JP3328488B2 - 基板洗浄装置 - Google Patents

基板洗浄装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波振動が加え
られた洗浄液を基板の表面に供給して基板の表面を洗浄
する基板洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基
板、マスク基板等の基板の表面を洗浄するために、超音
波振動が加えられた純水等の洗浄液を基板の表面に供給
することによりキャビテーション現象を用いて基板の表
面を洗浄する基板洗浄装置が用いられている。
【0003】図5は従来の基板洗浄装置の一例を示す模
式的断面図である。図5において、ハウジング1内に基
板100を吸引保持する回転保持部2が配設されてい
る。回転保持部2はモータ3により鉛直方向の回転軸P
1の周りで回転駆動される。回転保持部2の周囲には、
基板100を取り囲むようにカップ4が上下動自在に設
けられている。カップ4の下面には洗浄液を排出するた
めの排出口5が設けられている。
【0004】カップ4の側方には、ノズルアーム6がア
ーム駆動部7により鉛直方向の回動軸P2の周りで回動
可能に設けられている。ノズルアーム6の先端部には超
音波ノズル8が取り付けられている。超音波ノズル8
は、高周波発振器(図示せず)により振動する高周波振
動子を内蔵し、供給される純水等の洗浄液に超音波振動
を加えて吐出する。
【0005】この基板洗浄装置では、基板100を所定
の回転数で回転させ、超音波ノズル8から超音波振動が
加えられた純水を基板100の表面に供給しつつノズル
アーム6を回動させることにより超音波ノズル8を基板
100の一方の外周部から中心部を通って他方の外周部
まで走査させる。これにより、基板100の表面の全域
が超音波振動状態の純水により洗浄される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の基板洗浄
装置では、洗浄する基板の種類によって純水に印加する
超音波出力を変更する必要がある。例えば、軟質の基板
やパターンが形成された基板を洗浄する場合には、超音
波出力を低く設定して純水の強度を低くする。一方、硬
質の基板やパターン未形成の基板を洗浄する場合には、
超音波出力を高く設定して純水の強度を高くする。
【0007】また、基板の回転数、洗浄時間、超音波ノ
ズルの走査速度、超音波ノズルの走査回数等の洗浄条件
によっても超音波出力を変更する必要がある。そのた
め、従来の基板洗浄装置では、洗浄する基板の種類や洗
浄条件を変更するごとに、手動操作で超音波出力を再設
定している。
【0008】しかしながら、多くの種類の基板を順次洗
浄する場合や基板の種類を頻繁に変更する場合には、超
音波出力を変更し忘れたり、超音波出力を戻し忘れたり
することがある。それにより、基板の表面を十分に洗浄
することができなかったり、あるいは基板の表面を傷め
るという問題が生じる。
【0009】本発明の目的は、基板の種類および洗浄条
件に応じて超音波出力を自動的に変更することができる
基板洗浄装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段および発明の効果】超音波
印加手段により超音波振動が加えられた洗浄液をノズル
から基板の表面に供給することにより基板の表面を洗浄
する基板洗浄装置であって、超音波印加手段の超音波出
力を含む基板の洗浄条件を設定するための設定手段と、
設定手段により設定された洗浄条件に応じて超音波印加
手段の超音波出力を可変制御する制御手段とを備えたも
のである。
【0011】第2の発明に係る基板洗浄装置は、第1の
発明に係る基板洗浄装置の構成において、超音波印加手
段が、与えられる高周波電流の値に応じた超音波出力を
発生する高周波振動子を含み、制御手段が、設定手段に
より設定された洗浄条件に基づく制御信号を発生する制
御信号発生手段と、制御信号発生手段により発生された
制御信号に応じた値の高周波電流を高周波振動子に与え
る高周波発振手段とを含むものである。
【0012】第1および第2の発明に係る基板洗浄装置
においては、設定手段により設定された洗浄条件に応じ
て超音波印加手段の超音波出力が可変制御される。それ
により、基板の種類および洗浄条件に応じて洗浄液に印
加される超音波出力も自動的に変更される。したがっ
て、基板の種類および洗浄条件を変更するごとに超音波
出力を手動操作で変更することなく、基板を最適な超音
波出力で自動的に洗浄することが可能となる。
【0013】特に、第2の発明に係る基板洗浄装置にお
いては、設定手段により設定された洗浄条件に基づく制
御信号が発生され、その制御信号に応じた値の高周波電
流が高周波発振手段により高周波振動子に与えられる。
それにより、高周波電流の値に応じた超音波出力が洗浄
液に印加され、その洗浄液がノズルから基板の表面に供
給される。したがって、洗浄液に印加される超音波出力
を基板の種類および洗浄条件に応じて電気的に可変制御
することが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施例における
基板洗浄装置の模式的断面図であり、図2は図1の基板
洗浄装置の模式的平面図である。
【0015】図1に示すように、ハウジング1内に基板
100を吸引保持する回転保持部2が配設されている。
回転保持部2はモータ3により鉛直方向の回転軸P1の
周りで回転駆動される。回転保持部2の周囲には、基板
100を取り囲むようにカップ4が上下動自在に設けら
れている。カップ4の下面には洗浄液としての純水を排
出するための排出口5が設けられている。
【0016】カップ4の側方には、ノズルアーム6がア
ーム駆動部7により鉛直方向の回動軸P2の周りで回動
可能に設けられている。ノズルアーム6の先端部には超
音波ノズル(超音波発生ユニット)8が取り付けられて
いる。超音波ノズル8は、高周波発振器10により駆動
される高周波振動子9を内蔵し、純水源(図示せず)か
ら供給された純水に超音波を印加し、その純水を基板1
00の表面に吐出する。モータ3、アーム駆動部7およ
び高周波発振器10は制御部11により制御される。
【0017】図2に示すように、基板100は回転軸P
1の周りで矢印Xの方向に回転され、ノズルアーム6は
アーム駆動部7により回動軸P2の周りで矢印Yの方向
に回動される。
【0018】洗浄時には、超音波ノズル8から純水を吐
出しながらノズルアーム6が回動軸P2の周りで回動
し、超音波ノズル8を基板100の一方の外周部から中
心部を通って他方の外周部まで破線300で示すように
円弧状に走査させたり、中心部から外周部まで走査する
間のみ吐出する動作を繰り返させる。
【0019】図3は図1の制御部11およびその関連部
分の構成を示すブロック図である。図3に示すように、
制御部11は、洗浄条件設定パネル31、CPU(中央
演算処理装置)32、メモリ33および操作パネル34
を含む。
【0020】洗浄条件設定パネル31は、基板100の
回転数、洗浄時間、超音波ノズル8の走査速度、超音波
ノズル8の走査回数等の洗浄条件(レシピ)を設定する
ために用いられる。本実施例では、この洗浄条件に純水
に印加する超音波出力が含められる。基板の種類に応じ
て複数の洗浄条件を設定することができる。洗浄条件設
定パネル31により設定された洗浄条件はCPU32を
介してメモリ33に記憶される。
【0021】CPU32は、メモリ33に記憶された洗
浄条件に従って高周波発振器10に制御信号CTを与え
るとともに、図1のモータ3、アーム駆動部7等の各部
分に種々の制御信号を与える。操作パネル34は、基板
100の洗浄時に作業者が洗浄条件を選択するために用
いられる。
【0022】純水源20の純水は純水供給管21を介し
て超音波ノズル8に供給され、吐出口8aから吐出され
る。このとき、高周波発振器10は、CPU32から与
えられる制御信号CTに基づく高周波電流を超音波ノズ
ル8内の高周波振動子9に供給する。それにより、高周
波振動子9が超音波振動し、超音波ノズル8内を通る純
水に高周波電流の値に応じた高周波出力が印加される。
その結果、超音波振動状態となった純水が、基板100
の表面に吐出される。
【0023】本実施例では、高周波振動子9が超音波印
加手段を構成し、洗浄条件設定パネル31およびメモリ
33が設定手段を構成する。また、高周波発振器10お
よびCPU32が制御手段を構成する。CPU32が制
御信号発生信号に相当し、高周波発振器10が高周波発
振手段に相当する。
【0024】次に、図4のフローチャートを参照しなが
ら本実施例の基板洗浄装置の動作を説明する。なお、予
め洗浄条件設定パネル31を用いて基板の種類に応じた
複数の洗浄条件がメモリ33に設定されているものとす
る。この洗浄条件には、基板の回転数、洗浄時間、超音
波ノズル8の走査速度、超音波ノズル8の走査回数等の
通常の洗浄条件とともに、純水に印加する超音波出力も
含まれる。
【0025】基板100の洗浄時には、作業者が操作パ
ネル34を用いてその基板100の種類に応じた洗浄条
件を選択する(ステップS1)。CPU32は、選択さ
れた洗浄条件をメモリ33から読み出し、その洗浄条件
に基づいて基板100の回転数、洗浄時間、超音波ノズ
ル8の走査速度、超音波ノズル8の走査回数、超音波ノ
ズル8の移動範囲、超音波ノズル8の移動方向等を設定
するとともに、超音波ノズル8の超音波出力を設定され
た超音波出力(設定出力)に設定する。
【0026】そして、超音波ノズル8の超音波出力が設
定出力になったかどうかを判別する(ステップS2)。
超音波ノズル8の超音波出力が設定出力になった場合に
は、超音波ノズル8を基板100上に走査させるととも
に、純水源20から超音波ノズル8に純水を供給して基
板100の表面に吐出させる(ステップS3)。
【0027】故障等により超音波ノズル8の超音波出力
が設定出力にならない場合には、所定のエラー処理を行
う(ステップS4)。本実施例の基板洗浄装置において
は、作業者が選択した洗浄条件に応じて純水に印加され
る超音波出力が自動的に可変制御される。したがって、
作業者は、基板の種類または洗浄条件を変更するごとに
超音波出力を設定する必要がなくなる。その結果、超音
波出力の設定忘れや誤設定がなくなり、基板の種類に応
じて基板の表面を最適な条件で自動的に洗浄することが
可能となる。
【0028】なお、上記実施例では、洗浄条件設定パネ
ル31を用いて洗浄条件を設定する際に、通常の洗浄条
件とともに超音波出力も設定しているが、通常の洗浄条
件を設定することによりその洗浄条件に応じた超音波出
力が自動的に設定されるように構成してもよい。
【0029】また、上記実施例における洗浄条件設定パ
ネル31を、操作パネル34で兼用させるようにしても
よい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における基板洗浄装置の模式
的断面図である。
【図2】図1の基板洗浄装置の模式的平面図である。
【図3】図1の制御部およびその関連部分の構成を示す
ブロック図である。
【図4】図1の基板洗浄装置の動作を示すフローチャー
トである。
【図5】従来の基板洗浄装置の一例を示す模式的断面図
である。
【符号の説明】
8 超音波ノズル 9 高周波振動子 10 高周波発振器 11 制御部 20 純水源 31 洗浄条件設定パネル 32 CPU 33 メモリ 34 操作パネル
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/304 B08B 3/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波印加手段により超音波振動が加え
    られた洗浄液をノズルから基板の表面に供給することに
    より基板の表面を洗浄する基板洗浄装置であって、 前記超音波印加手段の超音波出力を含む基板の洗浄条件
    を設定するための設定手段と、 前記設定手段により設定された前記洗浄条件に応じて前
    記超音波印加手段の超音波出力を可変制御する制御手段
    とを備えたことを特徴とする基板洗浄装置。
  2. 【請求項2】 前記超音波印加手段は、与えられる高周
    波電流の値に応じた超音波出力を発生する高周波振動子
    を含み、 前記制御手段は、前記設定手段により設定された前記洗
    浄条件に基づく制御信号を発生する制御信号発生手段
    と、前記制御信号により発生された前記制御信号に応じ
    た値の高周波電流を前記高周波振動子に与える高周波発
    振手段とを含むことを特徴とする請求項1記載の基板洗
    浄装置。
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