JP3313552B2 - 電子機器のケーブル保持装置 - Google Patents

電子機器のケーブル保持装置

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JP3313552B2
JP3313552B2 JP27251195A JP27251195A JP3313552B2 JP 3313552 B2 JP3313552 B2 JP 3313552B2 JP 27251195 A JP27251195 A JP 27251195A JP 27251195 A JP27251195 A JP 27251195A JP 3313552 B2 JP3313552 B2 JP 3313552B2
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  • Insertion, Bundling And Securing Of Wires For Electric Apparatuses (AREA)
  • Casings For Electric Apparatus (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポータブルコンピ
ュータのような携帯形の電子機器において、この電子機
器の内部に配線されるケーブルを保持するための構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】最近のブック形のポータブルコンピュー
タは、優れた携帯性に加えて、据え置き形のコンピュー
タに匹敵する機能を備えている。そのため、ポータブル
コンピュータの筐体の内部には、ハードディスク駆動装
置やCD−ROM駆動装置のような機器を始めとして、
補助バッテリや時計バッテリあるいはスピーカのような
各種の回路部品が高密度に配置されている。この種の回
路部品は、機器と筐体との間のデッドスペースに配置さ
れることが多く、これら回路部品は、配線用のケーブル
を介してメインの回路基板に接続されている。
【0003】ところで、従来のコンピュータでは、上記
筐体内でのケーブルの挿通位置を定めるために、数多く
のケーブルを複数のクランパを介して一本に束ね、これ
らクランパを筐体あるいは回路基板に嵌め込んで固定し
たり、筐体の内面に複数の突起を間隔を存して配置し、
これら突起の間を縫うようにして上記ケーブルを配線す
ることが行なわれている。
【0004】ところが、クランパを用いてケーブルを固
定するものでは、ケーブルの配線長さに応じた数多くの
クランパが必要となり、部品点数が多くなる。しかも、
個々のクランパに複数のケーブルを引っ掛けたり、これ
らクランパを筐体側に順次嵌め込む作業を必要とするの
で、ケーブルの配線作業に多大な手間と労力を要し、コ
ンピュータの組み立て作業性が悪くなるといった問題が
ある。
【0005】また、突起を縫うようにしてケーブルを配
線するものでは、ケーブルの本数が増えるに従い、これ
らケーブルを突起に引っ掛けることが困難となってく
る。そのため、突起を用いたケーブルの固定方法では、
保持できるケーブルの本数に大幅な制約があり、実際、
ケーブルが3本以上となった場合には、ほとんど採用さ
れていないのが実情である。
【0006】このようなことから、最近のポータブルコ
ンピュータでは、筐体の内面あるいはこの筐体に収容さ
れたフレームにガイド溝を形成し、このガイド溝にケー
ブルを押し込んで保持する構成が採用されている。そし
て、このガイド溝の開口端部には、合成樹脂製のインシ
ュレータが配置されており、このインシュレータでガイ
ド溝の開口端部を覆うことで、このガイド溝からのケー
ブルの食み出しや抜け出しを阻止している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記インシ
ュレータは、合成樹脂製の薄いシート材にて構成され、
その一端部が接着剤を介して筐体又はフレームに接着さ
れている。そのため、ガイド溝の周囲にインシュレータ
を接着するためのエリアを必要とし、筐体内部の省スペ
ース化を図ることができなくなる。
【0008】また、ケーブルをガイド溝から取り外すに
は、インシュレータを筐体又はフレームから剥がした
り、あるいはインシュレータを変形させて、ガイド溝の
開口端部を大きく開放させる必要がある。インシュレー
タを筐体又はフレームから剥がした場合、このインシュ
レータが大きく折れ曲がってしまう傾向にあり、再度使
用することができなくなる。また、ケーブルを通せる程
度にインシュレータを変形させると、ケーブルを通した
後にインシュレータがガイド溝の開口端部から浮き上が
ってしまうことがあり、ケーブルをガイド溝に確実に保
持することができなくなる。
【0009】さらに、コンピュータのモデルチェンジに
より、筐体あるいはフレームの形状が変更された場合に
は、これに合わせてインシュレータも新たに設計し直す
必要がある。このため、インシュレータの再使用ができ
なくなることと合わせて、単なるケーブルの保持にコス
トがかかり、この点において今一歩改善の余地が残され
ている。
【0010】本発明は、このような事情にもとづいてな
されたもので、ケーブルの保持および取り外しを簡単か
つ確実に行なうことができ、しかも、ケーブル押えの脱
着を容易に行なえるとともに、このケーブル押えを何回
も繰り返し使用することができる電子機器のケーブル保
持装置の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る本発明のケーブル保持装置は、ケー
ブルを有するバッテリを保持する保持部と、この保持部
に連なるとともに、上記ケーブルが挿通されるガイド溝
とを含む筐体と、柔軟なゴム状弾性体にて構成され、上
記ガイド溝に上記ケーブルを保持するためのケーブル押
えと、を具備している。上記ケーブル押えは、上記ガイ
ド溝に取り外し可能に嵌め込まれて、上記ガイド溝の底
部との間で上記ケーブルを保持する断面円形の嵌合部
と、この嵌合部の外周部に連続して形成されたフランジ
部とを含み、このフランジ部は、上記嵌合部を上記ガイ
ド溝に嵌め込んだ時に、ガイド溝の開口縁部に引っ掛か
るとともに、このガイド溝の外方に露出されることを特
徴としている。また、上記目的を達成するため、請求項
2に係る本発明のケーブル保持装置は、ハウジングと、
ケーブルを有するバッテリを保持する保持部と、この保
持部に連なるとともに、上記ケーブルが挿通されるガイ
ド溝とを含み、上記ハウジングに収容されたフレーム
と、柔軟なゴム状弾性体にて構成され、上記ガイド溝に
上記ケーブルを保持するためのケーブル押えと、を具備
している。上記ケーブル押えは、上記ガイド溝に取り外
し可能に嵌め込まれて、上記ガイド溝の底部との間で上
記ケーブルを保持する断面円形の嵌合部と、この嵌合部
外周部に連続して形成されたフランジ部とを含み、こ
のフランジ部は、上記嵌合部を上記ガイド溝に嵌め込ん
だ時に、ガイド溝の開口縁部に引っ掛かるとともに、こ
のガイド溝の外方に露出されることを特徴としている。
【0012】この構成によれば、ガイド溝にケーブルを
挿通した後に、このガイド溝にケーブル押えの嵌合部
嵌め込むと、この嵌合部によってガイド溝の開口端部が
閉塞される。そのため、ケーブルは、ガイド溝の底部と
ケーブル押えの嵌合部との間に介在され、このガイド溝
からの食み出しや抜け出しが阻止される。しかも、ガイ
ド溝に嵌合部を嵌め込んだ状態では、フランジ部がガイ
ド溝の開口縁部に引っ掛かるので、ガイド溝内への嵌合
部の突出量を規定することができる。このため、ケーブ
ルがガイド溝の底部と嵌合部との間で強く圧縮されるこ
とはなく、このケーブルに無理な力が加わらずに済む。
それとともに、フランジ部がガイド溝の外方に露出され
ているので、ケーブル押えをガイド溝から取り外す際
に、このフランジ部に指先や工具を容易に引っ掛けるこ
とができる。このため、嵌合部がガイド溝の奥方に入り
込んでいても、ケーブル押えをガイド溝から簡単に取り
外すことができる。
【0013】したがって、ケーブル押えをガイド溝に着
脱する際の取り扱いが極めて容易となり、何回も繰り返
して使用することができる。さらに、ガイド溝の周囲に
従来のような接着エリアを確保する必要はなく、筐体
(ハウジング)の内部の省スペース化を図ることができ
る。それとともに、電子機器のモデルチェンジによって
筐体あるいはフレームの形状が変更されても、ガイド溝
の溝幅に大幅な変更がない限り、ケーブル押えはそのま
ま使用することができ、新たな設計が不要となる。同様
にガイド溝の溝幅が同程度であれば、他の機種にも適用
することができ、複数の電子機器の部品を共通化するこ
とができる。
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【発明の実施の形態】以下本発明の第1の実施の形態
を、図1ないし図9にもとづいて説明する。図1は、A
4サイズのブック形のポータブルコンピュータ1を示し
ている。このコンピュータ1は、卓上に載置される筐体
2と、この筐体2に支持されたディスプレイユニット3
とを備えている。
【0021】筐体2は、合成樹脂製のハウジング4と、
このハウジング4の内部に収容された金属製のフレーム
5とで構成されている。ハウジング4は、ロアハウジン
グ6と、このロアハウジング6に連結されたアッパハウ
ジング7とを有している。
【0022】図2や図3に示すように、ロアハウジング
6は、底壁6aと、この底壁6aに連なる左右の側壁6
b,6cおよび後壁6dとを有している。これら側壁6
b,6cおよび後壁6dは、底壁6aの周縁部から上向
きに延びている。そのため、ロアハウシング6は、上方
および前方に向けて開放された偏平な四角形箱状をなし
ている。また、アッパハウジング7は、ロアハウジング
6を上方から覆う平坦な板状をなしており、このアッパ
ハウジング7の上面にキーボード8が配置されている。
【0023】図3や図9の(A)に示すように、ロアハ
ウジング6は、バッテリ収容部9を備えている。バッテ
リ収容部9は、ロアハウジング6の底壁6aに開口され
た凹所にて構成され、このロアハウジング6の左端部に
おいて、ロアハウジング6の奥行き方向に延びている。
そして、バッテリ収容部9は、ロアハウジング6の前方
に向けて開放されたバッテリ挿入口10を有し、このバ
ッテリ挿入口10と向かい合うバッテリ収容部9の終端
には、バッテリコネクタ(図示せず)が配置されてい
る。
【0024】バッテリ収容部9は、底壁6aに連続して
ロアハウジング6の奥行き方向に延びる一対の起立壁1
1a,11bと、これら起立壁11a,11bの上端部
を結ぶ天井壁12とを有している。起立壁11a,11
bおよび天井壁12は、ロアハウジング6の内側に突出
されており、この天井壁12はロアハウジング6の上方
への開口端において、底壁6aと平行をなすように水平
に配置されている。
【0025】起立壁11a,11bは、互いに向かい合
う内面を有し、一方の起立壁11aの内面には、ガイド
凹部13が形成されている。他方の起立壁11bの内面
の下部には、ガイドレール14が形成されている。これ
らガイド凹部13およびガイドレール14は、ロアハウ
ジング6の奥行き方向に延びている。
【0026】バッテリ収容部9には、バッテリパック1
6が取り外し可能に装着されている。バッテリパック1
6は、コンピュータ1を商用電源が得られない場所で使
用する際に、その駆動用電源となるものである。図4や
図5に示すように、バッテリパック16は、合成樹脂製
のバッテリケース17と、このバッテリケース17に収
容された複数の二次電池18とを備えている。
【0027】バッテリケース17は、ロアハウジング6
の奥行き方向に延びる長軸X1 と、このロアハウジング
6の横方向に延びる短軸X2 とを有する長方形の箱状を
なしている。このバッテリケース17は、上記バッテリ
挿入口10を通じてバッテリ収容部9に取り出し可能に
挿入されており、このバッテリ収容部9にきっちりと嵌
まり込むような大きさを有している。
【0028】二次電池18は、バッテリケース17の短
軸X2 の方向に延びる円柱状をなしており、これら二次
電池18は、長軸X1 の方向に並べて配置されている。
隣り合う二次電池18は、陽極端子18aと陰極端子1
8bとを互いに逆向きにした姿勢でバッテリケース17
に収められている。
【0029】バッテリケース17は、二次電池18を挾
んで対向し合う一対の側面を有している。バッテリケー
ス17の側面は、長軸X1 に沿って延びており、これら
側面には、夫々側方に張り出す凸部20a,20bが形
成されている。凸部20a,20bは、バッテリパック
16をバッテリ収容部9に挿入する際のガイドとなるも
ので、一方の凸部20aは、起立壁11aのガイド凹部
13に摺動可能に嵌まり合うとともに、他方の凸部20
bは、起立壁11bのガイドレール14に摺動可能に引
っ掛かるようになっている。
【0030】そのため、バッテリパック16は、凸部2
0aとガイド凹部13および凸部20bとガイドレール
14との係合によりバッテリ収容部9に保持され、その
バッテリケース17の底面がロアハウジング6の底壁6
aに連続するようになっている。
【0031】図5に示すように、バッテリケース17の
凸部20a,20bは、バッテリケース17の内部に開
放されている。これら凸部20a,20bの開放部分
は、バッテリケース17の内側面に上記長軸X1 の方向
に延びる窪み21a,21bを構成しており、これら窪
み21a,21bは、二次電池18の陽極端子18aお
よび陰極端子21bと向かい合っている。
【0032】窪み21a,21bには、複数の接続端子
22が配置されている。接続端子22は、隣り合う二次
電池18の陽極端子18aと陰極端子18bとを電気的
に接続するためのものであり、これら接続端子22を介
して複数の二次電池18が直列に接続されている。バッ
テリケース17の長軸X1 の方向に沿う一端面には、+
側電極23と−側電極24とが配置されており、これら
電極23,24に上記接続端子22を介して二次電池1
8が接続されている。そして、電極23,24は、バッ
テリパック16をバッテリ収容部9に装着した時に、上
記バッテリコネクタに接触するようになっている。
【0033】また、図3や図4に示すように、バッテリ
ケース17は、その電極23,24とは反対側の端面に
カバー取り付け部25を備えている。このカバー取り付
け部25には、バッテリカバー26が取り外し可能に連
結されている。バッテリカバー26は、バッテリパック
16をバッテリ収容部9に完全に挿入した時に、ロアハ
ウジング6の前端部に位置され、このロアハウジング6
の前端部においてロアハウジング6に係止する係止位置
と、ロアハウジング6から離脱する係止解除位置とに亘
ってスライド可能となっている。
【0034】そのため、バッテリパック16は、バッテ
リカバー26を係止位置にスライドさせることで、バッ
テリ収容部9に抜け止め保持される。このバッテリカバ
ー26を係止位置にスライドさせた状態では、バッテリ
カバー26がロアハウジング6の底壁6aや左側の側壁
6bに連続するとともに、バッテリ挿入口10を前方か
ら覆い隠すようになっている。
【0035】図3や図9の(A)に示すように、バッテ
リ収容部9の右側の起立壁11bと天井壁12とで規定
される角部には、凹部28が形成されている。凹部28
はロアハウジング6の奥行き方向に延びており、この凹
部28は、バッテリ収容部9の内側に張り出す張り出し
部28aを備えている。この張り出し部28aは、バッ
テリ収容部9にバッテリパック16を挿入した状態にお
いて、バッテリケース17の右側面と右側の凸部20b
とで規定される段差部分29に入り込むようになってい
る。
【0036】一方、上記フレーム5は、図2から明らか
なように、パック収容部31と、基板支持部32とを一
体に備えている。このフレーム5は、上記ロアハウジン
グ6の内側にきっちりと嵌まり込むような大きさを有
し、このロアハウジング6を内側から補強している。
【0037】パック収容部31は、フレーム5の前半部
において上記バッテリ収容部9に隣接されている。この
パック収容部31は、底壁33と、この底壁33に連な
る左右の側壁34a,34bと、これら底壁33および
側壁34a,34bに連なる後壁35とを有し、上記ロ
アハウジング5の上方に向けて開放された箱形状をなし
ている。パック収容部31は、ロアハウジング6の前方
に向けて開口された挿入口36を有し、この挿入口36
は、ロアハウジング6の前端に位置されている。そし
て、このパック収容部31には、上記挿入口36を介し
てCD−ROM駆動装置37が取り出し可能に装着され
ている。
【0038】フレーム5の基板支持部32は、上記バッ
テリ収容部9やパック収容部31の後方に配置されてい
る。基板支持部32は、ロアハウジング6の横方向に延
びており、この基板支持部32には、回路基板38が支
持されている。
【0039】図3や図9の(A)に示すように、フレー
ム5は、補強壁40を有している。補強壁40は、水平
な第1の壁部41と、この第1の壁部41の左端部から
下向きに延びる第2の壁部42とを有している。第1の
壁部41は、バッテリ収容部9の天井壁12に重ねられ
ており、この第1の壁部41の前端部には、開口部41
aが形成されている。第2の壁部42は、ロアハウジン
グ6の奥行き方向に延びており、この第2の壁部42
は、バッテリ収容部9の起立壁11aとロアハウジング
6の側壁6bとの間の隙間に嵌め込まれている。そのた
め、補強壁40は、ロアハウジング6の内側においてバ
ッテリ収容部9を取り囲んでいる。
【0040】図7や図8に示すように、バッテリ収容部
9の天井壁12の上面には、バッテリ保持部45が形成
されている。このバッテリ保持部45には、補助バッテ
リ46および時計用バッテリ47が保持されている。こ
れら補助バッテリ46および時計用バッテリ55は、上
記補強壁40の開口部41aを介して第1の壁部41上
に露出されている。そして、補助バッテリ46および時
計用バッテリ47は、夫々二本一組のケーブル48およ
び49を有し、これらケーブル48および49の先端に
は、共通のコネクタ50が接続されている。
【0041】図3に示すように、補強壁40の第1の壁
部41は、上記パック収容部31の左側の側壁34aに
連なっている。側壁34aは、バッテリ収容部9の起立
壁11bに隣接されており、この側壁34aと第1の壁
部41とで規定される角部には、下向きに張り出す突出
部55が形成されている。突出部55は、ロアハウジン
グ6の奥行き方向に沿って直線状に延びており、この突
出部55は、図9に示すように、上記バッテリ収容部9
の凹部28に入り込んでいる。
【0042】突出部55は、ガイド溝56を有してい
る。ガイド溝56は、ロアハウジング6の奥行き方向に
沿って直線状に延びており、このガイド溝56は、上記
第1の壁部41の上面に開口された開口部56aを有し
ている。そのため、ガイド溝56の前端は、上記開口部
41aを介してバッテリ支持部45に連なっているとと
もに、後端は基板支持部32に連なっている。
【0043】ガイド溝56の内部には、上記補助バッテ
リ46のケーブル48および時計用バッテリ47のケー
ブル49夫々導かれている。ケーブル48および49
は、ガイド溝56に沿って挿通配置されている。これら
ケーブル48および49は、コネクタ50を介して上記
回路基板38に接続されている。
【0044】図6に示すように、ガイド溝56には、ケ
ーブル押え58が嵌め込まれている。ケーブル押え58
は、ガイド溝56からのケーブル48および49の食み
出しや抜け出しを阻止するためのもので、このガイド溝
56の開口部56aを閉塞している。このケーブル押え
58は、柔軟なゴム状弾性体にて構成され、ガイド溝5
6の略全長に亘るような長さを有している。そして、本
実施形態の場合、ケーブル押え58は、断面が円形の中
実の細長い棒状をなしており、このケーブル押え58の
直径Dは、ガイド溝56の溝幅Wよりも大きく形成され
ている。
【0045】そのため、ケーブル押え58をガイド溝5
6に嵌め込むと、このケーブル押え58は、ガイド溝5
6の内面に押されて圧縮され、このガイド溝56に圧入
された状態となる。したがって、ケーブル押え58は、
ガイド溝56にしっかりと保持され、このガイド溝56
からの脱落が阻止されている。そして、このケーブル押
え58は、ガイド溝56にケーブル48および49を挿
通した後、開口部56aを通じてガイド溝56に嵌め込
まれるようになっており、上記ケーブル48および49
は、ケーブル押え58とガイド溝56の底部との間に介
在されている。
【0046】なお、上記ロアハウジング6の前端には、
フロントカバー59が取り付けられている。フロントカ
バー59は、パック収容部31の挿入口36を開閉する
ためのもので、このフロントカバー59は、CD−RO
M駆動装置37のトレーを露出させるための切り欠き5
9aを有している。
【0047】このような構成のコンピュータ1におい
て、ガイド溝56にケーブル48および49を挿通した
後に、このガイド溝56にケーブル押え58を嵌め込む
と、このケーブル押え58によってガイド溝56の開口
部56aが閉じられる。このため、ケーブル48および
49は、ガイド溝56の底部とケーブル押え58との間
に介在され、このガイド溝56からの食み出しや抜け出
しが阻止される。
【0048】したがって、ケーブル押え58は、単にガ
イド溝56の開口部56aに嵌め込むだけで良いから、
その取り扱いが極めて容易であり、かつ何回も繰り返し
て使用することができる。しかも、従来のインシュレー
タを用いた場合のように、ガイド溝56の周囲に格別な
接着エリアを確保する必要もないので、フレーム5ひい
ては筐体2の大型化を防止できるとともに、ハウジング
4の内部の省スペース化を図ることができる。
【0049】そして、ケーブル押え58は、ガイド溝5
6の略全長に亘るような長さを有する棒状をなしている
から、ガイド溝56の溝方向に沿う長い範囲に亘ってケ
ーブル48および49を保持することができる。このた
め、ケーブル48および49をガイド溝56にしっかり
と保持することができ、ケーブル48および49の食み
出しや抜け出しを確実に防止することができる。
【0050】また、コンピュータ1のモデルチェンジに
よってフレーム5の形状が変更された場合でも、ガイド
溝56の溝幅に大幅変更がない限り、ケーブル押え58
はそのまま使用することができ、新たな設計は不要とな
る。同様に、ガイド溝56の溝幅が同程度であれば、コ
ンピュータ1の他の機種にも適用することが可能とな
り、複数のコンピュータ1の部品を互いに共通化するこ
とができる。
【0051】なお、上記第1の実施の形態では、ケーブ
ル押えを中実の棒状に形成したが、このケーブル押えを
中空のパイプ状に形成しても良い。また、本発明は、上
記第1の実施の形態に特定されるものではなく、図10
に本発明の第2の実施の形態を示す。
【0052】この第2の実施の形態は、ケーブル押え6
1の形状が上記第1の実施の形態と相違しており、それ
以外の構成は、上記第1の実施の形態と同様である。す
なわち、ケーブル押え61は、ガイド溝56に嵌まり込
む嵌合部62と、この嵌合部62に連なるフランジ部6
3とを有している。フランジ部63は、嵌合部62をガ
イド溝56に嵌め込んだ状態において、このガイド溝5
6の開口縁部に引っ掛かっており、上記第1の壁部41
の上面に露出されている。
【0053】このような構成によると、フランジ部63
の存在により、ガイド溝56内への嵌合部62の突出量
を規定することができる。そのため、ケーブル48およ
び49がガイド溝56の底部と嵌合部62との間で強く
圧縮されることはなく、これらケーブル48および49
に無理な力が加わらずに済む。
【0054】また、フランジ部63が第1の壁部41の
上面に露出されているので、ケーブル押え61をガイド
溝56から取り外す際に、このフランジ部63に工具や
指先を容易に引っ掛けることができる。そのため、嵌合
部62がガイド溝56の奥方まで入り込んでいても、こ
のケーブル押え61をガイド溝56から簡単に取り外す
ことができる。
【0055】
【0056】
【0057】
【0058】なお、本発明に係るケーブル保持装置は、
ポータブルコンピュータに特定されるものではなく、例
えば携帯形のワードプロセッサのような他の電子機器や
情報処理装置にも同様に実施可能である。
【0059】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、ケーブル
がガイド溝の底部と嵌合部との間で強く圧縮されること
はなく、ケーブルに無理な力が加わらずに済む。それと
ともに、ケーブル押えをガイド溝から取り外す際に、フ
ランジ部に指先や工具を容易に引っ掛けることができ
る。したがって、ケーブル押えをガイド溝に着脱する際
の取り扱いが極めて容易となり、何回も繰り返して使用
できるといった利点がある。
【0060】
【0061】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るポータブルコ
ンピュータの斜視図。
【図2】ロアハウジングにフレームを組み込んだ状態を
示す斜視図。
【図3】ロアハウジング、フレームおよびバッテリカバ
ーを互いに分離させた状態を示す斜視図。
【図4】バッテリパックの側面図。
【図5】バッテリパックの断面図。
【図6】フレームのガイド溝とケーブルおよびケーブル
押えとの関係を分解して示す斜視図。
【図7】フレームのガイド溝にケーブル押えを介してケ
ーブルを装着した状態を示す斜視図。
【図8】フレームのガイド溝にケーブル押えを介してケ
ーブルを装着した状態を示す斜視図。
【図9】(A)は、筐体のバッテリ収容部の断面図。
(B)は、図9の(A)のA部を拡大して示す断面図。
【図10】本発明の第2の実施の形態において、ケーブ
ルの挿通部分を拡大して示す断面図。
【符号の説明】
2…筐体 4…ハウジング 5…フレーム45…保持部(バッテリ保持部) 46,47…バッテリ(補助バッテリ、時計バッテリ) 48,49…ケーブル56…ガイド溝 61…ケーブル押え 62…嵌合部 63…フランジ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 7/00 H05K 7/02 H05K 7/18 H05K 5/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーブルを有するバッテリを保持する保
    持部と、この保持部に連なるとともに、上記ケーブルが
    挿通されるガイド溝とを含む筐体と、 柔軟なゴム状弾性体にて構成され、上記ガイド溝に上記
    ケーブルを保持するためのケーブル押えと、を具備し、 上記ケーブル押えは、上記ガイド溝に取り外し可能に嵌
    め込まれて、上記ガイド溝の底部との間で上記ケーブル
    を保持する断面円形の嵌合部と、この嵌合部の外周部
    連続して形成されたフランジ部とを含み、このフランジ
    部は、上記嵌合部を上記ガイド溝に嵌め込んだ時に、ガ
    イド溝の開口縁部に引っ掛かるとともに、このガイド溝
    の外方に露出されることを特徴とする電子機器のケーブ
    ル保持装置。
  2. 【請求項2】 ハウジングと、ケーブルを有するバッテリを保持する保持部と、この保
    持部に連なるとともに、上記ケーブルが挿通されるガイ
    ド溝とを含み、 上記ハウジングに収容されたフレーム
    と、 柔軟なゴム状弾性体にて構成され、上記ガイド溝に上記
    ケーブルを保持するためのケーブル押えと、を具備し、 上記ケーブル押えは、上記ガイド溝に取り外し可能に嵌
    め込まれて、上記ガイド溝の底部との間で上記ケーブル
    を保持する断面円形の嵌合部と、この嵌合部の外周部
    連続して形成されたフランジ部とを含み、このフランジ
    部は、上記嵌合部を上記ガイド溝に嵌め込んだ時に、ガ
    イド溝の開口縁部に引っ掛かるとともに、このガイド溝
    の外方に露出されることを特徴とする電子機器のケーブ
    ル保持装置。
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