JP3328404B2 - ドットインパクト式印字ヘッド - Google Patents

ドットインパクト式印字ヘッド

Info

Publication number
JP3328404B2
JP3328404B2 JP32230993A JP32230993A JP3328404B2 JP 3328404 B2 JP3328404 B2 JP 3328404B2 JP 32230993 A JP32230993 A JP 32230993A JP 32230993 A JP32230993 A JP 32230993A JP 3328404 B2 JP3328404 B2 JP 3328404B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
armature
print head
yoke
layer
lever
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP32230993A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07178933A (ja
Inventor
彰浩 伊藤
俊夫 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Precision Inc
Original Assignee
Seiko Precision Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Precision Inc filed Critical Seiko Precision Inc
Priority to JP32230993A priority Critical patent/JP3328404B2/ja
Publication of JPH07178933A publication Critical patent/JPH07178933A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3328404B2 publication Critical patent/JP3328404B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Impact Printers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ドットインパクト式印
字ヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のドットインパクト式印字ヘッドで
は、ドットワイヤを先端に配したアーマチュアを、ヨー
ク部を介して電磁石により吸引して印字を行うものであ
る。アーマチュアとしては、磁性材である純鉄や1%ケ
イ素鋼などからなるヨーク部と、マルエージング鋼など
の高強度材からなるレバー部との2部品で構成するもの
がある。また、ヨーク部とレバー部とを磁性材にて一体
的に形成し、浸炭焼入を施して強度を得る構成のものな
どがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の2部品で構成す
るものでは、所望の磁気特性と所望の強度を得ることは
できるが、部品点数が多くなり、2部品を合体させる工
程が必要となるので、製造が煩雑で製造コストが上昇す
るという問題があった。また、一体形成するものでは、
レバー部の強度が不足し、摩耗や折れが発生するので、
浸炭焼入を施して強度を得ようとすると、磁気特性が低
下して印字能力が低下するという問題を生じるものであ
った。
【0004】そこで本発明の目的は、製造コストを上昇
させることなく、磁気特性の低下を防いで良好な印字能
力を実現し、しかも、高強度を実現して耐摩耗性を向上
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、アーマチュアのレバー部の先端に印字ワ
イヤが接合され、アーマチュアの中間部のヨーク部を電
磁石により吸引することにより印字を行うドットインパ
クト式印字ヘッドにおいて、アーマチュアは、鋼材を素
材としてヨーク部をレバー部よりも肉厚に一体的に成形
してこれに軟窒化処理が施してあり、レバー部では、表
層部に窒化物の化合物層とその内層部に窒素の拡散層と
が形成され、ヨーク部では、表層部に窒化物の化合物層
とその内層部に窒素の拡散層とが形成され、中心部には
素材部分が残存していることを特徴としている。
【0006】
【作用】レバー部及びヨーク部の表層部に形成された窒
化物の化合物層により、高強度が実現されて耐摩耗性が
向上すると共に、ヨーク部の中心部に残存する素材部分
により、必要な磁気特性が保たれる。
【0007】
【実施例】以下図面を参照して、本発明の一実施例を説
明する。
【0008】図1は全体の概略構成を示す正面図であ
り、後述する構成のアーマチュア1は軸2を揺動中心と
して揺動自在に支持してあり、その先端部に印字ワイヤ
3が連結してある。アーマチュア1は、電磁石4に吸引
されて下方へ揺動し、印字ワイヤ3を下方へ前進させて
印字し、電磁石4からの吸引力が断たれたときに、復帰
ばね5により上方へ揺動し、ベース板6に設けてあるダ
ンパ7に衝突して元の位置に復帰する。ダンパ7により
印字ワイヤ3のはね返りが抑制されると共に、衝撃力が
緩和される。
【0009】図2に示すように、アーマチュア1は、鋼
材、例えば1%ケイ素鋼からなる磁性材料を素材とし
て、鍛造などの加工法により、ヨーク部11をレバー部
12より肉厚に一体的に成形した上で、軟窒化処理法の
一つであるタフトライド処理を施したものである。
【0010】タフトライド処理の条件の一例として、5
70℃で30分保持する。これにより、窒素が炭素より
も多量に固溶し、拡散した炭素が素材の表面にFe3
の鉄炭化物粒子を急速に形成し、同時にこれが核となっ
て、窒素が多量に深く固溶しFe3 N及びFe4 Nのよ
うな脆くない好適な窒化鉄を作る。また、同時に窒化ケ
イ素も形成される。この化合物層11a,12aは厚さ
5〜10μm程度に形成される。炭素はこの化合物層の
形成に消費されつくすが、窒素はかなり余っていて、そ
れが更に素材の内部へ拡散して窒素の拡散層11b,1
2bが厚さ0.5mm程度に形成される。ヨーク部11
はレバー部12よりも肉厚であるので、窒素の拡散層1
1bの内部に少なくとも1mm以上の素材部分11cが
残存している。
【0011】図3に、このタフトライド処理を施したレ
バー部12の断面を表面において、中心に至る各部分の
硬度を調べたグラフを示している。レバー部12の表層
部に形成された窒化鉄の化合物層12aは、ヴィッカー
ス硬度(Hv)550であり非常に硬く、緻密であり、
靭性もある。その内層部に形成された窒素の拡散層12
bは、化合物層12aの厚みより遥かに深く、Hv55
0から内部にゆくにつれて硬度が低下するが、中心部で
もHv180であり、過飽和に固溶した窒素により応力
分布が改善され、疲労強度が向上している。ヨーク部1
1では、以上と同様な化合物層11aと拡散層11bの
内部に、更に中心部に素材部分11cが残存しているの
で、硬度は低いが素材の持つ磁気特性がそのまま維持さ
れた層が存在する。
【0012】このようにレバー部12では硬度が改善さ
れているので、高速連続印字を行った場合でも、摩耗、
折れなどが発生せず、安定した印字動作が持続できる。
またヨーク部11では素材部分が残存しているので、1
%ケイ素鋼のもつ磁気特性が維持され、電磁石によく吸
引されて印字性能が良好に保たれる。
【0013】尚、ダンパ7は、ステンレス等の非磁性材
を素材として形成し、これにタフトライド処理等の軟窒
化処理を施して硬度を高めたものを使用してもよい。
【0014】また、アーマチュア1の軟窒化処理は、タ
フトライド処理に限らず、ガス窒化法等によっても可能
である。
【0015】また、アーマチュア1の素材は、磁性を有
する鋼材であればよく、1%ケイ素鋼に限らず、純鉄等
であっても勿論適用可能である。
【0016】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のドット
インパクト式印字ヘッドは、アーマチュアを、鋼材を素
材としてヨーク部をレバー部よりも肉厚に一体的に成形
してこれに軟窒化処理が施してあり、レバー部では、表
層部に窒化物の化合物層とその内層部に窒素の拡散層と
が形成され、ヨーク部では、レバー部と同様な化合物層
と窒素の拡散層との内部の中心部に素材部分が残存して
いるので、レバー部においては高強度を実現して耐摩耗
性を向上することができ、ヨーク部においては高強度と
耐摩耗性の向上に加えて、磁気特性の低下を防いで良好
な印字能力を実現でき、しかも製造コストを上昇させる
ことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す正面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図2のB−B線断面における硬度を示すグラフ
である。
【符号の説明】
1 アーマチュア 11 ヨーク部 11a 窒化物の化合物層 11b 窒素の拡散層 11c 素材部分 12 レバー部 12a 窒化物の化合物層 12b 窒素の拡散層 3 印字ワイヤ 4 電磁石
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−169242(JP,A) 特開 平2−149616(JP,A) 特開 平5−169682(JP,A) 特開 平3−286878(JP,A) 特開 昭63−93821(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/275 B41J 2/235

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アーマチュアのレバー部の先端に印字ワ
    イヤが接合され、上記アーマチュアの中間部のヨーク部
    を電磁石により吸引することにより印字を行うドットイ
    ンパクト式印字ヘッドにおいて、 上記アーマチュアは、鋼材を素材として上記ヨーク部を
    上記レバー部よりも肉厚に一体的に成形してこれに軟窒
    化処理が施してあり、 上記レバー部では、表層部に窒化物の化合物層とその内
    層部に窒素の拡散層とが形成され、 上記ヨーク部では、表層部に窒化物の化合物層とその内
    層部に窒素の拡散層とが形成され、中心部には素材部分
    が残存していることを特徴とするドットインパクト式印
    字ヘッド。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記アーマチュアの
    素材は、ケイ素鋼であることを特徴とするドットインパ
    クト式印字ヘッド。
JP32230993A 1993-12-21 1993-12-21 ドットインパクト式印字ヘッド Expired - Fee Related JP3328404B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32230993A JP3328404B2 (ja) 1993-12-21 1993-12-21 ドットインパクト式印字ヘッド

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32230993A JP3328404B2 (ja) 1993-12-21 1993-12-21 ドットインパクト式印字ヘッド

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07178933A JPH07178933A (ja) 1995-07-18
JP3328404B2 true JP3328404B2 (ja) 2002-09-24

Family

ID=18142194

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32230993A Expired - Fee Related JP3328404B2 (ja) 1993-12-21 1993-12-21 ドットインパクト式印字ヘッド

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3328404B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07178933A (ja) 1995-07-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5503797A (en) Stainless steel for case hardening with nitrogen
US3912551A (en) Pin for a steel chain
JP2007077411A (ja) 疲労強度および摩耗特性にすぐれた機械構造部品とその製造方法
JP2001316780A (ja) 内燃機関用バルブシートおよびその製造方法
US5498483A (en) Wear-resistant sintered ferrous alloy for valve seat
JP2802293B2 (ja) 印字ヘッド用アーマチュアの製造方法
CN111304425A (zh) 包括脱碳层和氮化层的制动盘及其制造方法
JP3328404B2 (ja) ドットインパクト式印字ヘッド
JP2000042922A (ja) ばねの表面処理方法
KR940006290B1 (ko) 도트 프린터용 와이어
JPS63223147A (ja) ピストンリング用線材
JPH0428845A (ja) 転がり軸受用鋼
JP4809579B2 (ja) 弁ばね
JPS6043107A (ja) 内燃機関用動弁部材
JPH0447031B2 (ja)
JP2001040456A (ja) 冷鍛性、耐摩耗性に優れた電磁材料
JPH09176792A (ja) 熱処理鋼部品及びその製造方法
JPH02258954A (ja) ドットプリンタ用ワイヤ
JPS61205146A (ja) ドツトプリンタ用印字ヘツド
JP2794777B2 (ja) ラインプリンタ用プリントハンマ
JPS63280960A (ja) スチ−ル製ピストンリング
JPS63139750A (ja) ドツトプリンタ用印字ワイヤ
JPH11227231A (ja) ドットラインプリンタ用印字ヘッド及びその製造方法
JPS6067168A (ja) 印字ヘツド
JPS60194046A (ja) ドツト・プリンタ−用ワイヤ−及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080712

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 7

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090712

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 7

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090712

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100712

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100712

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110712

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110712

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120712

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees