JP3314077B2 - 水晶発振器 - Google Patents

水晶発振器

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JP3314077B2 JP2000188775A JP2000188775A JP3314077B2 JP 3314077 B2 JP3314077 B2 JP 3314077B2 JP 2000188775 A JP2000188775 A JP 2000188775A JP 2000188775 A JP2000188775 A JP 2000188775A JP 3314077 B2 JP3314077 B2 JP 3314077B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高安定な性能を有す
る水晶発振器の構成に関するものであり、とくに水晶発
振器を薄型化と小型化と軽量化をする際に必要な水晶振
動子と半導体チップと必要に応じて受動部品とをコンパ
クトに配置するための構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来技術における水晶発振器の構成を、
図5と図6とを用いて説明する。図5はセラミックス材
料からなる端子部材1と金属からなるケース35の容器
から構成する水晶発振器を示す断面図であり、図6は水
晶発振器における周波数の経時変化を示すグラフであ
る。
【0003】図5で示すように、端子部材1に半導体チ
ップ5とコンデンサなどの受動部品11とを接合材15
により固定し、半導体チップ5は金属ワイヤー19にて
端子部材1に電気的接続を行っている。
【0004】半導体チップ5と金属ワイヤー19とは、
信頼性確保の目的で樹脂21をモールドする。さらにこ
の樹脂21上面に金属容器に収納した水晶振動子37を
設置する。従来、この構造の水晶発振器の高さは水晶振
動子37が厚いため4mmを越えているものが大半であ
る。
【0005】一方、水晶発振器の性能面では図6に示す
ように、水晶発振器における周波数の経時変化は、曲線
Aに示すように年間でプラスマイナス1ppm以下に抑
える必要がある。このため、これらに用いる水晶振動子
37は周波数経時変化が、年間でプラスマイナス1pp
m以下の高安定なものを採用している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年、携帯電話や自動
車電話では軽薄短小化が進み、これに伴って、それらに
用いられる水晶発振器には、性能向上はもちろんのこ
と、より一層の薄型化と表面実装化と軽量化とが強く求
められている。
【0007】しかし、前述の薄型化に対し、図5に示す
ような水晶発振器の構造では、用いる水晶振動子37が
金属容器に収納され厚さが厚く、また気密封止する際に
必要なツバ39が高さ方向のスペースをとるため、水晶
発振器の薄型化が困難であった。
【0008】さらに、図5に示す水晶発振器の構造で
は、水晶振動子37に用いる気密端子とケースとの薄型
化が困難であるため、水晶振動子37の全体を薄くする
ことができず、さらにまた、水晶振動子37のリード4
1が水晶振動子37の長手方向に設けられているため、
水晶発振器の底面積が大きくなるという欠点があった。
また、水晶振動子37を構成する気密端子とケースとは
金属で構成されているため、水晶発振器が重くなるとい
う欠点があった。
【0009】一方、金属容器に収納されていない、裸の
水晶片を用いた水晶発振器があるが、このような水晶発
振器は、端子部材1上に用いた接合材15から発生する
ガスが、裸の水晶片に付着して周波数の経時変化をもた
らし、このため、図6の曲線Bのように周波数の経時変
化は大きくなり、高安定な特性を有する水晶発振器は得
られないという欠点があった。
【0010】本発明の目的は、上記課題を解決して、底
面積が小さく、しかも薄型であり、さらに軽量であり、
そのうえ周波数の経時変化が少なく信頼性の高い水晶発
振器の構造を提供することにある。
【0011】本発明の他の目的は、水晶発振器の組立工
程中のテスト、および水晶振動子の部品交換が容易にで
きる水晶発振器の構造を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明による水晶発振器は、水晶振動子と端子部材
とからなり、該端子部材は、半導体チップを実装するた
めの凹部と水晶振動子を接続するための配線用導体と
を備え、該凹部内に実装された該半導体チップは樹脂モ
ールドされ、該水晶振動子は、内部に水晶片を固着した
絶縁端子と、該水晶片を気密封止する導電性の蓋とを備
え、該蓋は該端子部材のアースに接続されるとともに、
該絶縁端子は該配線用導体と電気的接続を行うための電
極パッドを備え、該水晶振動子を該半導体チップと立体
的に配置して該端子部材の配線用導体と該水晶振動子の
電極パッドとを電気的に接合して一体化されたことを特
徴とする。
【0013】本発明の水晶発振器によると、水晶振動子
は、半導体チップや受動部品等の部材と立体的に配置さ
れているため、水晶発振器の底部面を小さくでき、且つ
高さ方向を無駄なく有効に活用できるため薄型化した軽
量な水晶発振器を得ることができる。
【0014】半導体チップや受動部品等の部材を、端子
部材に配置する構成は、端子部材に凹部を形成し、この
凹部内にこれら部材を実装するように構成する。また、
半導体チップは、信頼性を確保するため樹脂でモールド
して配置する。凹部の外形の形状は、適宜設計できる設
計事項であるが、水晶振動子の外部形状がほぼ四角形で
あることから四角形状が好ましい。
【0015】また、凹部の深さは、凹部内に実装する半
導体チップ、受動部品等の部材の大きさを考慮して設定
されるが、端子部材の底部面の強度を損なわない範囲内
で、深く形成することが好ましく、この場合、凹部の底
面にさらに部分的に凹部形状のキャビティを形成し、こ
の凹部内に半導体チップや受動部品を落とし込むように
構成してもよい。
【0016】水晶振動子を半導体チップや受動部品等の
部材に立体的に配置する構成は、該端子部材の配線用導
体と該水晶振動子の電極パッドとが電気的に接合して一
体化される構成であればよく、この構成として、例え
ば、半導体チップや受動部品等の部材が実装された端子
部材の凹部に段差部を設け、この段差部に水晶振動子を
搭載する構成が考えられる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
の形態における水晶発振器の構造を説明する。本発明の
実施の形態における水晶発振器の構造を、図1と図2と
図3と図4とを用いて説明する。
【0018】図1は本発明の実施の形態における水晶発
振器の構造を示す斜視図であり、図2は本発明の実施の
形態における水晶発振器の構造を示す断面図である。図
3は本発明の実施の形態における水晶発振器の構造を示
す断面図であり、図4は本発明の実施の形態に使用する
水晶振動子を示す断面図である。
【0019】まずはじめに、図1に示すように、セラミ
ックスや、ガラスセラミックスや、ガラスや、ガラスエ
ポキシ樹脂などの絶縁体からなる端子部材1は、コーナ
ー部を除きほぼ四角形であって、端子部材1は厚さ方向
に凹部を設ける。なおこのコーナー部は面取りをしても
よい。
【0020】凹部内では端子部材1の上部面12から底
部面14に向かって、少なくとも1段の段差部16を設
ける。この段差部16は、端子部材1と一体構造物であ
っても別構造物であってもよい。そして、この段差部1
6には第1の配線用導体7を設けている。
【0021】端子部材1の底部面14に設ける第2の配
線用導体9に、チップコンデンサーやバリキャップダイ
オードなどの受動部品11や、半導体チップ5を接合材
15(図2参照)を用いて電気的接続を行う。
【0022】半導体チップ5は、凹部の底部面14の中
央付近の領域に設け、第2の配線用導体9と金属ワイヤ
ー19を使用するワイヤーボンディングにて結線する。
ワイヤーボンディングは、金属ワイヤー19に直径が数
十ミクロンの金(Au)線やアルミニウム(Al)線を
用いて、キャピラリー(図示せず)というノズルをガイ
ドにして、半導体チップ5と第2の配線用導体9とを結
線する。金属ワイヤー19がでるキャピラリーの先端の
形状は、先細りのテーパー形状になっている。
【0023】したがって、半導体チップ5を凹部の底部
面14の中央付近に設けることによって、端子部材1の
凹部の壁とキャピラリーの衝突を避けることができる。
とくに、キャピラリーの先細りのテーパー形状部の高さ
が、端子部材1の凹部の壁の高さよりも高い場合に、端
子部材1の凹部の面積を最も小さくでき、ひいては発振
器の底面積を最も小さくすることができる配置である。
【0024】ここで半導体チップ5の実装は、ワイヤー
ボンディング以外に、半導体チップ5に突起電極を設
け、この突起電極を第2の配線用導体9にフェイスダウ
ン実装するフリップチップ実装を用いてもよい。さら
に、半導体チップ5が、湿度により劣化したり、ゴミの
付着などにより信頼性が低下したりすることを防止する
ため、図3に示すように、半導体チップ5と第2の配線
用導体9とを樹脂21でモールドしておく。
【0025】水晶発振器とする場合に必要な水晶振動子
は、図1に示すような表面実装型の容器に収納する薄型
の水晶振動子3を用いる。図4は水晶振動子3を示す断
面図であり、ガラスや、ガラスセラミックスや、セラミ
ックス板からなる絶縁端子23に金属導体膜からなる電
極パッド25を設ける。そして、水晶片31は固着材3
3により電極パッド25に接合している。また、蓋29
は、ガラスや、セラミックスや、金属から構成する。そ
して真空雰囲気や、不活性ガス雰囲気にて、絶縁端子2
3に封止材27により、水晶振動子3内を気密封止して
いる。
【0026】本発明に使用する水晶振動子3は、表面実
装型であることに特徴点があり、上記で説明した構造の
水晶振動子以外の構造あっても表面実装型であるならば
本発明の水晶発振器に搭載が可能である。
【0027】図1と図2とに示す本発明の実施の形態に
よると、前述の水晶振動子3は、端子部材1に設ける段
差部16上に設置し、第1の配線用導体7と水晶振動子
3の下面に有する電極パッド25とを接合材15にて電
気的に接続して一体化することにより、水晶振動子9を
半導体チップ5や受動部品11の上方に立体的に配置さ
れている。
【0028】このように、段差部16は表面実装型の容
器からなる水晶振動子3の両端を保持するように設け、
段差部16の間の凹部の底部面14に半導体チップ5
と、受動部品11を配置し、厚さ方向に水晶振動子3を
立体的に配置することにより、水晶発振器の底面積を小
さくできる。
【0029】なお、水晶振動子3の面積が小さい場合に
は、段差部16の間の凹部の底部面14に半導体チップ
5か、あるいは受動部品11のいずれかを配置し、厚さ
方向に水晶振動子3と立体的に配置してもよい。つま
り、段差部16の間の凹部の底部面14にすべての半導
体チップ5と受動部品11を配置しなくてもよく、全て
の半導体チップ5と受動部品11を水晶振動子3と立体
的に配置しなくてもよい。
【0030】第1の配線用導体7と水晶振動子3の下面
に設けた電極パッド25とを接合する接合材15は、ハ
ンダあるいは導電性接着剤を使用できるが、衝撃緩和の
機能の点から、接合材15として、柔らかい導電性接着
剤が好ましい。
【0031】また、該接合材15として、異方性導電性
接着剤を使用することもできる。この異方性導電性接着
剤は、あるピッチ寸法を有する配線用導体と、電極パッ
ド25を面接合する場合に、これらの間に挟み込んで加
熱および加圧して硬化させ接合するもので、隣合う配線
用導体や電極パッド25には導電性を示さず、加圧方向
の導体で挟み込まれた方向のみに導電性を示す。
【0032】とくに、この異方性導電性接着剤は、導電
性接着剤やハンダでの接続が難しい、細かいピッチの接
続に有効である。なお、異方性導電性接着剤は、電気絶
縁樹脂に導電フィラーを分散させたものが知られてお
り、硬化前は粘性をもった液体状である。
【0033】なお、図4に示す実施の態様では、水晶振
動子3の電極パッド25を水晶振動子3の両端に設け、
接続箇所を2箇所としたがそれ以上でもよい。
【0034】水晶振動子3が設置された水晶発振器は外
部からのノイズ対策として、金属からなるケース13を
端子部材1の上部面12に接合する。ここでは、上部面
12にコバールなどの金属枠45をロー付けし、その金
属枠45にコバールなどの金属からなるケース13を接
合する。
【0035】この接合では図2に示すようにパラレルシ
ーム溶接により、金属枠45と金属からなるケース13
を、溶接電極17を用いて、真空中か、不活性ガス中に
て気密シールする。また、ハンダにて、金属枠45と金
属からなるケース13を、真空中、不活性ガス中にて気
密シールしてもよい。このように、金属枠45と、金属
からなるケース13をシーム溶接あるいはハンダにて接
合することによって、容易にしかも確実に気密シールす
ることができる。
【0036】接合材15として導電性接着剤を用いた場
合、凹部に水分が侵入すると、導電性接着剤が劣化し、
第1の配線用導体7と水晶振動子3と、第2の配線用導
体9と受動部品11との間に接続不良が発生する。ま
た、受動部品11の中には、コンデンサのように湿度の
影響で特性が変化して、不具合が生じる受動部品11も
ある。
【0037】このような場合には、本発明の水晶発振器
は、ケース13と端子部材1との接合を気密シールし、
発振器の外部から凹部に湿度が侵入することを防ぐこと
により、接合材15や受動部品11の湿度による不具合
を防止できる。
【0038】また、接合材15として、湿度に対して特
性が変化しにくいハンダなどを用いた場合や、受動部品
11や接合材15を樹脂などで耐湿度コ−ティングした
場合には、ケース13と端子部材1との接合は、スポッ
ト溶接やハンダによる部分接合でもよい。すなわち本発
明の水晶発振器は、気密シールがされなくてもよい。
【0039】また、ケース13は、導電性があるセラミ
ックスや樹脂でもよい。この場合の導電性は、ケース1
3を成形する際にセラミックスや樹脂に導電性ある粉末
を混ぜて成形したり、成形後のケース13に金属膜を表
面につけたり、成形後のケース13に導電性塗料を表面
に塗ったりして形成する。また、ケース13と端子部材
1との接合には、気密シールするか、気密シールしない
にかかわらず、接着剤を用いてもよい。
【0040】また、金属枠45は、一定以上の肉厚を有
する金属板の形状のみならず、薄い金属膜を端子部材1
の上部面12に設けてもよい。金属枠45を導電性の樹
脂やセラミックスとしてもよい。
【0041】ノイズの問題や気密シールの必要がない場
合は、ケース13や金属枠45を不要にすることもでき
る。また、ケース13はセラミックスや樹脂でもよくな
る。さらに、水晶振動子3の蓋29を金属として端子部
材1にアース接続すれば水晶発振器のケース13を兼ね
ることも可能である。
【0042】図4に示すような表面実装型の水晶振動子
3を用いれば、水晶片31を収納する容器はガラスやセ
ラミックスで構成されるため、従来の金属容器に比べ
て、本発明の水晶発振器は軽量となる。
【0043】さらに、水晶振動子3は表面実装型である
ために、厚さ寸法が0.5mm程度と薄型も可能であ
る。またさらに、水晶片31はガラスやセラミックスか
らなる容器に収納されているため、発振周波数の経時変
化をきわめて小さくすることができる。
【0044】また、携帯電話に使用する水晶発振器にお
いては、3.5mm以下の高さ寸法が要求される。図3
に示すように、端子部材1の底部面14と半導体チップ
5と樹脂21のモールドの厚さの合算値は、ほぼ1.5
mmであるため、1.5mm厚の水晶振動子3を用いて
も要求に答えられるものとなる。
【0045】完成した水晶発振器における外部端子構造
としては、図1に示すように端子部材1の側面に外部端
子用導体43を設けており、表面実装構造の水晶発振器
となっている。
【0046】つぎに以上の構造と異なる他の実施の形態
における水晶発振器の構造を、図7と図8と図9とを用
いて説明する。図7は本発明の他の実施の形態における
水晶発振器を示す斜視図であり、図8は本発明の他の実
施の形態における水晶発振器を示す断面図である。図9
は本発明のさらに別の実施の形態における水晶発振器を
示す斜視図である。
【0047】図7と図8とに示す他の実施の形態は、図
1で説明した端子部材1の凹部の底部にさらに、凹部形
状を有する複数のキャビティ18を設ける。このキャビ
ティ18の底部には、第2の配線用導体9を設け、チッ
プコンデンサーやバリキャップダイオードなどの受動部
品11と、半導体チップ5を接合材15(図8参照)を
使用して電気的接続を行う。
【0048】水晶発振器の薄型化のために、端子部材1
の凹部の底部の厚さ寸法を薄くすることは必須である。
しかしながら、端子部材1の凹部の底部の厚さ寸法を全
体的に薄くしていくと、端子部材1の強度不足や、そり
の問題が発生する。
【0049】そこで、図7と図8とを用いて説明する他
の実施の形態では、端子部材1の凹部の底部の厚さ寸法
を部分的に薄くしてキャビティ18を設け、高さ形状を
有する半導体チップ5と受動部品11とを落とし込んで
配置する。このことによって、端子部材1の強度不足
や、そりの問題を解決し、同時に水晶発振器の一層の薄
型化と軽量化を容易に実現している。
【0050】また、端子部材1の凹部の底部を、配線用
導体が複数の層を有する多層回路基板とするときには、
部分的に配線用導体が存在しない部分が生じる場合があ
る。その場合には、その配線用導体が存在しない部分
に、キャビティ18を設け、高さ形状を有する半導体チ
ップ5と受動部品11とを落とし込んで配置する。この
ことにより、水晶発振器の薄型化を容易に実現すること
ができる。
【0051】図7には3個のキャビティ18に対して、
1個の半導体チップ5と2個の受動部品11とを各々1
個ずつ、落とし込んで配置する実施の形態を示した。し
かしながら、用途によっては、図9に示すように、1個
のキャビティ18に対して、複数の受動部品11を配置
してもよい。
【0052】同様に、1個のキャビティ18に対して、
複数の半導体チップ5を配置してもよい。さらに同じよ
うに、1個のキャビティ18に対して、半導体チップ5
と受動部品11を混在させて配置してもよい。
【0053】また本発明の水晶発振器の用途によって
は、高さ寸法の薄い受動部品11や半導体チップ5は、
端子部材1の凹部の底部面14に配置し、高さ寸法の厚
い受動部品11や半導体チップ5をキャビティ18に落
とし込んで配置してもよい。
【0054】このように、段差部16間の凹部の底部面
14に設けたキャビティ18に、厚さ方向に、水晶振動
子3と立体的に配置する半導体チップ5や受動部品11
を落とし込んで配置することにより、水晶発振器の底面
積を小さくできるとともに、水晶発振器の薄型化が容易
に実現する。もちろん、高さ寸法が薄く、キャビティ1
8に落とし込む必要のない半導体チップ5や受動部品1
1を、キャビティ18に落とし込んで配置してもよい。
【0055】上記説明したように、段差部16には、接
合材15を介して水晶振動子3を接続し、水晶振動子3
を半導体チップ5や受動部品11に対して立体的に配置
する。
【0056】図7に示すように、その段差部16を部分
的に削除し、その削除してできた空間の凹部の底部に、
受動部品11を配置することもできる。この場合は、図
1で示した実施の形態と比べて、段差部16を削除して
できた部分にも、半導体チップ5や受動部品11を配置
できる空間と底部面14を確保できる。
【0057】これとは逆に、半導体チップ5や受動部品
11を図7に示す構造と同一個数とすると、段差部16
を削除すると、削除してできた空間に半導体チップ5や
受動部品11を配置できるため、段差部を16を削除し
ないで配置した場合と比べ、水晶発振器の占有面積を小
さくすることができる。
【0058】用途によっては、段差部16を部分的に複
数箇所削除してもよい。また、段差部16を削除してで
きた空間には、半導体チップ5を配置してもよく、さら
に段差部16の削除した空間に半導体チップ5と受動部
品11とを配置してもよい。
【0059】図7と図8とを用いて説明する他の実施の
形態では、段差部16を削除してできた空間の凹部の底
部に、さらに、凹部形状を有するキャビティ18を設
け、そのキャビティ18の底部に受動部品11を配置し
ている。このように、段差部16を削除してできた空間
に受動部品11や半導体チップ5を配置することによ
り、発振器の底面積を小さくすることができるととも
に、軽量化を促進できる。
【0060】さらに、厚さ方向に水晶振動子3と立体的
に配置する半導体チップ5や受動部品11を、キャビテ
ィ18に落とし込んで配置することにより、水晶発振器
の薄型化が実現できる。
【0061】図8に示す他の実施の形態には、図2と同
様に、端子部材1の上部面12に、端子部材1のアース
端子に電気的接続し、水晶発振器のノイズ対策に必要な
金属からなるケース13を接合する金属枠45を有する
実施の形態が示されている。
【0062】さらに、金属枠45の内側と、表面実装型
の容器からなる水晶振動子3のノイズ対策に必要な金属
からなる蓋29とを、導電性接着剤やハンダからなる接
合材15で電気的接続する構造が示されている。
【0063】この構造にすると、水晶振動子3の容器
に、ノイズ対策用の配線をする必要がなくなるため製造
が容易になる。また、水晶振動子3のノイズ対策用の電
極パッド25が不要になるため、段差部16の第1の配
線用導体7と水晶振動子3との接続が容易になる。
【0064】また、水晶振動子3の蓋29は、導電性が
あるセラミックスや樹脂でもよい。この場合の導電性
は、蓋29を成形する際にセラミックスや樹脂に導電性
のある粉末を混ぜて成形したり、成形後の蓋29に金属
膜を表面につけたり、成形後の蓋29に導電性塗料を表
面に塗ったりして設ける。
【0065】図9に示す他の実施の形態は、図7で説明
した端子部材1の段差部16の上面に、水晶振動子3の
電極パッド25と電気的接続を行うための第1の配線用
導体7と、受動部品11と電気的接続を行うための第1
の配線用導体7とが配置され、それぞれに接合材15を
介して、水晶振動子3と受動部品11とが接合されてい
る。
【0066】そして、段差部16の上面に接合する水晶
振動子3と受動部品11とは、凹部の底部面14に配置
された半導体チップ5や受動部品11に対して立体的に
配置されている。段差部16の上面に接合する受動部品
11は、シート形状のコンデンサや、樹脂やセラミック
スで、ダイオードなどの半導体チップ5をパッケージし
た部品やパッケージしていない半導体チップ5などであ
る。この図9に示す構造は、半導体チップ5や受動部品
11などの実装面積が、水晶振動子3の平面積よりも大
きい場合に有効である。
【0067】このように、段差部16は水晶振動子3と
受動部品11の両端を保持するように設け、段差部16
の間の凹部の底部面14に半導体チップ5と受動部品1
1を配置し、厚さ方向に水晶振動子3と受動部品11と
を立体的に配置する。このことにより、半導体チップ5
や受動部品11などの実装面積が大きい場合にも水晶発
振器の占有面積を小さくすることができる。
【0068】水晶発振器の用途によっては、段差部16
の間の凹部の底部面14に半導体チップ5または受動部
品11のいずれかを配置し、厚さ方向に水晶振動子3と
立体的に配置してもよい。
【0069】つまり、段差部16の間の凹部の底部面1
4にすべての半導体チップ5と受動部品11を配置しな
くてもよく、凹部の底部面14に配置するすべての半導
体チップ5と受動部品11を、段差部16に接合する水
晶振動子3と受動部品11とに立体的に配置しなくても
よい。
【0070】図9に示す他の実施の態様では、図7と同
様に、段差部16を削除してできた空間の凹部の底部
に、さらに、凹部形状を有するキャビティ18を設け、
そのキャビティ18の底部に受動部品11を配置する。
段差部16を削除してできた空間に、半導体チップ5や
受動部品11を配置する説明は上記に示したとおりであ
る。
【0071】さらに、キャビティ18を設け、そのキャ
ビティ18の底部に受動部品11や半導体チップ5を配
置する説明も、上記に示したとおりである。
【0072】第1の配線用導体7と受動部品11とを電
気的接続を行う接合材15は、前述の図1で説明した異
方性導電性接着剤としてもよい。
【0073】さらに、第1の配線用導体7と水晶振動子
3の電極パッド25との間の接合材15と、第1の配線
用導体7と受動部品11との間の接合材15とを、異方
性導電性接着剤とする。このように構成すると、段差部
16の上面における第1の配線用導体7と水晶振動子3
と受動部品11との細かいピッチの接続を、同時に容易
に行うことができる。
【0074】
【発明の効果】本発明における水晶発振器は、水晶片を
ガラスやセラミックスの容器に気密封止した表面実装型
の水晶振動子を用いているため、発振周波数の経時変化
が少ない薄型の水晶発振器が容易に得られる。
【0075】また、半導体チップは、樹脂モールドされ
ているため、湿度による劣化や、ゴミの付着などがない
ので信頼性の高い水晶発振器が容易に得られる。
【0076】また、水晶振動子は、水晶片が内部に気密
封止された表面実装型の水晶片であるため、水晶振動子
の特性を単独で評価した後に良品を水晶発振器に組み込
むことができるので、水晶発振器としての不良率を低減
することができる。
【0077】さらに本発明の水晶発振器は、水晶振動子
と半導体チップや受動部品とを同一面で並列して配置す
るのではなく、水晶振動子の下の空間に半導体チップと
必要に応じて受動部品とを配置したので、水晶発振器の
小型化および薄型化が容易にできる。
【0078】さらに、端子部材には半導体チップを実装
するための凹部を備え、水晶振動子を半導体チップと立
体的に配置して端子部材の配線用導体と水晶振動子の電
極パッドとを電気的に接合して一体化する構成であるた
め、端子部材の底部面を小さくでき、水晶発振器の小型
化と薄型化、及び軽量化が容易に達成することができ
る。
【0079】さらにまた、本発明の水晶発振器は、端子
部材の凹部の底部に、さらに凹部の形状を有するキャビ
ティを設け、そのキャビティの底部に受動部品と半導体
チップを配置したので、水晶振動子の下の空間に半導体
チップと受動部品とを効率的に配置でき、水晶発振器の
一層の小型化と薄型化、及び軽量化が容易にできる。
【0080】以上のように本発明によれば携帯電話など
から求められる水晶発振器の要望を容易に満足すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における水晶発振器を示す
斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態における水晶発振器を示す
断面図である。
【図3】本発明の実施の形態における水晶発振器を示す
断面図である。
【図4】本発明の実施の形態における水晶発振器に用い
る水晶振動子を示す断面図である。
【図5】従来例における水晶発振器を示す断面図であ
る。
【図6】水晶発振器の周波数経時変化を示すグラフあ
る。
【図7】本発明の他の実施の形態における水晶発振器を
示す斜視図である。
【図8】本発明の他の実施の形態における水晶発振器を
示す断面図である。
【図9】本発明の他の実施の形態における水晶発振器を
示す斜視図である。
【符号の説明】
1 端子部材 3 水晶振動子 5 半導体チップ 7,9 配線用導体 16 段差部 21 樹脂 25 電極パッド 31 水晶片
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−280606(JP,A) 特開 平4−3609(JP,A) 特開 平3−272207(JP,A) 特開 平3−19406(JP,A) 特開 平5−243850(JP,A) 特開 平6−314928(JP,A) 特開 平6−350340(JP,A) 特開 平10−70414(JP,A) 実開 平5−88012(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03B 5/32

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水晶振動子と端子部材とからなり、該端
    子部材は、半導体チップを実装するための凹部と該水晶
    振動子を接続するための配線用導体とを備え、該凹部内
    に実装された該半導体チップは樹脂モールドされ、該水
    晶振動子は、内部に水晶片を固着した絶縁端子と、該水
    晶片を気密封止する導電性の蓋とを備え、該蓋は該端子
    部材のアースに接続されるとともに、該絶縁端子は該配
    線用導体と電気的接続を行うための電極パッドを備え
    該水晶振動子を該半導体チップと立体的に配置して該端
    子部材の配線用導体と該水晶振動子の電極パッドとを電
    気的に接合して一体化されたことを特徴とする水晶発振
    器。
  2. 【請求項2】 該水晶振動子の上面に、該端子部材のア
    ース端子に電気的接続を有する金属ケースが配設された
    ことを特徴とする請求項1記載の水晶発振器。
  3. 【請求項3】 該水晶振動子と該端子部材とのそれぞれ
    対応する位置に、相互接続用の電極が形成されたことを
    特徴とする請求項1又は請求項2記載の水晶発振器。
  4. 【請求項4】 該端子部材の底面側に外部端子用導体が
    設けられたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のい
    ずれかに記載の水晶発振器。
  5. 【請求項5】 該外部端子用導体は、該端子部材の底面
    から側面にかけて設けられたことを特徴とする請求項4
    記載の水晶発振器。
  6. 【請求項6】 該端子部材は、セラミックス、ガラス等
    の絶縁体で構成されたことを特徴とする請求項1又は請
    求項2記載の水晶発振器。
  7. 【請求項7】 該端子部材は、ガラスエポキシ樹脂で構
    成されたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の
    水晶発振器。
  8. 【請求項8】 該端子部材は、多層回路基板構成で有る
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の水晶発振
    器。
  9. 【請求項9】 該端子部材の凹部内に、半導体チップと
    受動部品が実装されたことを特徴とする請求項1又は請
    求項2記載の水晶発振器。
  10. 【請求項10】 該端子部材の凹部の底部にさらに凹部
    形状を有するキャビティを設け、該キャビティの底部に
    受動部品と半導体チップが実装されたことを特徴とする
    請求項1又は請求項2記載の水晶発振器。
  11. 【請求項11】 該水晶振動子は、該端子部材に実装さ
    れた該半導体チップと受動部品の全てを覆うように接合
    されたことを特徴とする請求項又は請求項10記載の
    水晶発振器。
  12. 【請求項12】 該端子部材の凹部の内側面に段差部を
    形成し、該段差部に水晶振動子が接合されたことを特徴
    とする請求項1記載の水晶発振器。
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