JP3316775B2 - 緩衝器 - Google Patents

緩衝器

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JP3316775B2
JP3316775B2 JP08742994A JP8742994A JP3316775B2 JP 3316775 B2 JP3316775 B2 JP 3316775B2 JP 08742994 A JP08742994 A JP 08742994A JP 8742994 A JP8742994 A JP 8742994A JP 3316775 B2 JP3316775 B2 JP 3316775B2
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公広 大倉
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スプリングシートを装
着した緩衝器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スプリングシートを装着した従来の緩衝
器としては、例えば、実開昭62−166342号等に
示されるものがある。図12から図14は、実開昭62
−166342号に示された従来の緩衝器を示すものの
一例である。図12において、1は緩衝器本体を構成す
る外筒を示し、この外筒1の内部には、内筒2が収納さ
れている。また、この内筒2の内部には、ピストン3が
摺動自在に収容され、このピストン3にはロッド4の内
端が連結されている。一方、ロッド4の外端は、外筒1
の上端から外部に突出されている。また、外筒1には、
スプリングシート5が嵌合して取り付けられている。
【0003】次に、外筒1とスプリングシート5との嵌
合部分について、図13および図14に基づき説明す
る。外筒1の外周には、スプリングシート5を係止する
ための突起部6が形成されている。この突起部6は、図
13に示すように外筒1の円周方向に関して3等分位置
に外筒1の外周を径方向外方に向かい突出させて形成さ
れている。この突起部6は、図14に示すように外筒1
の外周径よりもわずかに大径で前記スプリングシート5
の最も小径である円筒部5aと嵌合する第1の凸部6a
と、この第1の凸部6aに段部6bで接続し、第1の凸
部6aよりもさらに大径で第1の凸部6aの軸線方向下
端側に位置する第2の凸部6cとから構成される。ま
た、各々の突起部6は、同一形状に形成されている。さ
らに、第1の凸部6aの軸線方向に対する概ね中央部に
は、縦断面形状が円弧状の溝部6dが周回り方向に延び
るように設けられている。
【0004】そして、スプリングシート5の外筒1への
嵌合固定は次のように行われる。スプリングシート5を
外筒1の軸線方向上端側より挿入させ、突起部6を構成
する第1の凸部6aに、最も小径である円筒部5aを嵌
合させる。同時に、段部6bの上端面6b’に傾斜段部
5bの内周面5b’が当接し、スプリングシート5の外
筒1の軸線方向下端側への移動が規制される。そして、
スプリングシート5の外筒1への固定は、円筒部5aの
前記溝部6dに対応する部分5cを周回り方向外方から
縮径する方向にかしめることにより外筒1に固定され
る。
【0005】このように、円筒部5aの溝部6dに対応
する部分5cをかしめることによりスプリングシート5
は溝部6dに固定され、スプリングシート5の軸線方向
上端側への移動が規制される。また、両部材間のかしめ
部分に発生する摩擦力によって、スプリングシート5の
周回り方向に対する回転規制がされている。さらに、前
記段部6bは、スプリング7を介してスプリングシート
5にかかる車両重量を支える役割を果たしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の緩衝器によると、外筒にスプリングシートを嵌合さ
せた後、機械加工である「かしめ加工」を必要とするた
め、かしめ装置を必要とし、製作コストが増大する。ま
た、外筒にスプリングシートを嵌合させた後「かしめ加
工」を行うため、かしめ装置への装着および取外しの作
業が必要であり、製作作業が面倒であった。
【0007】また、外筒1とスプリングシート5とを個
々に塗装した後に、両部材を前述のようにかしめ加工に
より固定する場合には、かしめ部分の塗料が剥離し、そ
こから錆びが発生する可能性があった。そのため、塗装
工程は、外筒1へスプリングシート5を嵌合した後に行
わなければならず、この場合、塗装対象物は外筒にスプ
リングシートが一体化された大型のものとなるため塗装
作業が厄介となり、複雑な部分に均一に塗装するため
の、塗装精度をより高める必要があり、作業時間も長く
要した。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、機械加工である「かしめ加工」を必要とせず、組立
作業および塗装作業を容易にし、その結果製作コストお
よび作業時間を削減することができる緩衝器を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、外筒と、該外筒の一端から突出するロッ
ドと、該ロッド側と前記外筒側との間に設けられロッド
を外筒から突出する方向に付勢し、ロッドおよび外筒を
取り巻くように設けられたスプリングと、該スプリング
の外筒側端部を受け止めるフランジ部を有し、前記外筒
に嵌合して取付けられる環状のスプリングシートと、を
含んでなる緩衝器において、前記外筒の外周に径方向外
方へ突出するよう形成された第1の係合部と、前記スプ
リングシートに設けられ、前記第1の係合部に前記外筒
の軸線方向一端側から当接する第1の当接面とからな
り、前記スプリングシートの軸線方向他端側への移動規
制を行う第1の移動規制手段と、前記外筒の外周に周回
り方向に部分的に径方向外方へ突出するよう形成された
第2の係合部と、前記スプリングシートに設けられ、前
記第2の係合部に前記外筒の軸線方向他端側から当接可
能な第2の当接面とからなり、前記スプリングシートが
前記外筒に取付けられる取付位置では、前記第2の係合
部と前記第2の当接面とが当接し、前記スプリングシー
トの前記外筒の軸線方向一端側への移動規制がなされ、
前記スプリングシートが前記外筒に対して取付位置から
周回り方向に所定量回転した解放位置では、前記第2の
係合部と前記第2の当接面とが当接せず、前記スプリン
グシートの前記外筒の軸線方向一端側への移動が許容さ
れる第2の移動規制手段と、を設けたことを特徴とす
る。
【0010】この場合、前記外筒の外周に、周回り方向
に部分的に径方向外方へ突出する突起部を設け、該突起
部の外筒の軸線方向一端側の端面を第1の係合部とし、
かつ、前記突起部の外筒の軸線方向他端側の端面を第2
の係合部としてもよい。
【0011】あるいは、前記外筒の外周に、周回り方向
に径方向外方へ突出する第1の突起部を設け、該第1の
突起部の外筒の軸線方向一端側の端面を第1の係合部と
し、前記第1の突起部に対して外筒の軸線方向一端側に
間隔をおいて位置し、外筒の周回り方向に部分的に径方
向外方へ突出する第2の突起部を設け、該第2の突起部
の外筒の軸線方向他端側の端面を第2の係合部とすると
ともに、前記外筒に嵌合して取付けられるスプリングシ
ートの取付部に設けられる外筒の軸線方向他端側の端面
を前記第1の係合部に当接する第1の当接面とし、か
つ、前記取付部の外筒の軸線方向一端側の端面を前記第
2の係合部に当接可能な第2の当接面とし、前記取付部
に前記第2の突起部の軸線方向への移動を許容する切欠
部を設けてもよい。
【0012】また、前記外筒の外周に径方向外方へ突出
するよう形成された受止部を設け、前記スプリングシー
トには、前記受止部に周回り方向から当接して、外筒に
対するスプリングシートの回転規制を行う第3の係合部
を設けてもよい。
【0013】さらに、前記外筒の外周に径方向外方へ突
出するよう形成された受止部を設け、前記スプリングシ
ートには、前記受止部に周回り方向から当接して、外筒
に対するスプリングシートの回転規制を行う第3の係合
部を設け、かつ、前記スプリングシートのフランジ部
に、前記スプリングの巻終わり端部と周回り方向から当
接して、前記スプリングによりスプリングシートの第3
の係合部を外筒の受止部に当接させる方向へ付勢される
第4の係合部を設けてもよい。
【0014】
【作用】本発明によれば、外筒の外周に径方向外方へ突
出するよう形成された第1の係合部と、スプリングシー
トに設けられ、前記第1の係合部に前記外筒の軸線方向
一端側から当接する第1の当接面とからなり、前記スプ
リングシートの軸線方向他端側への移動規制を行う第1
の移動規制手段と、前記外筒の外周に周回り方向に部分
的に径方向外方へ突出するよう形成された第2の係合部
と、前記スプリングシートに設けられ、前記第2の係合
部に前記外筒の軸線方向他端側から当接可能な第2の当
接面とからなり、前記スプリングシートが前記外筒に取
付けられる取付位置では、前記第2の係合部と前記第2
の当接面とが当接し、前記スプリングシートの前記外筒
の軸線方向一端側への移動規制がなされ、前記スプリン
グシートが前記外筒に対して取付位置から周回り方向に
所定量回転した解放位置では、前記第2の係合部と前記
第2の当接面とが当接せず、前記スプリングシートの前
記外筒の軸線方向一端側への移動が許容される第2の移
動規制手段と、を設けたので、従来のように機械加工で
ある「かしめ加工」を必要とせず、スプリングシートを
外筒に嵌合させた後、回転させ取付位置に取付けること
で両部材の軸線方向に対する移動を規制することができ
る。また、「かしめ加工」を必要としないので、スプリ
ングシートと外筒とを組み付ける前に個々に塗装をする
ことができる。
【0015】また、前記外筒の外周に、周回り方向に部
分的に径方向外方へ突出する突起部を設け、該突起部の
外筒の軸線方向一端側の端面を第1の係合部とし、か
つ、前記突起部の外筒の軸線方向他端側の端面を第2の
係合部とした場合、この第1、第2の係合部を外筒の外
周に独立して突出させて形成する必要はなく、外筒の軸
線方向に対して1つの突起部を設け、その一端側の端面
と他端側の端面をそれぞれ第1、第2の係合部として利
用することができる。
【0016】また、前記外筒の外周に、周回り方向に径
方向外方へ突出する第1の突起部を設け、該第1の突起
部の外筒の軸線方向一端側の端面を第1の係合部とし、
前記第1の突起部に対して外筒の軸線方向一端側に間隔
をおいて位置し、外筒の周回り方向に部分的に径方向外
方へ突出する第2の突起部を設け、該第2の突起部の外
筒の軸線方向他端側の端面を第2の係合部とするととも
に、前記外筒に嵌合して取付けられるスプリングシート
の取付部に設けられる外筒の軸線方向他端側の端面を前
記第1の係合部に当接する第1の当接面とし、かつ、前
記取付部の外筒の軸線方向一端側の端面を前記第2の係
合部に当接可能な第2の当接面とし、前記取付部に前記
第2の突起部の軸線方向への移動を許容する切欠部を設
けた場合、外筒に対するスプリングシートの接触面積を
減少させることができる。
【0017】また、前記外筒の外周に径方向外方へ突出
するよう形成された受止部を設け、前記スプリングシー
トには、前記受止部に周回り方向から当接する第3の係
合部を設けた場合、外筒に対するスプリングシートの回
転規制を行うことができる。
【0018】さらに、前記外筒の外周に径方向外方へ突
出するよう形成された受止部を設け、前記スプリングシ
ートには、前記受止部に周回り方向から当接して、外筒
に対するスプリングシートの回転規制を行う第3の係合
部を設け、かつ、前記スプリングシートのフランジ部
に、前記スプリングの巻終わり端部と周回り方向から当
接して、前記スプリングによりスプリングシートの第3
の係合部を外筒の受止部に当接させる方向へ付勢される
第4の係合部を設けた場合、スプリングによりスプリン
グシートの第3の係合部が外筒の受止部から離れる方向
への回転規制を行うことができる。
【0019】
【実施例】次に、第1の実施例を図面に基づき説明す
る。説明にあたり、従来の緩衝器と同一部分については
同一の記号を付し説明する。図1から図5は、第1の実
施例を示している。図4および図5は、外筒およびスプ
リングシートの斜視図を示している。
【0020】図1において、1は緩衝器本体を構成する
外筒を示し、この外筒1の内部には、内筒2が収納され
ている。さらに、この内筒2の内部には、ピストン3が
摺動自在に収容され、このピストン3にはロッド4の内
端(他端側)が連結されている。一方、ロッド4の外端
(一端側)は、外筒1の上端(一端)から外部に突出さ
れている。また、前記外筒1には、スプリングシート5
が嵌合して取付けられている。7はスプリングで、この
スプリング7は、ロッド4の外端部にその外端が車体側
固定部を介し固定され(図示せず)、ロッド4および外
筒1を取り巻き、スプリング7の下端(他端側)が外筒
1の外周に位置するよう設けられている。そして、スプ
リング7の下端は、後述するスプリングシート5のフラ
ンジ部15cにより受け止められている。
【0021】次に、第1の実施例における外筒1とスプ
リングシート5との嵌合部分について説明する。図2お
よび図3に示すように外筒1の円周方向に関して4等分
位置に径方向外方に向かい突出させることで突起部17
が形成されている。この各々の突起部17は、同一形状
に形成されており、この突起部17は、図4に示すよう
に縦長形状をしており、その長辺が外筒1の軸線方向に
延びるように形成されている。この突起部17は、図2
に示すように径方向に大きく突出する大凸部17aと、
径方向にわずかに突出する小凸部17bとからなり、小
凸部17bは、大凸部17aに接続され外筒1の軸線方
向下端側に向かって延びるように形成されている。ここ
で、大凸部17aの上端面17cは、スプリングシート
5の軸線方向下端側への移動規制を行う第1の係合部と
なっている。また、大凸部17aの下端面17dは、ス
プリングシート5の軸線方向上端側への移動規制を行う
第2の係合部となっている。さらに、小凸部17bは、
後述するスプリングシート5の円筒部15aの内周と当
接することにより、外筒1の外周とスプリングシート5
の円筒部15aの内周との間に一定の間隔を保持し、ス
プリングシート5の径方向への移動を規制する。
【0022】前記スプリングシート5は、図2に示すよ
うに、外筒1に形成された小凸部17bの外周径と略同
径の円筒部15aと、この円筒部15aに接続され大凸
部17aの外周径より大径となるように下方に向かって
拡径する拡径部15bと、この拡径部15bに接続され
径方向外方に向かって延びスプリング7の軸線方向下端
側を受止して車両重量を支えるフランジ部15cと、で
構成される。
【0023】また、円筒部15aと拡径部15bとに亘
って、図4に示すように大凸部17aの外筒1の軸線方
向への移動を許容する逃げ部18が設けられている。逃
げ部18は、大凸部17aの周回り方向の幅よりわずか
に大きな幅で、円筒部15aの上方位置、すなわち、後
述する空間19の右側下端から外筒1の軸線方向下端側
に向かい、前記大凸部17aの外周径より大径となる拡
径部15bの内径位置まで延びている。また、逃げ部1
8の上端部には、大凸部17aの軸線方向の幅よりわず
かに大きな幅で周回り方向に関し左方に延びる空間19
が連続して設けられている。ここで、この空間19を形
成する上壁面19aは、大凸部17aの上端面17cに
当接して、スプリングシート5の外筒1の下端側への移
動規制を行う第1の当接面であり、この上端面17cと
上壁面19aによって第1の移動規制手段が構成されて
いる。一方、下壁面19bは、大凸部17aの下端面1
7dに当接して、外筒1の上端側への移動規制を行う第
2の当接面であり、この下端面17dと下壁面19bに
よって第2の移動規制手段が構成されている。また、こ
の上下壁面19a、19bとで挟まれる空間19と前記
逃げ部18とによって構成される略L字状の空間は、全
体がプレス加工により打ち抜かれて形成され、突起部1
7に対向するように4ヵ所に設けられ、同一形状に構成
されている。
【0024】次に、突起部17とスプリングシート5と
の組付け手順を、図4および図5に基づき説明する。
【0025】まず、スプリングシート5の円筒部15a
に設けられた逃げ部18と突起部17の回転方向の位置
を同一軸線上に一致させて外筒1の上端側からスプリン
グシート5を挿入する。さらに、両部材の挿入を進める
と逃げ部18の内部を前記大凸部17aが移動し、やが
て逃げ部18上端に交差するよう設けられた空間19の
上壁面19aに、大凸部17aの上端面17cが当接し
て、それ以上の移動は規制される。このときスプリング
シートの外筒1の軸線方向上端側への移動は許容されて
いる。すなわち、両部材は解放位置にある。
【0026】その後、大凸部17aを前記上下壁面19
a、19bとで挟まれる周回り方向に延びる空間19内
へ案内するように、スプリングシート5を外筒1に対し
て回転させる。この回転は、前記空間19の左端壁19
cに大凸部17aの左端壁17eが当接することにより
規制される。
【0027】しかして、前記スプリングシート5の外筒
1への取付位置が最終的に定まり、この位置関係におい
て、スプリングシート5の軸線方向の移動に対して、上
下壁面19a、19bに大凸部17aの上端面17cお
よび下端面17dが当接し、前記スプリングシート5の
軸線方向に対する移動を規制することができる。本実施
例では、大凸部17aを上下壁面19a、19bとで挟
む位置がスプリングシートの取付位置となっている。
【0028】なお、前記小凸部17bの外周壁に円筒部
15aの内周壁が当接することにより、外筒1の外周面
と円筒部15aとの間には、両部材が干渉したり、異物
が挟まることにより傷が付くのを防ぐための若干の隙間
が形成される。
【0029】本実施例の場合、スプリングシート5に略
L字状の空間をプレス加工により打ち抜いて形成したの
で、スプリングシート5の軽量化を図ることができる。
【0030】なお、本実施例では、略L字状の空間全体
がプレス加工により打ち抜かれて形成されたものを示し
たが、別段これに限らず、径方向内方からプレス加工等
により径方向外方へ押圧変形させ略L字状の溝を形成
し、この溝の上下壁部により外筒の突起部を係止しても
よい。また、逃げ部を外筒の軸線方向に対して斜めに設
け、その上端部に上下壁部を形成する空間を接続させて
もよい。
【0031】次に、第2の実施例を図6および図7に基
づき説明する。図7は、第2の実施例における外筒およ
びスプリングシートの斜視図を示している。説明にあた
り、従来の緩衝器および第1の実施例と同一部分につい
ては同一の記号を付し、第1の実施例と異なる部分につ
いて説明する。
【0032】第2の実施例における外筒とスプリングシ
ートとの嵌合部分について説明する。図6において、外
筒1の外周には、スプリングシート5を係止するための
突起部26が形成されている。この突起部26は、図7
に示すように略四角柱形状で、しかも、第1の係合部と
しての上端面26aは外筒1との接続部分より外筒1の
軸線方向に対して約30度下方に傾斜し、また、第2の
係合部としての下端面26bは約10度程度上方に傾斜
した形状であり、外筒1を径方向外方に向かい突出させ
ることで形成されている。また、突起部26は、外筒1
の円周方向に関して4等分位置に同一形状に形成されて
いる。さらに、各々の突起部26は、周回り方向に一定
の間隔をおいて設けられており、この間隔は、後述する
凸部27の外筒1の軸線方向への移動を許容する逃げ部
28となっている。
【0033】一方、スプリングシート5は、軸線方向上
端側の開口部を形成する最も小径である円筒部25a、
突起部26の外周面に当接し嵌合する拡径円筒部25
b、円筒部25aと拡径円筒部25bとを接続する傾斜
段部25c、およびスプリング7の軸線方向下端側を受
止し、かつ、車両重量を支えるための、径方向外方に向
かって延びるフランジ部25dとで構成される。また、
拡径円筒部25bの下端側には、径方向外方からかしめ
加工等により中心に向かって突出するよう形成された凸
部27が、外筒1の突起部26と対応する位置に一定の
間隔をおいて周回り方向に設けられている。また、凸部
27は、傾斜段部25cの内周面25c’が突起部26
の上端面26aに当接した際、突起部26の下端面26
bに当接しうるように、傾斜段部25cに対して軸線方
向下端側に間隔をおいて設けられている。
【0034】ここで、傾斜段部25cの内周面25c’
は、外筒1の突起部26の上端面26aに当接して、ス
プリングシート5の外筒1の下端側への移動規制を行う
第1の当接面であり、突起部26の上端面26aと傾斜
段部25cの内周面25c’により第1の移動規制手段
が構成される。一方、外筒1に設けられた突起部26の
下端面26bに対応する凸部27の壁面27aは、下端
面26bに当接して、スプリングシート5の外筒1の上
端側への移動規制を行う第2の当接面であり、突起部2
6の下端面26bと凸部27の壁面27aにより第2の
移動規制手段が構成される。
【0035】次に、突起部26と前記スプリングシート
5との組付け手順を、図6および図7に基づき説明す
る。
【0036】凸部27と逃げ部28とを回転方向におい
て同一位置に一致させ、外筒1の上端側からスプリング
シート5を挿入する。挿入すると、スプリングシート5
の凸部27は逃げ部28を通過し軸線方向下端側へ移動
するが、前記傾斜段部25cの内周面25c’が突起部
26の上端面26aと当接する。これにより、前記スプ
リングシート5の軸線方向下端側への移動が規制され
る。このとき、スプリングシート5の外筒1の軸線方向
上端側への移動は許容されている。すなわち、両部材は
解放位置にある。
【0037】スプリングシート5の軸線方向下端側への
移動規制がなされた後、スプリングシート5に設けられ
た凸部27の壁面27aが突起部26の下端面26bに
当接し、スプリングシート5の軸線方向上端側への移動
が規制される取付位置に位置するまで、スプリングシー
ト5を外筒1に対して所定量回転させる。凸部27の壁
面27aが突起部26の下端面26bに位置することに
よって、内周面25c’と壁面27aの両部分が突起部
26の上端面26aおよび下端面26bに軸線方向から
当接可能となり、前記スプリングシート5の軸線方向に
対する移動を規制することができる。
【0038】なお、拡径円筒部25bが突起部26に嵌
合し径方向に対する移動が規制されても最も小径である
円筒部25aの内周径は、外筒1の外周径よりも大径と
なっているので、外筒1の外周面と円筒部25aとの間
には、両部材が干渉したり、異物が挟まることにより傷
が付くのを防ぐための若干の隙間が形成される。
【0039】本実施例の場合、前述した第1の実施例に
比べ、スプリングシートに切り抜きではなく径方向中心
に向かって突出する凸部を設けているので、高強度のも
のとなり、より車両重量の大きなものに対し適用するこ
とができる。
【0040】なお、本実施例のものに、外筒に対するス
プリングシートの回転規制を行う受止部および第3の係
合部を設けることもできる。その例としては、突起部2
6の下端面26bの周回り方向における両端部のいずれ
か一方寄りで、下端面26bよりもわずかに下方に突起
30(受止部)を設け(図7の想像線で示した)、これ
に凸部27の周回り方向に対する端面(第3の係合部)
を当接させるようにして、スプリングシート5の回転移
動を規制してもよい。あるいは、スプリングシート5の
相隣合う凸部27の周回り方向概ね中間位置で、かつ、
拡径円筒部25bの軸線方向概ね中間位置に径方向外方
から中心に向かって突出する突起30’(受止部)を設
け(図7の想像線で示した)、この突起30’を突起部
26の周回り方向における端面26c(第3の係合部)
に当接させ、スプリングシート5の回転移動を規制する
ようにしてもよい。
【0041】次に、第3の実施例を図8から図11に基
づき説明する。説明にあたり、従来の緩衝器および第
1、第2の実施例と同一部分については同一の記号を付
し、第1、第2の実施例と異なる部分について説明す
る。
【0042】第3の実施例における外筒とスプリングシ
ートとの嵌合部分について説明する。図8において、外
筒1の外周には、スプリングシート5を係止するための
大小2つの第1の突起部36、第2の突起部37が形成
されている。これらの第1の突起部36、第2の突起部
37は、外筒1の円周方向に関して3等分位置に外筒1
を径方向外方に向かい突出させることで形成されてい
る。また、各々の第1の突起部36、第2の突起部37
は、同一形状に形成されている。
【0043】第1の突起部36は、その上下端面は外筒
1との接続面から互いに近づくように傾斜して形成され
ている。一方、第2の突起部37は横長直方体形状で、
その長辺が外筒1の周回り方向に延びて形成されてい
る。この第2の突起部37は、第1の突起部36よりも
小径に設定され、第1の突起部36の外筒1の軸線方向
上端から所定の間隔をおいて設けられている。第2の突
起部37の周回り方向に対する幅は、第1の突起部36
の幅と略同一である。
【0044】ここで、図8および図10に示すように第
1の突起部36の上端面36aは、第1の係合部とな
り、第2の突起部37の下端面37aは、第2の係合部
となっている。また、前記各々の突起部36、37間に
形成される溝部38は、外筒1の外周よりもわずかに突
出して形成されている。さらに、第1の突起部36と第
2の突起部37の周回り方向に対する各々の右端側を結
ぶように、第2の突起部37と同一高さで突出し、外筒
1の軸線方向に延びる受止部としての壁部39が設けら
れている。
【0045】第1の突起部36、第2の突起部37、お
よび壁部39とで囲まれた溝部38の溝底の横断平面
は、図9に示すように略波形形状となっている。この溝
部38の溝底は、壁部39に向かうにつれて徐々に拡径
して行き、壁部39の周回り方向に対する左端部まで延
びて接続されている。
【0046】一方、スプリングシート5は、溝部38に
嵌合する。このスプリングシート5は、図8および図1
0に示すように溝部38の軸線方向に対する溝幅と略同
じ長さを持ち、最も小径の取付部としての円筒部35
a、前記第2の突起部37の外周面に当接し嵌合する拡
径円筒部35b、円筒部35aと拡径円筒部35bとを
接続する傾斜段部35c、外筒1とスプリング7との間
隔を一定に保持し、スプリング7下端と嵌合する最も大
径である拡径円筒部35d、スプリング7の軸線下端側
を受止し、かつ、車両重量を支えるための、径方向外方
に向かって延びるフランジ部35eとで構成される。こ
のフランジ部35eは、スプリング7の螺旋形状に合わ
せて全周に亘って螺旋状に設けられ、高さが異なる接続
部分は、傾斜平面35fを介して接続されている。その
傾斜平面35fは左方に向かいスプリング7の巻終り端
部と周回り方向から当接している。ここで、この傾斜平
面35fが第4の係合部となっている。
【0047】また、図10に示すようにスプリングシー
ト5には、第2の突起部37の外筒1の軸線方向への移
動を許容するように、円筒部35aの間に傾斜段部35
cの中腹まで延びる切欠部41が設けられている。この
切欠部41は、円筒部35aの周回り方向に関し第2の
突起部37に対応するよう3個所設けられ、切欠部41
の周回り方向に対する幅は、第2の突起部37の周回り
方向の幅よりもわずかに大きな幅となっている。ここ
で、円筒部35aの上端面35a’は、第2の突起部3
7の下端面37aに当接して、スプリングシート5の外
筒1の上端側への移動規制を行う第2の当接面であり、
この下端面37aと上端面35a’とにより第2の移動
規制手段が構成される。一方、傾斜段部35cの内壁3
5c’は、第1の突起部36の上端面36aに当接し
て、外筒1の下端側への移動規制を行う第1の当接面で
あり、この上端面36aと内壁35c’とにより第1の
移動規制手段が構成される。
【0048】次に、スプリングシート5の組付け手順
を、図8および図11に基づき説明する。
【0049】スプリングシート5の切欠部41と第2の
突起部37の回転方向の位置を同一軸線上に一致させ、
スプリングシート5を外筒1に挿入する。そして、スプ
リングシート5を、切欠部41を介して第2の突起部3
7を通過させて外筒1の軸線方向下端側へ移動させる。
第1の突起部36の上端面36aがスプリングシート5
の傾斜段部35cの内壁35c’に当接することによっ
て軸線方向下端側への移動規制がなされる。このとき、
スプリングシート5の外筒1の軸線方向上端側への移動
は許容されている。すなわち、両部材は解放位置にあ
る。
【0050】そして、溝部38と円筒部35aの軸線方
向に対する位置が合致し、スプリングシート5を外筒1
に対して所定量回転させることによって、円筒部35a
が第2の突起部37の下端面37aと第1の突起部36
の上端面36aとで挟まれる空間(取付位置)に入り込
む。そして、下端面37aと上端面36aの両部分が円
筒部35aの上端面35a’および傾斜段部35cの内
壁35c’に軸線方向から当接し、前記スプリングシー
ト5の軸線方向に対する移動を規制することができる。
また、より確実に固定するために、壁部39(受止部)
の外筒1の周回り方向に対する左端壁に円筒部35aの
右端壁35g(第3の係合部)が当接するまで回転させ
る。
【0051】なお、最も小径である円筒部35aの内周
径は、外筒1の外周径よりも大径となっているので組付
作業の際、両部材が干渉したり、異物が挟まることによ
り傷が付くのを防ぐための若干の隙間が形成される。
【0052】本実施例の場合、フランジ部35eには、
第4の係合部としての傾斜平面35fが設けられ、傾斜
平面35fによってスプリングの巻終り端部が係止され
るので、車両重量を支えているスプリング7のバネ力が
スプリングシート5に回転力として与えることができ、
スプリングシート5の円筒部35aの周回り方向に対す
る右端壁35g(第3の係合部)を壁部39(受止部)
の左端壁に押し付けることができる。また、溝部38の
溝底は壁部39へ向かうにつれて徐々に拡径して行くの
で、円筒部35aは、溝部38の溝底によって径方向外
方に関し、拡径する方向に付勢され両部材は密接する。
【0053】なお、本実施例では、第1の突起部36
は、第2の突起部37より径方向への突出高さを高くし
て設定したが、別段これに限らず、第1の突起部36の
周回り方向に対する間隔を切欠部41の幅より大きく
し、あるいは、環状に設けてもよい。この場合、径方向
への突出高さは、円筒部35aの径より大きければ足り
る。また、フランジ部35eをスプリング7の螺旋形状
に合わせて全周に亘り螺旋状とし、高さが異なる接続部
分を傾斜平面35fを介して接続したが、スプリングの
端部が平坦面となるように切削加工されものを使用する
場合、フランジ部を平坦面で構成し、かつ、この平坦面
上に径方向に延びる溝部を形成し、この溝部にスプリン
グの巻終り端部を部分的に溝部に向けて突出させて凸部
を形成し、この凸部を溝部に係止させるようにしてもよ
い。
【0054】以上のような実施例では、ピストンに固定
されるロッドが外筒の一端から突出する通常の緩衝器を
対象としたが、本発明では別段この構造に限らず、有底
筒状の外筒からシリンダが突出し、この外筒から突出し
たピストンロッドが前記シリンダの底部に固着される構
成のいわゆる倒立式の油圧緩衝器(この場合、シリンダ
が本発明のロッドに該当する。)にも適用しうるもので
ある。
【0055】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように、外筒に
第1の係合部および第2係合部を設け、スプリングシー
トに、第1の係合部に外筒の軸線方向一端側から当接す
る第1の当接部と、第2の係合部に前記外筒の軸線方向
他端側から当接可能な第2の当接部を設け、スプリング
シートが外筒に取付けられる取付位置では、第2の係合
部と第2の当接部とが当接し、スプリングシートの外筒
の軸線方向一端側への移動規制がなされ、スプリングシ
ートが外筒に対して取付位置から周回り方向に所定量回
転した解放位置では、第2の係合部と第2の当接部とが
当接せず、スプリングシートの外筒の軸線方向一端側へ
の移動が許容されるよう構成したので、スプリングシー
トを外筒に嵌合し、解放位置からスプリングシートを外
筒に対して所定量回転させることにより、第2の係合部
に第2の当接部が当接する取付位置に位置せしめ、スプ
リングシートを外筒に装着させ、軸線方向に対する移動
を規制することができるので、装着時に機械加工である
「かしめ加工」を必要とせず、製作コストおよび時間の
削減を図ることができる。
【0056】また、スプリングシートを外筒に嵌合し回
転するだけで外筒に装着でき、「かしめ加工」が不要で
あるため、スプリングシートと外筒とを組み付ける前に
個々に塗装をすることができ、塗装工程を容易にするこ
とができるとともに、塗装コストの削減が図れ、両部材
に傷が付いて錆びることも無い。
【0057】また、外筒の外周に、周回り方向に部分的
に径方向外方へ突出する突起部を設け、該突起部の外筒
に対する一端側の端面を第1の係合部とし、かつ、外筒
に対する他端側の端面を第2の係合部とした場合、第1
の係合部と第2の係合部とを1つの突起部によって形成
することができるので、製作コストを削減することがで
きる。
【0058】また、スプリングシートに切欠部を設けた
場合、外筒に対するスプリングシートの接触面積を減少
させることができるので、スプリングシートの軽量化を
図ることができるとともに、放熱効率を向上させること
もできる。また、スプリングシートと外筒との嵌合部分
に堆積したゴミ、水等を、切欠部によって排出すること
ができる。
【0059】また、外筒の外周に受止部を設け、スプリ
ングシートに、該受止部に周回り方向から当接する第3
の係合部を設けることにより、外筒の第2の係合部に対
してスプリングシートの第2の当接部を確実に位置せし
めることができ、外筒の軸線方向上端側への移動規制を
より確実に行うことができる。
【0060】また、外筒の外周に受止部を設け、スプリ
ングシートの第3の係合部を周回り方向から当接させる
とともに、スプリングシートのフランジ部に、スプリン
グの巻終わり端部と周回り方向から当接する第4の係合
部を設けた場合、車両重量を支えているスプリングのバ
ネ力をスプリングシートに回転力として与えるので、ス
プリングによりスプリングシートの第3の係合部を外筒
の受止部に当接させる方向へ付勢することができる。よ
って、スプリングシートを外筒に対してより確実に固定
することができる。
【0061】さらに、輸送の際にスプリングシートを取
り外すことができるので、輸送効率が大幅に向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の緩衝器における、第1の実施例を示す
断面図である。
【図2】第1の実施例における、外筒とスプリングシー
トとの嵌合部の部分拡大断面図である。
【図3】図1のX−X線に沿う外筒の横断平面図であ
る。
【図4】第1の実施例における、外筒とスプリングシー
トの斜視図である。
【図5】第1の実施例における、外筒とスプリングシー
トの組付け後の斜視図である。
【図6】第2の実施例における、外筒とスプリングシー
トとの嵌合部の部分拡大断面図である。
【図7】第2の実施例における、外筒とスプリングシー
トの斜視図である。
【図8】第3の実施例における、外筒とスプリングシー
トの斜視図である。
【図9】第3の実施例における、外筒の対向壁部を上部
から見た図である。
【図10】第3の実施例における、外筒とスプリングシ
ートとの嵌合部の部分拡大断面図である。
【図11】第3の実施例における、外筒とスプリングシ
ートの組付け後の斜視図である。
【図12】従来の緩衝器を示す断面図である。
【図13】図12のY−Y線に沿う外筒の横断平面図で
ある。
【図14】従来の緩衝器における、外筒とスプリングシ
ートとの嵌合部の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 外筒 5 スプリングシート 17c、26a、36a、 第1の係合部 19a、25c’、35c’ 第1の当接部 17d、26b、37a 第2の係合部 19b、27a、35a’ 第2の当接部 17e、39 受止部 19c、35g、 第3の係合部 18、28、 逃げ部 35f 第4の係合部 41 切欠部

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外筒と、該外筒の一端から突出するロッ
    ドと、該ロッド側と前記外筒側との間に設けられロッド
    を外筒から突出する方向に付勢し、ロッドおよび外筒を
    取り巻くように設けられたスプリングと、該スプリング
    の外筒側端部を受け止めるフランジ部を有し、前記外筒
    に嵌合して取付けられる環状のスプリングシートと、を
    含んでなる緩衝器において、 前記外筒の外周に径方向外方へ突出するよう形成された
    第1の係合部と、前記スプリングシートに設けられ、前
    記第1の係合部に前記外筒の軸線方向一端側から当接す
    る第1の当接面とからなり、前記スプリングシートの軸
    線方向他端側への移動規制を行う第1の移動規制手段
    と、前記外筒の外周に周回り方向に部分的に径方向外方
    へ突出するよう形成された第2の係合部と、前記スプリ
    ングシートに設けられ、前記第2の係合部に前記外筒の
    軸線方向他端側から当接可能な第2の当接面とからな
    り、前記スプリングシートが前記外筒に取付けられる取
    付位置では、前記第2の係合部と前記第2の当接面とが
    当接し、前記スプリングシートの前記外筒の軸線方向一
    端側への移動規制がなされ、前記スプリングシートが前
    記外筒に対して取付位置から周回り方向に所定量回転し
    た解放位置では、前記第2の係合部と前記第2の当接面
    とが当接せず、前記スプリングシートの前記外筒の軸線
    方向一端側への移動が許容される第2の移動規制手段
    と、を設けたことを特徴とする緩衝器。
  2. 【請求項2】 前記外筒の外周に、周回り方向に部分的
    に径方向外方へ突出する突起部を設け、該突起部の外筒
    の軸線方向一端側の端面を第1の係合部とし、かつ、前
    記突起部の外筒の軸線方向他端側の端面を第2の係合部
    とした請求項1の緩衝器。
  3. 【請求項3】 前記外筒の外周に、周回り方向に径方向
    外方へ突出する第1の突起部を設け、該第1の突起部の
    外筒の軸線方向一端側の端面を第1の係合部とし、前記
    第1の突起部に対して外筒の軸線方向一端側に間隔をお
    いて位置し、外筒の周回り方向に部分的に径方向外方へ
    突出する第2の突起部を設け、該第2の突起部の外筒の
    軸線方向他端側の端面を第2の係合部とするとともに、
    前記外筒に嵌合して取付けられるスプリングシートの取
    付部に設けられる外筒の軸線方向他端側の端面を前記第
    1の係合部に当接する第1の当接面とし、かつ、前記取
    付部の外筒の軸線方向一端側の端面を前記第2の係合部
    に当接可能な第2の当接面とし、前記取付部に前記第2
    の突起部の軸線方向への移動を許容する切欠部を設けた
    請求項1の緩衝器。
  4. 【請求項4】 前記外筒の外周に径方向外方へ突出する
    よう形成された受止部を設け、前記スプリングシートに
    は、前記受止部に周回り方向から当接して、外筒に対す
    るスプリングシートの回転規制を行う第3の係合部を設
    けたことを特徴とする請求項1から3の緩衝器。
  5. 【請求項5】 前記外筒の外周に径方向外方へ突出する
    よう形成された受止部を設け、前記スプリングシートに
    は、前記受止部に周回り方向から当接して、外筒に対す
    るスプリングシートの回転規制を行う第3の係合部を設
    け、かつ、前記スプリングシートのフランジ部に、前記
    スプリングの巻終わり端部と周回り方向から当接して、
    前記スプリングによりスプリングシートの第3の係合部
    を外筒の受止部に当接させる方向へ付勢される第4の係
    合部を設けたことを特徴とする請求項1から3の緩衝
    器。
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