JP3328767B2 - ファイバー制御型調湿性ボードおよびその製造方法 - Google Patents

ファイバー制御型調湿性ボードおよびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、天井材・
内外装材・床材などの建築用資材や、家具用資材として
用いることができるファイバー制御型調湿性ボードおよ
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】調湿性ボードは一般的には吸放湿性に優
れた建築材料のことを言い、天井材や内外装材、床板な
どの建築用資材や、家具用資材として幅広く用いること
ができる。特に最近では、室内の高気密性、高断熱性を
押し進めた結果、室内で発生した水分は気密性が高いた
めに逃げ場を失い、部屋の至るところで多量の結露が生
じると共に、ダニやカビ、アレルギー発生を誘発するこ
とが大きな社会問題となってきており、吸放湿特性を既
存の物よりさらに一層高め、かつ不燃性などの他の機能
も付与した多機能調湿性ボードが要求されてきている。
また、施工性やコストパフォーマンスの向上の観点から
は、さらに軽量で大型サイズの調湿性ボードが必要とさ
れてきている。
【0003】これに対し、従来の調湿性ボードの主たる
製造法であるプレス法によるものの吸放湿特性は、加湿
条件(20℃−60%RH、24h)下での最大吸湿量
が240g/m2 、吸湿速度が10g/m2 ・h、その
後の放湿条件(20℃−15%RH、6h)下での放湿
速度が18g/m2 ・hに過ぎず、特定空間の湿度をほ
ぼ一定に保つことにより居住者が一日あるいは年間を通
じて快適に過ごせるレベルまでには至っていない。ま
た、従来の調湿性ボードのサイズは1m×1mが限界で
あり、大型化に伴う材料強度維持の点から比重も1.0
g/cm3 以下まで低下させることは困難となってお
り、上記用途の仕様を完全に満足するまでには至ってい
ない。
【0004】従来の調湿性ボードおよびその製造方法と
しては、例えば、特開平3−109244号公報に示す
ものなどがある。すなわち、従来の調湿性ボードは、ゼ
オライトとセメントなどのバインダーとを混練し、金型
中で高圧により圧縮成形して成るいわゆるプレス法を用
いており、ゼオライトの分子構造内に数十〜数ナノメー
トルの超微細な空隙を散在させ、ゼオライトの大きな比
表面積を利用して調湿を行うものである。
【0005】しかし、大型の調湿性ボードの製造にはそ
のサイズに対応した大型のプレス機を要するために、イ
ニシャルコストが高くなる。また、プレス機の能力が製
造ライン全体の律速となり、製造時間が長くかかること
により製造コストが高くなる。さらに、ゼオライトなど
の調湿性物質の表面に対して、セメントなどのマトリッ
クスが強固に密着するため、調湿性物質が本来持ち合わ
せている吸放湿特性を十分に活かすことができない。
【0006】また、別の手段として、プレス圧を低く設
定する、あるいは全く負荷しないことにより、調湿性と
軽量性の両方を向上させると言う方法もあるが、建材と
しての使用に耐え得るだけの強度を容易に確保すること
は望めず、この状況は材料の大型化に伴いより一層顕著
なものとなる。一方、製造後の加工においても、従来の
プレス法による調湿性ボードは、切断や穴開け加工には
ダイヤモンド工具などの専用の特殊な道具を要し、特に
施工後の居住者による加工は極めて困難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、現在、調
湿性ボードは吸放湿特性をさらに向上させると共に、他
の機能も付与させる多機能化が要望されている。また、
施工性の向上や低コスト化を図るために、これらの特性
を損なわずに大型ボードの連続製造を行うことが切望さ
れている。
【0008】従って、本発明の目的は、このような従来
からの要望に応じてなされたもので、吸放湿特性を向上
させ、薄板状の大型ボードを連続的に成形することがで
き、軽量性や機械加工性、釘打ち性、不燃性、寸法安定
性などの優れた特性を兼ね備えたファイバー制御型調湿
性ボードおよびその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】斯かる実状に鑑み本発明
者らは鋭意研究を行ったところ、丸網式などの抄造法に
より得られ、ボード表面およびその内部の空隙サイズが
500μm以下であり、ファイバー凝集体における短軸
径が、ファイバーの1〜5倍であり、かつファイバーと
調湿性物質とセメントとの混合養生物であるファイバー
制御型調湿性ボードが、従来品からは考えられない優れ
た生産性、吸放湿特性、不燃性、機械加工性、軽量性、
寸法安定性、釘討ち性を有することを見出し本発明を完
成した。
【0010】すなわち、本発明に係るファイバー制御型
調湿性ボードは、ファイバーと調湿性物質とセメントと
の混合養生物から成り、比重が1.2g/cm3 以下で
あり、前記ファイバーはマトリックスとポイントで接合
・密着した凝集体を形成し、ボード表面および内部の空
隙サイズが50〜500μmであり、前記ファイバーの
凝集体における短軸径がファイバー径の1〜5倍である
ことを特徴とする。
【0011】本発明に係るファイバー制御型調湿性ボー
ドは、ファイバー3〜10重量%と調湿性物質10〜8
0重量%とセメント10〜80重量%との混合養生物か
ら成り、厚さが4〜20mmであることが好ましい。
【0012】また、本発明に係るファイバー制御型調湿
性ボードは、前記調湿性物質は多孔性粉状体または粒状
体であり、前記ファイバーの配向がボード両面に対して
平行であることが好ましい。
【0013】また、本発明に係るファイバー制御型調湿
性ボードは、前記調湿性物質はゼオライトから成り、前
記ファイバーはパルプ、ビニロン、ワラストナイトもし
くはセピオライトまたはこれらの2種以上の組み合わせ
から成ることが好ましい。
【0014】また、本発明に係るファイバー制御型調湿
性ボードは、抄造法により得られたものであることが好
ましい。
【0015】また、本発明に係るファイバー制御型調湿
性ボードの製造方法は、ファイバーとゼオライトとセメ
ントと水との混合物を、抄造法により抄造速度20〜6
0m/分、メイキングロール圧1〜5kgf/cm2
条件で抄造し、その後に養生して、マトリックスとポイ
ントで接合・密着したファイバーの凝集体を形成するこ
とを特徴とする。
【0016】本発明に係るファイバー制御型調湿性ボー
ドの製造方法は、ファイバーの均一性ならびに配向性を
制御し、マトリックス中の空隙率を最適化させると共
に、調湿性ボードとしての特性を向上させる。
【0017】本発明に係るファイバー制御型調湿性ボー
ドの製造方法では、前記混合物はファイバー3〜10重
量%とゼオライト10〜80重量%とセメント10〜8
0重量%とを含み、前記混合物を厚さ4〜20mmに抄
造することが好ましい。
【0018】本発明に係るファイバー制御型調湿性ボー
ドの製造方法では、前記抄造法は丸網式、長フェルト
式、傾斜長フェルト式または逆流式であることが好まし
い。
【0019】
【発明の実施の形態】ファイバー制御型調湿性ボード
で、調湿性物質として用いる多孔性粉状体または粒状体
とは、例えば、ゼオライト、クリストバライト、アタパ
ルジャイト、珪酸カルシウム、ケイソウ土、カオリン、
モンモリロナイト、バーミキュライト、活性アルミナ、
シリカゲル、活性炭、多孔性架橋有機高分子化合物や、
これらの2種類以上の混合物などの、吸水・吸着作用を
有する粉粒体である。多孔性粉粒体としてはゼオライト
が最も好ましい。
【0020】調湿性物質は、特にゼオライトの場合、高
温活性化処理をした粉状体または粒状体を用いるのが好
ましい。調湿性物質の重量%は、10〜80重量%であ
る。調湿性物質が10重量%より少ない場合、調湿性が
十分に得られず、80重量%より多い場合、成形が困難
となる。セメントは粉状体で混合される。セメントの重
量%は、10〜80重量%である。セメントが10重量
%より少ない場合、成形が困難となり、80重量%より
多い場合、調湿性が十分に得られなくなる。ファイバー
は、特にパルプの場合、叩解したものを混合することが
好ましい。ファイバーの重量%は3〜10重量%であ
る。ファイバーが3重量%より少ない場合、調湿性ボー
ドの補強ならびに吸放湿特性を向上させる効果が十分に
得らない。特にファイバーとしてパルプを用いた場合、
10重量%より多く添加すると不燃性が十分に得られな
くなる。
【0021】混合養生物の中に、3〜10重量%のワラ
ストナイトを入れると、調湿性ボードの寸法安定性が改
善される。混合養生物は、その他に、スラグ、マイカ、
パーライト、セピオライト、着色剤などを含んでもよ
い。調湿性物質、セメント、ファイバーなどの原料の混
合は、水を加えて行われる。ファイバー制御型調湿性ボ
ードの厚さは、一例を挙げれば4〜20mm、好ましく
は5〜15mmである。
【0022】これらの原料を混合する際の水の量は、原
料に対して70〜80重量%である。調湿性物質とセメ
ントとパルプと水とを混合する順序および組み合わせ
は、いかなる順序および組み合わせで行ってもよい。抄
造機としては丸網式抄造機が好ましい。丸網式抄造機
は、回転丸網抄造法により抄造を行う装置であり、例え
ばスラグ石膏板を製造する際に使用する一般のものを用
いることができる。メイキングロールによる圧縮は、1
〜5kgf/cm2 の圧力、好ましくは3〜5kgf/
cm2 の圧力で行うことが望ましい。養生は、気中養生
であっても、水熱養生であっても、それらの組み合わせ
であってもよい。水熱養生は、例えば、オートクレーブ
で行うことができる。
【0023】ファイバー制御型調湿性ボードは、マトリ
ックスに対しての均一性や配向性を制御したファイバー
が調湿性ボードの構造を補強し、薄板状の大型ボードに
成形しても破壊しにくくなる。また、ファイバー制御型
調湿性ボードは、ファイバーとしてパルプを用いた場
合、パルプ自体の水分や湿分に対するサイフォン効果と
マトリックス中の最適な空隙との相乗効果により、ビニ
ロンファイバーを用いた場合と比べて吸放湿特性が著し
く向上する。ファイバー制御型調湿性ボードは、湿度の
上昇に伴い吸湿・吸水・吸着を行い、湿度の低下に伴い
放湿・放水・放出を行う。ファイバー制御型調湿性ボー
ドは、吸水・吸着作用に伴って吸臭作用も併せ持つ。
【0024】調湿性ボード表面に対して、表面からの成
形物の離脱を完全に防止するために、呼吸性壁紙の貼付
や呼吸性コーティング剤を塗布してもよい。ファイバー
制御型調湿性ボードは、例えば950mm×1900m
mで、厚さ4〜20mmの板材に成形することができ
る。
【0025】ファイバー制御型調湿性ボードは、1m
×1m以上の大型調湿性ボードが連続的に製造可能であ
る、加湿条件(20℃−60%RH、24h)下での
最大吸湿量が240g/m2 以上で吸湿速度が10g/
2 ・h以上を有し、その後の放湿条件(20℃−15
%RH、6h)下での放湿速度が18g/m2 ・h以上
である、認定試験を合格するだけの不燃性を有してい
る、チップソーで切断可能である、比重が1.2g
/cm3 以下である、長さ変化率が0.24%以下で
ある、釘討ちや穴開けによる欠損が発生しないといっ
た条件のうち少なくとも一つ以上を満たすことが好まし
い。
【0026】
【実施例】以下に図面に基づき本発明の一実施例につい
て説明する。図1は、本発明の一実施例を示している。
実施例で、ファイバー制御型調湿性ボードを以下のよう
にして製造した。調湿性物質としてゼオライトを、そし
てファイバーとしてパルプを選定した。まず、300〜
500℃で1〜3時間にわたり高温活性化処理をした1
00メッシュアンダーのモルデナイト型天然ゼオライト
の粉状体(新東北化学工業株式会社製)と、市販のポル
トランドセメントの粉状体(商品名「白色ポルトランド
セメント」小野田セメント株式会社製)と、叩解したパ
ルプと、ワラストナイトとを、50:50:5:5の重
量比で準備した。ゼオライトは、この高温活性化処理に
より、無処理のものと比較して、さらに大きな調湿作用
を有し、湿度の上昇に伴い吸湿・吸水・吸着を行い、湿
度の低下に伴い放湿・放水・放出を行う。
【0027】これらの原料の合計重量に対して水を70
〜80の重量比で加え、混合した。この原料混合物につ
いて、図1に示す丸網式抄造機1を用いて抄造を行っ
た。丸網式抄造機1には、スラグ石膏板の製造に使用さ
れる一般的なものを用いることができる。
【0028】図1に示すように、丸網式抄造機1では、
メイキングロール11、ボトムロール12、第1テンシ
ョンロール13、ウォームロール14、スイングロール
15、ストレッチロール16、第2テンションロール1
7、第1ワイヤーシリンダー18、第2ワイヤーシリン
ダー19、第3ワイヤーシリンダー20、リターンロー
ル21、第1,第2,第3,第4フェルトロール22,
23,24,25およびガイドロール26に無端フェル
トベルト27が回転可能に巻かれている。ガイドロール
26付近には、サクションボックス28が設けられてい
る。第1〜第3ワイヤーシリンダー18〜20は、それ
ぞれ第1,第2,第3バット29,30,31内に下部
が配置される。第1,第2,第3バット29,30,3
1内には、それぞれ複数のアジテーター32,32,…
が設けられている。
【0029】フェルトベルト27は、第1〜第3ワイヤ
ーシリンダー18〜20の上部に接して、それぞれ第
1,第2,第3コーチロール33,34,35との間に
挟まれている。第1,第2,第3バット29,30,3
1の上方のフェルトベルト27の上側には、第1,第
2,第3サクションボックス36,37,38が設けら
れている。第1,第2,第3サクションボックス36,
37,38は、第1〜第3ワイヤーシリンダー18〜2
0に付着した原料混合物がフェルトベルト27に移行し
やすいよう、常時、減圧吸引を行うものである。
【0030】丸網式抄造機1で、原料混合物を第1,第
2,第3バット29,30,31に常に一定高さとなる
よう供給し、第1〜第3ワイヤーシリンダー18〜20
の下部を原料混合物に浸す。この状態で、フェルトベル
ト27を回転させ、抄造を行う。フェルトベルト27
は、第1ワイヤーシリンダー18から、第2ワイヤーシ
リンダー19、第3ワイヤーシリンダー20と順に接す
るに従い、原料混合物を積層させる。実施例では、抄速
35m/分、メイキング圧4kgf/cm2 で抄造を行
った。フェルトベルト27に積層した原料混合物は、メ
イキングロール11とボトムロール12との間から板状
となって排出され、コンベヤー(図示せず)で運ばれ
る。
【0031】この抄造物を、スチーム養生装置により6
0〜80℃の温度で12〜24時間、スチーム養生し
た。次に、室温で100時間放置し、自然養生を行っ
た。自然養生後、乾燥機で140〜200℃の温度で5
〜15分程度乾燥させた。乾燥後、950mm×190
0mmの大きさに切断加工し、厚さ4〜20mmのファ
イバー制御型調湿性ボードを製造した。
【0032】次に製造したファイバー制御型調湿性ボー
ドの作用および効果について説明する。実施例で製造し
たファイバー制御型調湿性ボードと、抄造条件は実施例
と同一であるが原料配合比を変化させた調湿性ボード
(配合変化調湿性ボード系)と、マトリックスに対する
ファイバーの均一性や配向性ならびに、マトリックス中
の空隙率の相違による調湿性ボードの特性比較を行うた
めに、原料配合比と抄造条件を適宜変更することによ
り、かさ比重などの物性値を変化させた調湿性ボード
(物性変化調湿性ボード系)とについて、吸放湿試験と
物性値測定とを行った。
【0033】配合変化調湿性ボード系の吸放湿試験は、
実施例で製造した調湿性ボード(試料1)と、原料にワ
ラストナイトを用いない他は実施例と同様に製造した調
湿性ボード(試料2)と、原料にワラストナイトを用い
ず、また、ゼオライト粒径を42メッシュアンダーに変
更する他は実施例と同様に製造した調湿性ボード(試料
3)と、原料にワラストナイトを用いず、また、ゼオラ
イトとポルトランドセメントとを70:30の重量比で
含む他は実施例と同様に製造した調湿性ボード(試料
4)と、比較試料とを製造し、110℃で絶乾処理後、
各試料に対し、気温20℃、相対湿度RH60%の条件
と、気温20℃、相対湿度RH15%の条件とを24時
間サイクルで繰り返すことにより行った。
【0034】一方、本発明の調湿性ボードの比較試料
は、金型中で高圧により圧縮成形して成るいわゆるプレ
ス法を用い、以下のプロセスにより製造した。原料に
は、実施例で用いたゼオライトとポルトランドセメント
とを用いた。さらに、その合計重量に対して、2重量%
のビニロンファイバーを加えた。これらの原料の合計重
量に対して、水を5:1の重量比で加え、混合した。こ
の原料混合物について、油圧プレス装置により100〜
250kgf/cm2 の圧力で1〜30秒間、両押しプ
レスをかけ、圧縮成形した。その後圧縮成形したものを
恒温恒湿装置により30〜80℃の温度で6〜15時間
養生を行い、同じ寸法の調湿性ボードを製造した。製造
した試料1〜4および比較試料の物性値を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】なお、試料1〜4と同様に、ファイバーと
してビニロンではなく、パルプを原料とする比較試料の
製造を試みたが、パルプをゼオライトおよびポルトラン
ドセメント中に均一に分散・配向させるには、相当量の
水を加える必要があり、圧縮成形中に多量の水と共に原
料が型枠の外に流れ出してしまい、製造不可能であっ
た。
【0037】一方、物性変化調湿性ボード系の吸放湿性
試験は、表2に示した原料配合比を適用し、抄造速度や
メイキングロール圧などの抄造条件を適宜変更を加える
ことにより、かさ比重が0.80g/cm3 (試料
A)、0.95g/cm3 (試料B)、1.06g/c
3 (試料C)となる様に製造し、110℃で絶乾後、
各試料に対し、気温30℃、相対湿度RH90%の条件
と、気温30℃、相対湿度RH40%の条件とを24時
間サイクルで繰り返すことにより行った。製造した試料
A〜Cの物性値を表3に示す。また、試料Bおよび試料
Cの走査型電子顕微鏡(SEM)による写真を図6およ
び図7に示す。
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】曲げ強度試験は、各試料を室温で7日間放
置後、「建築用ボード類の曲げ試験方法(JIS A1
408)」に準拠して行った。すなわち、長さが30
0.0mmの各試料に対して、250.0mm(L)の
スパン幅で支持し、その中央に0.1mm/分のクロス
ヘッド速度で破壊荷重Wを加え、曲げ強度σf について
は、試料の板厚をh、板幅をbとして、σf =3WL/
2bh2 の算出式で求めた。
【0041】含水率および吸水率の測定は、試料を20
℃の水に24時間含浸後の重量変化を測定して行った。
長さ変化率は、各試料について、20℃の気乾状態と、
20℃の気乾状態から20℃の水に24時間含浸後の状
態とで長さを比較して行った。また、たわみの測定は、
曲げ試験時における破壊に至るまでのスパン中央部の最
大たわみ量(mm)を計測して行った。
【0042】吸放湿試験の結果を図2〜図5に示す。図
2〜図5から、試料1〜4は、比較試料に比べていずれ
も吸放湿特性が向上しており、特に試料1においては約
2割程度も向上していることがわかる。この現象は、丸
網式抄造法を用いてマトリックスに対するファイバー配
合を制御した効果が顕著に発現したことに起因している
と考えられる。その理由は、走査型電子顕微鏡(SE
M)による観察結果によれば、比較試料で用いたビニ
ロンファイバー表面および内部には、その構造的にパル
プファイバーほどの湿分保持・移動能力を有していない
こと、試料1〜4の全ての試料において、ファイバー
凝集体の短軸径がファイバー径の1〜5倍で、ファイバ
ーが調湿性ボード両面に対して平行に、しかも調湿性ボ
ード表面および内部の空隙サイズが50〜500μmに
抑制されているためである(試料Bおよび試料Cを用い
た図6および図7参照)。
【0043】また、表1より試料1〜3は比較試料と比
べて、かさ比重が低下しているにも係わらず、曲げ強度
が向上し、さらに長さ変化率も低減している。これも前
述したファイバー制御の結果によるものであると考えら
れる。試料4の曲げ強度が他の材料と比べて低い値を呈
しているのは、調湿性物質であるゼオライトの添加量が
多いために、ファイバーおよびマトリックスとの密着性
が若干低下したことによるものであると考えられる。
【0044】なお、初期の吸湿および放湿速度は、かさ
比重が小さいほど早いが、時間が経過するに伴いかさ比
重が中程度のものが最も吸放湿特性が良好となる。これ
は、図6および図7に示す試料Bおよび試料Cの走査型
電子顕微鏡(SEM)による観察結果から、かさ比重が
低い試料Aは微視的に見るとファイバーとマトリックス
との間で部分的にクリアランスを有すと共に、ファイバ
ー表面にもマトリックス成分の付着量が少ないために、
ファイバー自体の水分・湿分のトラップ能力およびマト
リックス内外への水分・湿分移動能力が高くなり、結果
としてかさ比重の高い試料Cより初期の吸放湿速度が早
くなるものと考えられる。図6および図7を見ると、試
料A〜Cでは、ファイバーがマトリックスとポイントで
接合・密着し、50〜500μmの空隙を作っているの
がわかる。
【0045】さらに、吸放湿試験と表3および図6、図
7から総合的に判断すると、物性変化調湿性ボード系の
中では、吸放湿特性に優れ、かつ種々の物性値の優劣と
を考え併せると、両者のバランスが良好な試料Bが最も
好ましいと言える。このことは、本発明がマトリックス
に対するファイバーの均一性や配向性、ならびにマトリ
ックス中の空隙率を制御するために、製造法として抄造
法を用いて条件の最適化を図ることにより、曲げ強度な
どの物性値を損なわずに吸放湿性などに卓越した大型ボ
ードの連続製造が可能であることを示唆している。ま
た、表3の測定結果から、試料A、BおよびCいずれ
も、調湿性大型ボードとして、市販可能なだけの物性値
を有していることがわかる。
【0046】以上のとおり、調湿性物質とセメントとフ
ァイバーとを原料とし、丸網式抄造機1を用いてファイ
バーの均一性や分散性を制御し、マトリックス中の空隙
率の最適化を図ることにより、特に吸放湿性が高く、薄
板状の大型調湿性ボードを製造することができる。ま
た、丸網式抄造機1を用いて製造することにより、大型
調湿性ボードの大量・連続生産が可能となる。製造され
るファイバー制御型調湿性ボードは、寸法安定性が良好
で、軽量で、切断、釘打ち、穴開けなどの加工が容易で
ある。一般の石膏ボードでは、住宅の壁材として用いた
とき、釘を打つと、釘が固定されずに抜けてしまうこと
が多いが、ファイバー制御型調湿性ボードでは、釘をし
っかりと固定することができ、固定した釘が抜けにく
い。
【0047】また、ファイバー制御型調湿性ボードは、
不燃性を有している。試料A〜Cは、不燃性に関し、昭
和45年建設省告示第1828号に規定する防火性能試
験に合格する性能を有していた。さらに、バット数を増
やし、原料の切り換えタイミングを最適にすることによ
り、表面と裏面との間で組成および調湿能力が異なる2
層以上の傾斜化構造を有した大型の調湿性ボードを連続
的に製造することも可能である。一方、このファイバー
制御型調湿性ボードは、フラット形状を基本とするが、
養生前の抄造物を曲率を有したプレート上に置いた後に
所定の養生プロセスを経ることにより、アーチ形状にす
ることもできる。
【0048】ファイバー制御型調湿性ボードは、壁材な
どの建築用資材や家具用資材として適しており、これら
に用いることによって、より快適な生活空間、環境およ
び理想的な貯蔵空間を容易に提供することができるもの
である。
【0049】
【発明の効果】本発明に係わるファイバー制御型調湿性
ボードおよびその製造方法によれば、吸放湿性が高く、
不燃性や機械加工性、軽量性、寸法安定性、釘打ち性を
有した薄板状の大型ボードを連続的に製造することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で用いる丸網式抄造機の概略図
である。
【図2】本発明の実施例で製造したファイバー制御型調
湿性ボード(試料1)と比較試料との吸放湿試験結果を
示すグラフである。
【図3】本発明の実施例で製造した試料2における吸放
湿試験結果を示すグラフである。
【図4】本発明の実施例で製造した試料3における吸放
湿試験結果を示すグラフである。
【図5】本発明の実施例で製造した試料4における吸放
湿試験結果を示すグラフである。
【図6】本発明の実施例で製造した試料Bの走査型電子
顕微鏡(SEM)による写真である。
【図7】本発明の実施例で製造した試料Cの走査型電子
顕微鏡(SEM)による写真である。
【符号の説明】
1 丸網式抄造機 11 メーキングロール 18 第1ワイヤーシリンダー 19 第2ワイヤーシリンダー 20 第3ワイヤーシリンダー 27 無端フェルトベルト 29 第1バット 30 第2バット 31 第3バット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C04B 14:38) (73)特許権者 396024130 高橋 順子 宮城県仙台市太白区金剛沢1丁目30番11 号 (72)発明者 伊藤 啓雄 宮城県仙台市泉区泉ヶ丘四丁目15番6号 (72)発明者 鈴木 康夫 宮城県松島町高城字前田沢68番地 (72)発明者 斎藤 雅弘 宮城県仙台市太白区金剛沢三丁目19番15 号 (72)発明者 増田 節夫 宮城県亘理郡亘理町逢隈中泉字115番25 号 (72)発明者 中園 哲生 福岡県筑後市長濱2423番2号 (72)発明者 寺島 洋一 福島県相馬郡新地町小川字田中24番1号 (72)発明者 斎藤 卓 宮城県仙台市青葉区台原六丁目11番24号 (72)発明者 松本 浩 宮城県仙台市宮城野区東仙台五丁目30番 26号 (72)発明者 浦山 良一 宮城県仙台市泉区黒松三丁目2番1号 (72)発明者 高橋 秀明 宮城県仙台市太白区金剛沢一丁目30番11 号 (72)発明者 寒河江 昭夫 東京都調布市飛田給二丁目19番1号 鹿 島建設株式会社 技術研究所内 (72)発明者 荒井 良延 東京都調布市飛田給二丁目19番1号 鹿 島建設株式会社 技術研究所内 審査官 平塚 政宏 (56)参考文献 特開 平7−237211(JP,A) 特開 昭61−31337(JP,A) 特開 昭63−231905(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 28/00 B28B 1/42 B28B 1/52 C04B 14/04 C04B 14/38 C04B 16/02

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ファイバーと調湿性物質とセメントとの混
    合養生物から成り、比重が1.2g/cm3 以下であ
    り、前記ファイバーはマトリックスとポイントで接合・
    密着した凝集体を形成し、ボード表面および内部の空隙
    サイズが50〜500μmであり、前記ファイバーの凝
    集体における短軸径がファイバー径の1〜5倍であるこ
    とを特徴とするファイバー制御型調湿性ボード。
  2. 【請求項2】ファイバー3〜10重量%と調湿性物質1
    0〜80重量%とセメント10〜80重量%との混合養
    生物から成り、厚さが4〜20mmであることを特徴と
    する請求項1記載のファイバー制御型調湿性ボード。
  3. 【請求項3】前記調湿性物質は多孔性粉状体または粒状
    体であり、前記ファイバーの配向がボード両面に対して
    平行であることを特徴とする請求項2記載のファイバー
    制御型調湿性ボード。
  4. 【請求項4】前記調湿性物質はゼオライトから成り、前
    記ファイバーはパルプ、ビニロン、ワラストナイトもし
    くはセピオライトまたはこれらの2種以上の組み合わせ
    から成ることを特徴とする請求項2または3記載のファ
    イバー制御型調湿性ボード。
  5. 【請求項5】抄造法により得られたものであることを特
    徴とする請求項1,2,3または4記載のファイバー制
    御型調湿性ボード。
  6. 【請求項6】ファイバーとゼオライトとセメントと水と
    の混合物を、抄造法により抄造速度20〜60m/分、
    メイキングロール圧1〜5kgf/cm2 の条件で抄造
    し、その後に養生して、マトリックスとポイントで接合
    ・密着したファイバーの凝集体を形成することを特徴と
    するファイバー制御型調湿性ボードの製造方法。
  7. 【請求項7】前記混合物はファイバー3〜10重量%と
    ゼオライト10〜80重量%とセメント10〜80重量
    %とを含み、前記混合物を厚さ4〜20mmに抄造する
    ことを特徴とする請求項6記載のファイバー制御型調湿
    性ボードの製造方法。
  8. 【請求項8】前記抄造法は丸網式、長フェルト式、傾斜
    長フェルト式または逆流式であることを特徴とする請求
    項6または7記載のファイバー制御型調湿性ボードの製
    造方法。
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