JP3321676B2 - 熱ローラ定着用静電荷像現像用トナー - Google Patents

熱ローラ定着用静電荷像現像用トナー

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JP3321676B2
JP3321676B2 JP21068292A JP21068292A JP3321676B2 JP 3321676 B2 JP3321676 B2 JP 3321676B2 JP 21068292 A JP21068292 A JP 21068292A JP 21068292 A JP21068292 A JP 21068292A JP 3321676 B2 JP3321676 B2 JP 3321676B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法、静電記録
法、静電写真法等に用いられる熱ローラ定着用静電荷像
現像用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法による画像形成プロセスの一
例においては、感光体上に、帯電、露光により静電荷像
が形成され、この静電荷像はトナーを含む現像剤によっ
て現像されてトナー像が形成され、次いでこのトナー像
が転写紙に転写され、定着されて可視画像が形成され
る。一方、転写材に転写されずに感光体上に残留したト
ナーは、感光体の表面に圧接配置されたクリーニング部
材によりクリーニングされる。
【0003】このような画像形成プロセスの定着工程に
おいて、熱ローラ定着器により定着画像を形成すること
が広く行われている。しかして、熱ローラによる定着に
おいては、溶融トナーの一部が熱ローラの表面に転移付
着し、これが次に送られてくる転写紙に再転移して画像
を汚すという、いわゆるオフセット現像が発生しやす
い。
【0004】従来、オフセット現象の発生を防止するた
めの手段として、 熱ローラの表面にシリコンオイル
を塗布する装置を設け、トナーとの離型性を向上させる
手段(オイル塗布方式)、 熱ローラの表面にシリコ
ンオイルを塗布することなく、トナー自体に離型性を付
与する手段(オイルレス方式)が行われている。
【0005】しかし、オイル塗布方式では、熱ローラ
表面上のシリコンオイルが転写紙上に付着して定着画像
に滲みが生じ、また転写紙上に書込みを行うことができ
ない等の欠点がある。一方、オイルレス方式では、上
記のような欠点がないため、この方式が現在主流となっ
ている。
【0006】一方、トナー自体に離型性を付与するため
の手段として、低分子量オレフィン重合体もしくは低分
子量オレフィン共重合体〔以下「低分子量オレフィン
(共)重合体」ともいう〕をトナー粒子に含有させる技
術が知られている。低分子量オレフィン(共)重合体
は、それ自体が優れた離型性を有しており、更に、加熱
されることによってシャープに熔融するものである。従
って、このようなトナーを用いることにより、熱ローラ
による定着時において、低分子量オレフィン(共)重合
体の熔融が迅速に起こってトナー粒子の表面が覆われ、
トナー粒子と熱ローラ表面との界面エネルギーが低下し
て両者の離型性が向上する。
【0007】低分子量オレフィン(共)重合体をトナー
粒子に含有させることについては、トナー粒子の表面状
態を考慮することが重要であり、表面状態に関する技術
として、以下の技術が紹介されている。 (1)トナー粒子表面におけるオレフィン重合体の存在
割合を規定することにより帯電特性の向上を図る技術
(特開平2−87159号公報参照)。 (2)トナー粒子表面における、酸素と炭素の組成比を
規定することにより、トナースペントやフィルミング現
象を抑制する技術(特開平3−243956号公報参
照)。 (3)トナー粒子表面における、ポリプロピレンおよび
ポリスチレンの存在比率を規定することにより、トナー
粒子の微粉化、フィルミング現象、トナースペント等を
抑制する技術(特開平3−264961号公報参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、トナー
粒子の表面組成を規定する前記技術によるいずれのトナ
ーにおいても、定着特性の観点からは十分に満足できる
ものではない。
【0009】ところで、優れた定着特性をトナーに付与
するためには、トナーの耐オフセット性を向上させるこ
とが重要であるが、耐オフセット性を向上させるだけで
は不十分であり、転写紙に対するトナー粒子の接着性に
ついても考慮する必要がある。例えば、熱定着時におい
て、トナー粒子の表面に存在するオレフィン重合体の量
が過少である場合にはオフセット現象が発生しやすくな
る。一方、トナー粒子の表面にオレフィン重合体が過剰
に存在する場合には、耐オフセット性の向上が図れるも
のの、トナー粒子表面における接着有効面積が減少し、
転写紙に対する接着性が低下して定着画像の剥離等を招
く。
【0010】以上のように、定着特性の優れたトナー、
すなわち、耐オフセット性および転写紙との接着性をバ
ランスよく満足するトナーは知られていない。
【0011】本発明は以上のような事情に基いてなされ
たものであって、その目的は、熱ローラによる定着工程
を含む画像形成プロセスに好適に用いることができ、耐
オフセット性および転写紙に対する接着性を十分に満足
し、優れた定着特性を有する熱ローラ定着用静電荷像現
像用トナーを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の熱ローラ定着用
静電荷像現像用トナーは、少なくとも、樹脂と、着色剤
と、低分子量オレフィン(共)重合体とを含有してな
り、前記樹脂はポリエステル樹脂のみよりなり、熱ロー
ラ定着器による定着工程を含む画像形成プロセスに使用
される熱ローラ定着用静電荷像現像用トナーにおいて、
トナー粒子の全体に存在する低分子量オレフィン(共)
重合体の量(x)と、トナー粒子の表面層に存在する
リエステル樹脂の量(y)が、下記式乃至式に示す
条件を満足することを特徴とする。 式; 1.0≦x≦4.0 式; 30≦y 式; −15x+99.5>y>−15x+75 (ただし、xは「重量%」で表し、yは「個数%」で表
す。)
【0013】
【作用】
(1)耐オフセット性の向上を図るためには、熱ローラ
による定着時、すなわち熱が付与された時点における、
トナー粒子の表面層に存在する低分子量オレフィン
(共)重合体の量を考慮する必要がある。ここに、本発
明のトナーにおいては、低分子量オレフィン(共)重合
体が、内部を含めたトナー粒子全体中に特定の割合で含
有されているので、熱ローラによる定着時においては、
これらが析出して離型性のある表面状態が形成され、耐
オフセット性が向上する。 (2)転写紙に対する接着性の向上を図るためには、ト
ナー粒子の表面層に存在する樹脂の量を考慮する必要が
ある。ここに、本発明のトナーにおいては、トナー粒子
の表面層に一定以上の割合で樹脂が存在しているので、
粒子表面における接着有効面積が確保され、転写紙との
接着性が向上する。 (3)トナー粒子の全体に存在する低分子量オレフィン
(共)重合体の量と、トナー粒子の表面層に存在する樹
脂の量が、特定の関係式を充たすよう制御されているの
で、後述する実施例の結果からも明らかなように、耐オ
フセット性および転写紙との接着性がバランスよく向上
し、定着特性に優れたトナーとなる。
【0014】以下、本発明について詳細に説明する。 <表面層>本発明において、トナー粒子の「表面層」と
は、トナー粒子の表面より深さ5nm以内の表層部分を
いうものと定義する。
【0015】<ポリオレフィン含有量>本発明におい
て、トナー粒子の全体に存在する低分子量オレフィン
(共)重合体の量(以下「ポリオレフィン含有量
(x)」という)とは、トナー粒子の全体に対する低分
子量オレフィン(共)重合体の存在割合を重量%で表し
たものであり、示差走査熱分析法によって得られた値を
いうものと定義する。具体的には、30℃から200℃
まで毎分10℃の割合で試料(トナー)を昇温させた後
冷却する。次いで、上記と同様の条件で試料を昇温さ
せ、低分子量オレフィン(共)重合体に起因する吸熱ピ
ークを測定する。測定された吸熱ピークは低分子量オレ
フィン(共)重合体の含有量に比例するものであり、予
め測定された検量線を用いて低分子量オレフィン(共)
重合体を定量する。
【0016】本発明において、ポリオレフィン含有量
(x)としては、上記式に示すように、1.0〜4.
0重量%の範囲である。ポリオレフィン含有量(x)が
1.0重量%未満では、定着時におけるこれらの析出量
が少なくて離型性のある表面状態が形成されず、オフセ
ット現象が発生しやすくなる。一方、ポリオレフィン含
有量(x)が4.0重量%を超える場合には、低分子量
オレフィン(共)重合体が表面層においても過剰に存在
することになり、表面層に存在する樹脂の量が必然的に
不足して、転写紙に対する接着性が劣るものとなる。
【0017】ポリオレフィン含有量(x)は、 低分
子量オレフィン(共)重合体の添加配合量を調整するこ
と、 ドメイン径を調整することによって好適な範囲
に制御することができる。ここに、低分子量オレフィン
(共)重合体のドメイン径が過大である場合には、当該
低分子量オレフィン(共)重合体が遊離して、その含有
量が所定量よりも減少する傾向がある。一方、ドメイン
径が過小である場合には、熱ローラ定着時において、ト
ナー粒子の表面に析出する低分子量オレフィン(共)重
合体の量が少なくなって耐オフセット性の向上を図るこ
とができない。
【0018】<表面樹脂存在量>本発明において、トナ
ー粒子の表面層に存在する樹脂の量(以下「表面樹脂存
在量(y)」という)とは、ESCA(XPS)によっ
て、トナー粒子の表面層に存在する元素個数比率を求
め、次にトナー成分であるバインダー樹脂、着色剤、低
分子量オレフィン(共)重合体の各構成化合物の存在元
素比率をESCA (XPS)によって求め、さらにトナ
ー粒子の表面層に存在する元素個数比率から表面層に存
在する樹脂の量 (y) を個数比率で算出して得られた値
をいうものと定義する。
【0019】本発明において、表面樹脂存在量(y)
は、上記式に示すように30個数%以上であり、か
つ、前記ポリオレフィン含有量(x)に対して、上記式
「−15x+99.5>y>−15x+75」を満足
することが必要である。表面樹脂存在量(y)が過少で
ある場合には、粒子表面における接着有効面積が減少
し、転写紙に対する接着性の低下を招く。一方、表面樹
脂存在量(y)が過大である場合には、オフセット現象
が発生しやすくなる。
【0020】以上のように、上記の式乃至式を満足
することにより、はじめて耐オフセット性および転写紙
との接着性がバランスよく向上し、定着特性に優れたト
ナーとなる。
【0021】本発明のトナーは、いわゆる粉砕造粒法に
よって製造することができるが、表面樹脂存在量(y)
は、この粉砕処理条件を変更することによって好適な範
囲に制御することができる。すなわち、粒子中における
低分子量オレフィン(共)重合体は、粉砕処理に伴う熱
エネルギーによって粒子表面に析出するため、繰り返し
て粉砕処理が施された場合には、過剰量の熱エネルギー
が粒子に付与され、低分子量オレフィン(共)重合体の
析出量が多くなり、表面樹脂存在量(y)が相対的に減
少する。このような観点から、粉砕性を向上させて粒子
の受ける熱エネルギーを減少させることによって低分子
量オレフィン(共)重合体の析出を抑制し、一定以上の
表面樹脂存在量(y)を確保する。
【0022】ここに、粉砕性を向上させる手段として
は、例えば ジェット粉砕機等の粉砕性能の高い装置
を使用する、 冷却条件下で粉砕を行う、 予め樹
脂自体の温度を低下させる、 粉砕回数を少なくす
る、 混練条件を変化させて粉砕性の良好な配合系を
調製する等の手段を挙げることができる。ここに、本発
明者らが検討したところによれば、低分子量オレフィン
(共)重合体、着色剤等の各種添加剤の分散性を高める
ことによっても、粉砕性の向上を図れることが明らかと
なった。
【0023】本発明に用いるトナー粒子は、少なくとも
樹脂と、着色剤と、低分子量オレフィン(共)重合体と
を含有してなるものである。トナー粒子の平均粒径は、
通常、1〜30μmの範囲とされる。
【0024】トナー粒子を構成する樹脂としては、ポリ
エステル樹脂のみが用いられ、これにより定着特性が向
上する。ポリエステルとしては特に限定されるものでは
ないが、特にポリアルキレンポリエステルが好ましい。
ポリアルキレンポリエステルの具体例としては、ポリエ
チレンセバケート、ポリエチレンアジペート、ポリエチ
レンスベレート、ポリエチレンサクシネート、ポリエチ
レン−p− (カルボフェノキシ) ウンデカエート、ポリ
エチレン−p−(カルボフェノキシ) ブチレート、ポリ
エチレン−p−フェニレンジアセテート、ポリヘキサメ
チレンカーボネート、ポリヘキサメチレン−p− (カル
ボフェノキシ) ウンデカエート、ポリヘキサメチレンオ
キザレート、ポリヘキサメチレンセバケート、ポリヘキ
サメチレンデカンジオエート、ポリオクタメチレンドデ
カンジオエート、ポリノナメチレンアゼレート、ポリノ
ナメチレンテレフタレート、ポリデカメチレンアジペー
ト、ポリデカメチレンアゼレート、ポリデカメチレンオ
キザレート、ポリデカメチレンセバケート、ポリデカメ
チレンサクシネート、ポリデカメチレンドデカンジオエ
ート、ポリデカメチレンオクタデカンジオエート、ポリ
テトラメチレンセバケート、ポリテトラメチレン−p−
フェニレンジアセテート、ポリトリメチレンドデカンジ
オエート、ポリトリメチレンオクタデカンジオエート、
ポリトリメチレンオキザレート、ポリ−p−キシレンア
ジペート、ポリ−p−キシレンセバケート、ポリ−4,
4’−イソプロピリデンジフェニレンアジペート、ポリ
−4,4’−イソプロピリデンフェニレンマロネート、
ポリヘキサメチレン−デカメチレンセバケート、ポリデ
カメチレン−セバケート−テレフタレート、ポリデカメ
チレン−2−メチル−1,3−プロパンジオール−ドデ
カンジオエート、その他が挙げられる。
【0025】トナー粒子を構成する着色剤としては、カ
ーボンブラック、ニグロシン染料、アニリンブルー、カ
ルコオイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブ
ルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチ
レンブルークロライド、フタロシアニンブルー、マラカ
イトグリーンオクサレート、ランプブラック、ローズベ
ンガル等を用いることができる。
【0026】低分子量オレフィン重合体の具体例として
は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン
等を挙げることができる。また低分子量オレフィン共重
合体の具体例としては、エチレン、プロピレン、ブチレ
ン等を組合せて得られる共重合体を挙げることができ
る。これらのポリマーは、2種以上のものを組合せて用
いてもよい。
【0027】トナー粒子中には、必要に応じてその他の
添加剤が含有されていてもよい。斯かるその他の添加剤
としては、従来公知のものを全て用いることができ、例
えば、ニグロシン系染料、含金属アゾ染料、金属錯体等
の荷電制御剤を例示することができる。また、磁性トナ
ーを得る場合には、トナー粒子中に添加剤として磁性体
粒子が含有される。斯かる磁性体粒子としては、平均粒
径が0.1〜2μmのフェライト、マグネタイト等の粒
子を用いることができる。更に、本発明に用いるトナー
粒子には、必要に応じて外部添加剤が添加されていても
よい。斯かる外部添加剤としても特に限定されるもので
なく、例えばシリカ粉末等の流動性向上剤、ステアリン
酸金属化合物等の滑剤等を挙げることができる。
【0028】本発明のトナーを製造する方法の一例を示
せば、樹脂と、着色剤と、低分子量オレフィン(共)重
合体と、その他必要に応じて用いられる添加剤とを混合
し、溶融混練し、冷却後粉砕処理し、分級して所望の平
均粒径のトナー粒子を得、次いで、このトナー粒子と、
外部添加剤とをヘンシェルミキサー等の装置により混合
してトナーを製造する。なお、上述のように、過剰の熱
エネルギーが粒子表面に加わらない条件下、例えば冷却
しながら粉砕処理を行うことが肝要である。
【0029】本発明のトナーは、キャリアと混合して二
成分系現像剤として用いてもよいし、キャリアと混合せ
ずにトナーのみからなる一成分系現像剤として用いても
よい。二成分系現像剤を構成するキャリアとしては、従
来公知のものを用いることができる。
【0030】本発明のトナーは、感光体上に静電荷像を
形成し、この静電荷像を現像剤により現像してトナー像
を形成し、このトナー像を転写材に転写した後、熱ロー
ラ定着器により定着して定着画像を形成する工程を含む
画像形成プロセスに好適に使用される。
【0031】現像方法としては特に限定されないが、本
発明のトナーを、磁性トナーのみからなる一成分系現像
剤として用いる場合においては、現像剤担持体の表面に
薄層の磁性トナー層を形成し、この磁性トナー層を現像
領域に供給し、この現像領域において像担持体上の静電
荷像を磁性トナーにより現像する、いわゆる薄層形成方
法によることが好ましい。
【0032】本発明のトナーは、熱ローラ定着方式によ
る定着工程を含む画像形成プロセスに用いられ、特に、
熱ローラの表面にシリコンオイルを塗布しないオイルレ
ス方式による定着工程に好適に用いられる。オイルレス
方式による定着装置においては、熱ローラ表面に付着し
た極少量のトナーを除去するために、通常、シリコンを
含浸するパッドやウェッブ等のクリーニング手段が搭載
されている。
【0033】以上のような定着工程を含む画像形成プロ
セスに本発明のトナーを用いることにより、熱ローラに
対する汚れが少なく、しかも定着率の高い定着画像を形
成することができる。
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と共に説明す
るが、本発明の実施の態様はこれらに限定されるもので
はない。なお、以下において「部」は「重量部」を表
す。
【0035】<実施例1> ポリエステル樹脂 :100部 磁性粉 : 60部 含金属染料 : 1部 低分子量ポリプロピレン 「ビスコール660P」(三洋化成工業社製) : 3部
【0036】上記のトナー材料を、ヘンシェルミキサー
を用いて高速回転条件で3分間混合した。次いで、二軸
混合機を用いて混練を行い、ハンマーミルによって粗粉
砕して粗粉砕物を得た。得られた粗粉砕物について、冷
風の供給下で微粉砕処理を行うことにより、平均粒径が
11μmの本発明のトナー1を作製した。
【0037】<実施例2〜10および比較例1〜3>低
分子量ポリプロピレンの添加量、微粉砕処理に用いる粉
砕装置、微粉砕処理における処理条件をそれぞれ変更
し、平均粒径が11μmの各トナー(本発明のトナー2
〜10および比較トナー1〜3)を作製した。なお、比
較例3以外については、冷風の供給下で微粉砕処理を行
った。
【0038】得られたトナーの各々について、示差走査
熱分析法による低分子量ポリプロピレン含有量〔x
PP(重量%)〕、ESCA(XPS)による表面ポリエ
ステル樹脂存在量〔yPE(個数%)〕を測定した。結果
を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】<画像形成テスト>本発明のトナー1〜1
0および比較トナー1〜3の各々に、疎水性シリカ0.
4重量%を添加して一成分系現像剤をそれぞれ調製し
た。これらの一成分系現像剤の各々について、常温常湿
(温度20℃,相対湿度55%)の環境下で画像形成テ
ストを行い、以下の方法によって「定着吐き出し温度」
および「定着率」を測定した。
【0041】(1)画像形成テスト機 テスト機としては、線速350mm/秒の高速度で印字
される機械であって、マグロール固定の現像器を有し、
磁性の現像剤規制部材によってトナー層の厚さは約20
0μmに規制される。また、アモルファスシリコン感光
体が搭載され、その表面電位を500Vとし、感光体と
現像器との間隙は300μmとした。現像剤担持体に印
加する現像バイアスとしては、直流バイアスが−250
V、周波数2kHzの交流バイアスがVP-P =1000
Vである。定着手段としては、表層がテフロンで形成さ
れた上ローラ(加熱ローラ)と、表層がシリコンゴム
〔硬度=64°(ショアーA型硬度計による)〕で形成
された下ローラ(圧着ローラ)とからなる熱ローラ定着
器が搭載され、設定温度(初期温度)を195℃、定着
圧力を1.6kg/cm、ニップ幅を10mmに設定し
た。また、上ローラのクリーニング機構として、シリコ
ンオイル「SH−200」(東芝シリコン(株)製)を
含浸したウェッブを使用し、印字が行われるに従って巻
き取られる方式のものとした。
【0042】(2)定着吐き出し温度 連続印字を行うことにより、加熱ローラの熱が転写紙に
奪われて定着温度が低下する。そして、定着温度の低下
に伴って、加熱ローラの表面に付着したトナーが転写紙
に再付着して画像汚れが発生しやすくなる。ここに、連
続印字を行った場合に、画像汚れが発生した時点におけ
る熱ローラの温度を「定着吐き出し温度」とする。上記
のテスト機においては、195℃(初期設定温度)から
160℃まで低下することになる。上記のトナーによる
一成分系現像剤の各々について、連続印字による定着吐
き出し温度の測定を行った。
【0043】(3)定着率 上記のトナーによる一成分系現像剤をそれぞれ用い、ベ
タ黒画像原稿の印字を行った。定着温度が160℃であ
るときに形成されたベタ黒複写画像の各々について、画
像濃度(初期濃度C0 )を測定した後、当該ベタ黒複写
画像に荷重をかけることなくテープを接着し、次いで、
このテープを一定速度で剥離し、剥離後における画像濃
度(剥離後濃度C)を測定した。ここに、初期濃度C0
に対する剥離後濃度Cの比〔(C/C0 )×100
(%)〕を定着率とする。この定着率が60%以上であ
れば実用的に問題がない。60%未満となると転写紙か
らの定着画像の剥離が発生しやすく、特に、転写紙の折
り曲げ部分からの剥離が生じやすい。
【0044】以上の「定着吐き出し温度」および「定着
率」の評価結果を下記表2に示す。
【0045】
【表2】
【0046】表2の結果から、本発明のトナー1〜10
による一成分系現像剤においては、定着温度の低下に伴
う画像汚れの発生がなくて良好な耐オフセット性を有
し、また、転写紙に対する接着性(定着率)が高い。従
って、本発明のトナーは優れた定着特性を有しているこ
とが理解される。これに対して、比較トナー1〜3は十
分な定着特性を有するものではない。特に、低分子量ポ
リプロピレン含有量(xPP)が過少である比較トナー1
〜2についてはオフセット現象が発生しやすく、また、
表面ポリエステル樹脂存在量(yPE)が過少である比較
トナー3については定着率が極めて低いものである。
【0047】
【発明の効果】本発明の熱ローラ定着用静電荷像現像用
トナーは、ポリオレフィン含有量(x)と表面樹脂存在
量(y)が、特定の関係式を充たすよう制御されている
ので、耐オフセット性および転写紙との接着性がバラン
スよく向上し、優れた定着特性を有するものである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−87157(JP,A) 特開 平4−101163(JP,A) 特開 平3−296067(JP,A) 特開 平2−87159(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、樹脂と、着色剤と、低分子
    量オレフィン重合体もしくは低分子量オレフィン共重合
    体とを含有してなり、前記樹脂はポリエステル樹脂のみ
    よりなり、熱ローラ定着器による定着工程を含む画像形
    成プロセスに使用される熱ローラ定着用静電荷像現像用
    トナーにおいて、 トナー粒子の全体に存在する低分子量オレフィン重合体
    もしくは低分子量オレフィン共重合体の量(x)と、ト
    ナー粒子の表面層に存在するポリエステル樹脂の量
    (y)が、下記式乃至式に示す条件を満足すること
    を特徴とする熱ローラ定着用静電荷像現像用トナー。 式; 1.0≦x≦4.0 式; 30≦y 式; −15x+99.5>y>−15x+75 (ただし、xは「重量%」で表し、yは「個数%」で表
    す。)
JP21068292A 1992-07-16 1992-07-16 熱ローラ定着用静電荷像現像用トナー Expired - Fee Related JP3321676B2 (ja)

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