JP3329146B2 - エンジンの燃焼室密封構造 - Google Patents

エンジンの燃焼室密封構造

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンの燃焼室密封
構造の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シリンダブロックとシリンダヘッドの間
に介装されるヘッドガスケットは、潤滑オイルや冷却
水、シリンダ内の燃焼ガス等を密封する。
【0003】自動車用エンジン等に用いられるヘッドガ
スケットとして、例えば特開平1−104953号公報
に開示されているように、複数の金属板を積層したもの
がある。
【0004】ヘッドガスケットのシリンダに対するボア
開口部は、シリンダ径より大きく形成され、シリンダブ
ロックの加工精度等に起因してシリンダより内側にはみ
出さないようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のエンジンの燃焼室密封構造にあっては、積層
された複数の金属板のボア開口部がシリンダ径より大き
くなるように全て同一径で形成されているため、シリン
ダブロックの上面とシリンダヘッドの下面の間に画成さ
れるクレビスボリュームが大きくなり、燃焼室において
十分な燃焼が行われない領域を増やして、未燃焼HC、
COの排出量が増加するという問題点が考えられる。
【0006】本発明は上記の問題点を解消し、エンジン
の燃焼室密封構造において、ヘッドガスケットの内側に
画成される燃焼室のクレビスボリュームを削減すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のエンジ
ンの燃焼室密封構造は、複数の金属板を積層したヘッド
ガスケットをシリンダヘッドとシリンダブロックの間に
介装し、各金属板に、シリンダブロックに形成されたシ
リンダと、シリンダヘッドの下面に形成された燃焼室と
を連通するボア開口部を形成するエンジンの燃焼室密封
構造において、シリンダブロックの上面に接合する金属
板のボア開口部をシリンダの内側にはみ出さないように
設定し、シリンダに対する各金属板のボア開口部のオフ
セット量をシリンダから離れる方向に向かうにしたがっ
て段階的に小さく設定してクレビスボリュームを削減
る。
【0008】請求項2に記載のエンジンの燃焼室密封構
造は、請求項1に記載の発明において、前記燃焼室壁の
外周部にピストンの頂面に対峙するスキッシュエリアを
形成し、シリンダヘッドに接合する金属板のボア開口部
をスキッシュエリアに沿ってシリンダより内側に突出さ
せる。
【0009】
【作用】請求項1に記載のエンジンの燃焼室密封構造に
おいて、シリンダブロックの上面に接合する金属板のボ
ア開口部が前記シリンダの内側にはみ出さないように設
定し、各金属板のシリンダに対する各ボア開口部のオフ
セット量がシリンダから離れる上方に向かうにしたがっ
て段階的に小さくなるように形成することにより、ピス
トンとのヘッドガスケットの衝突を回避しつつ、シリン
ダブロックの上面とシリンダヘッドの下面の間に画成さ
れる燃焼室のクレビスボリュームを削減し、燃焼室にお
いて十分な燃焼が行われない領域を減らして、未燃焼H
C、COの排出量を低減できる。
【0010】請求項2に記載のエンジンの燃焼室密封構
造において、ピストンが上昇する過程で、ピストンはス
キッシュエリアに対して金属板を介して対峙するため、
ピストンとヘッドガスケットの間に挟まれて燃焼室の中
央部に向かうスキッシュ流の勢力を高められ、燃焼性を
改善し、ノッキングの発生を有効に抑えられる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0012】図3において、2は直列多気筒エンジンに
備えられるシリンダブロック、3はシリンダヘッド、4
はピストンであり、シリンダヘッド3の燃焼室壁面5と
ピストン4の頂面6の間に燃焼室7が画成される。
【0013】シリンダヘッド3には吸気ポート8と排気
ポート9が形成される。図示しない吸気弁が開かれるの
に伴って吸気ポート8からシリンダ10に吸気(混合
気)を吸入し、この吸気をピストン4で圧縮して、図示
しない点火プラグを介して着火燃焼させた後、図示しな
い排気弁が開かれるのに伴って排気が排気ポート9から
排出され、これらの各行程が連続して繰り返されるよう
になっている。
【0014】シリンダブロック2の上面とシリンダヘッ
ド3の下面の間にはヘッドガスケット1が介装される。
【0015】図2に示すように、平板状をしたヘッドガ
スケット1には、シリンダ10に対するボア開口部15
と、エンジン冷却水を流通させる冷却水穴16と、エン
ジン潤滑油が流通するオイル穴17と、図示しないヘッ
ドボルトが貫通するヘッドボルト穴18等が開口してい
る。
【0016】図3に示すように、ヘッドガスケット1
は、3枚の金属板11,12,13を積層して形成され
る。各金属板11,12,13は、シリンダ10と燃焼
室7を連通するボア開口部11a,12a,13aを有
し、各ボア開口部11a,12a,13aを囲むように
して環状に膨らむビード11b,12b,13bが形成
され、燃焼室7の密封性を高めるようになっている。
【0017】そして本発明の要旨とすることろである
が、各金属板11,12,13のボア開口部11a,1
2a,13aの開口径は、シリンダ10から離れる上方
に向かうにしたがって段階的に小さくなるように形成さ
れる。すなわち、シリンダ10に対する各ボア開口部1
1a,12a,13aのオフセット量L11,L12,L13
をシリンダ10から離れる上方に向かうにしたがって段
階的に小さく設定する。
【0018】金属板11はシリンダブロック2の上面に
接合し、そのボア開口部11aのシリンダ10に対する
オフセット量L11は、シリンダ10の開口径の公差と、
隣り合うシリンダ10間の距離(ボアピッチ)の公差
に対応して、ボア開口部11aがシリンダ10の内側に
はみ出さないように設定する。オフセット量L11は、1
シリンダ当たりの排気量が300cc程度のエンジンの
場合、例えば0.5〜0.75mmの範囲で設定され
る。
【0019】これにより、ヘッドガスケット1の金属板
11はシリンダブロック2の加工精度等に起因してシリ
ンダ10より内側にはみ出すことがなく、ピストン4は
上死点付近でヘッドガスケット1の金属板11のボア開
口部11aに衝突することが回避される。したがって、
ヘッドガスケット1がピストン4に衝突して破損する心
配がなく、燃焼室7の密封性を維持できる。
【0020】シリンダ10に対する各ボア開口部11
a,12a,13aのオフセット量L11,L12,L13
シリンダ10から離れる上方に向かうにしたがって段階
的に小さくなるように形成することにより、ピストン4
とのヘッドガスケット1の衝突を回避しつつ、シリンダ
ブロック2の上面とシリンダヘッド3の下面の間に画成
されるクレビスボリュームを削減し、燃焼室7において
十分な燃焼が行われない領域を減らして、未燃焼HC、
COの排出量を低減できる。
【0021】次に、図4に示す実施の形態について説明
する。なお、図3等との対応部分には同一符号を付す。
【0022】シリンダヘッド3の燃焼室壁5の外周部に
は、ピストン4の頂面6と平行に対峙するスキッシュエ
リア17,18が形成される。ピストン4が上昇する過
程で、ピストン4とスキッシュエリア17,18に挟ま
れて燃焼室7の中央部に向かうスキッシュ流が生起され
る。
【0023】シリンダヘッド3の下面に接合する金属板
13のボア開口部13aは、その一部が燃焼室壁5のス
キッシュエリア17,18に沿ってシリンダ10より内
側に突出して形成される。なお、このボア開口部13a
をスキッシュエリア17,18に沿うように楕円形に形
成してもよい。
【0024】この場合、ピストン4が上昇する過程で、
スキッシュエリア17,18は金属板11を介してピス
トン4の頂面6に対峙するため、ピストン4とスキッシ
ュエリア17,18に挟まれて燃焼室7の中央部に向か
うスキッシュ流の勢力を高められ、燃焼性を改善し、ノ
ッキングの発生を有効に抑えられる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載のエ
ンジンの燃焼室密封構造は、各金属板のシリンダに対す
る各ボア開口部のオフセット量がシリンダから離れる上
方に向かうにしたがって段階的に小さくなるように形成
する構造により、ピストンとのヘッドガスケットの衝突
を回避しつつ、シリンダブロックの上面とシリンダヘッ
ドの下面の間に画成される燃焼室のクレビスボリューム
を削減し、燃焼室において十分な燃焼が行われない領域
を減らして、未燃焼HC、COの排出量を低減できると
ともに、エンジンの燃費、出力を改善することができ
る。
【0026】請求項2に記載のエンジンの燃焼室密封構
造において、ピストンが上昇する過程で、ピストンはス
キッシュエリアに対して金属板を介して対峙するため、
ピストンとヘッドガスケットの間に挟まれて燃焼室の中
央部に向かうスキッシュ流の勢力を高められ、ノッキン
グの発生を有効に抑えて、エンジンの高出力化がはかれ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示し、図2のA−A線に
沿うヘッドガスケットの断面図。
【図2】同じくヘッドガスケットの平面図。
【図3】同じくエンジンの断面図。
【図4】他の実施の形態を示すエンジンの断面図。
【符号の説明】
1 ヘッドガスケット 2 シリンダブロック 3 シリンダヘッド 4 ピストン 5 燃焼室壁 6 ピストン頂面 7 燃焼室 10 シリンダ 11 金属板 11aボア開口部 12 金属板 12aボア開口部 13 金属板 13aボア開口部 17 スキッシュエリア 18 スキッシュエリア

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の金属板を積層したヘッドガスケット
    をシリンダヘッドとシリンダブロックの間に介装し、 各金属板に、シリンダブロックに形成されたシリンダ
    と、シリンダヘッドの下面に形成された燃焼室とを連通
    するボア開口部を形成するエンジンの燃焼室密封構造に
    おいて、シリンダブロックの上面に接合する金属板のボア開口部
    をシリンダの内側にはみ出さないように設定し、 シリンダに対する各金属板のボア開口部のオフセット量
    をシリンダから離れる方向に向かうにしたがって段階的
    に小さく設定して燃焼室のクレビスボリュームを削減し
    たことを特徴とするエンジンの燃焼室密封構造。
  2. 【請求項2】前記燃焼室壁の外周部にピストンの頂面に
    対峙するスキッシュエリアを形成し、 シリンダヘッドに接合する金属板のボア開口部をスキッ
    シュエリアに沿ってシリンダより内側に突出させたこと
    を特徴とする請求項1に記載のエンジンの燃焼室密封構
    造。
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