JP3313276B2 - Mosゲート回路及びその電源供給方法 - Google Patents

Mosゲート回路及びその電源供給方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はMOSゲート回路に
関し、特に消費電力を低減することができるCMOSゲ
ート回路に関する。
【0002】
【従来の技術】MOSゲート回路のうち、CMOSゲー
ト回路は直流的な電流が流れないスイッチング素子であ
るため、原理的にはパワー(電力)を消費しないが、実
際には素子の導通時の内部抵抗(オン抵抗)が低くない
ため、この抵抗部分に依るジュール熱の発生によって電
力を消費する。即ち、各CMOS素子の負荷は主に次段
のゲート部か、所定の回路に至る配線であり、何れも容
量性の単なる電荷の移動による充放電動作であるから、
それ自体ではエネルギーロス(パワー消費)は生じな
い。但し、実際のCMOS素子では、そのCMOSを構
成するトランジスタの内部抵抗(オン抵抗)によって充
放電の電流が素子を通る度にパワーを消費する。
【0003】また、CMOS回路素子により充電された
電荷は、次に放電されるが、この電荷は通常のLSIの
電源には吸収されないで捨てられる。なぜなら、外部の
電源は一定電圧に保たれている電池などのDC電源を用
いるのが一般的であり、このDC電源では、内部に負荷
側からの折り返しエネルギーを吸収する手段をもたない
ので、素子から戻って来る充放電エネルギーは電源内に
戻らずに廃棄されてしまう。電池を電源に用いる場合も
多いが、この場合も電池の起電工程は化学工程で非可逆
的である為、やはりエネルギーを電源に戻してやる事は
出来ない。
【0004】一方、ローパワー回路として、所謂レシオ
レスの4相クロック回路で、この電源にクロック回路を
用いる方法が知られている。この回路はかつて、電卓等
の非常に低速な物に使われたが、クロックの位相関係が
複雑であるという欠点を有する。さらにこの回路におい
てはクロック波形のなまり(傾き)が許されず、ほぼ完
全な矩形波が要求される等、各クロックの重なりに制約
が強いので、回路の高周波数化を図るのが困難であると
いう欠点を有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
CMOSゲート回路は、CMOSを構成するpMOSト
ランジスタ、nMOSトランジスタの内部抵抗(オン抵
抗)が低くないため、この抵抗部分に依るジュール熱の
発生によって電力を消費してしまう。また、素子に充電
された電荷は放電の際に廃棄されてしまうことにより、
必ずしも消費電力の低減が図られているとはいい難いと
いう欠点があった。
【0006】一方、レシオレスの4相クロック回路で、
この電源にクロック回路を用いる方法は、非常に低速、
低周波の場合はほぼ完全な矩形波を供給する事は容易で
あるが、数十MHzを超える高周波で完全な矩形波を供
給する事は難しくなる。完全な矩形波を供給するために
はたとえば、基本波の100倍近い周波数の高調波が要
求されることとなる。100MHzの矩形波を通過する
ためには10GHzの周波数帯域が要求されることにな
る。しかし、このような広帯域な共振回路の作製は現実
の工業的な問題として困難であり、また、エネルギー吸
収効果も低い。また、4相クロックでは、4段(4クロ
ック)で一区切りである為、例えば100MHzクロッ
クとすると一般には100/4=25MHzで最小単位
となる。このため、論理動作のレーテンシ(遅れ)はゲ
ート当たり4μsと大きなものになる。
【0007】また、従来の4相クロックを用いるダイナ
ミック回路は、原理的に1クロック/1ゲート(複合A
ND/ORゲートを含む)であり、ゲートの遅れが1ク
ロックかかるという問題がある。
【0008】更に、4相クロック動作の基本である“プ
リチャージ”動作は電力を相当量消費するが、実際の論
理動作には不必要なものである。プリチャージは入出力
の変化、遷移が無くても、単に回路の事情に依って基本
的にクロック毎、且つ各ゲート単位で強制的に実施され
るもので、実際の入出力の変化、遷移の確率は1/10
程度であるから、何と10倍近い必要以上の充放電を繰
り返してその度にエネルギーを消費してしまうという問
題もあった。
【0009】本発明は以上のような問題点を鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、エネルギー
損失を削減して消費電力の低減を図ることができるMO
Sゲート回路を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明においては、十分長い時定数、すなわちパル
スの立ち上りの傾きが十分小さな交番電圧、又は正弦波
を電源とし電源電圧の変化の傾きを利用することにより
MOS素子の内部抵抗に起因したエネルギー損失を削減
するように構成している。
【0011】つまり、本発明の第1の特徴は、MOSゲ
ート回路に供給される電源電圧を一定電圧ではなく、交
番電圧又は正弦波電圧として変化させ、この変化の繰り
返し周期を内部回路素子の動作速度より遅くしているこ
とである。より好ましくはこの電源電圧としては位相が
異なる複数の交番電圧若しくは正弦波からなるものを用
い、MOSゲート素子にかかる電圧を小さくしているこ
とである。
【0012】図1は本発明の第1の特徴の原理を説明す
るための図であり、抵抗Rはトランジスタの導通時の内
部抵抗(オン抵抗)を示し、抵抗rは電源VCC,VDD
らトランジスタに至るまでの配線抵抗および電源VCC
DDの内部抵抗の和を表わすものである。最初に図1中
のスイッチSWをT2 に接続した場合を考える。このと
き内部抵抗Rの両端の電圧をΔVとすると内部抵抗Rに
よって消費される電力は P2 =(ΔV)2 /R …(1) となる。
【0013】ここで、トランジスタに印加する電源VDD
の電圧VDDを緩やかに変化させ、電源VDDの立ち上り特
性の傾斜を緩やかにすると、D点における電位はC点に
比べ、ΔTだけ遅れて電源VDDに追従することになる。
この様子を図2に示す。この図2は縦軸に電圧、横軸に
時間をとってある。図2(a)中の線分Cは図1のC点
における電位を示し、このC点は、時間Tをかけて電圧
CCに到達する。また、図2(a)中の線分Dは図1の
D点における電位を示し、このD点は、C点の電圧にΔ
Tだけ遅れて線分Cに追従し立ち上がっている。
【0014】すなわち、t=0で図2(a)の線分Cで
示すようなランプ波形の電圧を印加した場合の過渡応答
特性は、図1の回路に流れる電流をiとして、以下の方
程式(2)および(3)を解けばよい。つまり、
【数1】 をt=0においてi=0の境界条件で求めればよいこと
になる。一般的には電源の内部抵抗および配線抵抗r
は、トランジスタの内部抵抗Rに比べて1/10,00
0以下であるから、(2)、(3)式でr=0とみなす
ことができる。
【0015】したがって内部抵抗Rの両端の電圧ΔV
(t)=Riは
【数2】 と表わせる。ここでτ=RC0 は、MOSゲート回路の
ノードの負荷容量(等価容量)C0 と内部抵抗Rとによ
り決まる時定数である。ΔV(t)の変化を図2(b)
に示した。したがって内部抵抗Rで消費されるエネルギ
ーE2
【数3】 と表わされる。すなわち、図1に示すMOSゲート回路
のノードの負荷容量C0と内部抵抗Rの時定数τが電源
DDの立ち上り時間Tよりも十分に小さい場合には、時
間遅れΔTは、図2(a)に示されるようになる。した
がって、
【数4】
【外1】 ΔV(t)も小さくできることになる。つまり内部抵抗
Rの両端の電圧ΔV(t)を小さくすれば式(6)によ
ってわかるように、内部抵抗Rの消費エネルギーE2
小さくて済むのである。
【0016】以上の議論より、τ=ΔTとなるので、式
(6)は
【数5】 と書き改めることができる。
【0017】次に電源電圧として、t=0で一定値VCC
を印加する場合を考える。すなわち図1において、t=
0でスイッチSWを端子T1 に接続すると、負荷容量C
0 は電源VCCから配線抵抗rと内部抵抗Rを通して充電
される。この場合も配線抵抗rは、トランジスタの内部
抵抗Rに比べて1/10,000以下であるから、r=
0と看做すことができる。したがって、t=0で一定値
CCが印加された場合、内部抵抗Rで消費されるエネル
ギーE1 は、(3)式と同様な式を解いて、内部抵抗R
の両端にかかる電圧ΔV(t)=VCC−Va (t)を求
めることにより計算できる。ここでVa (t)は図1の
D点における電圧すなわち、トランジスタの出力電圧で
ある。この場合には抵抗Rの両端には過渡的に大きな電
圧が印加される。結局、この場合の消費エネルギーE1
は、
【数6】 と表わされる。
【0018】式(8)と式(9)から E2 /E1 =2×(ΔT/T) …(10) となる。(10)式はトランジスタがターンオンする場合
の式であるが、ターンオフする場合にも成立することは
容易に理解できるであろう。t=0で一定電圧VCCが印
加された場合の、単位時間に消費するエネルギー、すな
わち実効電力をP1 、t=0で傾斜電圧VDD(t)が印
加された場合の実効電力をP2 とすれば、ΔVをVDD
1/10にすることにより、MOSトランジスタ(内部
抵抗R)が消費する実効電力は P2 /P1 =2(ΔT/T) …(11) つまり、P2 /P1 =2×(1/10)となり、1/5
に減少するのである。すなわちRC回路にゆっくり充電
することにより、内部抵抗Rに過渡的に大きな電圧がか
からないようにして実効電力を削減しているのである。
【0019】以上の説明ではランプ波形の場合で説明し
たが、変化速度が内部回路素子の動作速度より十分遅け
ればランプ波形に限られない。たとえば電源VDDの波形
として正弦波を用いることによっても、同様に実効電力
を削減できる。また所定の直流成分(DC成分)を重畳
した交番電圧や正弦波電圧でも、同様に実効電力を削減
できる。例えば正弦波振幅の半分相当のDC成分を正弦
波電圧に重畳させてもよい。
【0020】本発明の第2の特徴は、第1の特徴の繰り
返し周期が内部回路素子の動作速度より遅い電源を使用
するものであり、位相の異なる複数の交流電源を用いて
MOSゲート回路を駆動し、前記交流電源の周期とほぼ
一致させた共振周波数を有するLC共振回路を前記交流
電源に接続し、前記交流電源を通した容量性の充放電の
エネルギーを共振中のインダクタンスLに吸収させて回
収させることである。つまり第1の特徴で削減されたエ
ネルギーを電源で消費させずに回収せんとするものであ
る。すなわち、本発明の第2の特徴は、図3の等価回路
に示すように電源に共振回路を繋げて、それにLSI内
部の充放電電流を過渡的に吸収蓄積させてから再びLS
Iに戻してやる事で、従来は主に電源等の外部回路でロ
スしていた充放電のエネルギー損失を無くし、充電と放
電電流を交番でキャンセルすることで消費電力を低減し
ているのである。
【0021】このような本発明の第2の特徴の構成にお
いては、エネルギー吸収の共振回路の特性と、それに入
力する交番電圧の波形(周波数成分)とに依って、エネ
ルギーの吸収能率が決まるが、この交流電源としては正
弦波電源等種々の交流電源を用いることもできる。
【0022】特に、本発明の第2の特徴においては外部
の吸収回路(共振回路)の効果及び作り易さを考慮する
と、正弦波電源を用いることが好ましい。正弦波電源を
用いると、外部の共振回路は簡単なLC共振回路で十分
な効果が得られる。すなわち、正弦波電源を用いた場
合、回路の吸収能率(効率)は95%以上にも及ぶが、
例えば傾斜(ランプ)波形や、台形波形であると、大き
な高調波(×2,×4,×8,・・・)成分を含むため
共振回路での吸収特性は悪化し、能率は高々20−30
%に止まる。また、高調波は大きなエネルギー成分を持
つために、これらの高調波を全て吸収することは困難で
ある。即ち、もし純粋な正弦波に近い電源ならば、その
周期に同調させた単極のLC共振回路のエネルギーロス
は、インダクタンスLの磁心ロスと配線抵抗に依る発熱
のみで、高々1−2%に過ぎない。つまり、常時全充放
電エネルギーの1−2%を外部から補足供給してやれ
ば、原理的には恒久的にLSIと共振回路の間でエネル
ギーを交互に交換し続けることになる。したがって、正
弦波交番電圧による電源のパワー削減の効果は非常に大
きい。
【0023】本発明の第3の特徴は、上記第1および第
2の特徴の電源を用いたMOSゲート回路であることで
ある。具体的には、内部回路素子611,612の動作
速度より遅い立ち上り、立ち下り時間を有した交番電圧
又は内部回路素子の動作速度より遅い繰り返し周期を有
した2相の交流電源511,512を用いて図4および
図6に示すようにMOSゲート回路を駆動し、2相の交
流電源のうち、一方の位相が高電位、かつ、他方の位相
が低電位である場合にのみ導通するカットオフ手段(T
1 ,Tr2 ,Tr3 ,Tr4 ;D1,D2,D3,D
4)をこれら両位相の交流電源の入力線にそれぞれ設け
ていることである。すなわち、本発明の発明者は、従来
の4相クロック回路の様な厳しいタイミングの制約無し
に安定な動作を保証する回路においては、4相以下のレ
ーテンシーの小さい回路として、プリチャージ等の余分
な充放電動作を不要とすれば、更に消費電力を低減する
ことができると考えたのである。この場合2相クロック
を用い論理動作を2クロックで完結させれば、F/Fや
シフトレジスタ等の論理記憶素子を2クロックで実現す
ることができることとなる。したがって本発明の第3の
特徴は論理設計の自由度の増大に大きく寄与する。事実
上4相では電卓の如き直列論理は良いが、並列動作ゲー
トの論理構成は設計が非常に難しい。当然、論理動作の
遅れも2クロックと小さくて済むのである。
【0024】さらに本発明の第3の特徴においてMOS
ゲート回路の複数個のゲートをカスケード(直列)接続
すれば、遅れ時間を短縮し、クロック遅延を縮めること
ができることとなる。
【0025】さらに本発明の第3の特徴においては、内
部回路素子の動作速度より遅い繰り返し周期である2相
の交流電源を用いて、複数段相互に接続されたMOSゲ
ート回路を駆動する場合、前記2相の交流電源のうち、
一方の位相が高電位、かつ、他方の位相が低電位である
場合にのみ導通するカットオフ手段を設け、複数段相互
に接続されたMOSゲート回路のうち、ある段(N
i 段)のMOSゲート回路が電源電圧を供給されずに動
作していない場合には、次段(Ni+1 段)に接続された
他のMOSゲート回路が前段(Ni段)から転送された
電荷を保持していなければならない。なお2相の交流電
源としては所定のDC電圧を重畳した交流電源でもよ
い。たとえば正弦波振幅の1/2相当のDC電圧を正弦
波交流に重畳したものを用いても同様な動作が可能とな
る。
【0026】ここで、MOSゲート回路の一部又は全部
をSOI構造にすることは、ラッチアップが無く、ま
た、ソースドレイン容量が小さい等の特徴を生かすこと
ができ、したがって、さらに低消費電力動作が可能とな
る。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。まず、図2を用いて本発明の第1
の実施の形態に係るCMOS・LSIについて説明す
る。本発明の第1の実施の形態はゲート長が約0.5μ
mのCMOS素子を使った1000ゲートのLSIであ
り、このLSIにLSIの論理動作速度よりも十分遅い
ランプ波形を有した電源電圧を供給する場合である。論
理ゲート当たりの平均素子数を6個とする。ゲート長
0.5μmのCMOS素子のゲート遅延ΔTは約0.3
ns/1段である。ここでクロック(電源)の周波数を
100MHzとすれば、この場合の交番電源の周期は1
0nsである。10nsの周期に対して、たとえばLS
Iに供給する交番電源のスロープ時間Tを約3nsと選
ぶことができる。
【0028】つまり図2(a)においてΔT=0.3n
s,T=3nsであるから、 ΔT/T=0.3/3=1/10 …(12) となる。したがって(8)、(9)、(10)及び(11)
式を用いて前述したように、従来のVCCを一定値として
充電するCMOS回路の内部抵抗(オン抵抗)Rに起因
した消費電力P1 に比して、本発明の第1の実施の形態
の傾斜電源を用いたCMOS回路の消費電力P2
【数7】 P2 /P1 =2×(ΔT/T)=1/5 …(13) に削減されることとなる。
【0029】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。本発明の第2の実施の形態は負荷容量の充放
電によるエネルギーを再利用するものである。負荷容量
の充放電による消費電力は、第1の実施の形態のLSI
を構成するトランジスタの内部抵抗Rで消費される実効
電力とは異なり、充放電のやり方にはよらない。即ち、
結果的にLSI内部の負荷容量等の等価容量Cを例えば
0VからVDD迄一回充電する度に、電源から等価容量C
へ1/2×CVDD 2 の電気エネルギーが移動する。周波
数が100MHzであるから、充電、放電の対を1億回
/1秒実行する。
【0030】その電力は、充電エネルギーをEC 、放電
エネルギーをED として、
【数8】 (EC −ED )×(1億回/1秒)ジュール/sec …(14) となる。今、外部の共振回路の能率を100%と仮定す
れば、充電エネルギーは全て一旦外部回路に蓄えられ、
次の放電サイクルで100%再利用できるから、差引は
0である。つまり(EC −ED )の頃は0となるため、
LSI内部の等価容量Cの充放電によるエネルギーロス
は生じない。しかし実際には、外部の共振回路の能率が
100%とはなり得ず、下記の要因で能率が下がる。
【0031】(イ)外部回路を含めた共振回路中に直列
の抵抗分が存在し、これによるエネルギー損失はその度
に熱となって失われ循環再流用は不可能である。
【0032】(ロ)元の交流駆動電源が、正弦波で無
く、歪んでいる場合は各種の高調波成分を含むため、各
極共振が必要で、共振回路の構成が複雑になる丈で無
く、Qも小さくなり吸収効率も著しく低下する。
【0033】この様子を図3の等価回路を用いて説明す
る。図3はチップ内部のトランジスタの内部抵抗等によ
る等価抵抗Rとゲート容量や配線容量などの等価容量C
との直列接続で等価回路表現されるRC回路に外部回路
のインダクタンスLが並列接続されたL,R,C並列共
振回路を示す等価回路である。この回路は、周波数ω0
=1/(LC)1/2 で共振(電流共振)を起こし、イン
ピーダンスが極大となり、その結果、外部の駆動交流電
源VDDからこのチップを含む共振回路への流入電流は
(実質はRによるロスの補充のみ)極小となる。
【0034】ここで、チップ内部のRとCの時定数τ=
RC0 と、外部のLを含む共振回路の共振周波数ω0
与える(LC)1/2 との比を1:9に選べば、図3の等
価回路でのRにかかる交流電位差と、Cにかかる交流電
位差との比はLC共振周波数(ω0 )では、1:9とな
る。即ち、抵抗Rの両端に加わる交流電圧は全電圧VDD
の高々1/10である為、Rでの消費電力も従来の1/
10となる。
【0035】本発明の第2の実施の形態では基本的に並
列共振回路を用いた正弦波発振器をそのまま駆動電源と
して使っているため、結局電源波形は正弦波に極めて近
い形となる。このため、高調波成分の存在は、電源側で
は無視出来る程少なく、LSI内部容量の非線形性と、
論理動作による等価抵抗Rの変化に依る負荷変動の影響
による歪みによる高調波成分のみである。従って本発明
の第2の実施の形態によれば、共振回路の効率は95%
を越えている。
【0036】なお、矩形波駆動の場合のLC共振回路の
効率は15%以下程度であり、台形波形の場合は40%
程度であり、これらの場合は、その分多くの充電エネル
ギーを外部電源Vから供給する必要がある。一方、従来
の様に、電池や非可逆性の直流電源を使った場合は、こ
の充放電エネルギーの殆どは蓄えられずに捨てられ、そ
の都度必要なエネルギーが電源から新規に供給される。
即ち、上記効率ファクターは0%である。
【0037】ここで、1個のTrのゲート容量を20f
Fとすると1MゲートのLSIでは、6M個のTrが含
まれるので全ゲート容量は120nFとなる。また電源
電圧VCC=3.0Vとし、1ゲートの充電等価抵抗が約
50Kオームとすれば1Mゲートでは0.05オームと
なる。この場合、従来のDC電源を用いた回路において
は、全充放電電力は、100MHzで、
【数9】 1/2CV2 ×f=1/2×120×10-9 ×(3.0)2 ×108 =54W …(15) となる。即ち、従来の電源電圧供給方式では1Mゲート
のLSIを100MHzクロックで動かすと54Wの充
放電電力が外部から一旦供給され消費される。
【0038】これに対し、本発明の第2の実施の形態に
おいては、まずクロック毎のプリチャージが不要である
から、論理遷移時のみ充放電が発生する。全チップの上
の論理ゲートの平均遷移確率は高々1/5程度であるか
ら、全充放電エネルギーも10.8Wに減少する。更
に、チップ内部容量Cの充放電リアクタンス電流は、外
部のLで構成された100MHzのLC共振回路によっ
て、約95%蓄えられ再利用される。結局この効果で上
記54Wの充電電力はわずかに10.8W×0.05=
0.54Wの外部供給で十分である。
【0039】更に、LSI内部はこの充放電過程で(1
5)式と同じ量のエネルギー54Wが充電路の等価抵抗
Rに依って消費される。この54Wはチップ上の熱とな
って消費される。しかも、各ゲートの遷移確率は高々1
/5であるから等価抵抗Rでの消費エネルギーも充放電
エネルギーと同様に各々に1/5を乗じて10.8Wと
なる。更に、本発明の第1の実施の形態と同様に電源電
圧の変化の繰返し周期を内部回路素子の動作速度より遅
くΔT/T=1/10とすれば(13)式に示すように1
/5となるので、結果的に等価抵抗Rによる発熱エネル
ギーは2.16Wに減少する。なお、図2(a)には線
形のランプ波形を示したが、ゲート遅延時間ΔTに比し
て十分長い立ち上り時間T又は立ち下り時間Tを有した
長周期の正弦波電源電圧を用いても同様であることは容
易に理解できるであろう。
【0040】以上の本実施の形態により消費されたトー
タル電力と、従来技術により同条件下で消費されたトー
タル電力とを比較した表を下記に示す。
【0041】
【表1】 次に、本発明の第3の実施の形態について図面を参照し
ながら説明する。本発明の第3の実施の形態は、上述の
本発明の第1又は第2の実施の形態に示した技術を用い
たCMOSダイナミック回路であり、所要クロック数が
少なく、レーテンシー(所要クロック遅れ)を小さくし
て、確実に論理動作を実現することができる回路であ
る。
【0042】図4は、本発明の第3の実施の形態に係る
MOSゲート回路を示したものである。本実施の形態
は、内部回路素子となるCMOSゲート回路が複数段直
列に接続された回路に係るものであり、図4中にはその
うちのNi 番目及びNi+1 番目のみ示している。ここ
で、各段のCMOSゲート回路はそれぞれ2相AC電源
511,512に接続され両電源からカットオフ手段と
なるMOSトランジスタTr1 ,Tr2 ,Tr3 ,Tr
4 を吊した構成となっている。MOSトランジスタTr
1 ,Tr2 ,Tr3 ,Tr4 はそれぞれゲート電極をソ
ース電極に接続している。第1の内部回路素子611は
少なくとも2つ(第1および第2)の電源供給端子を具
備し、第1の電源供給端子に第1のカットオフ手段(T
1 )が接続され、第2の電源供給端子には第2のカッ
トオフ手段(Tr2 )が接続されている。第2の内部回
路素子612は第3,第4の電源供給端子を具備し、こ
のそれぞれに第3のカットオフ手段(Tr3 ),第4の
カットオフ手段(Tr4 )が接続されている。
【0043】図4のCMOSゲート回路を駆動する2相
(逆相)AC電源の波形を図5に点線で示す。ここで、
図5中のA、及びBは、それぞれ図4AのA点の電位、
及びB点の電位を示す。Ni 段目のゲートは図5の
1 ,T3 のタイミングで動作し、T0 ,T2 のタイミ
ングでは電源に繁がったMOSトランジスタTr1 ,T
2 によってカットオフされ、前クロックの状態を保持
記憶する。T1 のタイミングで動作したNi 段目のゲー
トの出力(A点)は次のT2 のタイミングの間保持され
るので次のNi+1 段目はT2 のタイミングの間にNi
目のゲートの出力を使って動作を完結することができ
る。
【0044】従って、Ni 段目のゲートに電源電圧を供
給するMOSトランジスタTr1 ,Tr2 はトランジス
タTr1 側の電源電圧が高電位φ、かつ、トランジスタ
Tr
【外2】 タイミングの期間のみ導通し、Ni 段目のゲートの動作
を可能にする。Ni 段目のゲートはT0 ,T2 のタイミ
ング期間ではオフ状態となりA点に溜った電荷が廃棄さ
れるのを防ぐことができる。
【0045】本発明の第3の実施の形態においては、各
段のゲートに供給する2相AC電源はトランジスタを介
するものに限られるものではない。電源に接続されるM
OSトランジスタTr1 ,Tr2 ,Tr3 ,Tr4 を図
6に示すようにダイオードD1,D2,D3,D4で置
き換えた構成としてもよい。すなわち、AC電源同期用
ダイオードD1,D2,D3,D4により図6のゲート
電極をソース電極に接続したトランジスタTr1 ,Tr
2 ,Tr3 ,Tr4 と同様の動作が可能であり、図6の
回路は点A,点Bでは図5のような波形を出力する。
【0046】本発明の第3の実施の形態によれば、本来
無用なプリチャージ動作を無くする事が出来るため、パ
ワーの大幅な削減を図ることができる。また、論理動作
が2クロックで完結するため、F/Fやシフトレジスタ
などの論理記憶素子が2クロックで実現することができ
る利点を有す。これは、論理設計の自由度の拡大に大き
く寄与する。事実上4相では電卓の如き直列論理は良い
が、並列動作ゲートの論理構成は設計が非常に難しい。
当然のことながら、本発明の第3の実施の形態では、論
理設計の自由度が大きくなると同時に、論理動作の遅れ
が2クロックと小さくて済む利点もある。
【0047】本発明の第3の実施の形態の非プリチャー
ジ型ダイナミックCMOS回路方式においては、1つの
クロックの間にいくつかのゲートをカスケード(直列)
に接続する事が出来る。すなわち、図4及び図6等にお
ける個々のCMOSゲート回路の内部に複数段の内部ゲ
ートを設け、これら複数段の内部ゲートをカスケード
(直列)に接続する構成とすることができる。従来型で
は、ゲート毎に、クロック単位でプリチャージが必要で
あったが、個々のCMOSゲート回路の内部に複数段の
内部ゲートをカスケードに接続することにより、複数段
を纏めて1クロックに束ねる事が出来る。例えば、N段
を纏めて1クロックに束ねた場合には、遅れ時間(クロ
ック)が1/Nに短縮され、クロック遅延が実質1/N
に縮められる。また、N回のプリチャージが不要となる
事で、速度/パワーの比は大幅に向上する。
【0048】なお、2相AC電源511,512は所定
の直流電圧(DC電圧)を重畳したAC電源でもよい。
たとえば正弦波振幅の半分に相当するDC電圧を正弦波
交流に重畳したものでもよい。
【0049】本発明の第3の実施の形態におけるCMO
Sゲート回路は、このCMOSゲート回路の一部又は全
部をSOI構造にすれば、ラッチアップが無く、また、
ソースドレイン容量を小さくすることができる。したが
ってSOI構造でCMOSゲート構造を構成することに
より、さらに低消費電力の動作が可能となる。
【0050】図7は4相AC電源501,502,50
3,504をクロック電源として用いた本発明の第4の
実施の形態を説明するための回路図である。4相AC電
源は図8に示すような位相関係の波形である。本発明の
第4の実施の形態は、第3の実施の形態と同様にCMO
Sゲート回路が複数段直列に接続されたCMOSダイナ
ミック回路である。簡単化のために図7においては、多
段のゲート回路のNi番目及びNi+1 番目のみ示してい
る。各段のCMOSゲート回路はそれぞれ4相ACクロ
ック電源に接続されたMOSトランジスタを介して電源
電圧が供給されている。
【0051】図7に示すようにNi 段目のCMOSゲー
ト601に接続されるMOSトランジスタTr1 のドレ
イン電極はφ2 相の電源501に接続され、Tr1 のゲ
ート
【外3】 CMOSゲートに接続される他のMOSトランジスタT
2 のドレイン電極はφ
【外4】 3に接続されている。
【0052】Ni+1 段目のCMOSゲート602に接続
されるMOSトランジスタTr3 のドレイン電極はφ2
の反転相、ゲート電極はφ1 相、MOSトランジスタT
4のドレイン電極はφ2 相、ゲート電極はφ1 の反転
相に接続されている。φ1 相とφ2 相とは図8に示すよ
うにπ/2だけ位相がずれている。Ni 段目のCMOS
ゲートはφ2 相,φ1 の反転相が高電位、φ2 の反転
相,φ1 相が低電位の時導通し、この時Ni+1 段目のC
MOSゲートはオフ状態となり、Ni 段目とNi+ 1 段目
の中間に接続された容量Cの電荷が廃棄されるのを防ぐ
ことができる。Ni+1 段目が導通時にはNi 段目のCM
OSゲートはオフ状態となり、前クロックの状態を保持
記憶できる。4相クロックは2相クロックに比して論理
設計自由度やクロック遅延で不利ではあるが、4相クロ
ックで駆動することによっても、本来無用なプリチャー
ジ動作を無くす事が出来、パワーの大幅な削減を図るこ
とができる。
【0053】なお、4相AC電源501,502,50
3,504は所定のDC電圧を重畳したAC電源でもよ
いことはもちろんである。
【0054】本発明の第4の実施の形態のCMOSゲー
ト構造はSOI構造とすることが好ましい。すなわちC
MOSゲート回路の一部又は全部をSOI構造にするこ
とにより、ラッチアップが無く、また、ソースドレイン
容量が小さい等の特徴を生かすことができ、さらに消費
電力の削減が可能となる。
【0055】図9は、本発明の第5の実施の形態に係る
MOSゲート回路を示したものである。本発明の第5の
実施の形態は、pMOSゲート回路およびCMOSゲー
ト回路とからなるCMOSゲート回路が複数段直列に接
続された回路に係るものであり、図9中にはそのうちの
i 番目及びNi+1 番目のみ示している。ここで、各段
のpMOSおよびnMOSゲート回路はそれぞれ2相A
C電源511,512に接続され、pMOSゲート回路
とnMOSゲート回路との間にカットオフ手段となるM
OSトランジスタTr1 ,Tr2 ,Tr3 ,Tr4 を接
続した構成となっている。MOSトランジスタTr1
Tr2 ,Tr3 ,Tr4 はそれぞれゲート電極をソース
電極に接続している。第1のpMOSゲート回路651
は少なくとも2つ(第1および第2)の電源供給端子を
具備し、第2の電源供給端子に第1のカットオフ手段
(Tr1 )が接続され、第1の電源供給端子は第1のA
C電源511に接続されている。第1のnMOSゲート
回路652は第3および第4の電源供給端子を具備し、
第3の電源供給端子は第2のカットオフ手段(Tr2
に接続され、第4の電源供給端子は第2のAC電源51
2に接続されている。第2のpMOSゲート回路653
は第5および第6の電源供給端子を具備し、それぞれ第
2のAC電源512および第3のカットオフ手段(Tr
3 )に接続されている。第2のnMOSゲート回路65
4は第7および第8の電源供給端子を具備し、それぞれ
第4のカットオフ手段(Tr4 )および第1のAC電源
511に接続されている。
【0056】図9に示したMOSゲート回路は、本発明
の第3の実施の形態とほぼ同様な動作をする。すなわ
ち、第1のAC電源511と第2のAC電源512とは
図5に示すように互いに逆相(反転相)となるような関
係であり、Ni 段目のpMOSおよびnMOSゲート回
路は図5のT1 ,T3 のタイミングで動作し、T0 ,T
2 のタイミングではMOSトランジスタTr1 ,Tr2
によってカットオフされ、前クロックの状態を保持記憶
する。T1 のタイミングで動作したNi 段目のpMOS
およびnMOSゲート回路の出力(A点)は次のT2
タイミングの間保持されるので次のNi+1 段目はT2
タイミングの間にNi 段目のpMOSおよびnMOSゲ
ート回路の出力を使って動作を完結することができる。
【0057】従って、Ni 段目のpMOSおよびnMO
Sゲート回路に電源電圧を供給するMOSトランジスタ
Tr1 ,Tr2 はトランジスタTr1 側の電源電圧が高
電位φ、かつ、トランジスタTr2 側の電源電圧がφの
逆相、すなわち反転電位となるT1 ,T2 のタイミング
の期間のみ導通し、Ni 段目のpMOSおよびnMOS
ゲート回路の動作を可能にする。Ni 段目のpMOSお
よびnMOSゲート回路はT0 ,T2 のタイミング期間
ではオフ状態となりA点に溜った電荷が廃棄されるのを
防ぐことができる。
【0058】2相のAC電源511,512としては所
定のDC電圧を交番電圧又は正弦波電圧に重畳した電源
でもよいことはもちろんである。
【0059】本発明の第5の実施の形態においては、各
段のpMOSおよびnMOSゲート回路に供給する2相
AC電源はトランジスタを介するものに限られるもので
はない。電源に接続されるMOSトランジスタTr1
Tr2 ,Tr3 ,Tr4 をダイオードD1,D2,D
3,D4で置き換えた構成としてもよい。すなわち、A
C電源同期用ダイオードD1,D2,D3,D4を用い
ても図8のゲート電極をソース電極に接続したトランジ
スタTr1 ,Tr2 ,Tr3 ,Tr4 と同様の動作が可
能である。
【0060】本発明の第5の実施の形態によれば、本来
無用なプリチャージ動作を無くする事が出来るため、パ
ワーの大幅な削減を図ることができる。また、論理動作
が2クロックで完結するため、F/Fやシフトレジスタ
などの論理記憶素子が2クロックで実現することができ
る利点を有す。これは、論理設計の自由度の拡大に大き
く寄与する。事実上4相では電卓の如き直列論理は良い
が、並列動作ゲートの論理構成は設計が非常に難しい。
また、本発明の第5の実施の形態では、論理設計の自由
度が大きくなると同時に、論理動作の遅れが2クロック
と小さくて済む。
【0061】
【発明の効果】以上、説明してきたように、内部回路素
子の動作速度よりも変化の遅い傾斜電源等の交番電圧源
や動作速度よりも変化の遅い正弦波電圧源を用いること
で内部回路素子の内部抵抗によって消費される電力をた
とえば約1/5以下に削減することができる。また、ダ
イナミック回路でプリチャージが不要なため、充電電力
が1/5〜1/10となる。
【0062】更に本発明によれば正弦波交流電源の電圧
をインダクタンスLを介して内部回路素子に供給するこ
とにより高いLC共振回路の効率で、容量性のリアクタ
ンス電流をほぼ100%インダクタンスLで吸収させ回
収することにより、MOSゲート回路以外の電源等の、
いわゆる外部回路における消費電力を低減することがで
きる。したがって本発明によれば、従来電源で無駄に消
費していたエネルギー分を回収再利用することにより、
大巾に消費電力を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を説明するための回
路図である。
【図2】図2(a)は本発明の第1の実施の形態の傾斜
電源の作用を説明するための各点の電位変化を示す図
で、図2(b)は傾斜電源の電圧が印加された場合の抵
抗Rの両端の電圧ΔV(t)の時間変化を示す図であ
る。
【図3】本発明の第2の実施の形態の動作を説明するた
めの交流的等価回路図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態に係るCMOSゲー
ト回路を示した図である。
【図5】図4に示したCMOSゲート回路の出力波形を
示した図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態の他のCMOSゲー
ト回路である。
【図7】本発明の第4の実施の形態に係るCMOSゲー
ト回路を示した図である。
【図8】図7に示したCMOSゲート回路を駆動する4
相AC電源の各相の関係を示す図である。
【図9】本発明の第5の実施の形態に係るCMOSゲー
ト回路を示した図である。
【符号の説明】
501,502,503,504,511,512 電
源 601,602,611,612 CMOSゲート回路 651,653 pMOSゲート回路 652,654 nMOSゲート回路 Tr1 ,Tr2 ,Tr3 ,Tr4 トランジスタ D1,D2,D3,D4 ダイオード R,r 抵抗 C,C0 容量 T1 ,T2 ,T3 端子 SW スイッチ L インダクタンス

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 等価内部抵抗Rと等価容量CとのRC直
    列接続で表現されるMOSトランジスタからなる内部回
    路と、 前記内部回路に並列接続されたインダクタンスLと、 前記内部回路と前記インダクタンスLとの一方の接続点
    と、前記内部回路と前記インダクタンスLとの他方の接
    続点との間に所定の電圧を供給する外部交流電源 とから少なくとも構成されるMOSゲート回路であっ
    て、前記外部交流電源の周波数f0 は 2πf0 ≒1/(LC)1/2 であり、前記内部回路への前記外部交流電源からの容量
    性の充放電のエネルギーを前記インダクタンスLに吸収
    させて回収することを特徴とするMOSゲート回路。
  2. 【請求項2】 等価内部抵抗Rと等価容量CとのRC直
    列接続で表現されるMOSトランジスタを具備する内部
    回路と、この内部回路に並列接続されるインダクタンス
    LとでLCR共振回路を構成するステップと、 該LCR共振回路の共振周波数を有する交流電源で、前
    記内部回路と前記インダクタンスLとの一方の接続点
    と、前記内部回路と前記インダクタンスLとの他方の接
    続点との間に電圧を供給し、前記内部回路への容量性の
    充放電エネルギーを前記インダクタンスLで吸収させる
    ように前記内部回路を駆動するステップとからなること
    を特徴とするMOSゲート回路の電源供給方法。
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