JP3323221B2 - 酸化金属−水素電池用圧力容器を成形する方法 - Google Patents

酸化金属−水素電池用圧力容器を成形する方法

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    • Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10—Energy storage using batteries

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】酸化ニッケル−水素電池のような
典型的酸化金属−水素電池において、１つ又はそれ以上
のセルモジュールは圧縮された水とガスを含む外部圧力
容器内に密封される。圧力容器はインコネルのような高
張力、耐腐食性金属から通常形成され、殻部の開放端に
溶接された一対のドーム形頭部を有する円筒形殻部を含
む。
【０００２】
【従来の技術】溶接作業中殻部及び頭部の衝合縁部を支
持するよう機械加工された金属溶接リングを用いること
が過去において行なわれていた。典型的溶接リングは環
状本体部分と中央の半径方向に延在するフランジを含む
略Ｔ形断面を有する。
【０００３】頭部を殻部に溶接するため、リングは頭部
の端部及び翼部の対向面に係合した殻部と共に頭部及び
殻部の対向開放端内に位置する。頭部及び殻部の衝合縁
部はリングに溶接される。
【０００４】過去に用いられた如く溶接リングは、金属
のブロックから機械加工され、ある場合には、溶接リン
グは中央の半径方向スポークを含んでいた。インコネル
のような金属からリングを機械加工することは極端に高
価な方法である。
【０００５】酸化金属−水素電池の圧力容器の殻部及び
頭部は、径又は同心性にわずかな変化を生じうる金属絞
り処理で通常製造される。
【０００６】溶接リングは容器の殻部及び頭部の開放端
内に正確に嵌合しなければならない。リング及び殻部又
は頭部の端部間に実質的間隙がある場合、溶接金属は電
池内にスプレーしてよく、スプレーされた金属は短絡路
を提供するようセルを連絡する。更に溶接リング及び頭
部又は殻部の端部間の間隙に堆積される容積金属は容器
が水素ガスの高内部圧力による応力下にある時支点とし
て作用しえ、これは支点で容器に応力を加え、可能な破
損を生じうる。
【０００７】溶接リングと殻部及び頭部との間の精密を
嵌合の必要性の為、わずかに大きくされた溶接リングを
機械加工し、次に試行錯誤により溶接リングを頭部及び
殻部に嵌合させるよう更に機械加工することが行なわれ
ていた。この方法は、多くの場合において、機械加工が
外部供給者によりなされなければならないという事実に
より極端に時間がかかり、コスト高である。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】本発明は酸化金属−水
素電池用金属圧力容器を形成する改良された方法に係
り、特に頭部を容器の殻部の開放端に溶接する方法に係
る。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明により、インコネ
ルのような、略Ｔ形断面を有する金属のまっすぐな長手
材は、円形状に成形され、細条帯の衝合端部は共に溶接
され、略円形又は環状本体部分及び外方に延在する翼部
又はフランジを有するリングを提供する。
【００１０】溶接リングの環状本体は容器の殻部の内径
に関してやや小さく形成される。リングは次にリングの
環状部分の外径が殻部の開放端内にしっかり又は正確に
嵌合するまで拡大固定具を用いて外方に拡大される。
【００１１】頭部の開放端は溶接リングの環状部分の外
面に関してわずかに小さい内径で形成され、頭部の開放
端は溶接リングの環状部分の外径にしっかり嵌合する状
態まで半径方向に拡大される。
【００１２】殻部の開放端及び溶接リングに位置する頭
部の開放端及び中央翼部又はフランジの対向側に係合さ
れた殻部及び頭部の端部と共に、部材は望ましくは電子
ビーム溶接又はレーザ溶接により共に溶接される。電子
ビーム又はレーザ溶接の使用は、容器が溶接の後熱処理
できないという事実により重要である溶接部に隣る最小
の熱影響領域を提供する。その後の熱処理は、悪影響を
生じ、容器内に密封されたセルモジュールを破壊する。
【００１３】本発明の方法は実質的に酸化金属−水素電
池の圧力容器の殻部に頭部を溶接するコストを低減す
る。
【００１４】更なる利点として、本発明は、溶接リング
か殻部及び頭部の両方に正確に嵌合するよう機械加工な
しに溶接リングが場所に「微調整」されるのを可能とす
る。部材を「調整」するのに機械加工が必要ないので、
容器の製造時間は実質的に減少される。
【００１５】
【実施例】他の目的及び利点は下記の説明から明らかと
なる。
【００１６】図は本発明を実施するのに考えられる最も
良い方法を示す。
【００１７】図は酸化金属−水素電池用金属圧力容器１
を製造する方法を示す。圧力容器１は望ましくは、イン
コネル又はステンレス鋼のような高張力、耐腐食性金属
で形成され、一般的に円筒形殻部２を含み、その端部は
ドーム形頭部３で覆われ、その１つだけを図１に示す。
【００１８】１つ又はそれ以上のセルモジュール４は圧
力容器内に収容される。セルモジュールは従来型でよ
く、米国特許第４９５７８３０号に示される如く、構成
されうる。一般的に、各セルモジュールは、一対の負極
は共に分離層で離間された一対の背向正極からなり、夫
々は隣接して配置され、正極から分離される。正極はニ
ッケル水酸化物を含浸した平形又は焼結された金属板の
形状をとり得、一方負極は疎水性高分子材料を介してス
クリーンの一面に接着された白金黒のような触媒を有す
る微細網目ニッケルスクリーンの形状をとり得る。水酸
化カリウムのような液体電解は電極を分離する繊維セパ
レータに含浸される。セルモジュールは所望の電圧出口
を得るよう容器壁を介して密封関係にて延在した接続部
と直列又は並列関係で共に接続されうる。
【００１９】電池の組立てにおいて、セルモジュール４
は殻部２内に位置され、頭部３は密封圧力容器を提供す
るよう殻部の開放端に溶接される。図１に示す如く、溶
接リング５は頭部と殻部間の接合に用いられる。溶接リ
ング５は一般的に円筒形又は環状本体部分６と、中央が
半径方向に延在するフランジ又は翼部７を含む。本体部
分６の外面は中央翼部７のいずれか側に位置する一対の
環状面８及び９を画成する。更に、環状面８及び９の外
部先端は１０で示される如く内方にテーパ付されうる。
【００２０】本発明の方法において、まっすぐな金属の
長手材又は細条帯１１は図２に示す如く略Ｔ形状で形成
される。金属細条帯１１は金属殻部２と頭部３と構成で
似ており、インコネル又はステンレス鋼の形をとりう
る。細条帯１１のＴ形状は望ましくは機械加工により形
成される。
【００２１】細条帯１１は図３に示す如く略円形条に形
成され、細条帯の衝合端は溶接リング５を形成するよう
１２に示す如く共に溶接される。電子ビーム又はレーザ
溶接加工法はスパッタを最小化するものとして望まし
い。翼部７と同様に環状面８及び９は必要ならかかるス
パッタ及び表面のざらざらを除去するよう機械加工され
うる。
【００２２】面８及び９の外径は殻部２の内径に関して
わずかに小さく形成される。溶接リング５の形成及び機
械加工の後、必要なら面８の１つは殻部の開放端内に挿
入され、小形化の量が決定される。リングは殻部から取
除かれ、面８が殻部の端部内にしっかり嵌合するよう殻
部の内径に合致する直径を有する面８を提供するよう適
切な固定具を用いて半径方向に外方に拡大される。リン
グを拡大するのに用いられる固定具は、中央くさび形ダ
イ又はコアにより外方に拡大される。複数の半径方向に
可動な部分を含む従来型でよい。
【００２３】絞り又は形成された頭部３の内径は、リン
グの拡大の前に溶接リング５の面９の直径に等しいか、
わずかに小さい。リングの拡大の後、頭部の内径は面９
より小形またはわずかに小さい。頭部３は面９にしっか
り嵌合する内径を頭部を与えるよう同じ治具又は固定具
を用いて半径方向に外方に拡大されうる。
【００２４】図１に示す如く、溶接リング５に位置する
頭部３及び殻部２により、頭部及び殻部と、翼部７の対
向面と係合する頭部及び殻部の端部と共に、部材は、図
４に示す如く溶接部１３を形成するよう望ましくは電子
ビーム又はレーザ溶接で共に溶接される。溶接中、翼部
７の一部は焼失され、仕上溶接部１３の一部として寄与
する。
【００２５】電子ビーム又はレーザ溶接の使用は溶接領
域に隣る熱影響領域を最小化する点で重要である。頭部
３の殻部２への溶接の後、セルモジュールは圧力容器内
に密封され、電池セルに悪影響を及ぼすことなく溶接し
た領域を熱処理することは不可能である。
【００２６】溶接した容器が密封されるので、内部への
アクセスはなく、かかる溶接スパッタは容器の内部から
取除かれえない。電子ビーム又はレーザ溶接の使用は他
の溶接方法に比べてスパッタを最小化する点で重要であ
る。
【００２７】本発明の方法は、過去でなされた如く、環
状溶接リングを機械加工しなければならない必要性を除
去することによって、酸化金属−水素電池用圧力容器の
殻部に頭部を溶接するコストを実質的に低減する。まっ
すぐな長さの金属細条帯１１の機械加工は容易になされ
え、金属の固体ブロックからリングを機械加工するのは
実質的により安価である。
【００２８】本発明により、溶接リング５と、頭部３
と、殻部２間に精密な嵌合を提供するのに必要な「微調
整」は組立て場所で達成されえ、適当な嵌合を得るのに
補助機械加工は必要ではない。これは製造を早めるだけ
でなく、電池の全体コストも実質的に低減する。
【図面の簡単な説明】
【図１】殻部及び頭部と組合された溶接リングを示す酸
化金属−水素電池用圧力容器の部分的長手方向断面図で
ある。
【図２】溶接リングに形成さるべき金属細条帯の斜視図
である。
【図３】溶接リングの斜視図である。
【図４】殻部と頭部間の溶接を示す拡大部分的長手方向
断面図である。
【符号の説明】
１ 圧力容器 ２ 殻部 ３ 頭部 ４ セルモジュール ５ 溶接リング ６ 本体部分 ７ 翼部 ８，９ 環状面 １０ 先細り １１ 細条帯 １２ 溶接
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平４−269469（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) H01M 2/02 H01M 12/08 B23K 15/00 - 15/10 B23K 26/00 - 26/18

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 酸化金属−水素電池用圧力容器の円筒形
    殻部に頭部を取付ける方法であって、Ｔ形断面を有する
    金属のまっすぐな長手材を形成し、まっすぐな長手材を
    円形状に形成し、長手材の端部を衝合関係に配置し、外
    方に伸びる半径方向翼部により離間した一対の外部環状
    面を有するリングを成形するよう衝合端部を共に溶接
    し、該環状面の１つを該殻部の開放端内に位置させ、殻
    部の端部を該翼部の一側に対して、位置させ、該環状面
    の他方を頭部の開放端内に位置させ、頭部の端部を該翼
    部の対向側に対して位置させ該殻部の端部及び該頭部の
    端部を該翼部に溶接する各段階からなる方法。
  2. 【請求項２】 該殻部の開放端の内径よりやや小さい外
    径を有して該リングの第１の環状面を成形し、該第１の
    環状面を該殻部の開放端に挿入する前に殻部の開放端の
    内径に近似する外径を該第１の環状面を与えるよう半径
    方向に外方に第１の環状面を拡大させる段階を更に含む
    請求項１記載の方法。
  3. 【請求項３】 溶接の段階は電子ビーム溶接及びレーザ
    溶接からなる群から選択される請求項１記載の方法。
  4. 【請求項４】 該殻部の開放端の内径よりわずかに小さ
    い内径を有する該頭部の開放端を形成する段階を更に含
    む請求項１記載の方法。
  5. 【請求項５】 該第２の環状面を該頭部の端部内に挿入
    する前に該第２の環状面の外径に近似する内径を該頭部
    の開放端に与えるよう半径方向に外方に該頭部の開放端
    を拡張させる段階を更に含む請求項４記載の方法。
  6. 【請求項６】 酸化金属−水素電池用圧力容器の円筒形
    殻部に頭部を取付ける方法であって、略Ｔ形形状を有す
    る金属の細条帯を形成し、細条帯を円形状に形成し、細
    条帯の端部を衝合関係に配置し、半径方向に延びる翼部
    により離間した一対の外部環状面を有するリングを形成
    するよう衝合端部を共に溶接し、円筒形金属殻部の開放
    端の内径より小さい径を有する該外部環状面を形成し、
    殻部の該開放端の内径に実質的に等しい径を環状面に与
    えるよう半径方向に外方に該環状面を拡大させ、該環状
    面の１つを該殻部の開放端内に配置させ、殻部の端部を
    該翼部の一側に対して、位置させ、該環状面の他方をド
    ーム形頭部の開放端内に配置させ、該頭部の端部を該翼
    部の対向側に対して位置させ、該翼部を該殻部の端部及
    び該頭部の端部に溶接する各段階からなる方法。
  7. 【請求項７】 環状面を殻部及び頭部の各端部内に挿入
    する前に、各環状面の挿入方向に各環状面にテーパを付
    ける段階を更に含む請求項６記載の方法。
  8. 【請求項８】 該第２の環状面を該頭部の開放端内に位
    置させる前に第２の環状面の径に実質的に等しい径を該
    頭部の開放端に与えるよう該頭部の開放端を半径方向に
    外方に拡大させる段階を更に含む請求項６記載の方法。
JP02241292A 1991-02-13 1992-02-07 酸化金属−水素電池用圧力容器を成形する方法 Expired - Lifetime JP3323221B2 (ja)

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