JP3326992B2 - エキゾースト構造 - Google Patents

エキゾースト構造

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JP3326992B2 JP23766394A JP23766394A JP3326992B2 JP 3326992 B2 JP3326992 B2 JP 3326992B2 JP 23766394 A JP23766394 A JP 23766394A JP 23766394 A JP23766394 A JP 23766394A JP 3326992 B2 JP3326992 B2 JP 3326992B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンから排出され
る排気ガス流の音響エネルギーを消費して排気ガスの消
音を実施するエキゾースト構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、消音器を並列に配置したデュアル
タイプのエキゾースト構造は、図6に示すように、一端
をエンジンに接続し排気流路を形成する排気管20が途
中で二股に分岐し、各分岐した排気管21,22が、そ
れぞれ別の消音器C,Dに接続されて、該一対の消音器
C,Dが並列に介装されている。
【0003】その一対の消音器C,Dは、例えば、図7
に示すような拡張型の消音器であって、ともに、入口側
から導入した排気ガス流を拡張室25で拡張して音響エ
ネルギーを消費した後に、入口側と反対側で対向する出
口側から消音した排気ガス流を排出するようになってい
る。上記一対の消音器C,Dの出口には、それぞれ第2
の排気管23,24が接続され、その第2の排気管2
3,24の下流側がそれぞれ第2の消音器26に接続さ
れている。その第2の消音器26の出口側にはテールパ
イプ27が接続され、該テールパイプ27を介して消音
した排気ガス流を大気に排出可能となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなエキゾースト構造では、同一タイプの消音器C,
Dが並列に配設されているので、一対の消音器C,Dか
らそれぞれ排出される排気ガス流における各音圧の位相
が相互に同位相となっている。このため、一対の各消音
器C,Dと第2の消音器26とを接続する管路での有効
な消音作用を持たせることをしていない。
【0005】逆に、一対の各消音器C,Dと第2の消音
器26との間における、各管路の長さが等しいと、両管
路が同一の共鳴周波数でチューブ共鳴すると共に、位相
が同相であるために、両管路の合流部分で特定周波数の
ピーク値を強調するおそれもある。本発明は、上記のよ
うな問題点に着目してなされたもので、並列に配置され
た一対の消音器を有効利用することで、一層の音圧レベ
ルを低減することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のエキゾースト構造では、排気流路の途中が
分岐して一対の消音器が並列に介装され、その一対の消
音器の各出口側からの排気流路が再び合流して第2の消
音器に接続されるエキゾースト構造において、上記一対
の消音器のうち、一方の消音器を、排気ガス流の入力と
出力とが同一方向に設定された直進型の消音器とすると
共に、他方の消音器を、排気ガス流の入力と出力とが逆
方向に設定されたUターン型の消音器とし、且つ、その
一対の消音器の各出口から第2の消音器までの管路の長
さが等しいことを特徴としている。
【0007】
【作用】一対の消音器に導入される各排気ガス流におけ
る音圧は、同じ源から分岐するので同じ位相であるが、
一方の消音器は直進型であるのに対して他方の消音器は
Uターン型であるので、実用上問題になるマフラー内の
1次の共鳴周波数について音圧モードをみると、直進型
の消音器を通過した排気ガス流は入力と逆相で排出され
るが、Uターン型の消音器を通過した排気ガス流は対向
する壁に衝突する際の反射によって入力と同相となって
排出される。従って、一対の消音器からそれぞれ排出さ
れる各排気ガス流の音圧の位相は相互に反転した状態と
なっている。
【0008】さらに、各消音器から第2の消音器までの
管路の長さが等しいので、第2の消音器位置若しくは上
記一対の消音器からの管路の合流部分において、両消音
器から送られてきた排気ガス流は、逆位相の状態で合流
して音が合成されることにより、音圧レベルが低減す
る。また、一つの各消音器から第2の消音器までの管路
において、その管路の長さによって決定される共鳴周波
数をもってチューブ共鳴が生じる。このとき、各消音器
から第2の消音器までの長さが等しく設定されている
が、両者の音圧の位相は反転しているので、該チューブ
共鳴による特定周波数のピーク値が低減する作用も有す
る。
【0009】
【実施例】本発明の第1の実施例を図面に基づいて説明
する。まず構成を説明すると、図1に示すように、上流
側をエンジンに接続した第1排気管1の下流側が第2排
気管2及び第2排気管3に分岐している。第2排気管2
は、消音器Aに接続し、また、第2排気管3は消音器B
に接続されている。なお、図1中,4は触媒である。
【0010】上記消音器Aは、図2に示すような直進型
の消音器で、拡張室A1に対して入口側A2と出口側A
3とが同軸に配置されて構成され、入口側A2から導入
された排気ガス流が一旦,拡張室A1で拡張されて音響
エネルギーを消費した後の出口側A3から排出されるよ
うになっている。また、上記消音器Bは、図3に示すよ
うなUターン型の消音器で、拡張室B1に対して入口側
B2と出口側B3とが同じ壁部に設けられることで、該
入口側B2と出口側B3における排気ガス流の方向が互
いに反対方向となるように設定されて構成され、入口側
B2から導入された排気ガス流が拡張室B1で一旦,拡
張されて音響エネルギーを消費した後、排気ガス流の方
向を変えて出口側B3から排出されるようになってい
る。
【0011】また、上記消音器Aの出口側A3に第4排
気管5が接続されると共に、上記消音器Bの出口側A3
に第5排気管6が接続されている。その第4排気管5と
第5排気管6との下流端部が合流し、続けて第2の消音
器7に接続されている。なお、上記第4排気管5の管路
と第5排気管6の管路との長さは同じに設定されてい
る。
【0012】また、上記第2の消音器7の出口側A3に
テールパイプ8が接続され、該テールパイプ8は車両後
部まで延びて外気に開放されている。または、該第2の
消音器7の出口側A3は、後続に配置された別の消音器
に排気管を介して接続されている。上記構成のエキゾー
スト構造では、エンジンから吐き出された排気ガスは、
第1排気管1を介して下流側に移動し、第2排気管2若
しくは第2排気管3を介して消音器A若しくは消音器B
に対して並列して導入される。
【0013】各消音器に導入された排気ガス流は、それ
ぞれ拡張室A1で拡張されて音響エネルギーを消費し、
それぞれ第4排気管5若しくは第5排気管6を介して第
2の消音器7に送られる。このとき、消音器Aから吐き
出される排気ガス流と、消音器Bから吐き出される排気
ガス流とは、位相が反転した状態となっている。
【0014】そして、同一長さの管路を通過して合流す
るので、該合流位置では相互の音を打ち消し合って音響
レベルが低減する。このとき、一対の各消音器から合流
部分までの管路の長さが一定であるために、この間のチ
ューブ共鳴によって共鳴周波数では音圧レベルが上昇す
るが、第4排気管5と第5排気管6とを通る排気ガス流
では位相が反転されているために、上記チューブ共鳴に
よる特定周波数のピーク値も合流時に低減される。
【0015】さらに、第2の消音器7に導入された排気
ガス流は、該第2の消音器7で、さらに消音されて下流
側に送られる。なお、上記第1の実施例では、第4排気
管5と第5排気管6とを一旦,合流させてから第2の消
音器7に接続させているが、図4に第2に実施例として
示すように、該第4排気管5と第5排気管6とを直接,
第2の消音器7に接続するような構成にしてもよい。
【0016】この場合には、合流位置が第2の消音器7
内となるだけで、上記実施例と同様な効果を得ることが
できる。また、図5に第3の実施例として示すように、
第1の消音器A,Bと第2の消音器7とを一体化しても
よい。図5のような構成とすることにより、上記説明し
てきた図1〜図4に示すものに比べて排気パイプを引き
回わすことなく、コンパクトで実用性の高いエキゾース
トシステムが可能となる。
【0017】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明のエキ
ゾースト構造では、並列に配列された一対の消音器から
排出される排気ガス流の音圧の位相を反転させること
で、上記一対の消音器から吐き出された排気ガス流の音
圧レベルを合流時に低減可能となり、従来よりも音圧レ
ベル、即ち排気ガスの騒音の低減を図ることができると
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施例のエキゾースト構造
を示す構成図である。
【図2】本発明に係る実施例の一対の消音器の一方を示
す図である。
【図3】本発明に係る実施例の一対の消音器の他方を示
す図である。
【図4】本発明に係る実施例のエキゾースト構造を示す
第2の実施例の構成図である。
【図5】本発明に係る実施例のエキゾースト構造を示す
第3の実施例の構成図である。
【図6】従来のエキゾースト構造を示す構成図である。
【図7】従来のエキゾースト構造における一対の消音器
を示す図である。
【符号の説明】
1,2,3,5,6 排気管 A, 消音器(直進型) B 消音器(Uターン型) 7 第2の消音器

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気流路の途中が分岐して一対の消音器
    が並列に介装され、その一対の消音器の各出口側からの
    排気流路が再び合流して第2の消音器に接続されるエキ
    ゾースト構造において、 上記一対の消音器のうち、一方の消音器を、排気ガス流
    の入力と出力とが同一方向に設定された直進型の消音器
    とすると共に、他方の消音器を、排気ガス流の入力と出
    力とが逆方向に設定されたUターン型の消音器とし、且
    つ、その一対の消音器の各出口から第2の消音器までの
    管路の長さが等しいことを特徴とするエキゾースト構
    造。
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