JP3322831B2 - 燐酸塩処理用アルミニウム材及びその製造方法 - Google Patents

燐酸塩処理用アルミニウム材及びその製造方法

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JP3322831B2 JP36740597A JP36740597A JP3322831B2 JP 3322831 B2 JP3322831 B2 JP 3322831B2 JP 36740597 A JP36740597 A JP 36740597A JP 36740597 A JP36740597 A JP 36740597A JP 3322831 B2 JP3322831 B2 JP 3322831B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車のボディ
や家電製品の筐体等として塗装が施されて使用される用
途の燐酸塩処理用アルミニウム材に関するものである。
なお、本明細書で、アルミニウムとは、純アルミニウム
及びアルミニウム合金の両方を含む。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車のボディには鋼材が使用さ
れるのが通常であった。この種の自動車ボディ用鋼材と
しては、普通鋼材、高張力鋼材のほか、亜鉛メッキ鋼材
や合金化亜鉛メッキ鋼材などの表面処理鋼材が使用され
ている。これらのうち、亜鉛メッキ鋼材や合金化亜鉛メ
ッキ鋼材などの表面処理鋼材は、耐食性が優れているこ
とから、特に耐食性が要求される部位あるいは車種など
に推奨される。
【0003】ところでこのような鋼材を用いた自動車の
ボディの組立て製造ラインにおいては、ボディ用鋼材を
プレス加工等により所定の形状に成形して各ボディパー
ツとした後、各ボディパーツを組立てるとともにスポッ
ト溶接し、その後、組立てられたボディに対して脱脂処
理を施してから、鋼材と塗膜との密着性向上および耐食
性向上を目的として、化成処理の一種である燐酸塩処理
を施し、その後電着塗装および通常のスプレー塗装を行
なうのが一般的である。一般に塗装アルミニウム材は、
塗膜に傷やピンホールなどの欠陥が存在しなければ耐食
性は著しく優れているが、自動車の走行中に飛石などで
塗膜に傷が生じれば、その傷部分から素地のアルミニウ
ムの腐食が進行して塗膜がふくれ、外観不良となる。こ
の塗膜ふくれによる外観不良は、素地のアルミニウム材
料自体の耐食性のみならず、塗装下地の燐酸塩処理皮膜
の均一性、緻密性によって影響を受ける。
【0004】一方、最近では自動車の燃費向上のための
車体軽量化を主目的として、アルミニウム材を自動車の
ボディに使用することが多くなっている。この場合、自
動車のボディ全体をアルミニウム化することはいまだ稀
であり、一般には鋼材とアルミニウム材とを併用するの
が通常である。このような鋼材とアルミニウム材とを併
用して自動車ボディの組立て製造を行なうためには、前
述の鋼材のみの場合と同じラインを用いることが要望さ
れている。すなわち、成形した鋼材からなるボディパー
ツと成形したアルミニウム材からなるボディパーツを組
立てて、ボディを作成した後、成形時に発生したキズ等
の表面欠陥部を研削により手直しをしてから、そのボデ
ィ全体に対して脱脂処理を施してから燐酸塩処理を施
し、その後電着塗装やスプレー塗装が行なわれる。この
ようにすれば、鋼材とアルミニウム材とを併用する場合
でも新たに別の組立て製造ラインを新設しなくて済み、
しかも工程の連続性も保たれるから、製造コスト面で有
利となる。しかしながらこの場合はアルミニウム材に対
しても鋼材と同時に燐酸塩処理が施されることになるた
め、次のような問題が生じる。
【0005】すなわち、アルミニウム材に燐酸塩処理を
施した場合、アルミニウム材上に均一かつ緻密に燐酸塩
皮膜が生成されず、その結果、塗装後の耐食性が劣るよ
うになるという問題がある。さらに、燐酸塩処理中にア
ルミニウム材表面が溶解して、処理浴中にAlイオンが
溶出してしまい、そのため、前述のように自動車用ボデ
ィとして一体化した鋼材とアルミニウム材を同時に燐酸
塩処理する際には、アルミニウム材から溶出したAlイ
オンによって鋼材表面にアルミの不働態膜が形成され、
鋼材表面への燐酸塩処理皮膜の生成も阻害されてしま
い、その結果鋼材の部分についても充分な耐食性および
塗膜の充分な密着性が得られなくなってしまう問題もあ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】自動車車体メーカーで
は、通常上記燐酸塩処理工程の一環として通常チタン化
合物のコロイド溶液(以下、チタンコロイドと呼ぶ)を用
いて表面調整を行う。表面調整はスプレーおよび浸漬処
理で行っているが、鋼板の表面調整処理条件では、アル
ミニウム材表面には燐酸塩皮膜生成の核となるチタンコ
ロイドが充分には付着しない。このような問題点に対す
る解決策の一つとして、本願発明者等は、特願平082
89199、特願平09−091740において成形−
組立−アルカリ脱脂−燐酸塩処理と続く工程の成形前に
アルミニウム材表面に金属の無機化合物の微粒子あるい
は金属析出物の微粒子を存在させる処理(懸濁液または
水溶液を付着させ擦り付ける)をして、表面調整のチタ
ンコロイドの付着促進または微粒子自体が燐酸塩皮膜生
成の核としての作用によりアルミニウム材側の燐酸塩処
理性の向上を図り、迅速な燐酸塩処理皮膜の生成の結
果、アルミの溶出をも防止するものを出願している。し
かし、この技術では、成形加工後、研削をすると無機化
合物質あるいは金属析出物の微粒子が除去されてしま
い、その部分の燐酸塩処理性が低下してしまうことがわ
かった。
【0007】また、同じく本願発明者等は、特願平08
−312919,特願平09−113464においてア
ルカリ脱脂と燐酸塩処理の間にアルミニウム材表面に金
属の無機化合物の微粒子あるいは金属析出物の微粒子を
存在させる処理(懸濁液または水溶液を付着させ擦り付
ける)をして、表面調整のチタンコロイドの付着促進ま
たは微粒子自体が燐酸塩皮膜生成の核としての作用によ
りアルミニウム材側の燐酸塩処理性の向上を図り、迅速
な燐酸塩処理皮膜の生成の結果、アルミの溶出をも防止
するものを出願している。研削は組立とアルカリ脱脂の
間に行われるのでこの技術で研削後の研削部の燐酸塩処
理性が低下することはない。しかし、この技術では、従
来のアルカリ脱脂槽と燐酸塩処理槽との間にこの処理
(懸濁液または水溶液を付着させ擦り付ける)をする設
備の増設が必要となって、そのようなスペースを設けて
いない既存の設備が使用できなくなったり、設備投資の
コストが増えたり、成形後の複雑な車体形状の全面にわ
たって研削後のアルミ粉拭き取りとは別途の擦り付け処
理を施さなくてはならないので手間がかかる等の不具合
がある。
【0008】一方、特開平08−−099256号にお
いては、Cuを含むAl−Mg合金で研削部の燐酸亜鉛
皮膜生成量が少なくなるのを防ぐ方法が提案されてい
る。すなわち、アルミニウムより貴な金属及びそれらの
金属の酸化物のうちの1種又は2種以上の存在下で研削
する方法である。こうすることによって、酸洗処理で表
面にCuが濃化した材料の非研削部とそうでない研削部
との電気化学的な差を生じにくくして、燐酸亜鉛皮膜生
成量の不均一を防ぐというもので、具体的には銅、酸化
銅、酸化亜鉛の粉末を塗布したアルミナ研磨紙を用い
る。しかし、この技術は、非研削部と研削部との燐酸塩
皮膜生成量の不均一を防ぐものであるが、材料全体の燐
酸塩皮膜生成量や被覆率を増やすものではない。この方
法においても金属及び金属酸化物がせっかく付着しても
同時に研削しているため削ぎ落とされる割合が多く研削
部に必ずしも均一に金属及び金属酸化物が付着しないた
めアノ−ドとカソ−ドの作用が充分に働かず塗装後の表
面特性を向上させるに充分な化成皮膜を生成しない。ま
たこの技術はCuを含むAl−Mg合金が対象で、その
原理から考えるとCuを含まない材料あるいはAl−M
g合金以外のアルミニウム合金には応用できないと思わ
れる。
【0009】この発明は以上の事情を背景としてなされ
たもので、大きな設備改造なしに、多くの手間をかけず
に、特定組成の合金対象ではなく、成形時に発生する表
面欠陥を手直しするための研削をしても、アルミニウム
材表面に良好な燐酸塩皮膜を形成するための方法を提供
することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋼材に比
べアルミニウム材の燐酸塩処理性が劣る理由を、通常の
燐酸塩処理でのアルカリ脱脂後の「表面調整」に用いる燐
酸塩皮膜生成の核の働きをするといわれるチタンコロイ
ドが、鋼材に比べアルミニウム材では付着しにくいこと
によるものと考えた。そして、アルミニウム材の燐酸塩
処理性向上のためには特願平08−289199、特願
平09−091740の様に成形の前段階でチタンコロ
イドの付着を促進する物質あるいは直接燐酸塩皮膜生成
の核となる物質を強制的に付着させ、更に成形−組立−
研削の工程において研削後の少なくとも研削部にチタン
コロイドの付着を促進する物質あるいは直接燐酸塩皮膜
生成の核となる物質を強制的に付着させることにより、
または、成形の前段階でアルミニウム表面に微細な無機
化合物質付着させることをしなくても組立−研削処理の
後、アルカリ脱脂工程の前に、研削部と無研削部の全て
のアルミニウム表面にチタンコロイドの付着を促進する
物質あるいは直接燐酸塩皮膜生成の核となる物質を強制
的に付着させることにより、燐酸塩皮膜生成を向上させ
ることを見いだし本発明に至った。
【0011】具体的には、請求項1に記載の発明は、成
形−組立−研削−アルカリ脱脂−燐酸塩処理と続く工程
で処理するアルミニウム材であって、研削工程後でアル
カリ脱脂工程の前段階のアルミニウム材表面が、下記
[A]、[B]のいずれか、あるいは[A]と[B]とが混在し
た状態になっていることを特徴とする燐酸塩処理用アル
ミニウム材である。 [A]9<pH≦14のアルカリ性に難溶性を示し、か
つ、5≦pH≦9の水に難溶性を示す金属の無機化合物
の粒径0.0010〜5μmの粒子が、一部埋め込まれ
た状態で、任意の100μm2で測定して被覆面積率2
0〜80%付着している。 [B]9<pH≦14のアルカリに難溶性を示す金属の粒
径0.0010〜5μmの粒子が、一部埋め込まれた状
態で、任意の100μm2で測定して被覆面積率20〜
80%付着している。
【0012】また請求項2に記載の発明は、成形−組立
−研削−アルカリ脱脂−燐酸塩処理と続く工程の、少な
くとも研削工程とアルカリ脱脂工程との間において、ア
ルミニウム材表面に下記[C]、[D]のいずれかの処理を
行うことを特徴とする燐酸塩処理用アルミニウム材の製
造方法である。 [C]9<pH≦14のアルカリ性に難溶性を示し、か
つ、5≦pH≦9の水に難溶性を示す金属の無機化合物
を0.01〜50wt.%含有する懸濁液を付着させた
後、擦り付ける。 [D]9<pH≦14のアルカリに難溶性を示す金属の、
5≦pH≦9の水に易溶性を示す無機化合物を0.1〜
50wt.%含有する1.0≦pH≦4.5で室温〜80
℃の水溶液を3秒以上接触させた後、擦り付ける。この
ように、[C]、[D]のいずれかの処理は少なくとも研削
工程とアルカリ脱脂工程との間において行えばよいが、
それだけだと、成形後の複雑な車体形状の全面にわたっ
て擦り付け処理を施さなくてはならない。
【0013】そこで、完全性を求める場合やこの段階で
の擦り付けを部分的に行うだけで済ませたい場合には請
求項3のように、成形工程の前にも[C]、[D]のいずれ
かの処理を行えば、研削工程とアルカリ脱脂工程との間
における処理は研削した部分だけに行えばよいのでこの
不具合は解消する。また、この場合、2回とも[C]の処
理なら請求項1の[A]の状態、2回とも[D]の処理なら
請求項1の[B]の状態、いずれかが[C]でいずれかが
[D]の処理なら請求項1の[A]と[B]の混在状態にな
る。[A]と[B]の混在状態とは、9<pH≦14のアル
カリ性に難溶性を示し、かつ、5≦pH≦9の水に難溶
性を示す金属の無機化合物の粒径0.0010〜5μm
の粒子と、9<pH≦14のアルカリに難溶性を示す金
属の粒径0.0010〜5μmの粒子との合計被覆面積
率が、任意の100μm2で測定して20〜80%であ
ることをいう。
【0014】請求項4、5では、 [A]の金属の無機化
合物と、[C]の処理に用いる金属の無機化合物を酸化チ
タン、酸化ニッケル、酸化マグネシウム、酸化タングス
テン、酸化ニオブ、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化
第一銅、酸化第二銅、酸化第二鉄、酸化モリブデン、水
酸化マグネシウム、水酸化ニッケル、炭酸マグネシウ
ム、炭酸カルシウム、燐酸亜鉛、蓚酸マグネシウム、チ
タン酸バリウム、珪酸カルシウム、燐酸水素マグネシウ
ムから選ばれた1種または2種以上であることを規定し
ている。
【0015】また、請求項6では、[B]の金属粒子が、
鉄、銅、マグネシウム、マンガン、亜鉛、ニッケル、タ
ングステンから選ばれた1種または2種以上であること
を規定し、請求項7では、[D]の処理に用いる金属の無
機化合物が、硫酸第一鉄、硫酸銅、硫酸マグネシウム、
硫酸マンガン、硫酸亜鉛、硫酸ニッケル、硝酸第一鉄、
硝酸第二鉄、硝酸銅、硝酸マグネシウム、硝酸亜鉛、硝
酸ニッケル、塩化第一鉄、塩化第二鉄、塩化銅、塩化マ
グネシウム、塩化マンガン、塩化ニッケル、酢酸亜鉛、
酢酸ニッケル、燐酸マンガン、燐タングステン酸ナトリ
ウムから選ばれた1種または2種以上であることを規定
している。
【0016】
【発明の実施の形態】この用途のアルミニウム材は、通
常、アルミニウム材製造メーカーから自動車車体メーカ
ーに納入後、成形−組立−研削−アルカリ脱脂−燐酸塩
処理という工程を採る。自動車車体メーカーでは、既に
述べたように燐酸塩処理工程の一環として通常チタンコ
ロイドによる表面調整を行う。表面調整はスプレーおよ
び浸漬処理で行っているが、鋼板の表面調整処理条件で
は、アルミニウム材表面には燐酸塩皮膜生成の核となる
チタンコロイドが充分に付着しない為、粗大な燐酸塩結
晶の皮膜となると同時に燐酸塩皮膜が疎らにしか生成さ
れない。
【0017】請求項2の発明では成形前の段階で強制的
にアルミニウム材表面にチタンコロイドの付着を促進す
る物質あるいは直接燐酸塩皮膜生成の核となる物質の粒
子を付着させて擦り付けることを必須の構成としていな
いので、これを行っていない場合は、研削工程とアルカ
リ脱脂工程との間での金属の無機化合物を含有する懸濁
液の付着、その後の擦り付けは、全面に行わなくてはな
らない。ただし、この擦り付け作業は、研削時に生じた
アルミ粉の拭き取り作業と兼ねることができる。
【0018】一方、請求項3の発明では特願平08−2
89199、特願平09−091740の方法のように
成形前の段階でも強制的にアルミニウム材表面にチタン
コロイドの付着を促進する物質あるいは直接燐酸塩皮膜
生成の核となる物質の粒子を付着させる。この場合は、
研削部以外には事前に上記物質が付着しているので、研
削工程とアルカリ脱脂工程との間での金属の無機化合物
を含有する懸濁液の付着、その後の擦り付けは、最低
限、手直し、研削部だけに対して行えば良い。なお、成
形前の処理は板材の場合にはコイル状態で行えるため作
業効率は良い。
【0019】また、本発明の[C]の処理に使用し、[A]
の状態を形成する金属の無機化合物は、9<pH≦14
のアルカリに難溶性を示す必要がある。9<pH≦14
のアルカリに溶解してしまうと、その後のアルカリ脱脂
工程で溶解するため、燐酸塩皮膜生成の核となると考え
られるチタンコロイドの付着を促進する作用も、直接燐
酸塩皮膜生成の核となる作用もはたさない。
【0020】更に、本発明の[C]の処理に使用し、[A]
の状態を形成する金属の無機化合物としては、5≦pH
≦9の水に難溶性を示し、懸濁液となる物質を用いる。
それは[C]の処理は、金属の無機化合物のままで、燐酸
塩皮膜生成の核となると考えられるチタンコロイドの付
着を促進する作用、あるいは、直接燐酸塩皮膜生成の核
となる作用を果たさせるための処理だからである。金属
の無機化合物が、5≦pH≦9の水に溶解してイオン化
すると、後述する本発明の[C]の処理に使用し、[B]の
状態を形成するものになる。
【0021】このような特性を示す金属の無機化合物と
しては、酸化チタン、酸化ニッケル、酸化マグネシウ
ム、酸化タングステン、酸化ニオブ、酸化アルミニウ
ム、酸化亜鉛、酸化第一銅、酸化第二銅、酸化第二鉄、
酸化モリブデン、水酸化マグネシウム、水酸化ニッケ
ル、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、燐酸亜鉛、蓚
酸マグネシウム、チタン酸バリウム、珪酸カルシウム、
燐酸水素マグネシウム等が挙げられ、これらの中から選
ばれた1種で用いても、また2種以上を混ぜ合わせて用
いてもかまわない。
【0022】また、液に懸濁させる金属の無機化合物の
粒径分布は広い範囲にまたがっていても良いが、0.0
010〜5μmの粒子が上記作用を発現すると考えられ
るので、アルミニウム材表面に付着した金属の無機化合
物の粒子径範囲はこの範囲とする。粒径が0.0010
μm未満だと、チタンコロイドの付着促進を介しての、
あるいは直接の、燐酸塩皮膜生成の核となる働きをしな
い。粒径が5μmを超える粒子がアルミニウム材の表面
に付着した状態で存在すると、直接燐酸塩皮膜生成の核
となる働きをしないが、表面調整をすると、大きな粒子
の周りにチタンコロイドが付着し燐酸塩皮膜の生成核と
なるので燐酸塩皮膜が粒状になり、燐酸塩皮膜自体の密
着性が悪くなると共に塗膜の密着性及び塗装後の外観
(塗膜性状)を悪くする。上記と同じ理由で金属の無機
化合物の粒径は0.0050〜3μmが好ましく、0.
0100〜1μmが更に好ましい。金属の無機化合物の
粒子の被覆率は任意の100μm2で測定して20〜8
0%とする。20%未満では粒子被覆率が低くチタンコ
ロイドの付着促進の効果あるいは直接燐酸塩皮膜生成核
としての作用が少ないため、燐酸塩皮膜生成の核サイト
数が少なすぎ、燐酸塩皮膜結晶サイズの微細化及び皮膜
被覆率向上等充分な効果を発揮しない。一方、金属の無
機化合物の粒子の被覆率が80%を超えると、粒子が連
続して大きな塊になってしまい、チタンコロイドの付着
促進の働きを介しての、あるいは直接の、燐酸塩皮膜生
成の核生成のサイト数が少なくなりすぎて、燐酸塩皮膜
が疎らにしか生成しないため、燐酸塩皮膜被覆率を低下
し燐酸塩皮膜結晶サイズが大きくなるだけでなく、燐酸
塩浴中へのアルミニウムの溶出抑制の働きをしない。
【0023】金属の無機化合物の粒子をアルミニウム材
の表面に一部埋め込まれた状態で任意の100μm2
測定して被覆率20〜80%存在させる方法は下記の通
りである。まずこれら金属の無機化合物を0.01〜5
0wt.%含有する懸濁液を金属表面に付着させる。こ
れは、懸濁液をアルミニウム材にスプレイするか、アル
ミニウム材を懸濁液中に浸漬することでおこなう。懸濁
液を用いて板表面に付着させることで、均一に付着させ
ることができる。金属の無機化合物の粒子をアルミニウ
ム材の表面に懸濁液を用いず粉末のまま擦り付けると均
一に付着させることができないだけでなくアルミニウム
材表面に傷を付けてしまう。前述のように粒径0.00
10〜5μmの金属の無機化合物の粒子が上記作用を発
現すると考えられるが、液に懸濁させたり後述する擦り
付ける操作によって粒子の径は小さくなるので、液に懸
濁させる前の粒径分布は広い範囲にまたがっていても良
い。その後、完全に乾燥させない状態で擦り付けること
によって該無機化合物粒子を一部埋め込まれた状態とす
る。「一部埋め込まれた状態」とは、粒子が完全にアル
ミニウム材に埋まっている状態でも、アルミニウム材に
少しもめり込んでいない状態でもなく、粒子の一部がア
ルミニウム材にめり込んでいる状態を言う。完全に乾燥
させない状態で擦り付けることによって完全乾燥状態で
擦り付けるのにくらべ板表面に傷が付きにくくなるとと
もに均一にムラ無く付着させられる。なおこの明細書に
おいて、「擦り付ける」とは、機械的にこすって、粒子
をアルミニウム材表面に付着させる操作をいう。具体的
には、ブラシロールを用いてのブラッシング、ゴムロー
ル、スポンジ、ナイロンブラシ等を用いての軽圧下での
方法が挙げられる。本発明ではこの擦り付ける作業を、
研削時に生じたアルミ粉の拭き取り作業と兼ねることが
でき、こうすることにより余計な手数の増加を防ぐこと
ができる。
【0024】用いる懸濁液には金属の無機化合物を0.
01%〜50%の濃度で含有させる。無機化合物の濃度
が0.01%未満では粒子被覆率が低く、チタンコロイ
ドの付着促進を介しての、または直接の、燐酸塩皮膜生
成核としての作用が少ない、燐酸塩皮膜生成の核サイト
数が少なすぎ、燐酸塩浴中へのアルミニウムの溶出抑制
効果、燐酸塩皮膜結晶サイズの微細化及び皮膜被覆率向
上等充分な効果を発揮しない。濃度50%超ではコスト
高となるだけでなく粒子被覆率が高くなりすぎるととも
に粒子が連続して生成してしまい、チタンコロイドの付
着促進の働きを介しての、あるいは直接の、燐酸塩皮膜
生成の核生成サイト数が少なくなりすぎて燐酸塩皮膜結
晶サイズが大きくなり、燐酸塩皮膜が疎らにしか生成し
ないため燐酸塩皮膜被覆率を低下させるだけでなく、燐
酸塩浴中へのアルミニウムの溶出抑制の働きをしない。
そこで、0.01%〜50%の濃度とするが、同じ理由
で0.1%〜10%であることがより好ましい。
【0025】また、本発明の[B]の状態を形成する金属
の粒子は、9<pH≦14のアルカリに難溶性を示す必
要がある。このような特性を示す金属としては、鉄、
銅、マグネシウム、マンガン、亜鉛、ニッケル、タング
ステン等が挙げられ、本発明ではこれらのなかから選ば
れた1種で用いても、また2種以上を混ぜ合わせて用い
てもかまわない。
【0026】また、本発明の[B]の状態を形成するため
に[D]の処理に使用する金属の無機化合物は5≦pH≦
9の水に溶けてイオン化するものを用いる。それは[D]
の処理は、金属の析出粒子の形で、燐酸塩皮膜生成の核
となると考えられるチタンコロイドの付着を促進する作
用、あるいは、直接燐酸塩皮膜生成の核となる作用を果
たさせるための処理だからである。5≦pH≦9の水に
溶けないで無機化合物のままだと前述の本発明の[A]の
状態を形成するために[C]の処理に使用するものにな
る。
【0027】このような特性を示す金属の無機化合物と
しては、硫酸化合物、硝酸化合物、塩素化合物等が挙げ
られる。具体的には、硫酸第一鉄、硫酸銅、硫酸マグネ
シウム、硫酸マンガン、硫酸亜鉛、硫酸ニッケル、硝酸
第一、第二鉄、硝酸銅、硝酸マグネシウム、硝酸亜鉛、
硝酸ニッケル、塩化第一、第二鉄、塩化銅、塩化マグネ
シウム、塩化マンガン塩化ニッケル、酢酸亜鉛、酢酸ニ
ッケル、燐酸マンガン、燐タングステン酸ナトリウム等
が挙げられ、本発明ではこれらの中から選ばれた1種で
用いても、また2種以上を混ぜ合わせて用いてもかまわ
ない。
【0028】また、用いる金属の粒子の粒径分布は広い
範囲にまたがっていても良いが、粒径0.0010〜5
μmの粒子が上記作用を発現すると考えられるので、少
なくともアルミニウム材の表面に、金属粒子が、析出さ
せ擦り付けた後において、一部埋め込まれた状態で、粒
径0.0010〜5μmの粒子として存在する必要があ
る。粒径が0.0010μm未満だと、燐酸塩皮膜生成
の核、あるいはチタンコロイドの付着促進の働きをしな
い。粒径が5μmを超える粒子がアルミニウム材の表面
に一部埋め込まれた状態で存在すると、燐酸塩処理時に
金属が消費されず燐酸塩皮膜の下に金属が存在して、燐
酸塩皮膜の密着性を悪くすると共に塗装後の密着性及び
塗装後の耐食性を悪くする。
【0029】金属粒子の被覆率は任意の100μm2
測定して20〜80%とする。20%未満では、燐酸塩
皮膜生成の核、あるいはチタンコロイドの付着促進の働
きが少なく充分な効果を発揮しない。一方、金属粒子の
被覆率が80%を超えると、粒子が部分的に連続してし
まい、燐酸塩処理時に金属が消費されず燐酸塩皮膜の下
に金属として残存するため塗装後の密着性、耐食性を低
下させてしまう。
【0030】金属の粒子を、アルミニウム材の表面に、
一部埋め込まれた状態で任意の100μm2で測定して
被覆率20〜80%で存在させる方法は下記の通りであ
る。まず、室温以上80℃以下で3秒以上、これら金属
の無機化合物の水溶液をアルミニウム材に接触させ、金
属を析出させる。それには、水溶液をアルミニウム材に
スプレイするか、アルミニウム材を水溶液中に浸漬す
る。また、無機化合物の水溶液中に浸漬して陰極電解処
理を行っても良い。アルミニウム表面に金属を析出させ
た後、強制的に擦り付けることにより、析出金属を微細
化すると共に、金属粒子を一部埋め込まれた状態で均一
に板表面に付着させることができる。析出した金属の擦
り付けは[C]の無機化合物粒子の擦り付けと同じ方法で
行える。
【0031】本発明の工程の後は、常法にしたがって例
えば燐酸亜鉛処理等の燐酸塩処理を施せば良い。なお燐
酸塩皮膜の付着量としては1.0〜5g/m2が好まし
い。燐酸塩処理の一環としての通常の表面調整を行うの
が好ましいが、本発明では表面調整を省くこともでき
る。表面調整を行うと、行わない場合に比べ、全体に燐
酸塩皮膜の被覆率は少し向上する。特に、金属の無機化
合物の粒子径が大きい場合にはそれ自体には燐酸塩皮膜
の核生成作用がないが、表面調整を行うと大きな粒子の
表面に付着したチタンコロイドを核として燐酸塩皮膜が
生成する。しかし、大きな粒子を覆う形の皮膜なので塗
膜性状と塗膜密着性は良くならない。表面調整を行う場
合には燐酸塩処理の一環として行うので、その前の段階
で粒径0.0010〜5μmの金属の無機化合物の粒子
を被覆面積率で20〜80%付着させる。本発明の処理
方法によるアルミニウム材は、表面調整剤中のチタンコ
ロイドの付着を促進することを介して、または直接、燐
酸塩皮膜生成の核発生点が多くなるため、燐酸塩皮膜結
晶サイズが6μm以下で均一な皮膜が生成され、その後
塗装して実用に供した場合の塗膜密着性に優れる。
【0032】なおこの発明のアルミニウム材の燐酸塩処
理方法によればアルミニウム材料の成分組成は、燐酸塩
処理が施されて塗装の用途に使用されるものであれば特
に限定されず、純アルミニウムのほか、各種のアルミニ
ウム合金を用いることができる。特にこの発明で主な対
象としている自動車ボディの用途の場合、Al−Mg系
合金(JIS 5000番系合金)、Al−Mg−Si
系合金(JIS 6000番系合金)が最適である。ま
た素地のアルミニウム材自体の製造方法は特に限定され
ず、鋳造、加熱、熱間圧延、冷間圧延、焼鈍などの通常
の製造工程を経て必要な最終板厚の圧延板とすれば良
い。また、鋳造材、押出材、鍛造材等にも適用できる。
【0033】
【実施例】本発明に使用したアルミニウム合金の化学組
成を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】自動車のボディ用として良く用いられる5
000系合金と6000系合金の代表として、5182
と6101を用いた。両合金とも、Cu量は規格範囲内
で特に少ないものを用いた。これは、Cu量が多いと燐
酸塩処理性が全体に向上し、燐酸塩処理性の差がでにく
いからである。
【0036】供試材の準備は以下のように行った。
【0037】請求項3の方法のうち[C]の懸濁液を用い
た2度処理に対応する発明例1〜20:表1の組成を有
する板厚1.0mmのアルミニウム板を、室温で表2に示
す金属の無機化合物の粒子を純水に混合して懸濁させた
液に浸漬し、ナイロンブラシで表面を擦り付けた後、成
型時に傷が付いたと想定して#120の研削紙(ハイピ
ッチペ−パ−:三共理化(株)製)をディアルアクション
サンダ−((株)空研製)に取り付けて研削し、前記と同
じ表2に示す金属の無機化合物の粒子を純水に混合して
懸濁させた液に浸漬し、ナイロンブラシで上記成分組成
のアルミニウム合金表面に擦り付けた後、アルカリ脱脂
(FC−L4460:日本パ−カライジング社製 43℃
×2min pH=10.5)→水洗→表面調整(PL−
4040:日本パ−カライジング社製 室温×30se
c)→燐酸亜鉛(PB−L3020:日本パ−カライジン
グ社製 43℃×120sec)→水洗→乾燥の工程で燐
酸塩処理を行った。
【0038】請求項2の方法のうち[C]の水溶液を用い
た1度処理に対応する発明例21〜22:また、無機化
合物の粒子懸濁液への浸漬・ナイロンブラシでの擦り付
けを研削前には行わず研削後にだけ行ったものも用意し
た。
【0039】請求項3の方法のうち[D]の水溶液を用い
た2度処理に対応する発明例23〜44:表1の組成を
有する材厚1.0mmのアルミニウム板の表面に、表3に
示す金属の無機化合物の室温〜80℃の水溶液に浸漬し
一定時間接触させた後、ナイロンブラシで擦り付けた
後、成型時に傷が付いたと想定して#120の研削紙
(ハイピッチペ−パ−:三共理化(株)製)をディアルア
クションサンダ−((株)空研製)に取り付けて研削し、
前記と同じ表3に示す金属の無機化合物の室温〜80℃
の水溶液に浸漬し、ナイロンブラシで上記成分組成のア
ルミニウム合金表面に擦り付けた後、アルカリ脱脂(F
C−L4460:日本パ−カライジング社製 43℃×2
min pH=10.5)→水洗→表面調整(PL−40
40:日本パ−カライジング社製 室温×30sec)→
燐酸亜鉛(PB−L3020:日本パ−カライジング社製
43℃×120sec)→水洗→乾燥の工程で燐酸塩処
理を行った。なお、無機化合物質の水溶液のpHは、p
Hが高い場合は硫酸、硝酸、塩酸等の酸を加え、pHが
低い場合には水酸化ナトリウムを加えて1.0≦pH≦
4.5の範囲となるよう調整した。
【0040】請求項2の方法のうち[D]の懸濁液を用い
た1度処理に対応する発明例45〜46:また、無機化
合物の室温〜80℃の水溶液に浸漬・ナイロンブラシで
の擦り付けを研削前には行わず研削後にだけ行ったもの
も用意した。
【0041】請求項3の方法のうち、成形前に[C]の水
溶液を用い、研削後に[D]の懸濁液を用いた2度処理に
対応する発明例47〜48:請求項3の方法のうち、成
形前に[D]の懸濁液を用い、研削後に[C]の水溶液を用
いた2度処理に対応する発明例49〜50:また、成形
前と研削後で処理溶液を[C]と[D]の組合せで変えた発
明例も用意した。発明例47は「成形前」の処理を表3
の発明例27と同じ水溶液で行って「研削後」の処理を
表2の発明例9の条件で行ったものを、発明例48は
「成形前」の処理を表3の発明例24と同じ水溶液で行
って「研削後」の処理を表2の発明例3の条件で行った
ものである。発明例49は「成形前」の処理を表2の発
明例9と同じ懸濁液で行って「研削後」の処理を表3の
発明例27の条件で行ったものを、発明例50は「成形
前」の処理を表2の発明例3と同じ懸濁液で行って「研
削後」の処理を表2の発明例24の条件で行ったもので
ある。
【0042】請求項2の方法のうち[C]の懸濁液を用い
た2度処理に対応する比較例:なお、比較のため、 比較例1:無機化合物の粒子径を、 比較例2〜3:懸濁液の濃度、粒子被覆率を それぞれ本願の範囲から外した比較例を準備した。
【0043】請求項2の方法のうち[D]の水溶液を用い
た2度処理に対応する比較例:さらに、比較のため、 比較例4:金属の粒子被覆率、 比較例5〜6:金属粒子の粒径、粒子被覆率を本願の範
囲から外した比較例を準備した。
【0044】従来例:さらに、比較のため下記従来例も
準備した。 従来例1:懸濁液処理と金属の無機化合物粒子を強制的
に付着させた状態にする処理、あるいは水溶液処理と金
属粒子を強制的に付着させた状態にする処理を1度も行
わないもの。 従来例2〜3:特開平08−099256号の発明に相
当する#120研削紙に酸化マグネシウム、酸化タング
ステンの粉末の無機化合物質を付着させて研削したも
の。研削前の金属の無機化合物粒子を強制的に付着させ
た状態にする処理を行わないもの。 従来例4〜6:特願平08−289199号に相当する
研削前に懸濁液処理と無機化合物を付着させる処理を行
った後、#120研削し、研削後には懸濁液処理と無機
化合物を付着させる処理を行わないもの。 従来例7〜9:特願平9−113464号に相当する研
削前に水溶液処理と金属粒子を付着させる処理を行った
後、#120研削し、研削後には懸濁液処理と無機化合
物を付着させる処理を行わないもの。
【0045】無機化合物および金属粒子の粒子径及び粒
子被覆率の測定には、主にEPMAを用い、これで測定
できない0.1μm未満の粒子についてはSIMSを用
いた。
【0046】これらの方法で準備した試験片について、
研削工程とアルカリ脱脂工程の間で、まず、粒子被覆
率、燐酸塩(燐酸亜鉛)皮膜被覆率、燐酸塩(燐酸亜
鉛)皮膜結晶サイズを測定した。また、燐酸塩(燐酸亜
鉛)処理後、カチオン電着塗装(塗膜厚さ20μm)を
施した試験片について塗膜性状、塗膜密着性を調査し
た。
【0047】各測定項目の測定法と評価方法を下記に示
す。 燐酸亜鉛皮膜被覆率 皮膜被覆率が高い程電着塗装後の塗膜表面の柚子肌の発
生が無く塗膜仕上がりが良い。本願発明においては、S
EM(×300)観察で皮膜被覆率を目視判定評価し
た。 被覆率90%以上であれば塗装後の塗膜表面の性能は申し分無い。 ◎ 被覆率80〜89%であれば塗装後の塗膜表面の性能は実用上充分である。○ 被覆率60〜79%であれば塗装後の塗膜表面の性能は使用可能である。 △ 被覆率59%以下では塗装後の塗膜表面の性能は使用不可能である。 × 燐酸亜鉛皮膜結晶サイズ 皮膜結晶サイズが小さいほど皮膜被覆率が高く塗装性お
よび耐食性は良好で、皮膜結晶サイズが大きくなるに従
い被覆率が低くなり塗装性および耐食性を低下させる。
本願発明においては、SEM(×1500)観察で平均
粒径を測定した。 6μm以下 であれば申し分無い。 ◎ 7〜8μm であれば実用上充分である。 ○ 9〜12μm であれば使用可能である。 △ 13μm以上 であれば使用不可能である。 × 塗膜性状 本願発明においては、電着塗膜表面の肌荒れ(柚肌の程
度)及び粒状ブツ発生状態を目視判定した。 ◎柚子肌、ブツ発生共に無し。 ○柚子肌弱、ブツ発生は無し。 △柚子肌中、ブツ発生は無し。 ×柚子肌中、ブツ発生有り。 塗膜密着性 本願発明においては、40℃の純水中に240時間浸漬
後碁盤目テープ剥離で塗膜残存数を測定して評価した。 100(剥離無し) であれば申し分無い。 ◎ 98〜99 であれば実用上充分である。 ○ 95〜97 であれば使用可能である。 △ 94以下 であれば使用不可能である。 ×
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】
【表4】
【0051】なお、特願平08−289199号、特願
平09−091740号で、研削していない部分は良好
な結果であることがわかっているので、本実施例では主
に研削した部分を中心に観察した結果を記載する。ま
た、表2の中では、金属の無機化合物の懸濁液を付着さ
せ、その後、擦り付ける処理を「金属無機化合物付着処
理」と呼び、成形−組立−研削−アルカリ脱脂−燐酸塩
処理と続く工程の、成形工程の前に処理した場合には
「成形前」の欄に○を、研削工程とアルカリ脱脂工程の
間に処理した場合には「研削後」の欄に○を付けた。ま
た、表3の中では、金属の無機化合物の水溶液を付着さ
せ、その後、擦り付ける処理を「金属付着処理」と呼
び、成形−組立−研削−アルカリ脱脂−燐酸塩処理と続
く工程の、成形工程の前に処理した場合には「成形前」
の欄に○を、研削工程とアルカリ脱脂工程の間に処理し
た場合には「研削後」の欄に○を付けた。さらに、表4
の中では、「金属の無機化合物の懸濁液」と「金属の無
機化合物の水溶液」とをまとめて「処理液」と呼び、
「金属無機化合物付着処理」と「金属付着処理」とをま
とめて「粒子付着処理」と呼び、成形−組立−研削−ア
ルカリ脱脂−燐酸塩処理と続く工程の、成形工程の前に
処理した場合には「成形前」の欄に○を、研削工程とア
ルカリ脱脂工程の間に処理した場合には「研削後」の欄
に○を付けた。表には詳しく記載しなかったが、各々の
処理の具体的条件は表2と表3の該当する処理と同じで
ある。また、粒子の存在状況の観察は省略した。
【0052】これらの測定結果を上記処理条件と合わせ
て表2、表3、表4に示す。
【0053】発明例1〜22、発明例23〜46、発明
例47〜50のものは、燐酸亜鉛皮膜被覆率、燐酸亜鉛
皮膜結晶サイズ、電着塗膜密着性のいずれも「申し分無
い」か「実用上充分」の評価である。なお、この結果か
ら、研削前と研削後に無機化合物あるいは金属粒子の擦
り付け処理をしたものは、研削部であっても特願平08
−289199号や特願平09−091740号と同じ
傾向であることがわかる。また、無機化合物あるいは金
属粒子の擦り付け処理を研削前に行わずに研削後だけに
行った発明例21,22、発明例45,46も無機化合
物の擦り付け処理を研削前と研削後の両方行ったものと
ほとんど遜色無い。
【0054】酸化第二鉄の粒子径が20μmと大きすぎ
る比較例1では、大きな粒子表面に付着した燐酸亜鉛皮
膜なので電着塗膜の表面性状と塗膜密着性が劣ってい
る。懸濁液中の酸化ニッケルの濃度が60%と高い比較
例2では、粒子被覆率が高くなりすぎるとともに粒子が
連続して生成してしまい、チタンコロイドの付着促進の
働きを介しての、あるいは直接の、燐酸亜鉛皮膜生成の
核生成サイト数が少なくなりすぎて燐酸亜鉛皮膜結晶サ
イズが大きくなり、燐酸亜鉛皮膜が疎らにしか生成しな
いため燐酸亜鉛皮膜被覆率を低下させてしまうだけでな
く、塗膜性状も塗膜密着性も悪くなる。懸濁液中の燐酸
亜鉛の濃度が0.01%未満の比較例3では、粒子被覆
率が低くなりすぎ、チタンコロイドの付着促進の効果を
介しての、あるいは直接の、燐酸亜鉛皮膜生成核生成の
核サイト数が少なすぎ、燐酸亜鉛皮膜結晶サイズの微細
化及び燐酸亜鉛皮膜被覆率向上等充分な効果を発揮しな
い。その結果、塗膜性状も塗膜密着性も悪くなる。
【0055】硫酸銅水溶液のpHが5.0と高い比較例
4では金属粒子被覆率が低くなりすぎ、チタンコロイド
の付着促進の効果を介しての、あるいは直接の、燐酸亜
鉛皮膜生成の核サイト数が少なすぎ、燐酸亜鉛皮膜結晶
サイズの微細化及び燐酸亜鉛皮膜被覆率向上等充分な効
果を発揮しない。その結果、塗膜性状も塗膜密着性も悪
くなる。硝酸亜鉛水溶液の濃度が60%と高い比較例5
では、金属粒子の粒径が大きくなりすぎ、金属粒子の被
覆率も高くなりすぎ、塗膜密着性が悪化した。硫酸第一
鉄水溶液の濃度が0.05%と低くpHが0.8と低い
比較例6では、金属粒子の粒径が大きくなりすぎ、金属
粒子の被覆率は低くなりすぎ、チタンコロイドの付着促
進の効果を介しての、あるいは直接の、燐酸塩皮膜生成
の核サイト数が少なすぎ、燐酸塩皮膜結晶サイズの微細
化及び皮膜被覆率向上等充分な効果を発揮しない。その
結果、塗膜性状も塗膜密着性も悪くなる。
【0056】金属の無機化合物粒子あるいは金属粒子を
強制的に付着させた状態にする処理を1度も行わない従
来例1では燐酸亜鉛皮膜の被覆率が低く、燐酸亜鉛皮膜
結晶サイズが大きくなり、その結果、電着塗膜の表面性
状と電着塗膜の密着性も悪い。従来例2〜3の、特開平
08−099256号の発明に相当する、研削前の金属
の無機化合物粒子を強制的に付着させた状態にする処理
を行わないで、#120研削紙に酸化マグネシウム、酸
化タングステンの粉末の無機化合物質を付着させて研削
したものでは、粒子被覆率が低く、燐酸亜鉛皮膜被覆率
が低く燐酸亜鉛皮膜結晶サイズが大きく電着塗膜性状、
塗膜密着性も悪い。従来例4〜6の、特願平08−28
9199号に相当する、成形前に無機化合物(酸化マグ
ネシウム、酸化タングステン、燐酸亜鉛)を付着させた
のち、#120研削紙で研削し、研削後の無機化合物粒
子あるいは金属粒子を付着させる処理を行わないもので
は、研削によって無機化合物粒子が取れてしまうため、
燐酸亜鉛被覆率、燐酸亜鉛皮膜結晶サイズ、塗膜性状、
塗膜密着性共に従来例1に近い程度になってしまう。従
来例7〜9の、特願平09−091740号に相当す
る、成形前に金属粒子(鉄、マンガン、亜鉛)を付着さ
せたのち、#120研削紙で研削し、研削後の無機化合
物粒子あるいは金属粒子を付着させる処理を行わないも
のでは、研削によって金属粒子が取れてしまうため、燐
酸亜鉛被覆率、燐酸亜鉛皮膜結晶サイズ、塗膜性状、塗
膜密着性共に従来例1に近い程度になってしまう。
【0057】
【発明の効果】この発明においては、成形−組立−研削
−アルカリ脱脂−燐酸塩処理と続く工程の、少なくとも
研削工程とアルカリ脱脂工程との間において、特定の金
属の無機化合物の懸濁液あるいは水溶液を付着させた
後、擦り付けることによって、研削工程後のアルカリ脱
脂工程の前段階のアルミニウム材表面に、特定粒径の金
属の無機化合物あるいは金属の粒子を一定の被覆面積率
で強制的に付着させた状態で存在させているので、研削
部においても、この粒子が、表面調整のチタンコロイド
の付着促進作用を介して、または直接、燐酸塩皮膜生成
核となる作用によって燐酸塩処理性を向上させる。しか
も、擦り付け作業は研削時に生じるアルミ粉の拭き取り
作業で兼ねることができるため多くの手間をかけずに、
アルカリ脱脂−燐酸塩処理間で同様な処理を行うときに
必要な大きな設備改造なしに、またどんな組成のアルミ
ニウム材も対象にこの効果を発揮できる。燐酸塩処理性
の向上は、ひいては塗装性を向上させ良好な塗膜が得ら
れ、塗装後の塗膜密着性を向上させる。従って、優れた
塗装後耐食性を得ることも可能となる。
【0058】また、実施例においては示さなかったが、
燐酸塩皮膜生成の核としての作用によって燐酸塩皮膜が
迅速に形成される結果、燐酸塩浴中にアルミニウムの溶
出を押さえ燐酸塩浴の劣化を防ぐ働きをも兼ねる。した
がってこの発明の燐酸塩処理方法は、自動車ボディ等の
成形時に発生する表面欠陥を手直しするための研削をし
てから燐酸塩処理した後に塗装が施される用途に最適で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 22/00 - 22/86

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形−組立−研削−アルカリ脱脂−燐酸
    塩処理と続く工程で処理するアルミニウム材であって、
    研削工程後でアルカリ脱脂工程の前段階のアルミニウム
    材表面が、下記[A]、[B]のいずれか、あるいは[A]と
    [B]とが混在した状態になっていることを特徴とする燐
    酸塩処理用アルミニウム材。 [A]9<pH≦14のアルカリ性に難溶性を示し、か
    つ、5≦pH≦9の水に難溶性を示す金属の無機化合物
    の粒径0.0010〜5μmの粒子が、一部埋め込まれ
    た状態で、任意の100μm2で測定して被覆面積率2
    0〜80%付着している。 [B]9<pH≦14のアルカリに難溶性を示す金属の粒
    径0.0010〜5μmの粒子が、一部埋め込まれた状
    態で、任意の100μm2で測定して被覆面積率20〜
    80%付着している。
  2. 【請求項2】 成形−組立−研削−アルカリ脱脂−燐酸
    塩処理と続く工程の、少なくとも研削工程とアルカリ脱
    脂工程との間において、アルミニウム材表面に下記
    [C]、[D]のいずれかの処理を行うことを特徴とする燐
    酸塩処理用アルミニウム材の製造方法。 [C]9<pH≦14のアルカリ性に難溶性を示し、か
    つ、5≦pH≦9の水に難溶性を示す金属の無機化合物
    を0.01〜50wt.%含有する懸濁液を付着させた
    後、擦り付ける。 [D]9<pH≦14のアルカリに難溶性を示す金属の、
    5≦pH≦9の水に易溶性を示す無機化合物を0.1〜
    50wt.%含有する1.0≦pH≦4.5で室温〜80
    ℃の水溶液を3秒以上接触させた後、擦り付ける。
  3. 【請求項3】 成形−組立−研削−アルカリ脱脂−燐酸
    塩処理と続く工程の、成形工程の前、及び、研削工程と
    アルカリ脱脂工程との間において、それぞれ、アルミニ
    ウム材表面に下記[C]、[D]のいずれかの処理を行うこ
    とを特徴とする燐酸塩処理用アルミニウム材の製造方
    法。 [C]9<pH≦14のアルカリ性に難溶性を示し、か
    つ、5≦pH≦9の水に難溶性を示す金属の無機化合物
    を0.01〜50wt.%含有する懸濁液を付着させた
    後、擦り付ける。 [D]9<pH≦14のアルカリに難溶性を示す金属の、
    5≦pH≦9の水に易溶性を示す無機化合物を0.1〜
    50wt.%含有する1.0≦pH≦4.5で室温〜80
    ℃の水溶液を3秒以上接触させた後、擦り付ける。
  4. 【請求項4】 [A]の金属の無機化合物が、酸化チタ
    ン、酸化ニッケル、酸化マグネシウム、酸化タングステ
    ン、酸化ニオブ、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化第
    一銅、酸化第二銅、酸化第二鉄、酸化モリブデン、水酸
    化マグネシウム、水酸化ニッケル、炭酸マグネシウム、
    炭酸カルシウム、燐酸亜鉛、蓚酸マグネシウム、チタン
    酸バリウム、珪酸カルシウム、燐酸水素マグネシウムか
    ら選ばれた1種または2種以上であることを特徴とする
    請求項1の燐酸塩処理用アルミニウム材。
  5. 【請求項5】 [C]の処理に用いる金属の無機化合物
    が、酸化チタン、酸化ニッケル、酸化マグネシウム、酸
    化タングステン、酸化ニオブ、酸化アルミニウム、酸化
    亜鉛、酸化第一銅、酸化第二銅、酸化第二鉄、酸化モリ
    ブデン、水酸化マグネシウム、水酸化ニッケル、炭酸マ
    グネシウム、炭酸カルシウム、燐酸亜鉛、蓚酸マグネシ
    ウム、チタン酸バリウム、珪酸カルシウム、燐酸水素マ
    グネシウムから選ばれた1種または2種以上であること
    を特徴とする請求項2または3の燐酸塩処理用アルミニ
    ウム材の製造方法。
  6. 【請求項6】 [B]の金属粒子が、鉄、銅、マグネシウ
    ム、マンガン、亜鉛、ニッケル、タングステンから選ば
    れた1種または2種以上であることを特徴とする請求項
    1の燐酸塩処理用アルミニウム材。
  7. 【請求項7】 [D]の処理に用いる金属の無機化合物
    が、硫酸第一鉄、硫酸銅、硫酸マグネシウム、硫酸マン
    ガン、硫酸亜鉛、硫酸ニッケル、硝酸第一鉄、硝酸第二
    鉄、硝酸銅、硝酸マグネシウム、硝酸亜鉛、硝酸ニッケ
    ル、塩化第一鉄、塩化第二鉄、塩化銅、塩化マグネシウ
    ム、塩化マンガン、塩化ニッケル、酢酸亜鉛、酢酸ニッ
    ケル、燐酸マンガン、燐タングステン酸ナトリウムから
    選ばれた1種または2種以上であることを特徴とする請
    求項2または3の燐酸塩処理用アルミニウム材の製造方
    法。
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JP4829412B2 (ja) * 2001-02-23 2011-12-07 株式会社神戸製鋼所 耐糸錆性に優れたアルミニウム合金材
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