JP3318401B2 - 海面埋立地における遮水設備 - Google Patents

海面埋立地における遮水設備

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、産業廃棄物或
いは一般廃棄物等を海面埋立処分するに際し、その埋立
処分場からの浸出液の外海への流出を防止することがで
きる遮水設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、海面埋立を行う場合、予定され
る海面埋立地の境界線に沿ってまず護岸を構築して外海
と遮断した埋立処分場を造り、この処分場内に廃棄物を
投棄して埋立地を形成していた。なお、護岸の構築法に
は、セル式護岸、二重矢板護岸、ケーソン護岸の
三種類が知られており、それぞれ特徴を生かし埋立予定
地の状況に応じて使い分けられていた。
【0003】而して、海面埋立に際し留意すべき重要な
事項は、埋立処分場内の海水とこれに投入された廃棄物
が接触することによって生じる汚染された海水が護岸底
部より外海へ直接流出するのを防止する点である。現
在、廃棄物の海面埋立において、このような浸出液の外
海への流出に対する防止手段としては、図3に示すよう
に、護岸1(図ではケーソン護岸を例示している)の埋
立処分場2側の一定位置に、止水用鋼矢板3或いは鋼管
矢板を地層の透水層15を貫いて不透水層(透水係数k
=10-5cm/sec以下)4まで打ち込み、これによって埋
立地内の浸出水が外海へ流出する度合を一定の値以下に
押さえている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図3の
対処手段では、満潮時など外海の水位が高いときは、地
層からの浸透および鋼矢板あるいは鋼管矢板の継手部分
からの浸透によって、外海から埋立地内に海水が流入し
て水位を上昇させ、逆に、干潮時など埋立地内の水位が
高いときは、浸出液が外海へ流出している可能性が極め
て大きい。また、水処理施設の計画処理量よりも多い降
雨時、又は廃棄物投入時、或いは水処理施設の故障時に
は、図4に示す如く、埋立処分場2内の水位が外海6よ
りも高くなり、矢印の如く鋼矢板3の継手部及び透水層
15より浸出液が外海6へ流出し、廃棄物7に含まれる
有害物質により外海を汚染させるおそれがある。
【0005】また、埋立完了後水処理施設を撤去した場
合には、図5に示すように、埋立地に雨水排水用管8を
布設し、雨水を集水・排除し埋立地の水位による水圧の
増大を防ぎ、外海6への浸出液の流出を防止している
が、大雨時や干潮時には図4と同様に浸出液が外海へ流
出する事態が生じることもあり、同じく外海の汚染を招
く。
【0006】本発明は、以上のような現状に鑑みなされ
たもので、埋立処分場若しくは埋立完了後においては埋
立地側からの外海への浸出液の流出を確実に防止すると
共に、設備構造が簡単でかつ操作や管理の容易な海面埋
立における遮水設備を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の要旨とするところは次の通りである。 (1)予定される海面埋立地の境界線に沿って護岸を構
築して外海と遮断された予定埋立処分場内に廃棄物を投
棄して埋立てを行う海面埋立地における遮水設備におい
て、護岸に近接した処分場側に、所定の間隔をおいて二
重壁状の締切部を鋼矢板等にて形成すると共に該締切部
内への給水手段を設け、常に締切部内の水位を埋立処分
場内の水位より高く維持することを特徴とする海面埋立
地における遮水設備。
【0008】(2)給水手段は、埋立処分場の水位及び
締切部内の水位を計測する少なくとも2個のレベル計
と、これらレベル計からの測定値を比較しその差が予め
設定した値になったときに締切部への給水部に給水指令
を発する制御部とを備えてなる上記(1)記載の遮水設
備。
【0009】
【作用】埋立処分場と外海の間に設けた比較的狭い幅の
締切部内には適宜給水することができ、このため締切部
内の水位は、常に埋立処分場の水位より高く維持し得る
ことになり、締切部内の水(無害な水や海水)が埋立処
分場内に浸出することになり、埋立処分場内の有害な浸
出液が外海へ流出することはない。この点は処分場の水
位が仮に外海よりも高くなっても、締切部内の水位をさ
らに高くできるため全く不都合はない。
【0010】
【実施例】図面により本発明の実施例を説明する。図1
において、1はケーソン護岸、2は埋立処分場、3は鋼
矢板、4は不透水層、6は外海、7は処分場内の廃棄物
であり、いずれも図3〜図5で示した従来のものと同様
であって特に説明しない。勿論、護岸の構築方式は図示
の方式に限らず、公知のセル式護岸或いは二重矢板護岸
であってもよい。
【0011】本発明においては、ケーソン護岸1から埋
立処分場2側の方向における処分場との境界位置に、止
水用締切部材(図では鋼矢板を示すが、他の板材にて構
成することもできる)を一定間隔離して二列に打ち込む
ことにより二重壁状の締切部9を形成する。該締切部9
は多数の鋼矢板を相互の継手を接続しながら二重にし
て、土中の不透水層4まで打ち込んで二列の鋼矢板壁3
a,3b形成したもので、その内部には護岸に使用する
と同様の土砂を充填しており、その土砂の上端レベルは
内部に十分なる水を溜めることができる程度のレベルと
する。また、この締切部9内には、常時、水が張られて
おり、その水位を埋立処分場2の水位より高く維持する
ように構成されている。これにより締切部9内の水は矢
印のように、鋼矢板壁3a,3bを経て土砂、基礎地
盤、透水層等を通って埋立処分場2や外海6へ流出する
ことになり、その結果、締切部9は埋立処分場の浸出液
が外部に流出するのを防ぐための遮断機能を果たす。
【0012】締切部9内の水位を常に埋立処分場2の水
位より高く維持するためには、両方のレベルを監視して
おき、両者のレベルが接近した時に締切部内に水を補給
すればよいが、望ましくは、例えば、締切部9の水位と
埋立処分場2の水位を常時レベル計などで検出可能にし
ておき、両レベルが予め設定したレベル差より小さくな
った場合に、直ちに締切部内に適量の水が自動的に補給
されるか若しくは設定した上限のレベル差になるまで自
動給水するようなシステムを採用することが必要であ
る。
【0013】締切部内への自動給水手段の具体例を図2
に示す。10a,10bは締切部9内の水位と埋立処分
場2内の水位をそれぞれ検出するレベル計、11は該レ
ベル計からの検出値を入力し設定値との比較により所定
の信号を出力するコントローラ、12は外海6の海水内
と締切部9とを連絡する配管13に設けたポンプ、14
は該ポンプの駆動部である。この制御システムにおいて
は、両レベルの差が予め設定した値以下になったとき、
コントローラ11からポンプ12の駆動部14に信号を
送り、ポンプを始動させ海水を配管13を通して締切部
9内に供給するようになっている。給水の停止は、同様
にレベル差が設定した値に戻った場合に行うか、或いは
タイマーによる時間給水や流量弁による定量給水が終了
した時点で行えば良い。勿論、給水制御システムは図示
の例に限らず、他の公知のシステムを採用することもで
きる。締切部内に補給する水としては、図示の如く近傍
の海水を利用してもよいし、水処理施設の放流水などの
無害な淡水を配管等を布設して用いてもよい。
【0014】なお、本発明で形成する締切部9の間隔
は、余り狭いと矢板打ち込み作業等の施工上の困難さを
増すと同時に埋立処分場側に常に水を滲出させる水圧を
維持することが難しくなり、また、この間隔が余り広す
ぎると、水を補給する際のレベル上昇の迅速さに欠ける
と共に水位管理に困難性を増すことから、埋立処分場の
規模、矢板のサイズや打ち込み長さ等の条件を考慮して
適正な間隔に決めればよい。
【0015】
【発明の効果】以上説明した本発明の遮水設備によれ
ば、次のような利点が期待できる。 現在の遮水工法は一定の値以下の浸出を容認している
が、本発明によれば、浸出液が外海へ流出することは一
切なくなる。 水処理施設の能力以上の降雨があったり、或いは該処
理施設の故障等、不測の事態が生じて埋立処分場の水位
が外海より高くなった場合でも、有害な浸出液が外海へ
流出することがなくなる。 締切部内の水位を管理するだけで遮水を確実に果たす
ことができる。 計画降雨を小さくでき、水処理施設の規模を縮小でき
る。 埋立完了後に水処理施設を撤去してもこの設備を残し
ておけば、浸出液の外海への流出を防止することが可能
である。 設備構造が簡単であるため、故障等が少なく設備とし
ての信頼性が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る遮水設備の実施例を示す全体説明
図。
【図2】本発明において使用する給水制御システムの具
体例を示す説明図。
【図3】従来の浸出液の流出防止手段の一例を示す全体
説明図。
【図4】従来の流出防止手段において埋立処分場の水位
が外海の水位より高くなった場合を示す全体説明図。
【図5】従来設備における埋立完了後の遮水手段を示す
全体説明図。
【符号の説明】
1 ケーソン護岸 2 埋立処分場 3 鋼矢板 4 不透水層 5 水処理施設 6 外海 7 廃棄物 8 雨水排水用有孔管 9 締切部 10 レベル計 11 コントローラ 12 ポンプ 13 配管 14 駆動部 15 透水層 16 雨
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02B 3/18 B09B 1/00 E02D 19/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予定される海面埋立地の境界線に沿って
    護岸を構築して外海と遮断された予定埋立処分場内に廃
    棄物を投棄して埋立てを行う海面埋立地における遮水設
    備において、護岸に近接した処分場側に、所定の間隔を
    おいて二重壁状の締切部を鋼矢板等にて形成すると共に
    該締切部内への給水手段を設け、常に締切部内の水位を
    埋立処分場内の水位より高く維持することを特徴とする
    海面埋立地における遮水設備。
  2. 【請求項2】 給水手段は、埋立処分場の水位及び締切
    部内の水位を計測する少なくとも2個のレベル計と、こ
    れらレベル計からの測定値を比較しその差が予め設定し
    た値になったときに締切部への給水部に給水指令を発す
    る制御部とを備えてなる請求項1記載の遮水設備。
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JP5628014B2 (ja) * 2010-12-03 2014-11-19 みらい建設工業株式会社 遮水壁構造
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KR101875497B1 (ko) * 2016-11-11 2018-07-09 지에스건설주식회사 해상 폐기물처리장의 하이브리드 파이프라인 수송시스템 및 그 운용 방법

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