JP3278475B2 - 3価クロム化合物ゾル組成物、およびその製造方法 - Google Patents

3価クロム化合物ゾル組成物、およびその製造方法

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JP3278475B2
JP3278475B2 JP30693592A JP30693592A JP3278475B2 JP 3278475 B2 JP3278475 B2 JP 3278475B2 JP 30693592 A JP30693592 A JP 30693592A JP 30693592 A JP30693592 A JP 30693592A JP 3278475 B2 JP3278475 B2 JP 3278475B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、3価クロム化合物
ゾル組成物、前記3価クロム化合物ゾル組成物の製造方
法、および前記ゾル組成物による金属材料の表面処理方
法に関するものである。更に詳しく述べるならば、本発
明の新規な3価クロム化合物ゾル組成物は、主に、金
属、特に鋼板、亜鉛系めっき鋼板(亜鉛めっき鋼板、亜
鉛・鉄合金めっき鋼板、亜鉛・ニッケル合金めっき鋼板
等)、アルミニウム系めっき鋼板(アルミニウムめっき
鋼板、アルミニウム・亜鉛合金めっき鋼板等)、および
アルミニウム系板材(アルミニウムおよびアルミニウム
合金板材)などの表面に塗布し、乾燥固化することによ
り優れた裸耐食性、および塗装性(塗料密着性、塗装後
耐食性、塗装後端面防錆性)を有し、かつ焼付け乾燥条
件による影響を受け難い安定したクロム溶出自己補修性
とを有する皮膜を形成するのに有用なものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、亜鉛系めっき鋼板に、裸耐食
性と塗装性とを付与するために、例えばりん酸亜鉛を主
体とするりん酸塩処理液により化成処理を施して、該鋼
板表面にりん酸塩皮膜を形成し、これを水洗、乾燥する
方法、あるいは耐食性を向上させるために、前記乾燥前
にクロメート水溶液で後処理を施した後に乾燥する方法
などの表面処理法が適用されている。また、アルミニウ
ムまたはアルミニウム合金板には、例えばクロム酸を主
体とした水溶液による化成処理を施した後、これを水
洗、乾燥してクロメート皮膜を形成させる表面処理法が
適用されている。
【0003】近年、工程を簡略化し生産性を向上させる
ことを目的として、6価クロムイオンと3価クロムイオ
ンとの混合物を主体とした水溶液を金属材料表面に塗布
し、水洗することなく乾燥することにより皮膜を完成さ
せる塗布型クロメート処理が広く採用されつつある。し
かし塗布型クロメート処理法は、通常それにより形成さ
れる皮膜の水分に対するクロム溶出性が乾燥条件に影響
されること、および塗布型クロメート膜の上に形成され
た塗膜の密着性(以下単に密着性と記す)が不十分であ
ること等の問題点を有している。これらの問題を解決す
るために種々改良された塗布型クロメート処理液が提案
されているが、これらの従来技術のもつ得失について下
記に説明する。
【0004】特公平3−68950号公報には、亜鉛系
めっき鋼板の表面に無水クロム酸、フッ素イオンまたは
フッ素錯イオン、珪酸化合物、およびシランカップリン
グ剤を配合した処理液を塗布し乾燥することによりクロ
メート皮膜を形成し、塗装下地を形成する方法が開示さ
れている、この方法により形成される皮膜は、比較的平
滑でありかつ均一性に優れているため耐食性は良好であ
るが、皮膜が平滑なために物理的投錨効果が得られず、
従って塗膜密着性能は不十分であると云う欠点と、処理
液中に含まれるシランカップリング剤が一般的に無水ク
ロム酸を還元する作用を有するので処理液の安定性が低
く、塗布作業性が不十分と云う欠点とを有している。
【0005】また、特開昭60−218483号公報に
は、6価クロム化合物、シリカ、けい酸塩化合物および
りん酸塩からなる水性組成物を、塗布、乾燥することに
よりクロメート皮膜を形成し、耐食性向上効果とクロメ
ート皮膜中に含有するシリカによる投錨効果を得ようと
する方法が開示されている。しかしながら、この方法に
より形成される皮膜は、耐食性に優れているが、しかし
塗膜密着性向上に有効な投錨効果、即ちシリカへの塗膜
の投錨効果が不十分である。
【0006】近年プレコートメタルと称される塗装鋼板
の塗装下地として従来より使用されているリン酸亜鉛皮
膜に代えて上記の塗布型クロメートを使用して製造工程
の簡略化、作業管理の簡便化等をはかる場合が増加しつ
つあるが、塗布型クロメートに共通する問題点として、
クロメート皮膜が加熱されると、その加熱温度に応じて
クロム溶出量が変化することが知られている。一般にプ
レコートメタル製造時に塗装される塗料の加熱硬化処理
は120℃を超える温度で行われており、このため、下
地に使用されている塗布型クロメートも、当然、この温
度に近い温度に曝される。このような温度環境下に塗布
型クロメート皮膜が曝されると、クロメート皮膜からの
クロム溶出が無くなるか、またはごく僅かになる。その
ため表面のスクラッチ等による皮膜の損傷個所を可溶性
のクロムイオンが補修し耐食性を新たに付与すると云う
クロメート皮膜が保有している特性、所謂、自己補修性
能を発揮し難くなるか、発揮してもその効果は大きく減
少してしまうといった問題が生じてくる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術に
よる塗布型クロメートの有する上記のような欠点を解消
し、主に、金属、特に鋼板、亜鉛系めっき鋼板、アルミ
ニウム系めっき鋼板、およびアルミニウム系板材などの
表面に、優れた裸耐食性、および塗装性能(塗膜密着
性、塗装後耐食性、塗装後端面防錆性)を付与するに好
適な、調節されたクロム溶出量を有する3価クロム化合
物組成物、この3価クロム化合物ゾル組成物の製造方
法、並びに上記三価クロム化合物ゾル組成物による金属
材料の表面処理方法を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】従来技術の持つ以上のよ
うな数々の課題を解決するため、本発明者らは鋭意検討
を重ねた結果、分散安定剤の存在下にコロイド粒子とし
て水中に分散している3価クロム化合物ゾルを含む組成
物が上記課題を解決することを見出し、本発明を完成し
た。
【0009】
【0010】本発明の3価クロム化合物ゾル組成物は3
価クロムイオン、6価クロムイオン、および分散安定剤
を含有し、3未満のpHを有する酸性クロム化合物水溶液
中に、少なくとも1種の塩基性化合物を存在させること
により得られる3価クロム化合物ゾルを含み、かつ3〜
10のpHを有することを特徴とするものである。本発明
の3価クロム化合物ゾル組成物において、前記塩基性化
合物が、アンモニア、アンモニア水、重炭酸アンモニウ
ム、炭酸アンモニウムから選ばれることが好ましい。本
発明の3価クロム化合物ゾル組成物において、前記分散
安定剤が、リン酸、無水クロム酸、フッ酸、硼フッ化水
素酸、硅フッ化水素酸、チタンフッ化水素酸、ジルコン
フッ化水素酸、ギ酸、酢酸、アクリル酸、ポリアクリル
酸、マレイン酸、ポリマレイン酸、クエン酸、酒石酸、
リンゴ酸、および芳香族カルボン酸から選ばれた少なく
とも1種からなることが好ましい。本発明の3価クロム
化合物ゾル組成物において、亜鉛、鉄、ニッケル、コバ
ルト、マンガン、タングステン、モリブデン、アルミニ
ウム、チタン、ジルコン、およびバリウムから選ばれた
少なくとも1種の金属イオンが更に含まれていてもよ
い。本発明の3価クロム化合物ゾル組成物において、シ
リカゾル、アルミナゾル、チタニアゾル、ジルコニアゾ
ル、酸化アンチモンゾル、酸化スズゾル、および酸化鉄
ゾルから選ばれた少なくとも1種の酸化物ゾルが更に含
まれていてもよい。本発明の3価クロム化合物ゾル組成
物において、前記塩基性化合物が、前記酸性クロム化合
物水溶液中における塩基性化合物前駆物質の加水分解に
より形成されるものであることが好ましい。本発明の3
価クロム化合物ゾル組成物において、前記塩基性化合物
前駆物質が尿素であることが好ましい。
【0011】本発明の3価クロム化合物ゾル組成物の製
造方法は、3価クロムイオン、6価クロムイオン、およ
び分散安定剤を含有し、かつ3未満のpHを有する酸性ク
ロム化合物水溶液を調製し、次にこの酸性クロム化合物
水溶液と、塩基性化合物とから、3〜10のpHにおいて
コロイド粒子として水中に分散している3価クロム化合
物のゾルを形成させることを特徴とするものである。本
発明の金属材料の表面処理方法は、本発明の前記3価ク
ロム化合物ゾル組成物を金属材料の表面に塗布する工程
と、この塗布層を乾燥固化する工程とを含むことを特徴
とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の3価クロム化合物ゾル組
成物を、金属材料、例えば亜鉛系めっき鋼板、又はアル
ミニウム系板材などの表面に塗布、乾燥することによ
り、続く工程の加熱の有無、加熱温度の高低および時間
の長短に関わらず、優れた裸耐食性および塗装性能(塗
膜密着性、塗装後耐食性、塗装後端面防錆性)を有する
皮膜を形成することができ、この皮膜は、焼付き乾燥条
件に影響を受け難く、安定した耐クロム溶出性を示すも
のである。
【0013】
【0014】また、本発明の3価クロム化合物ゾル組成
物に含まれる分散安定剤は、リン酸、無水クロム酸、フ
ッ酸、硼フッ化水素酸、硅フッ化水素酸、チタンフッ化
水素酸、およびジルコンフッ化水素酸などの無機酸群並
びに、ギ酸、酢酸、アクリル酸、ポリアクリル酸、マレ
イン酸、ポリマレイン酸、クエン酸、酒石酸、およびリ
ンゴ酸などの有機酸群から選ばれた少なくとも1種から
なるものである。
【0015】
【0016】本発明の3価クロム化合物ゾル組成物を得
るために、酸性クロム化合物水溶液が用いられる。この
酸性クロム化合物水溶液は3価クロムイオンと、6価ク
ロムイオンと、前記無機酸群および有機酸群から選ばれ
た少なくとも1種以上からなる分散安定剤を含む。酸性
クロム化合物水溶液に含まれる3価クロムイオンと6価
クロムイオンの重量比は特に限定するものではないが、
特に6価クロムイオン/3価クロムイオンの重量比が3
/2〜1/9であることが好ましい。6価クロムイオン
/3価クロムイオンの重量比が3/2を超えると、後に
形成されるゾル状クロム化合物の量が不足し易く、塗布
乾燥後に形成するクロメート皮膜中の3価クロムの含有
率が減少し易いため、クロム溶出量が増加する傾向を示
し、このため、耐食性の低下に影響を及ぼし易くなる。
一方、6価クロムイオン/3価クロムイオンの重量比が
1/9未満では、可溶性6価クロムイオンの量が不足し
易く、インヒビター効果に基づく自己補修性による防食
機能が充分に発揮されなくなり易い。
【0017】本発明の3価クロム化合物のゾルは、3価
クロム化合物のコロイド粒子を水中に安定に分散させる
ための安定剤として、前述のようにリン酸、無水クロム
酸、フッ酸、硼フッ化水素酸、硅フッ化水素酸、チタン
フッ化水素酸、ジルコンフッ化水素酸からなる無機酸
群、ギ酸、酢酸、アクリル酸、ポリアクリル酸、マレイ
ン酸、ポリマレイン酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸か
らなる有機酸群から選ばれる1種または2種以上を用い
る。 硝酸、硫酸、塩酸等を分散安定剤として使用する
ことも可能であるが、これらを含有する3価クロム化合
物のゾルを、本発明の組成物に使用し塗布型クロメート
液として金属材料の表面に塗布し、皮膜を形成した場
合、皮膜中に残留する硝酸、硫酸、塩酸等が、それに相
当する塩を形成する。このような金属材料表面を下地と
してその上に塗装を施した場合、塗膜の耐水二次密着
性、塗装後の耐食性が劣化し易い。
【0018】また、本発明において分散安定剤として用
いられる前記無機酸群および有機酸群のうち、特に好ま
しくはリン酸が使用される。りん酸の添加量には、特に
限定はないが、りん酸イオン/3価クロムイオンの重量
比を1/10〜6/1とすることが好ましい。りん酸イ
オン/3価クロムイオンの重量比が1/10未満になる
と、目的とする3価クロム化合物のゾルの形成が不良と
なる傾向を示し、また、それが6/1を越えると、3価
クロム化合物のゾルを形成するのに要する塩基性化合物
の添加必要量が必然的に増加し、製造コストが上昇する
ため経済的に不利になる。
【0019】さらに、塗膜密着性、耐食性向上の補助手
段として、通常知られている他の酸化物系ゾルを、水中
に安定に分散している3価クロム化合物と併用すること
も可能であり、また前記酸性クロム化合物水溶液に塩基
性化合物の添加前に添加しておいてもよい。また3価ク
ロム化合物のゾルが形成された後に組成物中に添加して
もよい。使用可能な他の酸化物系ゾルの例を具体的にあ
げると、シリカゾル、、フュームドシリカ、アルミナゾ
ル、チタニアゾル、ジルコニアゾル、酸化アンチモンゾ
ル、酸化スズゾル、酸化鉄ゾルなどがある。特に好まし
いは酸化物ゾルとしてはシリカゾルおよびフュームドシ
リカがあげられる。
【0020】本発明に用いられる3価クロム化合物ゾル
組成物は、さらにクロム以外の金属イオン(以下異種金
属イオンと記す)として、亜鉛、鉄、ニッケル、コバル
ト、マンガン、タングステン、モリブデン、アルミニウ
ム、ケイ素、チタン、ジルコニウム、バリウムから選ば
れる1種ないし2種以上の金属イオンを含有していても
よい。このようにすると異種金属イオンは、6価クロム
イオンとともに難溶性のクロム酸塩を形成し、得られる
皮膜の耐食性を向上させることができる。
【0021】また、本発明に用いられる酸性クロム化合
物水溶液は、さらに異種金属イオンとして、亜鉛、鉄、
ニッケル、コバルト、マンガン、タングステン、モリブ
デン、アルミニウム、ケイ素、チタン、ジルコニウム、
バリウムから選ばれた1種ないし2種以上を含有してい
てもよい。このようにすると3価クロム化合物のゾル
と、金属塩化合物との複合ゾル化合物を含有する塗布型
クロメート液を得ることができる。酸性クロメート水溶
液に含まれる異種金属イオンは、共存するクロムイオン
と共沈し、その一部はクロム酸と異種金属イオンとの塩
となり、形成する3価クロム化合物のゾルを更に微細化
する。
【0022】本発明における3価クロム化合物ゾル組成
物の重要な点をあげると、水中に安定に分散している3
価クロム化合物のゾルを含むこと、分散安定剤として上
記の特定無機酸群、有機酸群から選ばれる1種以上を含
有すること、および3〜10のpHを有することにある。
このような3価クロム化合物ゾル組成物を得るために、
酸性クロム化合物水溶液に塩基性化合物を添加しゾル状
クロム化合物を形成するが、特に好ましい方法として、
酸性クロム化合物水溶液に塩基性化合物を添加し、或は
塩基性化合物前駆物質から加水分解反応により同一反応
系内で塩基性化合物を形成させ、この酸性クロム水溶液
のpHを均一に3.0〜10.0に上昇させる。ここで使
用できる塩基性化合物前駆物質としては、特に尿素の使
用が好ましい。
【0023】このように加水分解により同一反応系内で
塩基性化合物を形成する塩基性化合物前駆物質を使用す
ることによる効果を説明する。通常、少なくとも3価ク
ロムイオンを含有するクロメート水溶液に水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、アンモニア水溶液等の塩基性物
質を加えることにより3価クロム化合物を主体とした水
難溶性物質が水溶液中で沈澱析出してくることは広く知
られるところである。このような塩基性物質の添加によ
る水難溶性物質の形成方法では、局部的なpHの上昇が避
けられないし、或いは、それを急激な攪拌により避け得
たとしても、その均一性は不十分なものとなるため、析
出する水難溶性物質が凝集して粗大粒子を形成し、更
に、粗大化した水難溶性物質は一層沈澱しやすくなる。
従って、このような分散液は塗布型クロメート液として
の用途には到底使用し得ない。
【0024】本発明者らは、前述のような粗大粒子の発
生を避ける方法として、塩基性化合物を、その前駆物質
の加水分解により同一反応系内で形成させることによ
り、少なくとも3価クロムイオンを含有する酸性クロム
化合物水溶液全体のpHを均一に上昇させ、pH=3.0〜
10.0に調整し得ることを見出したのである。また本
発明により3価クロム化合物を主体とする微細なコロイ
ド粒子をゾル状態で形成した後、これに塩基性化合物を
添加しても上記と同様の効果が得られることが本発明に
おいて見いだされている。ここで塩基性化合物前駆物質
の添加量は、その加水分解により形成される塩基性化合
物の当量から計算により定めることができるが、実用上
は厳密な当量関係の設定を必要とはしない。また、3価
クロム化合物ゾルの形成速度を早めるために、必要に応
じて塩基性化合物前駆物質の添加前、または後に反応混
合物を100℃以下の温度に加温してもよい。このよう
に形成された本発明の3価クロム化合物のゾル、又はそ
れを含む組成物は、きわめて安定であって、例えば室温
において1週間以上の長期間にわたり放置しても均一な
ゾル状(コロイド状)を保持することができる。3価ク
ロム化合物のコロイド粒子は0.005〜1.0μmの
平均粒径を有するものである。
【0025】本発明によるゾル状クロム化合物組成物に
含まれる3価クロム化合物ゾルの含有量は、特定するも
のではないが、特に3価クロムに換算して1〜50g/
リットルとすることが好ましい。3価クロムに換算して
1g/リットル未満では、塗布により形成されたクロメ
ート皮膜中に含まれる3価クロム化合物ゾルの量が過少
となり、得られる組成物の塗料密着性、塗装後耐食性、
塗装性能が低下する傾向を示し、またそれが50g/リ
ットルをこえると、得られる組成物の性能が飽和に達し
経済的にコスト高となる。
【0026】本発明における3価クロム化合物ゾル、又
はその組成物は、ロールコート法、浸漬またはシャワー
後ロール絞り法、スプレー法等の方法により各種金属材
料、特に亜鉛系めっき鋼板、又はアルミニウム系板材な
どの表面に塗布され、次いでこれを乾燥することにより
クロメート皮膜を形成することができる。このクロメー
ト皮膜により、それに後続する工程で塗料を塗布・加熱
硬化してプレコートメタルを形成する場合にも、所期の
クロム溶出量が大きく変化せず、したがって、6価クロ
ムイオンの溶出による自己補修性を損なわず、塗装後の
板材の切断、加工時の損傷により皮膜欠陥部の耐食性に
も優れている。
【0027】
【実施例】下記実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明の範囲はこれらの実施例により特に限定され
る物ではない。実施例1 無水クロム酸を含有する水溶液から、部分還元法によ
り、3価クロムイオン(Cr3+)を14.4g/リット
ル、6価クロムイオン(Cr6+)を33.6g/リット
ル含有し、pHが約1.5の酸性クロメート水溶液(25
0ml)を調製した。次にこれをビーカーに入れ、尿素
(24g)を添加した。この水溶液を攪拌しながら80
℃に加熱し4時間保持した。この段階で溶液のpHは約
1.5から約3.5に上昇し、これにより、3価クロム
化合物のゾルが形成された。この反応混合物を冷却後、
水で希釈して液量を1リットルとした。この溶液中に含
まれるコロイドの平均粒子径を測定したところ0.05
μmであった。この処理液は室温で1週間放置しても均
一なコロイド液外観を示した。
【0028】実施例2 実施例1と同様の方法により、3価クロムイオン10g
/リットルと、6価クロムイオン10g/リットルと、
りん酸イオン(PO4 3- )10g/リットルとを含有
し、pHが約1.5の酸性クロメート水溶液(500m
l)を調製し、これをビーカーに入れ、これに尿素(9
g)を添加した。この水溶液を攪拌しながら80℃に加
熱し4時間保持した。この段階で溶液のpHは約1.5か
ら約6.0に上昇し、これにより、3価クロム化合物の
ゾルが形成された。この反応混合物を室温に冷却後、水
で希釈して液量を1リットルとした。この溶液中に含ま
れるコロイドの平均粒子径を測定したところ0.03μ
mであった。この処理液を室温で1週間放置しても均一
なコロイド液外観を示していた。
【0029】実施例3 実施例1と同様の方法により、3価クロムイオン8g/
リットルと、6価クロムイオン8g/リットルと、金属
イオンとして亜鉛イオン0.4g/リットルと、りん酸
イオン(PO4 3- )10g/リットルとを含有し、pHが
約1.5の酸性クロメート水溶液(500ml)を調製
し、これをビーカーに入れ、これに尿素(9g)を添加
した。この水溶液を攪拌しながら80℃に加熱し4時間
保持した。この段階で溶液のpHは約1.5から約6.5
に上昇し、これにより、3価クロム化合物のゾルが形成
された。この反応混合液を冷却後、水で希釈して液量を
1リットルとした。この溶液中に含まれるコロイドの平
均粒子径を測定したところ0.04μmであった。この
処理液は、室温で1週間放置した後でも均一なコロイド
液外観を保持していた。
【0030】実施例4 実施例1と同様の方法により、3価クロムイオン3.6
g/リットルと、6価クロムイオン8.4g/リットル
とを含有し、pHが約1.4の酸性クロメート水溶液(5
00ml)を調製し、これをビーカーに入れ、これに酸
化物ゾルとしてシリカゾル(15g)を分散した後、更
に尿素(9g)を添加した。この水溶液を攪拌しながら
70℃に加熱し6時間保持した。この段階で溶液のpHは
約1.4から約3.5に上昇し、これにより、3価クロ
ム化合物のゾルが形成された。反応混合液を冷却後、水
で希釈して液量を1リットルとした。この溶液中に含ま
れるコロイドの平均粒子径を測定したところ0.05μ
mであった。この処理液は室温で1週間放置しても均一
なコロイド液外観を保持した。
【0031】実施例5 実施例1と同様の方法により、3価クロムイオン4.2
g/リットルと、6価クロムイオン9.8g/リットル
と、金属イオンとしてバリウムイオン2.1g/リット
ルと、りん酸イオン(PO4 3- )7g/リットルとを含
有し、pHが約1.5の酸性クロメート水溶液(500m
l)を調製した。これをビーカーに入れ、尿素(16
g)を添加した。この水溶液を攪拌しながら90℃に加
熱し3時間保持した。この段階で溶液のpHは約1.5か
ら約9.0に上昇し、これにより、3価クロム化合物の
ゾルが形成された。この反応混合液を冷却後、水で希釈
して液量を1リットルとした。この溶液中に含まれるコ
ロイドの平均粒子径を測定したところ0.04μmであ
った。更に、この水溶液にシリカゾル(10g)を分散
した。この処理液は室温で1週間放置しても均一な液外
観を保持した。
【0032】実施例6 実施例1と同様の方法により、3価クロムイオン8g/
リットルと、6価クロムイオン8g/リットルと、金属
イオンとして亜鉛イオン0.4g/リットルと、りん酸
イオン(PO4 3- )10g/リットルとを含有し、pHが
約1.5の酸性クロメート水溶液(500ml)を調製
し、これをビーカーに入れ、これに尿素(9g)を添加
した。この水溶液を攪拌しながら80℃に加熱し4時間
保持した。この段階で溶液のpHは約1.5から約6.5
に上昇し、これにより、3価クロム化合物のゾルが形成
された。冷却後、さらにこの反応混合液にアンモニア水
を添加してpHを9.0に調整し、さらに水で希釈し液量
を1リットルとした。この溶液中に含まれるコロイドの
平均粒子径を測定したところ0.05μmであった。こ
の処理液は室温で1週間放置しても均一な液外観を保持
した。
【0033】実施例7 りん酸イオン(PO4 3- )10g/リットルを含有する
水溶液(500ml)に炭酸クロムを溶解し、1gの3
価クロムイオンを含み、pHが約1.5の酸性クロム化合
物水溶液を調製し、これをビーカーに入れ、尿素(9
g)を添加した。この水溶液を攪拌しながら80℃に加
熱し4時間保持した。この段階で溶液のpHは約1.5か
ら約6.5に上昇した。これにより、3価クロム化合物
のゾルが形成された。冷却後、この反応混合液をさらに
水で希釈して液量を1リットルとした。この溶液中に含
まれるコロイドの平均粒子径を測定したところ0.03
μmであった。この処理液は室温で1週間放置しても均
一な液外観を保持していた。
【0034】比較例1 実施例1と同様の方法により、3価クロムイオン(Cr
3+)3g/リットルと、6価クロムイオン(Cr6+)7
g/リットルとを含有するクロメート水溶液を調製し
た。この処理液のpHは約1.5であり、室温で1週間放
置しても均一な液外観を保持した。
【0035】比較例2 実施例1と同様の方法により、3価クロムイオン6g/
リットルと、6価クロムイオン14g/リットルとを含
有する水溶液(500ml)を調製し、これをビーカー
に入れ、これに酸化物ゾルとしてシリカゾル(10g)
を分散し、これを水で希釈して液量を1リットルとして
クロメート水溶液を調製した。この処理液はpHは約1.
4であり、これを室温で1週間放置しても均一な液外観
を保持していた。
【0036】比較例3 実施例1と同様の方法により、3価クロムイオン5g/
リットルと、6価クロムイオン5g/リットルと、りん
酸イオン5g/リットルとを含有し、pHが約1.5の酸
性クロメート水溶液(900ml)を調製し、これをビ
ーカーに入れ、攪拌しながらこれにアンモニア水(アン
モニア濃度28重量%、18g)を添加した。この段階
で溶液のpHは約1.5から約6.0に上昇した、さらに
反応混合液を水で希釈し液量を1リットルとしてクロメ
ート水溶液を調製した。この処理液は室温で1日放置後
に沈澱物が発生していた。
【0037】実施例4および比較例2に記載のシリカゾ
ルは、日本アエロジル(株)製、商標:アエロジル#2
00であった。
【0038】応用例1〜28、および比較応用例1〜12 (I)試験板作製 応用例1〜28および比較応用例1〜12の各々におい
て、表1に記載の供試板を予め日本パーカライジング
(株)製のアルカリ脱脂剤(商標:FC−4336、濃
度=20g/リットル、脱脂剤温度=60℃、脱脂時間
=10秒、脱脂方法=スプレー)で脱脂し、水洗し、水
切りしたのち、前記、実施例1ないし5、比較例1ない
し3で調製した各クロム含有組成物液をロールコーター
を用いて、ウェット塗布量5ml/m2 で塗布し、これ
を100℃(到達板温)で5秒間乾燥した。供試板処理
条件を表1に記す。
【0039】(II)性能試験法 (イ)裸耐食性試験 前記の条件で作製した各種処理鋼板を用い、JIS−Z
−2731による塩水噴霧試験を、各々の素材に対し、
電気亜鉛めっき鋼板については200時間、合金化溶融
亜鉛めっき鋼板については120時間、5%アルミ・亜
鉛めっき鋼板については300時間、アルミニウムめっ
き鋼板については400時間施し、腐食発生面積を目視
にて判定した。 判定基準:優 5…錆発生面積5%未満 ↑ 4…錆発生面積5%以上、10%未満 3…錆発生面積10%以上、15%未満 ↓ 2…錆発生面積15%以上、25%未満 劣 1…錆発生面積25%以上
【0040】(ロ)塗装性能試験 表1に記した条件で作製した各種処理鋼板に、大日本塗
料(株)製のメラミン・アルキッド塗料(商標:デリコ
ン#700)を塗膜厚さが25μmとなるようにバーコ
ートし、140℃で30分焼付け乾燥を行い塗装板を作
製した。上記のように作製した塗装板をもちい下記の条
件にて塗装性能試験を実施した。性能試験の結果を表2
に示す。
【0041】(1)一次密着性試験: 〈ゴバン目試験〉カッターナイフで塗膜面に1mm角で1
00個のゴバン目状の切込みを入れ、セロテープ剥離を
行った後の塗膜の残存ゴバン目個数で評価した。
【0042】〈デュポン衝撃試験〉撃針形状1/2イン
チφ、荷重500g、距離50cmの条件でデュポン衝撃
を行った後、セロテープ剥離を行い塗膜の残存状態を目
視にて判定した。
【0043】〈ゴバン目エリクセン試験〉カッターナイ
フで塗膜面に1mm角で100個のゴバン目状の切込みを
入れたのち、ゴバン目箇所をエリクセン試験機にて5mm
押しだし、セロテープ剥離を行った後の塗膜の残存ゴバ
ン目個数で評価した。
【0044】(2)二次密着性試験:塗装板を沸騰水中
に4時間浸漬した後、下記の条件にて密着性試験を実施
した。 〈ゴバン目試験〉カッターナイフで塗膜面に1mm角で1
00個のゴバン目状の切込みを入れ、セロテープ剥離を
行った後の塗膜の残存ゴバン目個数で評価した。
【0045】〈デュポン衝撃試験〉撃針形状1/2イン
チφ、荷重500g、距離50cmの条件でデュポン衝撃
を行った後、セロテープ剥離を行い塗膜の残存状態を目
視にて判定した。
【0046】〈ゴバン目エリクセン試験〉カッターナイ
フで塗膜面に1mm角で100個のゴバン目状の切込みを
入れたのち、ゴバン目箇所をエリクセン試験機にて5mm
押しだし、セロテープ剥離を行った後の塗膜の残存ゴバ
ン目個数で評価した。つまり、塗膜の残存個数の多い程
塗膜密着性が優れることを示す。
【0047】(ハ)塗装後耐食性試験 塗装面に金属素地に達するまでのクロスカットをいれ塩
水噴霧試験(JIS−Z2371)を500時間行った
後、クロスカット部からの塗膜剥離幅をmm単位で測定し
た。つまり、mm数の少ないほど塗装後の耐食性が優れる
ことを示す。
【0048】(ニ)クロム溶出量変化試験 表1の通り作製した試験板を更に150℃で10分間加
熱し、加熱前後の試験板を沸騰水に10分間浸漬し、ク
ロム付着量を蛍光X線分析法にてクロム付着量を測定
し、溶出量の変化を下式により算出した。 クロム溶出量変化=(1−A/B)×100 ここで、 A:初期の試験板の沸水浸漬後のクロム付着量(mg/m
2 ) B:150℃加熱後の試験板の沸水浸漬後のクロム付着
量(mg/m2 ) つまり、クロム溶出量変化の値が0に近いほど、その変
化が少ないことを示している。
【0049】上記試験結果を表2に示す。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】応用例1〜28(表1、表2)から明らか
なように、本発明による3価クロム化合物のゾル、およ
びその組成物を用いて形成された皮膜は、塗装密着性に
優れ、加熱温度によるクロム溶出量の変化が少なく、ま
た、優れた塗装後耐食性を示している。それに対し、従
来技術である比較応用例1〜12においては、得られた
皮膜の塗膜密着性、特に二次密着性が劣り、クロム溶出
量の変化も激しく、塗装後の耐食性も劣悪である。
【0053】
【発明の効果】本発明の3価クロム化合物のゾル、およ
びその組成物は、各種金属材料上に、塗装密着性にすぐ
れ、加熱温度によるクロム溶出量の変化が小さく塗装後
耐食性のすぐれたクロム皮膜を形成することができ、本
発明方法により、上記のすぐれた性能を有する3価クロ
ム化合物ゾル組成物が容易に、効率よく、かつ安価に製
造することが可能になった。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−218279(JP,A) 特開 昭53−115625(JP,A) 特開 昭54−142141(JP,A) 特開 昭61−119677(JP,A) 特公 昭46−19526(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 22/00 - 22/86

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3価クロムイオン、6価クロムイオン、
    および分散安定剤を含有し、3未満のpHを有する酸性ク
    ロム化合物水溶液中に、少なくとも1種の塩基性化合物
    を存在させることにより得られる3価クロム化合物ゾル
    を含み、かつ3〜10のpHを有することを特徴とする3
    価クロム化合物ゾル組成物。
  2. 【請求項2】 前記塩基性化合物が、アンモニア、アン
    モニア水、重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウムから
    選ばれる、請求項1に記載の3価クロム化合物ゾル組成
    物。
  3. 【請求項3】 前記分散安定剤が、リン酸、無水クロム
    酸、フッ酸、硼フッ化水素酸、硅フッ化水素酸、チタン
    フッ化水素酸、ジルコンフッ化水素酸、ギ酸、酢酸、ア
    クリル酸、ポリアクリル酸、マレイン酸、ポリマレイン
    酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、および芳香族カルボ
    ン酸から選ばれた少なくとも1種からなる、請求項1に
    記載の3価クロム化合物ゾル組成物。
  4. 【請求項4】 亜鉛、鉄、ニッケル、コバルト、マンガ
    ン、タングステン、モリブデン、アルミニウム、チタ
    ン、ジルコン、およびバリウムから選ばれた少なくとも
    1種の金属イオンを更に含む、請求項1に記載の3価ク
    ロム化合物ゾル組成物。
  5. 【請求項5】 シリカゾル、アルミナゾル、チタニアゾ
    ル、ジルコニアゾル、酸化アンチモンゾル、酸化スズゾ
    ル、および酸化鉄ゾルから選ばれた少なくとも1種の酸
    化物ゾルを更に含む、請求項1に記載の3価クロム化合
    物ゾル組成物。
  6. 【請求項6】 前記塩基性化合物が、前記酸性クロム化
    合物水溶液中における塩基性化合物前駆物質の加水分解
    により形成される、請求項1に記載の3価クロム化合物
    ゾル組成物。
  7. 【請求項7】 前記塩基性化合物前駆物質が尿素であ
    る、請求項6に記載の3価クロム化合物ゾル組成物。
  8. 【請求項8】 3価クロムイオン、6価クロムイオン、
    および分散安定剤を含有し、かつ、3未満のpHを有する
    酸性クロム化合物水溶液を調製し、次にこの酸性クロム
    化合物水溶液と塩基性化合物とから、3〜10のpHにお
    いて、コロイド粒子として水中に分散している3価クロ
    ム化合物のゾルを形成させることを特徴とする3価クロ
    ム化合物ゾル組成物の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜7のいずれか1項に記載の3
    価クロム化合物ゾル組成物を金属材料の表面に塗布する
    工程と、この塗布層を乾燥固化する工程とを含む、金属
    材料の表面処理方法。
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