JP3328608B2 - 車両用フード装置 - Google Patents

車両用フード装置

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JP3328608B2 JP19678199A JP19678199A JP3328608B2 JP 3328608 B2 JP3328608 B2 JP 3328608B2 JP 19678199 A JP19678199 A JP 19678199A JP 19678199 A JP19678199 A JP 19678199A JP 3328608 B2 JP3328608 B2 JP 3328608B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の前部のエン
ジンルームを開閉するために設けたフード装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】車両用フード装置には、走行中の車両が
障害物に衝突したときに、フードを所定量持上げるとと
もに、その持上げた位置で保持させるものがある。フー
ドを持上げると、下方への変形可能量が増大し、変形に
よる衝突エネルギーの吸収量を大いに増加させることが
できる。この種の車両用フード装置としては、例えば、
特開平9−315266号公報「車両用フード装置」が
知られている。
【0003】上記公報の図1及び図4によれば、障害物
に車両が衝突したことを衝突センサ15(番号は公報に
記載されたものを引用した。以下同じ。)で検出し、こ
の検出信号に基づいて、制御装置17でフード持ち上げ
保持機構16を作動させ、このフード持ち上げ保持機構
16にてリンク23,25を起立させることで、フード
13の後部を所定量持上げるとともに、その持上げた位
置で保持させるというものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の車両用フー
ド装置は、フード13を持上げた位置で保持し続けるも
のである。しかし、車両が障害物に衝突した後に、この
障害物がフード13に衝突するとは限らない。一方、持
上がったフード13は運転者の運転視界を遮る。このよ
うに運転視界を遮った状態は、速やかに解除されること
が好ましい。何等かの要因でフード13が持上がったと
きにも同様である。
【0005】そこで本発明の目的は、車両が障害物に衝
突したときに、持上がったフードによって運転者の運転
視界を遮った状態を、速やかに解除することができる技
術を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1は、車両が障害物に衝突したときに、車両前
部のフードを所定量持上げるとともに、その持上げた位
置で保持させるようにした車両用フード装置において、
この車両用フード装置が、フードを持上げてからの所定
時間を計るタイマと、このタイマによる所定時間経過の
信号に基づいて、フードを持上げる前の位置に戻すフー
ド戻しアクチュエータとを備えたことを特徴とする。
【0007】車両が障害物に衝突した後に、障害物がフ
ードに衝突したときには、持上がったフードを大いに変
形させることで、十分に衝撃力を吸収させることができ
る。車両が障害物に衝突し、フードを持上げてから所定
時間を経過したときには、障害物がフードに衝突するこ
とがないものと見做し、フード戻しアクチュエータに
て、フードを持上げる前の位置に戻す。この結果、持上
がったフードによって運転者の運転視界を遮った状態
を、速やかに解除することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図面に
基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、
「左」、「右」、「上」、「下」は運転者から見た方向
に従い、Frは前側、Rrは後側、Lは左側、Rは右側
を示す。また、図面は符号の向きに見るものとする。
【0009】図1は本発明に係る車両用フード装置の斜
視図である。車両用フード装置10は、車両11の前部
にエンジンルーム12を設け、エンジンルーム12の上
部開口を前開き形式のフード13で塞ぎ、フード13の
後端部を車体フレーム14に左右のフード保持機構2
0,20で開閉可能に取付けたものである。フード13
は前部をフードロック15にて車体フレーム14にロッ
ク可能である。図中、16はフロントガラスである。
【0010】図2は本発明に係る車両用フード装置のシ
ステム図であり、車両11の前半部を左側から見たもの
である。フード装置10は、左右のフード保持機構2
0,20(この図では左右のうち左のみ示す。以下同
じ。)と、車速を検出する車速センサ31と、車両11
が前方の障害物32に衝突したときに検出信号を発する
バンパセンサ33並びにフロアセンサ35と、閉じたフ
ード13の後部を持上げるときに使用する左右のフード
持上げアクチュエータ40と、持上がっているフード1
3を元の位置に戻すときに使用する左右のフード戻しア
クチュエータ50と、車速センサ31、バンパセンサ3
3並びにフロアセンサ35の信号に基づいて、フード持
上げアクチュエータ40やフード戻しアクチュエータ5
0を制御する制御部60とからなる。
【0011】バンパセンサ33は車両11のフロントバ
ンパ34に取付けたセンサであり、フロアセンサ35は
車両11のフロア36に取付けたセンサである。これら
のセンサ33,35は加速度センサである。制御部60
は、例えばマイクロコンピュータである。なお、フロア
センサ35の有無は任意である。
【0012】図3は本発明に係る車両用フード装置の左
側面図であり、フード13の後部を持上げた状態を示
す。フード13は後方へ延びたスイングアーム17を備
える。フード保持機構20は、車体フレーム14にボル
ト止めしたブラケット21と、ブラケット21に第1ピ
ン22にて前後スイング可能に取付けた下部リンク23
と、スイングアーム17に第2ピン24にて前後スイン
グ可能に取付けた上部リンク25と、下部リンク23に
上部リンク25を前後スイング可能に繋ぐヒンジ部26
とからなるリンク機構である。ヒンジ部26は、下部・
上部リンク23,25間を第3ピン27にて連結したも
のである。
【0013】フード持上げアクチュエータ40とフード
戻しアクチュエータ50は、1個のハウジング41に収
納し、車体フレーム14に取付けたものである。フード
持上げアクチュエータ40は、ハウジング41に上方を
開放して形成したシリンダ42と、シリンダ42に往復
運動可能に挿入したピストン43と、持上げ用インフレ
ータ47と、ストッパ48とからなる。
【0014】フード戻しアクチュエータ50は、ハウジ
ング41に上方を開放して形成したシリンダ51と、シ
リンダ51の上端を密閉するシール部52と、シリンダ
51に往復運動可能に挿入したピストン53と、シリン
ダ51のシール部52の孔54を通って外方へ延びた戻
しワイヤ55と、戻し用インフレータ58とからなる。
シール部52から外方へ延びた戻しワイヤ55の端は、
下部リンク23の上部に繋いだものである。
【0015】持上げ用インフレータ47並びに戻し用イ
ンフレータ58は、制御部60から電気的な制御信号を
受けたときに、図示せぬ点火装置にてガス発生剤に点火
して多量のガスを発生させ、このガスをシリンダ42,
51内に送り込むものである。送り込まれたガスによっ
てシリンダ42,51は一時的に昇圧する。この結果、
持上げ用のピストン43は上昇し、戻し用のピストン5
3は下降する。シリンダ42,51には小径のオリフィ
ス(図示せず)を設けてあるので、若干の時間が経過し
た後に内圧は低下する。
【0016】フード持上げアクチュエータ40は、持上
げ用インフレータ47に制御信号(フード持上げ信号O
N)を受けると、シリンダ42が一時的に昇圧するの
で、ピストン43が所定ストロークだけ上昇する。その
後、シリンダ42の圧力低下に応じて、元の位置まで下
降する。
【0017】フード戻しアクチュエータ50は、戻し用
インフレータ58に制御信号(フード戻し信号ON)を
受けると、シリンダ51が一時的に昇圧するので、ピス
トン53が所定ストロークだけ下降する。ピストン53
に引張られた戻しワイヤ55は、下部リンク23の上部
を前方へ引き寄せることで、スイングさせる。
【0018】図4は本発明に係る制御部の制御フローチ
ャートであり、制御部60(図2参照)をマイクロコン
ピュータとした場合の制御フローを表したものである。
図中、ST××はステップ番号を示す。以下、図2を参
照しつつ説明する。 ST01;車速センサ31で検出した走行車速Vcが基
準車速Vo以上(例えば、20〜30km/Hr以上)
であるかを判断し、YESであれば「ST02」に進
み、NOであれば「ST01」を繰り返す。 ST02;バンパセンサ33がONであるか、すなわ
ち、バンパセンサ33からの検出信号が有ったかを判断
し、YESであれば「ST03」に進み、NOであれば
「ST01」に戻る。
【0019】ST03;フロアセンサ35がONである
か、すなわち、フロアセンサ35からの検出信号が有っ
たかを判断し、YESであれば「ST04」に進み、N
Oであれば「ST01」に戻る。ところで、フロアセン
サ35は、例えば、予め設定した所定の加速度未満であ
るときに、検出信号を発するものである。従って、「S
T03」の判断がYESのときには、車両11が衝突し
た障害物32は所定重量以下の軽量物であると、判断し
たことになる。このように、「ST01」〜「ST0
3」で全てYESと判断したときに、車両11が障害物
32に衝突したと判断する。なお、車両用フード装置1
0にフロアセンサ35を設けない場合には、「ST0
3」は不要である。
【0020】ST04;「ST01」〜「ST03」の
全てがYESであるときに、フード持上げ信号をONと
する。そして「ST05」に進む。フード持上げ信号の
ONに基づいて、フード持上げアクチュエータ40を作
動させる。 ST05;タイマ機能をスタートして「ST06」に進
む。 ST06;タイマ機能のカウント時間Tcが基準時間T
o以上(例えば、0.1〜0.5sec)であるかを判
断し、YESであれば「ST07」に進み、NOであれ
ば「ST06」を繰り返す。 ST07;フード戻し信号をONにして制御を終了す
る。タイマによる所定時間経過の信号としての、フード
戻し信号のONに基づいて、フード戻しアクチュエータ
50を作動させ、フード13を元の位置へ戻す。
【0021】このように、「ST01」〜「ST03」
は、車両11が障害物32に衝突したと判断する衝突判
断機能である。「ST05」〜「ST06」は、フード
13を持上げてからの所定時間を計るタイマの役割を果
たす。従って、制御部60はタイマを内蔵していること
になる。
【0022】図5は本発明に係るフード保持機構の左側
面図であり、フード13を持上げた状態を示す。フード
保持機構20は、フード13の後部を昇降可能に保持す
る機構であり、フード13の後部を持上げた状態で、ヒ
ンジ部26を車両後方(この図の右側)へ距離Sだけオ
フセットさせたことを特徴とする。具体的には、第1ピ
ン22の中心と第2ピン24の中心とを通る直線Aに対
して、第3ピン27の中心Bを車両後方へ距離Sだけオ
フセットさせた。このようにヒンジ部26をオフセット
させたフード保持機構20は、フード13の上下移動に
対応させるために伸屈させることのできる、「く」の字
リンク(横向きのVの字状リンク)である。
【0023】さらには、くの字リンクであるフード保持
機構20は、全開開度α3を制限する上下2個の開度制
限ストッパ23a,25aを備えたことを特徴とする。
詳しくは、下部リンク23は、下部後端に下部開度制限
ストッパ23aを一体に形成し、上部リンク25は、下
部前端に上部開度制限ストッパ25aを一体に形成した
ものである。
【0024】下部開度制限ストッパ23aがブラケット
21の後部上端21aに当ることで、下部リンク23が
これ以上後方へスイングすることを規制することができ
る。また、上部開度制限ストッパ25aが下部リンク2
3の上部前端23bに当ることで、上部リンク25がこ
れ以上前方へスイングすることを規制することができ
る。この結果、全開開度α3を制限することができる。
【0025】次に、上記構成のフード保持機構20の作
用を、図5〜図9に基づき説明する。図6は本発明に係
るフード保持機構の作用図(その1)であり、フード1
3を下げてエンジンルームを閉じた通常の状態を示す。
このときのフード保持機構20は、ヒンジ部26を車両
前方へオフセットさせて折畳んだ状態にあり、左側面か
ら見たときに「く」の字(不等号記号の「<」状)を呈
する。ここで、第1ピン22の中心と第3ピン27の中
心とを通る直線をCとし、第2ピン24の中心と第3ピ
ン27の中心とを通る直線をDとする。第3ピン27の
中心を交点として、直線Cと直線Dとでなす角度はα1
である。この角度α1は、くの字リンクが全閉のときの
角度、すなわち、くの字リンクの全閉角度(全閉開度)
であって、鋭角である。
【0026】フード13は第2ピン24を支点として、
上下スイングすることができる(矢印)。フード13
の前部を車体フレームにロックした状態で、フード13
の後端部を持上げると(矢印)、上部リンク25が第
3ピン27を支点にスイングを開始するとともに、下部
リンク23が第1ピン22を支点にスイングを開始する
(矢印)。
【0027】図7は本発明に係るフード保持機構の作用
図(その2)であり、フード13の後端部を上記図6か
ら更に持上げた状態を示す。下部・上部リンク23,2
5が更にスイングするので、第3ピン27は車両後方へ
(この図の右側へ)スイングする(矢印)。このと
き、第3ピン27の中心を交点として、直線Cと直線D
とでなす角度はα2である。この角度α2は鈍角であ
り、上記図6に示す全閉角度α1よりも大きい。すなわ
ち、フード13の持上げ量に応じて、くの字リンクの開
度が増す。
【0028】図8は本発明に係るフード保持機構の作用
図(その3)であり、フード13の後端部を上記図7か
ら更に持上げることにより、第1ピン22と第2ピン2
4と第3ピン27とが、直線E上に並んだ状態を示す。
フード13が勢いよく持上がることで、その慣性によっ
て第3ピン27は、直線Eよりも車両後方へスイングす
る(矢印)。換言すれば、フード13を持上げる前に
車両前方へオフセットしていたヒンジ部26が、持上げ
る途中で前後反転して、車両後方へオフセットする。く
の字リンクの開度は更に増す。
【0029】第3ピン27が直線Eよりも車両後方へス
イングしたとき、上記図5に示すように、下部開度制限
ストッパ23aがブラケット21の後部上端21aに当
るともに、上部開度制限ストッパ25aが下部リンク2
3の上部前端23bに当る。フード保持機構20は、左
側面から見たときに逆「く」の字(不等号記号の「>」
状)を呈した状態で、スイングを停止する。このとき、
第3ピン27の中心を交点として、直線Cと直線Dとで
なす角度はα3である。この角度α3は、くの字リンク
が全開のときの角度、すなわち、くの字リンクの全開角
度(全開開度)であって、上記図7に示す角度α2より
も大きく、180゜を越える。フード13の後部の持上
げ量は最大になる。
【0030】換言すれば、フード13を所定量持上げた
状態で、くの字リンクは下部・上部開度制限ストッパ2
3a,25aにて制限された全開開度α3になり、これ
以上開かない。以上の説明から明らかなように、くの字
リンクの開度は、図6に示すフード13を下げた状態の
全閉開度(全閉角度)α1から図5に示すフード13を
持上げた状態の全開開度(全開角度)α3まで変化す
る。
【0031】図9は本発明に係るフード保持機構の作用
図(その4)であり、上記図5に示すフード保持機構2
0を再掲したところの、作用説明図である。フード13
の後部を所定量持上げた位置で、保持させることができ
る理由を、以下に説明する。下部開度制限ストッパ23
aがブラケット21に当っているので、下部リンク23
は後方へスイングできない。上部開度制限ストッパ25
aが下部リンク23に当っているので、上部リンク25
も前方へスイングできない。このことを符号×,×で示
す。さらには、フード13の前部がフードロック15
(図1参照)にて車体フレーム14にロックされている
ので、フード13は前後に移動できず、この結果、上部
リンク25は後方にもスイングできない。
【0032】ここで、ヒンジ部26は直線Aよりも車両
後方へオフセットしている。このため、直線Dは直線A
に対して角度βだけ傾く。フード13から第2ピン24
へ、直線Dに沿った下向き荷重W1が作用したとき、こ
の荷重W1は第3ピン27に作用する。第3ピン27に
作用する荷重W1は、角度βに応じて、下向き分力W2
と後方への横向き分力W3とになる。分力W3は下部リ
ンク23を後方へスイングさせる力である。しかし、上
述のように、下部リンク23は後方へスイングできな
い。さらには、フード13から下部リンク23を前方へ
スイングさせる力は、作用しない。
【0033】以上の説明から明らかなように、フード1
3の後部を所定量持上げたとき、その持上げた位置を、
くの字リンクからなるフード保持機構20にて確実に保
持することができる。このため、持上げたフード13を
保持するための機構を、フード持上げアクチュエータ4
0(図3参照)に設ける必要はない。さらには、フード
13やフード保持機構20に、フード持上げアクチュエ
ータ40を連結する必要はない
【0034】この状態において、戻しワイヤ55を車両
前方へ引くと(矢印)、下部リンク23は第1ピン2
2を支点に前方へスイングし(矢印)、この結果、上
部リンク25は第3ピン27を支点として後方へスイン
グする(矢印)。従って、フード13は下降して元の
位置に戻る(矢印)。
【0035】次に、上記構成のフード装置10の作用
を、図10〜図14に基づき説明する。図10は本発明
に係る車両用フード装置の作用図(その1)であり、フ
ード13を下げてエンジンルーム12を閉じた通常の状
態を示す。このとき、フード保持機構20は折畳んだ状
態にある。フード13は、第2ピン24を支点として上
下スイング可能である。フード13を想像線で示すよう
に開けることで、エンジンルーム12に収納された機器
18の保守・点検作業をすることができる。
【0036】図11は本発明に係る車両用フード装置の
作用図(その2)であり、フード13を下げてエンジン
ルーム12を閉じた通常の状態を示す。所定車速以上で
走行中に、車両11が障害物32に衝突すると、制御部
60はフード持上げアクチュエータ40に「フード持上
げ信号ON」を発する。このため、フード持上げアクチ
ュエータ40は持上げ作動を開始し、ピストン43を高
速で突出すことにより、フード13の後部裏面13aを
突き上げる。
【0037】図12は本発明に係る車両用フード装置の
作用図(その3)であり、ピストン43を所定の最大高
さだけ高速で突出すことにより、フード13を想像線で
示す元の高さから実線で示す高さまで、突き上げたこと
を示す。フード13は慣性により、更に持上がる。フー
ド13の上昇に伴って、フード保持機構20も起立す
る。
【0038】図13は本発明に係る車両用フード装置の
作用図(その4)であり、フード保持機構20が全開開
度α3になってスイングを停止したことを示す。このた
め、フード13はこれ以上持上がることができない。こ
の結果、フード13の後部は、想像線で示す元の位置か
ら実線で示す位置へ、所定量(100〜200mm)だ
け持上がったことになる。フード保持機構20は、フー
ド13を持上がった位置で保持させる。
【0039】所定量だけ持上がったフード13から、エ
ンジンルーム12に収納されたエンジン等の機器18ま
での、距離は大きい。この結果、フード13の下方への
変形可能量は増大する。このため、障害物32がフード
13に衝突したときに、持上がったフード13を想像線
にて示すように大いに変形させることで、衝撃力を十分
に吸収させることができる。従って、機器18を障害物
32から保護することができるとともに、障害物32へ
の衝撃も十分に緩和することができる。
【0040】図14は本発明に係る車両用フード装置の
作用図(その5)である。一方、車両11が障害物32
に衝突し、フード13を持上げてから所定時間を経過し
たときには、制御部60は障害物32がフード13に衝
突することがないものと見做し、フード戻しアクチュエ
ータ50に「フード戻し信号ON」を発する。このた
め、フード戻しアクチュエータ50は戻し作動を開始
し、戻しワイヤ55を高速で引く。この結果、フード保
持機構20が折畳まれるので、フード13は下降して、
持上げる前の元の位置に戻る。従って、持上がったフー
ド13によって運転者の運転視界を遮った状態を、速や
かに解除することができる。
【0041】図15は本発明に係るフード保持機構の変
形例図であり、フード13を持上げた状態を示す。変形
例のフード保持機構20は、下部リンク23並びに上部
リンク25の側面形状を若干変えたものであって、これ
以外の構成については上記図5に示すフード保持機構2
0と同一であり、同一符号を付してその説明を省略す
る。
【0042】なお、上記本発明の実施の形態において、
(1)フード保持機構20は、フード13や車体フレー
ム14に直接取付けてもよく、スイングアーム17やブ
ラケット21の有無は任意である。 (2)フード持上げアクチュエータ40並びにフード戻
しアクチュエータ50は、左右2個ずつに限定せず、例
えば、1個ずつ備えてフード13を持上げ・戻し作動さ
せるようにしてもよい。 (3)フード持上げアクチュエータ40とフード戻しア
クチュエータ50とを、1個のハウジング41に収納せ
ずに、分離してもよい。 (4)フード戻しアクチュエータ50は、フード保持機
構20に連結せずに、フード13を直接戻すようにして
もよい。 (5)フード13を持上げてからの所定時間を計るタイ
マは、制御部60に内蔵する他に、制御部60から独立
させたものであってもよい。 (6)上記図4に示す「ST06」の基準時間To、す
なわち、フード13を持上げてからの所定時間は、任意
である。 (7)フード保持機構20の全開開度α3を制限する開
度制限ストッパとしては、下部・上部開度制限ストッパ
23a,25aに限定するものではない。また、下部開
度制限ストッパ23aを車体側のブラケット21に設け
て下部リンク23に当てたり、上部開度制限ストッパ2
5aを下部リンク23に設けて上部リンク25に当てる
ようにしてもよい。
【0043】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1は、フードを持上げてからの所定時間を
計るタイマと、このタイマによる所定時間経過の信号に
基づいて、フードを持上げる前の位置に戻すフード戻し
アクチュエータとを備えたので、車両が障害物に衝突し
てから所定時間を経過したときに、障害物がフードに衝
突することがないものと見做して、フード戻しアクチュ
エータにて、フードを持上げる前の位置に戻すことがで
きる。この結果、持上がったフードによって運転者の運
転視界を遮った状態を、速やかに解除することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用フード装置の斜視図
【図2】本発明に係る車両用フード装置のシステム図
【図3】本発明に係る車両用フード装置の左側面図
【図4】本発明に係る制御部の制御フローチャート
【図5】本発明に係るフード保持機構の左側面図
【図6】本発明に係るフード保持機構の作用図(その
1)
【図7】本発明に係るフード保持機構の作用図(その
2)
【図8】本発明に係るフード保持機構の作用図(その
3)
【図9】本発明に係るフード保持機構の作用図(その
4)
【図10】本発明に係る車両用フード装置の作用図(そ
の1)
【図11】本発明に係る車両用フード装置の作用図(そ
の2)
【図12】本発明に係る車両用フード装置の作用図(そ
の3)
【図13】本発明に係る車両用フード装置の作用図(そ
の4)
【図14】本発明に係る車両用フード装置の作用図(そ
の5)
【符号の説明】
10…車両用フード装置、11…車両、12…エンジン
ルーム、13…フード、18…機器、31…車速セン
サ、32…障害物、33…バンパセンサ、35…フロア
センサ、40…フード持上げアクチュエータ、50…フ
ード戻しアクチュエータ、60…タイマを内蔵した制御
部。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 25/10 B60R 21/34 692

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両が障害物に衝突したときに、車両前
    部のフードを所定量持上げるとともに、その持上げた位
    置で保持させるようにした車両用フード装置において、
    この車両用フード装置は、前記フードを持上げてからの
    所定時間を計るタイマと、このタイマによる所定時間経
    過の信号に基づいて、前記フードを持上げる前の位置に
    戻すフード戻しアクチュエータとを備えたことを特徴と
    する車両用フード装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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