JP3318661B2 - モータ及び回転ヘッド装置 - Google Patents

モータ及び回転ヘッド装置

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JP3318661B2 JP04230793A JP4230793A JP3318661B2 JP 3318661 B2 JP3318661 B2 JP 3318661B2 JP 04230793 A JP04230793 A JP 04230793A JP 4230793 A JP4230793 A JP 4230793A JP 3318661 B2 JP3318661 B2 JP 3318661B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モータ及び回転ヘッド
装置に関し、特に8mmビデオテープレコーダやデジタル
オーディオテープレコーダ(DAT)等のシリンダユニ
ットに対して適用されて、ヘッドの位相検出に用いるこ
とができるモータ及び回転ヘッド装置の改良に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の位相検出をすることがで
きるモータのロータとしては、図15および図19に示
すものがある。
【0003】図15は従来のモータのロータを示す図で
あり、図16はその従来のロータの側部断面図である。
また、図17は別の従来のモータのロータを示す断面図
である。このような図15ないし図19に示す各従来の
モータのロータにおいては、駆動用マグネット51と、
その駆動用マグネット51のバックヨーク52を有して
いる。
【0004】ロータの位相出力信号を得るために、図1
5と図16に示す従来のロータでは、駆動用マグネット
51に凸部51aを設けている。これに対して、図17
の従来のロータにおいては、バックヨーク52の側部
に、別体の位相検出用マグネット53を付加している。
【0005】また、図18および図19には、さらに別
の従来のモータのロータを示しており、図18はそのロ
ータの正面を示し、図19はそのロータの側部断面を示
している。
【0006】この図18および図19に示す従来のロー
タにおいては、バックヨーク52の外周側面部のみに切
り欠き52aを設けている。この切り欠き52aを設け
ることにより、駆動用マグネット51の磁束を漏洩させ
て、この漏洩させた磁束を検出器で検出することにより
位相出力信号を得ている。
【0007】このように、ロータに対して凸部51aを
設けたり、位相検出用マグネット53を付加したり、あ
るいはバックヨーク52の外周側面部のみに切り欠き5
2aを設けることにより、磁束の変化を検出器により検
出して位相出力信号を得て、この位相出力信号により、
モータのロータとシリンダユニットのシリンダ回転部に
設けられた磁気ヘッドとの間の位相調整を取っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図15および
図16で示す従来のロータにおいては、突起51aを備
えた駆動用マグネット51を形成するために、コストの
上昇が大きい。また、突起51aを一方側のみに設けて
いるので、ロータの回転軸とロータの重心が一致せず、
ロータを安定して回転することができない。
【0009】また、図17の従来のロータにおいては、
バックヨーク52に対して位相検出用のマグネット53
を別途設けなければならないので、この場合にもコスト
の上昇が大きい。また、マグネット53を一方側のみに
設けているので、ロータの回転軸とロータの重心が一致
せず、ロータを安定して回転することができない。
【0010】さらに、図18および図19で示す従来の
ロータにおいては、図20に例示するように、1回転ご
とにたとえば位相出力信号53が出力される。しかしな
がら、図18および図19に示す従来例においては、そ
の洩れ磁束の検出電圧である位相出力信号53を見て明
らかなように、その位相出力信号53は小さくノイズの
波形と区別がつきにくく、位相出力信号53のSN比が
低い。
【0011】さらに、位相出力信号53の検出電圧が低
いために、高ノイズの環境下においては、満足できる位
相検出をすることができない場合も多くあるという問題
があった。従って、位相出力信号53を得るための検出
器よりも後段に設けられる増幅器等のフィルタ部分に工
夫をしなければならず、周辺の回路が複雑化してしまう
ためにコストダウンが図れない。
【0012】さらに、この切り欠き52aを一方側に設
けているので、ロータの回転軸とロータの重心が一致せ
ず、ロータを安定して回転することができないという問
題があった。
【0013】本発明は上記問題を解消するためになされ
たものであって、部品点数を増加させることなく、高い
位相出力信号の出力を得ることができ、しかも安定した
ロータの回転を維持することができるモータ及び回転ヘ
ッド装置を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的は、請求項1の
発明にあっては、駆動用の巻線に対向して配置された駆
動用マグネットと、 この駆動用マグネットの磁路を構
成するバックヨークとを有するロータと、このロータに
おける磁束変化を検出するための検出器と、を具備する
モータにおいて、前記ロータに、前記駆動用マグネット
の1つの磁極の両端に位置するように前記バックヨーク
の側面部とこの側面部に続く底面部に渡って2箇所の開
口部を設け、前記検出器によって前記2箇所の開口部の
間から漏洩する前記駆動用マグネットの漏洩磁束を検出
するようにしたことを特徴とする、モータにより、達成
される。
【0015】請求項2の発明は、請求項1の構成におい
て、前記バックヨークには、前記2箇所の開口部の中間
点を通る線上で且つ前記バックヨークの回転軸に対して
前記2箇所の開口部とは反対側の位置に別の開口部が設
けられていることを特徴とする。
【0016】上記目的は、請求項3の発明にあっては、
駆動用の巻線に対向して配置された駆動用マグネット
と、この駆動用マグネットの磁路を構成するバックヨー
クとを有するロータと、このロータにおける磁束変化を
検出するための検出器と、を具備する回転ヘッド装置に
おいて、前記ロータに、前記駆動用マグネットの1つの
磁極の両端に位置するように前記バックヨークの側面部
とこの側面部に続く底面部に渡って2箇所の開口部を設
け、前記検出器によって前記2箇所の開口部の間から漏
洩する前記駆動用マグネットの漏洩磁束を検出するよう
にしたことを特徴とする、回転ヘッド装置により、達成
される。
【0017】
【作用】バックヨークの側面部とこの側面部に続く底面
部に渡って設けられている開口部から漏洩する駆動用マ
グネットの磁束を、検出器により検出する。この磁束
は、底面部における開口部から漏洩磁束を生み、さらに
側面部における開口部により、この漏洩磁束を大きく広
げる。これにより、検出器はこの漏洩磁束を確実に検出
して、SN比の良好な位相出力信号(位相検出信号)が
得られる。
【0018】また、バックヨークの回転軸を中心とし
て、一方の開口部とほぼ反対側の位置に別の開口部が設
けることにより、ロータの回転軸とロータの重心を一致
させることができる。このように、一方の開口部とほぼ
反対側に別の開口部を設ける場合に、各開口部に対応す
る磁極を反対の磁性とすることにより、一方の開口部に
おける漏洩磁束から位相出力信号を得ることが容易にな
る。
【0019】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基
づいて詳細に説明する。尚、以下に述べる実施例は、本
発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々
の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明
において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、こ
れらの態様に限られるものではない。
【0020】図1は、本発明のモータの好ましい実施例
と、このモータが適用されているシリンダユニットを示
す側部断面図である。このモータにおけるロータは、シ
リンダユニットのシリンダ回転部1内に設けられた磁気
ヘッド(図示せず)との位相調整に用いることができる
ように、位相出力信号(位相検出信号ともいう)を出力
することができるものである。
【0021】図1において、11はシリンダユニットを
示しており、このシリンダユニット11に対し、本発明
の好ましい実施例のモータ19が適用されている。シリ
ンダユニット11はシリンダ回転部1とシリンダ固定部
2を有している。このシリンダ回転部1内には磁気ヘッ
ド(図示せず)が設けられているともに、シリンダ固定
部2側にはプリント基板3が設けられている。
【0022】モータ19の駆動用コイル4は、プリント
基板3のパターン配線により形成されている。感磁素子
9は、このプリント基板3の下面に実装されている。こ
の感磁素子9は、漏洩磁束を検出するための検出器であ
り、例えばホール・デバイスを採用することができる。
従って、この感磁素子9は、漏洩磁束を感知すると位相
出力信号として電圧を発生することができるものであ
る。
【0023】一方、モータ19は、ロータ21を備えて
いて、ロータ21は、ロータマグネットともいう駆動用
マグネット5およびその駆動用マグネット5のバックヨ
ーク6、ロータヨーク7および連結部材27、そしてシ
リンダ回転軸8を有している。バックヨーク6は、駆動
用マグネット5の磁気を封じ込めるようにするために例
えば珪素鋼板等により作られている。
【0024】連結部材27は、ロータヨーク7とバック
ヨーク6およびシリンダ回転軸8を連結している。シリ
ンダ回転軸8の上端は、シリンダ回転部1に連結されて
おり、シリンダ回転軸8の下部は連結部材27に連結さ
れている。さらに、シリンダ回転軸8は、シリンダ固定
部2に対してベアリング39により回転可能に支持され
ている。これにより、シリンダ回転部1は、ロータ21
の回転により回転軸Cを中心として回転されるようにな
っている。なお感磁素子9は、バックヨーク6の周辺に
配置されている。また、モータ19における磁気回路
は、駆動用マグネット5、バックヨーク6およびロータ
ヨーク7の間で形成される。
【0025】次に図2を参照する。図2は、図1におけ
る矢印X方向からロータ21を見た、ロータ21の底面
図である。この図2と図1を参照すると、ロータ21
は、駆動用マグネット5と、この駆動用マグネット5の
磁路を構成するバックヨーク6を有している。
【0026】まず、このロータ21のバックヨーク6
は、平面部ともいう底面部20と側面部22により形成
されている。底面部20は、図2に示すようにほぼ円形
状になっている。この底面部20の外周において、ほぼ
全周にそって側面部22が底面部20に連続して形成さ
れている。すなわち、図1に示すように、底面部20と
側面部22は好ましくは直角をなして折り曲げるように
して形成されている。
【0027】このバックヨーク6において特徴的なの
は、第1には側面部22の一部が切り欠かれていること
である。すなわち、図2と図3に示すように、切り欠き
ともいう開口部10aが所定の角度範囲で形成されてい
る。この開口部10aは、この実施例では回転軸Cを中
心として45°の範囲で側面部22を切ることにより形
成されている。
【0028】さらに、底面部20の一部にも10b,1
0cが形成されている。これらの切り欠きともいう開口
部10b,10cは、上記開口部10aの形成されてい
る角度の範囲内に形成されていて、回転軸Cに向って半
径方向に形成されている。しかも、この開口部10aと
開口部10b,10cはつながっている。
【0029】一方、このように開口部10a,10b,
10cを形成したために、回転軸Cを中心としてロータ
21を回転した場合には、アンバランスが生じるので、
そのバランスをとるためにバランス孔6aが底面部20
に形成されている。このバランス用孔ともいうバランス
用開口部6aは、開口部10aの形成されている範囲の
中心を通る線Rの延長上に形成されていて、円形状とな
っている。このようにバランス用開口部6aを形成する
ことによりロータ21の回転軸Cとロータ21の重心を
一致させることができるので、ロータ21を回転した場
合に、安定した回転動作を実現することができる。
【0030】図2において、駆動用マグネット5は、破
線で示すようにN極とS極が4つずつ交互に着磁して形
成されている。図2において明らかなように開口部10
a,10b,10cは1つのN極に対応して配置されて
いる。これに対してバランス用開口部6aは反対側のN
極に対応して配置されている。
【0031】図4は本発明の範囲に属しない比較例を示
しており、図4のバックヨーク52においては、全く開
口部が形成されていない。このように、バックヨーク5
2に開口部のない場合には、駆動用マグネット5のN極
からS極側に向かう磁束Fは、バックヨーク52の内部
を通り、隣接するS極との間で短絡する。
【0032】一方、図5においては、図2に示す本発明
の好ましい実施例を拡大しており、図5においては開口
部10b,10cがあるので、この開口部10b,10
cにおいては磁束Fが通りにくいために、磁束Fの流れ
が図4の場合とは異なり、開口部10b,10cにおい
ては洩れ磁束ともいう漏洩磁束12が発生する。
【0033】さらに、この漏洩磁束12は開口部10a
があるために、さらに大きく拡がって図6に示すような
状況で感磁素子9にまで拡がり、そして再び駆動用マグ
ネット5側に戻る。これにより、感磁素子9は、漏洩磁
束12を確実に検知してSN比の良い位相出力信号を発
生することができる。
【0034】このように、底面部20に形成された開口
部10b,10cの存在により漏洩磁束12が発生し、
しかも側面部22に形成された別の開口部10aにより
その漏洩磁束12が拡がって感磁素子9に達するので、
その感磁素子9は図7に示すようなSN比の良好な位相
出力信号40を発生する。この検出電圧としての位相出
力信号40は高い電圧値であり、他のノイズ成分となる
波形41に対して非常に大きく、位相出力信号40のS
N比が大変良い。従ってロータ21が1回転すると、1
回の位相出力信号40を精度良く取り出すことができ
る。
【0035】しかも、このような開口部10a,10
b,10cを設けても、モータ19の駆動力もしくはト
ルクに関係する磁束はほとんど低下しないために、モー
タの特性の変化はほとんどない。また、バックヨーク6
の開口部10a,10b,10cは、シリンダ回転部1
内に設けられた磁気ヘッド(図示せず)との位相調整を
行う場合に用いることができ、自動組立てが容易にな
る。
【0036】次に、本発明の好ましい実施例における動
作について、ロータ21が左回転をする場合を例にして
説明する。バックヨーク6はその内部に包含する駆動用
マグネット5と共に、上述したようにロータ21を構成
している。このロータ21の回転により、バックヨーク
6と駆動用マグネット5は一体として回転するので、開
口部10a,10b,10cから漏洩する磁界の極の関
係は変化しない。
【0037】ロータ21が回転を始めると、開口部10
a,10b,10cが感磁素子9の近傍を通過する。す
ると、図5に示すように開口部10b,10cから漏洩
磁束12が生まれ、そしてその漏洩磁束12は開口部1
0aにより拡大される。これにより、図6に示すよう
に、感磁素子9は漏洩磁束12を確実に検知して、図7
に示すように正の電圧である位相出力信号40を発生す
る。従って、この感磁素子9で生じる位相出力信号40
を取り出せば、回転の位相を検出できる。
【0038】ところで、開口部10a,10b,10c
を設けしかもバランス用の開口部6aを開口部10a,
10b,10cとほぼ反対側に設けているので、ロータ
21の重心とシリンダ回転軸8の中心が一致している。
このためにロータ21が偏心を起こさず、ロータ21は
安定して回転をすることができる。
【0039】このように、本発明におけるモータの実施
例において、図2に示したような開口部10a,10
b,10cを設ける目的は、通常バックヨークにより短
絡される駆動用マグネット5の背面の磁束を、バックヨ
ーク6から漏洩しやすくするということにある。従っ
て、開口部10a,10b,10cについては、様々な
形状が採用できる。
【0040】そこで、切り欠き部ともいう開口部の他の
例を、図8において示す。図8における開口部13a,
13b,13cは、ほぼ図2の10a,10b,10c
に対応している。バックヨーク106の側面部122の
一部を欠き取ることにより開口部13aが形成されてい
る。これに対して、バックヨーク106の底面部120
の一部を切り欠くことにより、開口部13b,13cが
形成されている。
【0041】各開口部13b,13cはほぼL字形の形
をしている。このようにL字形にすることにより、漏洩
磁束をさらに増加させることができる。
【0042】次に、図9を参照する。図9における切り
欠き部15b,15cは、バックヨーク206の底面部
220から側面部222に関連して連続して形成されて
いる。図10は図9における矢印Aの方向から見た図で
ある。駆動用マグネット5は、N極とS極がそれぞれ4
つずつ交互に配置されている。
【0043】この駆動用マグネット5のN極とS極に対
応して、バックヨーク206の側面部222にはそれぞ
れ逆の弱い磁極(S極とN極)が発生する。例えば、N
極に対してはS極の弱い磁極が発生する。
【0044】しかし、開口部15bと15cにより区切
られた部分17においては、他の側面部222に発生し
た弱い磁極であるN極とS極に比べて強いS極の磁極が
発生している。この部分17の強いS極は、駆動用マグ
ネット5のN極に対応して発生しているものであるが、
この強いS極を位相検出パターンまたは感磁素子等で検
出することで、強い位相出力信号を得ることができる。
しかもこの例では、図6で示したような開口部10aに
当たる開口部がないために、図2の実施例に比べて漏洩
磁束の量を比較的少なくできるというメリットがある。
【0045】次に、図11および図12を参照する。図
11と図12は、さらに本発明のモータのロータの別の
実施例を示している。バックヨーク306は、既に述べ
た実施例と同様に、底面部320と側面部322を有し
ている。このバックヨーク306は回転軸Cを中心に回
転できるものである。バックヨーク306は、例えば図
12に示す駆動用マグネット305の磁気を封じ込める
ようにするために例えば珪素鋼板等により作られてい
る。またバックヨーク306の底面部はほぼ円形になっ
ている。
【0046】第1の開口部301は、側面部322の一
部に配設されていると共に、その第1の開口部301は
底面部320の所定の位置にまでおよんでいる。すなわ
ち第1の開口部301は、底面部320から側面部32
2に渡って形成されている。
【0047】これに対して、第2の開口部302は、回
転軸Cを中心として第1の開口部301と対称の位置に
ある。これら第1と第2の開口部301,302は同じ
形状となっている。駆動用マグネット305は、図12
に示すようなN極とS極が3つずつ交互に着磁されてい
る。これによって、第1の開口部301はS極340に
対応しており、第2の開口部302はN極342に対応
している。
【0048】感磁素子ともいう検出器326は、例えば
ホールデバイスであって磁気を感知すると電圧を発生す
ることができるものであり、第1の開口部301と第2
の開口部302がこの検出器326の近傍を通過するこ
とによって電圧が発生するようになっている。
【0049】次に、図11と図12に示す実施例の動作
について特に図12においてロータが左回転をする場合
を例にして説明する。バックヨーク306は内部に包含
する駆動用マグネット305と共にロータ321を構成
している。このロータ321の回転により、バックヨー
ク306と駆動用マグネット305は一体として回転す
るので、第1の開口部301と第2の開口部302のと
ころから漏洩する磁界の極の関係は変化しない。
【0050】ロータ321の回転が始まると、第1の開
口部301は、検出器326の近傍を通過する。する
と、検出器326は正の電圧を発生する。さらに回転す
ることにより、第2の開口部302が検出器326の近
傍を通過する。すると、先に通過した第1の開口部30
1の場合と異なり、相異する磁極(N極)342がその
下部にあることから、負の電圧が検出器326において
発生する。
【0051】従って検出器326で生じる電圧のうちの
正の電圧のみを検波して取り出せば、第2の開口部30
2の通過時には何ら検出を行わず、第1の開口部301
の通過時にのみ位相出力信号を得ることができる。これ
により、ロータ321の回転の位相が検出できる。
【0052】この場合に、単に第1の開口部301の存
在だけでは、ロータ321の回転軸Cとロータ321の
重心が一致せず、ロータ321が回転における偏心を生
じるところであるが、しかし第2の開口部302が設け
られているので、ロータ321の回転軸Cとロータ32
1の重心が一致している。従ってロータ321を含む回
転系はスムーズにしかも安定した回転を維持することが
できる。
【0053】次に図13を参照する。図13の実施例に
おいては、ロータ421は、バックヨーク406と駆動
用マグネット405により構成されている。駆動用マグ
ネット405はN極とS極がそれぞれ4つずつ設けられ
ている。第1の開口部401は、1つのS極に対応して
設けられている。これに対して第2の開口部402と第
3の開口部404は、それぞれN極に対応して設けられ
ている。すなわち第1の開口部401に対して中心軸C
を対称とする同じS極420に対しては開口部が設けら
れていない。これらの3つの第1ないし第3の開口部4
01,402,404は、120°ごとに好ましくは配
置されている。
【0054】このように第1の開口部401に対して、
第2の開口部402と第3の開口部404が回転軸Cを
中心として均等に配置されているので、ロータ421の
重量の配分調整を行うと共に、ロータ421の回転軸C
とロータ421の重心とを一致させている。
【0055】この実施例においては、第1の開口部40
1が本来検出器426によりその通過を確認させたい位
置の開口であって、第2の開口部402と第3の開口部
404は、あくまでも重量調整のための開口である。
【0056】この場合の動作は、次のようになってい
る。ロータ421の回転が始まると、第1の開口部40
1は検出器426の近傍を通過する。すると、検出器4
26は、正の電圧としての位相出力信号を発生する。
【0057】さらに、ロータ421を回転することによ
り、第2の開口部402が検出器426の近傍を通過す
る。すると、先に通過した第1の開口部401の場合と
異なり、相異する磁極(N極)がその下部にあることか
ら、ここでは負の電圧の信号が検出器426から発生す
る。さらに回転することにより、第3の開口部404が
検出器426の近傍を通過するが、この際にも負の電圧
が検出器426から発生することになる。
【0058】従って、検出器426で生じる電圧のうち
の正の電圧のみを検波すれば、第1の開口部401のみ
から位相出力信号を取り出すことができ、第2の開口部
402と第3の開口部404の通過時には何ら位相出力
信号を取り出さない。
【0059】さらに、図14に示す実施例では、ロータ
521が、バックヨーク506と例えば図12に示すよ
うな駆動用マグネット(図示せず)により構成されてい
る。バックヨーク506の底面部520と側面部522
に渡って第1の開口部501が形成されている。この第
1の開口部501に対応して回転軸Cを中心として反対
側に第2の開口部502が形成されている。この第2の
開口部502は、図12で示した第2の開口部302と
は異なり、底面部520は欠き切らず側面部522のみ
を欠き切って形成したものである。このように形成して
もロータ521の回転時におけるバランスをとることが
可能である。
【0060】ところで、開口部は上記図示例に限定され
ない。この開口部は、駆動用マグネットの磁束が漏洩し
やすい形状であれば特に限定されない。また、図1に示
した感磁素子9は、必ずしもプリント基板3に実装され
る必要がなく、漏洩磁束を検出できる場所であれば、ど
こにでも設置することができる。また、プリント基板3
に位相検出パターンを形成して、漏洩磁束を検出するこ
とも可能である。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
バックヨークの側面部とその側面部に続く底面部に渡っ
て開口部を設けたことにより、この開口部のみでSN比
の良い位相検出信号が得られる。しかも、この際、駆動
用マグネットは特殊な形状とする必要がないために、駆
動用マグネットを製作する際のコストの上昇はない。こ
のように形成した開口部は、例えばシリンダ回転部の磁
気ヘッドとの位相調整に利用することも可能である。こ
のために、本発明のモータをたとえばシリンダユニット
に適用して組付ける際には、組立てが容易となる。ま
た、この開口部を設けることによるモータの特性の低下
はほとんどない。また、本発明によれば、一方の開口部
に対応して別の開口部を設けることによりロータの回転
軸とロータの重心を一致させることができるので、ロー
タの回転時の偏心等が生じることがなく、ロータの安定
した回転を維持することができる。また、本発明によれ
ば、開口部に対応する駆動用マグネットの磁極と、別の
開口部に対応する駆動用マグネットの磁極とは反対にな
っているので、一方の開口部のみから位相検出信号を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のモータの好ましい実施例がシリンダユ
ニットに対して適用されている状態を示す断面図。
【図2】図1の実施例において矢印X方向から見たロー
タを示す図。
【図3】図2のR線におけるロータの断面図。
【図4】本発明の範囲に含まれないロータの図を比較の
ために示している図。
【図5】図2に示したロータの一部を拡大して示し、説
明のためにその開口部から漏れる漏洩磁束を付加して示
した図。
【図6】図5に対応するロータおよび感磁素子9の間に
形成される漏洩磁束を示す図。
【図7】図1ないし図3で示す実施例において得られる
位相出力信号を示す図。
【図8】本発明のモータのロータの好ましい他の実施例
を示す図。
【図9】本発明のモータのロータの好ましいさらに他の
実施例を示す斜視図。
【図10】図9の実施例の矢印Aから見た状態を示す
図。
【図11】本発明のモータのロータの好ましいさらに別
の実施例を示す図。
【図12】図11の実施例を上から見た図。
【図13】本発明のモータのロータの好ましいさらに他
の実施例を示す図。
【図14】本発明のモータのロータの好ましいさらに別
の実施例を示す斜視図。
【図15】従来のモータのロータを示す平面図。
【図16】図15の従来のロータを示す側部断面図。
【図17】従来の他のモータのロータを示す側部断面
図。
【図18】従来のさらに他のモータのロータを示す図。
【図19】図18の従来のロータの側部断面図。
【図20】図18と図19で示す従来のロータを用いた
場合に生じる位置出力信号の例を示す図。
【符号の説明】
1 シリンダ回転部 2 シリンダ固定部 4 駆動用コイル 5 駆動用マグネット 6 バックヨーク 6a バランス用の開口部 8 シリンダ回転軸 9 感磁素子(検出器) 10a,10b,10c 開口部 11 シリンダユニット 19 モータ 20 底面部 21 ロータ 22 側面部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 29/08 H02K 1/22 H02K 11/00 H02K 21/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動用の巻線に対向して配置された駆動
    用マグネットと、 この駆動用マグネットの磁路を構成するバックヨークと
    を有するロータと、 このロータにおける磁束変化を検出するための検出器
    と、 を具備するモータにおいて、前記ロータに、前記駆動用マグネットの1つの磁極の両
    端に位置するように前記バックヨークの側面部とこの側
    面部に続く底面部に渡って2箇所の開口部を設け、前記
    検出器によって前記2箇所の開口部の間から漏洩する前
    記駆動用マグネットの漏洩磁束を検出するようにした ことを特徴とする、モータ。
  2. 【請求項2】 前記バックヨークには、前記2箇所の開
    口部の中間点を通る線上で且つ前記バックヨークの回転
    軸に対して前記2箇所の開口部とは反対側の位置に別の
    開口部が設けられている、請求項1に記載のモータ。
  3. 【請求項3】 駆動用の巻線に対向して配置された駆動
    用マグネットと、 この駆動用マグネットの磁路を構成するバックヨークと
    を有するロータと、 このロータにおける磁束変化を検出するための検出器
    と、 を具備する回転ヘッド装置において、 前記ロータに、前記駆動用マグネットの1つの磁極の両
    端に位置するように前記バックヨークの側面部とこの側
    面部に続く底面部に渡って2箇所の開口部を設け、前記
    検出器によって前記2箇所の開口部の間から漏洩する前
    記駆動用マグネットの漏洩磁束を検出するようにした ことを特徴とする、回転ヘッド装置。
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