JP3315877B2 - ゴミ焼却炉の冷却壁の構造 - Google Patents

ゴミ焼却炉の冷却壁の構造

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JP3315877B2
JP3315877B2 JP27204296A JP27204296A JP3315877B2 JP 3315877 B2 JP3315877 B2 JP 3315877B2 JP 27204296 A JP27204296 A JP 27204296A JP 27204296 A JP27204296 A JP 27204296A JP 3315877 B2 JP3315877 B2 JP 3315877B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴミ焼却炉の冷却
壁の構造に関し、詳しくは、火炉に投入されたゴミを搬
送しながら焼却処理する可動式火床の側壁部に、冷却用
空気を供給して側壁面を冷却する空気冷却機構と、前記
空気冷却機構からの冷却用空気を二次燃焼用空気として
炉内に吹き込むように複数の空気吹込口を上下方向に形
成してある冷却壁とからなるゴミ焼却炉の冷却壁の構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ゴミ焼却炉においては、図5及び
図6に示すように、ストーカ機構を備える可動式火床8
の側部の火炉の側壁部1の外壁Dの内側に、前記外壁D
との間に間隔を空けて支持プレート11を設けて、空気
供給空間12を形成するとともに、前記支持プレート1
1の火炉側に耐熱鋳鋼製の冷却壁板10を並設して冷却
壁2を形成してある。前記支持プレート11は、多数の
貫通孔11aを形成してある鋼製の板からなり、耐火煉
瓦で形成された側壁部1の上部の下端から可動式火床8
の両側部にかけて、前記外壁Dに沿って立設してある。
前記冷却壁板10は、図7に示すように、直方体状に形
成され、表面上端側に切欠傾斜部10aを形成するとと
もに、表面下端部側に突出傾斜部10bを設け、両側面
には、表面側に向けて下方に傾斜する半円形状の通気溝
部10cを形成してあり、さらに、上下面に夫々対向す
る位置に係合用孔10dを形成してある。前記通気溝部
10cは隣接する冷却壁板10の通気溝部10cと、前
記冷却壁板10を並設した状態で位置合わせしてあり、
両者の前記通気溝部10cが合体して円形断面の通気孔
を形成するようにして、前記通気孔で吹出し孔3Aを形
成している。また、上下に配置した前記冷却壁板10の
上下面の間隔の前記切欠傾斜部10aと前記突出傾斜部
10bとの間隙で吹出し隙間3Bを形成しており、この
吹出し隙間3Bと前記吹出し孔3Aとで空気吹込み口3
を構成するようにしてある。この空気吹込み口3を通し
て冷却用空気が炉内に二次燃焼用空気として炉内に斜め
下方に向けて吹き込まれる。前記冷却壁板10は、図8
及び図9に示すように、前記支持プレート11の貫通孔
11aにL字型に形成した係止部材13bで載置板13
aを係止し、前記受け部材13の係止用孔13cに係止
金具14を装着し、前記係合用孔10dに係合させるこ
とによって取り付けられている。このようにして前記冷
却壁板10を配置することによって、吹出し孔3Aと吹
出し隙間3Bとが形成されるようにしてある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のゴミ焼却炉
の冷却壁の構造においては、側壁部1内に形成される空
気供給空間12が圧力箱として作用するので、冷却用空
気は均一に、且つ、やや下向きに炉内に吹き込まれるよ
うになる。このため、可動式火床8上で搬送されるゴミ
層Bの搬送方向に見た断面は、図6に示すように、側壁
部1の抵抗その他の要因により中高になっており、この
ために図10(イ)に示すように、風箱9から送り込ま
れる一次空気の通過量が側壁部1近傍に偏り、その結
果、ゴミ層Bの両側部は、中央部に比して燃焼が促進さ
れ、層厚が一層薄くなりやすい。その結果、風箱9から
の一次空気によって、ゴミ層Bの両側部上の火炎が冷却
されるようになり、同図(ロ)に示すような両端部及び
中央部が低く、両端部近傍の内側が高温となる火床の温
度分布を示すようになる。しかし、ここに火炎を側壁部
1から遠ざける機能をも有する冷却用空気が冷却壁2か
ら下向きに吹き込まれると、ゴミ層B上に形成されてい
る火炎の根元、つまり火元への空気供給が増加すると、
前記両側部のゴミの燃焼が加勢される結果、側壁部1近
傍のゴミはゴミ層Bの下方まで燃焼するようになり、ゴ
ミ層Bの幅がさらに縮小し、その縮小したゴミ層Bの側
端部付近の火格子8aを過熱するようになり、局部の焼
損を招くに到るという問題がある。そこで、本発明のゴ
ミ焼却炉の冷却壁の構造は、上記の問題点を解決し、冷
却壁の冷却効果を高めるべく、火炎を側壁部から遠ざけ
ながら、火格子の損傷を低減することを可能にする冷却
構造を提供することを目的とする。
【0004】
〔第1特徴構成の作用効果〕
上記第1特徴構成によれば、可動式火床の火格子が過熱
されることを低減できる。つまり、冷却壁の近傍のゴミ
の燃焼を助長するゴミ表面近くへの空気吹込口からの空
気吹き込み量を少なくしてあるので、火炎を側壁部から
遠ざけながら、側壁部近傍の火元に過剰の二次空気を吹
き込むことがなく、前記可動式火床に近接した部分のゴ
ミの火力を抑制できる。従って、前記側壁部近傍のゴミ
の火力によって、ゴミ層の厚さが薄くなったものがさら
に燃焼促進されることを防止できるので、火格子が過熱
され難くなる。その結果、火格子が過熱されることによ
る損傷を低減できるようになる。そして、下方側の空気
吹込口の開口面積が小さいことによって、下方からの二
次空気の吹き込み量を小さくすることが出来る。その結
果、火格子が過熱されることによる損傷を低減できるよ
うになる。
【0005】〔第2特徴構成〕 上記の目的のための本発明のゴミ焼却炉の冷却壁の構造
の第2特徴構成は、請求項2に記載の如く、上方に配置
した前記空気吹込口に比して、下方に配置した前記空気
吹込口からの空気吹き込み流速が小さくなるように構成
、さらに、上方に配置した前記空気吹込口の開口面積
に比して、下方に配置した前記空気吹込口の開口面積を
小さくしてある点にある。 〔第2特徴構成の作用効果〕 上記第2特徴構成によれば、可動式火床の火格子が過熱
されることを低減できる。つまり、冷却壁の近傍のゴミ
の燃焼を助長するゴミ表面近くへの空気吹込口からの空
気吹き込み量を少なくしてあるので、火炎を側壁部から
遠ざけながら、側壁部近傍の火元に二次空気を強く吹き
込むことがなく、前記可動式火床に近接した部分のゴミ
の火力を抑制できる。従って、前記側壁部近傍のゴミの
火力によって、ゴミ層の厚さが薄くなったものがさらに
燃焼促進されることを防止できるので、火格子が過熱さ
れ難くなる。その結果、火格子が過熱されることによる
損傷を低減できるようになる。そして、下方側の空気吹
込口の開口面積が小さいことによって、下方からの二次
空気の吹き込み流速を小さくすることも出来る。その結
果、火格子が過熱されることによる損傷を低減できるよ
うになる。
【0006】〔第3特徴構成及び作用効果〕 そして、本発明のゴミ焼却炉の冷却壁の構造の第3特徴
構成は、請求項3に記載の如く、前記第1又は2特徴構
成における空気吹込口の開口面積が上方から下方にかけ
て次第に小さくなるように変化させてある点にある。こ
れによって、上方ほど二次空気を強く吹き込むことにな
るので、ゴミが燃焼して形成される火炎を先端の鋭く尖
った三角形状に変形させることが出来るので、火炎の温
度の高い部分を側壁部から離れさせることが出来る。従
って、冷却壁の温度上昇を抑制できるようになる。しか
も、下方の空気吹込口の開口面積を小さくしてあるの
で、側壁部近傍の火元に二次空気を強く吹き込むことが
なく、前記可動式火床に近接した部分のゴミの火力を抑
制できる。その結果、火格子が過熱されることによる損
傷を低減できながら、冷却壁の冷却負荷を低減できよう
になる。
【0007】〔第4特徴構成〕 上記の目的のための本発明のゴミ焼却炉の冷却壁の構造
の第4特徴構成は、請求項4に記載の如く、上方に配置
した前記空気吹込口に比して、下方に配置した前記空気
吹込口からの空気吹き込み量が少なくなるように構成
し、さらに、各空気吹込口への空気供給経路に夫々ダン
パ機構を備えさせて、前記各空気吹込口からの空気吹き
込み量を個別に調節可能に構成してある点にある。 〔第4特徴構成の作用効果〕 上記第4特徴構成によれば、可動式火床の火格子が過熱
されることを低減できる。つまり、冷却壁の近傍のゴミ
の燃焼を助長するゴミ表面近くへの空気吹込口からの空
気吹き込み量を少なくしてあるので、火炎を側壁部から
遠ざけながら、側壁部近傍の火元に過剰の二次空気を吹
き込むことがなく、前記可動式火床に近接した部分のゴ
ミの火力を抑制できる。従って、前記側壁部近傍のゴミ
の火力によって、ゴミ層の厚さが薄くなったものがさら
に燃焼促進されることを防止できるので、火格子が過熱
され難くなる。その結果、火格子が過熱されることによ
る損傷を低減できるようになる。また、二次空気の吹き
込み量或いは流速を個別に制御できるようになる。 〔第5特徴構成〕 上記の目的のための本発明のゴミ焼却炉の冷却壁の構造
の第5特徴構成は、請求項5に記載の如く、上方に配置
した前記空気吹込口に比して、下方に配置した前記空気
吹込口からの空気吹き込み流速が小さくなるように構成
し、さらに、各空気吹込口への空気供給経路に夫々ダン
パ機構を備えさせて、前記各空気吹込口からの空気吹き
込み量を個別に調節可能にしてある点にある。 〔第5特徴構成の作用効果〕 上記第5特徴構成によれば、可動式火床の火格子が過熱
されることを低減できる。つまり、冷却壁の近傍のゴミ
の燃焼を助長するゴミ表面近くへの空気吹込口からの空
気吹き込み量を少なくしてあるので、火炎を側壁部から
遠ざけながら、側壁部近傍の火元に二次空気を強く吹き
込むことがなく、前記可動式火床に近接した部分のゴミ
の火力を抑制できる。従って、前記側壁部近傍のゴミの
火力によ って、ゴミ層の厚さが薄くなったものがさらに
燃焼促進されることを防止できるので、火格子が過熱さ
れ難くなる。その結果、火格子が過熱されることによる
損傷を低減できるようになる。また、二次空気の吹き込
み量或いは流速を個別に制御できるようになる。
【0008】〔第特徴構成〕 上記の目的のための本発明のゴミ焼却炉の冷却壁の構造
の第特徴構成は、請求項に記載の如く、空気吹込口
からの空気吹き込み方向が上方に向かうように構成して
あり、さらに、各空気吹込口への空気供給経路に夫々ダ
ンパ機構を備えさせて、前記各空気吹込口からの空気吹
き込み量を個別に調節可能に構成してある点にある。 〔第特徴構成の作用効果〕 上記第特徴構成によれば、ゴミに近い火炎の温度が高
まることを抑制できる。つまり、上方に向かうように吹
き込まれた空気吹込口からの二次空気は、火炎の外縁に
沿うように吹き込まれるので、ゴミの燃焼に伴う上昇流
と共に上昇し、火炎の加勢をすることもない。殊に、上
向きの吹き込みであるので、火炎内には前記空気吹込口
からの二次空気の供給が少なく、火炎の外縁部を冷却し
て火炎幅を狭くし、火力を強めることがない。しかも、
ゴミ層の表面付近の火炎には空気が吹き込まれないの
で、ゴミ表面近傍の火力を加勢することもない。その結
果、冷却壁の冷却負荷を低減できるようになると同時
に、火格子が過熱されることを抑制できるようになる。
また、二次空気の吹き込み量或いは流速を個別に制御で
きるようになる。
【0009】〔第特徴構成及び作用効果〕 本発明のゴミ焼却炉の冷却壁の構造の第特徴構成は、
請求項に記載の如く、下方に位置する空気吹込口から
の空気吹き込み方向が上方に向かうように構成してある
点にあり、これによって、側壁部近傍の火元に二次空気
が吹き込まれるのを防止できると同時に、火炎の外縁部
に沿うように上方から吹き込まれる二次空気を吹き上げ
ることができ、火炎を側壁部に接近させないようにでき
る。 その結果、冷却壁の冷却負荷を低減しながら、火
格子が過熱されることによる損傷を低減できるようにな
る。
【0010】〔第特徴構成及び作用効果〕 本発明のゴミ焼却炉の冷却壁の構造の第特徴構成は、
請求項に記載の如く、前記第1、2、3又は7の何れ
かの特徴構成における各空気吹込口への空気供給経路に
夫々ダンパ機構を備えさせて、前記各空気吹込口からの
空気吹き込み量を個別に調節可能に構成してある点にあ
り、これによって、二次空気の吹き込み量或いは流速を
個別に制御できるようになる。その結果、前記各特徴構
成における効果を一層確実にする。
【0011】〔第特徴構成及び作用効果〕 本発明のゴミ焼却炉の冷却壁の構造の第特徴構成は、
請求項に記載の如く、前記第1〜8の何れかの特徴構
成において、冷却壁の下方の炉内温度を検出する温度検
出機構を設けるとともに、前記温度の検出結果が下限温
度よりも低い部位の空気吹込口からの空気供給を停止す
る冷却空気吹込み制御機構を設けてある点にあり、これ
によって、火炎より下方のゴミ内に二次空気を吹き込む
ことを防止できる。従って、ゴミ層の側壁部近傍での燃
焼の加勢を防止できる。その結果、火格子の損傷防止を
一層確実にすることが出来るようになる。
【0012】
【発明の実施の形態】上記本発明のゴミ焼却炉の冷却壁
の構造の実施の形態の一例について、以下に、図面を参
照しながら説明する。図1はその構造の概略を示すゴミ
焼却炉の縦断面図であり、図2及び図3にその要部詳細
構造を示す。尚、従来の構造として示した図5〜図9に
示した構成と同一若しくは同様の構成要素については、
同一の符号を用い、共通する機能説明は省略する。
【0013】図1及び図2に示すように、例示する冷却
壁の構造は、火炉に投入されたゴミを搬送しながら焼却
処理する可動式火床8の側壁部1に、冷却用空気を供給
して側壁面を冷却する空気冷却機構4と、前記空気冷却
機構4からの冷却用空気を二次燃焼用空気として炉内に
吹き込むように空気吹込口3を上下方向に複数形成して
あり、前記空気吹込口3の開口面積が上方から下方にか
けて次第に小さくなるように変化させてある。つまり、
支持プレート11の火炉側にSiC90(85%以上の
炭化珪素を主成分として含有する焼結耐火物)製の冷却
壁板10を並設して冷却壁2を形成してある。そして、
上方に配置される冷却壁板10に形成する通気溝部10
cの断面半径を、下方に配置される冷却壁板10に形成
する通気溝部10cの断面半径よりも大きくすると同時
に、上方に位置する吹出し隙間3Bよりも下方に位置す
る吹出し隙間3Bの間隙を小さくしてあり、夫々の冷却
壁板10においても上方に形成する通気溝部10cの断
面半径を、下方に形成する通気溝部10cの断面半径よ
りも大きくしてある。前記通気溝部10cは、上方のも
のほど炉内に向けて傾斜の大きい降り勾配に形成し、下
方のものは炉内に向けて昇り勾配になるようにして、吹
出し孔3Aの吹き出し方向の傾斜を順次変化させるよう
に形成してある。
【0014】前記冷却壁板10を支持する支持プレーと
11の各冷却壁板10の裏側には、夫々空気流通孔15
が設けられており、前記冷却壁板10を係止する受け部
材13の載置板13aは、横方向に密接に配置されて、
上下に空気供給経路を分割している。こうして上下に分
割された空気流通経路が形成されており、各空気流通孔
15を開度調節可能に、ダンパ機構7の一種であるスラ
イドダンパ7Aが、可動式火床8の搬送方向に沿って分
割して、前記支持プレート11に設けられている。前記
スライドダンパ7Aは、冷却壁2の横方向に連続した帯
板構造で、前記空気流通孔15に対応する位置に斜辺7
aを有する各型孔を備えており、横方向に往復駆動され
るようになっている(駆動機構並びに保持機構図示省
略)。
【0015】また、側壁部1には、前記冷却壁2の下方
の吹出し隙間3B近傍の位置に、炉内温度を検出する温
度検出機構6としての吸引型熱電温度計6Aを設けると
ともに、前記スライドダンパ7Aを各別に摺動操作の制
御が可能な冷却空気吹込み制御機構5を設けてある。前
記冷却空気吹込み制御機構5による各スライドダンパ7
Aの左右摺動操作によって、各空気流通孔15の開度が
調節されて、冷却壁板10単位に、吹き込み空気量の調
節ができるようにしてある。前記温度検出機構6によ
り、所定温度よりも高い温度を検出した場合には、その
部位の空気吹込口3からの空気供給を停止するように、
その部位のスライドダンパ7Aを操作して、空気流通孔
15を閉じ、また、前記温度の検出結果が下限温度より
も低い場合には、その部位の空気吹込口3からの空気供
給を停止するように、その部位のスライドダンパ7Aを
閉じるように構成してある。
【0016】上記のように、冷却壁板10をSiC90
で形成してあるので、前記空気吹込口3からの空気供給
量は、従来の構造のように冷却壁板10を耐熱鋳鋼で形
成してある場合には、全二次空気量の5/160程度で
あったに対し、1/180〜4/170程度でよく、可
動式火床8上の火炎に対して過剰の空気が吹き込まれる
ことを抑制できる。
【0017】上記のように構成してあるので、例えば、
空気吹込口3の構成により下方の吹き込み空気量を少な
くし、且つ、下方からの冷却用空気の吹き出し方向を上
方に向けてあるにも拘わらず、可動式火床8の両側端部
のゴミ層Bが火格子8aに近接した位置まで燃え始める
と、その側方に設けてある吸引型熱電温度計6Aにより
検出する温度が高くなり、前記上限温度を超えるように
なるので、前記冷却空気吹込み制御機構5が作動して、
上記位置に対応するスライドダンパ7Aを閉じて、前記
燃え過ぎとなりつつあるゴミ層Bへの供給空気量を減じ
て、火格子8aの焼損を予防することができる。また、
例えば、ゴミ層Bの厚さが以上に厚くなり、最下方に配
置した吸引型熱電温度計6Aが前記ゴミ層B内に位置す
るようになれば、前記吸引型熱電温度計6Aの検出温度
は、前記下限温度よりも低くなるので、この場合も、前
記冷却空気吹込み制御機構5が作動して、上記位置に対
応するスライドダンパ7Aを閉じて、前記ゴミ層Bへの
過剰の一次空気供給を避けることにより、同様に、前記
ゴミ層B内で火格子8aに近接した位置まで燃え始める
ことを予防できる。
【0018】次に、本発明の他の実施の形態について説
明する。 〈1〉上記実施の形態に於いては、上方に配置した前記
空気吹込口3に比して、下方に配置した空気吹込口3か
らの空気吹き込み量が少なくなるように、上方に配置し
た空気吹込口3の開口面積に比して、下方に配置した空
気吹込口3の開口面積を小さくして構成した例を示した
が、前記上方に配置した空気吹込口3に比して、前記下
方に配置した空気吹込口3からの空気吹き込み流速が小
さくなるように構成してもよい。 〈2〉上記実施の形態に於いては、上方に配置した空気
吹込口3の開口面積に比して、下方に配置した空気吹込
口3の開口面積を小さくして構成した上方に配置した前
記空気吹込口3に比して、下方に配置した前記空気吹込
口3からの空気吹き込み流速が小さくなるように構成し
てあるゴミ焼却炉の冷却壁の構造を示したが、例えば、
上方に配置した空気吹込口3の開口面積に比して、下方
に配置した空気吹込口3の開口面積を大きくして、下方
に配置した空気流通孔15の開口面積を、上方に配置し
た空気流通孔15の開口面積より小さくしすることによ
って、上方に配置した前記空気吹込口3に比して、下方
に配置した前記空気吹込口3からの空気吹き込み流速が
小さくなるように構成してあってもよい。 〈3〉上記実施の形態に於いては、空気吹き込み方向
を、上方のものほど炉内に向けて傾斜の大きい降り勾配
に形成し、下方のものは炉内に向けて昇り勾配になるよ
うにして、前記空気吹込口3からの吹き出し方向の傾斜
を順次変化させるように形成してある例を示したが、下
方に配置した前記空気吹込口3からの空気吹き込み方向
が上方に向かうように構成してあってもよい。このよう
にしても、ゴミ層Bに近い火炎内に直接空気が吹き込ま
れることを防止できる。また、図4に一例を示すよう
に、全ての空気吹込口3からの空気吹き込み方向が上方
に向かうように構成してあってもよく、このようにして
も、冷却壁2からの吹き込み空気を火炎の上部に向けて
吹き込むことができ、火炎の上部が尖った形状にするこ
とができる。 〈4〉上記実施の形態に於いては、冷却壁板10を配置
した高さ位置の領域毎にダンパ機構7としてスライドダ
ンパ7Aを設けた例を示したが、図3に一例を示したよ
うに、前記各空気吹込口3夫々への空気供給経路に夫々
ダンパ機構7を備えさせて、前記各空気吹込口3からの
空気吹き込み量を個別に調節可能に構成してあってもよ
く、このようにすれば、さらに細かく局部の過剰燃焼の
抑制が可能になる。尚、前記ダンパ機構7は、例えば、
フラッパー形式のダンパ機構のような他の形式のダンパ
機構であってもよい。 〈5〉上記実施の形態に於いては、冷却壁2の下方の炉
内温度を検出する温度検出機構6を設けるとともに、前
記温度検出機構6からの温度の検出結果が所定温度より
も高い部位の空気吹込口3からの空気供給を停止し、ま
た、前記温度の検出結果が下限温度よりも低い部位の空
気吹込口3からの空気供給を停止する冷却空気吹込み制
御機構5を設けてある例を示したが、前記冷却空気吹込
み制御機構5は、前記温度の検出結果が所定温度よりも
高い部位の空気吹込口3からの空気供給を停止するのみ
のものであってもよい。このようにしても、可動式火床
8上のゴミ層Bの火格子8a近傍の過剰燃焼を防止でき
る。 〈6〉上記実施の形態に於いては、冷却壁2の下方の炉
内温度を検出する温度検出機構6を設けるとともに、前
記温度検出機構6からの温度の検出結果が所定温度より
も高い部位の空気吹込口3からの空気供給を停止し、ま
た、前記温度の検出結果が下限温度よりも低い部位の空
気吹込口3からの空気供給を停止する冷却空気吹込み制
御機構5を設けてある例を示したが、この空気吹込み制
御機構5は省略可能である。前記空気吹込口3の構成の
みによっても十分に発明の初期の目的は達成できるから
である。 〈7〉上記実施の形態に於いては、冷却壁板10をSi
C90で形成した例を示したが、前記冷却壁板10の材
質は、他のものであってもよく、例えばSCH3のよう
な耐熱鋳鋼で形成されてあってもよい。
【0019】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示すゴミ焼却炉の
要部の説明用縦断面図
【図2】図1に示した冷却壁構造の一例を示す要部縦断
面図
【図3】ダンパ機構の一例を示す要部説明図
【図4】本発明の他の実施の形態を示すゴミ焼却炉の要
部の説明用縦断面図
【図5】従来のゴミ焼却炉の冷却壁の構造を説明する要
部斜視図
【図6】従来のゴミ焼却炉の要部の説明用縦断面図
【図7】従来の冷却壁板の形状を説明する斜視図
【図8】従来の冷却壁板の取り付け構造を示す要部の説
明用縦断面図
【図9】従来の冷却壁板の取り付け方法を示す要部の説
明用斜視図
【図10】従来の火床の状態を示す説明図
【符号の説明】
1 側壁部 2 冷却壁 3 空気吹込口 4 空気冷却機構 5 冷却空気吹込み制御機構 6 温度検出機構 7 ダンパ機構 8 可動式火床
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−149520(JP,A) 特開 平8−28849(JP,A) 特開 平5−288336(JP,A) 特開 平6−185716(JP,A) 特開 平6−313528(JP,A) 特開 昭58−140514(JP,A) 特開 平4−190009(JP,A) 実開 昭49−35876(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F23G 5/44 F23M 5/08

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 火炉に投入されたゴミを搬送しながら焼
    却処理する可動式火床(8)の側壁部(1)に、冷却用
    空気を供給して側壁面を冷却する空気冷却機構(4)
    と、前記空気冷却機構(4)からの冷却用空気を二次燃
    焼用空気として炉内に吹き込むように複数の空気吹込口
    (3)を上下方向に形成してある冷却壁(2)とからな
    るゴミ焼却炉の冷却壁の構造であって、 上方に配置した前記空気吹込口(3)に比して、下方に
    配置した前記空気吹込口(3)からの空気吹き込み量が
    少なくなるように構成してあり、上方に配置した前記空気吹込口(3)の開口面積に比し
    て、下方に配置した前記空気吹込口(3)の開口面積を
    小さくしてあ るゴミ焼却炉の冷却壁の構造。
  2. 【請求項2】 火炉に投入されたゴミを搬送しながら焼
    却処理する可動式火床(8)の側壁部(1)に、冷却用
    空気を供給して側壁面を冷却する空気冷却機構(4)
    と、前記空気冷却機構(4)からの冷却用空気を二次燃
    焼用空気として炉内に吹き込むように複数の空気吹込口
    (3)を上下方向に形成してある冷却壁(2)とからな
    るゴミ焼却炉の冷却壁の構造であって、 上方に配置した前記空気吹込口(3)に比して、下方に
    配置した前記空気吹込口(3)からの空気吹き込み流速
    が小さくなるように構成してあり、 上方に配置した前記空気吹込口(3)の開口面積に比し
    て、下方に配置した前記空気吹込口(3)の開口面積を
    小さくしてあ るゴミ焼却炉の冷却壁の構造。
  3. 【請求項3】 前記空気吹込口(3)の開口面積が上方
    から下方にかけて次第に小さくなるように変化させてあ
    る請求項1又は2記載のゴミ焼却炉の冷却壁の構造。
  4. 【請求項4】 火炉に投入されたゴミを搬送しながら焼
    却処理する可動式火床(8)の側壁部(1)に、冷却用
    空気を供給して側壁面を冷却する空気冷却機構(4)
    と、前記空気冷却機構(4)からの冷却用空気を二次燃
    焼用空気として炉内に吹き込むように複数の空気吹込口
    (3)を上下方向に形成してある冷却壁(2)とからな
    るゴミ焼却炉の冷却壁の構造であって、 上方に配置した前記空気吹込口(3)に比して、下方に
    配置した前記空気吹込口(3)からの空気吹き込み量が
    少なくなるように構成してあり、前記各空気吹込口(3)への空気供給経路に夫々ダンパ
    機構(7)を備えさせて、前記各空気吹込口(3)から
    の空気吹き込み量を個別に調節可能に構成してある ゴミ
    焼却炉の冷却壁の構造。
  5. 【請求項5】 火炉に投入されたゴミを搬送しながら焼
    却処理する可動式火床(8)の側壁部(1)に、冷却用
    空気を供給して側壁面を冷却する空気冷却機構(4)
    と、前記空気冷却機構(4)からの冷却用空気を二次燃
    焼用空気として炉内に吹き込むように複数の空気吹込口
    (3)を上下方向に形成してある冷却壁(2)とからな
    るゴミ焼却炉の冷却壁の構造であって、 上方に配置した前記空気吹込口(3)に比して、下方に
    配置した前記空気吹込口(3)からの空気吹き込み流速
    が小さくなるように構成してあり、 前記各空気吹込口(3)への空気供給経路に夫々ダンパ
    機構(7)を備えさせて、前記各空気吹込口(3)から
    の空気吹き込み量を個別に調節可能に構成してある ゴミ
    焼却炉の冷却壁の構造。
  6. 【請求項6】 火炉に投入されたゴミを搬送しながら焼
    却処理する可動式火床(8)の側壁部(1)に、冷却用
    空気を供給して側壁面を冷却する空気冷却機構(4)
    と、前記空気冷却機構(4)からの冷却用空気を二次燃
    焼用空気として炉内に吹き込むように複数の空気吹込口
    (3)を上下方向に形成してある冷却壁(2)とからな
    るゴミ焼却炉の冷却壁の構造であって、 前記空気吹込口(3)からの空気吹き込み方向が上方に
    向かうように構成してあり、 前記各空気吹込口(3)への空気供給経路に夫々ダンパ
    機構(7)を備えさせて、前記各空気吹込口(3)から
    の空気吹き込み量を個別に調節可能に 構成してあるゴミ
    焼却炉の冷却壁の構造。
  7. 【請求項7】 火炉に投入されたゴミを搬送しながら焼
    却処理する可動式火床(8)の側壁部(1)に、冷却用
    空気を供給して側壁面を冷却する空気冷却機構(4)
    と、前記空気冷却機構(4)からの冷却用空気を二次燃
    焼用空気として炉内に吹き込むように複数の空気吹込口
    (3)を上下方向に形成してある冷却壁(2)とからな
    るゴミ焼却炉の冷却壁の構造であって、 下方に配置した前記空気吹込口(3)からの空気吹き込
    み方向が上方に向かう ように構成してあ るゴミ焼却炉の
    冷却壁の構造。
  8. 【請求項8】 前記各空気吹込口(3)への空気供給経
    路に夫々ダンパ機構(7)を備えさせて、前記各空気吹
    込口(3)からの空気吹き込み量を個別に調節可能に構
    成してある請求項1、2、3又は7記載のゴミ焼却炉の
    冷却壁の構造。
  9. 【請求項9】 前記冷却壁(2)の下方の炉内温度を検
    出する温度検出機構(6)を設けるとともに、前記温度
    の検出結果が下限温度よりも低い部位の空気吹込口
    (3)からの空気供給を停止する冷却空気吹込み制御機
    構(5)を設けてある請求項1〜のいずれかに記載の
    ゴミ焼却炉の冷却壁の構造。
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