオライトは高温スチーム処理及び制御された酸
浸出により脱アルミニウムされているからである。それ
らを調製したのち、これらゼオライトの多数は沸騰する
鉱酸に安定である。例18は、USY触媒の調製の詳細を述
べている。
本発明者は、粘土−ホスフェートマトリックスと共に
作り上げている触媒の活性における大いなる改善を説明
する主なファクターの1つは、ゼオライト粒子のマクロ
ポアを塞ぐ液体ゾルがないということである、という理
論付けをした。これはゼオライト結晶の表面出入口のよ
り多くを反応体に接近できるようにする。この点を証明
するために、本発明者は従来型のバインダーを用いて通
常型の商業的に利用可能なFCC触媒を調製した。この調
製の詳細は例19に述べる。バインダーは蟻酸でコロイド
状溶液にしたゲルアルミナであった。ホージャサイトは
Yゼオライトの混合物であり、25wt%の触媒からなる混
合物であった。充填材粘土が用いられ、これは触媒の50
%を構成した。この触媒の耐磨耗性は7.0であった。活
性は80であった。
例20は粘土−ホスフェートバインダーを用いる類似の
触媒の製造の詳細を述べる。ホージャサイト成分は例16
におけると同じであった。アルミナゲルを活性アルミナ
で置き換えた。マトリックスを粘土と共に二塩基性燐酸
アンモニウムを用いて調製した。最終的に得られた触媒
は磨耗指数0.8を持っていた。これは従来の触媒に較べ
て非常に重要な改善である。活性は85であり、これも活
性における非常に大きな改善である。
選定された実験 例1 この例は、ホスフェート源として燐酸を用いる粘土−
ホスフェート−バインダーの調製を述べる。この調製に
おいて、1436gの70wt%カオリン粘土スラリーに、947ミ
リリットルの水を加えることによって40wt%に希釈し
た。得られた混合物をウォリングブレンダー(Waring
blender)中で高速で攪拌した。前記70wt%粘土スラリ
ーは、Thiele Grade RC−32と呼ばれる商業グレード
の材料である。この希釈されたスラリーに、117gの濃度
85%の燐酸を、高速度で混合している間に加えた。この
スラリーのpHは1.7であった。このスラリーの粘度が急
速に上昇した。このスラリーをスプレー乾燥して平均粒
度65μmの粒子を製造した。このスプレー乾燥した生成
物を空気中で1時間、1000゜F(538℃)で焼成した。こ
の焼成した粒子を次いで耐磨耗性について試験し、磨耗
指数1.0を有することを見いだした。
例2 この例は、ホスフェート源として一塩基性燐酸アンモ
ニウムを用いる粘土−ホスフェート−バインダーの調製
を述べる。この調製において、1681gの70wt%カオリン
粘土スラリーに、1176ミリリットルの水を加えることに
よって40wt%に希釈した。得られた混合物をウォリング
ブレンダー(Waring blender)中で高速で攪拌した。
前記70wt%粘土スラリーは、Thiele Grade RC−32と
呼ばれる商業グレードの材料である。この希釈されたス
ラリーに、29.4gの一塩基性燐酸アンモニウムを100ミリ
リットルの水に溶解したものを、高速度で混合している
間に加えた。このスラリーのpHは4.3であった。このス
ラリーの粘度が急速に上昇した。このスラリーをスプレ
ー乾燥して平均粒度65μmの粒子を製造した。このスプ
レー乾燥した生成物を空気中で1時間、1000゜F(538
℃)で焼成した。この焼成した粒子を次いで耐磨耗性に
ついて試験し、磨耗指数1.8を有することを見いだし
た。
例3 この例は、ホスフェート源として二塩基性燐酸アンモ
ニウムを用いる粘土−ホスフェート−バインダーの調製
を述べる。この調製において、1681gの70wt%カオリン
粘土スラリーに、1176ミリリットルの水を加えることに
よって40wt%に希釈した。得られた混合物をウォリング
ブレンダー(Waring blender)中で高速で攪拌した。
前記70wt%粘土スラリーは、Thiele Grade RC−32と
呼ばれる商業グレードの材料である。この希釈されたス
ラリーに、35gの二塩基性燐酸アンモニウムを100ミリリ
ットルの水に溶解したものを、高速度で混合している間
に加えた。このスラリーのpHは7.7であった。このスラ
リーの粘度が急速に上昇した。このスラリーをスプレー
乾燥して平均粒度65μmの粒子を製造した。このスプレ
ー乾燥した生成物を空気中で1時間、1000゜F(538℃)
で焼成した。この焼成した粒子を次いで耐磨耗性につい
て試験し、磨耗指数1.2を有することを見いだした。
例4 この例は、ホスフェート源として二塩基性燐酸アンモ
ニウムプラス燐酸を用いる粘土−ホスフェート−バイン
ダーの調製を述べる。この調製において、1637gの70wt
%カオリン粘土スラリーに、727ミリリットルの水を加
えることによって40wt%に希釈した。得られた混合物を
ウォリングブレンダー(Waring blender)中で高速で
攪拌した。前記70wt%粘土スラリーは、Thiele Grade
RC−32と呼ばれる商業グレードの材料である。この希
釈されたスラリーに、水中25wt%溶液中の二塩基性燐酸
アンモニウム34gを、高速度で混合している間に加え
た。このスラリーの粘度は直ちに上昇した。このスラリ
ーのpHは7.8であった。この混合物に、11.2gの85%燐酸
を加えた。pHは7.0に落ちた。粘度を下げるために、こ
のスラリーに追加の550ミリリットルの水を加える必要
があった。このスラリーをスプレー乾燥して平均粒度65
μmの粒子を製造した。このスプレー乾燥した生成物を
空気中で1時間、1000゜F(538℃)で焼成した。この焼
成した粒子を次いで耐磨耗性について試験し、磨耗指数
19.2を有することを見いだした。
例5 この例は、ホスフェート源として一塩基性燐酸アンモ
ニウムを用いる粘土−ホスフェート−バインダーの調製
を述べる。この調製において、1639gの70wt%カオリン
粘土スラリーに、717ミリリットルの水を加えることに
よって40wt%に希釈した。得られた混合物をウォリング
ブレンダー(Waring blender)中で高速で攪拌した。
前記70wt%粘土スラリーは、Thiele Grade RC−32と
呼ばれる商業グレードの材料である。この希釈されたス
ラリーに、水中25wt%の溶液中の一塩基性燐酸アンモニ
ウム34gを、高速度で混合している間に加えた。このス
ラリーの粘度が急速に上昇した。このスラリーのpHは6.
3であった。この混合物に18ミリリットルの濃水酸化ア
ンモニウムを加えた。pHは7.0に上がった。このスラリ
ーをスプレー乾燥して平均粒度65μmの粒子を製造し
た。このスプレー乾燥した生成物を空気中で1時間、10
00゜F(538℃)で焼成した。この焼成した粒子を次いで
耐磨耗性について試験し、磨耗指数8.4を有することを
見いだした。
例6 この例は、ホスフェート源として二塩基性燐酸アンモ
ニウムプラス燐酸を用いる粘土−ホスフェート−バイン
ダーの調製を述べる。この調製において、1637gの70wt
%カオリン粘土スラリーに、727ミリリットルの水を加
えることによって40wt%に希釈した。得られた混合物を
ウォリングブレンダー(Waring blender)中で高速で
攪拌した。前記70wt%粘土スラリーは、Thiele Grade
RC−32と呼ばれる商業グレードの材料である。この希
釈されたスラリーに、水中25wt%溶液中の二塩基性燐酸
アンモニウム34gを、高速度で混合している間に加え
た。このスラリーのpHは7.3であった。この混合物に、2
3.6gの85%燐酸を加えた。pHは6.5に落ちた。このスラ
リーをスプレー乾燥して平均粒度65μmの粒子を製造し
た。このスプレー乾燥した生成物を空気中で1時間、10
00゜F(538℃)で焼成した。この焼成した粒子を次いで
耐磨耗性について試験し、磨耗指数12.8を有することを
見いだした。
例7 この例は、ホスフェート源として燐酸を用いる粘土−
ホスフェート−バインダーの調製を述べる。この調製に
おいて、1550gの70wt%カオリン粘土スラリーに、872ミ
リリットルの水を加えることによって40wt%に希釈し
た。得られた混合物をウォリングブレンダー(Waring
blender)中で高速で攪拌した。前記70wt%粘土スラリ
ーは、Thiele Grade RC−32と呼ばれる商業グレード
の材料である。この希釈されたスラリーに、78gの濃度8
5%の燐酸を、高速度で混合している間に加えた。この
スラリーのpHは2.1であった。このスラリーの粘度が急
速に上昇した。このスラリーをスプレー乾燥して平均粒
度65μmの粒子を製造した。このスプレー乾燥した生成
物を空気中で1時間、1350゜F(732℃)で焼成した。こ
の焼成した粒子を次いで耐磨耗性について試験し、磨耗
指数17を有することを見いだした。
例8 この例は、ホスフェート源として燐酸を用いる粘土−
ホスフェート−バインダーの調製を述べる。この調製に
おいて、1615gの70wt%カオリン粘土スラリーに、846ミ
リリットルの水を加えることによって40wt%に希釈し
た。得られた混合物をウォリングブレンダー(Waring
blender)中で高速で攪拌した。前記70wt%粘土スラリ
ーは、Thiele Grade RC−32と呼ばれる商業グレード
の材料である。この希釈されたスラリーに、39gの濃度8
5%の燐酸を、高速度で混合している間に加えた。この
スラリーのpHは2.7であった。このスラリーの粘度が急
速に上昇した。このスラリーをスプレー乾燥して平均粒
度65μmの粒子を製造した。このスプレー乾燥した生成
物を空気中で1時間、1350゜F(732℃)で焼成した。こ
の焼成した粒子を次いで耐磨耗性について試験し、磨耗
指数3.3を有することを見いだした。
例9 この例は、粘土−ホスフェートバインダーを用いて耐
磨耗性物質に形成された無定形触媒を含む粒子の調製を
述べる。前記無定形触媒はCondea Chemieから得られ、
Pural SBと呼ばれるゲル状アルミナであった。これは
アルミナ1gあたり0.5ミリグラム当量の酢酸中に水中26.
5wt%のアルミナスラリーを分散させることによりバイ
ンダー中に含有せしめるためのものとして調製した。前
記粘土バインダーは、ウォリングブレンダー(Waring
blender)中で、1121gの70wt%のカオリン粘土スラリー
を479ミリリットルの水で希釈することにより調製し
た。この希釈した粘土に31.4gの二塩基性燐酸アンモニ
ウムを100ミリリットルの水に溶解したものを加えた。
この粘土スラリーの粘度は直ちに上昇した。この分散し
たアルミナスラリーを前記粘度スラリープラス500ミリ
リットルの水に加え、粘度を減らした。得られた混合物
のpHは7.3であった。このスラリーをスプレー乾燥して
約65μmの粒子を製造した。このスプレー乾燥した生成
物を空気中で1時間、1000゜F(538℃)で焼成した。こ
の焼成した粒子を次いで耐磨耗性について試験し、磨耗
指数3.8を有することを見いだした。
例10 この例は、粘土−ホスフェートバインダーを用いて耐
磨耗性物質に形成された無定形触媒を含む粒子の調製を
述べる。前記無定形触媒はゲル状アルミナ及び活性アル
ミナの混合物であった。このゲル状アルミナは、Condea
Chemieから得られ、Pural SBと呼ばれる。前記活性
アルミナは、Alcoa chemical companyから得られ、グ
レードCP 1.5と呼ばれる。前記ゲル状アルミナはアル
ミナ1gあたり0.5ミリグラム当量の酢酸中に水中30wt%
のアルミナスラリーを分散させることにより、バインダ
ー中に含有せしめるためのものとして調製した。前記活
性アルミナは、464ミリリットルの水中にその250gをス
ラリー化することにより調製した。前記粘土バインダー
は、ウォリングブレンダー(Waring blender)中で、8
40gの70wt%のカオリン粘土スラリーを470ミリリットル
の水で希釈することにより調製した。この希釈した粘土
に17.5gの二塩基性燐酸アンモニウムを50ミリリットル
の水に溶解したものを加えた。この粘土スラリーの粘度
は直ちに上昇した。この分散したアルミナスラリーを前
記粘土スラリーに加え、次に活性アルミナスラリーを加
えた。得られた混合物のpHは8.0であった。このスラリ
ーをスプレー乾燥して約65μmの粒子を製造した。この
スプレー乾燥した生成物を空気中で1時間、1000゜F(5
38℃)で焼成した。この焼成した粒子を次いで耐磨耗性
について試験し、磨耗指数0.8を有することを見いだし
た。
例11 この例は、粘土−ホスフェートバインダーを用いて耐
磨耗性物質に形成された無定形触媒を含む粒子の調製を
述べる。前記無定形触媒はゲル状アルミナ及び活性アル
ミナの混合物であった。このゲル状アルミナは、Condea
Chemieから得られ、Pural SBと呼ばれる。前記活性
アルミナは、Alcoa chemical companyから得られ、グ
レードCP 1.5と呼ばれる。前記ゲル状アルミナはアル
ミナ1gあたり0.5ミリグラム当量の硝酸中に水中20wt%
のアルミナスラリーを分散させることにより、バインダ
ー中に含有せしめるためのものとして調製した。前記活
性アルミナは、464ミリリットルの水中にその250gをス
ラリー化することにより調製した。前記粘土バインダー
は、ウォリングブレンダー(Waring blender)中で、1
008gの70wt%のカオリン粘土スラリーを1507ミリリット
ルの水で希釈することにより調製した。この希釈した粘
土に96gの一塩基性燐酸アンモニウムを150ミリリットル
の水に溶解したものを加えた。この粘土スラリーの粘度
は直ちに上昇した。この分散したアルミナスラリーを前
記粘度スラリーに加え、次に活性アルミナスラリーを加
えた。得られた混合物のpHは6.1であった。このスラリ
ーをスプレー乾燥して約65μmの粒子を製造した。この
スプレー乾燥した生成物を空気中で1時間、1000゜F(5
38℃)で焼成した。この焼成した粒子を次いで耐磨耗性
について試験し、磨耗指数1.6を有することを見いだし
た。
例12 この例は、粘土−ホスフェートバインダーを用いて耐
磨耗性物質に形成された無定形触媒を含む粒子の調製を
述べる。前記無定形触媒はゲル状アルミナ及び活性アル
ミナの混合物であった。このゲル状アルミナは、Condea
Chemieから得られ、Pural SBと呼ばれる。前記活性
アルミナは、Alcoa chemical companyから得られ、グ
レードCP 1.5と呼ばれる。前記ゲル状アルミナはアル
ミナ1gあたり0.5ミリグラム当量の硝酸中に水中20wt%
のアルミナスラリーを分散させることにより、バインダ
ー中に含有せしめるためのものとして調製した。前記活
性アルミナは、464ミリリットルの水中にその250gをス
ラリー化することにより調製した。前記粘土バインダー
は、ウォリングブレンダー(Waring blender)中で、1
008gの70wt%のカオリン粘土スラリーを1507ミリリット
ルの水で希釈することにより調製した。この希釈した粘
土に48gの一塩基性燐酸アンモニウムを100ミリリットル
の水に溶解したものプラス48gの85%燐酸を加えた。こ
の粘土スラリーの粘度は直ちに上昇した。この分散した
アルミナスラリーを前記粘土スラリーに加え、次に活性
アルミナスラリーを加えた。得られた混合物のpHは3.5
であった。このスラリーをスプレー乾燥して約65μmの
粒子を製造した。このスプレー乾燥した生成物を空気中
で1時間、1000゜F(538℃)で焼成した。この焼成した
粒子を次いで耐磨耗性について試験し、磨耗指数0.37を
有することを見いだした。
例13 この例は、粘土−ホスフェートバインダーを用いて耐
磨耗性物質に形成された合成ゼオライト触媒を含む粒子
の調製を述べる。前記合成ゼオライト触媒はMobil Che
mical Corporationから得られるZSM−5型触媒であ
る。前記粘土バインダーは、ウォリングブレンダー(Wa
ring blender)中で、1432gの70wt%のカオリン粘土ス
ラリーを342ミリリットルの水で希釈することにより調
製した。この希釈した粘土に25wt%水溶液中の34gの二
塩基性燐酸アンモニウムをを加えた。この粘土スラリー
の粘度は直ちに上昇した。前記ZSM−5ゼオライトを水
中にスラリー化した。このスラリーの固体含量は31.6wt
%であった。得られた混合物のpHは6.4であった。この
スラリーをスプレー乾燥して約65μmの粒子を製造し
た。このスプレー乾燥した生成物を空気中で1時間、10
00゜F(538℃)で焼成した。この焼成した粒子を次いで
耐磨耗性について試験し、磨耗指数1.6を有することを
見いだした。この触媒はまた、スチーム脱活の後、活性
について試験し、活性指数23.8であることを見いだし
た。
例14 この例は、粘土−ホスフェートバインダーを用いて耐
磨耗性物質に形成された合成ゼオライト触媒を含む粒子
の調製を述べる。前記合成ゼオライト触媒はMobil Che
mical Corporationから得られるZSM−5型触媒であ
る。前記粘土バインダーは、ウォリングブレンダー(Wa
ring blender)中で、1374gの70wt%のカオリン粘土ス
ラリーを342ミリリットルの水で希釈することにより調
製した。この希釈した粘土に121gの85%燐酸をを加え
た。この粘土スラリーの粘度は直ちに上昇した。前記ZS
M−5ゼオライトを水中にスラリー化した。このスラリ
ーの固体含量は18.6wt%であった。得られた混合物のpH
は4.0であった。このスラリーをスプレー乾燥して約65
μmの粒子を製造した。このスプレー乾燥した生成物を
空気中で1時間、1000゜F(538℃)で焼成した。この焼
成した粒子を次いで耐磨耗性について試験し、磨耗指数
1.2を有することを見いだした。この触媒はまた、スチ
ーム脱活の後、活性について試験し、活性指数12.7であ
ることを見いだした。
例15 この例は、粘土−ホスフェートバインダーを用いて耐
磨耗性物質に形成された合成ゼオライト触媒を含む粒子
の調製を述べる。前記合成ゼオライト触媒はMobil Che
mical Corporationから得られるZSM−5型触媒であ
る。前記粘土バインダーは、ウォリングブレンダー(Wa
ring blender)中で、1586gの60wt%のカオリン粘土ス
ラリーを650ミリリットルの水で希釈することにより調
製した。この希釈した粘土に19gの85%燐酸をを加え
た。この粘土スラリーの粘度は直ちに上昇し、pHは2.4
に落ちた。この酸性化された粘度スラリーに350gの二塩
基性燐酸アンモニウムの40wt%溶液を加えた。pHは7.42
に上昇した。前記ZSM−5ゼオライトを、その63gを水中
にスラリー化することにより調製した。このスラリーの
固体含量は26.0wt%であった。このスラリーを前記粘土
スラリーに加え、前記ウォリングブレンダー中で混合し
た。この混合物のpHは7.3であった。このスラリーをス
プレー乾燥して約65μmの粒子を製造した。このスプレ
ー乾燥した生成物を空気中で1時間、1350゜F(732℃)
で焼成した。この焼成した粒子を次いで耐磨耗性につい
て試験し、磨耗指数4.4を有することを見いだした。こ
の触媒はまた、スチーム脱活の後、活性について試験
し、活性指数24であることを見いだした。
例16 この例は、無定形触媒を組み合わせたホージャサイト
を含み、粘土−ホスフェートバインダーを用いて耐磨耗
性物質に形成された粒子の調製を述べる。前記無定形触
媒はCondea Chemieから得られ、Pural SBと呼ばれる
ゲル状アルミナであった。これはアルミナ1gあたり0.5
ミリグラム当量の酢酸中に水中20wt%のアルミナスラリ
ーを分散させることにより、バインダー中に含有せしめ
るためのものとして調製した。前記粘土バインダーは、
1146gの70wt%のカオリン粘土スラリーを736ミリミリッ
トルの水で希釈し、200gのREYゼオライトを前記粘度ス
ラリーに加え、ウォリングブレンダー(Waring blende
r)中で高速度で混合することにより調製した。この粘
土−REYスラリーに24gの二塩基性燐酸アンモニウムを75
ミリリットルの水に溶解したものを加えた。この粘土ス
ラリーの粘度は直ちに上昇した。この分散したアルミナ
を前記粘土スラリーに加えた。この混合物のpHは6.9で
あった。このスラリーをスプレー乾燥して約65μmの粒
子を製造した。このスプレー乾燥した生成物を空気中で
1時間、1000゜F(538℃)で焼成した。この焼成した粒
子を次いで耐磨耗性について試験し、磨耗指数1.5を有
することを見いだした。この触媒をスチーム脱活後、活
性について試験したところ、活性指数77.3を有すること
が見いだされた。
例17 この例は、粘土−ホスフェートバインダーを用いて耐
磨耗性物質に形成されたホージャサイトゼオライト触媒
を含む粒子の調製を述べる。前記ホージャサイトゼオラ
イトは、希土類交換Y−ホージャサイトである。前記粘
土バインダーは、ウォリングブレンダー(Waring blen
der)中で、1416gの70wt%のカオリン粘土スラリーを58
5ミリリットルの水で希釈することにより調製した。こ
の希釈した粘土に、44%のREYを含有するスラリー339g
を加え、高速度で混合した。このスラリーに、114gの85
%燐酸を加えた。この粘土スラリーの粘度は直ちに上昇
した。得られた混合物のpHは4.0であった。このスラリ
ーをスプレー乾燥して約65μmの粒子を製造した。この
スプレー乾燥した生成物を空気中で1時間、1000゜F(5
38℃)で焼成した。この焼成した粒子を次いで耐磨耗性
について試験し、磨耗指数1.1を有することを見いだし
た。この触媒はまた、スチーム脱活の後、活性について
試験し、活性指数15.8を有することを見いだした。
例18 この例は、粘土−ホスフェートバインダーを用いて耐
磨耗性物質に形成されたホージャサイトゼオライト触媒
を含む粒子の調製を述べる。前記ホージャサイトゼオラ
イトは、超安定Y−ホージャサイトである。前記粘土バ
インダーは、ウォリングブレンダー(Waring blende
r)中で、852gの70wt%のカオリン粘土スラリーを1500
ミリリットルの水で希釈することにより調製した。この
希釈した粘土に、250gの超安定Y−ホージャサイトを加
え、高速度で混合した。このスラリーに、98gの85%燐
酸を加えた。この粘土スラリーの粘度は直ちに上昇し
た。得られた混合物のpHは3.0であった。このスラリー
をスプレー乾燥して約65μmの粒子を製造した。このス
プレー乾燥した生成物を空気中で1時間、1000゜F(538
℃)で焼成した。この焼成した粒子を次いで耐磨耗性に
ついて試験し、磨耗指数1.5を有することを見いだし
た。この触媒はまた、スチーム脱活の後、活性について
試験し、活性指数68.2を有することを見いだした。
例19 この例は、従来のアルミナゲルバインダーを用いて耐
磨耗性物質に形成されたホージャサイトゼオライト触媒
を含む粒子の調製を述べる。前記ホージャサイト成分
は、高希土類交換Y−ホージャサイトと低希土類交換Y
−ホージャサイトの混合物である。前記アルミナゲル
は、水1083gミリリットル中に167gのCondea SBアルミ
ナをスラリー化し、これを34ミリリットルの蟻酸でコロ
イド状溶液にすることにより調製した。前記ホージャサ
イト成分は乾燥ベースで合計125gであり、294gの粘土と
共に600ミリリットルの水中にスラリー化した。このス
ラリーをウォリングブレンダー(Waring blender)中
で高速度で混合し、この混合物に前記アルミナゲルを加
えた。このスラリーをスプレー乾燥して約65μmの粒子
を製造した。このスプレー乾燥した粒子を1350゜F(732
℃)で焼成した。この焼成した粒子を次いで耐磨耗性に
ついて試験し、磨耗指数7.0を有することを見いだし
た。この触媒はまた、スチーム脱活の後、活性について
試験し、活性指数80を有することを見いだした。
例20 この例は、粘土ホスフェートバインダーを用いて耐磨
耗性物質に形成されたホージャサイトゼオライト触媒を
含む粒子の調製を述べる。前記ホージャサイト成分は、
高希土類交換Y−ホージャサイトと低希土類Y−ホージ
ャサイトの混合物である。前記ホージャサイト成分は乾
燥ベースで合計250gであり、125gのAlcoa CP−1.5活性
化アルミナと共に1350ミリリットルの水中にスラリー化
した。このスラリーに980gの60wt%の粘土スラリーを加
えた。この混合物をウォリングブレンダー(Waring bl
ender)中で高速度で攪拌した。25wt%の二塩基性燐酸
アンモニウムを含む重さ85.3gの溶液を、このスラリー
に加えた。このスラリーの粘度は直ちに上昇した。この
スラリーのpHは8.2であった。このスラリーをスプレー
乾燥して約65μmの粒子を製造した。このスプレー乾燥
した粒子を1350゜F(732℃)で焼成した。この焼成した
粒子を次いで耐磨耗性について試験し、磨耗指数0.8を
有することを見いだした。この触媒はまた、スチーム脱
活の後、活性について試験し、活性指数85を有すること
を見いだした。
最後に、ここに述べた方法に用いられた条件は、用い
られる特定の物質に適したものであろうということを、
当業者は理解するであろう。先に述べたように、異なっ
た鉱物源からの粘土を用いる結果、幾つかの変形を導入
しうるものである。いずれにせよ、この発明は、概し
て、一般的な論考、特別の例、及び好ましい態様で述べ
たが、これらのいずれも、おのおのがここに述べた全体
の発明概念に限定を加えるものと考えるべきでない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−64743(JP,A) 特開 昭63−252546(JP,A) 米国特許5110776(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 21/00 - 38/74

Claims (25)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次のことを含む耐磨耗性バインダー粒子の
    製造方法: (1)20〜50wt%の粘土を有する粘土スラリーを調製
    し; (2)前記粘土スラリーのpHを1.0〜3.0または14.0〜1
    0.0として、アンモニウム/アルミニウム/ホスフェー
    ト錯体の形成に導く酸化の状態に前記粘土のアルミニウ
    ム成分を置くレベルに、調節し; (3)この粘土スラリーに、オルト燐酸モノアンモニウ
    ム、オルト燐酸ジアンモニウム及びオルト燐酸トリアン
    モニウムからなる群から選ばれる燐酸アンモニウム化合
    物を導入することによりアンモニウムイオン及びホスフ
    ェートイオンを加え、これによってこのスラリーから最
    終的に作られる耐磨耗性バインダー粒子が、1〜20wt%
    のホスフェート及び80〜99wt%の粘土を含むような量
    の、アンモニウムアルミニウムホスフェート錯体を有す
    る粘土スラリーを製造し; (4)このスラリーを乾燥して固体粒子を製造し;そし
    て (5)耐磨耗性バインダー粒子を製造するために前記固
    体粒子を焼成する。
  2. 【請求項2】前記ホスフェートイオンが、前記スラリー
    中に燐酸を導入することにより部分的に与えられる請求
    の範囲1の方法。
  3. 【請求項3】前記ホスフェートイオンが、オルト燐酸モ
    ノアンモニウム及びオルト燐酸ジアンモニウムの混合物
    により供給される請求の範囲1の方法。
  4. 【請求項4】前記ホスフェートイオンが、燐酸と、オル
    ト燐酸モノアンモニウム、オルト燐酸ジアンモニウム及
    びオルト燐酸トリアンモニウムからなる群から選ばれる
    燐酸アンモニウム化合物との混合物により供給される請
    求の範囲1の方法。
  5. 【請求項5】前記耐磨耗性バインダー粒子の10wt%まで
    を占める追加の成分が、前記スラリーの粘土部分の一部
    に替えて入れられる請求の範囲1〜4のいずれか1項の
    方法。
  6. 【請求項6】前記粘土がカオリン粘土である請求の範囲
    1〜5のいずれか1項の方法。
  7. 【請求項7】残りの全ての量の液体媒体を除くために、
    前記粘土スラリーを作るのに用いられた液体媒体の沸点
    より高い温度で、0.2〜24.0時間、前記乾燥から得られ
    た粒子を脱水し、これによって、粉末状の無水の粒子を
    得ることを更に含む請求の範囲1〜6のいずれか1項の
    方法。
  8. 【請求項8】前記焼成を、1000゜F〜1950゜F(538℃〜1
    066℃)の温度で、60分〜240分行う請求の範囲1〜7の
    いずれか1項の方法。
  9. 【請求項9】前記スラリーの粘土濃度を、40wt%にする
    ために追加の量の液体媒体を加える請求の範囲1〜8の
    いずれか1項の方法。
  10. 【請求項10】前記ホスフェートイオンが6.0〜12.0wt
    %のホスフェートを前記耐磨耗性バインダー材料に与え
    る請求の範囲1〜9のいずれか1項の方法。
  11. 【請求項11】前記焼成が耐磨耗性バインダー粒子を用
    いる触媒装置中で行われる請求の範囲1〜10のいずれか
    1項の方法。
  12. 【請求項12】次のことを含む耐磨耗性粘土/ホスフェ
    ート/触媒粒子を調製する方法: (1)20〜50wt%の粘土を有する粘土スラリーを調製
    し; (2)前記粘土スラリーのpHを1.0〜3.0または14.0〜1
    0.0として、アンモニウム/アルミニウム/ホスフェー
    ト錯体の形成に導く酸化の状態に前記粘土のアルミニウ
    ム成分を置くレベルに、調節し; (3)この粘土スラリーに、オルト燐酸モノアンモニウ
    ム、オルト燐酸ジアンモニウム及びオルト燐酸トリアン
    モニウムからなる群から選ばれる燐酸アンモニウム化合
    物を導入することによりアンモニウムイオン及びホスフ
    ェートイオンを加え、これによってこのスラリーから最
    終的に作られる耐磨耗性バインダー粒子が、1〜20wt%
    のホスフェート及び80〜99wt%の粘土を含むような量
    の、アンモニウムアルミニウムホスフェート錯体を有す
    る粘土スラリーを製造し; (4)この粘土/ホスフェート含有化合物スラリーに、
    触媒粒子を混合して粘土/ホスフェート含有化合物/触
    媒粒子スラリーを形成し、この際、前記スラリーは、前
    記スラリーから作られる耐磨耗性粘土/ホスフェート/
    触媒粒子が、前記粒子の3〜60wt%を占めるような量の
    触媒粒子を有するものであり; (5)このスラリーを乾燥して固体粒子を製造し;そし
    て (6)耐磨耗性粘土/ホスフェート/触媒粒子を製造す
    るために前記固体粒子を焼成する。
  13. 【請求項13】次のことを含む耐磨耗性バインダー粒子
    の調製方法: (1)20〜50wt%の粘土を含む粘土スラリーを調製し; (2)前記粘土スラリーをpH1.0〜3.0にし; (3)前記粘土スラリーにホスフェート含有化合物を混
    合して粘土/ホスフェート含有化合物スラリーを形成
    し、ここに、このスラリーは、この粘土/ホスフェート
    含有化合物スラリーから最終的に作られる耐磨耗性バイ
    ンダー粒子が2〜20wt%のホスフェート及び80〜98wt%
    の粘土から構成されるような量のホスフェート含有化合
    物を有し; (4)前記粘土/ホスフェート含有化合物スラリーを乾
    燥して固体粒子を作り;そして (5)耐磨耗性バインダー粒子を製造するために前記固
    体粒子を焼成する。
  14. 【請求項14】次のことを含む耐磨耗性粘土/ホスフェ
    ート/触媒粒子の調製方法: (1)20〜50wt%の粘土を含む粘土スラリーを調製し; (2)前記粘土スラリーをpH1.0〜3.0にし; (3)前記粘土スラリーにホスフェート含有化合物を混
    合して粘土/ホスフェート含有化合物スラリーを形成
    し、ここに、このスラリーは、4.0〜8.0のpHを有する粘
    土/ホスフェート含有化合物スラリーを形成するに充分
    なホスフェートを持ち、前記スラリーから最終的に作ら
    れる粘土/ホスフェート/触媒粒子が2〜20wt%のホス
    フェートを含むような量のホスフェートを提供し; (4)触媒粒子を前記粘土/ホスフェート含有化合物ス
    ラリーに混合して粘土/ホスフェート含有化合物/触媒
    粒子のスラリーを形成し、このスラリーは、このスラリ
    ーから作られる耐磨耗性粘土/ホスフェート/触媒粒子
    がこの粒子の3〜60wt%を占めるような量の触媒粒子を
    有し; (5)前記粘土/ホスフェート含有化合物/触媒粒子ス
    ラリーを乾燥して固体粒子を作り;そして (6)耐磨耗性粘土/ホスフェート/触媒粒子を製造す
    るために前記固体粒子を焼成し、この粒子は3〜60wt%
    の触媒粒子、2〜20wt%のホスフェート及び20〜95wt%
    の粘土を含む。
  15. 【請求項15】次のことを含む耐磨耗性粘土/ホスフェ
    ート/触媒粒子の調製方法: (1)20〜50wt%の粘土を含む粘土スラリーを調製し; (2)前記粘土スラリーをpH14.0〜10.0にし; (3)前記粘土スラリーにホスフェート含有化合物を混
    合して粘土/ホスフェート含有化合物スラリーを形成
    し、ここに、このスラリーは、このスラリーから最終的
    に作られる耐磨耗性バインダー粒子が2〜20wt%のホス
    フェート及び80〜98wt%の粘土から構成されるような量
    のホスフェートを有し; (4)前記粘土/ホスフェート含有化合物スラリーを乾
    燥して固体粒子を作り; (5)耐磨耗性バインダー粒子を製造するために前記固
    体粒子を焼成する。
  16. 【請求項16】次のことを含む耐磨耗性バインダー粒子
    の調製方法:: (1)20〜50wt%の粘土を含む粘土スラリーを調製し; (2)前記粘土スラリーをpH14.0〜10.0にし; (3)前記粘土スラリーにホスフェート含有化合物、補
    助バインダー材料(これらはひとまとめで前記耐磨耗性
    バインダー粒子の補助バインダー成分となる)及び酸を
    混合し、ここにこれらは、粘土/ホスフェート含有化合
    物/補助バインダー材料/酸スラリーを形成するに充分
    であり、このスラリーは、このスラリーから最終的に作
    られる耐磨耗性バインダー粒子が5.25〜60wt%の補助バ
    インダー成分及び40〜94.75wt%の粘土から構成される
    ような量のホスフェートを有し、ここに前記補助バイン
    ダー成分は前記耐磨耗性バインダー粒子が少なくとも0.
    25wt%のホスフェートを含むようにするに充分なホスフ
    ェートを含み; (4)前記粘土/ホスフェート含有化合物スラリーを乾
    燥して固体粒子を作り;そして (5)耐磨耗性バインダー粒子を製造するために前記固
    体粒子を焼成する。
  17. 【請求項17】次のことを含む耐磨耗性粘土/ホスフェ
    ート/補助バインダー材料/触媒粒子の調製方法: (1)20〜50wt%の粘土を含む粘土スラリーを調製し; (2)前記粘土スラリーをpH14.0〜10.0にし; (3)前記粘土スラリーにホスフェート含有化合物及び
    補助バインダー材料(これらはひとまとめで前記耐磨耗
    性粘土/ホスフェート/補助バインダー材料/触媒マト
    リックス粒子の補助バインダー成分となる)を混合し、
    その量は、このスラリーから作られる粘土/ホスフェー
    ト/補助バインダー材料/触媒粒子が5.0〜40wt%の補
    助バインダー成分を含有し、ここに前記補助バインダー
    成分は前記耐磨耗性粘土/ホスフェート/補助バインダ
    ー材料/触媒粒子に少なくとも0.25wt%のホスフェート
    を与えるに充分な量のホスフェートを含み; (4)前記粘土/ホスフェート含有/補助バインダー材
    料スラリーに、充分な量の触媒粒子を混合して粘土/ホ
    スフェート/補助バインダー材料/触媒粒子スラリーを
    作り、ここにこのスラリーは、この方法で最終的に作ら
    れる前記耐磨耗性粘土/ホスフェート/補助バインダー
    材料/触媒マトリックス粒子が3〜60wt%の前記触媒粒
    子を含む量の触媒粒子を含有するものであり; (5)前記粘土/ホスフェート化合物/触媒粒子スラリ
    ーを乾燥して固体粒子を作り; (6)前記固体粒子を焼成して耐磨耗性粘土/ホスフェ
    ート/補助バインダー材料/触媒粒子を製造し、ここ
    に、この粒子は3〜60wt%の触媒粒子、20〜91.75wt%
    の粘土、及び5.25〜40wt%の補助バインダー成分を含
    み、ここに、前記補助バインダー成分は前記耐磨耗性粘
    土/ホスフェート/補助バインダー材料/触媒粒子が少
    なくとも0.25wt%のホスフェートを含むようにするに充
    分なホスフェート含有化合物を含有する。
  18. 【請求項18】次の方法で作られた耐磨耗性バインダー
    粒子: (1)20〜50wt%の粘土を有する粘土スラリーを調製
    し; (2)前記粘土スラリーのpHを1.0〜3.0または14.0〜1
    0.0として、アンモニウム/アルミニウム/ホスフェー
    ト錯体の形成に導く酸化の状態に前記粘土のアルミニウ
    ム成分を置くレベルに、調節し; (3)この粘土スラリーに、オルト燐酸モノアンモニウ
    ム、オルト燐酸ジアンモニウム及びオルト燐酸トリアン
    モニウムからなる群から選ばれる燐酸アンモニウム化合
    物を導入することによりアンモニウムイオン及びホスフ
    ェートイオンを加え、これによってこのスラリーから最
    終的に作られる耐磨耗性バインダー粒子が、1〜20wt%
    のホスフェート及び80〜99wt%の粘土を含むような量
    の、アンモニウムアルミニウムホスフェート錯体を有す
    る粘土スラリーを製造し; (4)このスラリーを乾燥して固体粒子を製造し;そし
    て (5)耐磨耗性バインダー粒子を製造するために前記固
    体粒子を焼成する。
  19. 【請求項19】次の方法で作られた耐磨耗性粘土/ホス
    フェート/触媒粒子: (1)20〜50wt%の粘土を有する粘土スラリーを調製
    し; (2)前記粘土スラリーのpHを1.0〜3.0または14.0〜1
    0.0として、4アンモニウム/アルミニウム/ホスフェ
    ート錯体の形成に導く酸化の状態に前記粘土のアルミニ
    ウム成分を置くレベルに、調節し; (3)この粘土スラリーに、オルト燐酸モノアンモニウ
    ム、オルト燐酸ジアンモニウム及びオルト燐酸トリアン
    モニウムからなる群から選ばれる燐酸アンモニウム化合
    物を導入することによりアンモニウムイオン及びホスフ
    ェートイオンを加え、これによってこのスラリーから最
    終的に作られる耐磨耗性バインダー粒子が、1〜20wt%
    のホスフェート及び80〜99wt%の粘土を含むような量
    の、アンモニウムアルミニウムホスフェート錯体を有す
    る粘土スラリーを製造し; (4)この粘土/ホスフェート含有化合物スラリーに、
    触媒粒子を混合して粘土/ホスフェート含有化合物/触
    媒粒子スラリーを形成し、この際、前記スラリーは、前
    記スラリーから作られる耐磨耗性粘土/ホスフェート/
    触媒粒子が、前記粒子の3〜60wt%を占めるような量の
    触媒粒子を有するものであり; (5)このスラリーを乾燥して固体粒子を製造し;そし
    て (6)耐磨耗性粘土/ホスフェート/触媒粒子を製造す
    るために前記固体粒子を焼成する。
  20. 【請求項20】次の方法で作られた耐磨耗性バインダー
    粒子: (1)20〜50wt%の粘土を含む粘土スラリーを調製し; (2)前記粘土スラリーをpH1.0〜3.0にし; (3)前記粘土スラリーにホスフェート含有化合物を混
    合して粘土/ホスフェート含有化合物スラリーを形成
    し、ここにこのスラリーは、この粘土/ホスフェート含
    有化合物スラリーから最終的に作られる耐磨耗性バイン
    ダー粒子が2〜20wt%のホスフェート及び80〜98wt%の
    粘土から構成されるような量のホスフェート含有化合物
    を有し; (4)前記粘土/ホスフェート含有化合物スラリーを乾
    燥して固体粒子を作り;そして (5)耐磨耗性バインダー粒子を製造するために前記固
    体粒子を焼成する。
  21. 【請求項21】次の方法で作られた耐磨耗性粘土/ホス
    フェート/触媒粒子: (1)20〜50wt%の粘土を含む粘土スラリーを調製し; (2)前記粘土スラリーをpH1.0〜3.0にし; (3)前記粘土スラリーにホスフェート含有化合物を混
    合して粘土/ホスフェート含有化合物スラリーを形成
    し、ここにこのスラリーは、4.0〜8.0のpHを有する粘土
    /ホスフェート含有化合物スラリーを形成するに充分な
    ホスフェートを持ち、前記スラリーから最終的に作られ
    る粘土/ホスフェート/触媒粒子が2〜20wt%のホスフ
    ェートを含むような量のホスフェートを提供し; (4)触媒粒子を前記粘土/ホスフェート含有化合物ス
    ラリーに混合して粘土/ホスフェート含有化合物/触媒
    粒子のスラリーを形成し、このスラリーは、このスラリ
    ーから作られる耐磨耗性粘土/ホスフェート/触媒粒子
    がこの粒子の3〜60wt5を占めるような量の触媒粒子を
    有し; (5)前記粘土/ホスフェート含有化合物/触媒粒子ス
    ラリーを乾燥して固体粒子を作り;そして (6)耐磨耗性粘土/ホスフェート/触媒粒子を製造す
    るために前記固体粒子を焼成し、この粒子は3〜60wt%
    の触媒粒子、2〜20wt%のホスフェート及び20〜95wt%
    の粘土を含む。
  22. 【請求項22】次の方法で作られた耐磨耗性粘土/ホス
    フェート/触媒粒子: (1)20〜50wt%の粘土を含む粘土スラリーを調製し; (2)前記粘土スラリーをpH14.0〜10.0にし; (3)前記粘土スラリーにホスフェート含有化合物を混
    合して粘土/ホスフェート含有化合物スラリーを形成
    し、ここにこのスラリーは、このスラリーから最終的に
    作られる耐磨耗性バインダー粒子が2〜20wt%のホスフ
    ェート及び80〜98wt%の粘土から構成されるような量の
    ホスフェートを有し; (4)前記粘土/ホスフェート含有化合物スラリーを乾
    燥して固体粒子を作り; (5)耐磨耗性バインダー粒子を製造するために前記固
    体粒子を焼成する。
  23. 【請求項23】次の方法で作られた耐磨耗性粘土/ホス
    フェート/触媒粒子: (1)20〜50wt%の粘土を含む粘土スラリーを調製し; (2)前記粘土スラリーをpH14.0〜10.0にし; (3)前記粘土スラリーにホスフェート含有化合物及び
    補助バインダー材料(これらはひとまとめで耐磨耗性バ
    インダー粒子の補助バインダー成分となる)を混合して
    粘土/ホスフェート含有化合物/補助バインダー材料ス
    ラリーを形成し、ここにこのスラリーは、この粘土/ホ
    スフェート含有化合物/補助バインダー材料スラリーか
    ら最終的に作られる耐磨耗性バインダー粒子が5.25〜60
    wt%の補助バインダー成分及び40〜94.75wt%の粘土成
    分から構成されるような量の補助バインダー成分を有
    し、ここに前記補助バインダー成分は前記耐磨耗性バイ
    ンダー粒子に少なくとも0.25wt%のホスフェートを与え
    るに充分な量のホスフェートを含み; (4)前記粘土/ホスフェート/補助バインダー材料ス
    ラリーを乾燥して固体粒子を作り;そして (5)耐磨耗性バインダー粒子を製造するために前記固
    体粒子を焼成する。
  24. 【請求項24】次の方法で作られた耐磨耗性バインダー
    粒子: (1)20〜50wt%の粘土を含む粘土スラリーを調製し; (2)前記粘土スラリーをpH14.0〜10.0にし; (3)前記粘土スラリーにホスフェート含有化合物、補
    助バインダー材料(これらはひとまとめで耐磨耗性バイ
    ンダー粒子の補助バインダー成分となる)及び酸を混合
    し、ここにこれらは、粘土/ホスフェート含有化合物/
    補助バインダー材料/酸スラリーを形成するに充分であ
    り、このスラリーは、このスラリーから最終的に作られ
    る耐磨耗性バインダー粒子が5.25〜60wt%の補助バイン
    ダー成分及び40〜94.75wt%の粘土から構成されるよう
    な量のホスフェートを有し、ここに前記補助バインダー
    成分は前記耐磨耗性バインダー粒子が少なくとも0.25wt
    %のホスフェートを含むようにするに充分なホスフェー
    トを含み; (4)前記粘土/ホスフェート含有化合物スラリーを乾
    燥して固体粒子を作り;そして (5)耐磨耗性バインダー粒子を製造するために前記固
    体粒子を焼成する。
  25. 【請求項25】次の方法により作られた耐磨耗性粘土/
    ホスフェート/補助バインダー材料/触媒粒子: (1)20〜50wt%の粘土を含む粘土スラリーを調製し; (2)前記粘土スラリーをpH14.0〜10.0にし; (3)前記粘土スラリーにホスフェート含有化合物及び
    補助バインダー材料(これらはひとまとめで耐磨耗性粘
    土/ホスフェート/補助バインダー材料/触媒マトリッ
    クス粒子の補助バインダー成分となる)を混合し、その
    量は、このスラリーから作られる粘土/ホスフェート/
    補助バインダー材料/触媒粒子が5.0〜40wt%の補助バ
    インダー成分を含有し、ここに前記補助バインダー成分
    は耐磨耗性粘土/ホスフェート/補助バインダー材料/
    触媒粒子に少なくとも0.25wt%のホスフェートを与える
    に充分な量のホスフェートを含み; (4)前記粘土/ホスフェート含有/補助バインダー材
    料スラリーに、充分な量の触媒粒子を混合して粘土/ホ
    スフェート/補助バインダー材料/触媒粒子スラリーを
    作り、ここにこのスラリーは、この方法で最終的に作ら
    れる前記耐磨耗性粘土/ホスフェート/補助バインダー
    材料/触媒マトリックス粒子が3〜60wt%の前記触媒粒
    子を含む量の触媒粒子を含有するものであり; (5)前記粘土/ホスフェート化合物/触媒粒子スラリ
    ーを乾燥して固体粒子を作り; (6)前記固体粒子を焼成して耐磨耗性粘土/ホスフェ
    ート/補助バインダー材料/触媒粒子を製造し、この粒
    子は3〜60wt%の触媒粒子、20〜91.75wt%の粘土、及
    び5.25〜40wt%の補助バインダー成分を含み、ここに、
    前記補助バインダー成分は前記耐磨耗性粘土/ホスフェ
    ート/補助バインダー材料/触媒粒子が少なくとも0.25
    wt%のホスフェートを含むようにするに充分なホスフェ
    ート含有化合物を含有する。
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