JP3313574B2 - 溶融亜鉛めっき製造プロセスにおける不めっき発生防止方法 - Google Patents
溶融亜鉛めっき製造プロセスにおける不めっき発生防止方法Info
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- JP3313574B2 JP3313574B2 JP11900396A JP11900396A JP3313574B2 JP 3313574 B2 JP3313574 B2 JP 3313574B2 JP 11900396 A JP11900396 A JP 11900396A JP 11900396 A JP11900396 A JP 11900396A JP 3313574 B2 JP3313574 B2 JP 3313574B2
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- dip galvanizing
- steel sheet
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷間圧延後の鋼板
に付着している圧延油中の鉄粉量をコントロールし、溶
融亜鉛めっき製造プロセスにおいて発生する不めっきを
防止する方法に関するものである。
に付着している圧延油中の鉄粉量をコントロールし、溶
融亜鉛めっき製造プロセスにおいて発生する不めっきを
防止する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来は、溶融亜鉛めっき製造プロセスの
前面にて電解脱脂やアルカリ洗浄装置を用いて鋼板に付
着した鉄粉を含む圧延油の除去により不めっきの発生を
防止している。
前面にて電解脱脂やアルカリ洗浄装置を用いて鋼板に付
着した鉄粉を含む圧延油の除去により不めっきの発生を
防止している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】電解脱脂およびアルカ
リ洗浄装置はコストが非常に高く、装置自体が大型のた
め増設する際に大規模の改造を要するためコストが非常
にかかるという問題が発生する。また、この装置で用い
られているブラシロール等に鋼板表面の付着物が詰ま
り、除去能力を低下させるといった問題が発生する。
リ洗浄装置はコストが非常に高く、装置自体が大型のた
め増設する際に大規模の改造を要するためコストが非常
にかかるという問題が発生する。また、この装置で用い
られているブラシロール等に鋼板表面の付着物が詰ま
り、除去能力を低下させるといった問題が発生する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点に
鑑みてなされたもので、その要旨とするところは、薄鋼
板を溶融亜鉛めっきするプロセスにおいて、その前工程
となる冷間圧延工程でワークロール表面の中心線平均粗
さ(Ra)が0.3〜0.58μmであるワークロール
を用いて圧延し、めっき前の鋼板に付着している圧延油
中の鉄粉量を200mg/m2 以下にコントロールする
ことを特徴とする溶融亜鉛めっき製造プロセスにおける
不めっき発生防止方法である。
鑑みてなされたもので、その要旨とするところは、薄鋼
板を溶融亜鉛めっきするプロセスにおいて、その前工程
となる冷間圧延工程でワークロール表面の中心線平均粗
さ(Ra)が0.3〜0.58μmであるワークロール
を用いて圧延し、めっき前の鋼板に付着している圧延油
中の鉄粉量を200mg/m2 以下にコントロールする
ことを特徴とする溶融亜鉛めっき製造プロセスにおける
不めっき発生防止方法である。
【0005】不めっき発生の原因を調査した結果、図1
に示すように冷間圧延後の鋼板上に付着した鉄粉量と不
めっき発生の相関関係を確認した。これによると鉄粉量
が200mg/m2 以上になると不めっきが発生してい
る。これは、圧延油と鉄粉が反応し、粘度および沸点を
上昇させることに起因し、付着鉄粉まわりにCが残るた
めに不めっきを発生させている。
に示すように冷間圧延後の鋼板上に付着した鉄粉量と不
めっき発生の相関関係を確認した。これによると鉄粉量
が200mg/m2 以上になると不めっきが発生してい
る。これは、圧延油と鉄粉が反応し、粘度および沸点を
上昇させることに起因し、付着鉄粉まわりにCが残るた
めに不めっきを発生させている。
【0006】
【発明の実施の形態】そこで、冷延ワークロールの摩擦
特性を調査した結果、図2に示すような圧延距離と鋼板
付着鉄粉量の関係が見られ、約50km圧延されると付
着鉄粉量が200mg/m2 以下となっていることがわ
かった。また、図3に示す圧延距離とRaの関係より圧
延距離50km以上では冷延ワークロールの平均表面粗
さRaは0.58μm以下となっており、この粗度以下
にて圧延を行えば不めっきを防止できることを見出し
た。この図における改造後付着量からの下限値は、冷間
圧延におけるグリップ力を維持しうる下限値であり、そ
の時のRaは、0.3μmである。
特性を調査した結果、図2に示すような圧延距離と鋼板
付着鉄粉量の関係が見られ、約50km圧延されると付
着鉄粉量が200mg/m2 以下となっていることがわ
かった。また、図3に示す圧延距離とRaの関係より圧
延距離50km以上では冷延ワークロールの平均表面粗
さRaは0.58μm以下となっており、この粗度以下
にて圧延を行えば不めっきを防止できることを見出し
た。この図における改造後付着量からの下限値は、冷間
圧延におけるグリップ力を維持しうる下限値であり、そ
の時のRaは、0.3μmである。
【0007】
【実施例】表1に本発明に用いた冷延ワークロールの条
件を示す。このような低粗度ワークロールにて圧延した
場合と従来の場合の付着鉄粉量および油量を図4に示
す。また、冷延ワークロール粗度の変更前後における不
めっきの発生状況を図5に示す。これらの図に示すよう
に、鋼板に付着する鉄粉を含む圧延油量が大幅に減少
し、それに伴い不めっきの発生を大幅に抑制することが
できた。
件を示す。このような低粗度ワークロールにて圧延した
場合と従来の場合の付着鉄粉量および油量を図4に示
す。また、冷延ワークロール粗度の変更前後における不
めっきの発生状況を図5に示す。これらの図に示すよう
に、鋼板に付着する鉄粉を含む圧延油量が大幅に減少
し、それに伴い不めっきの発生を大幅に抑制することが
できた。
【0008】
【表1】
【0009】
【発明の効果】本発明により、鋼板に付着した鉄粉を含
む圧延油を減少させることが可能となったため不めっき
を完全に防止でき、歩留り向上が図れた。
む圧延油を減少させることが可能となったため不めっき
を完全に防止でき、歩留り向上が図れた。
【図1】冷延後の鋼板付着鉄粉量と毛穴発生の相関図、
【図2】圧延距離と鋼板付着鉄粉量の相関図、
【図3】圧延距離と冷延ワークロール粗度(Ra)の相
関図、
関図、
【図4】従来技術と本発明との付着鉄粉量の比較図、
【図5】従来技術と本発明後との不めっき発生状況の比
較図である。
較図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−80534(JP,A) 特開 平5−69005(JP,A) 特開 平7−155825(JP,A) 特開 平7−180018(JP,A) 特開 平2−185959(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 2/00 - 2/40 B21B 1/22 B21B 45/02
Claims (1)
- 【請求項1】 薄鋼板を溶融亜鉛めっきするプロセスに
おいて、その前工程となる冷間圧延工程でワークロール
表面の中心線平均粗さ(Ra)が0.3〜0.58μm
であるワークロールを用いて圧延し、めっき前の鋼板に
付着している圧延油中の鉄粉量を200mg/m2 以下
にコントロールすることを特徴とする溶融亜鉛めっき製
造プロセスにおける不めっき発生防止方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11900396A JP3313574B2 (ja) | 1996-05-14 | 1996-05-14 | 溶融亜鉛めっき製造プロセスにおける不めっき発生防止方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11900396A JP3313574B2 (ja) | 1996-05-14 | 1996-05-14 | 溶融亜鉛めっき製造プロセスにおける不めっき発生防止方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09302452A JPH09302452A (ja) | 1997-11-25 |
JP3313574B2 true JP3313574B2 (ja) | 2002-08-12 |
Family
ID=14750597
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11900396A Expired - Fee Related JP3313574B2 (ja) | 1996-05-14 | 1996-05-14 | 溶融亜鉛めっき製造プロセスにおける不めっき発生防止方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3313574B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4751168B2 (ja) * | 2005-10-13 | 2011-08-17 | 新日本製鐵株式会社 | 加工性に優れた溶融Al系めっき鋼板及びその製造方法 |
JP4912919B2 (ja) * | 2007-02-22 | 2012-04-11 | 新日本製鐵株式会社 | 溶融アルミニウムめっき鋼板の製造方法 |
-
1996
- 1996-05-14 JP JP11900396A patent/JP3313574B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09302452A (ja) | 1997-11-25 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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