JP3328419B2 - 消火装置用泡ヘッド - Google Patents

消火装置用泡ヘッド

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JP3328419B2 JP09442394A JP9442394A JP3328419B2 JP 3328419 B2 JP3328419 B2 JP 3328419B2 JP 09442394 A JP09442394 A JP 09442394A JP 9442394 A JP9442394 A JP 9442394A JP 3328419 B2 JP3328419 B2 JP 3328419B2
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  • Fire-Extinguishing By Fire Departments, And Fire-Extinguishing Equipment And Control Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は消火装置用泡ヘッドに関
する。
【0002】
【従来の技術】消火装置用泡ヘッドとして図5及び図6
に示すものがある。これは、消火装置の消火液配管1に
ねじ接続されるヘッド本体2に笠部2aを一体形成し、
該笠部2aに網目構造の椀状起泡スクリーン3の外周縁
部3aを当接させ、上記笠部2aの外周縁部に形成した
環状鍔部2bをかしめることにより、その環状鍔部2b
と前記笠部2aとで起泡スクリーン3の外周縁部3aを
挟着して、その起泡スクリーン3をヘッド本体2に一体
的に取り付け、起泡スクリーン3内には、ヘッド本体2
のノズル孔4に対向して略半球体状の分水ピン5と多数
のスリットを放射状に形成したデフレクター6とが設け
られており、レンチなどの工具を笠部2aの外周部に突
設した突起部7に係合させてヘッド本体2を回転させる
ことにより、該ヘッド本体2を消火液配管1にねじ接続
させるようになっている。
【0003】ところで、泡ヘッドの製作手順は、図7
(a)に示すように、格子状の金網Kを、同図(b)に
示すように、雄型金型8と雌型金型9とでプレスして椀
状の起泡スクリーン3を成形し、次に、同図(c)に示
すように、起泡スクリーン3に分水ピン5及びデフレク
ター6を取り付けた後、起泡スクリーン3の外周縁部3
aをヘッド本体2の笠部2aに当接させ、環状鍔部2b
を内側にかしめつける(図5参照)。
【0004】ところが、上記のような図7(a)に示す
格子状の金網Kをプレスして起泡スクリーン3を形成し
た場合、図8に示すように、起泡スクリーン3の外周縁
部3aに、金網Kの針金Kaが2重の密の網目部分α
と、金網Kの針金Kaが1本だけの粗の網目部分βとが
交互に形成されるようになり、図9に示すように、密の
網目部分αでは、2本重なった針金Kaによって、環状
鍔部2bと笠部2aとに確実に挟着されるのに対し、粗
の網目部分βでは、針金Kaが1本だけであるため、環
状鍔部2bと笠部2aとに挟着されないか、または、不
充分な挟着となる。
【0005】つまり、環状鍔部2bと笠部2aとの間の
間隙tが密の網目部分αの肉厚(高さ)によって決定さ
れるため、粗の網目部分βの挟着力が弱く、ヘッド本体
2に対する起泡スクリーン3の取り付けが不充分となる
のである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の構成では、
例えば、施工作業中に、誤って起泡スクリーン3を強く
握ったとき、図10に示すように、粗の網目部分βが笠
部2aと環状鍔部2bとの間から外れて、起泡スクリー
ン3とヘッド本体2との間に空隙10が生じる虞れがあ
り、このような状態で、泡消火液が起泡スクリーン3内
に噴射されると、泡を所定角度にわたってほぼ均等に放
射することができなくなり、また、ヘッド本体2を消火
液配管1にねじ込んだ場合でも、泡消火液が分水ピン5
に高圧で衝突することにより起泡スクリーン3にかかる
圧力によって、粗の網目部分βが笠部2aと環状鍔部2
bとの間から外れて、同様の状態になる虞れがあり、更
に、粗の網目部分βがヘッド本体2から外れた状態が進
行して、起泡スクリーン3が脱落し、泡を発生させるこ
とができなくなる虞れもある。
【0007】本発明は、上記従来の欠点に鑑み、笠部と
環状鍔部との間に起泡スクリーンを確実に取り付ける
(挟着する)ことができるようにした消火装置用泡ヘッ
ドを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、ヘッド本体に径外方向に延びる笠部が形
成され、この笠部の外周縁部に形成した環状鍔部をかし
めることにより、網目構造の椀状起泡スクリーンの外周
縁部を前記環状鍔部と前記笠部とで挟着する消火装置用
泡ヘッドにおいて、前記起泡スクリーンの外周縁部に形
成された密の網目部分と粗の網目部分とのうち、粗の網
目部分に、前記環状鍔部のかしめ時に塑性変形して密の
網目部分とほぼ同一の肉厚となる金属材料を付着させ
て、前記起泡スクリーンの外周縁部を前記環状鍔部と前
記笠部とで挟着していることを特徴としている。
【0009】
【作用】上記構成によれば、起泡スクリーンの外周縁部
に形成された密の網目部分と粗の網目部分とのうち、粗
の網目部分に、上記金属材料を付着させており、笠部に
形成した環状鍔部をかしめることにより、前記金属材料
がその環状鍔部の先端に押圧されて塑性変形され、金属
材料を付着させた粗の網目部分と、密の網目部分とがほ
ぼ同一肉厚となるから、起泡スクリーンの外周縁部全体
を環状鍔部と笠部とで確実に挟着することができる。し
かも、上記環状鍔部と笠部との間の凹部に嵌まり込んだ
金属材料が環状鍔部の先端に引っ掛かって粗の網目部分
が環状鍔部と笠部との間から抜けるのを阻止する作用も
ある。従って、例えば、施工作業中に、誤って起泡スク
リーンを強く握っても、従来のように、粗の網目部分が
笠部と環状鍔部との間から外れる虞れがなく、また、泡
消火液が起泡スクリーン内に噴射されることにより、そ
の起泡スクリーンにかかる高圧によって粗の網目部分が
ヘッド本体から外れる虞れもなく、泡消火液を所定角度
にわたってほぼ均等に放射して、所定の消火性能を発揮
することができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明の一実施例である消火装置用泡ヘッ
ドを示すものであって、起泡スクリーン3の外周縁部3
aに形成された密の網目部分αと粗の網目部分βとのう
ち、粗の網目部分βに、金属材料10を付着させており
(図2参照)、この起泡スクリーン3の外周縁部3aを
ヘッド本体2の笠部2aに当接させ、該笠部2aの外周
縁部に形成した環状鍔部2bをかしめることにより、そ
の環状鍔部2bの先端により前記金属材料10が押圧さ
れて塑性変形し、粗の網目部分βの肉厚が密の網目部分
αの肉厚と同一になるようにしている(図3参照)。上
記以外の構成は前述した従来例とほぼ同じであるから、
同一部分に同一符号を付してその説明を省略する。
【0011】金属材料10としては、例えば半田、錫、
鉛、亜鉛などが考えられる。これらは、火災時の高温雰
囲気中でも溶解したり焼失したりせず、しかも、比較的
低温(230°C〜420°C程度)で溶解させて粗の
網目部分βに簡単に付着させることができ、溶解設備も
簡易なものでよいという利点がある。
【0012】金属材料10を粗の網目部分βに付着させ
る手順を説明すると、図4(a)に示すように、坩堝1
1に溜めた溶融状態の金属材料10に粗の網目部分βを
挿入させた後、引き上げるだけででよい。これによっ
て、同図(b)に示すように、粗の網目部分βの針金K
aに金属材料10を付着させることができる。
【0013】ここで例えば金属材料10の代わりに合成
樹脂材を用いた場合、その合成樹脂材を硬化させるのに
時間がかかり、作業能率が極めて低くなるが、本発明で
は、金属材料10を用いており、その金属材料10を短
時間で硬化させることができるため、能率的に作業を行
なうことができる。
【0014】泡ヘッドの製作手順を説明すると、粗の網
目部分βに金属材料10を付着させた起泡スクリーン3
の外周縁部3aをヘッド本体2の笠部2aに当接させた
後、該笠部2aに形成した環状鍔部2bをかしめるだけ
でよい。これによって、金属材料10が環状鍔部2bの
先端に押圧されて塑性変形されるから、その金属材料1
0を介して粗の網目部分βを環状鍔部2bと笠部2aと
で確実に挟着することができ、密の網目部分αの挟着も
損なわれることがない。
【0015】また、図1に示すように、環状鍔部2bの
先端と笠部2aとの間の間隙tに比べて、環状鍔部2b
の基部側と笠部2aとの間に形成される凹部12の上下
間隔Tが大きく、その凹部12に嵌まり込んだ金属材料
10が環状鍔部2bの先端に引っ掛かって粗の網目部分
βが環状鍔部2bと笠部2aとの間から抜けるのを阻止
するため、ヘッド本体2に対して起泡スクリーン3を確
実に取り付けることができる。
【0016】従って、例えば、施工作業中に、誤って起
泡スクリーン3を強く握っても、従来のように、粗の網
目部分βが笠部2aと環状鍔部2bとの間から外れる虞
れがなく、また、消火液が起泡スクリーン3内に噴射さ
れることにより、その起泡スクリーン3にかかる高圧に
よって粗の網目部分βがヘッド本体2から外れる虞れも
なく、泡消火液を所定角度にわたってほぼ均等に放射し
て、所定の消火性能を発揮することができる。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、起泡スクリーンの外周
縁部に形成された密の網目部分と粗の網目部分とのう
ち、粗の網目部分に金属材料を付着させており、笠部に
形成した環状鍔部をかしめることにより、前記金属材料
がその環状鍔部の先端に押圧されて塑性変形することに
より、金属材料を付着させた粗の網目部分と密の網目部
分とがほぼ同一の肉厚となるから、起泡スクリーンの外
周縁部全体を環状鍔部と笠部とで確実に挟着することが
できる。しかも、上記環状鍔部と笠部との間の凹部に嵌
まり込んだ金属材料が環状鍔部の先端に引っ掛かって粗
の網目部分が環状鍔部と笠部との間から抜けるのを阻止
する効果も得られる。従って、本発明の泡ヘッドを消火
液配管に取り付ける際に、従来のように粗の網目部分が
笠部と環状鍔部との間から外れる虞れがなく、また、消
火液が起泡スクリーン内に噴射されることにより、その
起泡スクリーンにかかる高圧によって粗の網目部分がヘ
ッド本体から外れる虞れもなく、泡消火液を所定角度に
わたってほぼ均等に放射して、所定の消火性能を発揮す
ることができる。
【0018】また、粗の網目部分に付着させるものを金
属材料としたことで、その金属材料を溶融して粗の網目
部分への付着作業と硬化時間とを著しく短縮することが
でき、合成樹脂や接着剤を付着させる場合に比べて、作
業能率を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である消火装置用泡ヘッドの
一部切欠き側面図である。
【図2】同起泡スクリーンの斜視図である。
【図3】同要部の展開図である。
【図4】(a)は起泡スクリーンの粗の網目部分に金属
材料を付着させる手順を示す概略縦断面図、(b)は金
属材料を付着させた状態を示す要部の拡大図である。
【図5】従来の消火装置用泡ヘッドの一部切欠き側面図
である。
【図6】図5のA−A矢視図である。
【図7】(a)〜(c)は泡ヘッドの製作手順を示す説
明図である。
【図8】同起泡スクリーンの斜視図である。
【図9】同要部の展開図である。
【図10】同泡ヘッドの側面図である。
【符号の説明】
2 ヘッド本体 2a 笠部 2b 環状鍔部 3 起泡スクリーン 3a 起泡スクリーンの外周縁部 10 金属材料 α 密の網目部分 β 粗の網目部分
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−54920(JP,A) 実開 平6−23548(JP,U) 実開 平4−83264(JP,U) 実開 昭57−170757(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A62C 31/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘッド本体に径外方向に延びる笠部が形
    成され、この笠部の外周縁部に形成した環状鍔部をかし
    めることにより、網目構造の椀状起泡スクリーンの外周
    縁部を前記環状鍔部と前記笠部とで挟着する消火装置用
    泡ヘッドにおいて、前記起泡スクリーンの外周縁部に形
    成された密の網目部分と粗の網目部分とのうち、粗の網
    目部分に、前記環状鍔部のかしめ時に塑性変形して密の
    網目部分とほぼ同一の肉厚となる金属材料を付着させ
    て、前記起泡スクリーンの外周縁部を前記環状鍔部と前
    記笠部とで挟着していることを特徴とする消火装置用泡
    ヘッド。
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