JP3329209B2 - パワーステアリング装置におけるハンドル角補正装置及び車両 - Google Patents
パワーステアリング装置におけるハンドル角補正装置及び車両Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パワーステアリン
グ装置を備えたフォークリフト等の車両において、ハン
ドル角と操舵輪の切れ角との位置関係のずれを補正する
パワーステアリング装置におけるハンドル角補正装置及
び車両に関するものである。
グ装置を備えたフォークリフト等の車両において、ハン
ドル角と操舵輪の切れ角との位置関係のずれを補正する
パワーステアリング装置におけるハンドル角補正装置及
び車両に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、パワーステアリング装置として、
ハンドルの操作量に応じた油量をステアリングシリンダ
に供給して操舵輪を操向させる全油圧式パワーステアリ
ング装置が知られている。
ハンドルの操作量に応じた油量をステアリングシリンダ
に供給して操舵輪を操向させる全油圧式パワーステアリ
ング装置が知られている。
【0003】例えばフォークリフト等の産業車両では、
荷役作業等の操作をしながら片手でハンドル操作できる
ようにハンドルにノブが設けられている。そのため、オ
ペレータはノブの位置を目安に操舵輪の切れ角が直進姿
勢にあるか否かの判断を行う場合がある。しかし、ハン
ドルの操作量に応じて吐出される油量が全てステアリン
グシリンダの駆動に使用されるとは限らず、ハンドルの
操作速度が比較的遅い場合などにはオービットロール効
率(実吐出量/理論吐出量)が低下する。そのため、ノ
ブ位置と操舵輪の切れ角との位置関係にずれが発生する
ことになる。また、ステアリングシリンダ等におけるオ
イルリークによっても、ノブの位置ずれが発生する。
荷役作業等の操作をしながら片手でハンドル操作できる
ようにハンドルにノブが設けられている。そのため、オ
ペレータはノブの位置を目安に操舵輪の切れ角が直進姿
勢にあるか否かの判断を行う場合がある。しかし、ハン
ドルの操作量に応じて吐出される油量が全てステアリン
グシリンダの駆動に使用されるとは限らず、ハンドルの
操作速度が比較的遅い場合などにはオービットロール効
率(実吐出量/理論吐出量)が低下する。そのため、ノ
ブ位置と操舵輪の切れ角との位置関係にずれが発生する
ことになる。また、ステアリングシリンダ等におけるオ
イルリークによっても、ノブの位置ずれが発生する。
【0004】この種の問題を解決するため、例えば特公
平3−30544号公報や特公平4−24270号公報
等には、操舵輪の切れ角に対するハンドル角のずれを補
正するハンドル角補正装置が開示されている。図9は、
特公平4−24270号公報に開示されたハンドル角補
正装置を示したものである。
平3−30544号公報や特公平4−24270号公報
等には、操舵輪の切れ角に対するハンドル角のずれを補
正するハンドル角補正装置が開示されている。図9は、
特公平4−24270号公報に開示されたハンドル角補
正装置を示したものである。
【0005】同図に示すように、全油圧式のパワーステ
アリング装置51は、ハンドル52により操作されるス
テアリングユニット53と、操舵輪(図示せず)を操向
させるステアリングシリンダ54と、ステアリングユニ
ット53とステアリングシリンダ54とを連結する油圧
ライン55,56とを備える。油圧ライン55,56
は、ハンドル52の操舵方向に応じて操舵時には一方の
ラインがステアリングポンプ57からの加圧作動油を給
送する給送ラインとなり、他方のラインが作動油タンク
58へ油を戻す返送ラインとなる。両油圧ライン55,
56を連結するドレーン油ライン59の途中には電磁切
換弁60が設けられている。
アリング装置51は、ハンドル52により操作されるス
テアリングユニット53と、操舵輪(図示せず)を操向
させるステアリングシリンダ54と、ステアリングユニ
ット53とステアリングシリンダ54とを連結する油圧
ライン55,56とを備える。油圧ライン55,56
は、ハンドル52の操舵方向に応じて操舵時には一方の
ラインがステアリングポンプ57からの加圧作動油を給
送する給送ラインとなり、他方のラインが作動油タンク
58へ油を戻す返送ラインとなる。両油圧ライン55,
56を連結するドレーン油ライン59の途中には電磁切
換弁60が設けられている。
【0006】制御手段61には、ハンドル回転角センサ
62からのハンドル回転角信号θabs と、シリンダ位置
センサ63からのシリンダストローク信号sとが入力さ
れる。制御手段61は図8に示すマップMを用いてハン
ドル回転角度θabs から目標シリンダストロークxgを
求め、信号sから求まる実際のシリンダストロークxと
目標シリンダストロークxgとの偏差が許容値を越える
と、ソレノイド64を励磁させて電磁切換弁60を開弁
させるようにしていた。
62からのハンドル回転角信号θabs と、シリンダ位置
センサ63からのシリンダストローク信号sとが入力さ
れる。制御手段61は図8に示すマップMを用いてハン
ドル回転角度θabs から目標シリンダストロークxgを
求め、信号sから求まる実際のシリンダストロークxと
目標シリンダストロークxgとの偏差が許容値を越える
と、ソレノイド64を励磁させて電磁切換弁60を開弁
させるようにしていた。
【0007】電磁切換弁60が開弁されることにより、
油圧ライン55,56の一方の給送ラインから他方の返
送ラインに作動油の一部がドレーン油ライン59を通っ
て作動油タンク58に流出(還流)し、ハンドル位置が
操舵輪の切れ角に応じた正規の位置に許容値内で補正さ
れるまでハンドル52が空転状態とされ、ハンドル52
の位置補正が実施される。
油圧ライン55,56の一方の給送ラインから他方の返
送ラインに作動油の一部がドレーン油ライン59を通っ
て作動油タンク58に流出(還流)し、ハンドル位置が
操舵輪の切れ角に応じた正規の位置に許容値内で補正さ
れるまでハンドル52が空転状態とされ、ハンドル52
の位置補正が実施される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、操舵輪がス
トロークエンドに達したらハンドル52に伝わる抵抗感
が大きくなるので、その手応えからハンドル52を切角
一杯まで切ったことが分かる。しかしながら、操舵輪が
ストロークエンドに達したときに、たまたま補正実行中
であると、ハンドルが空転してハンドル52には抵抗感
が伝わらないためストロークエンドに達したことが分か
らないという不具合があった。そのため、ハンドル52
を切角一杯まで切り終えているにも拘わらず、ハンドル
52を回転操作し続けることとなり、オペレータに余分
なハンドル回転操作を強いるという不具合があった。ま
た、ハンドル52を切角一杯まで操作したつもりでも手
応え(抵抗感)がないことが、ハンドル操作上の違和感
となっていた。
トロークエンドに達したらハンドル52に伝わる抵抗感
が大きくなるので、その手応えからハンドル52を切角
一杯まで切ったことが分かる。しかしながら、操舵輪が
ストロークエンドに達したときに、たまたま補正実行中
であると、ハンドルが空転してハンドル52には抵抗感
が伝わらないためストロークエンドに達したことが分か
らないという不具合があった。そのため、ハンドル52
を切角一杯まで切り終えているにも拘わらず、ハンドル
52を回転操作し続けることとなり、オペレータに余分
なハンドル回転操作を強いるという不具合があった。ま
た、ハンドル52を切角一杯まで操作したつもりでも手
応え(抵抗感)がないことが、ハンドル操作上の違和感
となっていた。
【0009】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的は、ハンドルを操舵輪の切角一杯
まで切ったことをハンドルに伝わる手応えで確実にオペ
レータに知らせることができるパワーステアリング装置
におけるハンドル角補正装置及び車両を提供することに
ある。
のであって、その目的は、ハンドルを操舵輪の切角一杯
まで切ったことをハンドルに伝わる手応えで確実にオペ
レータに知らせることができるパワーステアリング装置
におけるハンドル角補正装置及び車両を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1に記載の発明では、ハンドルの操作位置に応じ
た切れ角に操舵輪を駆動するための駆動手段と、ハンド
ルの実位置を検出するハンドル角検出手段と、前記操舵
輪の切れ角を検出する操舵角検出手段と、前記切れ角か
ら前記ハンドルの正規の位置を目標位置として求める目
標位置演算手段と、前記ハンドルの操作量に対する前記
駆動手段の駆動量の変化率を減少させる補正手段と、前
記ハンドルの実位置と前記目標位置とのずれ量が少なく
とも許容範囲内に収まるように前記補正手段を駆動制御
する制御手段と、前記操舵角検出手段により検出された
前記操舵輪の切れ角がエンド付近の規制角以上であるか
否かを判断する判断手段と、前記判断手段により前記切
れ角が前記規制角以上であると判断されたときには、前
記制御手段による前記補正手段の駆動を禁止する補正禁
止手段とを備えている。
請求項1に記載の発明では、ハンドルの操作位置に応じ
た切れ角に操舵輪を駆動するための駆動手段と、ハンド
ルの実位置を検出するハンドル角検出手段と、前記操舵
輪の切れ角を検出する操舵角検出手段と、前記切れ角か
ら前記ハンドルの正規の位置を目標位置として求める目
標位置演算手段と、前記ハンドルの操作量に対する前記
駆動手段の駆動量の変化率を減少させる補正手段と、前
記ハンドルの実位置と前記目標位置とのずれ量が少なく
とも許容範囲内に収まるように前記補正手段を駆動制御
する制御手段と、前記操舵角検出手段により検出された
前記操舵輪の切れ角がエンド付近の規制角以上であるか
否かを判断する判断手段と、前記判断手段により前記切
れ角が前記規制角以上であると判断されたときには、前
記制御手段による前記補正手段の駆動を禁止する補正禁
止手段とを備えている。
【0011】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載のパワーステアリング装置におけるハンドル角補正装
置において、前記規制角は前記エンド手前において前記
操舵輪の全ストロークの約1割の範囲内に設定されてい
る。
載のパワーステアリング装置におけるハンドル角補正装
置において、前記規制角は前記エンド手前において前記
操舵輪の全ストロークの約1割の範囲内に設定されてい
る。
【0012】請求項3に記載の発明では、請求項1又は
請求項2に記載のパワーステアリング装置におけるハン
ドル角補正装置において、前記ハンドル角検出手段は前
記ハンドルの実位置を相対角度で検出し、前記目標位置
演算手段は前記切れ角から前記目標位置を相対角度で求
めるように設定されており、前記制御手段は相対角度で
のずれ量に基づき少なくとも許容範囲内に該ずれ量が収
まるように前記補正手段を駆動制御するようにした。
請求項2に記載のパワーステアリング装置におけるハン
ドル角補正装置において、前記ハンドル角検出手段は前
記ハンドルの実位置を相対角度で検出し、前記目標位置
演算手段は前記切れ角から前記目標位置を相対角度で求
めるように設定されており、前記制御手段は相対角度で
のずれ量に基づき少なくとも許容範囲内に該ずれ量が収
まるように前記補正手段を駆動制御するようにした。
【0013】請求項4に記載の発明では、請求項3に記
載のパワーステアリング装置におけるハンドル角補正装
置において、前記制御手段は、前記ハンドルが前記実位
置から前記目標位置に至るのに最短経路で済む方向を補
正を実行すべき目標方向として検出する目標方向検出手
段と、前記ハンドルの操作方向を検出する操作方向検出
手段と、前記ハンドルの操作方向と前記目標方向とが一
致したときにのみ前記補正手段を駆動させる補正実行選
択手段とを備えている。
載のパワーステアリング装置におけるハンドル角補正装
置において、前記制御手段は、前記ハンドルが前記実位
置から前記目標位置に至るのに最短経路で済む方向を補
正を実行すべき目標方向として検出する目標方向検出手
段と、前記ハンドルの操作方向を検出する操作方向検出
手段と、前記ハンドルの操作方向と前記目標方向とが一
致したときにのみ前記補正手段を駆動させる補正実行選
択手段とを備えている。
【0014】請求項5に記載の発明では、車両には、請
求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の前記ハンドル
角補正装置が備えられている。 (作用)上記構成により請求項1に記載の発明によれ
ば、ハンドルの操作位置に応じて駆動手段が駆動される
ことにより、操舵輪はハンドルの操作位置に応じた切れ
角に操舵される。ハンドル角検出手段によりハンドルの
実位置が検出されるとともに、操舵角検出手段により操
舵輪の切れ角が検出される。操舵輪の切れ角からハンド
ルの正規の位置である目標位置が目標位置演算手段によ
り求められる。そして、ハンドルの実位置と目標位置と
のずれ量が許容範囲を越える場合には、制御手段により
補正手段が駆動され、ハンドルの操作量に対する駆動手
段の駆動量の変化率が減少してハンドルが空転すること
となり、ずれ量が少なくとも許容範囲内に収まるまでハ
ンドルの位置補正が実行される。但し、操舵輪の切れ角
がエンド付近の規制角以上であるか否かが判断手段によ
り判断され、切れ角が規制角以上であると判断されたと
きには、補正禁止手段により制御手段による補正手段の
駆動が禁止される。従って、操舵輪がエンドに達するま
でハンドルが切られたことをハンドルを操作する抵抗感
から知ることが可能となる。
求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の前記ハンドル
角補正装置が備えられている。 (作用)上記構成により請求項1に記載の発明によれ
ば、ハンドルの操作位置に応じて駆動手段が駆動される
ことにより、操舵輪はハンドルの操作位置に応じた切れ
角に操舵される。ハンドル角検出手段によりハンドルの
実位置が検出されるとともに、操舵角検出手段により操
舵輪の切れ角が検出される。操舵輪の切れ角からハンド
ルの正規の位置である目標位置が目標位置演算手段によ
り求められる。そして、ハンドルの実位置と目標位置と
のずれ量が許容範囲を越える場合には、制御手段により
補正手段が駆動され、ハンドルの操作量に対する駆動手
段の駆動量の変化率が減少してハンドルが空転すること
となり、ずれ量が少なくとも許容範囲内に収まるまでハ
ンドルの位置補正が実行される。但し、操舵輪の切れ角
がエンド付近の規制角以上であるか否かが判断手段によ
り判断され、切れ角が規制角以上であると判断されたと
きには、補正禁止手段により制御手段による補正手段の
駆動が禁止される。従って、操舵輪がエンドに達するま
でハンドルが切られたことをハンドルを操作する抵抗感
から知ることが可能となる。
【0015】請求項2に記載の発明によれば、規制角は
エンド手前において操舵輪の全ストロークの約1割の範
囲内に設定されているため、ハンドルの位置補正が禁止
される範囲が少しで済む。例えば操舵輪が直進姿勢とな
る中立位置にハンドルを戻したときにハンドルが正しく
中立位置に収束する精度をさほど損なわない。
エンド手前において操舵輪の全ストロークの約1割の範
囲内に設定されているため、ハンドルの位置補正が禁止
される範囲が少しで済む。例えば操舵輪が直進姿勢とな
る中立位置にハンドルを戻したときにハンドルが正しく
中立位置に収束する精度をさほど損なわない。
【0016】請求項3に記載の発明によれば、ハンドル
の位置補正が相対角度でのずれ量に基づき行われるた
め、操舵輪に対してハンドルが360度以上ずれていて
も補正量が1回転もしくは2回転分少ない360度未満
で済む。そのため、ハンドルを1回転もしくは2回転空
転させる無駄な補正が防止される。従って、ずれを補正
するために必要なハンドルの位置補正によるハンドルの
空転量が相対的に少なくなる。
の位置補正が相対角度でのずれ量に基づき行われるた
め、操舵輪に対してハンドルが360度以上ずれていて
も補正量が1回転もしくは2回転分少ない360度未満
で済む。そのため、ハンドルを1回転もしくは2回転空
転させる無駄な補正が防止される。従って、ずれを補正
するために必要なハンドルの位置補正によるハンドルの
空転量が相対的に少なくなる。
【0017】請求項4に記載の発明によれば、ハンドル
が実位置から目標位置に至るのに最短経路で済む方向が
目標方向として目標方向検出手段により求められ、操作
方向検出手段により求められたハンドルの操作方向が目
標方向に一致したときに限り、補正実行選択手段により
補正手段が駆動される。そのため、操舵輪に対してハン
ドルが例えば280°ずれていても80°の補正で済ま
せることが可能となる。従って、ハンドルの位置補正に
よるハンドルの空転量を一層少なくすることが可能とな
る。
が実位置から目標位置に至るのに最短経路で済む方向が
目標方向として目標方向検出手段により求められ、操作
方向検出手段により求められたハンドルの操作方向が目
標方向に一致したときに限り、補正実行選択手段により
補正手段が駆動される。そのため、操舵輪に対してハン
ドルが例えば280°ずれていても80°の補正で済ま
せることが可能となる。従って、ハンドルの位置補正に
よるハンドルの空転量を一層少なくすることが可能とな
る。
【0018】請求項5に記載の発明によれば、車両には
請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のハンドル角
補正装置が備えられているので、この車両によって、請
求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の発明と同様の
作用が得られる。
請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のハンドル角
補正装置が備えられているので、この車両によって、請
求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の発明と同様の
作用が得られる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態を図1〜図6に基づいて説明する。図2は、車両と
してのフォークリフトFに装備されたパワーステアリン
グ装置1を示す。オペレータにより回転操作されるハン
ドル(ステアリングホイール)2には、その操作性を良
くするためにノブ2aが設けられている。ハンドル2を
支持するステアリングシャフト3はオービットロール4
に連結されている。
形態を図1〜図6に基づいて説明する。図2は、車両と
してのフォークリフトFに装備されたパワーステアリン
グ装置1を示す。オペレータにより回転操作されるハン
ドル(ステアリングホイール)2には、その操作性を良
くするためにノブ2aが設けられている。ハンドル2を
支持するステアリングシャフト3はオービットロール4
に連結されている。
【0020】オービットロール4を構成するバルブユニ
ット5には、エンジン(図示せず)により駆動される油
圧ポンプ(荷役ポンプ)6からの作動油が供給される供
給管7と、ドレンタンク8に作動油を排出するための排
出管9とが接続されている。供給管7と排出管9とを接
続する管路10にはリリーフ弁11が介装され、リリー
フ弁11により油圧ポンプ6からバルブユニット5に圧
送される油圧が一定圧(設定圧)に保持されるようにな
っている。
ット5には、エンジン(図示せず)により駆動される油
圧ポンプ(荷役ポンプ)6からの作動油が供給される供
給管7と、ドレンタンク8に作動油を排出するための排
出管9とが接続されている。供給管7と排出管9とを接
続する管路10にはリリーフ弁11が介装され、リリー
フ弁11により油圧ポンプ6からバルブユニット5に圧
送される油圧が一定圧(設定圧)に保持されるようにな
っている。
【0021】バルブユニット5はステアリングシャフト
3に直接駆動されるものであって、ハンドル2の回転量
に比例した油量を、後述する駆動手段としてのステアリ
ングシリンダ12に供給する機能を有するものである。
バルブユニット5とステアリングシリンダ12は2本の
油圧ライン13,14で接続されている。ハンドル2が
右旋回された場合、油圧ライン13が油圧ポンプ6から
の作動油を給送する給送ラインとして機能し、油圧ライ
ン14が油圧ポンプ6に作動油を戻す返送ラインとして
機能する。また、ハンドル2が左旋回された場合、油圧
ライン14が給送ラインとして機能し、油圧ライン13
が返送ラインとして機能する。
3に直接駆動されるものであって、ハンドル2の回転量
に比例した油量を、後述する駆動手段としてのステアリ
ングシリンダ12に供給する機能を有するものである。
バルブユニット5とステアリングシリンダ12は2本の
油圧ライン13,14で接続されている。ハンドル2が
右旋回された場合、油圧ライン13が油圧ポンプ6から
の作動油を給送する給送ラインとして機能し、油圧ライ
ン14が油圧ポンプ6に作動油を戻す返送ラインとして
機能する。また、ハンドル2が左旋回された場合、油圧
ライン14が給送ラインとして機能し、油圧ライン13
が返送ラインとして機能する。
【0022】ステアリングシリンダ12は、車体に固定
された円筒中空状のシリンダチューブ15と、この内部
に往復動可能に配置されたピストン16と、シリンダチ
ューブ15の両端部から延出した左右一対のピストンロ
ッド17a,17bとを備えている。各油圧ライン1
3,14は、ピストン16により2室に区画されたシリ
ンダチューブ15の各室に連通されている。
された円筒中空状のシリンダチューブ15と、この内部
に往復動可能に配置されたピストン16と、シリンダチ
ューブ15の両端部から延出した左右一対のピストンロ
ッド17a,17bとを備えている。各油圧ライン1
3,14は、ピストン16により2室に区画されたシリ
ンダチューブ15の各室に連通されている。
【0023】各ピストンロッド17a,17bの先端部
にはリンク機構18a,18bを介して左右の操舵輪
(後輪)19,19が連結されており、ステアリングシ
リンダ12が駆動されることにより両操舵輪19はキン
グピン20を中心に左右に操舵されるようになってい
る。
にはリンク機構18a,18bを介して左右の操舵輪
(後輪)19,19が連結されており、ステアリングシ
リンダ12が駆動されることにより両操舵輪19はキン
グピン20を中心に左右に操舵されるようになってい
る。
【0024】両油圧ライン13,14はバイパスライン
21で繋がっており、このバイパスライン21の途中に
補正手段としての電磁切換弁22及び絞り弁23が設け
られている。この電磁切換弁22が開弁されてバルブユ
ニット5から吐出された油量の一部がバイパスライン2
1を通ってドレンタンク8に還流することにより、ハン
ドル2の操作量の割にステアリングシリンダ12でピス
トン16が変位する変位量の割合が減少してハンドル2
が空転状態となる(つまり、ハンドル角が操舵輪19の
舵角に追いつく)ことにより、ハンドル2の位置補正が
行われる。
21で繋がっており、このバイパスライン21の途中に
補正手段としての電磁切換弁22及び絞り弁23が設け
られている。この電磁切換弁22が開弁されてバルブユ
ニット5から吐出された油量の一部がバイパスライン2
1を通ってドレンタンク8に還流することにより、ハン
ドル2の操作量の割にステアリングシリンダ12でピス
トン16が変位する変位量の割合が減少してハンドル2
が空転状態となる(つまり、ハンドル角が操舵輪19の
舵角に追いつく)ことにより、ハンドル2の位置補正が
行われる。
【0025】電磁切換弁22は二位置切換弁であって、
バイパスライン21を遮断する遮断位置(図1の状態)
と、バイパスライン21を連通させる連通位置との二位
置に切換駆動されるものである。電磁切換弁22を構成
するスプール(図示せず)はスプリング24により遮断
位置側に付勢されており、電磁切換弁22はソレノイド
25が励磁されたときに連通位置に配置され、ソレノイ
ド25が消磁されたときに遮断位置に配置される。ソレ
ノイド25はコントローラ26と電気的に接続されてお
り、コントローラ26からの制御信号に基づき励消磁制
御される。なお、絞り弁23は、電磁切換弁22が故障
等により開弁のままとなっても、ハンドル操作による操
舵輪19の操舵が可能となるように、バイパスライン2
1の流量を絞るためのものである。
バイパスライン21を遮断する遮断位置(図1の状態)
と、バイパスライン21を連通させる連通位置との二位
置に切換駆動されるものである。電磁切換弁22を構成
するスプール(図示せず)はスプリング24により遮断
位置側に付勢されており、電磁切換弁22はソレノイド
25が励磁されたときに連通位置に配置され、ソレノイ
ド25が消磁されたときに遮断位置に配置される。ソレ
ノイド25はコントローラ26と電気的に接続されてお
り、コントローラ26からの制御信号に基づき励消磁制
御される。なお、絞り弁23は、電磁切換弁22が故障
等により開弁のままとなっても、ハンドル操作による操
舵輪19の操舵が可能となるように、バイパスライン2
1の流量を絞るためのものである。
【0026】コントローラ26には、操作方向検出手段
を構成するとともにハンドル角検出手段としてのポテン
ショメータ27、及び操舵角検出手段としてのポテンシ
ョメータ28が電気的に接続されている。ポテンショメ
ータ27はステアリングシャフト3に配設されたギヤ列
29を介してステアリングシャフト3の回転がその入力
軸に入力されるように設けられている。ここで、ギヤ列
29のギヤ比が「1.0」に設定されており、ポテンシ
ョメータ27によりハンドル2の位置(ノブ位置)が相
対角度で検出されるようになっている。コントローラ2
6にはポテンショメータ27により相対角度で検出され
たハンドル角信号θが入力されるようになっている。
を構成するとともにハンドル角検出手段としてのポテン
ショメータ27、及び操舵角検出手段としてのポテンシ
ョメータ28が電気的に接続されている。ポテンショメ
ータ27はステアリングシャフト3に配設されたギヤ列
29を介してステアリングシャフト3の回転がその入力
軸に入力されるように設けられている。ここで、ギヤ列
29のギヤ比が「1.0」に設定されており、ポテンシ
ョメータ27によりハンドル2の位置(ノブ位置)が相
対角度で検出されるようになっている。コントローラ2
6にはポテンショメータ27により相対角度で検出され
たハンドル角信号θが入力されるようになっている。
【0027】また、ポテンショメータ28は右側の操舵
輪19を支持するキングピン20に配設されており、キ
ングピン20の回動量を検出することにより操舵輪19
の切れ角を検出し、その切れ角に相当するタイタ切れ角
信号tがコントローラ26に入力されるようになってい
る。
輪19を支持するキングピン20に配設されており、キ
ングピン20の回動量を検出することにより操舵輪19
の切れ角を検出し、その切れ角に相当するタイタ切れ角
信号tがコントローラ26に入力されるようになってい
る。
【0028】ポテンショメータ27は、ハンドル2が操
舵輪19の切れ角0°のときの正規のハンドル位置(以
下、中立位置という)にあるときのハンドル角θを「0
°」としてノブ2aの現在位置を検出するように設定さ
れている。一般にポテンショメータでは、その入力軸の
1回転域に位置検出不可能な非検出領域が必ずできる
(本実施形態では検出可能領域が例えば300°のもの
を使用)ため、ハンドル2が中立位置が検出領域の中央
で検出されるように設定し、中立位置付近でのノブ位置
補正が確実に実行されるようにしている。
舵輪19の切れ角0°のときの正規のハンドル位置(以
下、中立位置という)にあるときのハンドル角θを「0
°」としてノブ2aの現在位置を検出するように設定さ
れている。一般にポテンショメータでは、その入力軸の
1回転域に位置検出不可能な非検出領域が必ずできる
(本実施形態では検出可能領域が例えば300°のもの
を使用)ため、ハンドル2が中立位置が検出領域の中央
で検出されるように設定し、中立位置付近でのノブ位置
補正が確実に実行されるようにしている。
【0029】コントローラ26は、目標位置演算手段、
制御手段及び操作方向検出手段を構成するとともに判断
手段、補正禁止手段、目標方向検出手段及び補正実行選
択手段としての中央処理装置(CPU)30,目標位置
演算手段を構成するとともに記憶手段としての読出し専
用メモリ(ROM)31,読出し書替え可能メモリ(R
AM)32,クロック回路33,カウンタ34,AD変
換回路35,36及び制御手段を構成する励消磁駆動回
路37を備えている。ポテンショメータ27,28から
の各信号θ,tはAD変換回路35,36を介して8ビ
ットのAD値(0〜255)としてCPU30に入力さ
れ、CPU30は各信号θ,tのAD値をハンドル角θ
及びタイヤ切れ角tとして取り込む。
制御手段及び操作方向検出手段を構成するとともに判断
手段、補正禁止手段、目標方向検出手段及び補正実行選
択手段としての中央処理装置(CPU)30,目標位置
演算手段を構成するとともに記憶手段としての読出し専
用メモリ(ROM)31,読出し書替え可能メモリ(R
AM)32,クロック回路33,カウンタ34,AD変
換回路35,36及び制御手段を構成する励消磁駆動回
路37を備えている。ポテンショメータ27,28から
の各信号θ,tはAD変換回路35,36を介して8ビ
ットのAD値(0〜255)としてCPU30に入力さ
れ、CPU30は各信号θ,tのAD値をハンドル角θ
及びタイヤ切れ角tとして取り込む。
【0030】ROM31にはCPU30が実行するため
の各種プログラムデータが記憶されており、その一つと
して図5,6のフローチャートで示すノブ位置補正制御
処理のプログラムデータが記憶されている。なお、この
フローチャートにおいて、ステップS20が目標位置演
算手段、S40が操作方向検出手段、S60が目標方向
検出手段、S90が判断手段、S100,S110,S
140が補正禁止手段、S130が補正実行選択手段を
それぞれ構成している。
の各種プログラムデータが記憶されており、その一つと
して図5,6のフローチャートで示すノブ位置補正制御
処理のプログラムデータが記憶されている。なお、この
フローチャートにおいて、ステップS20が目標位置演
算手段、S40が操作方向検出手段、S60が目標方向
検出手段、S90が判断手段、S100,S110,S
140が補正禁止手段、S130が補正実行選択手段を
それぞれ構成している。
【0031】また、ROM31には図1に示すマップM
1が記憶されている。マップM1は、ノブ2aを位置補
正するうえでの目標位置となる目標ハンドル角θgをタ
イヤ切れ角tから求めるためのものである。タイヤ切れ
角「0°」がAD値「128」に対応付けられており、
タイヤ切れ角tの値が「負」であれば左切れ角(左操
舵)、「正」であれば右切れ角(右操舵)として認識さ
れる。また、目標ハンドル角θg の相対角度「0°」が
AD値=128に対応付けられており、ハンドル角θは
中立位置(=0°)から左右各々「−150°〜150
°」の範囲で検出される。マップM1には、タイヤ切れ
角tの右操舵側のストロークエンドREと左操舵側のス
トロークエンドLEとの間の全操舵範囲(全ストロー
ク)において、タイヤ切れ角tと目標ハンドル角θgと
が関連付けられた目標ラインLが設定されている。
1が記憶されている。マップM1は、ノブ2aを位置補
正するうえでの目標位置となる目標ハンドル角θgをタ
イヤ切れ角tから求めるためのものである。タイヤ切れ
角「0°」がAD値「128」に対応付けられており、
タイヤ切れ角tの値が「負」であれば左切れ角(左操
舵)、「正」であれば右切れ角(右操舵)として認識さ
れる。また、目標ハンドル角θg の相対角度「0°」が
AD値=128に対応付けられており、ハンドル角θは
中立位置(=0°)から左右各々「−150°〜150
°」の範囲で検出される。マップM1には、タイヤ切れ
角tの右操舵側のストロークエンドREと左操舵側のス
トロークエンドLEとの間の全操舵範囲(全ストロー
ク)において、タイヤ切れ角tと目標ハンドル角θgと
が関連付けられた目標ラインLが設定されている。
【0032】この目標ラインLはオービットロール効率
(実吐出量/理論吐出量)100%を前提とした制御理
想ラインである。タイヤ切れ角tの非検出領域に相当す
る部分では目標ハンドル角θgがAD値=0、つまり−
150°として設定されている。ハンドル角θまたはタ
イヤ切れ角tが非検出領域にあるときにはノブ位置補正
が実行されないようになっている。
(実吐出量/理論吐出量)100%を前提とした制御理
想ラインである。タイヤ切れ角tの非検出領域に相当す
る部分では目標ハンドル角θgがAD値=0、つまり−
150°として設定されている。ハンドル角θまたはタ
イヤ切れ角tが非検出領域にあるときにはノブ位置補正
が実行されないようになっている。
【0033】また、各ストロークエンド(以下、単にエ
ンドという)RE,LEから全操舵範囲の約10%手前
位置に規制角RK,LKが設定されており、操舵輪19
の切れ角(=|t|)がある一定角度以上大きくなった
補正禁止領域(RK≦t≦RE,LE≦t≦LK)では
ノブ位置補正の実行が禁止されるようになっている。な
お、ポテンショメータ28では検出可能領域のみをタイ
ヤ切れ角検出に利用しているので、タイヤ切れ角は全て
の操舵角範囲で検出されるようになっている。
ンドという)RE,LEから全操舵範囲の約10%手前
位置に規制角RK,LKが設定されており、操舵輪19
の切れ角(=|t|)がある一定角度以上大きくなった
補正禁止領域(RK≦t≦RE,LE≦t≦LK)では
ノブ位置補正の実行が禁止されるようになっている。な
お、ポテンショメータ28では検出可能領域のみをタイ
ヤ切れ角検出に利用しているので、タイヤ切れ角は全て
の操舵角範囲で検出されるようになっている。
【0034】また、RAM32にはCPU30の演算結
果等が一時記憶される。また、CPU30はクロック回
路33からのクロック信号に基づき所定時間to (例え
ば数10ミリ秒)間隔毎に図5,図6に示すノブ位置補
正制御処理を実行し、この処理過程で算出したハンドル
角θを処理毎にカウンタ34にセットする。カウンタ3
4には過去複数回分のハンドル角θのデータが保存され
る。また、ソレノイド25を励消磁するための制御信号
は励消磁駆動回路37を介してCPU30から出力され
るようになっている。
果等が一時記憶される。また、CPU30はクロック回
路33からのクロック信号に基づき所定時間to (例え
ば数10ミリ秒)間隔毎に図5,図6に示すノブ位置補
正制御処理を実行し、この処理過程で算出したハンドル
角θを処理毎にカウンタ34にセットする。カウンタ3
4には過去複数回分のハンドル角θのデータが保存され
る。また、ソレノイド25を励消磁するための制御信号
は励消磁駆動回路37を介してCPU30から出力され
るようになっている。
【0035】ノブ位置補正制御処理では、CPU30は
ハンドル角θと、タイヤ切れ角tから求めた目標ハンド
ル角θg とのずれ量Δθを算出し、このずれ量Δθが許
容値θo (例えば約5°)以下に収まるようにノブ位置
補正を実行する。ここでいうずれ量Δθとは、図3,図
4に示すように現在ノブ位置と目標ノブ位置との最短経
路を通るずれ量を意味し、ノブ2aの実際のずれ量Δθ
s が180°を越えたときには、ずれ量θが「360°
−Δθs 」となる。
ハンドル角θと、タイヤ切れ角tから求めた目標ハンド
ル角θg とのずれ量Δθを算出し、このずれ量Δθが許
容値θo (例えば約5°)以下に収まるようにノブ位置
補正を実行する。ここでいうずれ量Δθとは、図3,図
4に示すように現在ノブ位置と目標ノブ位置との最短経
路を通るずれ量を意味し、ノブ2aの実際のずれ量Δθ
s が180°を越えたときには、ずれ量θが「360°
−Δθs 」となる。
【0036】ノブ位置補正は、図3,図4に示すように
ずれ量θが所定角度A°以下であるか否かで補正実行条
件が異なっている。すなわち、ずれ量ΔθがA°以下で
ある場合(つまり、実際のずれ量Δθs がΔθs ≦Aあ
るいはΔθs ≧(360−A)°)は、ハンドル2が操
作される操作方向が、現在ノブ位置が目標ノブ位置に至
るのに最短経路を通って近づく方向(以下、目標方向と
いう)に一致するときに限りノブ位置補正が実行され
る。また、ずれ量Δθが所定角度A°を越える場合(つ
まり、実際のずれ量Δθs がA°<Δθs <(360−
A)°)には、ハンドル操作方向に関係なくノブ位置補
正が常に実行されるようになっている。
ずれ量θが所定角度A°以下であるか否かで補正実行条
件が異なっている。すなわち、ずれ量ΔθがA°以下で
ある場合(つまり、実際のずれ量Δθs がΔθs ≦Aあ
るいはΔθs ≧(360−A)°)は、ハンドル2が操
作される操作方向が、現在ノブ位置が目標ノブ位置に至
るのに最短経路を通って近づく方向(以下、目標方向と
いう)に一致するときに限りノブ位置補正が実行され
る。また、ずれ量Δθが所定角度A°を越える場合(つ
まり、実際のずれ量Δθs がA°<Δθs <(360−
A)°)には、ハンドル操作方向に関係なくノブ位置補
正が常に実行されるようになっている。
【0037】ここで、所定値Aは、ずれ量が所定値以上
大きくなったときには、ハンドル2が目標方向と反対方
向に操作されているときに補正を実行しても、ずれ量の
拡大よりもむしろ縮小することが期待される境界値であ
る。所定値A°の一応の効果が期待される範囲は40°
〜180°の範囲で、好ましい範囲は60°〜160
°、最適な範囲は80°〜120°である。所定値Aを
60°未満とするとずれ量を拡大させる心配があり、1
60°を越えると補正の実行頻度をあまり増やすことが
期待し難い。80°〜120°の範囲では、ずれ量の拡
大を回避しつつ補正の実行頻度を効果的に増やすことが
期待される。
大きくなったときには、ハンドル2が目標方向と反対方
向に操作されているときに補正を実行しても、ずれ量の
拡大よりもむしろ縮小することが期待される境界値であ
る。所定値A°の一応の効果が期待される範囲は40°
〜180°の範囲で、好ましい範囲は60°〜160
°、最適な範囲は80°〜120°である。所定値Aを
60°未満とするとずれ量を拡大させる心配があり、1
60°を越えると補正の実行頻度をあまり増やすことが
期待し難い。80°〜120°の範囲では、ずれ量の拡
大を回避しつつ補正の実行頻度を効果的に増やすことが
期待される。
【0038】次に、このパワーステアリング装置1の作
用について説明する。フォークリフトFの運転時には、
オペレータはノブ2aを握ってハンドル2を操作する。
ハンドル2が操作されてステアリングシャフト3が回転
駆動されると、ハンドル2の操作量に応じた油量がバル
ブユニット5からステアリングシリンダ12に供給さ
れ、ハンドル2の操作位置に応じた切れ角に操舵輪19
が操舵される。ハンドル操作速度が遅いときのオービッ
トロール効率の低下や、ステアリングシリンダ12等に
おけるオイルリーク等が原因で、ノブ2aが正規の位置
からずれる場合がある。そのため、オペレータがノブ2
aの位置から操舵輪19の切れ角を判断しても差し支え
ないように、ノブ2aの位置をタイヤ切れ角に応じた正
規の位置に補正するノブ位置補正制御が行われる。
用について説明する。フォークリフトFの運転時には、
オペレータはノブ2aを握ってハンドル2を操作する。
ハンドル2が操作されてステアリングシャフト3が回転
駆動されると、ハンドル2の操作量に応じた油量がバル
ブユニット5からステアリングシリンダ12に供給さ
れ、ハンドル2の操作位置に応じた切れ角に操舵輪19
が操舵される。ハンドル操作速度が遅いときのオービッ
トロール効率の低下や、ステアリングシリンダ12等に
おけるオイルリーク等が原因で、ノブ2aが正規の位置
からずれる場合がある。そのため、オペレータがノブ2
aの位置から操舵輪19の切れ角を判断しても差し支え
ないように、ノブ2aの位置をタイヤ切れ角に応じた正
規の位置に補正するノブ位置補正制御が行われる。
【0039】以下、CPU30が実行するノブ位置補正
制御を図5,6に示すフローチャートに従って説明す
る。なお、初期状態では電磁切換弁22が遮断位置に配
置されているものとする。
制御を図5,6に示すフローチャートに従って説明す
る。なお、初期状態では電磁切換弁22が遮断位置に配
置されているものとする。
【0040】フォークリフトFのエンジン駆動中、CP
U30にはポテンショメータ27により相対角度で検出
されたハンドル角信号θと、ポテンショメータ28によ
り検出された操舵輪19のタイヤ切れ角信号tとが各A
D変換回路35,36を介して入力される。
U30にはポテンショメータ27により相対角度で検出
されたハンドル角信号θと、ポテンショメータ28によ
り検出された操舵輪19のタイヤ切れ角信号tとが各A
D変換回路35,36を介して入力される。
【0041】まず、CPU30はステップ10におい
て、ハンドル角θとタイヤ切れ角tを読み込む。次のス
テップ20で、図1に示すマップM1を用いてタイヤ切
れ角tから目標ハンドル角θgを算出する。ステップ3
0では、ハンドル角θと目標ハンドル角θgとの両値の
いずれかが検出外であるか否かを判断する。θg値が検
出外を意味する「−150°」であるか、ハンドル角θ
が非検出領域を示すAD値「0」である場合には、検出
外の条件を満たすと判断する。
て、ハンドル角θとタイヤ切れ角tを読み込む。次のス
テップ20で、図1に示すマップM1を用いてタイヤ切
れ角tから目標ハンドル角θgを算出する。ステップ3
0では、ハンドル角θと目標ハンドル角θgとの両値の
いずれかが検出外であるか否かを判断する。θg値が検
出外を意味する「−150°」であるか、ハンドル角θ
が非検出領域を示すAD値「0」である場合には、検出
外の条件を満たすと判断する。
【0042】ステップ30において検出外(非検出領
域)の条件を満たすと判断したときには、ステップ14
0に移行し、電磁切換弁22のソレノイド25に消磁信
号を出力するバルブクローズ指令を実行する。そのた
め、ハンドル角θと目標ハンドル角θgとのいずれか一
方でも検出外にあるときには、電磁切換弁22が遮断位
置に配置され、ノブ位置補正が実行されない。ステップ
30において各θg ,θ値が共に検出外の条件を満たさ
なければ、次のステップ40に移行する。
域)の条件を満たすと判断したときには、ステップ14
0に移行し、電磁切換弁22のソレノイド25に消磁信
号を出力するバルブクローズ指令を実行する。そのた
め、ハンドル角θと目標ハンドル角θgとのいずれか一
方でも検出外にあるときには、電磁切換弁22が遮断位
置に配置され、ノブ位置補正が実行されない。ステップ
30において各θg ,θ値が共に検出外の条件を満たさ
なければ、次のステップ40に移行する。
【0043】ステップ40では、ハンドル2の操舵方向
を検出するための演算処理を行う。すなわち、所定時間
n・to 前(但し、to は当該ノブ位置補正制御処理の
実行時間間隔(例えば数10ミリ秒))のハンドル角θ
のデータ(以下、θ1と記す)をカウンタ34から読み
出し、現在のハンドル角θと所定時間n・to 前のハン
ドル角θ1との大小比較と、|θ−θ1|≧θB の成立
判断を行う。ここでθB 値は、ハンドル2を所定時間n
・to 内に物理的に操作不可能な限界値以上の所定値
(例えば50°以上)であり、ハンドル2の操作量(=
|θ−θ1|)がθB 値以上であるときはハンドル角θ
の非検出領域を通過するようなハンドル操作が行われた
ものとしてハンドル2の操作方向が決定される。
を検出するための演算処理を行う。すなわち、所定時間
n・to 前(但し、to は当該ノブ位置補正制御処理の
実行時間間隔(例えば数10ミリ秒))のハンドル角θ
のデータ(以下、θ1と記す)をカウンタ34から読み
出し、現在のハンドル角θと所定時間n・to 前のハン
ドル角θ1との大小比較と、|θ−θ1|≧θB の成立
判断を行う。ここでθB 値は、ハンドル2を所定時間n
・to 内に物理的に操作不可能な限界値以上の所定値
(例えば50°以上)であり、ハンドル2の操作量(=
|θ−θ1|)がθB 値以上であるときはハンドル角θ
の非検出領域を通過するようなハンドル操作が行われた
ものとしてハンドル2の操作方向が決定される。
【0044】つまり、所定時間n・to の間にハンドル
角θの値が増加している(θ>θ1)ときには、操舵方
向は|θ−θ1|≧θB が成立しない限り「右方向」、
|θ−θ1|≧θB が成立したときに限り「左方向」と
判定する。また、所定時間n・to の間にハンドル角θ
の値が減少している(θ<θ1)ときには、操舵方向は
|θ−θ1|≧θB が成立しない限り「左方向」、|θ
−θ1|≧θB が成立すれば「右方向」と判定する。ま
た、θ=θ1のときにはハンドル操作停止判定を下す。
この判定結果はRAM32の所定記憶領域に保存され
る。
角θの値が増加している(θ>θ1)ときには、操舵方
向は|θ−θ1|≧θB が成立しない限り「右方向」、
|θ−θ1|≧θB が成立したときに限り「左方向」と
判定する。また、所定時間n・to の間にハンドル角θ
の値が減少している(θ<θ1)ときには、操舵方向は
|θ−θ1|≧θB が成立しない限り「左方向」、|θ
−θ1|≧θB が成立すれば「右方向」と判定する。ま
た、θ=θ1のときにはハンドル操作停止判定を下す。
この判定結果はRAM32の所定記憶領域に保存され
る。
【0045】ステップ50では、ハンドル操作停止であ
るか否かを判断する。すなわちRAM32の所定記憶領
域にハンドル操作停止の判定結果が保存されているか否
かを調べ、ハンドル操作停止の判定結果があれば、ハン
ドル操作停止であると判断する。ハンドル操作停止判定
が下されていれば、ステップ140に移行してバルブク
ローズ指令を実行する。そのため、ハンドル操作停止中
はノブ位置補正が常に実行されない。
るか否かを判断する。すなわちRAM32の所定記憶領
域にハンドル操作停止の判定結果が保存されているか否
かを調べ、ハンドル操作停止の判定結果があれば、ハン
ドル操作停止であると判断する。ハンドル操作停止判定
が下されていれば、ステップ140に移行してバルブク
ローズ指令を実行する。そのため、ハンドル操作停止中
はノブ位置補正が常に実行されない。
【0046】次のステップ60では、ノブずれ補正を実
行する目標方向を求める演算処理を行う。すなわち、現
在のハンドル角θと目標ハンドル角θgとの大小比較を
行い、現在ノブ位置に対して目標ノブ位置が最短経路を
通るとして左右どちらの方向にあるかを判断する。偏差
|θ−θg|が180°以下である場合には、目標方向
をθ<θgの成立時に「右方向」、θ>θgの成立時に
「左方向」と判定する。また、偏差|θ−θg|が18
0°を越える場合には、目標方向をθ<θgの成立時に
「左方向」、θ>θgの成立時に「右方向」と判定す
る。
行する目標方向を求める演算処理を行う。すなわち、現
在のハンドル角θと目標ハンドル角θgとの大小比較を
行い、現在ノブ位置に対して目標ノブ位置が最短経路を
通るとして左右どちらの方向にあるかを判断する。偏差
|θ−θg|が180°以下である場合には、目標方向
をθ<θgの成立時に「右方向」、θ>θgの成立時に
「左方向」と判定する。また、偏差|θ−θg|が18
0°を越える場合には、目標方向をθ<θgの成立時に
「左方向」、θ>θgの成立時に「右方向」と判定す
る。
【0047】ステップ70では、現在ノブ位置と目標ノ
ブ位置とのずれ量Δθを算出する。すなわち、偏差|θ
−θg|が180°以下である場合には、Δθ=|θ−
θg|とし、偏差|θ−θg|が180°を越える場合
には、Δθ=360°−|θ−θg|とする。こうして
現在ノブ位置と目標ノブ位置との最短経路でのずれ量Δ
θが求められる。
ブ位置とのずれ量Δθを算出する。すなわち、偏差|θ
−θg|が180°以下である場合には、Δθ=|θ−
θg|とし、偏差|θ−θg|が180°を越える場合
には、Δθ=360°−|θ−θg|とする。こうして
現在ノブ位置と目標ノブ位置との最短経路でのずれ量Δ
θが求められる。
【0048】次のステップ80では、ずれ量Δθが許容
値θo 以下であるか否かを判断する。ずれ量Δθが許容
値θo 以下であればステップ140に移行し、バルブク
ローズ指令を実行する。そのため、ずれ量Δθが許容値
θo 以下であるときにはノブ位置補正が実行されない。
一方、ずれ量Δθが許容値θo を越えるときにはステッ
プ90に移行する。
値θo 以下であるか否かを判断する。ずれ量Δθが許容
値θo 以下であればステップ140に移行し、バルブク
ローズ指令を実行する。そのため、ずれ量Δθが許容値
θo 以下であるときにはノブ位置補正が実行されない。
一方、ずれ量Δθが許容値θo を越えるときにはステッ
プ90に移行する。
【0049】ステップ90では、操舵輪19が左旋回か
右旋回の判断をする。すなわち、タイヤ切れ角tの値の
正負でもって判断する。タイヤ切れ角tが「負」(t<
0)の場合は「左方向」、タイヤ切れ角tが「正」(t
>0)の場合は「右方向」と判断する。タイヤ操舵方向
が「左方向」であればステップ100に移行し、「右方
向」であればステップ110に移行する。
右旋回の判断をする。すなわち、タイヤ切れ角tの値の
正負でもって判断する。タイヤ切れ角tが「負」(t<
0)の場合は「左方向」、タイヤ切れ角tが「正」(t
>0)の場合は「右方向」と判断する。タイヤ操舵方向
が「左方向」であればステップ100に移行し、「右方
向」であればステップ110に移行する。
【0050】ステップ100では、タイヤ切角|t|が
左規制角|LK|以上である(t≦LK)か否かを判断
し、ステップ110では、タイヤ切角|t|が右規制角
|RK|以上である(t≧RK)か否かを判断する。
左規制角|LK|以上である(t≦LK)か否かを判断
し、ステップ110では、タイヤ切角|t|が右規制角
|RK|以上である(t≧RK)か否かを判断する。
【0051】ステップ100において|t|≧|LK|
が成立のとき、あるいはステップ110において|t|
≧|RK|が成立のときは、ステップ140に移行して
バルブクローズ指令を実行する。そのため、図1のマッ
プM1においてタイヤ切角tが補正禁止領域にあるとと
判定されたときにはノブ位置補正が常に実行されない。
例えばハンドル2を操舵輪19がエンドに達するまで切
ったときには、そのときのずれ量Δθが許容値θo を越
えるなどその他の補正実行条件が揃っていても、タイヤ
切れ角tが規制角以上となった時点で既に補正が中断さ
れ、ハンドル2が空転することがないので、操舵輪19
がエンドに達したことはハンドル2に伝わる抵抗感から
確実にオペレータに認知される。一方、ステップ100
において|t|≧|LK|が不成立のとき、あるいはス
テップ110において|t|≧|RK|が不成立のとき
は、ステップ120に移行する。
が成立のとき、あるいはステップ110において|t|
≧|RK|が成立のときは、ステップ140に移行して
バルブクローズ指令を実行する。そのため、図1のマッ
プM1においてタイヤ切角tが補正禁止領域にあるとと
判定されたときにはノブ位置補正が常に実行されない。
例えばハンドル2を操舵輪19がエンドに達するまで切
ったときには、そのときのずれ量Δθが許容値θo を越
えるなどその他の補正実行条件が揃っていても、タイヤ
切れ角tが規制角以上となった時点で既に補正が中断さ
れ、ハンドル2が空転することがないので、操舵輪19
がエンドに達したことはハンドル2に伝わる抵抗感から
確実にオペレータに認知される。一方、ステップ100
において|t|≧|LK|が不成立のとき、あるいはス
テップ110において|t|≧|RK|が不成立のとき
は、ステップ120に移行する。
【0052】ステップ120では、ずれ量Δθが所定値
A°以下であるか否かを判断する。Δθ≦A°の不成立
時にはステップ150に移行し、電磁切換弁22のソレ
ノイド25に励磁信号を出力するバルブオープン指令を
実行する。そのため、図4に示すようにずれ量Δθが所
定値A°を越えるときには、ハンドル2の操作方向が左
方向(b方向)であっても右方向(c方向)であって
も、ハンドル2が回動操作されるときには必ずノブ位置
補正が実行される。このとき、図4におけるc方向にハ
ンドル2が操作されているときにノブ位置補正が実行さ
れても、ノブ2aの位置ずれ量を拡大させる確率よりも
ずれ量を縮小させる確率の方がかなり高いため、ノブ位
置補正の実施の機会が事実上増え、A°を越えるずれ量
のまま放置されることが極力回避される。
A°以下であるか否かを判断する。Δθ≦A°の不成立
時にはステップ150に移行し、電磁切換弁22のソレ
ノイド25に励磁信号を出力するバルブオープン指令を
実行する。そのため、図4に示すようにずれ量Δθが所
定値A°を越えるときには、ハンドル2の操作方向が左
方向(b方向)であっても右方向(c方向)であって
も、ハンドル2が回動操作されるときには必ずノブ位置
補正が実行される。このとき、図4におけるc方向にハ
ンドル2が操作されているときにノブ位置補正が実行さ
れても、ノブ2aの位置ずれ量を拡大させる確率よりも
ずれ量を縮小させる確率の方がかなり高いため、ノブ位
置補正の実施の機会が事実上増え、A°を越えるずれ量
のまま放置されることが極力回避される。
【0053】一方、Δθ≦A°の成立時にはステップ1
30に移行し、操舵方向と目標方向とが一致するか否か
を判断する。操舵方向=目標方向の成立時にはステップ
150に移行してバルブオープン指令を行い、操舵方向
=目標方向の不成立時にはステップ140に移行してバ
ルブクローズ指令を行う。そのため、ノブ2aが図3に
おける実線位置に位置するときには、ノブ2aが目標ノ
ブ位置に最短経路で接近する左方向(実線矢印方向)に
ハンドル2が操作されたときにノブ位置補正が実行さ
れ、ノブ2aが目標ノブ位置から離れる(つまり最長経
路で接近する)右方向(破線矢印方向)にハンドル2が
操作されたときにはノブ位置補正が実行されない。ま
た、ノブ2aが正規の位置から(360−A)°以上ず
れて図3における鎖線位置に位置するときにも、ノブ2
aが目標ノブ位置に最短経路で接近する右方向(実線矢
印方向)にハンドル2が操作されたときにノブ位置補正
が実行され、ノブ2aが目標ノブ位置から離れる左方向
(破線矢印方向)にハンドル2が操作されたときにはノ
ブ位置補正が実行されない。
30に移行し、操舵方向と目標方向とが一致するか否か
を判断する。操舵方向=目標方向の成立時にはステップ
150に移行してバルブオープン指令を行い、操舵方向
=目標方向の不成立時にはステップ140に移行してバ
ルブクローズ指令を行う。そのため、ノブ2aが図3に
おける実線位置に位置するときには、ノブ2aが目標ノ
ブ位置に最短経路で接近する左方向(実線矢印方向)に
ハンドル2が操作されたときにノブ位置補正が実行さ
れ、ノブ2aが目標ノブ位置から離れる(つまり最長経
路で接近する)右方向(破線矢印方向)にハンドル2が
操作されたときにはノブ位置補正が実行されない。ま
た、ノブ2aが正規の位置から(360−A)°以上ず
れて図3における鎖線位置に位置するときにも、ノブ2
aが目標ノブ位置に最短経路で接近する右方向(実線矢
印方向)にハンドル2が操作されたときにノブ位置補正
が実行され、ノブ2aが目標ノブ位置から離れる左方向
(破線矢印方向)にハンドル2が操作されたときにはノ
ブ位置補正が実行されない。
【0054】また、実際のずれ量が360°以上であっ
ても、相対角度が考慮されるだけなので、補正量は最短
経路での見掛け上のずれ量分だけで済む。なお、ハンド
ル角θもしくはタイヤ切れ角tが検出外にあるときには
ノブ位置補正が中断されることになるが、この補正の中
断は非検出領域を通過する間の一時的なものなのでさほ
ど問題とならない。
ても、相対角度が考慮されるだけなので、補正量は最短
経路での見掛け上のずれ量分だけで済む。なお、ハンド
ル角θもしくはタイヤ切れ角tが検出外にあるときには
ノブ位置補正が中断されることになるが、この補正の中
断は非検出領域を通過する間の一時的なものなのでさほ
ど問題とならない。
【0055】以上詳述したように本実施形態によれば、
以下に列記する効果が得られる。 (a)タイヤ切角tが規定角RK,LKを越える範囲
(補正禁止領域)にあるようなストロークエンド付近で
は、ノブ位置補正の実行を強制的に停止させるようにし
た。そのため、操舵輪19がエンドRE,LEに達する
までハンドル2を切ったことをその手応えから確実に知
ることができる。その結果、従来技術で述べたように操
舵輪がエンドに達しているにも拘わらず、たまたま補正
実行中であるためにハンドルが空転し、オペレータがハ
ンドル2を操作し続けるという不具合を防止することが
できる。また、ハンドル2を操舵輪19がエンドエンド
RE,LEに達するまで回転操作したつもりのときに確
実にハンドル2から抵抗感が得られるので、ハンドル操
作上の違和感もなくなる。
以下に列記する効果が得られる。 (a)タイヤ切角tが規定角RK,LKを越える範囲
(補正禁止領域)にあるようなストロークエンド付近で
は、ノブ位置補正の実行を強制的に停止させるようにし
た。そのため、操舵輪19がエンドRE,LEに達する
までハンドル2を切ったことをその手応えから確実に知
ることができる。その結果、従来技術で述べたように操
舵輪がエンドに達しているにも拘わらず、たまたま補正
実行中であるためにハンドルが空転し、オペレータがハ
ンドル2を操作し続けるという不具合を防止することが
できる。また、ハンドル2を操舵輪19がエンドエンド
RE,LEに達するまで回転操作したつもりのときに確
実にハンドル2から抵抗感が得られるので、ハンドル操
作上の違和感もなくなる。
【0056】(b)エンドRE,LEから操舵輪19の
全操舵範囲の約10%の位置に規制角RK,LKを設定
し、ノブ位置補正の実行の禁止がエンドRE,LE付近
に限られているので、操舵輪19が直進姿勢にあるとき
のノブ2aの中立位置への収束性が損なわれることがほ
とんどない。
全操舵範囲の約10%の位置に規制角RK,LKを設定
し、ノブ位置補正の実行の禁止がエンドRE,LE付近
に限られているので、操舵輪19が直進姿勢にあるとき
のノブ2aの中立位置への収束性が損なわれることがほ
とんどない。
【0057】(c)特公平3−30544号公報等に開
示された従来装置では、ハンドルの位置補正を絶対角度
に基づき行っていたため、ずれ量が360°や720°
と検出されたときにはオペレータから見てノブ位置が合
っているにも拘わらず、ハンドルを1回転もしくは2回
転空転させるという無駄な補正が実行されることになっ
ていた。しかし、本実施形態によれば、ノブ位置補正を
相対角度でのずれ量に基づき行っており、オペレータか
ら見てノブ位置が合っていさえすれば、たとえ実際のず
れがあってもノブ位置補正を実行しないのでせず、無駄
なノブ位置補正を無くすことができる。
示された従来装置では、ハンドルの位置補正を絶対角度
に基づき行っていたため、ずれ量が360°や720°
と検出されたときにはオペレータから見てノブ位置が合
っているにも拘わらず、ハンドルを1回転もしくは2回
転空転させるという無駄な補正が実行されることになっ
ていた。しかし、本実施形態によれば、ノブ位置補正を
相対角度でのずれ量に基づき行っており、オペレータか
ら見てノブ位置が合っていさえすれば、たとえ実際のず
れがあってもノブ位置補正を実行しないのでせず、無駄
なノブ位置補正を無くすことができる。
【0058】(d)ずれ量ΔθがA°以下であるときに
は最短経路を通る方向にハンドル2が操作されたときに
限り補正が実行されるので、実際にずれた角度量が例え
ば280°であっても80°程度の補正量で済ませるこ
とができる。従って、実際のずれ量よりも小さな補正量
で済み、ノブ位置補正に必要なハンドル2の空転量を相
対的に少なくすることができる。
は最短経路を通る方向にハンドル2が操作されたときに
限り補正が実行されるので、実際にずれた角度量が例え
ば280°であっても80°程度の補正量で済ませるこ
とができる。従って、実際のずれ量よりも小さな補正量
で済み、ノブ位置補正に必要なハンドル2の空転量を相
対的に少なくすることができる。
【0059】(e)現在ノブ位置と目標ノブ位置との最
低経路を通るずれ量Δθが所定値A°を越えるときに
は、ハンドル2の操作方向に関係なく常にノブ位置補正
を実行するようにした。そのため、ハンドル2のずれ量
Δθが所定値A°を越えるほど大きいときには、ずれ量
の拡大を極力回避されつつハンドル2の位置補正の機会
を増やすことができ、ノブ2aの位置ずれを極力小さく
抑えることができる。
低経路を通るずれ量Δθが所定値A°を越えるときに
は、ハンドル2の操作方向に関係なく常にノブ位置補正
を実行するようにした。そのため、ハンドル2のずれ量
Δθが所定値A°を越えるほど大きいときには、ずれ量
の拡大を極力回避されつつハンドル2の位置補正の機会
を増やすことができ、ノブ2aの位置ずれを極力小さく
抑えることができる。
【0060】(f)中立位置から左右各々2回転以上で
回動操作されるハンドル2のハンドル角θを検出するポ
テンショメータ27の入力軸はステアリングシャフト3
とギヤ比「1」のギヤ列29を介して連結されているた
め、ウォームギヤ等の減速機構を介した従来装置の構成
に比べ、ハンドル角θの検出精度を高めることができ
る。
回動操作されるハンドル2のハンドル角θを検出するポ
テンショメータ27の入力軸はステアリングシャフト3
とギヤ比「1」のギヤ列29を介して連結されているた
め、ウォームギヤ等の減速機構を介した従来装置の構成
に比べ、ハンドル角θの検出精度を高めることができ
る。
【0061】尚、本発明は上記各実施形態に限定される
ものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で例えば次
のように具体化することができる。 (1)図7に示すように、タイヤ切れ角tから絶対角度
で目標ハンドル角θgを求めるマップM2を用いて、こ
の目標ハンドル角θgと、絶対角度で検出したハンドル
角とのずれ量からノブ位置補正を絶対角度に基づいて行
うハンドル角補正装置において本発明を採用してもよ
い。同図に示すように、タイヤ切れ角|t|が規制角|
RK|,|LK|以上となるエンドRE,LE付近に補
正禁止領域Bを設定し、タイヤ切れ角tが補正禁止領域
Bにあると検出されたときにはノブ位置補正の実行を禁
止するようにする。この構成によっても、ハンドルを操
舵輪がエンドに達するまで切ったときにその手応えから
操舵輪がエンドに達したことを知ることができる。
ものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で例えば次
のように具体化することができる。 (1)図7に示すように、タイヤ切れ角tから絶対角度
で目標ハンドル角θgを求めるマップM2を用いて、こ
の目標ハンドル角θgと、絶対角度で検出したハンドル
角とのずれ量からノブ位置補正を絶対角度に基づいて行
うハンドル角補正装置において本発明を採用してもよ
い。同図に示すように、タイヤ切れ角|t|が規制角|
RK|,|LK|以上となるエンドRE,LE付近に補
正禁止領域Bを設定し、タイヤ切れ角tが補正禁止領域
Bにあると検出されたときにはノブ位置補正の実行を禁
止するようにする。この構成によっても、ハンドルを操
舵輪がエンドに達するまで切ったときにその手応えから
操舵輪がエンドに達したことを知ることができる。
【0062】(2)規制角RK,LKの設定位置は前記
実施形態に限定されない。エンド位置から全操舵範囲の
約10%以内の範囲内の任意の位置に設定してもよい。
この構成によれば、ノブ位置補正の禁止範囲が少しで済
むので、ノブ2aの中立位置への収束性が損なわれるこ
とがほとんどない。また、規制角RK,LKを操舵輪1
9のエンドRE,LEに設定してもよい(RK=RE,
LK=LE)。この構成によっても、若干のタイミング
の遅れを伴うかもしれないが、操舵輪19がエンドに達
したことをハンドル2の手応えからオペレータに確実に
伝えることができるうえ、補正の実行の禁止が無くなり
(但し、非検出領域を除いて)ノブ2aの中立位置への
収束性が損なわれない。もちろん、ノブ2aの中立位置
への収束性が損なわれる程度が許容される範囲であれ
ば、エンド位置から全操舵範囲の例えば20%手前の位
置に規制角RK,LKを設定してもよい。
実施形態に限定されない。エンド位置から全操舵範囲の
約10%以内の範囲内の任意の位置に設定してもよい。
この構成によれば、ノブ位置補正の禁止範囲が少しで済
むので、ノブ2aの中立位置への収束性が損なわれるこ
とがほとんどない。また、規制角RK,LKを操舵輪1
9のエンドRE,LEに設定してもよい(RK=RE,
LK=LE)。この構成によっても、若干のタイミング
の遅れを伴うかもしれないが、操舵輪19がエンドに達
したことをハンドル2の手応えからオペレータに確実に
伝えることができるうえ、補正の実行の禁止が無くなり
(但し、非検出領域を除いて)ノブ2aの中立位置への
収束性が損なわれない。もちろん、ノブ2aの中立位置
への収束性が損なわれる程度が許容される範囲であれ
ば、エンド位置から全操舵範囲の例えば20%手前の位
置に規制角RK,LKを設定してもよい。
【0063】(3)ステアリングシャフト3とポテンシ
ョメータ27との間に介装したギヤ比「1」のギヤ列2
9に替えて、ウォームギヤ等を有する減速ギヤを採用
し、ポテンショメータ27で検出される絶対角度の検出
値を演算等により相対角度に変換し、相対角度に変換し
たハンドル角θとタイヤ切れ角tから求めた相対角度の
目標ハンドル角θgとの比較からノブ位置補正を相対角
度に基づいて行う構成としてもよい。この場合、絶対角
度から相対角度に変換する演算手段(例えば計算処理や
マップ演算を実施するための手段)が、ハンドル角検出
手段を構成することになる。この構成によれば、絶対角
度から相対角度θを求めるための演算手段が必要にはな
るものの、ハンドル角θの非検出領域を無くすことがで
きる。
ョメータ27との間に介装したギヤ比「1」のギヤ列2
9に替えて、ウォームギヤ等を有する減速ギヤを採用
し、ポテンショメータ27で検出される絶対角度の検出
値を演算等により相対角度に変換し、相対角度に変換し
たハンドル角θとタイヤ切れ角tから求めた相対角度の
目標ハンドル角θgとの比較からノブ位置補正を相対角
度に基づいて行う構成としてもよい。この場合、絶対角
度から相対角度に変換する演算手段(例えば計算処理や
マップ演算を実施するための手段)が、ハンドル角検出
手段を構成することになる。この構成によれば、絶対角
度から相対角度θを求めるための演算手段が必要にはな
るものの、ハンドル角θの非検出領域を無くすことがで
きる。
【0064】(4)目標ラインLの目標ハンドル角θg
に対するタイヤ切れ角tの比が、オービットロール効率
100%である理想ラインよりも小さくなるように設定
し、例えば特開平3−30544号公報に開示されたパ
ワーステアリング装置のように補正の実行頻度を増やす
構成としてもよい。この構成によれば、補正禁止領域を
設けても、それ以外の領域での補正の実行頻度が増すこ
とで、ノブ2aの中立位置への収束性を高めることがで
きる。
に対するタイヤ切れ角tの比が、オービットロール効率
100%である理想ラインよりも小さくなるように設定
し、例えば特開平3−30544号公報に開示されたパ
ワーステアリング装置のように補正の実行頻度を増やす
構成としてもよい。この構成によれば、補正禁止領域を
設けても、それ以外の領域での補正の実行頻度が増すこ
とで、ノブ2aの中立位置への収束性を高めることがで
きる。
【0065】(5)ノブがないハンドルの位置補正を目
的として本発明を実施してもよい。ノブがないハンドル
においても本発明を適用することによりハンドル角を操
舵輪の切れ角に応じた正規の位置に極力配置させること
ができる。
的として本発明を実施してもよい。ノブがないハンドル
においても本発明を適用することによりハンドル角を操
舵輪の切れ角に応じた正規の位置に極力配置させること
ができる。
【0066】(6)ハンドル2の操作方向の検出を専用
の回転方向検出センサにより行う構成としてもよい。 (7)前記実施形態ではフォークリフトに適用したが、
パワーステアリング装置を備えるフォークリフト以外の
産業車両、さらに自動車(乗用車)などの車両におい
て、本発明を広く適用することができる。
の回転方向検出センサにより行う構成としてもよい。 (7)前記実施形態ではフォークリフトに適用したが、
パワーステアリング装置を備えるフォークリフト以外の
産業車両、さらに自動車(乗用車)などの車両におい
て、本発明を広く適用することができる。
【0067】前記実施形態から把握され、特許請求の範
囲に記載されていない発明を、その効果とともに以下に
記載する。 (イ)請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の発明
において、前記駆動手段は、前記操舵輪を駆動するため
の油圧式のアクチュエータと、前記ハンドルの操作量に
応じた油量を前記アクチュエータに供給する作動油供給
手段とを備えており、前記補正手段は、前記作動油供給
手段から前記アクチュエータに供給すべき作動油の一部
をドレンタンクに還流させるように駆動される切換弁を
備えている。この構成によっても、ハンドルをエンドに
達するまで切ったことを手応えから知ることができる。 (ロ)請求項1〜請求項5及び前記(イ)のいずれか一
項に記載の発明において、前記ハンドルにはノブが設け
られており、前記制御手段は、前記ノブが正規の位置に
配置されるように前記補正手段を駆動制御する。この構
成によれば、操舵輪の切れ角に応じた正規の位置に少な
くとも許容範囲内で収まるようにノブを位置補正でき、
ノブの位置を操舵輪の切れ角の判断の目安としても差し
支えない。
囲に記載されていない発明を、その効果とともに以下に
記載する。 (イ)請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の発明
において、前記駆動手段は、前記操舵輪を駆動するため
の油圧式のアクチュエータと、前記ハンドルの操作量に
応じた油量を前記アクチュエータに供給する作動油供給
手段とを備えており、前記補正手段は、前記作動油供給
手段から前記アクチュエータに供給すべき作動油の一部
をドレンタンクに還流させるように駆動される切換弁を
備えている。この構成によっても、ハンドルをエンドに
達するまで切ったことを手応えから知ることができる。 (ロ)請求項1〜請求項5及び前記(イ)のいずれか一
項に記載の発明において、前記ハンドルにはノブが設け
られており、前記制御手段は、前記ノブが正規の位置に
配置されるように前記補正手段を駆動制御する。この構
成によれば、操舵輪の切れ角に応じた正規の位置に少な
くとも許容範囲内で収まるようにノブを位置補正でき、
ノブの位置を操舵輪の切れ角の判断の目安としても差し
支えない。
【0068】(ハ)請求項4に記載の発明において、前
記実位置と目標位置との前記最低距離を通る経路でのず
れ量が所定値より大きいか否かを判断する第2判断手段
と、該第2判断手段により前記ずれ量が所定値を越える
と判断されたときに前記駆動手段を前記ハンドルの操作
方向に関係なく常に駆動させる補正実行手段とを備え、
前記補正実行選択手段は、該第2判断手段により前記ず
れ量が所定値以下であると判断されたときに限り、前記
操作方向と前記目標方向とが一致したときに行う前記補
正手段の駆動を実行するように設定されている。この構
成によれば、最低経路を通るとしたときの実位置と目標
位置とのずれ量が所定値を越えるときには、ハンドルの
操作方向が左右どちらであっても常にハンドルの位置補
正が実行され、ずれ量の拡大を極力回避しつつハンドル
の位置補正の機会を増やすことができる。
記実位置と目標位置との前記最低距離を通る経路でのず
れ量が所定値より大きいか否かを判断する第2判断手段
と、該第2判断手段により前記ずれ量が所定値を越える
と判断されたときに前記駆動手段を前記ハンドルの操作
方向に関係なく常に駆動させる補正実行手段とを備え、
前記補正実行選択手段は、該第2判断手段により前記ず
れ量が所定値以下であると判断されたときに限り、前記
操作方向と前記目標方向とが一致したときに行う前記補
正手段の駆動を実行するように設定されている。この構
成によれば、最低経路を通るとしたときの実位置と目標
位置とのずれ量が所定値を越えるときには、ハンドルの
操作方向が左右どちらであっても常にハンドルの位置補
正が実行され、ずれ量の拡大を極力回避しつつハンドル
の位置補正の機会を増やすことができる。
【0069】(ニ)請求項5に記載の発明において、前
記車両は産業車両である。この構成によれば、産業車両
においても、請求項5に記載の発明と同様の効果を得る
ことができる。
記車両は産業車両である。この構成によれば、産業車両
においても、請求項5に記載の発明と同様の効果を得る
ことができる。
【0070】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1及び請求項
5に記載の発明によれば、操舵輪の切れ角がエンド付近
の規制角以上にあると判断されたときには、補正禁止手
段により制御手段による補正手段の駆動を禁止するよう
にしたので、操舵輪がエンドに達するまでハンドルが切
られたことがハンドルを操作する手応えからいつも確実
に知ることができる。
5に記載の発明によれば、操舵輪の切れ角がエンド付近
の規制角以上にあると判断されたときには、補正禁止手
段により制御手段による補正手段の駆動を禁止するよう
にしたので、操舵輪がエンドに達するまでハンドルが切
られたことがハンドルを操作する手応えからいつも確実
に知ることができる。
【0071】請求項2及び請求項5に記載の発明によれ
ば、規制角はエンド手前において操舵輪の全ストローク
の約1割の範囲内に設定されているため、ハンドルの位
置補正の実行が禁止される割合が少なくて済み、ハンド
ルの正規の位置への収束性がさほど損なわれない。
ば、規制角はエンド手前において操舵輪の全ストローク
の約1割の範囲内に設定されているため、ハンドルの位
置補正の実行が禁止される割合が少なくて済み、ハンド
ルの正規の位置への収束性がさほど損なわれない。
【0072】請求項3及び請求項5に記載の発明によれ
ば、ハンドル角と、操舵輪の切れ角から決まる目標位置
とをハンドルの相対角度で求めるようにし、ハンドルの
位置補正を相対角度に基づいて行うようにしたので、ハ
ンドルの無断な位置補正の実行を無くすことができる。
ば、ハンドル角と、操舵輪の切れ角から決まる目標位置
とをハンドルの相対角度で求めるようにし、ハンドルの
位置補正を相対角度に基づいて行うようにしたので、ハ
ンドルの無断な位置補正の実行を無くすことができる。
【0073】請求項4及び請求項5に記載の発明によれ
ば、ハンドルが実位置から目標位置に至るまでに最短経
路で済む目標方向と、ハンドルの操作方向とが一致した
ときに限りハンドルの位置補正を実行する補正実行選択
手段を備えたので、実際のずれ量よりも少ない補正量で
ハンドルを目標位置に補正することができ、ハンドルの
位置補正に必要な補正量を相対的に少なくすることがで
きる。
ば、ハンドルが実位置から目標位置に至るまでに最短経
路で済む目標方向と、ハンドルの操作方向とが一致した
ときに限りハンドルの位置補正を実行する補正実行選択
手段を備えたので、実際のずれ量よりも少ない補正量で
ハンドルを目標位置に補正することができ、ハンドルの
位置補正に必要な補正量を相対的に少なくすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態のマップを示すグラフ。
【図2】パワーステアリング装置の模式図。
【図3】ノブ位置補正制御の説明図。
【図4】ノブ位置補正制御の説明図。
【図5】ノブ位置補正制御処理のフローチャート。
【図6】同じくフローチャート。
【図7】別例のマップを示すグラフ。
【図8】従来技術におけるマップを示すグラフ。
【図9】同じくステアリング装置の模式図。
1…パワーステアリング装置、2…ハンドル、12…駆
動手段としてのステアリングシリンダ、19…操舵輪、
22…補正手段としての電磁切換弁、27…ハンドル角
検出手段としてのポテンショメータ、28…操舵角検出
手段としてのポテンショメータ、30…目標位置演算手
段、制御手段及び操作方向検出手段を構成するとともに
判断手段、目標方向検出手段及び補正実行選択手段とし
てのCPU、31…目標位置演算手段を構成するととも
に記憶手段としてのROM、37…制御手段を構成する
励消磁駆動回路、F…車両としてのフォークリフト、R
E,LE…エンド、RK,LK…規制角。
動手段としてのステアリングシリンダ、19…操舵輪、
22…補正手段としての電磁切換弁、27…ハンドル角
検出手段としてのポテンショメータ、28…操舵角検出
手段としてのポテンショメータ、30…目標位置演算手
段、制御手段及び操作方向検出手段を構成するとともに
判断手段、目標方向検出手段及び補正実行選択手段とし
てのCPU、31…目標位置演算手段を構成するととも
に記憶手段としてのROM、37…制御手段を構成する
励消磁駆動回路、F…車両としてのフォークリフト、R
E,LE…エンド、RK,LK…規制角。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 5/09 B62D 6/00
Claims (5)
- 【請求項1】 ハンドルの操作位置に応じた切れ角に操
舵輪を駆動するための駆動手段と、 ハンドルの実位置を検出するハンドル角検出手段と、 前記操舵輪の切れ角を検出する操舵角検出手段と、 前記切れ角から前記ハンドルの正規の位置を目標位置と
して求める目標位置演算手段と、 前記ハンドルの操作量に対する前記駆動手段の駆動量の
変化率を減少させる補正手段と、 前記ハンドルの実位置と前記目標位置とのずれ量が少な
くとも許容範囲内に収まるように前記補正手段を駆動制
御する制御手段と、 前記操舵角検出手段により検出された前記操舵輪の切れ
角がエンド付近の規制角以上であるか否かを判断する判
断手段と、 前記判断手段により前記切れ角が前記規制角以上である
と判断されたときには、前記制御手段による前記補正手
段の駆動を禁止する補正禁止手段とを備えているパワー
ステアリング装置におけるハンドル角補正装置。 - 【請求項2】 前記規制角は前記エンド手前において前
記操舵輪の全ストロークの約1割の範囲内に設定されて
いる請求項1に記載のパワーステアリング装置における
ハンドル角補正装置。 - 【請求項3】 前記ハンドル角検出手段は前記ハンドル
の実位置を相対角度で検出し、前記目標位置演算手段は
前記切れ角から前記目標位置を相対角度で求めるように
設定されており、前記制御手段は相対角度でのずれ量に
基づき少なくとも許容範囲内に該ずれ量が収まるように
前記補正手段を駆動制御する請求項1又は請求項2に記
載のパワーステアリング装置におけるハンドル角補正装
置。 - 【請求項4】 前記制御手段は、前記ハンドルが前記実
位置から前記目標位置に至るのに最短経路で済む方向を
補正を実行すべき目標方向として検出する目標方向検出
手段と、前記ハンドルの操作方向を検出する操作方向検
出手段と、前記ハンドルの操作方向と前記目標方向とが
一致したときにのみ前記補正手段を駆動させる補正実行
選択手段とを備えている請求項3に記載のパワーステア
リング装置におけるハンドル角補正装置。 - 【請求項5】 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記
載の前記ハンドル角補正装置を備えている車両。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25586696A JP3329209B2 (ja) | 1996-09-27 | 1996-09-27 | パワーステアリング装置におけるハンドル角補正装置及び車両 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25586696A JP3329209B2 (ja) | 1996-09-27 | 1996-09-27 | パワーステアリング装置におけるハンドル角補正装置及び車両 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10100916A JPH10100916A (ja) | 1998-04-21 |
JP3329209B2 true JP3329209B2 (ja) | 2002-09-30 |
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ID=17284675
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP25586696A Expired - Fee Related JP3329209B2 (ja) | 1996-09-27 | 1996-09-27 | パワーステアリング装置におけるハンドル角補正装置及び車両 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3329209B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015181473A (ja) * | 2014-03-26 | 2015-10-22 | 株式会社Ihiシバウラ | 芝刈り車両 |
-
1996
- 1996-09-27 JP JP25586696A patent/JP3329209B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015181473A (ja) * | 2014-03-26 | 2015-10-22 | 株式会社Ihiシバウラ | 芝刈り車両 |
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Publication number | Publication date |
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JPH10100916A (ja) | 1998-04-21 |
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