JP3322224B2 - 電子部品の製造方法、電子部品への接着剤塗布装置及び電子部品製造装置 - Google Patents
電子部品の製造方法、電子部品への接着剤塗布装置及び電子部品製造装置Info
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Description
などの電子部品の製造方法、電子部品への接着剤塗布装
置及び電子部品製造装置に関し、より詳細には、電子部
品素子をケース基板に接着する工程が改良された電子部
品の製造方法、該製造方法に用いられる接着剤塗布装置
及び電子部品製造装置に関する。
圧電共振子では、圧電共振素子の振動を妨げない構造が
必要である。この種の圧電共振子の従来の製造方法の一
例を図8を参照して説明する。
1を、基板52と金属キャップ53とからなるケース内
に収納した構造を有する。基板52は、アルミナなどの
絶縁性セラミックスよりなる。基板52は矩形板状の形
状を有し、側面52a,52bに、それぞれ、3個の切
欠が形成されている。側面52aに形成された切欠と側
面52bに形成された切欠は、互いに対向するように配
置されている。また、対向し合っている一対の切欠を結
ぶように、基板52の上面から両側面及び下面に至るよ
うに、端子電極54,55,56が形成されている。
が付与されている。圧電共振子51は、短冊状の圧電体
58を用いて構成されている。圧電体58は、厚み方向
に分極処理されている。圧電体58の上面及び下面に
は、長さ方向中央部分において圧電体層を介して厚み方
向に重なり合うように励振電極60,61が形成されて
いる。
至るように引き出されており、該端面に形成された外部
電極62に電気的に接続されている。外部電極62は、
圧電体58の上記端面だけでなく、下面にも至るように
形成されている。また、励振電極61は、圧電体58の
他方端面に至るように形成されており、該他方端面に形
成された外部電極63に電気的に接続されている。
スなどの金属からなり、下方に開いた開口を有する。製
造に際しては、ケース基板52上に、まず圧電共振素子
51を固定する。この固定は、導電性接着剤64,65
を用いて行われる。導電性接着剤64,65を用いるこ
とにより、圧電共振素子51がケース基板52上に固定
されるだけでなく、外部電極63が端子電極54に、外
部電極62が端子電極56に電気的に接続される。
度の厚みを有するため、接着硬化後には、圧電共振素子
51の下面とケース基板52の上面との間に、圧電共振
素子51の振動を妨げないための空間が構成される。
剤57を塗布し、キャップ53を接合する。ところで、
上記導電性接着剤64,65としては、従来、エポキシ
系樹脂、ウレタン系樹脂、またはシリコーン系樹脂を含
む接着剤に、Ag粉末やカーボン粉末などの導電性充填
材を分散してなるものが用いられている。導電性接着剤
64,65は、通常、接合後に加熱処理などにより硬化
されていた。
する方法としては、基板52の上面に導電性接着剤を
印刷する方法、ディスペンサーから供給された導電性
接着剤を基板52上に塗布する方法、転写用ピンに導
電性接着剤を付着させ、該ピンを基板52の上面に接触
させることにより導電性接着剤を基板52上に転写す
る、いわゆるピン転写法などが用いられていた。
法では、複数の基板が集合されたマザー基板の状態では
適用が容易であるが、単一の小さな基板52上への印刷
は非常に困難であった。
ピン転写法では、小さな基板52上に導電性接着剤を付
与し得るものの、基板52の位置を認識し得る機構を含
む高価な設備が必要であった。すなわち、基板52上に
導電性接着剤64,65を正確に付与するには、基板5
2の位置を確認するための位置センサー、該位置センサ
ーから得られた出力を処理する制御回路、該制御回路に
より駆動されるディスペンサーロボットやピン転写ロボ
ットなどが必要であり、装置が大型化するだけでなく、
非常に高価なものとならざるを得なかった。
剤の吐出の信頼性が十分でなく、基板52の位置を高精
度に把握したとしても、基板52上の正確な位置に導電
性接着剤64,65を安定に塗布することは非常に困難
であった。
に導電性接着剤を付与し、転写する方法であるため、導
電性接着剤を所望の形状に確実に塗布することが困難で
あった。すなわち、導電性接着剤が所望の形状からずれ
た、ピンかすれと称されている現象や、所望の形状より
も大きな面積に付与される、ピン太りと称されている現
象が生じがちであった。
ピン転写法では、導電性接着剤の吐出量や転写量が経
時により変動することもあった。よって、従来の上記圧
電共振子の製造方法では、量産に際しての信頼性及び特
性の安定性を確保することが難しかった。また、小型化
及び高精度化を促進しようとした場合、上記導電性接着
剤塗布位置及び圧電共振素子の基板52への固定位置の
双方の精度をより一層高めなければならないが、従来の
電子部品の製造方法では、これらの双方の精度を高める
ことは非常に困難であった。
を解消し、電子部品素子を基板に接着剤を用いて接合す
る電子部品の製造方法において、小型の基板への対応が
可能であり、接着剤を高精度に塗布することができ、か
つ塗布形状に制約がないとともに、経時による接着剤塗
布領域のばらつきが生じがたく、従って電子部品の小型
化及び高精度化を図り得る製造方法を提供することにあ
る。
品の製造方法に適した電子部品への接着剤塗布装置及び
電子部品製造装置を提供することにある。
は、電子部品素子を基板に接着剤を用いて接合する電子
部品の製造方法において、上面に凸部を有する接着ステ
ージの該凸部上に接着剤を塗布する工程と、前記電子部
品素子を接着ステージの凸部の上面に当接させて、凸部
上面の形状・寸法に応じた形状・寸法となるように接着
剤を電子部品素子に転写により付与する工程と、接着剤
が付与された電子部品素子を基板に当接させて電子部品
素子を基板に接合する工程とを備えることを特徴とす
る。
部を有し、複数の前記凸部間の間隔を調整することによ
り、電子部品素子下面に転写される接着剤間の距離が調
整される。
して導電性接着剤が用いられる。
素子として圧電素子が用いられ、それによって圧電共振
部品が製造される。
子部品の製造方法に好適に用いられる電子部品への接着
剤塗布装置であり、複数本の溝を有し、一対の溝間に上
面が接着剤塗布面とされた凸部が構成されており、該凸
部の上面において電子部品素子が当接されて電子部品素
子に接着剤が付与されるように構成されている接着ステ
ージを備え、前記接着ステージの溝に入り込んだ接着剤
を除去するために、前記溝の横断面形状に応じた突出部
を有する接着剤除去部材をさらに備えることを特徴とす
る。
ージを、前記溝の長さ方向に沿って往復駆動するため
に、前記接着ステージに連結された往復駆動源がさらに
備えられる。
供給される電子部品素子供給部と、電子部品素子に接着
剤を塗布するための接着剤塗布部と、接着剤が塗布され
た電子部品素子を基板に接合する接合部とを有する電子
部品の製造装置あって、電子部品素子を脱着し得る電子
部品素子ホルダと、前記電子部品素子ホルダを、前記電
子部品素子供給部、接着剤塗布部及び接合部間で移動さ
せ得るように電子部品素子ホルダに連結された駆動源
と、前記接着剤塗布部に設けられており、上面に接着剤
が塗布される凸部が設けられた接着ステージとを備え、
前記接着ステージの凸部の上面に付与された接着剤に、
電子部品素子が当接されて電子部品素子に接着剤が転写
法により付与されるように構成されている。
電子部品の製造方法を説明するための斜視図である。本
実施例は、図8に示した圧電共振子を製造する方法に適
応したものである。前述したように、図8に示した圧電
共振子を得る場合、まず、圧電共振素子51と、基板5
2と、キャップ53とを用意する。
は、厚みすべり振動モードを利用した短冊状の圧電素子
が用いられるが、他の振動モードを利用した圧電共振素
子や他の形状の圧電共振素子を用いてもよい。
端近傍において、導電性接着剤64,65を用いて基板
52に固定されるが、圧電共振素子の種類に応じて、圧
電共振素子の下面の中央のみにおいて、基板に導電性接
着剤を介して接合されるものであってもよい。
53の各構成については、図8を参照して行った従来技
術の項の説明を引用することとする。また、圧電共振素
子51、基板52及びキャップ53を得る工程について
は、従来より公知の方法に従って行い得る。
導電性接着剤64,65を用いて圧電共振素子51を接
合する工程にある。上記導電性接着剤64,65として
は、例えば、エポキシ樹脂系接着剤にAg粉末やカーボ
ン粉末などの導電性の充填材が分散されているものを用
いることができるが、特に限定されるわけではなく、適
宜の合成樹脂系接着剤に導電性充填剤が分散されたもの
を用いることができる。
性接着剤を無理なく拡げるためには、揮発性溶剤が含有
されているものや粘度が著しく高いものは好ましくな
い。従って、一般に、無溶剤型と呼ばれている導電性接
着剤、あるいは40℃における粘度が10000〜10
0000cps程度である導電性接着剤が好適に用いら
れる。
を、基板52ではなく、圧電共振素子51に対して転写
法により付与し、しかる後、導電性接着剤64,65が
塗布された圧電共振素子51を基板52に接合する。
性接着剤を付与するにあたっては、図1に示す接着ステ
ージ1が用いられる。接着ステージ1は、矩形板状の形
状を有し、かつ接着ステージ1には、複数本の溝1a〜
1cが形成されている。すなわち、接着ステージ1の上
面1dにおいて、互いに平行に、溝1a〜1cが形成さ
れている。
溝1bと溝1cとの間に凸部1fが形成されている。こ
の凸部1e,1fの上面が、導電性接着剤を圧電共振素
子51に転写する転写面を構成している。
部1e,1fの上面に、導電性接着剤64A,65Aが
塗布されている。なお、凸部1e,1fは溝1a〜1c
の長さ方向に延びており、かつその長さは圧電共振素子
51の下面の幅方向寸法よりも長い。
ステージ1上に当接され、しかる後引き上げられる。そ
の結果、凸部1e,1f上に塗布されていた導電性接着
剤64A,65Aの一部が、圧電共振素子51の下面に
転写される。しかる後、導電性接着剤が転写された圧電
共振素子51を、図8に示した基板52上に圧接させ、
例えば加熱などの硬化手法に従って導電性接着剤64,
65を硬化させる。このようにして、導電性接着剤6
4,65を介して圧電共振素子51が基板52に固定さ
れる。
4,65は、圧電共振素子51の外部電極62−端子電
極54間及び励振電極61の延長部分−端子電極56間
を電気的に接続する機能をも果たしている(図8)。
気的接続を果たし得るように、図1に示す凸部1e,1
f間の間隔が定められている。本実施例の電子部品の製
造方法では、上記のように導電性接着剤64,65が圧
電共振素子51に転写法により付与され、しかる後、導
電性接着剤が付与された圧電共振素子51が基板52に
当接されて、圧電共振素子51が基板52に接合され
る。
法及び凸部1e,1f間の間隔を調整することにより、
ケース基板52と圧電共振素子51とを高精度に接合す
ることができる。よって、ディスペンサーを用いた方法
やピン転写法などの従来法では、正確な形状に導電性接
着剤を供給することが困難であったり、経時により接着
剤塗布領域がばらついたりしたのに対し、本実施例で
は、接着ステージ1を用いて転写法により圧電共振素子
51側に導電性接着剤を先ず付与するため、圧電共振素
子51の下面の所定の領域に導電性接着剤を高精度にか
つ容易に付与することができる。
のある程度の面積を有する平面形状を有するため、導電
性接着剤64A,65Aは凸部1e,1fの上面に容易
にかつ正確に付与される。従って、その点からも、導電
性接着剤を圧電共振素子51の下面の所定の位置に高精
度に付与し得る。
の機械的な固定だけでなく、圧電共振素子51の電極と
基板52上の端子電極54,56との電気的接続の信頼
性も高められる。
については特に限定されないが、接着剤転写精度を高め
るためには、金属や硬質の合成樹脂などの比較的剛性の
高い材料を用いることが好ましい。
に、溝1a〜1cを切削加工などにより形成することに
より構成され得るが、図2に示す接着ステージ11のよ
うに、複数本の長尺状部材12〜18を積層することに
より接着ステージ11を構成してもよい。ここでは、相
対的に高さが高い長尺状部材12,14,16,18間
に、相対的に高さの低い長尺状部材13,15,17を
介在させて積層することにより、溝1a〜1cと、凸部
1e,1fとが構成されている。
ための長尺状部材14,16の厚み(この厚みとは、凸
部1e,1fの上面の幅方向寸法をいうものとする)を
異ならせたり、あるいは長尺状部材15の幅方向寸法を
異ならせたりすることにより、導電性接着剤の転写領域
の形状や導電性接着剤64,65間の距離等を容易に変
更することができる。従って、他の圧電共振素子に導電
性接着剤を付与する場合、接着ステージ11を用いれば
容易に対応することができる。
子部品製造装置の一例を図3〜図6を参照して説明す
る。図3に示す電子部品製造装置21は、架台22を有
する。架台22の上面には、電子部品素子供給部23、
接着剤塗布部24及び接合部25が配置されている。ま
た、架台22の上面には、圧電共振素子を搬送するため
の搬送装置26が取り付けられている。搬送装置26
は、図3のX方向に延びるガイドレール26aを有す
る。ガイドレール26aには、スライダ26bが連結さ
れている。スライダ26bは、ガイドレール26aのX
方向に沿って延びる部分に沿って、すなわちX方向に沿
って移動可能に構成されている。
れており、かつスライダ26bの下面には、電子部品素
子ホルダ26cが連結されている。電子部品素子ホルダ
26cは、吸引等によりその下面に電子部品素子として
の圧電共振素子を脱着し得るように構成されている。ま
た、電子部品素子ホルダ26cは、スライダ26bに対
して、図3のY方向に沿って移動され得るように構成さ
れている。
装置21には、上記スライダ26bのX方向及び電子部
品素子ホルダ26cのY方向の移動を可能とするための
各駆動源及び駆動力伝達機構が内蔵されている。
ルダ26cは、前述した電子部品素子供給部23、接着
剤塗布部24及び接合部25間で移動され得るように構
成されている。
電共振素子51が整列状態で供給される。この圧電共振
素子51の供給は、適宜のホッパー及びガイドを組み合
わせた電子部品素子供給装置を用い、電子部品素子供給
部23に供給することにより行われる。
テージ1を有する。もっとも、接着ステージ1は、本実
施例では、前述した溝1a〜1cの長さ方向に往復移動
され得るように、往復駆動源Pに連結されている。
除去部材27及びスキージ28が配置されている。この
接着剤塗布部24の構造を拡大して図4に示す。図4に
示す状態では、接着ステージ1の凸部1e,1f上に導
電性接着剤64A,65Aが塗布されている。この導電
性接着剤64A,65Aの塗布に際しては、接着剤を接
着ステージ1の上面に供給する。しかる後、接着剤除去
部材27及びスキージ28により、溝1a〜1c内に付
着している余分な接着剤が除去されるとともに、接着剤
64A,65Aの上面が平坦化される。
〜1cの横断面に相当する断面形状を有する突出部27
a〜27cを下面に有する。従って、図5に断面図で示
されているように、接着剤除去部材27の突出部27a
〜27cは、接着ステージ1のスリット1a,1c内に
入り込んでいる。
ージ1の上面と接触するように構成されている。従っ
て、接着ステージ1上に接着剤を供給した後、接着ステ
ージ1を前述した往復駆動源Pにより図4の矢印A方向
に往復駆動することにより、溝1a〜1c内に入り込ん
だ余分な接着剤が接着剤除去部材27によりかきだされ
るとともに、接着ステージ1の上面においてはスキージ
28により、凸部1e,1f上に塗布された接着剤64
A,65Aが平坦化される。
ホルダ26cに支持された圧電共振素子51を降下させ
ることにより、圧電共振素子51の下面に、導電性接着
剤64A,65Aが高精度に転写される。
着剤除去部材27,27が配置されているが、接着剤除
去部材27はスキージ28の一方側にのみ配置されてい
てもよい。
端面は平坦とされていたが、スキージ28は、接着剤塗
布に用いられる公知のスキージと同様に、種々変形し得
る。例えば図7(a)に示すように、スキージ28の下
端に、両主面28a,28bから相手方主面に向かって
傾斜された傾斜面28c,28dを形成し、スキージ2
8の下端を鋭がらしてもよい。
28aの下方に、下端に向かうにつれて相手方主面28
b側に向かって近接されている傾斜面28dを形成して
もよい。
子部品供給部23で供給された圧電共振子51が、電子
部品素子ホルダ26cに脱着され、保持される。しかる
後、搬送装置26を駆動することにより、電子部品素子
ホルダ26cが接着剤塗布部24に移動される。接着剤
塗布部24では、接着ステージ1上に、導電性接着剤が
供給され、ステージ1が矢印A方向に往復駆動される。
そのため、供給された接着剤のうち、溝1a〜1cに入
り込んでいた余分な接着剤が接着剤除去部材27により
除去される。また、スキージ28により凸部1e,1f
上の導電性接着剤64A,65Aが平坦化される。
A,65A上に、電子部品素子ホルダ26cに支持され
た圧電共振素子51を降下させ、接触させることによ
り、導電性接着剤64,65が圧電共振素子51に転写
される。
より、圧電共振素子を支持した電子部品素子ホルダ26
cが接合部25に移動される。接合部25においては、
下方に前述した基板52が配置されている。従って、基
板52の位置に応じて、電子部品素子ホルダ26cの位
置を位置決めし、降下させることにより、導電性接着剤
64,65が付与された圧電共振素子51が基板52の
正しい位置に確実に接合される。
5を硬化するための加熱処理が施され、それによって圧
電共振素子51が基板52に強固に接合される。この場
合、予め圧電共振素子51の下面に導電性接着剤64,
65が付与されているので、図1を参照した説明から明
らかなように、圧電共振素子51と基板52との固定が
確実に果たされるだけでなく、圧電共振素子51とケー
ス基板52の端子電極54,56との電気的接続の信頼
性も高められる。
素子51を基板52上に固定した後、図8に示した金属
キャップ53が絶縁性接着剤57を介して接合され、そ
れによって圧電共振子が構成される。
接着ステージ1が溝1a〜1cの長さ方向に沿って往復
駆動されていたが、接着ステージ1を固定しておき、逆
に、接着剤除去部材27及びスキージ28を溝1a〜1
cの長さ方向に沿って移動させるように構成してもよ
い。さらに、接着ステージ1と、接着剤除去部材27及
びスキージ28の双方を異なる速度で、または逆方向に
移動させてもよい。
51に導電性接着剤64,65を転写し、基板52に接
合する工程を説明したが、本発明においては、導電性接
着剤に代えて絶縁性接着剤を用いて、電子部品素子を基
板に接合する用途にも用いることができる。すなわち、
小型の電子部品素子を基板に正確に接合する必要がある
用途、あるいは小型の電子部品素子と基板とを接着剤を
塗布する領域を限定して接合する用途に、本発明は広く
用いられる。
製造方法によれば、電子部品素子に接着剤を転写法によ
り付与した後、接着剤の付与された電子部品素子が基板
に当接されて、電子部品素子が基板に接合される。前述
した従来の印刷法を用いた場合には、小型の基板や電
子部品素子に適用することが困難であったのに対し、請
求項1に記載の発明では、電子部品素子側に接着剤を転
写法により付与して接合を行うので、小型の電子部品素
子にも適応することができ、かつマザー基板だけでなく
単一の基板に電子部品素子を接合する用途にも好適に用
いることができる。
方法やピン転写法を用いた場合には、何れも基板側に
正確に接着剤を付与する必要があるのに対し、請求項1
に記載の発明では、電子部品素子側に接着剤を転写法に
より付与すればよいため、基板の正確な位置認識を必要
とする高価な装置を必要とせず、かつ所望とする接着領
域に確実に接着剤を付与することができる。従って、電
子部品素子と基板の接合の信頼性を高め得る。
方法やピン転写法では、経時により接着剤塗布領域や
塗布厚みがばらつく恐れがあったのに対し、請求項1に
記載の発明では、電子部品素子に直接接着剤を転写法に
より付与し、しかる後接合するため、経時による接着領
域のばらつきや接着剤塗布厚みのばらつきも生じ難い。
電子部品の小型化にも対応することが容易である。さら
に、上記電子部品素子に接着剤を転写法により付与する
際に、接着剤を付与する領域の形状についての制約が生
じ難く、様々な形状に接着剤を塗布することができ、か
つ接着剤の塗布領域のばらつきも生じ難い。
ステージ上に、接着剤を所望の形状となるように塗布し
た後、電子部品素子がステージ上面に当接されて電子部
品素子に所望の形状となるように接着剤が転写される。
従って、接着ステージ上に塗布される接着剤の形状を工
夫するだけで、電子部品素子に、所望の形状となるよう
に接着剤を確実に付与することができる。
テージが、接着剤が上面に塗布される凸部を有するた
め、該凸部の上面の形状を調整するだけで、電子部品素
子の下面の所望の形状の領域に、確実に接着剤を付与す
ることができる。
が用いられるので、例えば電子部品素子と基板上の電極
とを接合するにあたり、電子部品素子を基板に強固に接
合し得るだけでなく、電子部品素子と基板上の電極とを
確実に電気的に接続することができる。
として、圧電素子を用いるため、圧電素子が基板に高い
信頼性を持って強固に接合された圧電部品を提供するこ
とが可能となる。
接着剤塗布装置では、接着ステージが備えられており、
該接着ステージが複数本の溝を有し、一対の溝間に上面
が接着剤塗布面とされた凸部が形成されているので、本
発明に係る電子部品の製造方法に好適に用いることがで
き、該凸部の上面の形状を制御するだけで、電子部品素
子を基板に対して高い信頼性を持って強固に接合するこ
とができる。
着ステージの溝の横断面形状において突出部を有する接
着剤除去部材が備えられているので、該接着剤除去部材
により、接着ステージの溝に入り込んだ不要な接着剤を
確実に除去することができる。従って、電子部品素子に
対して接着剤を所望の形状となるように確実に転写によ
り付与することができる。
接着剤塗布装置では、接着ステージを、溝の長さ方向に
沿って往復駆動するために、接着ステージに連結された
往復駆動源がさらに備えられているので、例えばスキー
ジや接着剤除去部材を組み合わせることにより、溝内に
入り込んだ不要な接着剤を除去したり、凸部上面に塗布
された接着剤の厚みを平坦化したりすることができる。
装置では、電子部品素子ホルダにより電子部品素子が保
持され、該電子部品素子ホルダが、電子部品素子供給
部、接着剤塗布部及び接合部間で移動させ得るように構
成されており、接着剤塗布部においては、上面に接着剤
が塗布される凸部が設けらた接着ステージが備えられて
いるので、本発明に従って、電子部品素子ホルダに支持
された電子部品が凸部上面に付与された接着剤に当接さ
れて、転写法により電子部品素子に接着剤が付与され
る。
後、電子部品素子ホルダを接合部に移動させ、接合部に
おいて電子部品素子を基板に対して圧接させることによ
り、電子部品素子を基板に確実にかつ強固に接合するこ
とができる。
おいて用いられる接着ステージを説明するための斜視
図。
図。
説明するための概略斜視図。
られている接着ステージ、接着剤除去部材及びスキージ
を説明するための部分切欠斜視図。
剤塗布部動作を説明するための側面図。
形例を示す各側面図。
を説明するための分解斜視図。
Claims (7)
- 【請求項1】 電子部品素子を基板に接着剤を用いて接
合する電子部品の製造方法において、上面に凸部を有する接着ステージの該凸部上に接着剤を
塗布する工程と、 前記電子部品素子を接着ステージの凸部の上面に当接さ
せて、凸部上面の形状・寸法に応じた形状・寸法となる
ように接着剤を電子部品素子に転写 により付与する工程
と、 接着剤が付与された電子部品素子を基板に当接させて電
子部品素子を基板に接合する工程とを備えることを特徴
とする、電子部品の製造方法。 - 【請求項2】 複数の前記凸部を有し、複数の前記凸部
間の間隔を調整することにより、電子部品素子下面に転
写される接着剤間の距離が調整される、請求項1に記載
の電子部品の製造方法。 - 【請求項3】 前記接着剤が、導電性接着剤である、請
求項1または2に記載の電子部品の製造方法。 - 【請求項4】 前記電子部品素子として圧電素子を用い
る、請求項1〜3の何れかに記載の電子部品の製造方
法。 - 【請求項5】 複数本の溝を有し、一対の溝間に上面が
接着剤塗布面とされた凸部が構成されており、該凸部の
上面において電子部品素子が当接されて電子部品素子に
接着剤が付与されるように構成されている接着ステージ
を備え、前記接着ステージの溝に入り込んだ接着剤を除
去するために、前記溝の横断面形状に応じた突出部を有
する接着剤除去部材をさらに備えることを特徴とする、
電子部品への接着剤塗布装置。 - 【請求項6】 前記接着ステージを、前記溝の長さ方向
に沿って往復駆動するために、前記接着ステージに連結
された往復駆動源をさらに備える、請求項5に記載の電
子部品への接着剤塗布装置。 - 【請求項7】 電子部品素子が供給される電子部品素子
供給部と、電子部品素子に接着剤を塗布するための接着
剤塗布部と、接着剤が塗布された電子部品素子を基板に
接合する接合部とを有する電子部品の製造装置あって、 電子部品素子を脱着し得る電子部品素子ホルダと、 前記電子部品素子ホルダを、前記電子部品素子供給部、
接着剤塗布部及び接合部間で移動させ得るように電子部
品素子ホルダに連結された駆動源と、 前記接着剤塗布部に設けられており、上面に接着剤が塗
布される凸部が設けられた接着ステージとを備え、 前記接着ステージの凸部の上面に付与された接着剤に、
電子部品素子が当接されて電子部品素子に接着剤が転写
法により付与される、電子部品の製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30750998A JP3322224B2 (ja) | 1998-10-28 | 1998-10-28 | 電子部品の製造方法、電子部品への接着剤塗布装置及び電子部品製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30750998A JP3322224B2 (ja) | 1998-10-28 | 1998-10-28 | 電子部品の製造方法、電子部品への接着剤塗布装置及び電子部品製造装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000133660A JP2000133660A (ja) | 2000-05-12 |
JP3322224B2 true JP3322224B2 (ja) | 2002-09-09 |
Family
ID=17969940
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30750998A Expired - Lifetime JP3322224B2 (ja) | 1998-10-28 | 1998-10-28 | 電子部品の製造方法、電子部品への接着剤塗布装置及び電子部品製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3322224B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111294005A (zh) * | 2020-03-17 | 2020-06-16 | 四川明德亨电子科技有限公司 | 一种石英晶体谐振器的谐振片固定点胶方法 |
-
1998
- 1998-10-28 JP JP30750998A patent/JP3322224B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000133660A (ja) | 2000-05-12 |
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