JP3501516B2 - 表面実装型圧電発振器およびその製造方法 - Google Patents
表面実装型圧電発振器およびその製造方法Info
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Description
振器に関し、特に低背化を考慮するとともに、製造時の
熱対策等にも考慮した表面実装型圧電発振器に関するも
のである。
の圧電振動子を用いた圧電発振器はその全高が低くかつ
プリント配線基板上に高密度に実装されることが要求さ
れ、しかもその実装は自動機によって行うことが要求さ
れている。この要求に応えるべく電子部品を薄型でリー
ドレス化したチップタイプとする動きが急となってい
た。図5に示すようなチップタイプの表面実装型水晶発
振器は、金属製のキャンを用いたハーメチックシールし
た水晶振動子等の電子部品に較べて、全高を始めとする
体積を小さくすることができる。図5において、表面実
装型水晶発振器は、水晶振動板搭載部9aとICチップ
収納部9bを有するセラミック製のパッケージ9内に、
励振電極形成されたATカットの水晶振動板81と、I
Cチップ等の回路部品82を収納して構成され、セラミ
ック製のキャップ91をこれら水晶振動板等に被覆し、
ガラス等の封止材で気密封止を行っていた。ICチップ
には、水晶振動板以外の電子部品(インバータ、コンデ
ンサ、帰還抵抗等)がIC化されており、最近において
は水晶振動板とICチップのみで圧電発振回路を構成し
ている場合が多い。このような場合、図5に示すように
ICチップをパッケージに収納し、ボンディングワイヤ
ーWでパッケージに形成された引出電極と電気的に接続
していた。
気密封止は、樹脂による封止、半田による封止に較べて
気密性が高く、電極等に有害なガスの発生が少ない等の
利点を有している。しかしながらガラス材は接合材とし
て用いる温度が比較的高く、低融点ガラスを用いたとし
ても400゜Cで1〜2時間程度の処理温度、時間が必
要であった。一方、ICチップはこのような環境での使
用は想定していない場合が多く、高温処理を行った場
合、ICチップに電気的特性の変化が生じることがあっ
た。また、ICチップの例えばアルミニウム電極と電気
的に接続される金のボンディングワイヤーの接続部分C
において、高温の影響でアルミニウムと金の合金層が形
成されることがあり、このような合金層が形成されると
接続部分が機械的にもろくなることがあり、接続の信頼
性を低下させていた。
が、水晶発振器の高さ方向に延びているために、水晶振
動板の励振電極との接触を避ける目的で水晶振動板とI
Cチップ等との間隔をある程度確保する必要があった。
このような構成は低背化する際の障害になっていた。
れたもので、回路部品等の電気的特性の悪化させず、あ
るいは素子との接続状態を悪化させにくくするととも
に、低背化に適した表面実装型圧電発振器を提供するこ
とを目的とするものである。
圧電発振器は、積層セラミックスからなり、必要な電極
配線を施すとともに少なくとも下面には厚み方向に凹部
を形成し、かつ凹部には電極パッドが形成されるととも
に、底面または側面に実装基板と接続される外部導出電
極の引き出された基台と、この基台の上部に設けられた
電極パッドに電気的機械的に接続される励振電極形成さ
れた圧電振動板と、前記基台上部の圧電振動板を、ガラ
ス材を用いた接合材により気密的に封止するキャップ
と、前記基台の凹部に収納され、前記凹部の電極パッド
と必要な電気的接続がなされた発振回路を構成する回路
部品と、前記凹部に充填された絶縁性の樹脂材とからな
ることを特徴とする。
器を製造する方法は、積層セラミックスからなり、必要
な電極配線を施すとともに少なくとも下面には厚み方向
に凹部を形成し、かつ凹部には電極パッドが形成される
とともに、底面または側面に実装基板と接続される外部
導出電極の引き出された基台を用意し、この基台の上部
に設けられた電極パッドに励振電極形成された圧電振動
板を電気的機械的に接続する工程と、前記基台の上部に
ガラス材を用いた接合材によりキャップを接合すること
により、圧電振動板等を気密的に封止する工程と、その
後前記基台の凹部に発振回路を構成する回路部品を収納
し、前記凹部の電極パッドと必要な電気的接続を行う工
程と、前記回路部品を収納した前記凹部に絶縁性の樹脂
材を充填する工程とからなることを特徴とする。
止され、IC等の他の回路部品は基台の下面に設けられ
た凹部に収納され、樹脂材の充填により埋設される構成
で、両者が配置される室が空間的に分離される。このよ
うな構成により、圧電振動板の気密封止と他の回路部品
の搭載を別個で行うことができるので、IC等の回路部
品を搭載する前に、比較的高温を必要とするガラス材を
接合材として用いて圧電振動板の気密封止を行うことが
できる。IC等の回路部品の搭載は後で行うので、IC
等の電気的特性の変化、接続部分の劣化の問題がなくな
る。また、気密封止された圧電振動板部分の電気的特性
を調べた後、IC等の回路部品を搭載することができ
る。調べた電気的特性が所定の規格水準を満たしていな
いものについては、IC等の回路部品を搭載しないこと
により、未然に不良品の発生を防ぐことができる。
上部に圧電振動板を電気的機械的に接続する工程、前記
基台の上部にガラス材にてキャップを接合することによ
り、圧電振動板等を気密的に封止する工程の後に、基台
の凹部に発振回路を構成する回路部品を収納し、必要な
電気的接続を行い、樹脂材にて埋設処理を行うので、高
温処理の必要なガラス材による気密封止時の熱の影響を
受けることがなくなる。
器を例にとり、図面を参照して説明する。 第1の実施例 図1は本発明による第1の実施例を示す分解斜視図であ
り、図2は図1においてキャップにて気密封止した場合
の、裏面斜視図であり、図3は図1においてキャップに
て気密封止し、樹脂材を充填した状態のA−A断面図で
ある。圧電板である水晶振動板1はATカット水晶板を
矩形状に形成してなり、厚みすべり振動を行わしめるよ
うその表裏面の中央部分に励振電極11,12(裏面に
ついては図示せず)が形成されている。これら励振電極
からは、水晶振動板の長手方向一方端に引出電極11
a,12a(裏面については図示せず)が導出されてい
る。水晶振動板をその上部に搭載する基台2はセラミッ
クスを積層形成してなり、その内部に必要な電極配線が
施され、その一部が後述する電極パッドとして露出して
いる。この基台の上部には水晶振動板を搭載する電極パ
ッド21,22,23が形成され、電極パッド21,2
2を通じて、水晶振動板に電気信号が入力される。ま
た、この基台の側面には切り欠き2a,2b,2c,2
dが設けられ、ここに外部導出電極が引き出されてい
る。基台の底面には板厚方向への凹部が設けられ、電極
パッド24a,24b,24c,24dが形成された凹
部24と、この凹部24の中央部分にさらに深いICチ
ップ搭載用の凹部25が設けられている。ICチップ4
はこの凹部25に収納され、ICチップ4の電極パッド
と前記電極パッド24a,24b,24c,24dとを
ボンディングワイヤーWで接続された後、樹脂材5がこ
れら凹部に充填され、ICチップ等が埋設処理される。
なお、キャップはセラミックスからなり、振動空間を確
保する逆凹部31を有する構成となっている。
は、励振電極が形成された水晶振動板1を基台に設けら
れた前記電極パッド21,22,23に搭載し、導電接
合(導電性接合材の図示は省略している)を行った後、
基台上部の外周近傍に低融点ガラスGを配置し、この低
融点ガラスG上にキャップ3をその端部が位置するよう
に設置し、窒素ガス雰囲気中で400゜Cで約2時間加
熱し溶融接合を行う。これにより水晶振動板は基台上部
にキャップ3にて気密的に封止される。そして、基台下
面の凹部25にICチップを設置し、ICチップの電極
パッドと前記電極パッド24a,24b,24c,24
dとをボンディングワイヤーWで電気的に接続する。そ
の後、エポキシ樹脂からなる絶縁性の樹脂材5をこれら
凹部24,25に充填し、ICチップ等を埋設する。
第1の実施例とほとんどの部分において同じ構成である
ので、一部説明は省略するとともに、同番号を用いて説
明する。基台の底面には板厚方向への2ヶ所の凹部が設
けられている。電極パッドが形成された凹部71と、こ
の凹部71の中央部分にさらに深いICチップ搭載用の
凹部72が設けられている。ICチップ4はこの凹部7
2に収納され、ICチップの電極パッドと前記電極パッ
ドとをボンディングワイヤーで接続される。凹部73に
はICチップ以外の回路部品41が収納され、電極パッ
ドと必要な電気的接続がなされている。そして図示して
いないが、樹脂材がこれら各凹部に充填され、ICチッ
プ等が埋設処理される。
はなく、他の複雑な回路構成による発振器(例えば温度
補償型の水晶発振器)の場合等にも適用することができ
る。また、使用する樹脂材もエポキシ系樹脂のみなら
ず、シリコン系、ウレタン系樹脂を用いてもよい。
にて基台の上部に気密封止され、IC等の他の回路部品
は基台の下面に設けられた凹部に収納され、樹脂材の充
填により埋設される構成で、両者が配置される室が空間
的に分離される。このような構成により、圧電振動板の
気密封止と他の回路部品の搭載を別個で行うことができ
るので、IC等の回路部品を搭載する前に、比較的高温
で用いる気密封止材であるガラス材を用いた圧電振動板
の気密封止を行うことができるとともに、ガラス材を用
いた気密封止により、気密性を高めることができる。I
C等の回路部品の搭載は後で行うので、IC等の電気的
特性の変化、接続部分の劣化の問題がなくなる。また気
密封止された圧電振動板部分の電気的特性を調べた後、
IC等の回路部品を搭載することができるので、調べた
電気的特性が所定の規格水準を満たしていないものにつ
いては、IC等の回路部品を搭載しないことにより、未
然に不良品の発生を防ぐことができる。さらに、圧電振
動板とICチップが同じ室に収納されないので、ボンデ
ィングワイヤーの接触等による事故の心配もないので、
その結果、厚みの薄い、低背化された表面実装型圧電発
振器を得ることができる。よって、全体として小型化が
でき、信頼性の高い表面実装型圧電発振器を提供するこ
とができる。
上部に圧電振動板を電気的機械的に接続する工程、前記
基台の上部にガラス材にてキャップを接合することによ
り、圧電振動板等を気密的に封止する工程の後に、基台
の凹部に発振回路を構成する回路部品を収納し、必要な
電気的接続を行い、樹脂材にて埋設処理を行うので、高
温処理の必要なガラス材による気密封止時の熱の影響を
受けることがなくなる。よって、信頼性の高い表面実装
型圧電発振器を提供することができる。
施例を示す分解斜視図。
の、裏面斜視図
を充填した状態のA−A断面図
Claims (2)
- 【請求項1】 積層セラミックスからなり、必要な電極
配線を施すとともに少なくとも下面には厚み方向に凹部
を形成し、かつ凹部には電極パッドが形成されるととも
に、底面または側面に実装基板と接続される外部導出電
極の引き出された基台と、この基台の上部に設けられた
電極パッドに電気的機械的に接続される励振電極形成さ
れた圧電振動板と、前記基台上部の圧電振動板を、ガラ
ス材を用いた接合材により気密的に封止するキャップ
と、前記基台の凹部に収納され、前記凹部の電極パッド
と必要な電気的接続がなされた発振回路を構成する回路
部品と、前記凹部に充填された絶縁性の樹脂材とからな
る表面実装型圧電発振器。 - 【請求項2】 積層セラミックスからなり、必要な電極
配線を施すとともに少なくとも下面には厚み方向に凹部
を形成し、かつ凹部には電極パッドが形成されるととも
に、底面または側面に実装基板と接続される外部導出電
極の引き出された基台を用意し、この基台の上部に設け
られた電極パッドに励振電極形成された圧電振動板を電
気的機械的に接続する工程と、前記基台の上部にガラス
材を用いた接合材によりキャップを接合することによ
り、圧電振動板等を気密的に封止する工程と、その後前
記基台の凹部に発振回路を構成する回路部品を収納し、
前記凹部の電極パッドと必要な電気的接続を行う工程
と、前記回路部品を収納した前記凹部に絶縁性の樹脂材
を充填する工程とからなる表面実装型圧電発振器の製造
方法。
Priority Applications (1)
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JP24186394A JP3501516B2 (ja) | 1994-09-08 | 1994-09-08 | 表面実装型圧電発振器およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Family Applications (1)
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