JPH09314060A - 気流式分級装置及び静電荷像現像用トナーの製造方法 - Google Patents

気流式分級装置及び静電荷像現像用トナーの製造方法

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JPH09314060A
JPH09314060A JP15286096A JP15286096A JPH09314060A JP H09314060 A JPH09314060 A JP H09314060A JP 15286096 A JP15286096 A JP 15286096A JP 15286096 A JP15286096 A JP 15286096A JP H09314060 A JPH09314060 A JP H09314060A
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powder
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Youko Goka
洋子 五箇
Satoshi Mitsumura
聡 三ツ村
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 正確な分級点を短時間に設定し、これを保持
することにより、より高精度の分級を可能にし、精緻な
粒度分布を有する粉体原料を効率よく生成し得る気流式
分級装置及びこれを用いた静電荷像現像用トナーの製造
方法の提供。 【解決手段】 少なくともコアンダブロック、個壁ブロ
ック及び分級エッジにより形成される分級域に、原料供
給管から粉体原料を噴出させ、噴出気流中の粒子の慣性
力とコアンダ効果により粉体原料を少なくとも粗粉体、
中粉体及び微粉体に分級する分級装置において、粉体原
料の比重、目標分級点及び原料供給速度に合わせて分級
域の形状を変更できるように、入気側の側壁ブロック及
び/又は入気エッジが具備されている入気エッジブロッ
クの設置位置が移動可能に構成されている気流式分級装
置及びこれを用いた静電荷像現像用トナーの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コアンダ効果を利
用して粉体原料を分級する気流式分級装置及びこれを用
いた静電荷現像用トナーの製造方法に関する。更に詳し
くは、重量平均粒子径20μm以下の粒子を50個数%
以上含有する着色樹脂粒子からなる粉体原料の分級を効
率よく行う為に、粉体を気流に乗せて運び、コアンダ効
果と、粉体中の各粒子の粒子径に応じた慣性力及び遠心
力等の差に基づいて所定の粒度を有する粒子を精度よく
分級し得る気流式分級装置及びこれを用いた静電荷現像
用トナーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】粉体の分級については、各種の気流式分
級機及び気流式分級方法が提案されているが、この中で
回転翼を用いる分級機と可動部分を有しない分級機があ
る。このうち、可動部分のない分級機として、固定壁遠
心式分級機と慣性力分級機がある。慣性力を利用する分
級機としては、Loffier F.and K.Ma
ly:Symposium on Powder Te
chnology D−2(1981)に例示され、日
鉄鉱業製として商品化されているエルボジェット分級機
や、Okuda S.and Yasukuni
J.:Proc.Inter.Symposium o
n Powder Technology’81,77
1(1981)で例示される分級装置が提案されてい
る。
【0003】図5及び図6に、従来の慣性力を利用した
気流式分級装置の断面図及び斜視図を示す。この気流式
分級装置では、分級装置内の分級域に開口された開口部
を有する原料供給管116の排出口から、粉体原料を高
速で気流と共に分級域内へと噴出させ、噴出された気流
中の粉体原料を、粒子の慣性力及びコアンダ効果による
湾曲気流の遠心力によって分級する。即ち、図5及び図
6に示した様に、気流式分級装置の分級室内にはコアン
ダブロック126が設けられており、且つ噴出させる気
流と角度の交叉する気流が導入される為、気流中の粉体
原料の各粒子は、コアンダブロック126に沿って流れ
る湾曲気流の遠心力によって粗粒子群と微粒子群とに分
離され、この状態の粒子を先端の細くなった分級エッジ
117及び118によって、粗粉体と微粉体、若しくは
粗粉体と中粉体と微粉体とに分級が行われる。
【0004】図5及び図6に示した従来の気流式分級装
置101では、下部壁ブロック123及び125、粗粉
側の側壁ブロック124及び入気側の側壁ブロックはい
ずれも固定されており、軸117a、軸118a及び軸
119aを中心に回動可能に構成されている分級エッジ
117、118、及び入気エッジ119の先端位置を移
動して調節し、それに応じて分級の為の気流の流量を調
整することによって分級点(即ち、分級した粒子の大き
さの境界となる点)を所定の位置に設定していた。又、
導入される粉体の比重及び所望の分級点に応じた分級エ
ッジの先端位置を検知して移動させ、これに応じて気流
が所定の流量になる様に制御していた。
【0005】しかしながら、この様な分級エッジ117
及び118の先端位置のみを調節するだけでは、角度に
よってその分級エッジ117及び118の先端付近での
気流の乱れが起こり易く、その結果、精度のよい分級品
が得られない場合があり、本来であれば大きさが均一で
なければならない粒子群の中に、他の粒子群に入るべき
大きさの粒子が混入してしまうという問題が生じる場合
があった。又、分級点を変更したい場合でも、分級エッ
ジ117及び118の先端位置を変更して、それに応じ
て気流が所定流量になる様に制御しても、気流方向に沿
って分級エッジ117及び118の位置を制御すること
ができず、結局、分級点を所定の値に合わせるのに時間
を要するばかりでなく、分級精度も低下してしまう等、
改善すべき問題を有していた。特に、複写機やプリンタ
ー等に用いられる静電荷現像用トナーを製造する為の着
色樹脂粒子を分級する場合に、上記の問題が顕著であっ
た。
【0006】一般に、トナーには数多くの異なった性質
が要求され、かかる要求性質を得る為には、使用する粉
体原料の選択は勿論のこと、トナーの特性が製造方法に
よって影響されることも多い。例えば、トナーを製造す
る為の分級工程においては、分級された粒子群がシャー
プな粒度分布を有することが要求され、又、低コストで
効率よく安定的に品質のよいトナーを作り出すことが望
まれる。
【0007】又、近年、例えば、複写機に対する省エネ
ルギー対策として、圧力によって被転写材にトナー画像
を定着する為にトナーの結着樹脂としてワックスの様な
軟質のものを使用したり、加熱式定着の場合であって
も、定着スピードを速くしたり、定着に要する消費電力
を少なく且つ低温で定着させる為に、低ガラス転移点
の、又は、低軟化点、低融点の結着樹脂をトナーに使用
する様になってきている。この様な樹脂を含有するトナ
ーの粉体原料を前記した従来の分級装置に導入して分級
すると、特に分級装置内での付着や融着が発生し易かっ
た。
【0008】更には、近年、複写機やプリンターにおけ
る画質向上の為に、トナー粒子が徐々に微細化の方向に
進んでいる。一般に、物質は細かくなるに従い粒子間力
の働きが大きくなっていくが、樹脂粒子やトナー粒子も
同様で、微小サイズになると粒子同士の凝集性が大きく
なっていき、凝集体を生じ易い。又、粒子同士の質量差
も小さくなっていく。この様な凝集体に、分級の際の衝
撃力や摩擦力等の外力が働くと、粒子が分級装置内に融
着し易い。特に、分級エッジ先端部分への融着が起こり
易く、この様な現象が発生すると分級精度が悪化し、安
定した状態で分級装置が稼働しなくなる為、長期にわた
り安定的に良質の分級品を得ることが困難となる。
【0009】特に、重量平均粒子径が10μm以下のト
ナー製造用の粉体原料から、シャープな粒度分布を有す
るトナーを得ようとする場合には、従来の装置では分級
収率の低下を引き起こす。更に、重量平均粒子径が8μ
m以下のトナー製造用粉体原料からシャープな粒度分布
を有するトナーを得ようとする場合には、従来の装置で
は分級収率の低下を引き起こすことが一層顕著となる。
この様な点から、特に、トナーの如き着色樹脂微粒子を
安定的、且つ効率的に分級し得る気流式分級装置が望ま
れている。特に、重量平均粒子径8μm以下のトナーを
安定的、且つ効率的に分級する為の気流式分級装置が待
望されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、上記した各種の課題が解決された気流式分級装置及
び静電荷像現像用トナーの製造方法を提供することにあ
る。即ち、本発明の目的は、正確な分級点を設定し、こ
れを保持することにより、より高精度の分級を可能に
し、精緻な粒度分布を有する着色樹脂微粒子からなる粉
体原料を効率よく生成し得る気流式分級装置及び静電荷
像現像用トナーの製造方法を提供することにある。又、
本発明の目的は、融着等が発生しにくく、装置内での分
級点の変動が生じることのない安定的に分級することが
可能な分級点の設定を短時間に成し得る、分級域の変更
の幅の大きい気流式分級装置及び静電荷現像用トナーの
製造方法を提供することにある。又、本発明の目的は、
重量平均粒子径が10μm以下のトナー製造用原料か
ら、更には、重量平均粒子径が8μm以下のトナー製造
用原料からシャープな粒度分布を有する静電荷像現像用
トナーが効率よく得られる気流式分級装置及び静電荷現
像用トナーの製造方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、以下の本
発明によって達成される。即ち、本発明は、少なくとも
コアンダブロック、個壁ブロック及び複数の回動可能な
分級エッジにより形成される分級室の分級域に、原料供
給管から供給されてくる粉体原料を噴出させ、噴出気流
中の各粒子の慣性力及びコアンダ効果により、粉体原料
を少なくとも粗粉体群、中粉体群及び微粉体群に分級す
るための気流式分級装置において、粉体原料の比重、目
標分級点及び原料供給速度に合わせて分級域の形状を変
更できるように、入気側の側壁ブロック及び/又は入気
エッジが具備されている入気エッジブロックの設置位置
が移動可能に構成されていることを特徴とする気流式分
級装置及びこれを用いた静電荷現像用トナーの製造方法
である。
【0012】本発明の気流式分級装置では、希望する分
級粒度分布に合わせて噴出流と交叉し、流入する気流の
流量及び流速方向を調節可能な様に、入気エッジブロッ
ク及び入気側の側壁ブロックの設定位置が変更可能に構
成されている為、これに伴って分級点を容易に且つ大幅
に変更させ、理想的な分級域を短時間に形成させること
が可能である。特に、本発明の気流式分級装置では、入
気エッジブロック及び入気側の側壁ブロックを、水平方
向、又は略水平方向に移動させることにより、分級エッ
ジの先端部のみを移動させる従来の装置に比べて分級点
を容易に且つ大幅に変更させることが可能である為、こ
れを利用してトナー製造を行えば、分級効率とシャープ
な粒度分布を有する分級精度に優れたトナー製品(分級
品)が安定して得られる製造が可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の気流式分級装置
及び静電荷現像用トナーの製造方法について、添付図面
に基づいて詳細に説明する。先ず、本発明の気流式分級
装置の一例として、図1に、粉体原料を粒径別の3つの
粉体群に分割し得る分級装置の断面図を示し、図2にそ
の斜視図を示す。
【0014】図1及び図2において、側壁は、図中の2
2及び24で示される形状を有し、分級エッジの下部壁
は23及び25で示される形状を有する。又、下部壁2
3及び25には夫々ナイフエッジ型の分級エッジ17及
び18が具備されており、この分級エッジ17及び18
より、分級室の分級域は3分画されている。入気側の側
壁ブロック22の下の部分に分級室に開口部を有する原
料供給管16が設けられ、該原料供給管16の下部に
は、原料供給管16の底部接線の延長方向に対して下方
に折り曲げられた長楕円弧を描いた壁面を有するコアン
ダブロック26が設置されている。分級室の入気エッジ
ブロック27には、分級室の下部方向にナイフエッジ型
の入気エッジ19が設けられており、更に分級室の上部
には、空気の如き気体を導入するための分級室に開口し
た入気管14及び15を設けられている。この入気管1
4及び15には、ダンパーの如き第1気体導入調節手段
20及び第2気体導入調節手段21、及び静圧計28及
び29を設けられている。
【0015】上記の部材のうち分級エッジ17及び18
と入気エッジ19は、軸17a、18a及び19aを中
心に夫々回動可能に構成されており、分級エッジ17及
び18と入気エッジ19の先端位置は、これらの軸を中
心に回動させることによって適宜に変更させることが出
来る。分級エッジ17及び18と入気エッジ19の先端
位置の設定は、被分級処理原料である粉体の種類によ
り、或いは所望する粒子径によって適宜に調整して行
う。更に、本発明の気流式分級装置においては、図1及
び図2に示した様に、入気側の側壁22及び入気エッジ
19が具備されている入気エッジブロックの設定位置も
移動可能に構成されているので、これらの位置を適宜に
変えることで、従来の装置に比べて分級域の形状を容易
に且つ大幅に変更させること出来る。
【0016】分級室の底部には夫々の分画域に対応させ
た分級室に開口する排出口11、12及び13が設けら
れており、該排出口11、12及び13には、パイプの
如き連通手段が接続されている(不図示)。又、これら
に、夫々バルブの如き開閉手段を設けてもよい。
【0017】上記した様な分級域へと被分級物である粉
体原料を噴出させる為の原料供給管16は、図1及び図
2に示した様に、直管筒部16aと、これに続いて設け
られている先端が分級室への開口部となっている角錐筒
部16bとから成るものが好ましい。又、直管筒部16
aの内径と角錐筒部の最も狭まった箇所16c(分級室
への開口部の高さ)の内径の比が、20:1〜1:1、
好ましくは10:1〜2:1となる様に構成すると、粉
体原料の分級室への良好な挿入速度が得られる。
【0018】又、上記の様な原料供給管16へと粉体を
気流と共に導入する手段としては、例えば、0.1〜3
kg/cm2の圧を加えて送る方法、分級域の下流側に
ある送風機を大型化し、分級域の負圧をより大きくする
ことで外気と粉体原料を自然に吸引する方法、或いは、
原料供給管16の原料粉投入口にインジェクションフィ
ーダーを装着し、これによって粉体原料と外気を吸引せ
しめると共に原料供給管16を経て分級域へ送る方法、
等が挙げられる。本発明においては、上記3つの粉体原
料の投入手段のうち、特に、分級域の負圧をより大きく
して、外気と粉体原料とを自然に吸引する方法、或いは
インジェクションフィーダーによる方法では、装置面や
運転条件面においても好ましい影響が出てくる。
【0019】以上の様に構成されている本発明で使用す
る気流式分級装置における分級操作は、例えば次の様に
して行われる。先ず、排出口11、12及び13の少な
くとも1つを介して分級室内を吸引減圧し、該減圧によ
って生じる分級室内に開口した開口部を有する原料供給
管16中を流動する気流によって、好ましくは流速50
〜300m/秒の速度で、粉体原料を原料供給管16を
介して分級室に供給する。
【0020】以上様な手段によって分級室内に供給され
た粉体原料は、コアンダブロック26の作用によるコア
ンダ効果と、その際に入気管14及び15から流入して
くる空気の如き気体の作用とにより、図1中に矢印で示
した様に、湾曲線30a、30b及び30cを描いて移
動し、個々の粒子径及び慣性力の大小に応じて、大きい
粒子(粗粒子)は気流の外側、即ち、分級エッジ18の
左側の第1分画へ、中間の大きさの粒子(規格内粒子径
の粒子)は分級エッジ17と18の間の第2分画へ、そ
して小さい粒子(規格粒子径以下の粒子)は気流の内
側、即ち、分級エッジ17の右側の第3分画へと夫々分
割される。そして、大きい粒子は排出口11より粗粉体
群として、中間の大きさの粒子は、中粉体群(分級製
品)として排出口12より、そして小さい粒子は、微粉
体として排出口13より夫々排出される。
【0021】上記した図1の装置によって行われる粉体
の分級において、分級点は、粉体が分級室内へ飛び出す
位置であるコアンダブロック26の左端部分に対する分
級エッジ17及び18の先端位置によって主に決定され
る。更に、分級点は、分級気流の流量、或いは原料供給
管16からの粉体原料の噴出速度、該噴出流と交叉する
気流量及び角度等の影響を受ける。
【0022】本発明にの気流式分級装置においては、原
料供給管16を介して分級室に粉体原料が導入される
と、噴出気流と共に導入される粉体原料中の粒子の大き
さに応じて分散して粒子流が形成されるが、その際に、
先ず、その流線に沿って入気側の側壁ブロック22を移
動し、次いで、入気エッジ19が具備されている入気エ
ッジブロック27を移動させて入気エッジ19の位置を
固定し、然る後、分級エッジ17及び18のエッジ先端
位置を固定し、所定の分級点に設定する。本発明におい
ては、従来の装置で行われていた分級エッジ17、1
8、入気エッジ19の回動によるエッジ先端部の移動に
加えて、更に、入気側の側壁ブロック22、入気エッジ
19及び入気エッジブロック27の水平方向又は略水平
方向への移動が加わることにより、コアンダブロック2
6に沿って飛翔する粒子群の流れ方向に分級エッジ17
及び18の向きを容易に合わせることが出来る。
【0023】図3に、図1の気流式分級装置の分級域の
拡大図を示したが、以下、これに従って分級域の調節方
法について説明する。原料供給管16の先端の開口部の
下部に対応するコアンダブロック26中の、例えば、図
中に示した位置Oを基点とし、点Oと分級エッジ17及
び18の先端とを結んだ場合に、先ず、分級エッジ17
の先端とコアンダブロック26の壁面との距離eは、分
級エッジ17の先端を軸17aを中心に回動させること
によって調節可能である。同様に、分級エッジ18の先
端とコアンダブロック26の壁面との距離dは、分級エ
ッジ18の先端を軸18aを中心として回動させるこに
より調節可能である。更に、本発明に用いる分級装置で
は、図3に示した様に、入気側の側壁ブロック22の側
面と入気エッジ19の側面との最短距離cは、入気側の
側壁ブロック22を位置決め部材33に沿って水平又は
略水平に移動させることによって、或いは入気エッジブ
ロック27を位置決め部材32に沿って水平又は略水平
に移動させることで調節可能である。尚、本発明におい
ては、入気側の側壁ブロック22及び入気エッジブロッ
ク27の少なくとも一方が移動可能に構成されていれば
よいが、分級域の変更をより容易にするには両方共に移
動可能に構成されているのが好ましい。
【0024】又、基点Oと入気エッジ19の先端とを結
んだ場合に、入気エッジ19の先端とコアンダブロック
26の側面との距離bは、軸19aを中心として入気エ
ッジ19先端を回動させることにより調節可能である。
更に、入気エッジ19は入気エッジブロック27に具備
されている為、入気エッジブロック27の水平方向又は
略水平方向への移動によっても距離bの調節が可能であ
る。これにより入気管14及び15からの気体の流入量
及び流入速度を調節することが出来、分級点の更なる調
節が可能になる。即ち、入気エッジブロック27及び入
気側の側壁ブロック22の移動に伴って分級室の分級域
の形状が変化し、分級点を容易に且つ大幅に調整するこ
とが可能である。又、本発明においては、入気エッジ1
9、入気エッジブロック27及び入気側の側壁ブロック
22を粉体原料の種類及び所望の粒径に応じて交換する
ことが可能に構成しておけば、更に多様な粉体原料に対
しての分級効率及び分級精度に優れた分級が可能とな
る。
【0025】トナーの小粒子径化が進むに連れて分級に
供される粉体粒子同士の質量の差も小さくなるので、遠
心力と慣性力を利用した気流式分級装置では、粉体の質
量に左右される粒子群の飛翔軌跡の幅が狭くなってい
き、粗粉側の側壁ブロック近傍まで粒子が行きわたらな
い傾向があった。これに対し、本発明の気流式分級装置
では、上記した様に、粉体の比重・分級点等に合わせて
分級域内の入気エッジ19の側面と入気側の側壁ブロッ
ク22の側面との最短距離cを変えることが出来、これ
によって分級域の形状を変更させて噴出流に対しての流
入空気の交叉角度及び流入量を変えることが出来る為、
粒子群の飛翔軌跡の幅が広くなり、分級収率は向上し、
装置上安定な分級を行うことが可能となる。又、分級エ
ッジ先端部等に生じる融着が軽減される傾向にある。
【0026】更には、本発明の気流式分級装置によれ
ば、最適な分級点が短時間に容易に得られる為、分級エ
ッジ先端部による流れの乱れを防止することができ、排
出口11、12及び13を介しての減圧による吸引流の
流量を調整することで、粒子の飛翔速度を増加させて分
級域での粉体原料の分散をより向上させ、より高い粉塵
濃度でも良好な分級精度で得られる。この結果、製品の
収率低下を防止できるだけでなく、同じ粉塵濃度でより
良好な分級精度と製品の収率を向上させることが可能と
なる。
【0027】上記のa〜dで表わされる各距離は、粉体
原料の特性等に応じて適宜決定されるが、本発明の静電
荷現像用トナー製造方法では、粉体原料としてトナー原
料である着色樹脂粒子を用いるが、その真密度が0.3
〜3.0g/cmの着色樹脂粒子を分級する場合に、
上記した本発明の気流式分級装置を用い、分級室の入気
エッジブロック27及び/又は入気側の側壁ブロック2
2の位置、更に分級エッジ及び入気エッジの先端位置
を、下記式(1)の距離関係を満足するように設定して
分級を行うことを特徴とする。 a<d<b、a<c<2b (1) (但し、a>0、b>0、c>0、d>0で、a〜dは
下記の距離を表わす。 a:原料供給管の分級室への開口部の高さ b:入気エッジの先端と、これに対峙するコアンダブロ
ックの側面との距離 c:入気エッジブロックの側面と、入気側の側壁ブロッ
クの壁面との最短距離。 d:粗粉体群と中粉体群とに分画する為の分級エッジの
先端と、これに対峙するコアンダブロックの側面との距
離)
【0028】本発明者らの詳細な検討によれば、被分級
物として真密度が0.3〜3.0g/cm3のトナー原
料である着色樹脂粒子を用いる場合に、分級室の入気エ
ッジブロック27、入気側の側壁ブロック22の位置、
更に分級エッジ及び入気エッジの先端位置の夫々を、上
記の距離関係を満足する様な条件に設定すれば理想的な
分級域が短時間に形成され、シャープな分布を有する分
級品(中粉体群)を効率よく得ることが出来ることが確
認された。逆に、上記の関係を満足しない場合には、シ
ャープな分布を有する分級品を効率よく得ることが困難
となる。特に、上記の様な構成を有する本発明の静電荷
現像用トナー製造方法では、重量粒子径が10μm以下
のトナー原料に適用した場合に効果的であり、特に8μ
m以下の場合に一層効果的である。
【0029】上記した様な本発明の静電荷現像用トナー
製造方法を実施する為には、通常、相互の機器をパイプ
等の如き連通手段で連結してなる一体装置システムを使
用するのが通常である。そうした一体装置システムの好
ましい例を図4に示す。図4に示す一体装置システム
は、3分割分級装置1(図1、図2及び図3に示される
もので、その詳細は先の説明の通り)、定量供給機2、
振動フィーダー3、捕集サイクロン4、5及び6を連通
手段で連結してなるものである。
【0030】図4に示した一体装置システムにおいて、
先ず、粉体原料は、適宜な手段により定量供給機2に送
り込まれ、次いで振動フィーダー3を介し、原料供給管
16により3分割分級装置1内へと導入される。導入に
際しては、50〜300m/秒の流速で3分割分級装置
1内に粉体原料を導入する。3分割分級装置1の分級室
を構成する大きさは、通常[10〜50cm]×[10
〜50cm]程度なので、粉体原料は0.1秒以下、或
いは0.01秒以下の瞬時に3種以上の粒子群に分級さ
れ得る。そして、3分割分級装置1により、大きい粒子
(粗粒子)、中間の大きさの粒子(規定内粒子径の粒
子)、小さい粒子(規定粒子径以下の粒子)に分割され
る。その後、大きい粒子は排出口11を介して系外に排
出され、捕集サイクロン6に送られ、粗粉体群として回
収される。中間の大きさの粒子は排出口12を介して系
外に排出され捕集サイクロン5に送られ、トナー製品
(中粉体群)となるべく回収される。小さい粒子は排出
口13を介して系外に排出され捕集サイクロン4に送ら
れ、微粉体群として回収される。捕集サイクロン4、5
及び6は、粉体原料を原料供給管16を介して分級室に
吸引導入する為の吸引減圧手段としての働きを兼ねるこ
とが可能である。
【0031】本発明の気流式分級装置は、特に、電子写
真法による画像形成に用いられるトナー又はトナー用着
色樹脂粒子を分級する場合に有効である。特に、低融
点、低軟化点、低ガラス転移点を有する結着樹脂からな
る静電荷現像用トナーの粉体原料を分級する場合に有効
である。この様な樹脂が用いられている静電荷現像用ト
ナーの粉体原料を従来の分級装置に供すると、分級エッ
ジ先端に融着物が発生し易く、該融着物が発生した場合
には適切な分級点から外れる傾向にあった。この場合
は、吸引減圧による流量調節を行っても要求されるシャ
ープな粒度分布を有する分級品は得られにくく、分級効
率が大幅に低下する。又、分級した分級品の中に融着物
が混入し品質のよい製品が得られないといった問題があ
った。
【0032】これに対し、先に説明した本発明の気流式
分級装置では、分級エッジ17及び18の移動に際し、
入気側の側壁ブロック22及び入気エッジブロック27
の移動により、コアンダブロック26に沿って飛翔する
粒子の流れ方向に分級エッジの向きを合わせた上で、例
えば、吸引減圧手段として排出口11、12及び13を
通しての吸引流の流量を調節することによって、粒子の
飛翔速度を増加させて分級域での粉体の分散をより向上
させることが出来る為、分級収率が良好になり、且つ、
分級エッジ先端への融着が防止又は抑制され、高精度な
分級が出来るという効果がある。
【0033】更に、本発明の気流式分級装置では、被分
級原料であるトナー用の着色樹脂粒子の粒子径が小さい
程、上記の効果が顕著にみられる。特に、重量平均粒子
径が10μm以下の粉体原料を分級する場合に好まし
く、更には重量平均粒子径が8μm以下の粉体原料を分
級する場合に特に好ましい。この為、本発明によれば、
重量平均粒子径が10μm以下、更には重量平均粒子径
が8μm以下の、高精度に分級されたシャープに分級さ
れた粒径の小さな静電荷現像用トナーが、従来の気流式
分級装置を使用した場合よりも効率よく得られる。
【0034】本発明の気流式分級装置において、入気側
の側壁ブロック22及び/又は入気エッジブロック27
の位置を移動させる手段としては、図1〜図3に示した
様に、例えば、ステッピングモーター等を用いてブロッ
クを位置決め部材32及び33に沿って水平又は略水平
の方向に移動させ、調節手段32a及び33aによって
位置を調節する。この際に、分級エッジ17及び18の
先端位置の検知に検知手段としてポテンショメーター等
を用い、更に、これらを制御する制御装置により各分級
エッジの先端位置を制御し、更に流量調節の自動化を行
えば、所望の分級点が短時間に、且つ、より正確に得ら
れるのでより好ましい。
【0035】この結果、本発明の気流式分級装置を使用
して粉体原料としてトナー用の着色樹脂粒子を分級する
と、重量平均粒子径が10μm以下のトナーの原料から
シャープな粒度分布を有する静電荷現像用トナーを得る
ことが出来、従来に比べ効率よく分級が行れる。特に、
重量平均粒子径が8μm以下のトナー原料からシャープ
な粒度分布を有する静電荷現像用トナーを得ることが出
来る。従って、本発明の静電荷現像用トナー製造方法に
よれば、従来に比べトナー原料である着色樹脂粒子の効
率のよい分級がなされ、高品質のトナーを安定的に製造
される。
【0036】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて、本発明を更
に具体的に説明する。実施例1 ・スチレン−ブチルアクリレート−ジビニルベンゼン共重合体(モノマー重合重 量比=80.0/19.0/1.0、重量平均分子量Mw=35万) 100重量部 ・磁性酸化鉄(平均粒子径0.18μm) 100重量部 ・ニグロシン 2重量部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 4重量部 上記の処方の材料をヘンシェルミキサー(FM−75
型、三井三池化工機(株)製)でよく混合した後、温度
150℃に設定した2軸混練機(PCM−30型、池貝
鉄工(株)製)にて混練した。得られた混練物を冷却
し、ハンマーミルにて1mm以下の粒子径になる様に粗
粉砕し、トナー製造用の粗砕物Aを得た。得られた粗砕
物Aを衝突式気流粉砕機ジェット・ミルで微粉砕し、重
量平均粒子径が6.8μmで、真密度が1.73g/c
3の微粉砕物たる粉体原料を得た。尚、この際の粉体
原料の真密度は、測定装置としてマイクロメトリックス
アキュピック1330(島津製作所製)を用い、静電荷
現像用トナーの粉体原料を5mg秤り採って求めた。
【0037】上記で得られた粉体原料を、定量供給機
2、振動フィーダー3及び原料供給管16を介して3
4.0kg/hの割合でコアンダ効果を利用して粗粉体
群、中粉体群及び微粉体群の3種に分級する為に、図1
に示す気流式分級装置1に導入した。導入に際しては排
出口11、12及び13に連通している捕集サイクロン
4、5及び6の吸引減圧による系内の減圧から派生する
吸引力と原料供給管16に取付けたインクジェクション
フィーダーからの圧縮空気を利用した。
【0038】又、分級域の形状を変更する為に、各々の
設置距離を以下の通りに調節した。 a=6mm (原料供給管16の排出口16cの高さ
(排出口の径)) b=30mm(入気エッジ19の先端と、これに対峙す
るコアンダブロック26の側面との距離) c=45mm(入気エッジ19の側面と入気側の側壁ブ
ロックの側面との最短距離) d=29mm(分級エッジ18の先端とコアンダブロッ
ク26の側面との距離) e=17mm(分級エッジ17の先端とコアンダブロッ
ク26の側面との距離) R=14mm(コアンダブロック26の弧の半径)
【0039】上記の条件に設定された図1に示す気流式
分級装置1に導入された粉体原料は、0.1秒以下の瞬
時に分級された。又、分級された中粉体群は、重量平均
粒子径が6.8μmであって、且つ、粒子径4.00μ
m以下の粒子を24個数%含有し、粒子径10.08μ
m以上の粒子を1.8体積%含有するシャープな粒度分
布を有しており、トナー用として優れた性能を有してい
た。又、投入された粉体原料の全量に対する最終的に得
られた中粉体(製品)との比率(即ち、分級収率)は7
8%であった。尚、このとき同時に分級されて回収され
た粗粉体群は、粉砕工程に再度循環させて用いた。
【0040】トナーの粒度分布は種々の方法によって測
定できるが、本実施例においては、測定装置としてコー
ルターカウンターTA−II型、或いはコールターマルチ
サイザーII(コールター社製)を用いた。又、電解液
は、1級塩化ナトリウムを用いて調製した約1%NaC
l水溶液を使用した。例えば、市販品としては、ISO
TON・R−II(コールターサイエンティフィックジャ
パン社製)が使用できる。測定方法としては、先ず、電
解液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、
好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜5
ml加え、更に測定試料を2〜20mg加える。次に、
試料が懸濁している電解液は、超音波分散器で約1〜3
分間分散処理を行った後、測定装置により、アパーチャ
ーとして100μmアパーチャーを用いて、トナーの体
積、個数を測定して体積分布から求めた重量基準の粗粉
体(20.2μm以上)の量、個数分布から求めた個数
基準の微粉体(6.35μm以下)の量を求めた。
【0041】実施例2〜3 実施例1と同様のトナー製造用の粗砕物Aを衝突式気流
粉砕機ジェット・ミルで微粉砕した。得られた微粉砕物
たる粉体原料を下記表1の条件の図1に示す気流式分級
装置に導入した。他は、実施例1と同様の条件で分級を
行った。この結果、何れもシャープな粒度分布を有する
トナーの中粉体を効率よく得ることができ、この中粉体
群はトナー用として優れた性能を有していた(表1参
照)。尚、このとき同時に分級され回収された粗粉体群
は前記粉砕工程に再度循環して用いた。
【0042】
【表1】実施例1〜実施例3の分級条件及び分級品の特
【0043】実施例4 ・不飽和ポリエステル樹脂 100 重量部 ・銅フタロシアニン顔料(C.I.Pigment Blue 15) 4.5重量部 ・荷電制御剤(サルチル酸クロム錯体) 4.0重量部 上記の処方の材料をヘンシェルミキサー(FM−75
型、三井三池化工機(株)製)でよく混合した後、温度
100℃に設定した2軸混練機(PCM−30型、池貝
鉄工(株)製)にて混練した。得られた混練物を冷却
し、ハンマーミルにて1mm以下の粒子径になる様に粗
粉砕し、トナー製造用の粗砕物Bを得た。得られた粗砕
物Bを衝突式気流粉砕機ジェット・ミルで微粉砕し、重
量平均粒子径が6.1μmで、真密度が1.08g/c
の微粉砕物たる粉体原料を得た。
【0044】この得られた粉体原料を定量供給機2、振
動フィーダー3及び原料供給管16を介して30.0k
g/hの割合でコアンダ効果を利用して粗粉体群、中粉
体群及び微粉体群の3種に分級する為に、図1に示す気
流式分級装置1に導入した。導入に際しては、排出口1
1、12及び13に連通している捕集サイクロン4、5
及び6の吸引減圧による系内の減圧から派生する吸引力
と原料供給管16に取付けたインクジェクションフィー
ダー31からの圧縮空気を利用した。
【0045】又、分級域の形状を変更する為に、各々の
設置距離を以下の通りに調節した。 a=6mm (原料供給管16の排出口16cの高さ
(排出口の径)) b=27mm(入気エッジ19の先端と、これに対峙す
るコアンダブロック26の側面との距離) c=35mm(入気エッジ19の側面と入気側の側壁ブ
ロックの側面との最短距離) d=25mm(分級エッジ18の先端とコアンダブロッ
ク26の側面との距離) e=14mm(分級エッジ17の先端とコアンダブロッ
ク26の側面との距離) R=14mm(コアンダブロック26の弧の半径)
【0046】図1に示す気流式分級装置1に導入された
粉体原料は、0.1秒以下の瞬時に分級された。又、分
級された中粉体群は、重量平均粒子径が6.1μmであ
って、且つ、粒子径4.00μm以下の粒子を28個数
%含有し、粒子径10.08μm以上の粒子を1.8体
積%含有するシャープな粒度分布を有しており、トナー
用として優れた性能を有していた。又、分級収率は78
%であった。尚、このとき同時に分級されて回収された
粗粉体群は、粉砕工程に再度循環させて用いた。
【0047】実施例5 実施例1と同様のトナー製造用の粗砕物Aを衝突式気流
粉砕機ジェット・ミルで微粉砕した。得られた微粉砕物
たる粉体原料を、下記表2の条件のとなる様に分級域が
設定された図1に示す気流式分級装置に導入した。他
は、実施例1と同様の条件で分級を行った。この結果シ
ャープな粒度分布を有するトナー用の中粉体群を効率よ
く得られた。この中粉体群は、トナー用として優れた性
能を有していた。尚、このとき同時に分級され回収され
た粗粉体群は前記粉砕工程に再度循環して使用した。
【0048】
【表2】実施例4及び実施例5の分級条件及び分級品の
特性
【0049】比較例1 実施例1と同様のトナー製造用の粗砕物Aを衝突式気流
粉砕機ジェット・ミルで微粉砕した。得られた微粉砕物
を粉体原料として、図5及び図6に示した従来の気流式
分級装置を使用した図7のフローに従って分級を行っ
た。先ず、粉体原料を定量供給機102を介して、振動
フィーダー103及び原料供給管116を介して30.
0kg/hの割合でコアンダ効果を利用して粗粉体、中
粉体及び微粉体の3種に分級すべく図5及び図6に示す
気流式分級装置101に導入した。導入に際しては排出
口111、112及び113に連通している捕集サイク
ロン104、105及び106の吸引減圧による系内の
減圧から派生する吸引力と原料供給管116に取付けた
インジェクションフィーダーからの圧縮空気を利用し
た。又、分級域の形状を変更する為に、表3に示す通り
に設置位置を調整した。
【0050】この結果、重量平均粒子径が6.8μmで
あって、且つ、粒子径4.00μm以下の粒子を29個
数%含有し、粒子径10.08μm以上の粒子を2.4
体積%含有する中粉体が分収収率75%で得られた。実
施例1に比べて粒度分布がブロードで、且つ、粉砕効率
及び分級収率共に劣っていた。尚、このとき同時に分級
され回収された粗粉体は、粉砕工程に再度循環して使用
した。
【0051】比較例2 実施例3と同様のトナー製造用の粗砕物Aを衝突式気流
粉砕機ジェット・ミルで微粉砕した。得られた微粉砕物
たる粉体原料を、表3の条件で図5及び6に示す気流式
分級装置に導入した。他は比較例1と同様の条件で分級
を行った。この結果、実施例3の場合と比べて粒度分布
がブロードで、且つ、粉砕効率及び分級収率共に劣って
いた。尚、このとき同時に分級され回収された粗粉体群
は粉砕工程に再度循環させて使用した。
【0052】比較例3 実施例4と同様のトナー製造用の粗砕物Bを用いて、衝
突式気流粉砕機ジェット・ミルで微粉砕した。得られた
微粉砕物たる粉体原料を、図7のフローチャートに従っ
て下記表3の条件の図5及び6に示す気流式分級装置に
導入した。他は比較例1と同様の条件で分級を行った。
この結果粒度分布がブロードで、且つ、実施例4の場合
と比べて、粉砕効率及び分級収率共に劣っていた。。
尚、このとき同時に分級され回収された粗粉体は前記粉
砕工程に再度循環した。
【0053】
【表3】比較例1〜比較例3の分級条件及び分級品の特
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、分級エッジ先端におけ
る分級気流の乱流が良好に防止され、様々な被分級原料
の比重及び分級気流条件に応じた正確な分級点が短時間
に設定出来る結果、シャープな粒度分布の分級品が高い
分級収率で得られる。更に、本発明の気流式分級装置を
用いてトナーを製造すれば、トナー成分による装置的摩
耗が防止される為、連続して安定した静電荷現像用トナ
ーの製造が出来る。又、本発明によれば、従来の静電荷
現像用トナーの製造方法に比べて、画像濃度が安定して
高く、耐久性が高く、カブリやクリーニング不良等の画
像欠陥のない優れた所定の粒度を有する静電荷現像用ト
ナーが低コストで得られる。特に、本発明によれば、重
量平均粒子径10μm以下のトナーの原料からシャープ
な粒度分布を有する静電荷現像用トナーが効率よく得ら
れ、更には、重量平均粒子径が8μm以下のトナーの原
料からシャープな粒度分布を有する静電荷現像用トナー
を効率よく得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法に用いる気流式分級装置の一例を
示す断面図である。
【図2】図1の気流式分級装置の斜視図である。
【図3】図1の気流式分級装置の分級域部の拡大図であ
る。
【図4】図1に示す気流式分級装置を用いた一体装置シ
ステムを示す図である。
【図5】従来例の気流式分級装置の一例を示す断面図で
ある。
【図6】図5の気流式分級装置の斜視図である。
【図7】図5に示す気流式分級装置を用いた一体装置シ
ステムを示す図である。
【符号の説明】
1、101:気流式(3分割)分級装置 2、102:定量供給機 3、103:振動フィーダー 4、5、6、104、105、106:捕集サイクロン 11、12、13、111、112、113:排出口 14、15、114、115:入気口 16、116:原料供給管 17、18、117、118:分級エッジ 17a、18a:分級エッジの軸 19、119:入気エッジ 19a:入気エッジの軸 20、120:第1気体導入調節手段 21、121:第2気体導入調節手段 22:入気側の側壁ブロック 24、124:粗粉側の側壁 23、25、123、125:分級エッジの下部壁 26、126:コアンダブロック 27:入気エッジブロック 28、29、128、129:静圧計 30:固体粒子飛散軌跡 30a:粗粉粒子の飛散軌跡 30b:中粉粒子の飛散軌跡 30c:微粉粒子の飛散軌跡 31、131:インクジェクションフィーダー 32、33:位置決め部材 122:入気側の側壁 127:上部壁

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともコアンダブロック、個壁ブロ
    ック及び複数の回動可能な分級エッジにより形成される
    分級室の分級域に、原料供給管から供給されてくる粉体
    原料を噴出させ、噴出気流中の各粒子の慣性力及びコア
    ンダ効果により、粉体原料を少なくとも粗粉体群、中粉
    体群及び微粉体群に分級するための気流式分級装置にお
    いて、粉体原料の比重、目標分級点及び原料供給速度に
    合わせて分級域の形状を変更できるように、入気側の側
    壁ブロック及び/又は入気エッジが具備されている入気
    エッジブロックの設置位置が移動可能に構成されている
    ことを特徴とする気流式分級装置。
  2. 【請求項2】 入気エッジブロックの設置位置の変更に
    伴って、該入気エッジブロックに具備されている入気エ
    ッジの設置位置が移動する様に構成されている請求項1
    に記載の気流式分級装置。
  3. 【請求項3】 入気エッジの先端が回動可能となるよう
    に入気エッジブロックに入気エッジが具備されている請
    求項1に記載の気流式分級装置。
  4. 【請求項4】 入気エッジブロックが、水平方向又は略
    水平方向にその設置位置を移動することが出来る様に構
    成されている請求項1に記載の気流式分級装置。
  5. 【請求項5】 入気側の側壁ブロックが、水平方向又は
    略水平方向にその設置位置を移動することが出来る様に
    構成されている請求項1に記載の気流式分級装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の気流式分級装置を用
    い、結着樹脂及び着色剤を少なくとも含有する着色樹脂
    粒子を粉体原料として、該粉体原料を分級してトナーを
    製造する静電荷現像用トナーの製造方法において、真密
    度が0.3〜3.0g/cm3の着色樹脂粒子を分級す
    る場合に、気流式分級装置の分級室内の入気エッジブロ
    ック27及び/又は入気側の側壁ブロック22の位置、
    更に分級エッジ及び入気エッジの先端位置を、下記式
    (1)の距離関係を満足するように設定して分級を行う
    ことを特徴とする静電荷現像用トナーの製造方法。 a<d<b、a<c<2b (1) (但し、a>0、b>0、c>0、d>0で、a〜dは
    下記の距離を表わす。 a:原料供給管の分級室への開口部の高さ b:入気エッジの先端と、これに対峙するコアンダブロ
    ックの側面との距離 c:入気エッジブロックの側面と、入気側の側壁ブロッ
    クの壁面との最短距離。 d:粗粉体群と中粉体群とに分画する為の分級エッジの
    先端と、これに対峙するコアンダブロックの側面との距
    離)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109941756A (zh) * 2019-03-01 2019-06-28 成都瑞柯林工程技术有限公司 颗粒物筛分方法及粉体流化装置

Cited By (2)

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CN109941756A (zh) * 2019-03-01 2019-06-28 成都瑞柯林工程技术有限公司 颗粒物筛分方法及粉体流化装置
CN109941756B (zh) * 2019-03-01 2024-04-19 成都瑞柯林工程技术有限公司 颗粒物筛分方法及粉体流化装置

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