JP3321048B2 - 連続多孔性弾性体 - Google Patents

連続多孔性弾性体

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JP3321048B2
JP3321048B2 JP27348297A JP27348297A JP3321048B2 JP 3321048 B2 JP3321048 B2 JP 3321048B2 JP 27348297 A JP27348297 A JP 27348297A JP 27348297 A JP27348297 A JP 27348297A JP 3321048 B2 JP3321048 B2 JP 3321048B2
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J9/00Working-up of macromolecular substances to porous or cellular articles or materials; After-treatment thereof
    • C08J9/26Working-up of macromolecular substances to porous or cellular articles or materials; After-treatment thereof by elimination of a solid phase from a macromolecular composition or article, e.g. leaching out

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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は連続多孔性弾性体に
関し、その目的は連続捺印可能なスタンプの印材とし
て、また、サ−マルプリンタのプリンタヘッドによる製
版やフラッシュ閃光による製版、熱盤転写方法にも好適
に用いることができ、プリンタヘッドに用いた場合に
は、ヘッドの寿命を縮めることがなく、長期間に亘り解
像度の高い印刷物を与えることのできる連続多孔性弾性
体を提供することにある。
【0002】
【従来の技術】従来より、連続押印可能なスタンプの印
材として、インク浸透可能な連続多孔性弾性体が用いら
れており、この連続多孔性弾性体は近年普及されてきた
サーマルプリンタのプリンタヘッドによる製版やフラッ
シュ閃光による製版、熱盤転写方法にも用いられてい
る。連続多孔性弾性体は一般に、熱可塑性樹脂に形孔剤
として微粉末を混練りし、成形後この形孔剤を溶媒で溶
出させることにより製造される。つまり、形孔剤を熱可
塑性樹脂に混練りして成形した後、この形孔剤を溶出さ
せることが可能な溶媒を用いて形孔剤のみを弾性体から
溶出させることにより気孔が形成されるのである。
【0003】上記した形孔剤としては、従来より炭酸カ
ルシウム、炭酸マグネシウム等の酸可溶性微粉末状無機
化合物が用いられており、成形後、この酸可溶性微粉末
状無機化合物を塩酸や硝酸等の酸性溶媒で溶出させる方
法により、連続多孔性弾性体が製造されている。
【0004】また、形孔剤として上記した酸可溶性微粉
末状無機化合物を用いる製造方法以外に、形孔剤として
食塩を用い、成形後、この食塩を水で溶出させる方法も
存在する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、形孔剤
として炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の酸可溶性
微粉末状無機化合物、或いは食塩を用いる製造方法によ
り得られる連続多孔性弾性体には以下のような欠点が存
在する。形孔剤として酸可溶性微粉末状無機化合物を用
いる方法では、酸可溶性微粉末状無機化合物を溶出させ
るために用いられる酸性溶媒により、弾性体内にわずか
に酸が残ってしまう。この酸は、連続多孔性弾性体の主
な用途の一つであるサーマルプリンタヘッドにとって有
害であることが知られており、酸によりプリンタヘッド
にコーティングされたガラス質の薄膜がいたみ、ヘッド
の寿命が短くなってしまうという問題点が存在する。ま
た、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の酸可溶性微
粉末状無機化合物を溶出させるのに、長時間を要するた
め、製造時間の短縮を図ることができないという問題点
も存在する。
【0006】一方、形孔剤として食塩を用いると、溶出
に水が用いられるため製造工程が簡単で、溶出時間も比
較的短いが、食塩が完全には溶出されずに、わずかに弾
性体内に残ってしまうため、この残塩による腐食性ガス
の作用でプリンタヘッドにコーティングされたガラス質
の薄膜がいたみやすくなってしまい、やはりプリンタに
とって好ましくないという問題点が存在する。
【0007】そこで、サーマルプリンタヘッドに悪影響
を及ぼすことがなく、サーマルプリンタに最適で、しか
もフラッシュ閃光による製版や熱盤転写方法にも好適に
用いることのできる連続多孔性弾性体の創出が望まれて
いた。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の問題
点を解決するためになされたものであって、請求項1に
係る発明は、熱可塑性樹脂に少なくとも形孔剤及び形孔
助剤を混練りし、成形後、水系溶媒で形孔剤を溶出させ
ることにより得られる連続多孔性弾性体であって、該形
孔剤としてはテトラメチロールメタンと澱粉の混合物
が、該形孔助剤としては多価アルコールの単量体又は重
合体が用いられることを特徴とする連続多孔性弾性体に
関する。請求項2に係る発明は、熱可塑性樹脂に少なく
とも形孔剤及び形孔助剤を混練りし、成形後、水系溶媒
で形孔剤を溶出させることにより得られる連続多孔性弾
性体であって、該形孔剤としてはテトラメチロールメタ
ンと砂糖の混合物が、該形孔助剤としては多価アルコー
ルの単量体又は重合体が用いられることを特徴とする連
続多孔性弾性体に関する。 請求項3に係る発明は、熱可
塑性樹脂に少なくとも形孔剤及び形孔助剤を混練りし、
成形後、水系溶媒で形孔剤を溶出させることにより得ら
れる連続多孔性弾性体であって、該形孔剤としては結晶
性粉末の多価アルコールが、該形孔助剤としてはポリア
ルキレングリコールが用いられることを特徴とする連続
多孔性弾性体に関する。 請求項4に係る発明は、前記形
孔剤として、澱粉、砂糖、ヘミセルロース、テトラメチ
ロールメタンから選択された少なくとも1種が用いられ
ることを特徴とする請求項3記載の連続多孔性弾性体に
関する。 請求項5に係る発明は、空隙率が40〜80
%、ゴム硬度が20〜80°、気孔径が50ミクロン以
下、比重が0.2〜0.6g/cm 、融点が60〜1
20℃であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれ
かに記載の連続多孔性弾性体に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に係る連続多孔性弾性体
は、熱可塑性樹脂に少なくとも形孔剤及び形孔助剤を混
練りし、成形後、水系溶媒で形孔剤を溶出させることに
より得られる。熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、
ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂やエチレンビニル
アルコール(EVA)等が用いられるが特に限定はされ
ない。また、ゴム硬度が20〜80°、比重が0.2〜
0.6g/cm3 、融点が60〜120℃となるように
するのが望ましく、2種以上の熱可塑性樹脂を混合して
用いることも可能である。
【0010】形孔剤としては結晶性粉末の多価アルコー
ルが用いられ、この形孔剤を後述する如く、弾性体内か
ら溶出させることにより径が50ミクロン以下の気孔が
形成される。結晶性粉末の多価アルコールとしては、コ
ーンスターチ、コムギ澱粉やジャガイモ澱粉等の澱粉、
砂糖、ヘミセルロース等の多糖類の他、次式1(化1)
で示されるテトラメチロールメタン(化学名;2.2−
ジヒドロキシメチル−1.3−プロパンジオール)等が
挙げられるが特に限定されるものではない。
【化1】
【0011】本発明においては上記した種々の結晶性粉
末の多価アルコールの中から1種を選択して単独で用い
ることも或いは2種以上を用いることも可能である。特
にテトラメチロールメタンは澱粉、砂糖等と混合して用
いると樹脂の練り工程、成形工程において可塑性がよ
く、また水に対する溶解度も高いため、テトラメチロー
ルメタンと澱粉の混合物やテトラメチロールメタンと砂
糖の混合物が好ましく用いられる。また、上記したテト
ラメチロールメタン、澱粉、砂糖等を単独で、或いは混
合して用いることにより、径が1〜30ミクロンの超微
細孔を形成することもできる。
【0012】形孔剤の配合量は特に限定されないが、得
られる連続多孔性弾性体の空隙率が40〜80%となる
ように、熱可塑性樹脂100重量部に対し250〜45
0重量部配合するのが好ましい。
【0013】形孔助剤は形孔剤の水溶出時間を短縮する
ために用いられ、沸点が高く少量で樹脂の流動性を向上
させることができ、しかも被熱減量の小さいものが好ま
しく用いられる。本発明においては、多価アルコールの
単量体又は重合体、具体的には、ポリエチレングリコー
ル等のポリアルキレングリコールやジエチレングリコー
ルが用いられる。これらは形孔剤の水溶出時間を短縮す
るだけでなく、樹脂の可塑度を向上させる作用、インク
の浸透速度を速める作用をも有している。形孔助剤の配
合量も特に限定されないが、熱可塑性樹脂100重量部
に対し30〜150重量部配合するのが好ましい。30
重量部未満では形孔助剤配合による効果が得られず、1
50重量部を超えて配合しても大幅な効果の増大は認め
られないからである。
【0014】本発明に係る連続多孔性弾性体には、前述
した如く、熱可塑性樹脂に少なくとも形孔剤及び形孔助
剤が混練りされる。混練りする際の温度は特に限定され
ず、用いる熱可塑性樹脂に応じて適宜設定すればよい
が、通常130〜180℃で行われる。
【0015】尚、形孔剤及び形孔助剤に加え、プリンタ
ヘッドの滑りをよくするためにシリコンオイル等を同時
に混練りすることも可能である。シリコンオイルを用い
る場合、その配合量は、熱可塑性樹脂100重量部に対
し1〜5重量部が好ましい。
【0016】また、可塑剤を同時に混練りすることも可
能で、可塑剤は連続多孔性弾性体の膨張率を小さくする
ために用いられる。即ち、可塑剤により弾性体を予め膨
張させておくと、インク吸収後の膨張率が小さくなるた
め、印面の膨らみ、たわみがなくなり好ましい。可塑剤
として、具体的にはフタル酸ジオクチル(DOP)、ア
ジピン酸ジオクチル(DOA)、ヴルカノール等が用い
られる。可塑剤が用いられる場合は、熱可塑性樹脂10
0重量部に対し5〜30重量部配合される。
【0017】更に、必要に応じて顔料を配合することも
可能である。特に白色チタンは画像部分のみをインク色
に発色する効果を有しており、画像部分と他の部分との
色分けのために好ましく用いられる。
【0018】上記したような材料を熱可塑性樹脂に混練
りした後、所要の形状に成形する。成形方法は特に限定
されず、圧縮成形法、押出成形法、射出成形法等により
成形される。圧縮成形法により成形する場合は、60〜
160℃にて所定の厚さに圧縮される。シート状或いは
ロール状に成形する場合は押出成形法により成形され
る。
【0019】成形後、水系溶媒を用いて形孔剤を溶出さ
せることにより、本発明に係る連続多孔性弾性体が得ら
れる。水系溶媒としては水、水可溶性低級脂肪族アルコ
ール、稀酸水、稀アルカリ水等が挙げられ、通常水また
は温水が好ましく用いられる。尚、水系溶媒として、酸
やアルカリを用いる場合には、公害や製品腐蝕の原因と
ならないように低濃度で使用する。
【0020】本発明に係る連続多孔性弾性体は以上の様
な方法により得られるため、弾性体内に、塩、酸、アル
カリ等の腐食性ガスや、水素、窒素等の還元性ガス等の
サーマルプリンタヘッドに有害なガスが残ることはな
い。従って、この連続多孔性弾性体をサーマルプリンタ
ヘッドによる製版に用いたとしても、ヘッドにコーティ
ングされたガラス質の薄膜が傷みやすくなることはない
ので、ヘッドの寿命を縮めることはない。また、この連
続多孔性弾性体はサーマルプリンタヘッドによる製版だ
けでなく、フラッシュ閃光による製版や熱盤転写方法に
も好適に用いることができる。更に、この連続多孔性弾
性体は製造工程における酸や塩分による公害の心配がな
く、しかも形孔剤を溶出させる溶剤として水系溶媒が用
いられるため、工業的製造が容易で、環境に悪影響を及
ぼすこともない。
【0021】
【実施例】以下、本発明に係る連続多孔性弾性体につい
て実施例を挙げて詳細に説明する。但し、本発明は以下
の実施例により何ら限定されるものではない。 (実施例1)以下に示す材料をバレルに投入し、135
℃に加温して約20分混練りした。使用材料 使用量(重量部) ポリエチレン樹脂 100 白色チタン 10 ポリエチレングリコール 100 シリコンオイル 5 可塑剤 20 テトラメチロールメタン 160 澱粉 160 顔料 1 混練りした後、圧縮成形法により厚さ1mmに圧縮成形
し、その後温水中で3時間攪拌してテトラメチロールメ
タン及び澱粉を溶出させ、連続多孔性弾性体を得た。
【0022】(実施例2)テトラメチロールメタンと澱
粉の混合物のかわりに砂糖を用いた点以外は実施例1と
全く同じ方法で連続多孔性弾性体を製造した。
【0023】(実施例3)テトラメチロールメタンと澱
粉の混合物のかわりに澱粉を単独でを用いた点以外は実
施例1と全く同じ方法で連続多孔性弾性体を製造した。
【0024】(実施例4)以下に示す材料をバレルに投
入し、180℃に加温して約20分混練りした。使用材料 使用量(重量部) EVA樹脂 100 白色チタン 10 ポリエチレングリコール 100 シリコンオイル 5 可塑剤 20 テトラメチロールメタン 160 澱粉 160 顔料 1 混練りした後、押出成形法により厚さ1mmのシート状
に成形した。その後水中で3時間攪拌してテトラメチロ
ールメタン及び澱粉を溶出させ、連続多孔性弾性体を得
た。
【0025】(比較例1)以下に示す材料をバレルに投
入し、135℃に加温して約20分混練りした。使用材料 使用量(重量部) ポリエチレン樹脂 100 白色チタン 10 ポリエチレングリコール 100 シリコンオイル 5 可塑剤 20 炭酸カルシウム 350 顔料 1 混練りした後、圧縮成形法により厚さ1mmに圧縮成形
した。その後30%硝酸溶液に投入し、約8時間かけて
炭酸カルシウムを溶出させ、連続多孔性弾性体を得た。
【0026】(比較例2)以下に示す材料をバレルに投
入し、135℃に加温して約20分混練りした。使用材料 使用量(重量部) ポリエチレン樹脂 100 白色チタン 10 ポリエチレングリコール 100 シリコンオイル 5 可塑剤 20 食塩 350 顔料 1 混練りした後、圧縮成形法により厚さ1mmに圧縮成形
し、その後水中で7時間攪拌して食塩を溶出させ、連続
多孔性弾性体を得た。
【0027】実施例1〜4及び比較例1〜2により得ら
れた連続多孔性弾性体の性質を表1に示す。
【表1】
【0028】実施例1〜4及び比較例1〜2で得られた
連続多孔性弾性体をサーマルプリンタのプリンタヘッド
に用い、使用開始時の印刷物と約3カ月間使用した後の
印刷物の美しさを比較した。実施例1〜4で得られた連
続多孔性弾性体が用いられたサーマルプリンタによる印
刷物は使用開始時、約3カ月後とも解像度が高く鮮明で
あった。一方、比較例1〜2で得られた連続多孔性弾性
体が用いられたサーマルプリンタでは、使用開始時の印
刷物は解像度が高く鮮明であったが、約3カ月後に得ら
れた印刷物は使用開始時の印刷物に比べて解像度が低く
鮮明さも劣化していた。
【0029】以上の結果から、製造の際に、形孔剤とし
て結晶性粉末の多価アルコールが用いられた連続多孔性
弾性体をサーマルプリンタヘッドに用いると、長期間に
亘って解像度の高い印刷物を得ることができるといえ
る。
【0030】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1に係る発明
は、熱可塑性樹脂に少なくとも形孔剤及び形孔助剤を混
練りし、成形後、水系溶媒で形孔剤を溶出させることに
より得られる連続多孔性弾性体であって、該形孔剤とし
てはテトラメチロールメタンと澱粉の混合物が、該形孔
助剤としては多価アルコールの単量体又は重合体が用い
られることを特徴とする連続多孔性弾性体に関し、請求
項2に係る発明は、熱可塑性樹脂に少なくとも形孔剤及
び形孔助剤を混練りし、成形後、水系溶媒で形孔剤を溶
出させることにより得られる連続多孔性弾性体であっ
て、該形孔剤としてはテトラメチロールメタンと砂糖の
混合物が、該形孔助剤としては多価アルコールの単量体
又は重合体が用いられることを特徴とする連続多孔性弾
性体に関し、請求項3に係る発明は、熱可塑性樹脂に少
なくとも形孔剤及び形孔助剤を混練りし、成形後、水系
溶媒で形孔剤を溶出させることにより得られる連続多孔
性弾性体であって、該形孔剤としては結晶性粉末の多価
アルコールが、該形孔助剤としてはポリアルキレングリ
コールが用いられることを特徴とする連続多孔性弾性体
に関するものであるから以下のような効果を奏する。
【0031】即ち、形孔剤として結晶性粉末の多価アル
コールを用い、この形孔剤を水系溶媒で溶出させること
により気孔が形成されるので、塩、酸、アルカリ等の腐
食性ガスや、水素、窒素等の還元性ガスといったサーマ
ルプリンタヘッドにとって有害なガスが弾性体内に残っ
てしまうことはない。従って、この連続多孔性弾性体を
サーマルプリンタヘッドに用いたとしても、ヘッドにコ
ーティングされたガラス質の薄膜が傷みやすくなること
はないので、ヘッドの寿命を縮めることはなく、サーマ
ルヘッドに好適に用いることができ、更にフラッシュ閃
光による製版や熱盤転写方法にも用いることができる。
また、結晶性粉末の多価アルコールを用いることによ
り、径が50ミクロン以下の連続微細孔が形成されるの
で、インクの含浸性、解像度に優れるという効果を奏す
る。更に、この連続多孔性弾性体は製造工程における酸
や塩分による公害の心配がなく、しかも形孔剤を溶出さ
せる溶剤として水系溶媒が用いられるため、製造工程が
簡単で、溶出時間も比較的短く、工業的製造に適してい
る。
【0032】また請求項4に係る発明は、前記形孔剤と
して、澱粉、砂糖、ヘミセルロース、テトラメチロール
メタンから選択された少なくとも1種が用いられること
を特徴とする請求項3記載の連続多孔性弾性体に関する
ものであるから、気孔の径を1〜30ミクロンとするこ
とも可能である。
【0033】更に請求項5に係る発明は、空隙率が40
〜80%、ゴム硬度が20〜80°、気孔径が50ミク
ロン以下、比重が0.2〜0.6g/cm、融点が6
0〜120℃であることを特徴とする請求項1乃至4の
いずれかに記載の連続多孔性弾性体に関するものである
から、解像度の高い印刷物を得ることができるという優
れた効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−125261(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 9/26 102

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂に少なくとも形孔剤及び形
    孔助剤を混練りし、成形後、水系溶媒で形孔剤を溶出さ
    せることにより得られる連続多孔性弾性体であって、該
    形孔剤としてはテトラメチロールメタンと澱粉の混合物
    が、該形孔助剤としては多価アルコールの単量体又は重
    合体が用いられることを特徴とする連続多孔性弾性体。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂に少なくとも形孔剤及び形
    孔助剤を混練りし、成形後、水系溶媒で形孔剤を溶出さ
    せることにより得られる連続多孔性弾性体であって、該
    形孔剤としてはテトラメチロールメタンと砂糖の混合物
    が、該形孔助剤としては多価アルコールの単量体又は重
    合体が用いられることを特徴とする連続多孔性弾性体。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂に少なくとも形孔剤及び形
    孔助剤を混練りし、成形後、水系溶媒で形孔剤を溶出さ
    せることにより得られる連続多孔性弾性体であって、該
    形孔剤としては結晶性粉末の多価アルコールが、該形孔
    助剤としてはポリアルキレングリコールが用いられるこ
    とを特徴とする連続多孔性弾性体。
  4. 【請求項4】 前記形孔剤として、澱粉、砂糖、ヘミセ
    ルロース、テトラメチロールメタンから選択された少な
    くとも1種が用いられることを特徴とする請求項3記載
    の連続多孔性弾性体。
  5. 【請求項5】 空隙率が40〜80%、ゴム硬度が20
    〜80°、気孔径が50ミクロン以下、比重が0.2〜
    0.6g/cm 、融点が60〜120℃であることを
    特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の連続多孔
    性弾性体。
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