JP3328404B2 - ドットインパクト式印字ヘッド - Google Patents
ドットインパクト式印字ヘッドInfo
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Description
字ヘッドに関するものである。
は、ドットワイヤを先端に配したアーマチュアを、ヨー
ク部を介して電磁石により吸引して印字を行うものであ
る。アーマチュアとしては、磁性材である純鉄や1%ケ
イ素鋼などからなるヨーク部と、マルエージング鋼など
の高強度材からなるレバー部との2部品で構成するもの
がある。また、ヨーク部とレバー部とを磁性材にて一体
的に形成し、浸炭焼入を施して強度を得る構成のものな
どがある。
るものでは、所望の磁気特性と所望の強度を得ることは
できるが、部品点数が多くなり、2部品を合体させる工
程が必要となるので、製造が煩雑で製造コストが上昇す
るという問題があった。また、一体形成するものでは、
レバー部の強度が不足し、摩耗や折れが発生するので、
浸炭焼入を施して強度を得ようとすると、磁気特性が低
下して印字能力が低下するという問題を生じるものであ
った。
させることなく、磁気特性の低下を防いで良好な印字能
力を実現し、しかも、高強度を実現して耐摩耗性を向上
することにある。
に、本発明は、アーマチュアのレバー部の先端に印字ワ
イヤが接合され、アーマチュアの中間部のヨーク部を電
磁石により吸引することにより印字を行うドットインパ
クト式印字ヘッドにおいて、アーマチュアは、鋼材を素
材としてヨーク部をレバー部よりも肉厚に一体的に成形
してこれに軟窒化処理が施してあり、レバー部では、表
層部に窒化物の化合物層とその内層部に窒素の拡散層と
が形成され、ヨーク部では、表層部に窒化物の化合物層
とその内層部に窒素の拡散層とが形成され、中心部には
素材部分が残存していることを特徴としている。
化物の化合物層により、高強度が実現されて耐摩耗性が
向上すると共に、ヨーク部の中心部に残存する素材部分
により、必要な磁気特性が保たれる。
明する。
り、後述する構成のアーマチュア1は軸2を揺動中心と
して揺動自在に支持してあり、その先端部に印字ワイヤ
3が連結してある。アーマチュア1は、電磁石4に吸引
されて下方へ揺動し、印字ワイヤ3を下方へ前進させて
印字し、電磁石4からの吸引力が断たれたときに、復帰
ばね5により上方へ揺動し、ベース板6に設けてあるダ
ンパ7に衝突して元の位置に復帰する。ダンパ7により
印字ワイヤ3のはね返りが抑制されると共に、衝撃力が
緩和される。
材、例えば1%ケイ素鋼からなる磁性材料を素材とし
て、鍛造などの加工法により、ヨーク部11をレバー部
12より肉厚に一体的に成形した上で、軟窒化処理法の
一つであるタフトライド処理を施したものである。
70℃で30分保持する。これにより、窒素が炭素より
も多量に固溶し、拡散した炭素が素材の表面にFe3 C
の鉄炭化物粒子を急速に形成し、同時にこれが核となっ
て、窒素が多量に深く固溶しFe3 N及びFe4 Nのよ
うな脆くない好適な窒化鉄を作る。また、同時に窒化ケ
イ素も形成される。この化合物層11a,12aは厚さ
5〜10μm程度に形成される。炭素はこの化合物層の
形成に消費されつくすが、窒素はかなり余っていて、そ
れが更に素材の内部へ拡散して窒素の拡散層11b,1
2bが厚さ0.5mm程度に形成される。ヨーク部11
はレバー部12よりも肉厚であるので、窒素の拡散層1
1bの内部に少なくとも1mm以上の素材部分11cが
残存している。
バー部12の断面を表面において、中心に至る各部分の
硬度を調べたグラフを示している。レバー部12の表層
部に形成された窒化鉄の化合物層12aは、ヴィッカー
ス硬度(Hv)550であり非常に硬く、緻密であり、
靭性もある。その内層部に形成された窒素の拡散層12
bは、化合物層12aの厚みより遥かに深く、Hv55
0から内部にゆくにつれて硬度が低下するが、中心部で
もHv180であり、過飽和に固溶した窒素により応力
分布が改善され、疲労強度が向上している。ヨーク部1
1では、以上と同様な化合物層11aと拡散層11bの
内部に、更に中心部に素材部分11cが残存しているの
で、硬度は低いが素材の持つ磁気特性がそのまま維持さ
れた層が存在する。
れているので、高速連続印字を行った場合でも、摩耗、
折れなどが発生せず、安定した印字動作が持続できる。
またヨーク部11では素材部分が残存しているので、1
%ケイ素鋼のもつ磁気特性が維持され、電磁石によく吸
引されて印字性能が良好に保たれる。
を素材として形成し、これにタフトライド処理等の軟窒
化処理を施して硬度を高めたものを使用してもよい。
フトライド処理に限らず、ガス窒化法等によっても可能
である。
する鋼材であればよく、1%ケイ素鋼に限らず、純鉄等
であっても勿論適用可能である。
インパクト式印字ヘッドは、アーマチュアを、鋼材を素
材としてヨーク部をレバー部よりも肉厚に一体的に成形
してこれに軟窒化処理が施してあり、レバー部では、表
層部に窒化物の化合物層とその内層部に窒素の拡散層と
が形成され、ヨーク部では、レバー部と同様な化合物層
と窒素の拡散層との内部の中心部に素材部分が残存して
いるので、レバー部においては高強度を実現して耐摩耗
性を向上することができ、ヨーク部においては高強度と
耐摩耗性の向上に加えて、磁気特性の低下を防いで良好
な印字能力を実現でき、しかも製造コストを上昇させる
ことがない。
である。
Claims (2)
- 【請求項1】 アーマチュアのレバー部の先端に印字ワ
イヤが接合され、上記アーマチュアの中間部のヨーク部
を電磁石により吸引することにより印字を行うドットイ
ンパクト式印字ヘッドにおいて、 上記アーマチュアは、鋼材を素材として上記ヨーク部を
上記レバー部よりも肉厚に一体的に成形してこれに軟窒
化処理が施してあり、 上記レバー部では、表層部に窒化物の化合物層とその内
層部に窒素の拡散層とが形成され、 上記ヨーク部では、表層部に窒化物の化合物層とその内
層部に窒素の拡散層とが形成され、中心部には素材部分
が残存していることを特徴とするドットインパクト式印
字ヘッド。 - 【請求項2】 請求項1において、上記アーマチュアの
素材は、ケイ素鋼であることを特徴とするドットインパ
クト式印字ヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32230993A JP3328404B2 (ja) | 1993-12-21 | 1993-12-21 | ドットインパクト式印字ヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32230993A JP3328404B2 (ja) | 1993-12-21 | 1993-12-21 | ドットインパクト式印字ヘッド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07178933A JPH07178933A (ja) | 1995-07-18 |
JP3328404B2 true JP3328404B2 (ja) | 2002-09-24 |
Family
ID=18142194
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32230993A Expired - Fee Related JP3328404B2 (ja) | 1993-12-21 | 1993-12-21 | ドットインパクト式印字ヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3328404B2 (ja) |
-
1993
- 1993-12-21 JP JP32230993A patent/JP3328404B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07178933A (ja) | 1995-07-18 |
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Legal Events
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