JP3326467B2 - 鋼製自在枠による石詰め構造物とその根入れ方法 - Google Patents

鋼製自在枠による石詰め構造物とその根入れ方法

Info

Publication number
JP3326467B2
JP3326467B2 JP32868196A JP32868196A JP3326467B2 JP 3326467 B2 JP3326467 B2 JP 3326467B2 JP 32868196 A JP32868196 A JP 32868196A JP 32868196 A JP32868196 A JP 32868196A JP 3326467 B2 JP3326467 B2 JP 3326467B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel
frame
auxiliary
universal
shape
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP32868196A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10168886A (ja
Inventor
佐野  清
貴章 加藤
Original Assignee
日鐵建材工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 日鐵建材工業株式会社 filed Critical 日鐵建材工業株式会社
Priority to JP32868196A priority Critical patent/JP3326467B2/ja
Publication of JPH10168886A publication Critical patent/JPH10168886A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3326467B2 publication Critical patent/JP3326467B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)
  • Revetment (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、治山工事や砂防工
事その他一般の土木工事において、内部に石や礫などを
詰め込んで連結して使用される変形自在な鋼製自在枠を
利用した石詰め構造物に係り、特には、河川の堰堤用と
して使用する際に、河川の袖部で恒久的に支持力を確保
して根入れする際に実施される石詰め構造物等に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、石や礫など(以下、石材と云
う。)を中詰めして河川の堰堤等に使用する鋼製自在枠
による石詰め構造物としては、図1を用いて説明する
と、現地で鋼製の柱材1と水平材3及びつなぎ材2とで
直方体形状の骨格を作り、その骨格の各面にスクリーン
材4を設けてユニット単位の鋼製自在枠Aを組み立て、
隣り合う当該鋼製自在枠A、A同士を連結させ、左右両
端又はいずれか一側端を倒立階段状に形成し、各鋼製自
在枠A…内に石材8を詰め込んだものが使用されてい
る。その石詰め構造物を所定の場所に設置するには、設
置場所の地形、地質資料等に基づいて水圧、土圧等の外
力条件を決定し、根入れを十分に見込んで所定高さと断
面形状を求め、根入れ深さを決定した後、各鋼製自在枠
A…の割り振りを行い、河川の底部と袖部において鋼製
自在枠の最下端部及び左右両端部を前記根入れ深さまで
十分に根入れすることにより地盤支持力を確保して行っ
ている(特公昭55−50525号公報等を参照)。
【0003】前記河川袖部への根入れ作業は、具体的に
は、図12に拡大模式化して示したように、袖部の傾斜
する地形線kに対し、所定の根入れ深さを確保して平行
に沿うように袖部根入れ深度線mを規定し、その袖部根
入れ深度線mまでの地中を前記鋼製自在枠だけで完全に
埋まるように割り振りして、根入れを行っている。な
お、同図中、符号Bで示した鋼製自在枠は、前記鋼製自
在枠Aのうち、左右の両端部に位置する端部の鋼製自在
枠を示している(以下、同じ)。
【0004】あるいは、図13に示したような補助鋼製
枠Gを用いて根入れすることも行われている。前記袖部
根入れ深度線m上に端部の鋼製自在枠Bの外側下端部9
が位置するように鋼製自在枠A…、B…を割り振りして
左右両端を倒立階段状に形成すると共に、上下の端部鋼
製自在枠B、Bと袖部根入れ深度線mとで囲まれる斜線
で示した空所sに同空所sを必要かつ十分に埋める補助
鋼製枠Gを設置して根入れを行う。補助鋼製枠Gは、複
数の鋼製の斜材5、5と同斜材5、5を接続するスクリ
ーン材4及び端部鋼製自在枠Bの外側柱材1と前記斜材
5間を接続するスクリーン材4とで全体形状が籠状に形
成され石材8が中詰めされ(図6参照)、正面方向に見
た形状が前記斜線で示した空所sと同じ大きさで同じ形
状の直角二等辺三角形に形成されている。そして、当該
補助鋼製枠Gは端部鋼製自在枠Bの外側面に連結される
と共に、その斜材5の上端も直上位置の端部鋼製自在枠
Bの下端に接続されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記図13に示した石
詰め構造物では、空所sが補助鋼製枠Gにより過不足な
く根入れされるが、補助鋼製枠Gの斜材5の上端がその
直上に位置する直方体形状の鋼製自在枠Bの下端に強固
に接続されており、構造物全体が一種の剛体に形成され
ている。そのため、袖部に比べて底部が軟弱な河川が不
等沈下によって地盤変形を起こした場合、前記補助鋼製
枠Gの斜材5やスクリーン材4の部材がそれに順応して
変形することが不可能であって、最後には補助鋼製枠G
の前記各部材が破断し、それに連鎖して倒立階段状をな
す端部鋼製自在枠B…の部材も次々に破壊され、中詰め
石材8が流出して地盤支持力が得られなくなる問題点が
指摘されている。
【0006】また、図12に示した石詰め構造物では、
同図中、斜線で示した端部の鋼製自在枠Bの約半分が余
計に根入れされているため、必要以上に石材8の重量が
増し、そのことが部材破断を助長する要因ともなってい
る。しかも、この直方体形状の鋼製自在枠Bを地中深く
に根入れするためには、同図中、破線fで示した掘削線
の深さまでの床掘りを行わなければならず、その掘削量
も増大するため、作業効率が悪く面倒であると云った問
題も生じている。
【0007】したがって、本発明の目的は、鋼製自在枠
を使用した石詰め構造物を河川や山間部砂防用の堰堤等
として使用するに当り、河川の袖部への地盤支持力は補
助鋼製枠を使用して必要かつ十分に得られる限りの根入
れを行い、不等沈下等の地盤変形に対しては、根入れし
た前記補助鋼製枠の変形を許容することにより、各部材
が破断することなく支持力が恒久的に得られる石詰め構
造物と、その合理的な根入れ方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための課題】上述した課題を解決する
ための手段として、請求項1記載の発明に係る鋼製自在
枠による石詰め構造物は、鋼製の柱材と水平材及びつな
ぎ材とで直方体形状の骨格が作られ、この骨格の必要な
面にスクリーン材を設けて変形自在な鋼製自在枠がユニ
ット単位で個々に水平方向と垂直方向に隣接して連結さ
れ、少なくとも一方の側方端部が倒立階段状に形成され
ていること、前記倒立階段状をなす端部と袖部の根入れ
深度線との空所に同空所を埋めるのに必要な形状、大き
さの補助鋼製枠が設けられていること、当該補助鋼製枠
は、複数の鋼製の斜材と同斜材間を接続するスクリーン
材及び前記斜材と隣接する鋼製自在枠の柱材間を接続
するスクリーン材とで籠状に形成され、且つ前記倒立階
段状をなす端部鋼製自在枠の外側面に連結されており
前記斜材は直上位置の鋼製自在枠又は補助鋼製枠とは
ない非拘束状態とされていること、前記鋼製自在
枠と補助鋼製枠の中に石材が詰め込まれていることを特
徴とする。
【0009】請求項2記載の発明に係る鋼製自在枠によ
る石詰め構造物は、鋼製自在枠は、四隅に配置された鋼
製の柱材と、同柱材の左右の端部を接続する鋼製の水平
材と、柱材の前後の端部を接続する鋼製のつなぎ材とで
直方体形状に骨格が作られ、この骨格の必要な面にスク
リーン材を設けて変形自在なユニットとして形成され、
個々に水平方向と垂直方向に隣接して相互に連結され、
少なくとも一方の側方端部が倒立階段状に形成されてい
ること、補助鋼製枠は、堰堤等として設置する場所の傾
斜する袖部を地形線に沿う袖部根入れ深度線と前記倒立
階段状をなす鋼製自在枠端部との空所を埋めるのに必
要な形状、大きさに形成されており、当該補助鋼製枠
は、複数の鋼製の斜材と同斜材間を接続するスクリーン
材及び前記斜材と隣接する鋼製自在枠の外側柱材間
接続するスクリーン材とで籠状に形成されていること、
前記補助鋼製枠前記倒立階段状をなす端部の鋼製自在
枠の外側面に連結されており、前記斜材の上端は直上に
位置する鋼製自在枠又は補助鋼製枠の下端とは接続
非拘束状態とされていること、前記鋼製自在枠と補
助鋼製枠の中に石材が詰め込まれていること、をそれぞ
れ特徴とする。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項1又は2に
記載した鋼製自在枠による石詰め構造物において、補助
鋼製枠の斜材の前後の上端部が鋼製の上端つなぎ材で接
続され、前記斜材の上端部と隣接する鋼製自在枠の外側
柱材の上端部とが鋼製の上端水平材で接続されているこ
とを特徴とする。請求項4記載の発明は、請求項1又は
2又は3に記載した鋼製自在枠による石詰め構造物にお
いて、倒立階段状をなす鋼製自在枠の端部と袖部根入れ
深度線とで囲まれる格段における空所は、正面方向に見
た形状が直角三角形又は倒立台形に形成され、前記空所
を埋めるのに必要な形状、大きさに形成される補助鋼製
枠は、正面方向に見た形状が前記空所と同様の直角三角
形又は倒立台形に形成されていることを特徴とする。
【0011】請求項5記載の発明に係る鋼製自在枠によ
る石詰め構造物の根入れ方法は、複数の鋼製自在枠A
…、B…と補助鋼製枠C…を相互に連結し、その中に石
材8を詰め込んで成る石詰め構造物を堰堤として河川の
底部と袖部にそれぞれ所定の根入れ深さを確保して根入
れする方法において、 a) 鋼製自在枠A又はBは、四隅に配置された鋼製の
柱材1と、同柱材1の左右の端部を接続する鋼製の水平
材3と、柱材1の前後の端部を接続する鋼製のつなぎ材
2とで直方体形状の骨格を作り、前記骨格の底面及び必
要な前後面と側面にスクリーン材4…を設けて変形自在
なユニットとして形成すること、 b) 補助鋼製枠Cは、複数の鋼製の斜材5、5と同斜
材5、5間を接続するスクリーン材4及び前記斜材5と
端部鋼製自在枠Bの外側柱材1間を接続するスクリーン
材4とにより全体形状を籠状に形成すること、 c) 底部の地形線kから所定の根入れ深さを確保した
底部地形線d及び袖部の地形線kに沿って所定の根入れ
深さを確保した袖部根入れ深度線mの付近までを床掘り
し、隣り合う前記鋼製自在枠A、A又はA、B同士を水
平方向に個々に隣接し相互に連結して底部根入れ深度線
d上に設置し、袖部においては前記鋼製自在枠Bの端部
と前記袖部根入れ深度線mとの間の空所sを埋めるよう
に前記補助鋼製枠Cを設置し、前記鋼製自在枠A、Bと
補助鋼製枠Cの中に石材8を詰め込むこと、 d) 前記補助鋼製枠Cの斜材5の上端は、次上段の鋼
製自在枠B又は補助鋼製枠(C−3、C−3’)の下端
に接続しない非拘束状態で、次上段の鋼製自在枠A、B
と補助鋼製枠Cの設置と相互連結及び石材8の中詰め作
業を繰り返し行い、最上段の鋼製自在枠A、Bに蓋スク
リーン材4を取り付けた後、埋戻しを行うことをそれぞ
れ特徴とする。
【0012】請求項5記載に発明に係る鋼製自在枠によ
る石詰め構造物の根入れ方法は、複数の鋼製自在枠と補
助鋼製枠を相互に連結し、その中に石材を詰め込んで成
る石詰め構造物を堰堤として河川の底部と袖部にそれぞ
れ所定の根入れ深さを確保して根入れする方法におい
て、 a) 鋼製自在枠は、四隅に配置された鋼製の柱材と、
同柱材の左右の端部を接続する鋼製の水平材と、柱材の
前後の端部を接続する鋼製のつなぎ材とで直方体形状の
骨格を作り、前記骨格の底面及び必要な前後面と側面に
スクリーン材を設けて変形自在なユニットとして形成す
ること、 b) 補助鋼製枠は、複数の鋼製の斜材を同斜材間を接
続するスクリーン材及び前記斜材と隣接する鋼製自在枠
の外側柱材間の接続するスクリーン材とにより全体形状
を籠状に形成すること、 c) 底部の地形線から所定の根入れ深さを確保した底
部地形線及び袖部の地形線に沿って所定の根入れ深さを
確保した袖部根入れ深度線の付近まで床堀りし、隣り合
う前記鋼製自在枠同士を水平方向に個々に隣接し相互に
連結して底部根入れ深度線上に設置し、袖部においては
前記鋼製自在枠端部と前記袖部根入れ深度線との間の
空所を埋めるように前記補助鋼製枠を設置し、前記鋼製
自在枠と補助鋼製枠の中に石材を詰め込むこと、 d) 前記補助鋼製枠の斜材の上端は、次上段の鋼製自
在枠又は補助鋼製枠の下端とは接続ない非拘束状態
とし、次上段の鋼製自在枠と補助鋼製枠の設置と連結及
び石材の中詰め作業を繰り返し行い、最上段の鋼製自在
枠に蓋スクリーン材を取り付けた後、埋戻しを行うこ
と、をそれぞれ特徴とする。
【0013】鋼製自在枠A、Bは、四隅に配置された鋼
製の柱材1…の上下端部にガゼットプレート12を取り
付け、当該柱材1の左右の端部を前記ガゼットプレート
12とボルト締めで接続する鋼製の水平材3と、前記柱
材1の前後の端部をボルト締めで接続する鋼製の水平な
つなぎ材2とで直方体形状の骨格が作られている。その
骨格の必要な面、つまり枠体構造物が完成した時点に
いて外側に位置する面(前・後面や底面等)にスクリー
ン材4…がボルト締めより取り付けられ、前記ガゼット
プレート12を介して各部材が変形(変位)する自在性
(フレキシビリティ)を有している。そして、各鋼製自
在枠A…、B…は、図1、図2に示したように、水平方
向に配置し連結した後、垂直方向に複数段に積み重ねて
相互に連結される。即ち、各段においては、左右、前後
に隣接する鋼製自在枠A、A又はA、B同士が水平配置
で連結されると共に、上下段に隣接する鋼製自在枠A、
A又はA、B同士が垂直配置で連結され、その左右両端
部が倒立した階段状に形成されている。但し、設置場所
の地形などの条件によっては左右いずれか一方の側方端
部のみを倒立階段状に形成して実施される。前記鋼製自
在枠A、B及び後述の補助鋼製枠Cは、通常、現地に前
記柱材1、つなぎ材2、水平材3、スクリーン材4等の
単体の鋼製部材を運び、部材相互を接続して前記の如き
枠体構造物を完成させるが、予め工場で枠体構造物全体
を製作し現地に搬入して配置してもよい。
【0014】補助鋼製枠Cは、図1、図2に示したよう
に、前記端部の鋼製自在枠Bの外側に連結して石詰め構
造物の端部支持力を補完するために使用される。この補
助鋼製枠Cは、後に詳述する堰堤として設置する場所の
傾斜する端部の地形線kに沿う袖部根入れ深度線mと前
記倒立階段状をなす鋼製自在枠Bの端部との空所sを埋
めるのに必要な形状、大きさに形成されている。具体的
には、図3に示したように、前記端部鋼製自在枠Bの外
側の柱材1、1の各下端部9にジョイントプレート11
を介して接続した2本の傾斜する鋼製斜材5、5と、同
斜材5、5の間を接続するスクリーン材4と、前記斜材
5と端部鋼製自在枠Bの外側柱材1の間を接続するスク
リーン材4とにより全体形状が籠状(バスケット状)に
形成されている。各鋼製部材同士は図示を省略したボル
トにより締結されている。この補助鋼製枠Cによって前
記端部鋼製自在枠Bの開放された端部が閉塞されること
となる。
【0015】なお、請求項3のように、前記斜材5の前
後の上端部を鋼製の上端つなぎ材6で接続し、前記斜材
5の上端部と端部鋼製自在枠Bの外側柱材1の上端部同
士を鋼製の上端水平材13で接続して強度を高めた形態
も好適に実施される(図6、図8参照)。かくして、前
記端部鋼製自在枠Bの外側柱材1と当該補助鋼製枠Cの
斜材5と最上位のスクリーン材4(又は上端水平材1
3)とで形成される正面方向に見た形状が、直角三角形
に形成されている(請求項4参照)。前記補助鋼製枠C
は、ユニット単位として図1に例示したように前後方向
に複数個連結して実施するのが通常であるが、それに限
定されるものではなく、前後方向に細長く一体化した態
様、つまり、中間の斜材5…を不要ならしめ、側面スク
リーン材4を前後方向に長く形成した態様でも実施可能
である(図示は省略)。
【0016】前記補助鋼製枠Cの異なる実施形態とし
て、図5に示したように、斜材5の下端を、鋼製自在枠
Bの外側柱材1の下端部9に接続しないで外側柱材1に
おけるいずれかの位置で接続させた補助鋼製枠C’を使
用することも可能である。即ち、この補助鋼製枠C’
は、斜材5の長さ、傾斜角度を、設置場所や設置状況に
応じて自由に設定でき、前記空所sを必要十分に埋める
ことができる。あるいは、前記補助鋼製枠C、C’の代
わりに下記の補助鋼製枠C−2やC−3等の構成態様で
合理的に実施することも可能である。図6に示した補助
鋼製枠C−2は、基本的構成を前記補助鋼製枠Cと同じ
くするが、斜材5の傾斜角度が約45度であって、正面
方向に見た形状が直角二等辺三角形に形成されている。
また、図8に示した補助鋼製枠C−3は、端部鋼製自在
枠Bの上端つなぎ材2と下端つなぎ材2に対して各々平
行な上端つなぎ材6と下端つなぎ材7が配置され、前記
上端つなぎ材6の端部と下端つなぎ材7の端部とを斜材
5で各々接続して枠組を形成し、当該枠組と前記端部鋼
製自在枠Bの外側面(左右の柱材1、1と上下のつなぎ
材2、2)とで形成される正・背面、外側面及び底面に
スクリーン材4が設けられており、正面方向に見た形状
が倒立台形に形成されている(請求項4参照)。この倒
立台形の補助鋼製枠C−3の場合、その斜材5の上端
(又は上端つなぎ材6)は、直上に位置する同じく倒立
台形の補助鋼製枠C−3の下端(下端つなぎ材7)に接
続されていない。さらに、図10に示したように、倒立
階段状をなす鋼製自在枠端部(B、B)が2段ごとの段
違いに形成され、その2段ごとの端部鋼製自在枠B、B
の外側面に連結して前記空所sを埋める程の大きな直角
三角形(正面方向視形状)に形成した補助鋼製枠C−4
や、図11に示したように、前記2段ごとの端部鋼製自
在枠B、Bにより生ずる前記空所sを正面方向視形状が
直角三角形の補助鋼製枠C”と倒立台形の補助鋼製枠C
−3’との組み合わせで複合化させて埋める実施形態も
採用可能である。
【0017】前記の如く構成される鋼製自在枠A、B及
び補助鋼製枠C…の枠体構造物は、地盤支持力を確保す
るために、請求項5に記載した手順で、堰堤として使用
する河川の底部に根入れすると共に袖部に根入れされ
る。まず、図2に模式的に示したように、河川の底部と
両岸の土砂を床掘りする。底部においては、河川底部に
おける地形線kのうち最も深い下底部から所定の根入れ
深さを確保して水平な基準線を設定することにより底部
根入れ深度線dを求め、その底部根入れ深度線dまでを
床掘りする。袖部においては、当該袖部へ前記鋼製自在
枠A、B及び補助鋼製枠Cを根入れするための基準線と
して袖部根入れ深度線mを求める。この袖部根入れ深度
線mは、河川の両岸において傾斜する地形線kから所定
の根入れ深さ(例えば2m)を確保するために、前記地
形線kに沿って前記所定の根入れ深さ位置で平行なライ
ンを設定した基準線であり、当該袖部根入れ深度線mま
での地中を少なくとも床掘りする。
【0018】次に、石詰め構造物の設置場所の地形、地
質資料に応じて鋼製自在枠A、B及び補助鋼製枠Cを割
り振る。その際、前記河川の底部においては、割り振ら
れた鋼製自在枠A、Bを前記底部根入れ深度線d上に水
平に設置すればよい。河川袖部においては、前記補助鋼
製枠Cの根入れを十分に考慮して割り振る。つまり、図
4に一側方端部の袖部を模式化して示したように、完成
状態では大部分が鋼製自在枠Aにより複数段に積んで配
置し、各段の両端部の鋼製自在枠Bの最下端部9が、袖
部根入れ深度線mを若干越えて位置するように割り振
る。そうすると、上下段の鋼製自在枠B、Bと前記袖部
根入れ深度線mとで囲まれた直角三角形の部分s(図2
参照)が空所(空白部分)となり、その空所sを上記補
助鋼製枠Cを使用して埋める。補助鋼製枠Cは、正面方
向に見た形状が直角三角形に形成されているため、当該
直角三角形の空所sを十分に埋めることができる(図4
の斜線部分を参照)。ここで、正面方向視形状を直角三
角形に形成する斜材5の傾斜角度は、図4で明らかなよ
うに、端部の鋼製自在枠Bの下端部9と、直上位置の端
部の鋼製自在枠Bの下辺と袖部根入れ深度線mとの交点
を結ぶ線の傾斜角度とされる。
【0019】この点、図5に示した前記補助鋼製枠C’
や図6、7に示した補助鋼製枠C−2や、図8、9に示
した補助鋼製枠C−3、さらには図10に示した補助鋼
製枠C−4等を用いれば、より一層合理的に効率よく空
所sを埋めることができる。即ち、図5のように、端部
鋼製自在枠Bの下端部9を、袖部根入れ深度線mより若
干深くに位置するように割り振った場合は、斜線で示し
た各々の空所sが直角二等辺三角形となって、そこに図
5の正面方向視形状が同様に直角二等辺三角形で同大の
補助鋼製枠C’をきっちりと埋めることができる。ま
た、鋼製自在枠Bの下端部9を、図7のように、袖部根
入れ深度線m上に位置するように割り振れば、斜線で示
した各々の空所sが直角二等辺三角形となって、そこに
図6の正面方向視形状が同形の直角二等辺三角形で同大
の補助鋼製枠C−2をきっちりと埋めることができる。
また、端部鋼製自在枠Bの下端部9を、図9のように、
袖部根入れ深度線mより若干手前に浅く位置するように
割り振った場合は、斜線で示した各々の空所sが倒立台
形となって、そこに図8の正面方向視形状が同様に倒立
台形で同大の補助鋼製枠C−3をやはりきっちりと埋め
ることができる。さらに、急勾配な袖部根入れ深度線m
において、端部鋼製自在枠Bの下端部9を、図10のよ
うに、一段おきに、袖部根入れ深度線m上に位置するよ
うに割り振った場合、斜線で示した各々の空所sが大き
な直角三角形となって、そこに同図の正面方向視形状が
同形の直角三角形で同大の補助鋼製枠C−4をきっちり
と埋めることができる。つまり、図5、図7、図9、図
10に示した鋼製自在枠A、Bの割り振り状況において
は、補助鋼製枠C’、C−2、C−3又はC−4によっ
て前記空所sを過不足なく符合させて効率よく埋めるこ
とができる。
【0020】そして、上記補助鋼製枠C、C’、C−
2、C−3’C−4の斜材5の上端は、その直上に位置
する鋼製自在枠Bの下端に接続させず、又は補助鋼製枠
C−3、C’の斜材5の上端は、その直上位置の補助鋼
製枠C−3、C−3’の下端に接続させない非拘束状態
とし、変形を許容する構成とされている。かかる状態
で、前記各鋼製自在枠A、Bと補助鋼製枠C等の中に石
材8を詰め込み、下段から上段に向けて各段ごとに前記
鋼製自在枠A、Bと補助鋼製枠C等の割り振り、設置、
相互間の連結と石材8の詰め込み作業を所望数繰り返し
行った後、最上段の鋼製自在枠A、B…に蓋スクリーン
材4を設ける(図1参照)。最後に、埋め戻しを行って
石詰め構造物による堰堤が完成される。
【0021】かくして、上記の通り、上下段の端部の鋼
製自在枠B、Bと袖部根入れ深度線mとで形成される空
所sが、同空所sを埋めるのに必要最少限の大きさ、形
状の補助鋼製枠C等により必要かつ十分に埋められ、袖
部での地盤支持力は十分に確保される。その上で、補助
鋼製枠C等の斜材5は次上段の鋼製自在枠B(又は補助
鋼製枠C−3等)の部材にも拘束されない自由な状態と
なっているから、地盤変形や中詰め石材8の過重量が当
該石詰め構造物に作用した場合、補助鋼製枠C等の部材
(斜材5、上端つなぎ材6、スクリーン材4等)がそれ
に順応して変形する。一方、鋼製自在枠A、Bは、リン
ク構造による自在性を有しているから各々が自在に変形
する。したがって、補助鋼製枠C等及び鋼製自在枠A、
Bの各部材は破断することなく、石材8が流出すること
もなく、石詰め構造物は根入れ時当初の地盤支持力を保
持する。仮に、補助鋼製枠C等が破断するようなことが
あっても、その斜材5等は直上位置の鋼製自在枠B又は
補助鋼製枠C−3等に接続されていないから、鋼製自在
枠A、Bの健全性が維持され、修復も補助鋼製枠C等だ
けで足りるのである。
【0022】
【実施例】図1〜図4は、通例の実施例として正面方向
視形状が直角三角形の補助鋼製枠Cの実施例を示してい
る。図3に示したような正面方向に見た形状が、当該補
助鋼製枠Cの斜材5と最上位置のスクリーン材4と端部
鋼製自在枠Bの外側の柱材1とによって直角三角形に形
成されている。なお、スクリーン材4としては、丸棒や
フラットバーなど剛性の高いものが好適である。また、
2本の斜材5、5をつなぐスクリーン材4にタイロッド
を用いると、強度部材としての役割と長さ調整が可能と
なるのでより一層好適である。図2と図4の図示例で
は、1割の法面勾配であって地形線kの傾斜角度が45
度の実施例を示しており、それに平行な袖部根入れ深度
線mの傾斜角度も45度となっている。なお、この45
度の傾斜角度は、後述する図5の第2実施例、図6、図
7の第3実施例及び、図8、図9の第4実施例において
も同様である。かかる状態で、補助鋼製枠Cの根入れを
十分に確保するべく端部鋼製自在枠Bの下部両端部9、
9が袖部根入れ深度線mより若干深い位置となるように
設置した場合、上下段の端部鋼製自在枠B、Bと袖部根
入れ深度線mとで形成される空所sは、図2に示した通
り、正面方向視形状が直角二等辺三角形となる。一方、
端部鋼製自在枠Bの下端部9を基点として上方に傾斜す
る斜材5の上端は、直上位置の端部鋼製自在枠Bの下辺
と袖部根入れ深度線mとの交点の近傍に位置させること
により、補助鋼製枠Cを前記直角二等辺三角形の空所s
の形状、大きさに近付けた必要最少限の大きさで施工さ
れている。
【0023】図5は、第2実施例として、正面方向視形
状が直角二等辺三角形の補助鋼製枠C’の実施例を示し
ており、前記第1実施例に比べてより合理的に施工され
る。当該補助鋼製枠C’は、例えば、図6に例示したよ
うに斜材5と端部鋼製自在枠Bの外側柱材1の上端部同
士が上端水平材13で接続され、正面方向視形状が、前
記斜材5と上端水平材13と外側柱材1とによって直角
二等辺三角形に形成されている。したがって、端部鋼製
自在枠Bの下端部9が袖部根入れ深度線mを越えて位置
する前記図4の第1実施例において、形成される前記直
角二等辺三角形の空所sが、同空所sと同形の直角二等
辺三角形で同大の当該補助鋼製枠C’により過不足なく
埋められている。
【0024】図6と図7は、第3実施例として、正面方
向視形状が直角二等辺三角形の補助鋼製枠C−2の実施
例を示しており、前記第2実施例と同様に極めて合理的
に施工される。当該補助鋼製枠C−2は、図6に示した
ように、斜材5と端部鋼製自在枠Bの外側柱材1の上端
部同士が上端水平材13で接続されており、正面方向に
見た形状が、前記斜材5と上端水平材13と外側柱材1
とによって直角二等辺三角形に形成されている。かかる
補助鋼製枠C−2を使用するときは、端部鋼製自在枠B
の下端部9が袖部根入れ深度線m上に位置するように設
置するため、空所sは直角二等辺三角形となる。そこ
で、この直角二等辺三角形の空所sと同形の直角二等辺
三角形で同大の当該補助鋼製枠C−2により当該空所s
が過不足なく埋められている。
【0025】図8と図9は、第4実施例として、正面方
向視形状が倒立台形の補助鋼製枠C−3の実施例を示し
ており、前記第2、第3実施例と同様に極めて合理的な
施工例となっており、特に、根入れ深度が深く、k−m
線の間隔が長い場合に好適である。当該補助鋼製枠C−
3は、図8に示したように、斜材5と端部鋼製自在枠B
の外側柱材1の上端部同士が上端水平材13で接続さ
れ、下端部同士が下端水平材14で接続されている(前
記実施例のようにジョイントプレート11は不要であ
る)。よって、同図の正面方向に見た形状が、前記斜材
5と上端水平材13と下端水平材14と外側柱材1とに
よって倒立台形に形成されている。本実施例の場合、端
部鋼製自在枠Bの下端部9が袖部根入れ深度線mより手
前に浅く位置するように設置するため、空所sは倒立台
形となっている。そこで、この倒立台形状の空所sと同
形の倒立台形で同大の当該補助鋼製枠C−3により、当
該空所sがやはり過不足なく埋められている。但し、当
該補助鋼製枠C−3の斜材5の上端(上端つなぎ材6)
は、直上に位置する同じ補助鋼製枠C−3の下端に接続
されない非拘束状態とされている。
【0026】図10は第5実施例、図11は第6実施例
を示しており、共に地形線k、即ち袖部根入れ深度線m
の傾斜角度が急勾配な場合(同図示例では約60度の傾
斜角度)に好適である。別言すれば、倒立階段状をなす
鋼製自在枠端部が2段等の複数段ごとに段違いとなって
おり、その複数段ごとの大きな各空所sを埋める際に好
適である。図10の第5実施例においては、上下2段ご
とに段違いに形成された端部鋼製自在枠B、Bのうち下
段の鋼製自在枠Bの下端部9が袖部根入れ深度線m上に
位置しており、当該鋼製自在枠B、Bの端部と袖部根入
れ深度線mとの空所sが2段分の鋼製自在枠B、Bに及
ぶ大きな直角三角形となっている。その空所sを埋める
当該補助鋼製枠C−4は、当該空所sと同形の直角三角
形(この形状に関しては前記第1実施例の補助鋼製枠C
と略同様である。)で、当該空所sと同じ大きさに形成
され、2段分の鋼製自在枠B、Bの垂直な外側面に連結
して空所sが必要かつ十分に埋められている。
【0027】図11の第6実施例においては、前記2段
ごとに段違いな端部鋼製自在枠B、Bのうち下段の鋼製
自在枠Bの下端部9が、袖部根入れ深度線mより若干深
くに位置し、前記第5実施例における空所sより若干小
さな空所が形成されており、2種類の補助鋼製枠C”と
C−3’を使用して当該空所が埋められている。即ち、
補助鋼製枠C”は、基本的には図4に示した第1実施例
の補助鋼製枠Cに近似した細長い直角三角形に形成さ
れ、当該補助鋼製枠C”が前記2段の鋼製自在枠B、B
における下段の補助鋼製枠Bの外側面に連結されてい
る。補助鋼製枠C−3’は、図9に示した第4実施例の
補助鋼製枠C−3に近似した細長い倒立台形に形成さ
れ、当該補助鋼製枠C−3’が前記2段の鋼製自在枠
B、Bにおける上段の鋼製自在枠Bの外側面に連結され
ており、両者C’とC−3’を交互に組み合わせて全て
の空所が埋められている。補助鋼製枠C−3’の斜材5
の上端は直上に位置する鋼製自在枠Bの下端に接続され
ていない点は上記と同様であるが、補助鋼製枠C”の斜
材5の上端は、直上に位置する前記補助鋼製枠C−3’
の下端に接続させないことにより、地盤変形に対し当該
補助鋼製枠C”、C−3’の各部材が順応して変形し、
地盤支持力が保持されている。
【0028】
【本発明の奏する効果】本発明に係る石詰め構造物によ
れば、上下段の端部鋼製自在枠と袖部根入れ深度線とで
形成される空所が、同空所を埋めるのに必要最少限の形
状、大きさの補助鋼製枠により埋められ、河川袖部での
地盤支持力は十分に得られる。しかも、前記補助鋼製枠
の斜材の上端を直上位置の鋼製自在枠又は補助鋼製枠の
下端に拘束させない非拘束状態で根入れされるから、不
等沈下による地盤変形等の外力が作用しても当該補助鋼
製枠の各部材がそれに順応して変形し、鋼製部材の破断
する虞れがなく、前記支持力が恒久的に維持され高品質
な堰堤等が提供される。また、床掘り量も前記必要最少
限に形成された補助鋼製枠が空所に埋まる限りの範囲で
行えばよく、掘削量及び埋戻し量も減少されて石詰め構
造物の合理的な根入れが達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】石詰め構造物の端部構造を示した斜視図であ
る。
【図2】石詰め構造物の割り振り要領を全体的に示した
説明図である。
【図3】補助鋼製枠を示した斜視図である。
【図4】補助鋼製枠の根入れ要領を示した説明図であ
る。
【図5】第2実施例の補助鋼製枠の根入れ要領を示した
説明図である。
【図6】第3実施例の補助鋼製枠を示した斜視図であ
る。
【図7】第3実施例の補助鋼製枠の根入れ要領を示した
説明図である。
【図8】第4実施例の補助鋼製枠を示した斜視図であ
る。
【図9】第4実施例の補助鋼製枠の根入れ要領を示した
説明図である。
【図10】第5実施例の補助鋼製枠の根入れ要領を示し
た説明図である。
【図11】第6実施例の補助鋼製枠の根入れ要領を示し
た説明図である。
【図12】従来例の説明図である。
【図13】異なる従来例の説明図である。
【符号の説明】
A、B 鋼製自在枠 C、C’、C”、C−2、 C−3、C−3’、C−4 補助鋼製枠 k 地形線 m 袖部根入れ深度線 s 空所 1 柱材 2 つなぎ材 3 水平材 4 スクリーン材 5 斜材 6 上端つなぎ材 8 石材 13 上端水平材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 17/20 103 E02B 3/08 301

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼製の柱材と水平材及びつなぎ材とで直
    方体形状の骨格が作られ、この骨格の必要な面にスクリ
    ーン材を設けて変形自在な鋼製自在枠がユニット単位で
    個々に水平方向と垂直方向に隣接して連結され、少なく
    とも一方の側方端部が倒立階段状に形成されているこ
    、 前記倒立階段状をなす端部と袖部の根入れ深度線との空
    所に同空所を埋めるのに必要な形状、大きさの補助鋼製
    枠が設けられていること、 当該補助鋼製枠は、複数の鋼製の斜材と同斜材間を接続
    するスクリーン材及び前記斜材と隣接する鋼製自在枠の
    柱材間を接続するスクリーン材とで籠状に形成され、
    且つ前記倒立階段状をなす端部鋼製自在枠の外側面に連
    結されており、前記斜材は直上位置の鋼製自在枠又は補
    助鋼製枠とは接続ない非拘束状態とされているこ
    、 前記鋼製自在枠と補助鋼製枠の中に石材が詰め込まれて
    いること、 をそれぞれ特徴とする、鋼製自在枠による石詰め構造
    物。
  2. 【請求項2】 鋼製自在枠は、四隅に配置された鋼製の
    柱材と、同柱材の左右の端部を接続する鋼製の水平材
    と、柱材の前後の端部を接続する鋼製のつなぎ材とで直
    方体形状に骨格が作られ、この骨格の必要な面にスクリ
    ーン材を設けて変形自在なユニットとして形成され、個
    々に水平方向と垂直方向に隣接して相互に連結され、少
    なくとも一方の側方端部が倒立階段状に形成されている
    こと、 補助鋼製枠は、堰堤等として設置する場所の傾斜する袖
    部を地形線に沿う袖部根入れ深度線と前記倒立階段状を
    なす鋼製自在枠端部との空所を埋めるのに必要な形
    状、大きさに形成されており、当該補助鋼製枠は、複数
    の鋼製の斜材と同斜材間を接続するスクリーン材及び前
    記斜材と隣接する鋼製自在枠の外側柱材間を接続する
    スクリーン材とで籠状に形成されていること、 前記補助鋼製枠前記倒立階段状をなす端部の鋼製自在
    枠の外側面に連結されており、前記斜材の上端は直上に
    位置する鋼製自在枠又は補助鋼製枠の下端とは接続
    非拘束状態とされていること、 前記鋼製自在枠と補助鋼製枠の中に石材が詰め込まれて
    いること、 をそれぞれ特徴とする、鋼製自在枠による石詰め構造
    物。
  3. 【請求項3】 補助鋼製枠の斜材の前後の上端部が鋼製
    の上端つなぎ材で接続され、前記斜材の上端部と隣接す
    鋼製自在枠の外側柱材の上端部とが鋼製の上端水平材
    で接続されていることを特徴とする、請求項1又は2に
    記載した鋼製自在枠による石詰め構造物。
  4. 【請求項4】 倒立階段状をなす鋼製自在枠の端部と袖
    部根入れ深度線とで囲まれる格段における空所は、正面
    方向に見た形状が直角三角形又は倒立台形に形成され、
    前記空所を埋めるのに必要な形状、大きさに形成される
    補助鋼製枠は、正面方向に見た形状が前記空所と同様の
    直角三角形又は倒立台形に形成されていることを特徴と
    する、請求項1又は2又は3に記載した鋼製自在枠によ
    る石詰め構造物。
  5. 【請求項5】 複数の鋼製自在枠と補助鋼製枠を相互に
    連結し、その中に石材を詰め込んで成る石詰め構造物を
    堰堤として河川の底部と袖部にそれぞれ所定の根入れ深
    さを確保して根入れする方法において、 a) 鋼製自在枠は、四隅に配置された鋼製の柱材と、
    同柱材の左右の端部を接続する鋼製の水平材と、柱材の
    前後の端部を接続する鋼製のつなぎ材とで直方体形状の
    骨格を作り、前記骨格の底面及び必要な前後面と側面に
    スクリーン材を設けて変形自在なユニットとして形成す
    ること、 b) 補助鋼製枠は、複数の鋼製の斜材を同斜材間を接
    続するスクリーン材及び前記斜材と隣接する鋼製自在枠
    の外側柱材間の接続するスクリーン材とにより全体形状
    を籠状に形成すること、 c) 底部の地形線から所定の根入れ深さを確保した底
    部地形線及び袖部の地形線に沿って所定の根入れ深さを
    確保した袖部根入れ深度線の付近まで床堀りし、隣り合
    う前記鋼製自在枠同士を水平方向に個々に隣接し相互に
    連結して底部根入れ深度線上に設置し、袖部においては
    前記鋼製自在枠端部と前記袖部根入れ深度線との間の
    空所を埋めるように前記補助鋼製枠を設置し、前記鋼製
    自在枠と補助鋼製枠の中に石材を詰め込むこと、 d) 前記補助鋼製枠の斜材の上端は、次上段の鋼製自
    在枠又は補助鋼製枠の下端とは接続ない非拘束状態
    とし、次上段の鋼製自在枠と補助鋼製枠の設置と連結及
    び石材の中詰め作業を繰り返し行い、最上段の鋼製自在
    枠に蓋スクリーン材を取り付けた後、埋戻しを行うこ
    と、 をそれぞれ特徴とする、鋼製自在枠による石詰め構造物
    の根入れ方法。
JP32868196A 1996-12-09 1996-12-09 鋼製自在枠による石詰め構造物とその根入れ方法 Expired - Fee Related JP3326467B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32868196A JP3326467B2 (ja) 1996-12-09 1996-12-09 鋼製自在枠による石詰め構造物とその根入れ方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32868196A JP3326467B2 (ja) 1996-12-09 1996-12-09 鋼製自在枠による石詰め構造物とその根入れ方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10168886A JPH10168886A (ja) 1998-06-23
JP3326467B2 true JP3326467B2 (ja) 2002-09-24

Family

ID=18212986

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32868196A Expired - Fee Related JP3326467B2 (ja) 1996-12-09 1996-12-09 鋼製自在枠による石詰め構造物とその根入れ方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3326467B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102535408A (zh) * 2012-02-10 2012-07-04 中国科学院水利部成都山地灾害与环境研究所 一种半组装式生态型泥石流拦砂坝及其施工方法

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030024341A (ko) * 2001-09-18 2003-03-26 재단법인 포항산업과학연구원 조립식 강재틀을 이용한 물받이 시공방법
KR20030024340A (ko) * 2001-09-18 2003-03-26 재단법인 포항산업과학연구원 조립식 강재틀을 이용한 기슭막이 시공방법
KR20040020454A (ko) * 2002-08-30 2004-03-09 재단법인 포항산업과학연구원 조립식 강재틀을 이용한 사방댐의 시공방법
CN102182163B (zh) * 2011-04-02 2012-09-05 中国科学院水利部成都山地灾害与环境研究所 一种组装式泥石流拦砂坝及其施工方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102535408A (zh) * 2012-02-10 2012-07-04 中国科学院水利部成都山地灾害与环境研究所 一种半组装式生态型泥石流拦砂坝及其施工方法
CN102535408B (zh) * 2012-02-10 2014-02-26 中国科学院水利部成都山地灾害与环境研究所 一种半组装式生态型泥石流拦砂坝及其施工方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10168886A (ja) 1998-06-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102966119A (zh) 土工格栅加筋墙体及其施工方法
KR20120115704A (ko) 지반굴착 토공사용 흙막이 시공방법
KR100831332B1 (ko) 토목공사용 지하 흙막이벽 및 그의 시공방법
KR102195510B1 (ko) 보강부재와 phc파일을 이용한 자립식 흙막이 공법
JP3326467B2 (ja) 鋼製自在枠による石詰め構造物とその根入れ方法
KR100923290B1 (ko) 교량의 교대구조
JPH0988080A (ja) 土留め構造体
KR102511387B1 (ko) 보강토 옹벽의 연결구조 및 그 시공방법
JP4698437B2 (ja) 擁壁ユニットを用いた石積み擁壁及びその構築方法
KR100296018B1 (ko) 자연석을 이용한 옹벽 구조물 및 그 시공방법
JP5427463B2 (ja) 防護用堤体および防護用堤体の構築方法
JP2000144769A (ja) 宅地等造成のための山止め工事工法
KR100393515B1 (ko) 블록식 녹화 옹벽
CN110965577B (zh) 链锁式生态砌块挡墙的施工方法
JP2003268770A (ja) 土留工法並びにこの工法に使用する矢板の補強構造体
KR102194381B1 (ko) 더블 아이 빔을 이용한 자립식 흙막이용 파일
KR101218825B1 (ko) 브레이싱을 이용한 자립식 흙막이 공법
JP3244324B2 (ja) 山留め工法
KR100632490B1 (ko) 보강재의 침하를 허용할 수 있는 보강토 옹벽 시스템
KR19990046526A (ko) 조경법면설치구조물및그것을이용한시공방법
CN214005732U (zh) 一种用于基坑局部回填的加筋挡土墙
KR102511386B1 (ko) 보강토 블록을 이용한 옹벽의 연결구조 및 그 시공방법
KR0129092B1 (ko) 중공블럭(Ccllular Block) 매설식 치환 공법
KR102194388B1 (ko) 보강부재와 토류판공법 이용한 자립식 흙막이 공법
KR102249603B1 (ko) 옹벽 시공방법

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020306

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080712

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090712

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090712

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100712

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110712

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120712

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130712

Year of fee payment: 11

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees