JP3324257B2 - 印字装置のケース - Google Patents

印字装置のケース

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JP3324257B2
JP3324257B2 JP02314094A JP2314094A JP3324257B2 JP 3324257 B2 JP3324257 B2 JP 3324257B2 JP 02314094 A JP02314094 A JP 02314094A JP 2314094 A JP2314094 A JP 2314094A JP 3324257 B2 JP3324257 B2 JP 3324257B2
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達三 坪木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は印字装置のケースに関す
る。特に、上ケースと下ケースとの接合構造を改良する
ことにより、騒音の低減を図ると同時に外観の向上を図
った印字装置のケースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、印字装置のケースとしては、図3
に示すように、上ケース1と下ケース2とをはめ合わせ
たものが知られている。
【0003】このようなケースにおいて、上ケース1の
下端面1aと、これに対向する下ケース2の上端面2a
とを密接させようとすると、上ケースおよび下ケースの
製造上の誤差により、図4に示すように下端面1aと上
端面2aとの間に隙間C1が生じ、しかもこの隙間C1
にはバラツキがあるので外観上見苦しいものになってし
まうという問題がある。すなわち、下端面1aと上端面
2aとを密接させようとすると、部分的な当接部分があ
るが故に隙間C1およびそのバラツキが目立ってしまう
という問題がある。
【0004】そこで図3に示すものでは、下端面1aと
上端面2aとの間にわざと所定の間隔C2(>C1)が
生じるように構成して、そのバラツキが目立たないよう
に工夫していた。また、上ケース1と下ケース2とのは
め合わせ時の便宜のために、両者の接合部には斜面1
b、2bを形成していたが、これら斜面を当接させるこ
とによって間隔C2を形成しようとすると、斜面の製造
誤差が間隔C2に著しく影響して間隔C2のバラツキが
大きくなってしまうので、これら斜面1b、2b同士は
当接させず、上ケース1に設けたリブ1cを下ケース2
の最上端2cに当接させることによって間隔C2を形成
していた。
【0005】しかしながら、このような構造であると、
ケース側面に必ず間隔C2によるラインが生じてしま
い、外観上望ましくない場合が生じることがある。
【0006】また、上ケース1と下ケース2との間には
斜面1b、2b同士の間隔C3があるから、ケース内で
生じた騒音がこの間隔C3を通じて外部に漏れてしまう
という問題もある。
【0007】このような問題が解決されるものとして
は、図5に示すような印字装置のケースがある(実開昭
63ー863号公報)。
【0008】このケースは、上ケース3の下縁部の内面
3aと、下ケース4の上縁部の外面4aとを密接させた
構造となっている。
【0009】したがって、このケースによれば、上下の
ケース3、4が極めて高精度で製造されれば、上述した
間隔C3によるラインが生じることもないし、上下ケー
スの接合部から騒音が漏れるということもない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種
のケースを極めて高精度に製造することは通常困難であ
り、製造上の誤差が生じるのが一般である。
【0011】図5に示した印字装置のケースでは、ただ
単に上ケース3の下縁部の内面3aと、下ケース4の上
縁部の外面4aとを密接させた構造となっているから、
上下のケース3、4に製造上の誤差が生じると、前記内
面3aと外面4aとの間に隙間が生じ、外観が損なわれ
ると同時に騒音漏れが生じるという問題があった。な
お、内面3aと外面4aとを接着剤で接合すればこのよ
うな問題は生じないが、接着剤で接合してしまうと、ケ
ース内機構のメンテナンスができなくなるので、そのよ
うなことは通常行なわれない。
【0012】本発明の目的は、以上のような問題点を解
決し、騒音の低減を図ると同時に外観の向上を図ること
のできる印字装置のケースを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の印字装置のケースは、上ケースと下ケ
ースとをはめ合わせてなる印字装置のケースであって、
上ケース下縁部の内面と下ケース上縁部の外面とを密接
させるとともに、前記上ケース下縁部の内面上方には、
前記下ケース上縁部の上端面と当接する上下方向規制面
と、下ケース上縁部の内面と対向する水平方向規制面と
を有し前記下ケース上縁部を上方から包囲する包囲部を
設け、前記下ケース上縁部は、この上縁部より下方に位
置する下ケース側壁から水平方向に伸びる水平部を介し
て形成されているとともに、前記水平部は下ケースの外
方に向かって伸びており、その水平部の下面と、前記上
ケース下縁部の最下端とが一致していることを特徴とす
る。請求項2記載の印字装置のケースは、上ケースと下
ケースとをはめ合わせてなる印字装置のケースであっ
て、上ケース下縁部の内面と下ケース上縁部の外面とを
密接させるとともに、前記上ケース下縁部の内面上方に
は、前記下ケース上縁部の上端面と当接する上下方向規
制面と、下ケース上縁部の内面と対向する水平方向規制
面とを有し前記下ケース上縁部を上方から包囲する包囲
部を設け、前記下ケース上縁部は、この上縁部より下方
に位置する下ケース側壁から水平方向に伸びる水平部を
介して形成されているとともに、前記水平部は下ケース
の外方に向かって伸びており、その水平部の下面より
も、前記上ケース下縁部の最下端の方が下方に位置して
いることを特徴とする。
【0014】請求項記載の印字装置のケースは、請求
項1または2記載の印字装置のケースにおいて、前記水
平方向規制面が、下ケース上縁部の内面と僅かな間隙を
介して対向していることを特徴とする。
【0015】請求項載の印字装置のケースは、請求項
または2記載の印字装置のケースにおいて、前記水平
方向規制面が、下ケース上縁部の内面と当接しているこ
とを特徴とする。
【0016】請求項載の印字装置のケースは、請求項
1,2,3,または記載の印字装置のケースにおい
て、前記上ケース下縁部の内面と下ケース上縁部の外面
とが、それぞれ同方向に傾斜しており、これら傾斜面同
士が密接していることを特徴とする。
【0017】請求項記載の印字装置のケースは、請求
項1,2,3,4,または記載の印字装置のケースに
おいて、前記下ケース上縁部の内面と前記包囲部の水平
方向規制面とが、それぞれ同方向に傾斜していることを
特徴とする。
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】請求項記載の印字装置のケースは、請求
項1からのうちいずれか1項に記載の印字装置のケー
スにおいて、前記上ケースの内側面には、前記上ケース
下縁部近傍から上下方向に伸びて上ケースの天板に達す
るリブが設けられていることを特徴とする。
【0022】請求項記載の印字装置のケースは、請求
記載の印字装置のケースにおいて、前記リブの下端
が、前記包囲部を形成していることを特徴とする。
【0023】
【作用】請求項1記載の印字装置のケースは、上ケース
と下ケースとをはめ合わせ、上ケース下縁部の内面と下
ケース上縁部の外面とを密接させることにより得られ
る。
【0024】そして、上ケース下縁部の内面上方には下
ケース上縁部を上方から包囲する包囲部が設けられてお
り、この包囲部は、下ケース上縁部の上端面と当接する
上下方向規制面と、下ケース上縁部の内面と対向する水
平方向規制面とを有しているので、次のような作用が得
られる。
【0025】すなわち、上下のケースに製造上の誤差が
生じ、この誤差によって上ケース下縁部の内面と下ケー
ス上縁部の外面との間に隙間が生じようとしても、包囲
部の水平方向規制面が下ケース上縁部の内面と当接する
(あるいは当接している)ことにより、隙間が大きくな
ることが規制される。また、包囲部の水平方向規制面と
下ケース上縁部の内面との位置精度は、包囲部の上下方
向規制面が下ケース上縁部の上端面と当接することによ
り確保されるから、前記隙間の規制は確実になされる。
【0026】したがって、この請求項1記載の印字装置
のケースによれば、上ケース下縁部の内面と下ケース上
縁部の外面との間に大きな隙間が生じ得ないから、騒音
の低減を図ると同時に外観の向上を図ることができる。
さらに、この請求項1記載の印字装置のケースは、前記
下ケース上縁部が、この上縁部より下方に位置する下ケ
ース側壁から水平方向に伸びる水平部を介して形成され
ているので、下ケースは、前記水平部により補強された
状態となり、その上縁部に対して水平方向に作用する力
に対して強いものとなる。したがって、上ケース下縁部
の内面と下ケース上縁部の外面とを強い力で密接させる
ことが可能となり、上ケース下縁部の内面と下ケース上
縁部の外面との間に生じようとする隙間をより確実に防
止することが可能となる。しかも、前記水平部が下ケー
スの外方に向かって伸びており、その水平部の下面と、
前記上ケース下縁部の最下端とが一致しているので、水
平部の下面と上ケース下縁部の最下端との境界線、すな
わち隙間が生じた場合に目立ち易い部分が、通常印字装
置の斜め上方または側方からくる視線によっては捕らえ
られ難くなる。したがって外観が一層向上する。 さら
に、請求項2記載の印字装置のケースによれば、前記水
平部が下ケースの外方に向かって伸びており、その水平
部の下面よりも、前記上ケース下縁部の最下端の方が下
方に位置しているので、水平部の下面と上ケース下縁部
との境界線、すなわち隙間が生じた場合に目立ち易い部
分が、通常印字装置の斜め上方または側方からくる視線
によっては一層捕らえられ難くなる。したがって外観が
一層向上する。
【0027】請求項記載の印字装置のケースによれ
ば、請求項1または2記載の印字装置のケースにおい
て、前記水平方向規制面が、下ケース上縁部の内面と僅
かな間隙を介して対向しているので、上ケースと下ケー
スとのはめ合わせ作業が行ない易く、また、包囲部の上
下方向規制面を下ケース上縁部の上端面に確実に当接さ
せることができるから、上下のケースの位置精度を容易
に得ることができる。
【0028】請求項記載の印字装置のケースによれ
ば、請求項1または2記載の印字装置のケースにおい
て、前記水平方向規制面が、下ケース上縁部の内面と当
接しているので、結果として下ケース上縁部は、上ケー
ス下縁部内面と包囲部の水平方向規制面とで挟み込まれ
た状態となる。
【0029】したがってこのケースによれば、上ケース
下縁部の内面と下ケース上縁部の外面との間に生じよう
とする隙間を一層確実に防止することができる。
【0030】請求項記載の印字装置のケースは、請求
項1,2,3,または記載の印字装置のケースにおい
て、前記上ケース下縁部の内面と下ケース上縁部の外面
とが、それぞれ同方向に傾斜しており、これら傾斜面同
士が密接する構造であるから、上ケースと下ケースとの
はめ合わせ作業が行ない易くなる。特に、下ケース上縁
部を、上ケース下縁部内面と包囲部の水平方向規制面と
で挟み込む構造(請求項の構造)とした場合に、仮に
傾斜面同士の接合としないならば、上下ケースのはめ合
わせ作業は、比較的困難なものとなる。したがって、こ
の請求項の構造は、請求項の構造と組み合わせたと
きに特に有効である。
【0031】請求項記載の印字装置のケースは、請求
項1,2,3,4,または記載の印字装置のケースに
おいて、前記下ケース上縁部の内面と前記包囲部の水平
方向規制面とが、それぞれ同方向に傾斜している構造で
あるから、上ケースと下ケースとのはめ合わせ作業が行
ない易くなる。特に、下ケース上縁部を、上ケース下縁
部内面と包囲部の水平方向規制面とで挟み込む構造(請
求項の構造)とした場合に、仮に下ケース上縁部の内
面と包囲部の水平方向規制面とが、それぞれ同方向に傾
斜していない構造としたならば、上下ケースのはめ合わ
せ作業は、比較的困難なものとなる。したがって、この
請求項の構造は、請求項の構造と組み合わせたとき
に特に有効であり、さらに請求項の構造と組み合わせ
ることにより一層有効なものとなる。
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】請求項記載の印字装置のケースは、請求
項1からのうちいずれか1項に記載の印字装置のケー
スにおいて、前記上ケースの内側面に、前記上ケース下
縁部近傍から上下方向に伸びて上ケースの天板に達する
リブが設けられているので、上ケースは、前記リブによ
り補強された状態となり、その下縁部に対して水平方向
に作用する力に対して強いものとなる。このため、上ケ
ース下縁部の内面と下ケース上縁部の外面とを強い力で
密接させることが可能となり、上ケース下縁部の内面と
下ケース上縁部の外面との間に生じようとする隙間をよ
り確実に防止することが可能となる
【0036】請求項記載の印字装置のケースは、請求
記載の印字装置のケースにおいて、前記リブの下端
が、前記包囲部を形成しているので、包囲部をリブと別
に形成した場合に比べて包囲部の強度が強くなると同時
に製造の簡略化も図られる。
【0037】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して説明する。
【0038】図1は本発明に係る印字装置のケースの一
実施例を示す断面図、図2は図1における要部の拡大図
である。
【0039】図1に示すように、本実施例の印字装置の
ケースは合成樹脂製であり、上ケース10と下ケース2
0とをはめ合わせて構成されている。上ケース10と下
ケース20とは、係合爪と係合穴等からなる係合手段、
ボルト等による固定手段等により結合されている。ケー
ス内には、印字装置をなすプラテン31、インパクトド
ットヘッド32、その他必要な機構等が内蔵されてい
る。なお、上ケース10にはカバー30が着脱可能に設
けられている。
【0040】図2に示すように、上ケース下縁部11の
内面12と下ケース上縁部21の外面22とは密接して
いる。上ケース下縁部11および下ケース上縁部21は
ケースの全周に亙って形成されている。
【0041】上ケース下縁部11の内面上方には、下ケ
ース上縁部21を上方から包囲する包囲部40が設けら
れている。包囲部40は、下ケース上縁部21の上端面
23と当接する上下方向規制面43と、下ケース上縁部
21の内面24と対向する水平方向規制面44とを有し
ている。
【0042】上ケース10の内側面13には、上ケース
下縁部11の近傍から上下方向に伸びて上ケースの天板
14に達するリブ41が一体的に設けられており、この
リブ41の下端によって、前記包囲部40が形成されて
いる。リブ41(すなわち包囲部40)は、上ケース1
0の内側面13の全周に亙って適数本(後述する作用が
有効に得られるだけの本数)形成されている。
【0043】図2に示すようにこの実施例においては、
水平方向規制面44は、下ケース上縁部21の内面24
と僅かな間隙C4を介して対向しているが、下ケース上
縁部の内面24と当接させることもできる。
【0044】上ケース下縁部11の内面12と下ケース
上縁部21の外面22とは、それぞれ同方向に傾斜して
おり、これら傾斜面同士が密接している。
【0045】また、下ケース上縁部21の内面24と包
囲部40の水平方向規制面44とは、それぞれ同方向に
傾斜している。
【0046】下ケース上縁部21は、この上縁部21よ
り下方に位置する下ケース側壁25から水平方向に伸び
る水平部26を介して形成されている。
【0047】水平部26は下ケースの外方に向かって伸
びており、その水平部26の下面26aと、上ケース下
縁部11の最下端15とが一致している。この実施例で
は、水平部26の下面26aと、上ケース下縁部11の
最下端15とを一致させてあるが、水平部の下面26a
よりも、上ケース下縁部の最下端15の方を下方に位置
させることもできる。
【0048】以上のようなケースは、図1に示すよう
に、下ケース上縁部21が上ケース20の包囲部40に
はまり合うように、上ケース10と下ケース20とをは
め合わせ、前述した適宜の結合手段によって結合させる
ことにより得られる。上ケース下縁部11の内径は、下
ケース上縁部21の外径と同一ないしは、これよりも多
少小さく形成されており、上ケース10と下ケース20
とをはめ合わせると、両ケースの弾性によって上ケース
下縁部11の内面12と下ケース上縁部21の外面22
とが密に接する。
【0049】そして、このようなケースによれば、次の
ような作用効果が得られる。
【0050】(i)上下のケース10,20に製造上の
誤差が生じ、この誤差によって上ケース下縁部11の内
面12と下ケース上縁部21の外面22との間に隙間が
生じようとしても、包囲部40の水平方向規制面44が
下ケース上縁部21の内面24と当接することにより、
隙間が大きくなることが規制される。上述したように、
包囲部40は、上ケース10の内側面13の全周に亙っ
て適数本設けられているので、適所適所で下ケース上縁
部21が包囲部40によって挟み込まれるような状態と
なっており、これによって上ケース下縁部11の内面1
2が下ケース上縁部21の外面22から離間しようとす
る現象が生じたとしてもこれが防止される。また、包囲
部40の水平方向規制面44と下ケース上縁部21の内
面24との位置精度は、包囲部40の上下方向規制面4
3が下ケース上縁部21の上端面23と当接することに
より確保されるから、前記隙間の規制は確実になされ
る。
【0051】したがって、このようなケースによれば、
上ケース下縁部11の内面12と下ケース上縁部21の
外面22との間に大きな隙間が生じ得ないから、騒音が
低減されると同時に外観が向上する。
【0052】(ii)包囲部40の水平方向規制面44
が、下ケース上縁部21の内面24と僅かな間隙を介し
て対向する構造であるから、上ケース10と下ケース2
0とのはめ合わせ作業が行ない易く、また、包囲部40
の上下方向規制面43を下ケース上縁部21の上端面2
3に確実に当接させることができるから、上下のケース
10,20の位置精度を容易に得ることができる。
【0053】(iii)水平方向規制面44を、下ケー
ス上縁部21の内面24と当接させる構造とした場合に
は、結果として下ケース上縁部21は、上ケース下縁部
11内面12と包囲部40の水平方向規制面44とで確
実に挟み込まれた状態となるので、上ケース下縁部11
の内面12と下ケース上縁部21の外面22との間に生
じようとする隙間を一層確実に防止することができる。
【0054】(iv)上ケース下縁部11の内面12と
下ケース上縁部21の外面22とが、それぞれ同方向に
傾斜しており、これら傾斜面同士が密接する構造である
から、上ケース10と下ケース20とのはめ合わせ作業
が行ない易い。特に、上述したように下ケース上縁部2
1を、上ケース下縁部11内面12と包囲部40の水平
方向規制面44とで確実に挟み込む構造とした場合に、
仮に傾斜面同士の接合としないならば、上下ケース1
0,20のはめ合わせ作業は、比較的困難なものとなる
が、上ケース下縁部11の内面12と下ケース上縁部2
1の外面22とが、それぞれ同方向に傾斜していること
により、はめ合わせ作業は行ない易いものとなる。
【0055】(v)下ケース上縁部21の内面24と包
囲部40の水平方向規制面44とが、それぞれ同方向に
傾斜している構造であるから、上ケース10と下ケース
20とのはめ合わせ作業が行ない易い。特に、下ケース
上縁部21を、上ケース下縁部11内面12と包囲部4
0の水平方向規制面44とで挟み込む構造とした場合
に、仮に下ケース上縁部21の内面24と包囲部40の
水平方向規制面44とが、それぞれ同方向に傾斜してい
ない構造としたならば、上下ケースのはめ合わせ作業
は、比較的困難なものとなるが、下ケース上縁部21の
内面24と包囲部40の水平方向規制面44とが、それ
ぞれ同方向に傾斜していることにより、はめ合わせ作業
は行ない易いものとなる。
【0056】(vi)下ケース上縁部21が、水平部2
6を介して形成されているので、下ケース20は、水平
部26により補強された状態となり、その上縁部21に
対して水平方向に作用する力に対して強いものとなる。
【0057】また、上ケース10の内側面13には、上
ケース下縁部11の近傍から上下方向に伸びて上ケース
の天板14に達するリブ41が設けられているので、上
ケース10は、前記リブ41により補強された状態とな
り、その下縁部11に対して水平方向に作用する力に対
して強いものとなる。
【0058】したがって、上ケース下縁部11の内面1
2と下ケース上縁部21の外面22とを強い力で密接さ
せることが可能となり、上ケース下縁部11の内面12
と下ケース上縁部21の外面22との間に生じようとす
る隙間をより確実に防止することが可能となる。
【0059】(vii)水平部26が下ケース20の外
方に向かって伸びており、その水平部26の下面26a
と、上ケース下縁部11の最下端15とが一致している
ので、水平部26の下面26aと上ケース下縁部11の
最下端15との境界線B、すなわち隙間が生じた場合に
目立ち易い部分が、通常印字装置の斜め上方または側方
からくる視線によっては捕らえられ難くなる。したがっ
て外観が一層向上する。
【0060】また、水平部の下面26aよりも、上ケー
ス下縁部の最下端15の方を下方に位置させた場合に
は、境界線Bが視線によって一層捕らえられ難くなるか
ら、外観は一層向上する。
【0061】(iix)リブ41の下端が、包囲部40
を形成しているので、包囲部40をリブ41と別に形成
した場合に比べて包囲部40の強度が強くなると同時に
製造の簡略化も図られる。
【0062】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本
発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、騒音の低減を図ると同
時に外観の向上を図ることができる。
【0064】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る印字装置のケースの一実施例を示
す断面図。
【図2】要部の拡大断面図。
【図3】従来技術の説明図。
【図4】従来技術の説明図。
【図5】従来技術の説明図。
【符号の説明】
10 上ケース 11 上ケース下縁部 12 上ケース下縁部の内面 13 上ケースの内側面 14 上ケースの天板 15 上ケース下縁部の最下端 20 下ケース 21 下ケース上縁部 22 下ケース上縁部の外面 23 下ケース上縁部の上端面 24 下ケース上縁部の内面 25 下ケース側壁 26 水平部 26a 水平部の下面 40 包囲部 41 リブ 43 上下方向規制面 44 水平方向規制面

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上ケースと下ケースとをはめ合わせてな
    る印字装置のケースであって、上ケース下縁部の内面と
    下ケース上縁部の外面とを密接させるとともに、前記上
    ケース下縁部の内面上方には、前記下ケース上縁部の上
    端面と当接する上下方向規制面と、下ケース上縁部の内
    面と対向する水平方向規制面とを有し前記下ケース上縁
    部を上方から包囲する包囲部を設け 前記下ケース上縁部は、この上縁部より下方に位置する
    下ケース側壁から水平方向に伸びる水平部を介して形成
    されているとともに、 前記水平部は下ケースの外方に向かって伸びており、そ
    の水平部の下面と、前記上ケース下縁部の最下端とが一
    致している ことを特徴とする印字装置のケース。
  2. 【請求項2】 上ケースと下ケースとをはめ合わせてな
    る印字装置のケースであって、上ケース下縁部の内面と
    下ケース上縁部の外面とを密接させるとともに、前記上
    ケース下縁部の内面上方には、前記下ケース上縁部の上
    端面と当接する上下方向規制面と、下ケース上縁部の内
    面と対向する水平方向規制面とを有し前記下ケース上縁
    部を上方から包囲する包囲部を設け、 前記下ケース上縁部は、この上縁部より下方に位置する
    下ケース側壁から水平方向に伸びる水平部を介して形成
    されているとともに、 前記水平部は下ケースの外方に向かって伸びており、そ
    の水平部の下面よりも、前記上ケース下縁部の最下端の
    方が下方に位置していることを特徴とする印字装置のケ
    ース。
  3. 【請求項3】 前記水平方向規制面は、下ケース上縁部
    の内面と僅かな間隙を介して対向していることを特徴と
    する請求項1または2記載の印字装置のケース。
  4. 【請求項4】 前記水平方向規制面は、下ケース上縁部
    の内面と当接していることを特徴とする請求項1または
    記載の印字装置のケース。
  5. 【請求項5】 前記上ケース下縁部の内面と下ケース上
    縁部の外面とは、それぞれ同方向に傾斜しており、これ
    ら傾斜面同士が密接していることを特徴とする請求項
    1,2,3,または記載の印字装置のケース。
  6. 【請求項6】 前記下ケース上縁部の内面と前記包囲部
    の水平方向規制面とが、それぞれ同方向に傾斜している
    ことを特徴とする請求項1,2,3,4,または記載
    の印字装置のケース。
  7. 【請求項7】 前記上ケースの内側面には、前記上ケー
    ス下縁部近傍から上下方向に伸びて上ケースの天板に達
    するリブが設けられていることを特徴とする請求項1か
    のうちいずれか1項に記載の印字装置のケース。
  8. 【請求項8】 前記リブの下端が、前記包囲部を形成し
    ていることを特徴とする請求項記載の印字装置のケー
    ス。
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