JP3327773B2 - 静電荷現像用トナーの製造方法 - Google Patents

静電荷現像用トナーの製造方法

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JP3327773B2 JP15286196A JP15286196A JP3327773B2 JP 3327773 B2 JP3327773 B2 JP 3327773B2 JP 15286196 A JP15286196 A JP 15286196A JP 15286196 A JP15286196 A JP 15286196A JP 3327773 B2 JP3327773 B2 JP 3327773B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コアンダ効果によ
り着色樹脂粒子を分級する気流式分級装置を利用して静
電荷現像用トナーを製造する方法に関する。特に本発明
は、重量平均粒子径20μm以下の粒子を50個数%以
上含有する粉体の分級を効率よく行う為に粉体を気流に
乗せて、コアンダ効果と、粉体中の各粒子の粒子径に応
じた慣性力及び遠心力等の差に基づいて所定の粒度を有
する粒子を分級して静電荷現像用トナーを製造する方法
に関する。
【0003】
【従来の技術】粉体の分級については、各種の気流式分
級機及び気流式分級方法が提案されているが、この中で
回転翼を用いる分級機と可動部分を有しない分級機があ
る。このうち、可動部分のない分級機として、固定壁遠
心式分級機と慣性力分級機がある。慣性力を利用する分
級機としては、Loffier.F.and K.Ma
ly:Symposium on Powder Te
chnology D−2(1981)に例示され、日
鉄鉱業製として商品化されているエルボジェット分級機
や、Okuda S.and Yasukuni
J.:Proc.Inter.Symposium o
n Powder Technology’81,77
1(1981)で例示される分級機が提案されている。
【0004】図5及び図6に、従来の慣性力を利用した
気流式分級装置の断面図及び斜視図を示す。この気流式
分級装置では、分級装置内の分級域に開口された開口部
を有する原料供給管116から、粉体原料を高速で気流
と共に分級域内へと噴出させ、噴出された気流中の粉体
原料を、粒子の慣性力及びコアンダ効果による湾曲気流
の遠心力によって分級する。即ち、図5及び図6に示し
た様に、気流式分級装置の分級室132内にはコアンダ
ブロック126が設けられており、且つ噴出させる気流
と角度の交叉する気流が導入される為、気流中の粉体原
料の各粒子は、コアンダブロック126に沿って流れる
湾曲気流の遠心力によって粗粒子群と微粒子群とに分離
され、この状態の粒子を先端の細くなった分級エッジ1
17及び118によって、粗粉体と微粉体、若しくは粗
粉体と中粉体と微粉体とに分級することが行われる。こ
の時、図5及び図6に示した従来の気流式分級装置10
1では、側壁ブロック123、下部壁ブロック125及
び粗粉側の側壁ブロック124は固定され、分級エッジ
117及び118のみが軸117a及び軸118aを中
心に回動可能に構成されている為、分級エッジ117及
び118と入気エッジ119の先端位置を移動して調節
し、それに応じて分級の為の気流の流量を調整すること
により、分級点(即ち、分級した粒子の大きさの境界と
なる点)を所定の位置に設定していた。更に、導入され
る粉体の比重及び所望の分級点に応じた分級エッジの先
端位置を検知して移動させ、それに応じて気流が所定の
流量になる様に制御していた。
【0005】しかしながら、この様な分級エッジ117
及び118の先端位置のみを調節するだけでは、角度に
よってその分級エッジ117及び118の先端付近での
気流の乱れが起こり易く、その結果、精度のよい分級品
が得られない場合があり、本来であれば大きさが均一で
なければならない粒子群の中に、他の粒子群に入るべき
大きさの粒子が混入してしまうという問題が生じる場合
があった。又、分級点を変更したい場合でも、分級エッ
ジ117及び118の先端位置を変更して、それに応じ
て気流が所定流量になる様に制御しても、気流方向に沿
って分級エッジ117及び118の位置を制御すること
ができず、結局、分級点を所定の値に合わせるのに時間
を要するばかりでなく、分級精度も低下してしまう等、
改善すべき問題を有していた。特に、複写機やプリンタ
ー等に用いられる静電荷現像用トナーを製造する為の着
色樹脂粒子を分級する場合に、上記の問題が顕著であっ
た。
【0006】一般に、トナーには数多くの異なった性質
が要求され、かかる要求性質を得る為には、使用する粉
体原料の選択は勿論のこと、トナーの特性が製造方法に
よって影響されることも多い。例えば、トナーを製造す
る為の分級工程においては、分級された粒子群がシャー
プな粒度分布を有することが要求され、又、低コストで
効率よく安定的に品質のよいトナーを作り出すことが望
まれる。
【0007】又、近年、例えば、複写機に対する省エネ
ルギー対策として、圧力によって被転写材にトナー画像
を定着する為にトナーの結着樹脂としてワックスの様な
軟質のものを使用したり、加熱式定着の場合であって
も、定着スピードを速くしたり、定着に要する消費電力
を少なく且つ低温で定着させる為に、低ガラス転移点
の、又は、低軟化点、低融点の結着樹脂をトナーに使用
する様になってきている。この様な樹脂を含有するトナ
ーの粉体原料を前記した従来の分級装置に導入して分級
すると、特に分級装置内での付着や融着が発生し易かっ
た。
【0008】更には、近年、複写機やプリンターにおけ
る画質向上の為に、トナー粒子が徐々に微細化の方向に
進んでいる。一般に、物質は細かくなるに従い粒子間力
の働きが大きくなっていくが、樹脂粒子やトナー粒子も
同様で、微小サイズになると粒子同士の凝集性が大きく
なっていき、凝集体を生じ易い。又、粒子同士の質量差
も小さくなっていく。この様な凝集体に、分級の際の衝
撃力や摩擦力等の外力が働くと、粒子が分級装置内に融
着し易い。特に、分級エッジ先端部分への融着が起こり
易く、この様な現象が発生すると分級精度が悪化し、安
定した状態で分級装置が稼働しなくなる為、長期にわた
り安定的に良質の分級品を得ることが困難となる。
【0009】特に、重量平均粒子径が10μm以下のト
ナー製造用の粉体原料から、シャープな粒度分布を有す
るトナーを得ようとする場合には、従来の装置では分級
収率の低下を引き起こす。更に、重量平均粒子径が8μ
m以下のトナー製造用粉体原料からシャープな粒度分布
を有するトナーを得ようとする場合には、従来の装置で
は分級収率の低下を引き起こすことが一層顕著となる。
この様な点から、特に、トナーの如き着色樹脂微粒子を
安定的、且つ効率的に分級し得る気流式分級装置が望ま
れている。特に、重量平均粒子径8μm以下のトナーを
安定的、且つ効率的に分級する為の気流式分級装置が待
望されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、上記した各種の課題が解決された静電荷像現像用ト
ナーの製造方法を提供することにある。即ち、本発明の
目的は、正確な分級点を設定し、これを保持することに
より、より高精度の分級を可能にし、精緻な粒度分布を
有する着色樹脂微粒子からなる粉体を効率よく生成し得
る静電荷像現像用トナーの製造方法を提供することにあ
る。又、本発明の目的は、融着等が発生しにくく、装置
内での分級点の変動が生じることのない安定的に分級す
ることが可能な分級点の設定を、粗粉側の側壁ブロック
と複数の分級エッジを移動することによって短時間に成
し得る静電荷現像用トナーの製造方法を提供することに
ある。又、本発明の目的は、重量平均粒子径が10μm
以下のトナー製造用の着色樹脂粒子原料から、更には、
重量平均粒子径が8μm以下のトナー製造用の原料から
シャープな粒度分布を有する静電荷像現像用トナーを効
率よく得ることが出来る静電荷現像用トナーの製造方法
を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的は、以下の本発
明により達成される。即ち、本発明は、結着樹脂及び着
色剤を少なくとも含有する着色樹脂粒子をコアンダ効果
を利用した気流式分級装置で分級してトナーを製造する
静電荷現像用トナー製造方法において、少なくともコア
ンダブロック及び回動可能な複数の分級エッジによって
形成された分級域で、原料供給管から供給されてくる着
色樹脂粒子を、少なくとも粗粉体群、中粉体群及び微粉
体群の3群に分級する装置であって、且つ分級域の形状
を変更することができるように粗粉側の側壁ブロックが
移動可能に構成されている気流式分級装置を用い、真密
度が0.3〜3.0g/cm3の着色樹脂粒子を分級す
る場合に、気流式分級装置の粗粉側の側壁ブロックと複
数の分級エッジの夫々の位置を、下記式(1)の距離関
係を満足するように設定して分級を行うことを特徴とす
る静電荷現像用トナーの製造方法である。 a<d<b+c (1) (但し、a>0、b>0、c>0、d>0で、a〜dは
下記の距離を表わす。 a:原料供給管の排出口の高さ(排出口の径) b:中粉体群と微粉体群とに分画する為の分級エッジの
側面と、これに対峙するコアンダブロックの側面との距
離 c:中粉体群と微粉体群とに分画する為の分級エッジの
側面と、粗粉体群と中粉体群とに分画する為の分級エッ
ジの側面との距離 d:粗粉体群と中粉体群とに分画する為の分級エッジの
側面と、これに対峙する粗粉側の側壁ブロックの側面の
延長線との距離)
【0012】本発明の静電荷現像用トナーの製造方法に
用いられる気流式分級装置では、粗粉側の側壁ブロック
が、分級域の形状を変更することが出来る様に、設定位
置が変更可能に構成されている為、これに伴って分級点
を容易に且つ大幅に変更させることが可能である。特
に、粗粉側の側壁ブロックを、水平方向、又は略水平方
向に移動させることにより、その設置位置を変更させて
分級域の形状を変えることが出来るが、それに伴って、
分級エッジの先端部のみを移動させる従来の装置に比べ
て分級点を容易に且つ大幅に変更させることが可能とな
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の静電荷現像用ト
ナーの製造方法について、添付図面に基づいて詳細に説
明する。先ず、本発明に用いる気流式分級装置の一例と
して、図1に、原料粉体を粒径別の3つの粉体群に分割
し得る分級装置の断面図を示し、図2にその斜視図を示
す。
【0014】図1及び図2において、側壁及び下部壁
は、図中の22、23及び24で示される形状を有し、
下部壁は25で示される形状を有する。又、下部壁23
と下部壁25には、夫々ナイフエッジ型の分級エッジ1
7及び18が具備されており、この分級エッジ17及び
18によって分級室32の分級域は3分画されている。
側壁22の下の部分に分級室32に開口部を有する原料
供給管16が設けられ、更にその下方には、該原料供給
管16の底部接線の延長方向に対して下方に折り曲げて
長楕円弧を描いた側面を有するコアンダブロック26が
設置されている。分級室の上部壁27には、分級室の下
部方向にナイフエッジ型の入気エッジ19が設けられて
おり、更に分級室32の上部には、分級室32に開口し
ている入気管14及び15が設けられている。この入気
管14及び15には、ダンパーの如き第1気体導入調節
手段20、第2気体導入調節手段21、及び静圧計28
及び29が設けられている。
【0015】上記の部材のうち分級エッジ17及び18
と入気エッジ19は、軸17a、18a及び19aを中
心に夫々回動可能に構成されており、分級エッジ17及
び18と入気エッジ19の先端位置は、適宜に変更させ
ることが出来る。これらの分級エッジ17及び18と入
気エッジ19の先端位置の設定は、被分級処理原料であ
る粉体の種類により、或いは所望する粒子径によって適
宜に調整して行う。更に、本発明で使用する気流式分級
装置は、図1及び図2に示した様に、粗粉側の側壁ブロ
ック24の位置が、移動可能に構成されていることを特
徴とする。粗粉側の側壁ブロック24の設定位置も、被
分級処理原料である粉体の種類及び所望の粒子径によ
り、適宜に変えることが可能となる結果、分級域の形状
を容易に且つ大幅に変更させること出来る。
【0016】分級室32の底部には夫々の分画域に対応
させた分級室に開口する排出口11、12及び13が設
けられており、該排出口11、12及び13には、パイ
プの如き連通手段が接続されている(不図示)。又、こ
れらに、夫々バルブの如き開閉手段を設けてもよい。
【0017】上記した様な分級域へと被分級物である着
色樹脂粒子を噴出させる為の原料供給管16は、図1及
び図2に示した様に、直管筒部16aと、これに続いて
設けられている先端が分級室32への開口部となってい
る角錐筒部16bとから成るものが好ましい。又、直管
筒部16aの内径と角錐筒部の最も狭まった箇所16c
(分級室への開口部)の内径の比が、20:1〜1:
1、好ましくは10:1〜2:1となる様に構成する
と、原料粉体の分級室への良好な挿入速度が得られる。
【0018】又、上記の様な原料供給管16へと粉体を
気流と共に導入する手段としては、例えば、0.1〜3
kg/cm2の圧を加えて送る方法、分級ゾーンの下流
側にある送風機を大型化し、分級ゾーンの負圧をより大
きくすることで外気と原料粉体を自然に吸引する方法、
或いは、原料供給管16の原料粉投入口にインジェクシ
ョンフィーダーを装着し、これによって原料粉体と外気
を吸引せしめると共に原料供給管16を経て分級ゾーン
へ送る方法、等が挙げられる。本発明においては、上記
3つの原料粉体の投入手段のうち、特に、分級ゾーンの
負圧をより大きくして、外気と原料粉体とを自然に吸引
する方法、或いはインジェクションフィーダーによる方
法では、装置面や運転条件面においても好ましい影響が
出てくる。
【0019】以上の様に構成されている本発明で使用す
る気流式分級装置における分級操作は、例えば次の様に
して行われる。先ず、排出口11、12及び13の少な
くとも1つを介して分級室内を吸引減圧し、該減圧によ
って生じる分級室内に開口した開口部を有する原料供給
管16中を流動する気流によって、好ましくは流速50
〜300m/秒の速度で、原料粉体を原料供給管16を
介して分級室に供給する。
【0020】以上様な手段によって分級室内に供給され
た原料粉体は、コアンダブロック26の作用によるコア
ンダ効果と、その際に入気管14及び15から流入して
くる空気の如き気体の作用とにより、図1中に破線で示
した様に、湾曲線30a、30b及び30cを描いて移
動し、個々の粒子径及び慣性力の大小に応じて、大きい
粒子(粗粒子)は気流の外側、即ち、分級エッジ18の
左側の第1分画へ、中間の大きさの粒子(規格内粒子径
の粒子)は分級エッジ17と18の間の第2分画へ、そ
して小さい粒子(規格粒子径以下の粒子)は気流の内
側、即ち、分級エッジ17の右側の第3分画へと夫々分
割される。そして、大きい粒子は排出口11より粗粉体
群として、中間の大きさの粒子は、中粉体群(分級製
品)として排出口12より、そして小さい粒子は、微粉
体として排出口13より夫々排出される。
【0021】上記した図1の装置によって行われる粉体
の分級において、分級点は、粉体が分級室32内へ飛び
出す位置であるコアンダブロック26の左端部分に対す
る分級エッジ17及び18の先端位置によって主に決定
される。更に、分級点は、分級気流の流量、或いは原料
供給管16からの原料粉体の噴出速度等の影響を受け
る。
【0022】本発明に用いる気流式分級装置において
は、上記したと同様に、分級室32に原料粉体が導入さ
れると、原料粉体中の粒子の大きさに応じて分散して粒
子流が形成されるが、その際に、先ず、その流線に沿っ
て粗粉側の側壁ブロック24を移動させ、然る後、分級
エッジ17及び18の先端位置を固定することが可能で
ある為、所定の分級点に容易に設定することが可能であ
る。即ち、分級エッジ17及び18の軸17a及び18
aを中心とした回動と、粗粉側の側壁ブロック24の位
置決め部材33に沿った略水平方向への移動により、コ
アンダブロック26に沿って飛翔する粒子群の流れ方向
に分級エッジ17及び18の向きを合わせることができ
る。
【0023】図4に、図1の気流式分級装置の分級域の
拡大図を示したが、以下、これに従って分級域の調節方
法について説明する。原料供給管16の先端の開口部の
下部に対応するコアンダブロック26中の、例えば、図
中に示した位置Oを基点とし、点Oと夫々のエッジの先
端とを結んだ場合、先ず、分級エッジ17の先端とコア
ンダブロック26の壁面との距離eは、分級エッジ17
の先端を軸17aを中心に回動させることによって調節
可能である。同様に、分級エッジ18の先端とコアンダ
ブロック26の壁面との距離fは、分級エッジ18の先
端を軸18aを中心として回動させるこにより調節可能
である。更に、本発明に用いる分級装置では、図4に示
した様に、分級エッジ18の側面と粗粉側の側壁ブロッ
ク24の延長線との距離dは、粗粉側の側壁ブロック2
4を、位置決め部材33に沿って水平又は略水平に移動
させることで調節可能である。側壁ブロック24の移動
は調節手段60によって行われる。この様に、粗粉側の
側壁ブロック24の移動に伴って、分級室の分級域の形
状を変化させることが出来る結果、分級点の調節を容易
に且つ大幅に行うことが可能となる。
【0024】トナーの小粒子径化が進むに連れて分級に
供される粉体粒子同士の質量の差も小さくなるので、遠
心力と慣性力を利用した気流式分級装置では、粉体の質
量に左右される粒子群の飛翔軌跡の幅が狭くなって、粗
粉側の側壁ブロック近傍まで粒子が行きわたらない傾向
があった。これに対し、本発明で使用する気流式分級装
置では、上記した様に、粉体の比重・分級点等に合わせ
て粗粉側の側壁ブロック24を移動させることが出来る
為、粒子群の飛翔軌跡の幅が広くなることから分級精度
が向上し、その結果、分級収率が向上し、安定的に分級
を行うことが可能となる。又、上記の様にして最適な分
級点に設定することが出来る為、分級エッジ先端部等へ
の融着が軽減される傾向にある。
【0025】更に、本発明に用いられる上記した様な気
流式分級装置によれば、分級エッジ17及び18の先端
部における気流の乱れを有効に防止することができ、排
出口11、12及び13の少なくともいずれかを介して
の減圧による吸引流の流量を調整することで、粒子の飛
翔速度を増加させて分級域での原料粉体の分散をより向
上させ、より高い粉塵濃度においても製品の収率低下を
招くことなく、良好な分級精度が得られ、分級品(製
品)の収率低下を防止することが出来る。更に、同じ粉
塵濃度の場合に、より良好な分級精度と分級品(製品)
の収率を共に向上させることが可能となる。
【0026】又、図4に示した原料供給管16の先端の
開口部の下部に対応するコアンダブロック26中の、例
えば、図中に示した位置Oを基点とし、点Oと入気エッ
ジ19の先端とを結んだ場合、入気エッジ19の先端と
コアンダブロック26の側面との距離gも、同様に入気
エッジ19先端を軸19aを中心として回動させること
により調節可能である。これにより、入気管14及び1
5からの気体の流入量及び流入速度を調節し、分級点の
更なる調節が可能になる。
【0027】上記のa〜gで表わされる距離は、原料粉
体の特性等に応じて適宜決定されるが、本発明の静電荷
現像用トナー製造方法では、真密度が0.3〜3.0g
/cm3の着色樹脂粒子を分級する場合に、気流式分級
装置の粗粉側の側壁ブロックと複数の分級エッジの夫々
の位置を、下記式(1)の距離関係を満足するように設
定して分級を行うことを特徴とする。 a<d<b+c (1) (但し、a>0、b>0、c>0、d>0で、a〜dは
下記の距離を表わす。 a:原料供給管の排出口の高さ(排出口の径) b:中粉体群と微粉体群とに分画する為の分級エッジの
側面と、これに対峙するコアンダブロックの側面との距
離 c:中粉体群と微粉体群とに分画する為の分級エッジの
側面と、粗粉体群と中粉体群とに分画する為の分級エッ
ジの側面との距離 d:粗粉体群と中粉体群とに分画する為の分級エッジの
側面と、これに対峙する粗粉側の側壁ブロックの側面の
延長線との距離)
【0028】本発明者らの詳細な検討によれば、被分級
処理原料として、真密度が0.3〜3.0g/cm3
着色樹脂粒子を用いる場合に、各分級エッジの位置を上
記の距離関係を満足する様に設定すれば理想的な分級域
が形成され、シャープな分布を有する分級品(中粉体
群)を効率よく得ることが出来ることが確認された。逆
に、上記の関係を満足しない場合には、シャープな分布
を有する分級品を効率よく得ることが困難となる。特
に、上記の様な構成を有する本発明の静電荷現像用トナ
ー製造方法では、重量粒子径が10μm以下のトナー原
料の場合に効果的であり、特に8μm以下の場合に一層
効果的である。
【0029】上記した様な構造の気流式分級機を用いて
本発明の静電荷現像用トナー製造方法を実施する為に
は、通常、相互の機器をパイプ等の如き連通手段で連結
してなる一体装置システムを使用するのが通常である。
そうした一体装置システムの好ましい例を図3に示す。
図3に示す一体装置システムは、3分割分級装置1(図
1、図2及び図4に示されるもので、その詳細は先の説
明の通り)、定量供給機2、振動フィーダー3、捕集サ
イクロン4、5及び6を連通手段で連結してなるもので
ある。
【0030】図3に示した一体装置システムにおいて、
先ず、原料粉体は、適宜な手段により定量供給機2に送
り込まれ、次いで振動フィーダー3を介し、原料供給管
16により3分割分級装置1内へと導入される。導入に
際しては、50〜300m/秒の流速で3分割分級装置
1内に原料粉体を導入する。3分割分級装置1の分級室
を構成する大きさは、通常[10〜50cm]×[10
〜50cm]程度なので、粉砕物は0.1秒以下、或い
は0.01秒以下の瞬時に3種以上の粒子群に分級され
得る。そして、3分割分級装置1により、大きい粒子
(粗粒子)、中間の大きさの粒子(規定内粒子径の粒
子)、小さい粒子(規定粒子径以下の粒子)に分割され
る。その後、大きい粒子は排出口11を介して系外に排
出され、捕集サイクロン6に送られ、粗粉体群として回
収される。中間の大きさの粒子は排出口12を介して系
外に排出され捕集サイクロン5に送られ、トナー製品
(中粉体群)となるべく回収される。小さい粒子は排出
口13を介して系外に排出され捕集サイクロン4に送ら
れ、微粉体群として回収される。捕集サイクロン4、5
及び6は、原料粉体を原料供給管16を介して分級室に
吸引導入する為の吸引減圧手段としての働きを兼ねるこ
とが可能である。
【0031】本発明の静電荷現像用トナー製造方法で用
いる気流式分級装置は、特に、電子写真法による画像形
成に用いられるトナー又はトナー用着色樹脂粉体を分級
する場合に有効である。特に、低融点、低軟化点、低ガ
ラス転移点を有する結着樹脂からなる静電荷現像用トナ
ーの原料粉体を分級する場合に有効である。この様な樹
脂が用いられている静電荷現像用トナーの原料粉体を従
来の分級装置に供すると、分級エッジ先端に融着物が発
生し易く、該融着物が発生した場合には適切な分級点か
ら外れる傾向にあった。この場合は、吸引減圧による流
量調節を行っても要求されるシャープな粒度分布を有す
る分級品は得られにくく、分級効率が大幅に低下する。
又、分級した分級品の中に融着物が混入し品質のよい製
品が得られないといった問題があった。
【0032】これに対し、先に説明した本発明に用いる
気流式分級装置では、分級エッジ17及び18の移動に
際し、粗粉側の側壁ブロック24の移動により、コアン
ダブロック26に沿って飛翔する粒子の流れ方向にこれ
らの分級エッジの向きを合わせた上で、例えば、吸引減
圧手段として排出口11、12及び13を通しての吸引
流の流量を調節することによって、粒子の飛翔速度を増
加させて分級域での粉体の分散をより向上させることが
出来る為、分級収率が良好になり、且つ、分級エッジ先
端への融着が防止又は抑制され、高精度な分級が出来る
という効果がある。
【0033】更に、本発明に用いる気流式分級装置で
は、被分級処理原料である原料粉体の粒子径が小さい
程、上記の効果が顕著にみられる。特に、重量平均粒子
径が10μm以下の粉体を分級する場合に好ましく、更
には重量平均粒子径が8μm以下の粉体を分級する場合
には特に好ましい為、本発明によれば、重量平均粒子径
が10μm以下、更には重量平均粒子径が8μm以下
の、高精度な分級された粒径の小さな静電荷現像用トナ
ーが得られる。
【0034】本発明に用いる上記した構成の気流式分級
装置において、粗粉側の側壁ブロック24の位置を移動
させる手段としては、図1、図2及び図4に示した様
に、例えば、ステッピングモーター等を用いて位置決め
部材33に沿って水平又は略水平の方向に移動させ、調
節手段60によって位置を調節する。この際に、分級エ
ッジ17及び18の先端位置の検知に検知手段としてポ
テンショメーター等を用い、更に、これらを制御する制
御装置により各分級エッジの先端位置を制御し、更に流
量調節の自動化を行えば、所望の分級点が短時間に、且
つ、より正確に得ることが出来る。
【0035】この結果、本発明に用いる気流式分級装置
を使用して原料粉体を分級するとあ、重量平均粒子径が
10μm以下のトナーの原料からシャープな粒度分布を
有する静電荷現像用トナーを得ることが出来、従来に比
べ効率よく分級が行れる。特に、重量平均粒子径が8μ
m以下のトナー原料からシャープな粒度分布を有する静
電荷現像用トナーを得ることが出来る。従って、本発明
の静電荷現像用トナー製造方法によれば、従来に比べ、
トナー原料である着色樹脂粒子の効率のよい分級がなさ
れ、高品質のトナーを安定的に製造される。
【0036】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて、本発明を更
に具体的に説明する。実施例1 ・スチレン−ブチルアクリレート−ジビニルベンゼン共重合体(モノマー重合 重量比=80.0/19.0/1.0、重量平均分子量Mw=35万) 100重量部 ・磁性酸化鉄(平均粒子径0.18μm) 100重量部 ・ニグロシン 2重量部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 4重量部 上記の処方の材料をヘンシェルミキサー(FM−75
型、三井三池化工機(株)製)でよく混合した後、温度
150℃に設定した2軸混練機(PCM−30型、池貝
鉄工(株)製)にて混練した。得られた混練物を冷却
し、ハンマーミルにて1mm以下の粒子径になる様に粗
粉砕し、トナー製造用の粗砕物Aを得た。得られた粗砕
物Aを衝突式気流粉砕機ジェット・ミルで微粉砕し、重
量平均粒子径が6.9μmで、真密度が1.73g/c
3の微粉砕物たる原料粉体(着色樹脂粒子)を得た。
尚、この際の原料粉体の真密度は、測定装置としてマイ
クロメトリックスアキュピック1330(島津製作所
製)を用い、静電荷現像用トナーの原料粉体を5mg秤
り採って求めた。
【0037】この原料粉体を定量供給機2、振動フィー
ダー3及び原料供給管16を介して35.0kg/hの
割合でコアンダ効果を利用して粗粉体群、中粉体群及び
微粉体群の3種に分級する為に、図1に示す気流式分級
装置1に導入した。導入に際しては排出口11、12及
び13に連通している捕集サイクロン4、5及び6の吸
引減圧による系内の減圧から派生する吸引力と原料供給
管16に取付けたインクジェクションフィーダー31か
らの圧縮空気を利用した。
【0038】又、分級域の形状を変更する為に、各々の
設置距離を以下の通りに調節した。 a=6mm (原料供給管16の排出口16cの高さ
(排出口の径)) b=30mm(分級エッジ17の側面とコアンダブロッ
ク26の側面との距離) c=25mm(分級エッジ17の側面と分級エッジ18
の側面との距離) d=45mm(分級エッジ18の側面と粗粉側の側壁ブ
ロック23の側面の延長線との距離) e=13mm(分級エッジ17の先端とコアンダブロッ
ク26の側面との距離) f=31mm(分級エッジ18の先端とコアンダブロッ
ク26の側面との距離) g=25mm(入気エッジ19の先端とコアンダブロッ
ク26の側面との距離) R=14mm(コアンダブロック26の弧の半径)
【0039】図1に示す気流式分級装置1に導入された
原料粉体は、0.1秒以下の瞬時に分級された。又、分
級された中粉体群は、重量平均粒子径が6.8μmであ
って、且つ、粒子径4.00μm以下の粒子を21個数
%含有し、粒子径10.08μm以上の粒子を1.7体
積%含有するシャープな粒度分布を有しており、トナー
用として優れた性能を有していた。又、投入された原料
粉体の全量に対する最終的に得られた中粉体(製品)と
の比率(即ち、分級収率)は80%であった。尚、この
とき同時に分級されて回収された粗粉体群は、粉砕工程
に再度循環させて用いた。
【0040】トナーの粒度分布は種々の方法によって測
定できるが、本実施例においては、測定装置としてコー
ルターカウンターTA−II型、或いはコールターマルチ
サイザーII(コールター社製)を用いた。又、電解液
は、1級塩化ナトリウムを用いて調製した約1%NaC
l水溶液を使用した。例えば、市販品としては、ISO
TON・R−II(コールターサイエンティフィックジャ
パン社製)が使用できる。測定方法としては、先ず、電
解液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、
好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜5
ml加え、更に測定試料を2〜20mg加える。次に、
試料が懸濁している電解液は、超音波分散器で約1〜3
分間分散処理を行った後、測定装置により、アパーチャ
ーとして100μmアパーチャーを用いて、トナーの体
積、個数を測定して体積分布から求めた重量基準の粗粉
体(20.2μm以上)の量、個数分布から求めた個数
基準の微粉体(6.35μm以下)の量を求めた。
【0041】実施例2〜3 実施例1と同様のトナー製造用の粗砕物Aを衝突式気流
粉砕機ジェット・ミルで微粉砕した。得られた微粉砕物
たる原料粉体を下記表1の条件の図1に示す気流式分級
装置に導入した。他は、実施例1と同様の条件で分級を
行った。この結果、何れもシャープな粒度分布を有する
トナーの中粉体を効率よく得ることができ、この中粉体
群はトナー用として優れた性能を有していた。尚、この
とき同時に分級され回収された粗粉体群は前記粉砕工程
に再度循環して用いた。
【0042】
【表1】実施例1〜実施例3の分級条件及び分級品の特
【0043】実施例4 ・不飽和ポリエステル樹脂 100 重量部 ・銅フタロシアニン顔料(C.I.Pigment Blue 15) 4.5重量部 ・荷電制御剤(サリチル酸クロム錯体) 4.0重量部 上記の処方の材料をヘンシェルミキサー(FM−75
型、三井三池化工機(株)製)でよく混合した後、温度
100℃に設定した2軸混練機(PCM−30型、池貝
鉄工(株)製)にて混練した。得られた混練物を冷却
し、ハンマーミルにて1mm以下の粒子径になる様に粗
粉砕し、トナー製造用の粗砕物Bを得た。得られた粗砕
物Bを衝突式気流粉砕機ジェット・ミルで微粉砕し、重
量平均粒子径が5.9μmで、真密度が1.08g/c
3の微粉砕物たる原料粉体(着色樹脂粒子)を得た。
【0044】この原料粉体を用い、下記表2の条件とな
る様に、分級域が設定された図1に示す気流式分級装置
に導入した。他は実施例1と同様の条件で分級を行っ
た。この結果、シャープな粒度分布を有するトナー用の
中粉体群を効率よく得ることができ、この中粉体群はト
ナー用として優れた性能を有していた。尚、このとき同
時に分級され回収された粗粉体群は、前記粉砕工程に再
度循環して使用した。
【0045】実施例5 実施例1と同様のトナー製造用の粗砕物Aを衝突式気流
粉砕機ジェット・ミルで微粉砕した。得られた微粉砕物
たる原料粉体を、下記表2の条件のとなる様に分級域が
設定された図1に示す気流式分級装置に導入した。他
は、実施例1と同様の条件で分級を行った。この結果シ
ャープな粒度分布を有するトナー用の中粉体群を効率よ
く得られた。この中粉体群は、トナー用として優れた性
能を有していた。尚、このとき同時に分級され回収され
た粗粉体群は前記粉砕工程に再度循環して使用した。
【0046】
【表2】実施例4及び実施例5の分級条件及び分級品の
特性
【0047】比較例1 実施例1と同様のトナー製造用の粗砕物Aを衝突式気流
粉砕機ジェット・ミルで微粉砕した。得られた微粉砕物
を原料粉体として、図5及び図6に示した従来の気流式
分級装置を使用した図7のフローに従って分級を行っ
た。先ず、原料粉体を定量供給機102を介して、振動
フィーダー103及び原料供給管116を介して30.
0kg/hの割合でコアンダ効果を利用して粗粉体、中
粉体及び微粉体の3種に分級すべく図5及び図6に示す
気流式分級装置101に導入した。導入に際しては排出
口111、112及び113に連通している捕集サイク
ロン104、105及び106の吸引減圧による系内の
減圧から派生する吸引力と原料供給管116に取付けた
インクジェクションフィーダー131からの圧縮空気を
利用した。又、分級域の形状を変更する為に、表3に示
す通りに設置位置を調整した。
【0048】この結果、重量平均粒子径が6.8μm
(粒子径4.0μm以下の粒子を29個数%含有し、粒
子径10.08μm以上の粒子を2.4体積%含有す
る)の中粉体が分収収率75%で得られた。実施例1に
比べて粒度分布がブロードで、且つ、粉砕効率及び分級
収率共に劣っていた。尚、このとき同時に分級され回収
された粗粉体は、粉砕工程に再度循環して使用した。
【0049】比較例2 実施例3と同様のトナー製造用の粗砕物Aを衝突式気流
粉砕機ジェット・ミルで微粉砕した。得られた微粉砕物
たる原料粉体を、表3の条件で図5及び6に示す気流式
分級装置に導入した。他は比較例1と同様の条件で分級
を行った。この結果、実施例3の場合と比べて粒度分布
がブロードで、且つ、粉砕効率及び分級収率共に劣って
いた。尚、このとき同時に分級され回収された粗粉体群
は粉砕工程に再度循環させて使用した。
【0050】比較例3 実施例4と同様のトナー製造用の粗砕物Bを用いて、衝
突式気流粉砕機ジェット・ミルで微粉砕した。得られた
微粉砕物たる原料粉体を、図7のフローチャートに従っ
て下記表3の条件の図5及び6に示す気流式分級装置に
導入した。他は比較例1と同様の条件で分級を行った。
この結果粒度分布がブロードで、且つ、実施例4の場合
と比べて、粉砕効率及び分級収率共に劣っていた。尚、
このとき同時に分級され回収された粗粉体は前記粉砕工
程に再度循環した。
【0051】比較例4 実施例3と同様のトナー製造用の粗砕物Aを衝突式気流
粉砕機ジェット・ミルで微粉砕した。得られた微粉砕物
たる原料粉体を、表3の条件で図5及び6に示す気流式
分級装置に導入した。他は比較例1と同様の条件で分級
を行った。この結果、実施例3の場合と比べて粒度分布
がブロードで、且つ、粉砕効率及び分級収率共に劣って
いた。尚、このとき同時に分級され回収された粗粉体群
は粉砕工程に再度循環させて使用した。
【0052】
【表3】比較例1〜比較例4の分級条件及び分級品の特
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、分級エッジ先端におけ
る融着や、分級エッジ先端における分級気流の乱流が良
好に防止され、被分級原料である着色樹脂粒子の比重及
び分級気流条件に応じて正確な分級点が得られる結果、
シャープな粒度分布のトナーが高い分級収率で得られ、
トナー成分による装置的摩耗が防止される為、連続して
安定した静電荷現像用トナーの製造が行われる。又、本
発明によれば、従来の静電荷現像用トナーの製造方法に
比べて、画像濃度が安定して高く、耐久性が高く、カブ
リやクリーニング不良等の画像欠陥のない優れた所定の
粒度を有する静電荷現像用トナーが低コストで得られ
る。特に、本発明によれば、重量平均粒子径10μm以
下のトナーの原料からシャープな粒度分布を有する静電
荷現像用トナーが効率よく得られ、更には、重量平均粒
子径が8μm以下のトナーの原料からシャープな粒度分
布を有する静電荷現像用トナーを効率よく得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法に用いる気流式分級装置の一例を
示す断面図である。
【図2】図1の気流式分級装置の斜視図である。
【図3】図1に示す気流式分級装置を用いた一体装置シ
ステムを示す図である。
【図4】図1の気流式分級装置の分級域部の拡大図であ
る。
【図5】従来例の気流式分級装置の一例を示す断面図で
ある。
【図6】図5の気流式分級装置の斜視図である。
【図7】図5に示す気流式分級装置を用いた一体装置シ
ステムを示す図である。
【符号の説明】
1、101:気流式(3分割)分級装置 2、102:定量供給機 3、103:振動フィーダー 4、5、6:捕集サイクロン 11、12、13、111、112、113:排出口 14、15、114、115:入気口 16、116:原料供給管 17、18、117、118:分級エッジ 17a、18a:分級エッジの軸 19、119:入気エッジ 19a:入気エッジの軸 20、120:第1気体導入調節手段 21、121:第2気体導入調節手段 22、122、:側壁 24、124:粗粉側の側壁ブロック 23、25、123、125:下部壁 26、126:コアンダブロック 27、127:上部壁 28、29、128、129:静圧計 30:固体粒子飛散軌跡 30a:粗粉粒子の飛散軌跡 30b:中粉粒子の飛散軌跡 30c:微粉粒子の飛散軌跡 31、131:インクジェクションフィーダー 32、132:分級室 33:位置決め部材 60:調節手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B07B 1/00 - 15/00 G03G 9/087

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結着樹脂及び着色剤を少なくとも含有す
    る着色樹脂粒子をコアンダ効果を利用した気流式分級装
    置で分級してトナーを製造する静電荷現像用トナー製造
    方法において、少なくともコアンダブロック及び回動可
    能な複数の分級エッジによって形成された分級域で、原
    料供給管から供給されてくる着色樹脂粒子を、少なくと
    も粗粉体群、中粉体群及び微粉体群の3群に分級する装
    置であって、且つ分級域の形状を変更することができる
    ように粗粉側の側壁ブロックが移動可能に構成されてい
    る気流式分級装置を用い、真密度が0.3〜3.0g/
    cm3の着色樹脂粒子を分級する場合に、気流式分級装
    置の粗粉側の側壁ブロックと複数の分級エッジの夫々の
    位置を、下記式(1)の距離関係を満足するように設定
    して分級を行うことを特徴とする静電荷現像用トナーの
    製造方法。 a<d<b+c (1) (但し、a>0、b>0、c>0、d>0で、a〜dは
    下記の距離を表わす。 a:原料供給管の排出口の高さ(排出口の径) b:中粉体群と微粉体群とに分画する為の分級エッジの
    側面と、これに対峙するコアンダブロックの側面との距
    離 c:中粉体群と微粉体群とに分画する為の分級エッジの
    側面と、粗粉体群と中粉体群とに分画する為の分級エッ
    ジの側面との距離 d:粗粉体群と中粉体群とに分画する為の分級エッジの
    側面と、これに対峙する粗粉側の側壁ブロックの側面の
    延長線との距離)
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