JP3321121B2 - 入れ子式断熱エッグサーバー - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は一般に、通常ゆで卵
立てと称される、エッグサーバーに関する。特に、本発
明は、収納のために直立の向きで鉛直な積み重ね関係に
同一のエッグサーバーと入れ子式に重ねられ、且つ断熱
及び熱保持のために卵を包囲する、逆さの向きで単一の
同一エッグサーバーと重ねられる改良エッグサーバーに
関する。

【０００２】

【従来の技術】通常ゆで卵立てと称されるエッグサーバ
ーはよく知られており、殻内の卵を出すのに使用され
る。かかる卵は典型的には堅ゆで、または半熟である。
これらのサーバーは通常、卵を保持する上方に凹状の卵
保持部分を有し、かつ卵保持部分を高くし、安定性を与
えるベースをしばしば含む。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】かかるエッグサーバー
は実用的であるけれども、欠点を有している。第１に、
卵の大きさの変化により、しばしば、卵がゆで卵立て内
にしっかりと支持されない。第２に、エッグサーバーは
収納するのに扱いずらく、典型的には、まれな使用によ
って正当化されないスペースの量を必要とする。第３
に、エッグサーバーは調理した卵を保持するけれども、
エッグサーバーには、出す前に卵を温かく保つのを助け
ない。従って、この問題に取り組むエッグサーバーを提
供することが望まれる。

【０００４】本発明の目的は、安定した仕方で多様な卵
の大きさに順応するエッグサーバーを提供することにあ
る。

【０００５】本発明の他の目的は、１組のかかるサーバ
ーのための収納スペースの必要性を減じるエッグサーバ
ーを提供することにある。

【０００６】本発明の更に他の目的は、卵の温度を維持
するために出す前に卵の断熱を可能にするエッグサーバ
ーを提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】これらの目的及び他の目
的は、殻内の調理した卵のためのエッグサーバーによっ
て達成される。サーバーは底壁を有し、側壁がこの底壁
から延びて卵を部分的に受け入れる内部を形成する。傾
斜支持面が内部に形成され、多様な卵の大きさに順応し
て、サーバーの有用性を増大させる。サーバーの下外面
は他のエッグサーバーの内部に入れ子式に入る縮小寸法
のものであり、多数のエッグサーバーを収納のために積
み重ね位置に置けるようにする。側壁の上リムが逆さ位
置でそれ自体と合致する形状を有し、２つのエッグサー
バーの上方が断熱位置と称される逆さ関係で他のエッグ
サーバーに重なる時、２つのエッグサーバーの上リムを
当接させるようにする。この断熱位置では、２つのエッ
グサーバーは卵を囲むように組み合わさり、出す前に熱
を保持する。

【０００８】

【発明の実施の形態】図１を参照すると、本発明による
エッグサーバーは全体的に参照番号１０によって示され
る。エッグサーバー１０は外周を有する底壁１２を含
む。この外周は種々の形状で良いが、好ましくは円形で
ある。側壁１４が底壁１２の外周から上方に延び、底壁
１２から間隔を隔てた上リム１６で終わる。側壁１４は
種々の断面形状を有するが、円形が以下で明らかにする
理由により好ましい。底壁１２及び側壁１４は互いに接
合される多様な材料で形成されるが、好ましくは一体の
ユニットとして形成される。同様に、かかる一体のユニ
ットをガラス、セラミックス、またはステンレススチー
ルのような種々の材料で形成しても良いが、一体のユニ
ットは好ましくは、射出成形法を用いてプラスチックで
形成される。

【０００９】底壁１２と側壁１４は一緒になって、図４
に点線で示した卵２０の一部分を受け入れる内部１８を
構成する。従来技術のゆで卵立てについて一般的である
ように、エッグサーバー１０は、上リム１６が卵２０の
最上部分より下に間隔を隔てて、卵の上部分に食べるた
めに接近できるように寸法決めされるのが好ましい。最
も簡単な形態では、卵２０の底は底壁１２に載り、側壁
１４は、卵２０が側壁１４の内面２２に当接することに
よって卵２０を過度の横方向運動しないように支持する
のに役立つ。最高の支持を与えるには、側壁１４は好ま
しくは卵２０の横断面形状に合うように上記のように円
形横断面を有する。しかしながら、かかる円形形状は要
求されない。

【００１０】卵の大きさが変化すれば、最も小さい卵に
十分な支持を依然として与えながら、最も大きい卵を受
け入れる側壁１４の寸法（即ち好ましくは直径）を与え
ることは困難である。この問題を克服するには、内面２
２が支持肩部２４を含むのが好ましい。支持肩部２４
は、内面２２の周囲に延び、上方に増すテーパの一般的
な形態の支持面２６を有する上方に面した肩部の形態を
とる。かくして、支持面２６の下縁は、図３及び４に示
したように、支持面２６の上縁の寸法よりも小さな寸法
（即ち好ましくは直径）を有する。容易に想像されるよ
うに、支持面２６のテーパは種々の大きさの卵２０を収
容する。支持面２６が平らな円錐の一部として形成され
るならば、この支持は線接触である。これは許容される
かもしれないが、好ましくは支持面２６は、例えば、図
示したように、面を楕円の一部として形成することによ
って、凹状の内向き形状を有する。かかる湾曲面は大き
な支持のために大きな接触を与える。

【００１１】支持面２６の半径方向外（従って上）縁
は、支持面２６が支持肩部24の全体を形成するように内
面２２（構成は図示せず）と一致していても良い。しか
しながら、支持面２６の上縁は、図示したように、内面
２２の半径方向内方に間隔を隔てるのが好ましい。この
間隔により、支持面２６より上の卵２０の部分が図４の
ように、支持面２６を超えて半径方向外方に延びて、よ
り大きい卵を収容させる。

【００１２】上記の説明は主としてエッグサーバー１０
の内部１８に関する。エッグサーバー１０の外部は希望
するどんな形状のものであっても良い。しかしながら、
好ましくは側壁１４の外面２８は底壁１２に導く縮小寸
法（即ち好ましくは縮径）部分３２によって形成された
下方に面した肩部３０を含む。縮小寸法部分３２（採用
されるならば）は、一方のエッグサーバー１０の肩部３
０がエッグサーバー１０の他方の上リム１６に載った状
態で、一方のエッグサーバー１０の縮小寸法部分３２を
エッグサーバー１０の他方の内部１８内に受け入れる寸
法及び形状を有する。これは図３に示され、そしてこれ
はエッグサーバー１０の積み重ね位置と称される。想像
されるように、更なるエッグサーバー１０を先に述べた
エッグサーバー１０の上に、同様の積み重ね位置に置い
て、入れ子式に入れても良い。

【００１３】この構成では、エッグサーバー１０を、利
用できる容積を許す限り積み重ねられるから、本発明の
複数のエッグサーバー１０を大変小さな領域内に収納す
ることができる。エッグサーバー１０に必要なこの縮小
した収納スペースは非積み重ねエッグサーバーよりも明
らかに利点を与える。プラスチックの射出成形を使用し
てエッグサーバー１０を形成することによって得られる
コストの減少価格と、この縮小した収納スペースの必要
性との組み合わせは、本発明のエッグサーバー１０を、
以前はエッグサーバーを道理に合わない贅沢品と考えて
いた多くの家庭に便利な追加分にする。

【００１４】本発明のエッグサーバー１０は外部形状と
関連した更なる特徴を代替的または追加的に含む。特
に、上リム１６は消費前卵の断熱を可能にするように形
成されて、熱を最適な仕出し温度に保つ。この構成を図
４に示す。

【００１５】特に、上リム１６は、エッグサーバー１０
の２つを、それらの上リム１６が当接して逆さの関係に
積み重ねるように形成される。これは断熱位置と称され
る。図示したように、断熱位置では、２つの積み重ねら
れたエッグサーバー１０の内部１８は結合して卵２０を
囲み、熱損失を減じる（特に、エッグサーバー１０がプ
ラスチックのような低くて、比較的悪い熱伝導材料で形
成される時）。

【００１６】上リム１６が当接したこの断熱位置を与え
るには、各エッグサーバー１０の上リム１６は直立位置
（図４に最低位のエッグサーバー１０で示す）と逆さ位
置（図４に最上位のエッグサーバー１０で示す）との両
方で本質的に同一である形状を有するべきである。これ
は多くの方法で達成される。例えば、図示した実施形態
では、上リム１６は、２つの谷３６により分離され、か
つ２つの谷３６を構成する周囲に等距離間隔を隔てた２
つのピーク３４を含む。これらのピーク３４及び谷３６
を形成する角度は、ピーク３４が逆さになった時、谷３
６に一致し、かつこれをふさぐように選択される。２つ
のかかるピーク３４及び谷３６を示したけれども、他の
数も可能である。同様に、図示した実施形態は鋭く尖っ
たピーク３４及び谷３６を形成する比較的真直ぐな線を
採用するけれども、もっと丸みのある形態を採用しても
良い。

【００１７】上記のように、変形が可能であるけれど
も、特定の変形が他の変形よりも実際の使用にもっと適
している。特に、いくつかの変形が所望の合致した逆さ
関係を技術的に許容するけれども、この位置では不安定
である。例えば、単一の平面によって上リム１６を形成
しても逆さの合致を与えるが、２つのエッグサーバー１
０の相対的な横方向移動に抵抗するのには役立たない。
相対的な横方向移動にかかる抵抗を与えるには、好まし
くは上リム１６がもっと複雑であり、他の部分に関して
角度をなし、好ましくは互いに垂直である部分を含む。
例えば、図示した実施形態では、ピーク３４の先端の向
きは谷３６の底の向きと垂直に形成される。この構成で
は、谷３６の底と平行な運動はピーク３４の先端によっ
て抵抗され、その逆も同様である。利点を与え、且つ断
熱位置を形成する所望の逆さ合致を可能にする上リム１
６のための多くの他の幾何学的形態を達成しても良い。

【００１８】このようにして、一対のエッグサーバー１
０は断熱位置に置かれ、卵２０を囲んで、熱を保持す
る。これは卵２０の味を高める。これは唯一の機能とし
て熱保持を有する別個のカバーを必要とせずに達成され
る。むしろ、本発明によるカバーは別々に使用可能なエ
ッグサーバー１０である。これは家での収納の必要性、
断熱エッグサーバーを購入する費用、天然資源の使用を
減じる。

【００１９】上記に暗に示したように、支持面２６、縮
小寸法部分３２、及び上リム１６の合致した逆さ形態を
一緒に使用する必要がないことに注意すべきである。む
しろ、夫々が個別に使用されて、改良エッグサーバーを
提供し、あるいは実用性を高めるために任意の組合せで
使用しても良い。

【００２０】以上の説明から、本発明は、構造にとって
明らかであり、かつ構造に固有である他の利点ととも
に、ここに記載した全ての目的を達成するのによく適し
ていることがわかる。

【００２１】特定の特徴及びサブコンビネーションが実
用のものであり、これらを、他の特徴及びサブコンビネ
ーションに言及することなく採用しても良い。これは請
求項の範囲内で考えられる。

【００２２】多くの可能な実施形態が発明の範囲から逸
脱せずに本発明によってなされるため、ここに説明さ
れ、添付図面に示した全ての事項が例示と解釈されるべ
きであり、限定的な意味で解釈されるべきではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明によるエッグサーバーの上面、正面斜
視図である。

【図２】 上面図である。

【図３】 積み重ね位置にある２つのエッグサーバーの
断面側面図である。

【図４】 断熱位置にある２つのエッグサーバーの断面
側面図である。

【符号の説明】

１０ エッグサーバー １２ 底壁 １４ 側壁 １６ 上リム １８ 内部 ２０ 卵 ２２ 内面 ２４ 支持肩部 ２６ 支持面 ２８ 外面 ３０ 肩部 ３２ 縮小寸法部分 ３４ ピーク ３６ 谷

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭63−77574（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭59−81474（ＪＰ，Ｕ) 特許3092409（ＪＰ，Ｂ２) 米国特許1419905（ＵＳ，Ａ) 西独国特許315419（ＤＥ，Ｂ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) A47G 19/28

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 周囲を有する底壁と、 前記周囲から上リムまで上方に延びる側壁と、を有し、
   前記側壁と底壁はともに卵の一部分を受け入れるように
   なった内部を構成し、前記上リムは、逆さ位置でそれ自
   体と合致するようにする形状を有し、前記側壁は、下方
   に面した肩部を有する外面を有し、前記下方に面した肩
   部は、該肩部と前記底壁との間の縮小寸法部分によって
   形成されている、エッグサーバーからなり、前記縮小寸
   法部分は、もう１つのエッグサーバーの前記内部内に、
   前記下方に面した肩部が前記もう１つの前記エッグサー
   バーの前記上リムに載った状態で受け入れられるように
   なった寸法及び形状を有し、前記側壁は内面を有し、支
   持肩部が前記上リムより下に間隔を隔てた位置で前記内
   面に設けられていて上方に開放し、前記支持肩部は卵を
   支持するように構成且つ配列され、そして楕円の一部か
   ら形成された上方に増すテーパを有する、 入れ子式断熱エッグサーバー。