JP3328103B2 - 塗抹標本染色装置 - Google Patents

塗抹標本染色装置

Info

Publication number
JP3328103B2
JP3328103B2 JP11091395A JP11091395A JP3328103B2 JP 3328103 B2 JP3328103 B2 JP 3328103B2 JP 11091395 A JP11091395 A JP 11091395A JP 11091395 A JP11091395 A JP 11091395A JP 3328103 B2 JP3328103 B2 JP 3328103B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pipette
chamber
staining
dispensing
cassette
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP11091395A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08304244A (ja
Inventor
健作 青田
潤 豊田
良彦 三木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sysmex Corp
Original Assignee
Sysmex Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sysmex Corp filed Critical Sysmex Corp
Priority to JP11091395A priority Critical patent/JP3328103B2/ja
Publication of JPH08304244A publication Critical patent/JPH08304244A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3328103B2 publication Critical patent/JP3328103B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗抹標本染色装置に関
するものであり、さらに詳しくは、血液の塗抹が施され
た標本用スライドガラスを自動染色するための塗抹標本
染色装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、血液の塗抹が施された標本用スラ
イドガラスに1枚ずつ染色を施して標本を作製する装置
としては、実開昭56−52244号公報に開示された
もの(装置A)や特開昭58−196438号公報に開
示されたもの(装置B)が知られている。
【0003】装置Aでは、複数の容器(染色槽)をベル
トコンベアに固定して移送し、各所定位置でスライドガ
ラスを1枚ずつ収納して染色用液を分注し、染色を施す
ようにしている。染色終了後にスライドガラスは1枚ず
つ染色槽から排出される。装置Bでは、染色用液の入っ
た染色容器に1枚のスライドガラスを入れて染色するよ
うにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】装置Aにあっては、容
器が回転移送用のベルトに固定されているため、スライ
ドガラスの出し入れやベルトコンベアの操作に自由度が
低いという問題がある。また装置Bにあっては、自動化
については想定されていない。
【0005】しかも、装置Aおよび装置Bのいずれも、
染色用液−メイグリュンワルド液、ギムザ液、緩衝液、
洗浄水などの染色処理に必要な液の効率的な使用につい
ては考慮されていない。
【0006】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、塗抹ずみのスライドガラス
ごとに所望の染色ができるよう染色処理を自動化すると
ともに、染色処理に必要な液を効率的に使用することの
できる塗抹標本染色装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、標本用
スライドガラスを収納するカセットを搬送するための搬
送手段と、この搬送手段により搬送される途中のカセッ
トを第1停止位置において一時停止させるための第1ス
トッパ手段と、搬送手段により搬送される途中のカセッ
トを第2停止位置において一時停止させるための第2ス
トッパ手段と、第1ピペットを有し、第1ストッパ手段
によりカセットが停止された第1停止位置においてその
第1ピペットからカセット内に染色用液を分注するため
の第1分注・吸引手段と、第2ピペットを有し、第2ス
トッパ手段によりカセットが停止された第2停止位置に
おいてその第2ピペットからカセット内の染色用液を吸
引するための第2分注・吸引手段と、染色用液を貯留す
るための2つのチャンバと、これら2つのチャンバと、
第1分注・吸引手段の第1ピペットおよび第2分注・吸
引手段の第2ピペットとを選択的に切り換えて連通接続
する切換接続手段と、搬送手段、第1ストッパ手段、第
2ストッパ手段、第1分注・吸引手段、第2分注・吸引
手段および切換接続手段の各動作を制御するための制御
手段とを備えてなり、2つのチャンバは、切換接続手段
の切換動作により、一方が第1ピペットに接続されて染
色用液送出用チャンバになり他方が第2ピペットに接続
されて染色用液回収用チャンバになる第1状態と、一方
が第2ピペットに接続されて染色用液回収用チャンバに
なり他方が第1ピペットに接続されて染色用液送出用チ
ャンバになる第2状態とをとり得るように、第1ピペッ
トおよび第2ピペットに接続されることを特徴とする塗
抹標本染色装置が提供される。
【0008】
【作用】標本用スライドガラスとしては、各種の大きさ
および材質からなり、フロスト部を有するものや有しな
いもの、フロスト部に色の付されたものや付されないも
のなどが適宜選択されて用いられる。
【0009】スライドガラスを収納するカセットは、ス
ライドガラスを所定枚数(好適には1枚)、収納するこ
とが可能でありかつ染色液や洗浄水などの染色処理に必
要な染色用液の収納が可能である。このカセットはたと
えば、全体が偏平状であってプラスチック製の透明なも
のが用いられる。
【0010】搬送手段としては、所定間隔をおいて平行
に配された2本一組の細長ベルトを備えてなるベルトコ
ンベヤや1本の幅広ベルトを備えてなるベルトコンベヤ
などが用いられる。
【0011】第1ストッパ手段は第1停止位置またはそ
の近傍に設けられる。第2ストッパ手段は第2停止位置
またはその近傍に設けられる。各ストッパ手段としては
たとえば、エアーシリンダ等の駆動手段により駆動され
る2本一組のロッドを備えてなり、それらのロッドが所
定時期に突出して搬送途中のカセットの前面や両側面あ
るいは底面などに当接するものが用いられる。
【0012】第1分注・吸引手段は第1停止位置または
その近傍に設けられる。第1分注・吸引手段は少なくと
も分注用第1ピペットを有し、第1停止位置においてそ
の第1ピペットからカセット内に染色用液を分注する。
第2分注・吸引手段は第2停止位置またはその近傍に設
けられる。第2分注・吸引手段は少なくとも吸引用第2
ピペットを有し、第2停止位置においてその第2ピペッ
トからカセット内の染色用液を吸引する。
【0013】2つのチャンバにはそれぞれ、染色用液−
メイグリュンワルド液、ギムザ液などの染色処理に必要
な液−が所要量だけ貯留される。
【0014】切換接続手段は、2つのチャンバと2つの
分注・吸引手段とを選択的に切り換えて、それらが連通
するように接続する。切換接続手段は、通常、複数個設
けられるが、1つであってもよい。切換接続手段として
は、たとえば開閉操作により流路を開通・閉鎖する複数
個の切換バルブが用いられる。
【0015】制御手段は、たとえばマイクロコンピュー
タとして組み込まれ、搬送手段、ストッパ手段、第1分
注・吸引手段、第2分注・吸引手段および切換接続手段
の各手段からの信号を受けてこれらの動作を制御する。
【0016】2つのチャンバは、第1分注・吸引手段の
第1ピペットおよび第2分注・吸引手段の第2ピペット
に連通接続される。その接続は、第1状態と第2状態と
をとり得るような態様である。ここで、第1状態とは、
切換接続手段の切換動作により、2つのチャンバのうち
の一方が第1ピペットに接続されて染色用液送出用チャ
ンバになり他方が第2ピペットに接続されて染色用液回
収用チャンバになる状態をいう。また第2状態とは、切
換接続手段の切換動作により、2つのチャンバのうちの
一方が第2ピペットに接続されて染色用液回収用チャン
バになり他方が第1ピペットに接続されて染色用液送出
用チャンバになる状態をいう。
【0017】このように、第1状態と第2状態とをとり
得ることで、染色用液送出用チャンバと染色用液回収用
チャンバとが切り換わるので、送出用チャンバから送出
されて染色処理に使われた染色用液を回収用チャンバに
回収した後、その回収用チャンバが送出用チャンバに切
り換えて染色用液を送出し他方のチャンバ(回収用チャ
ンバに切り換わっている)に回収することで、染色用液
の再利用を図ることができる。
【0018】なお、第1分注・吸引手段は第1ピペット
の他に吸引のための別のピペットを備えていてもよく、
第2分注・吸引手段は第2ピペットの他に分注のための
別のピペットを備えていてもよい。また、各分注・吸引
手段が備えているこれらのピペットは分注と吸引とを兼
ねるものであってもよい。
【0019】本発明に係る塗抹標本染色装置は、2つの
チャンバがともに、チャンバ内における染色用液の上位
位置と下位位置とを検知する液量検知手段を備えたもの
であるのが好ましい。ここで、各チャンバに設けられる
液量検知手段は、チャンバ内における染色用液の上位位
置と下位位置とを別々に検知する2つのものであっても
よく、同染色用液の上位位置と下位位置とをともに検知
する1つのものであってもよい。
【0020】液量検知手段の例としては、各チャンバ内
に配され、同染色用液の上位位置を検知したときにON
になるフロートスイッチと下位位置を検知したときにO
Nになるフロートスイッチとの一対のものがある。
【0021】本発明に係る塗抹標本染色装置の各チャン
バがこのような液量検知手段を備えている場合、これら
の液量検知手段により2つのチャンバのいずれか一方の
チャンバ内における染色用液が下位位置に達したことが
検知されたことに基づき、切換接続手段の切換動作によ
り2つのチャンバと第1ピペットおよび第2ピペットと
の接続が切り換わる。すると、2つのチャンバは、前記
の第1状態および第2状態をとることができるので、染
色用液の効率よい再利用を図ることができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の1つの実施例を図面に基づい
て詳しく説明する。なお、これによって本発明が限定さ
れるものではない。
【0023】染色処理を行うための流体回路を示す図1
において、100は標本用スライドガラス104を収納
するカセット102を矢印方向へ搬送するための搬送手
段としてのベルトコンベヤである。ベルトコンベヤ10
0に沿って上流から下流へ順次、第1停止位置、第2停
止位置、第3停止位置、第4停止位置が設けられ、各停
止位置にそれぞれ、第1分注・吸引手段K1、第2分注
・吸引手段K2、第3分注・吸引手段K3、第4分注・吸
引手段K4が設けられている。
【0024】図7は、第1停止位置におけるカセットの
斜視図である。カセット102はポリサルフォン製の黒
色半透明の偏平状縦長容器であり、1枚のスライドガラ
スおよび液体の収納が可能である。カセット102に収
納されるスライドガラス104は、縦76mm、横26
mm、厚さ1.0mmであってコーナーカットおよび縁
磨きが施され、フロスト部106を有し、そのフロスト
部106の長さが15mmのものである。スライドガラ
ス104は、血液の塗抹が施された後に、スライドガラ
ス収納装置の収納動作や使用者の収納操作などにより1
枚ずつカセット102にスライド収納される。スライド
ガラス104が収納されたカセット102は、ベルトコ
ンベヤ100に載せられて矢印方向へ搬送される。
【0025】本発明の1実施例に係る塗抹標本染色装置
Dは、ベルトコンベヤ100と、ベルトコンベヤ100
により搬送される途中のカセットを第1停止位置におい
て一時停止させるための第1ストッパ手段(図示略)
と、ベルトコンベヤ100により搬送される途中のカセ
ットを第2停止位置において一時停止させるための第2
ストッパ手段(図示略)と、第1分注・吸引手段K1
と、第2分注・吸引手段K2と、第1チャンバC1と、第
2チャンバC2と、切換接続手段としての、第1バルブ
V1および第2バルブV2と、制御手段(図示略)とを備
えてなる。
【0026】第1ストッパ手段および第2ストッパ手段
はともに、エアーシリンダ等の駆動手段により駆動され
る2本一組のロッドを備えてなり、それらのロッドが所
定時期に突出して搬送途中のカセットの前面や両側面あ
るいは底面などに当接するものが用いられている。
【0027】第1分注・吸引手段K1には第1ピペット
P11が設けられ、第2分注・吸引手段K2には第1ピペ
ットP21、第2ピペットP22および第3ピペットP23が
設けられている。また、第3分注・吸引手段K3には第
1ピペットP31、第2ピペットP32および第3ピペット
P33が設けられ、第4分注・吸引手段K4には第1ピペ
ットP41、第2ピペットP42および第3ピペットP43が
設けられている。
【0028】第1分注・吸引手段K1は、第1ストッパ
手段によりカセットが停止された第1停止位置におい
て、第1ピペットP11からカセット内に染色用液を分注
する。第2分注・吸引手段K2は、第2ストッパ手段に
よりカセットが停止された第2停止位置において、第2
ピペットP22からカセット内の染色用液を吸引する。
【0029】第1チャンバC1および第2チャンバC2
は、染色用液を貯留するためのものであり、染色用液の
再利用に係るチャンバである。
【0030】第1バルブV1および第2バルブV2は、第
1チャンバC1および第2チャンバC2と、第1分注・吸
引手段K1の第1ピペットP11および第2分注・吸引手
段K2の第2ピペットP22とを選択的に切り換えて、こ
れらを互いに連通接続する。
【0031】制御手段は、ベルトコンベヤ100、第1
ストッパ手段、第2ストッパ手段、第1分注・吸引手段
K1、第2分注・吸引手段K2、第1バルブV1および第
2バルブV2の各動作を制御する。
【0032】第1チャンバC1および第2チャンバC2
は、第1バルブV1および第2バルブV2の切換動作によ
り、一方が第1分注・吸引手段K1の第1ピペットP11
に接続されて染色用液送出用チャンバになり他方が第2
ピペットに接続されて染色用液回収用チャンバになる第
1状態と、一方が第2ピペットに接続されて染色用液回
収用チャンバになり他方が第2分注・吸引手段K2の第
2ピペットP22に接続されて染色用液送出用チャンバに
なる第2状態とをとり得るように、第1ピペットP11お
よび第2ピペットP22に接続される。
【0033】以下、この塗抹標本染色装置Dによる染色
工程の説明をする。
【0034】図1において、Y1〜Y4は染色用液−染色
処理に必要な液−の入った第1〜第4容器であり、それ
ぞれ、メイグリュンワルド液(500ml)、ギムザ液(5
00ml)、緩衝液(20l)、洗浄水(20l)が収納され
ている。
【0035】C1〜C9は第1〜第9チャンバである。S
W11およびSW12は、第1チャンバC1内に設けられ、
それぞれ液量の上位位置および下位位置を検知するため
の、液量検知手段としてのフロートスイッチである。S
W21およびSW22は、第2チャンバC2内に設けられ、
それぞれ液量の上位位置および下位位置を検知するため
の、液量検知手段としてのフロートスイッチである。S
W3,4,SW7〜SW9は、それぞれ第3チャンバC3,
第4チャンバC4,第7チャンバC7〜第9チャンバC9
内に設けられ、液量の上位位置を検知するためのフロー
トスイッチである。
【0036】V1〜V15は第1〜第15バルブ、T1〜T
9は第1〜第9定量ポンプである。
【0037】C3、C4およびC8はそれぞれ、ギムザ
液、緩衝液および洗浄水を一時貯留しておくための第3
チャンバ、第4チャンバおよび第8チャンバである。C
7およびC9はそれぞれ、廃液用の第7チャンバおよび第
9チャンバである。C5はメイグリュンワルド液と緩衝
液とを混合してメイ染色液を作製する混合用の第5チャ
ンバ、C6はギムザ液と緩衝液とを混合してギムザ染色
液を作製する混合用の第6チャンバである。
【0038】第1チャンバC1および第2チャンバC2は
ともに、染色用液の再利用に係るチャンバであり、一方
はメイグリュンワルド液を貯留し、メイ固定液として第
1分注・吸引手段K1の第1ピペットP11へ送出する送
出用チャンバであり、他方は第1分注・吸引手段K1の
第1ピペットP11で分注されたメイ固定液を第2分注・
吸引手段K2の第2ピペットP22から吸引して回収する
回収用チャンバである。送出用チャンバと回収用チャン
バの切り換えは第3〜第5バルブV3・V4・V5により
行う。
【0039】次に、図2〜6を参照し染色用液の再利用
についての動作を説明する。
【0040】まず、第1チャンバC1を送出用チャンバ
とし、第2チャンバC2を回収用チャンバとする場合に
ついて、説明する。図2に示すように、第1バルブV1
および第2バルブV2 を開けて、第1容器Y1からメイ
グリュンワルド液を第1チャンバC1および第2チャン
バC2に引き入れる。第1チャンバC1には液面が上位フ
ロートスイッチSW11によって検知されるまで、第2チ
ャンバC2には液面が下位フロートスイッチSW22によ
って検知されるまで、それぞれメイグリュンワルド液を
入れる。
【0041】そして、ベルトコンベヤ100により搬送
されて来たカセットが第1停止位置に停止すると、第1
分注・吸引手段K1の第1ピペットP11が下降してカセ
ット内に進入し、図3に示すように、第1定量ポンプT
1 (6 ml:1回の動作により吸引される液量を示す。
以下、同じ。)を吸引・排出動作させる。これにより、
第3バルブV3を介して第1チャンバC1 から一定量
(6ml)のメイ固定液を第1分注・吸引手段K1の第
1ピペットP11から吐出させ、カセット内に分注する。
【0042】次に、カセットはベルトコンベヤ100
により第2停止位置まで移送されるが、その間にメイ固
定処理がなされる。
【0043】図4に示すように、カセットが第2停止位
置に停止すると、第2分注・吸引手段K2の第2ピペッ
トP22が下降してカセット内に進入し、カセット内のメ
イ固定液を吸引する。吸引されたメイ固定液は第5バル
ブV5を介して第2チャンバC2に回収される。
【0044】第1チャンバC1のメイグリュンワルド液
の消費が進み、同液の第2チャンバC2への回収が進む
と、第1チャンバC1の機能と第1チャンバC2の機能と
を切り換える。この切り換えは、第1チャンバC1の液
面が下位フロートスイッチSW12で検知されるタイミン
グで行われる。そのとき、第2チャンバC2の液面が上
位フロートスイッチSW21よりも下位であれば(消費量
>回収量の場合)、上位フロートスイッチSW21がON
になるまで第1容器Y1からメイグリュンワルド液を補
充する。
【0045】図5に示すように、第1定量ポンプT1(6
ml)を吸引・排出動作させる。これにより、第3バ
ルブV3を介して第2チャンバC2から一定量(6ml)
のメイ固定液を第1分注・吸引手段K1の第1ピペット
P11から吐出させ、第1停止位置に停止しているカセッ
ト内に分注する。
【0046】図6に示すように、第2分注・吸引手段K
2 の第2ピペットP22がカセット内のメイ固定液を吸引
する。吸引された同液は第4バルブV4を介して第1チ
ャンバC1に回収される。
【0047】以上の操作を所定回繰り返すことにより、
すなわち一度使用された染色用液を回収し再度染色に使
用することにより、染色用液を効率的に再利用すること
ができる。このような染色用液の再利用は染色工程のい
ずれの段階においても実施可能であるが、特に染色工程
の初段に行うと液のコンタミネーションが起こらないの
で、より好ましい。
【0048】図1において、第2停止位置では、第2分
注・吸引手段K2 の第1ピペットP21からメイ染色液が
分注される。すなわち、第3定量ポンプT3(0.65m
l)の吸引・排出動作により、送出用の、第1チャンバ
C1または第2チャンバC2 からメイグリュンワルド液
が第5チャンバC5 に分注される。また、第2定量ポン
プT2(6 ml)の吸引・排出動作により第4チャンバ
C4から緩衝液が第5チャンバC5 に分注される。そし
て、第5チャンバC5で約10倍に希釈混合される。作
製されたメイ染色液は第4定量ポンプT4(6 ml)の
吸引・排出動作によりカセットに分注される。第5チャ
ンバC5に残ったメイ染色液は第7チャンバC7へ送られ
た後に廃棄される。
【0049】メイ染色液の代わりに緩衝液を分注し、メ
イ染色を省略することも可能である。その場合には、第
9定量ポンプT9(7 ml)の吸引・排出動作により、
第4チャンバC4内の緩衝液を第2分注・吸引手段K2
の第3ピペットP23からカセットに分注する。
【0050】図1に示すように、第3停止位置では、第
3分注・吸引手段K3の第2ピペットP32からカセット
内の染色用液(メイ染色液または緩衝液)を吸引し、第
7チャンバC7へ排出する。
【0051】次に、第3停止位置では、第3分注・吸引
手段K3 の第1ピペットP31からギムザ染色液がカセッ
トに分注される。すなわち、第6定量ポンプT6(0.25
ml)の吸引・排出動作により第3チャンバC3からギ
ムザ液が第6チャンバC6 に分注される。また、第5定
量ポンプT5 (6 ml)の吸引・排出動作により第4チ
ャンバC4から緩衝液が第6チャンバC6 に分注され
る。そして、第6チャンバC6 において25倍に希釈混
合される。作製されたギムザ染色液は第7定量ポンプT
7(6 ml)の吸引・排出動作により、第1ピペットP3
1からカセットに分注される。第6チャンバC6 に残っ
たギムザ染色液は第7チャンバC7へ送られた後に廃棄
される。
【0052】なお、染色用液どうしのコンタミネーショ
ンをなくすため、ギムザ染色液の分注の前に緩衝液の分
注や排出を行うことも可能である。その場合には、第8
定量ポンプT8(7 ml)の吸引・排出動作により、第
4チャンバC4内の緩衝液を第3ピペットP33からカセ
ットへ分注する。
【0053】第4停止位置では、第4分注・吸引手段K
4の第2ピペットP42からカセット内の染色用液(ギム
ザ染色液)を吸引して第9チャンバC9へ排出する。
【0054】第4停止位置で一定時間、第15バルブV
15を開けることにより、第4分注・吸引手段K4の第1
ピペットP41から洗浄水がカセット内へ分注される。こ
の洗浄水がスライドガラス側をより好適に流れるよう
に、第1ピペットP41は先端部をスライドガラス側に向
けて設けられている。また、第3ピペットP43はオーバ
フロー用である。
【0055】第1ピペットP41から洗浄水を供給しつつ
第3ピペットP43から吸引することにより、カセット内
には一定量の洗浄水が収容される。収容された洗浄水は
第2ピペットP42から吸引され第9チャンバC9へ排出
される。洗浄液の分注、吸引が複数回行われスライドガ
ラスが水洗される。
【0056】
【発明の効果】本発明に係る塗抹標本染色装置は、前記
のように構成されているので、次のような顕著な効果を
奏する。
【0057】すなわち、請求項1記載の塗抹標本染色装
置にあっては、前記のような、搬送手段、第1ストッパ
手段、第2ストッパ手段、第1分注・吸引手段、第2分
注・吸引手段、染色用液を貯留するための2つのチャン
バ、切換接続手段、および制御手段を備えてなり、2つ
のチャンバが前記のような第1状態と第2状態とをとり
得ることで、染色用液送出用チャンバと染色用液回収用
チャンバとが切り換わる。したがって、送出用チャンバ
から送出されて染色処理に使われた染色用液を回収用チ
ャンバに回収した後、その回収用チャンバが送出用チャ
ンバに切り換わり染色用液を送出し他方のチャンバ(回
収用チャンバに切り換わっている)に回収することで、
染色用液の再利用を図ることができる。
【0058】請求項2記載のスライドガラス収納装置に
あっては、2つのチャンバがともに、チャンバ内におけ
る染色用液の上位位置と下位位置とを検知する液量検知
手段を備えたものであり、これらの液量検知手段により
2つのチャンバのいずれか一方のチャンバ内における染
色用液が下位位置に達したことが検知されたときに、切
換接続手段の切換動作により2つのチャンバと第1ピペ
ットおよび第2ピペットとの接続が切り換わる。したが
って、2つのチャンバは、前記の第1状態および第2状
態をとることができ、染色用液の効率よい再利用を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例に係る塗抹標本染色装置の全
体構成を示す全体構成説明図。
【図2】図1の塗抹標本染色装置において、第1チャン
バおよび第2チャンバへ染色用液が供給される状態を説
明する部分構成説明図。
【図3】図1の塗抹標本染色装置において、第1チャン
バの染色用液が第1分注・吸引手段の第1ピペットを介
してカセットへ分注される状態を説明する部分構成説明
図。
【図4】図1の塗抹標本染色装置において、カセット内
の染色用液が第2分注・吸引手段の第2ピペットを介し
て第2チャンバへ回収される状態を説明する部分構成説
明図。
【図5】図1の塗抹標本染色装置において、第2チャン
バの染色用液が第1分注・吸引手段の第1ピペットを介
してカセットへ分注される状態を説明する部分構成説明
図。
【図6】図1の塗抹標本染色装置において、カセット内
の染色用液が第2分注・吸引手段の第2ピペットを介し
て第1チャンバへ回収される状態を説明する部分構成説
明図。
【図7】図1の塗抹標本染色装置において第1停止位置
におけるカセットの状態を説明する斜視図。
【符号の説明】
100 ベルトコンベヤ(搬送手段) K1 第1分注・吸引手段 P11 第1ピペット K2 第2分注・吸引手段 P21 第1ピペット P22 第2ピペット P23 第3ピペット K3 第3分注・吸引手段 P31 第1ピペット P32 第2ピペット P33 第3ピペット K4 第4分注・吸引手段 P41 第1ピペット P42 第2ピペット P43 第3ピペット C1 第1チャンバ C2 第2チャンバ V1 第1バルブ(切換接続手段) V2 第2バルブ(切換接続手段) SW11 上位フロートスイッチ(液量検知手段) SW12 下位フロートスイッチ(液量検知手段) SW21 上位フロートスイッチ(液量検知手段) SW22 下位フロートスイッチ(液量検知手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−79136(JP,A) 特開 昭58−196438(JP,A) 実開 昭56−52244(JP,U) 実開 昭59−154632(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 1/30 G01N 33/48 JICSTファイル(JOIS)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 標本用スライドガラスを収納するカセッ
    トを搬送するための搬送手段と、 この搬送手段により搬送される途中のカセットを第1停
    止位置において一時停止させるための第1ストッパ手段
    と、 搬送手段により搬送される途中のカセットを第2停止位
    置において一時停止させるための第2ストッパ手段と、 第1ピペットを有し、第1ストッパ手段によりカセット
    が停止された第1停止位置においてその第1ピペットか
    らカセット内に染色用液を分注するための第1分注・吸
    引手段と、 第2ピペットを有し、第2ストッパ手段によりカセット
    が停止された第2停止位置においてその第2ピペットか
    らカセット内の染色用液を吸引するための第2分注・吸
    引手段と、 染色用液を貯留するための2つのチャンバと、 これら2つのチャンバと、第1分注・吸引手段の第1ピ
    ペットおよび第2分注・吸引手段の第2ピペットとを選
    択的に切り換えて連通接続する切換接続手段と、 搬送手段、第1ストッパ手段、第2ストッパ手段、第1
    分注・吸引手段、第2分注・吸引手段および切換接続手
    段の各動作を制御するための制御手段とを備えてなり、 2つのチャンバは、切換接続手段の切換動作により、一
    方が第1ピペットに接続されて染色用液送出用チャンバ
    になり他方が第2ピペットに接続されて染色用液回収用
    チャンバになる第1状態と、一方が第2ピペットに接続
    されて染色用液回収用チャンバになり他方が第1ピペッ
    トに接続されて染色用液送出用チャンバになる第2状態
    とをとり得るように、第1ピペットおよび第2ピペット
    に接続されることを特徴とする塗抹標本染色装置。
  2. 【請求項2】 2つのチャンバがともに、チャンバ内に
    おける染色用液の上位位置と下位位置とを検知する液量
    検知手段を備えており、 これらの液量検知手段により2つのチャンバのいずれか
    一方のチャンバ内における染色用液が下位位置に達した
    ことが検知されたことに基づき、切換接続手段の切換動
    作により2つのチャンバと第1ピペットおよび第2ピペ
    ットとの接続が切り換わる請求項1記載の塗抹標本染色
    装置。
JP11091395A 1995-05-09 1995-05-09 塗抹標本染色装置 Expired - Fee Related JP3328103B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11091395A JP3328103B2 (ja) 1995-05-09 1995-05-09 塗抹標本染色装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11091395A JP3328103B2 (ja) 1995-05-09 1995-05-09 塗抹標本染色装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08304244A JPH08304244A (ja) 1996-11-22
JP3328103B2 true JP3328103B2 (ja) 2002-09-24

Family

ID=14547817

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11091395A Expired - Fee Related JP3328103B2 (ja) 1995-05-09 1995-05-09 塗抹標本染色装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3328103B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4508763B2 (ja) * 2004-07-30 2010-07-21 シスメックス株式会社 標本作製装置
JP4870189B2 (ja) * 2009-04-24 2012-02-08 シスメックス株式会社 標本作製装置および標本作成方法
JP5647913B2 (ja) * 2011-02-03 2015-01-07 シスメックス株式会社 標本作製装置
CN105021442B (zh) * 2015-06-05 2017-10-31 青岛大学 一种全自动医学检验血液堆片染色机

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08304244A (ja) 1996-11-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1834166B1 (en) An apparatus for execution of treatment operations on microscope slides with tissue specimens
US5700346A (en) Automated slide staining system
TW479138B (en) Automatic sample preparing apparatus
US6076583A (en) Automated slide staining system
JPS58129366A (ja) 分配分注方法
JP2000121511A (ja) 自動分離抽出装置及びその制御方法
CN108687087B (zh) 涂抹构件的清洗方法和涂抹标本制作装置
US20200408653A1 (en) Smear preparation apparatus and smear preparation method
JP3328103B2 (ja) 塗抹標本染色装置
JPH05307043A (ja) 分取用チップの使用モードが選択可能な分注装置
CA2227791A1 (en) Automated slide staining system
JP3987102B2 (ja) 自動標本作製装置
EP2530456A1 (en) Method of washing pipe of light-emission measuring device and mechanism for washing pipe of light-emission measuring device
JP3467348B2 (ja) スライドガラス収納装置
CN112881723A (zh) 一种血液检测装置以及血液检测方法
JP3705786B2 (ja) スライドガラス収納体
CN105518466A (zh) 用于清洗吸取-分配设备的方法与设备
CN211401880U (zh) 液路系统及染色机
JP4508763B2 (ja) 標本作製装置
JP3705802B2 (ja) 自動標本作製装置
JP2832668B2 (ja) 希釈式自動電解質測定装置のサンプリング・洗浄またはコンディショニング方法
CN220231771U (zh) 样本分析系统
JP3331257B2 (ja) 試験片の真空吸引方法およびその真空吸引回路装置
CN219831102U (zh) 一种全自动干式荧光免疫分析仪
JP3610111B2 (ja) 電解質溶液分析装置および電解質溶液分析方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080712

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110712

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110712

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140712

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees