JP3319028B2 - 高純度テレフタル酸の製造方法 - Google Patents

高純度テレフタル酸の製造方法

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terephthalic acid
oxidation reactor
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義昭 泉沢
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はテレフタル酸の製造法に
関するものである。詳しくは酸化反応器に補給する触媒
の供給方法を改良して、高純度のテレフタル酸を製造す
る方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】テレフタル酸はポリエステルの原料とし
て極めて重要な化合物である。テレフタル酸の製造法と
しては、パラキシレンを重金属及び臭素を含む触媒の存
在下に酢酸溶媒中で分子状酸素含有ガスで酸化する方法
が代表的なものであり、工業的に大規模に行なわれてい
る。この方法では、攪拌槽型の酸化反応器に触媒、酢酸
溶媒、パラキシレンおよび分子状酸素含有ガスとを連続
的に供給し、パラキシレンをテレフタル酸に酸化する。
生成したテレフタル酸を含む反応混合物は酸化反応器か
ら抜出され、所望により更に追酸化したのち析出してい
るテレフタル酸結晶を分離回収する。結晶を分離した後
の反応母液は、不純物の蓄積を防ぐためその一部を系外
に排出し、残余は酸化反応器に循環する。燃焼及び系外
への排出等により反応系から失なわれる酢酸溶媒及び触
媒は、新たな酢酸及び触媒成分を系外から供給すること
により補充され、系内は常に一定の状態に保たれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】テレフタル酸の製造に
おいては、不純物が少なくて白色度の高い製品を製造す
ることが要求される。一般に良質のテレフタル酸を製造
しようとすると、燃焼による酢酸の損失が増加する傾向
にある。従って酢酸の損失を最小限に抑制して良質のテ
レフタル酸を製造する方法が探究されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは反応系に補
給する触媒の供給方法の如何が、得られるテレフタル酸
の品質に大きく影響することを知得し、本発明を完成し
た。本発明によれば、酸化反応器に重金属と臭素を含む
触媒、酢酸溶媒、パラキシレンおよび分子状酸素含有ガ
スとを連続的に供給してパラキシレンをテレフタル酸に
酸化する工程と、酸化反応器から抜出した反応混合物か
らテレフタル酸の結晶を分離する工程と、結晶分離後の
反応母液の少くとも一部を酸化反応器に循環する工程と
を含むテレフタル酸の連続的製造法において、反応系に
補給する重金属触媒成分はパラキシレンに混合して酸化
反応器に供給し、反応系に補給する臭素触媒成分はこれ
とは別の経路で酸化反応器に供給することにより、品質
のすぐれたテレフタル酸を製造することができる。
【0005】本発明について更に詳細に説明すると、本
発明では酸化反応器として通常は攪拌槽型の反応器が用
いられる。反応系の溶媒としては酢酸溶媒が用いられ
る。酢酸溶媒中には20重量%以下の水を含有していて
もよい。触媒は通常、コバルト−マンガン−臭素の3元
素から成っており、その反応液中の濃度は通常コバルト
が金属換算で120〜3000ppm、好ましくは15
0〜400ppm、マンガンはコバルトに対して金属換
算で0.01〜3重量倍、臭素は元素換算で500〜6
000ppm、好ましくは600〜1500ppmであ
る。触媒の調製に際しては、コバルトとしては酢酸コバ
ルト、ナフテン酸コバルトなどのコバルト化合物、マン
ガンとしては酢酸マンガン、ナフテン酸マンガンなどの
マンガン化合物、臭素としては臭化水素、臭化ナトリウ
ム、テトラブロムエタンなどの臭素化合物が用いられ
る。
【0006】酸化反応器内は、170〜230℃、好ま
しくは180〜210℃の温度、及び数kg/cm2〜100
kg/cm2、好ましくは10〜30kg/cm2の圧力に維持され
る。反応温度が低すぎるとパラキシレンを十分に酸化す
ることができず、逆に高すぎると高純度のテレフタル酸
が得られないばかりか酢酸溶媒の燃焼損失が増大するの
で好ましくない。反応時間は通常、30〜200分、好
ましくは40〜150分程度である。この間にパラキシ
レンの95%以上、好ましくは98%以上が酸化され
る。
【0007】分子状酸素含有ガスとしては通常は空気な
いしは酸素富化空気が用いられる。ガス中の酸素濃度は
通常、18〜30容量%、好ましくは20〜28容量%
である。その供給量は、パラキシレンに対し分子状酸素
として通常、3〜100倍モルである。分子状酸素含有
ガスの供給量の制御は、通常は酸化反応器から系外に流
出する排ガス中の酸素濃度が1.5〜8容量%となるよ
うに行なわれる。
【0008】酸化反応器としては通常、上部に還流冷却
器を備えた撹拌槽が用いられ、液相部の適当な位置に原
料、循環液、溶媒などの供給口、分子状酸素含有ガスの
導入口及び反応混合物の抜出し口を有している。酸化反
応器からの排ガスは上部の還流冷却器で冷却し、排ガス
中に含まれている酢酸や水などの凝縮成分を凝縮させた
のち、不凝縮ガスは系外に排出される。凝縮液は反応器
に還流させるが、凝縮液の一部を系外に排出することに
より、反応器内の水分を5〜15重量%と低濃度に調節
することもできる。
【0009】酸化反応器へのパラキシレンと循環される
反応母液その他の溶媒との供給比率は、反応混合物中の
テレフタル酸濃度(前述の如くパラキシレンの酸化率は
95%以上に達しているが、それでも存在する未反応の
パラキシレン及び反応中間体もテレフタル酸に換算して
計算するものとする)が20〜50重量%となるように
制御するのが好ましい。
【0010】酸化反応器から抜出された反応混合物は、
所望により更に追酸化してテレフタル酸の純度を向上さ
せたのち、結晶分離工程に送られ、テレフタル酸結晶と
反応母液とに分離される。追酸化は公知であり、酸化反
応器の反応温度よりも低温で行なう低温追酸化、低温追
酸化したのちこれよりも高い温度で更に追酸化する低温
追酸化−高温追酸化などいくつかの方法が知られてい
る。
【0011】テレフタル酸結晶を分離した後の反応母液
の一部は酸化反応器に循環され、残部は不純物の蓄積を
防止するため系外にパージされる。通常は反応母液の1
0〜90%、好ましくは40〜80%が酸化反応器に循
環される。本発明では反応系に新たに供給される触媒、
すなわち補給触媒を重金属成分と臭素成分とに分けて酸
化反応器に供給する。この際、触媒成分のうち重金属は
酸化反応器に供給されるパラキシレンと混合して反応器
に供給される。通常は、反応系に新たに供給される酢酸
溶媒、すなわち補給酢酸もパラキシレンと混合して供給
されるので、パラキシレン−酢酸溶媒−重金属の3者の
混合物が酸化反応器に供給されることになる。
【0012】補給触媒のうち臭素は、重金属とは別の経
路で酸化反応器に供給する。その供給位置は、重金属の
供給位置とは距離的にできる限り離れた場所とするのが
好ましい。臭素の好ましい供給態様では、循環されてく
る結晶分離後の反応母液と混合して酸化反応器に供給さ
れる。
【0013】
【実施例】以下に、本発明を実施例により更に具体的に
説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実
施例に限定されるものではない。なお、実施例中、
「部」とあるのは「重量部/時間」を表す。
【0014】母液製造;還流冷却装置、攪拌装置、原料
及び溶媒送入口、空気導入口及び反応スラリー抜出し口
を備えた耐圧チタン製の第1反応器1、第1反応器と同
様の装備を持つ第2反応器2、晶析器3、4、及び分離
器5を有する装置(図1参照)を用いて、テレフタル酸
を連続的に製造した。
【0015】反応にはパラキシレンと水5%を含む酢酸
と試薬の酢酸コバルト、酢酸マンガン、臭化水素酸を使
用した。反応は、195℃、圧力14kg/cm2G、滞留時
間90分の条件下、酸素濃度21%の酸素含有ガスを用
いて、酸化反応排ガス中の酸素濃度が5.5%となるよ
う供給するガス量を調節して行なった。また、還流液の
一部は系外に抜出して反応液中の水分濃度を10%に制
御した。反応器にはパラキシレン1部に対して、水5%
を含む酢酸4.3部及び触媒(コバルト0.001部、
マンガン0.001部、臭素0.003部の混合物)か
らなる混合物を導管6を経て供給し、還流液からは導管
7を経てその一部の1.3部を系外に抜出した。
【0016】第1反応器1の反応混合物は導管10を経
て第2反応器2に連続的に供給した。第2反応器では第
1反応器に比べて10℃低い温度、同じく3kg/mm2G低
い圧力、滞留時間40分の条件下、排ガス中の酸素濃度
が5.5%となるように導管11から酸素含有ガスを供
給し低温追酸化を行なった。第2反応器の反応混合物は
導管12を経て第1晶析槽3、及び第2晶析槽4にて連
続的に晶析し、第2晶析槽から抜出したスラリーは分離
器5で連続的に分離した。取得したテレフタル酸は酢酸
で洗浄したのち乾燥した。一方、結晶を分離した後の反
応母液は貯槽に回収した。
【0017】実施例 図1の装置を用い、母液製造と同様の反応条件下にテレ
フタル酸の製造を行なった。第1反応器には、パラキシ
レン1部、5%の水を含む酢酸3.2部並びに補給用の
酢酸コバルト及び酢酸マンガンを含む混合物を導管6を
経て供給し、母液製造で製造した反応母液1.7部と補
給用の臭化水素酸との混合物を導管9を経て供給した。
得られたテレフタル酸の品質を表−1に示す。
【0018】比較例 実施例において、パラキシレン、酢酸、補給触媒および
反応母液の全てを混合して導管(6)から供給した以外
は、実施例と全く同様にしてテレフタル酸を製造した。
得られたテレフタル酸の品質を表−1に示す。
【0019】
【表1】 *テレフタル酸7.5gを2N−水酸化カリウム水溶液
50mlに溶解した溶液につき、光路長1cmの石英セルを
使用し、分光光度計で340nmにおける透過率を測定し
た。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、補給用触媒を重金属と
臭素に分割してそれぞれ別経路で供給することにより、
品質の良いテレフタル酸を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図は実施例及び比較例で用いたテレフタル酸の
製造装置である。
【符号の説明】
1 第1反応器 2 第2反応器 3 第1晶析器 4 第2晶析器 5 分離器 6 供給導管 7 還流液抜き出し管 8 酸素含有ガス供給管 9 供給導管 10 反応液移送導管 11 酸素含有ガス供給管 12 反応液移送導管 13 スラリー移送導管 14 スラリー抜き出し管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 51/265 C07C 63/26

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化反応器に重金属と臭素を含む触媒、
    酢酸溶媒、パラキシレンおよび分子状酸素含有ガスとを
    連続的に供給してパラキシレンをテレフタル酸に酸化す
    る工程と、酸化反応器から抜出した反応混合物からテレ
    フタル酸の結晶を分離する工程と、結晶分離後の反応母
    液の少くとも一部を酸化反応器に循環する工程とを含む
    テレフタル酸の連続的製造法において、反応系に補給す
    る重金属触媒成分はパラキシレンに混合して酸化反応器
    に供給し、反応系に補給する臭素触媒成分はこれとは別
    の経路で酸化反応器に供給することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 酸化反応器に補給する臭素を、循環され
    てくる反応母液に混合して酸化反応器に供給することを
    特徴とする請求項1記載の方法。
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