JP3312490B2 - 薄膜トランジスタの製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタの製造方法

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JP3312490B2
JP3312490B2 JP19010394A JP19010394A JP3312490B2 JP 3312490 B2 JP3312490 B2 JP 3312490B2 JP 19010394 A JP19010394 A JP 19010394A JP 19010394 A JP19010394 A JP 19010394A JP 3312490 B2 JP3312490 B2 JP 3312490B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示装置のスイッ
チングトランジスタや周辺駆動回路のトランジスタに用
いられる薄膜トランジスタの製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】最近、多結晶シリコンTFTを能動回路
素子として、LCD(liquid crystal display)に使
う研究が広範囲になされている。そして、非晶質シリコ
ンを多結晶化するレーザ結晶化技術によって、低コスト
のガラス、プラスチックスおよびセラミックス上に多結
晶シリコンを形成する低温度プロセスは極めて興味深
い。さらにレーザ結晶化では選択的に結晶化を行える利
点がある。そのため、非晶質TFTおよび多結晶TFT
を同一基板上に形成することが可能になる。
【0003】ここで従来のTFT構造を図4に示す。図
4に示すように、ガラス基板51上には表面を陽極酸化
したゲート電極52が形成されている。このゲート電極
52を覆う状態に窒化シリコン膜53と酸化シリコン膜
54とからなるゲート誘電体膜55が形成されている。
さらにゲート電極52上方のゲート誘電体膜55上には
チャネル領域56を形成する多結晶シリコン層57が形
成されている。この多結晶シリコン層57は、レーザ結
晶化によって真性シリコン層を多結晶化して形成され
る。
【0004】また上記チャネル領域56上には、ソース
・ドレイン領域を形成する際のエッチングストッパにな
る酸化シリコンからなるストッパ層58が形成されてい
る。このストッパ層58は、CVD法によって酸化シリ
コン膜を成膜した後、リソグラフィーとウェットエッチ
ングによって形成される。
【0005】そして上記多結晶シリコン層57の両側上
には不純物を高濃度に含む多結晶シリコンからなるドー
プ層でソース・ドレイン領域59,60が形成され、さ
らにソース・ドレイン領域59,60のそれぞれに対応
して接続するソース・ドレイン電極61,62が形成さ
れている。上記ドープ層を形成するには、レーザ結晶化
法が用いられている。上記説明したように、従来のTF
T50は構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記説明した従来のT
FTには、以下のような課題がある。 1.ストッパ層がチャネル領域を規定することになるた
め、チャネル領域がゲート電極に対して自己整合的に決
まらない。このため、ゲート電極とチャネル領域とがず
れて形成される可能性がある。
【0007】2.一般的に、チャネル領域を形成する多
結晶シリコン層はレーザ結晶化によって結晶化して形成
される。その後、酸化シリコンを堆積して、ソース・ド
レイン領域をパターニングするときのエッチングストッ
パになるものでチャネル領域を規定するストッパ層をパ
ターニングする。そして、ソース・ドレイン領域になる
ドープ層を堆積してそれをレーザ結晶化する。このよう
に、真性シリコン層とドープ層とを結晶化するために、
それぞれの層に対してレーザ照射によるレーザ結晶化を
行う。すなわち、二つの別々のレーザ結晶化が必要にな
るので、処理時間がかかる。このためスループットが低
下するとともに製造コストが高くなる。スループットを
向上図るためには、レーザ結晶化を1度だけで済ますプ
ロセスが望ましい。
【0008】3.上記従来のTFTでは、ゲート誘電体
を形成する酸化シリコン膜が必要である。さらにソース
・ドレイン領域を形成する際のエッチングストッパにな
るとともにチャネル領域を決定する酸化シリコン膜から
なるストッパ層が必要である。このため、2度の酸化シ
リコン膜の形成を行う必要がある。このように成膜回数
が多いことはスループットの低下になる。
【0009】4.従来の技術ではストッパ層を形成する
ためにウェットエッチングが行われる。そのエッチング
の間に、多くの不純物を含むガラス基板は不可避的にエ
ッチングされる。そしてエッチングされた基板中の不純
物がエッチング液に溶け出して、それまでに形成された
TFTの表面、例えばチャネル領域やゲート誘電体層を
汚染する。そのため、TFTの性能が低下する。
【0010】上記汚染は、二次イオン質量分光分析(S
IMS)によって明らかになっている。その分析結果を
図5に示す。図ではナトリウム(Na)による汚染レベ
ルを示す。そして縦軸はナトリウム汚染量を示し、横軸
は分析深さを示す。図に示すように、プロセス中の不純
物による汚染レベルは、ガラス基板、ガラス基板からの
Na汚染を防止する窒化シリコン膜(SiN膜)下面
(A)、ストッパ層を形成する酸化シリコン膜(SiO
2 膜)のウェットエッチングがなされた場所(B)およ
び大気開放した場所(C),(D)で非常に高くなって
いることがわかる。
【0011】5.従来のTFT構造では水素化に長い時
間がかかる。チャネル領域を含む活性層(多結晶シリコ
ンからなる)を水素化するためには、水素は長い経路を
拡散しなければならない。特に、ストッパ層上にそれを
覆う被覆領域、すなわちソース・ドレイン領域になるド
ープ層が存在するときには、水素はプラズマから直接デ
バイスに一様に入射しない。
【0012】また活性領域に入る水素のほとんどは、ソ
ース・ドレイン間の開口部からストッパ層に入り、それ
から多結晶シリコンのチャネル領域に入る。しかし他の
部分は金属からなるソース・ドレイン電極とn+ 多結晶
シリコンからなるソース・ドレイン領域のドープ層とに
よって遮られていて、チャネル領域の界面に達するに
は、限られた長い拡散経路を通る必要がある。
【0013】水素は酸化シリコンに対しては容易に拡散
する(酸化シリコンに対する水素の拡散係数は10
- 10 cm2 /sから10- 7 cm2 /sの範囲にあ
る)。それゆえ、ソース・ドレイン間の開口部の下方に
あるチャネル領域は酸化シリコンのストッパ層を通して
容易に水素化される。例えば、酸化シリコン中の水素の
拡散係数を10- 10 cm2 /sとして100nmの厚
さの酸化シリコンを拡散するには1秒かかる。また多結
晶(酸化)シリコン中の水素の拡散係数を10- 12
2 /sとして30nmの厚さの多結晶(酸化)シリコ
ンを拡散するには10秒かかる(結晶粒界によって、結
晶性シリコンに対する値の1/10になる)。したがっ
て、開口部の下方のチャネル領域は数秒で水素化され
る。
【0014】一方、ソース・ドレイン領域を形成するド
ープ層の陰になっているチャネル領域(ここでは5μ
m)は、図6に示すように、横方向の拡散によって水素
(H)が拡散される。横方向拡散は経路PO1、経路P
O2および経路PS1を通って生じる。
【0015】経路PO1は最上部のストッパ層58を通
り、経路PS1は多結晶シリコンのチャネル領域56を
通り、そして経路PO2はゲート誘電体膜55の酸化シ
リコン膜54を通る。
【0016】一方、経路PS1は、経路に当たるチャネ
ル領域56中の水素拡散が非常に遅い場合(例えば1×
10-12 cm2 /s)には無視できる。しかもチャネル
領域56を形成する多結晶シリコンはかなりの量の水素
を吸収するため、拡散係数はさらに低下する。
【0017】また、経路PO2もほとんど効果的な経路
ではない。水素は多結晶シリコンのチャネル領域56を
通過してからゲート誘電体膜55の酸化シリコン膜54
を通るためである。
【0018】したがって、経路PO1が最も速い拡散経
路になる。しかしこの経路PO1でさえ、チャネル領域
56の端部(5μmの距離)に達するのに2.5×10
3 秒かかる(酸化物の拡散係数を10-10 cm2 /sと
する)。このような長い時間がかかることは実験によっ
て確認した。よって、水素拡散工程にはおよそ1時間か
かることになる。
【0019】上記水素プラズマによる水素ドーピング
は、ボトムゲート型TFTのON/OFF電流特性およ
びとON/OFF電流勾配特性の改善に大きな効果を持
つことが示されている。しかしながら、上記説明したよ
うに、開口部の下層は長い時間連続的にイオンと紫外線
とが照射されているため、照射部分は損傷を受ける。こ
のように、水素プラズマは欠陥を終端化させるプロセス
であるとともに欠陥を発生させるプロセスでもある。そ
こで、陰の領域を無くして水素化にかかる時間を短縮す
るプロセスが求められている。
【0020】本発明は、上記課題を解決するために成さ
れた方法であって、ゲート電極に対してチャネル領域の
位置精度に優れ、製造方法が簡単かつ低コストであり、
薄膜トランジスタの不純物汚染がなく、スループット性
に優れている薄膜トランジスタの製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされた薄膜トランジスタの製造方法であ
る。透明基体上にゲート電極とそれを覆うゲート誘電体
層とを形成した後、そのゲート誘電体層上に導電型不純
物を含むドープトシリコン層を形成する(第1工程)。
そのドープトシリコン層上にネガ型レジスト膜を成膜
し、ゲート電極をマスクにして透明基体側からネガ型レ
ジスト膜を露光する。続いて現像して、ゲート電極上方
のネガ型レジスト膜に開口部を設ける(第2工程)。そ
の開口部から露出しているドープトシリコン層をエッチ
ング除去し(第3工程)、次いでネガ型レジスト膜を除
去した後、ゲート誘電体層上にドープトシリコン層を覆
う真性シリコン層を形成する(第4工程)。その後レー
ザ結晶化法で真性シリコン層とドープトシリコン層とを
結晶化し、ゲート電極の上方に真性シリコン層からなる
チャネル領域を形成する。それとともに、チャネル領域
の両側にドープトシリコン層中の導電型不純物を真性シ
リコン層に拡散してなるソース・ドレイン領域を形成す
る(第5工程)。そして少なくともチャネル領域を水素
化し、そのチャネル領域側を覆うパッシベーション膜を
形成する(第6工程)。
【0022】また、上記第3工程では、開口部から露出
しているドープトシリコン層をエッチングして除去する
とともにそのドープトシリコン層をほぼオフセット分だ
けオーバエッチングする。さらに上記第5工程では、レ
ーザ結晶化法によって、真性シリコン層とドープトシリ
コン層とを結晶化して、ゲート電極の上方の真性シリコ
ン層でチャネル領域とその両側にオフセット領域とを形
成するとともに、ドープトシリコン層中の導電型不純物
を真性シリコン層に拡散してソース・ドレイン領域を形
成してもよい。
【0023】上記第6工程では、水素プラズマによる水
素ドーピングによってチャネル領域を水素化した後、パ
ッシベーション膜を形成してもよい。他の方法として
は、チャネル領域側を覆う状態に水素を含むパッシベー
ション膜を形成した後、そのパッシベーション膜中の水
素を拡散してチャネル領域を水素化してもよい。
【0024】
【作用】上記薄膜トランジスタの製造方法では、ゲート
電極をマスクにしてドープトシリコン層上に形成したネ
ガ型レジスト膜を透明基体側から露光して現像して、そ
のネガ型レジスト膜に開口部を設け、その開口部からド
ープトシリコン層を除去し、その後ゲート誘電体層上に
ドープトシリコン層を覆う真性シリコン層を形成して、
ドープトシリコン層中の不純物を真性シリコン層に拡散
してソース・ドレイン領域を形成することから、真性シ
リコン層で形成されるチャネル領域はゲート電極に対し
て自己整合的に決まる。
【0025】真性シリコン層とドープトシリコン層とを
同時にレーザ結晶化することから、1回のレーザ結晶化
ですむ。このため、時間がかかるレーザ結晶化が1回に
なるので、TFT製造のスループットが高まる。
【0026】水素プラズマを用いて水素化する際には、
水素化する領域上は膜で被覆されていない。また水素を
含むパッシベーション膜からの水素の拡散によって水素
拡散する際には、水素の拡散の障壁となるものが無い。
このため、水素は最短経路でドーピングもしくは拡散さ
れるので、水素化の時間が短縮される。
【0027】上記プロセスでは、酸化シリコン層はゲー
ト誘電体層のみに用いられているから、1回の酸化シリ
コンの堆積ですむ。このため、酸化シリコン層の成膜回
数が少なくなる。
【0028】また、ソース・ドレイン領域を形成するた
めの酸化シリコンからなるストッパ層を必要としないの
で、当然のことながら、そのためストッパ層を形成する
ためのウェットエッチングも必要としない。したがっ
て、多くの不純物を含むガラスからなる透明基体のエッ
チングが避けられるので、その不純物による薄膜トラン
ジスタの汚染が大幅に低減される。
【0029】
【実施例】本発明の実施例を図1の製造工程図により説
明する。図では、ボトムゲート型の薄膜トランジスタ1
を示す。
【0030】図1の(1)に示すように、第1工程で
は、ガラス基板からなる透明基体11上に、通常のボト
ムゲート型薄膜トランジスタ(以下TFTと記す)を形
成するのと同様にして、ゲート電極およびゲート誘電体
膜を形成する。すなわち、透明基体11上に、スパッタ
法、プラズマCVD法、蒸着法等の成膜技術によって、
例えばモリブデン(Mo)−タンタル(Ta)合金から
なる金属膜を成膜した後、リソグラフィー技術とエッチ
ングとによって、上記金属膜をパターニングしてゲート
電極12を形成する。
【0031】次いで上記ゲート電極12の表面を陽極酸
化した後、例えばCVD法によって、ゲート電極12を
覆う状態にゲート誘電体層13を形成する。このゲート
誘電体層13は、透明基体からの汚染を防止するための
窒化リコン膜14とゲート絶縁膜になる酸化シリコン膜
15とからなる。さらに例えばCVD法によって、上記
ゲート誘電体層13上に導電型不純物を含むドープトシ
リコン層16を成膜する。上記導電型不純物は、例え
ば、成膜時に導入してもよく、または成膜後にイオン注
入を行って導入してもよい。
【0032】次いで図1の(2)に示す第2工程を行
う。この工程では、通常の塗布技術によって、上記ドー
プトシリコン層16上にネガ型レジスト膜17を形成す
る。そしてゲート電極12をマスクにして透明基体11
側から上記ネガ型レジスト膜17を露光する。その後、
上記ネガ型レジスト膜17の現像を行って、ゲート電極
12に対して自己整合的に、ゲート電極12の上方の上
記ネガ型レジスト膜17の2点鎖線で示す部分を除去し
て開口部18を形成する。
【0033】続いて図1の(3)に示す第3工程を行
う。この工程では、上記開口部18から露出しているド
ープトシリコン層16(2点鎖線で示す部分)をエッチ
ングして除去する。このエッチングでは、オーバエッチ
ングすることによって、ドープトシリコン層16のサイ
ドエッチング量を制御する。そしてゲート電極12に対
してオフセットwを形成することも可能である。このオ
フセットwは、適宜の長さに形成し、例えば0.8μm
程度に形成する。
【0034】その後、上記ネガ型レジスト膜17を、例
えばウェット処理によって除去する。そして図1の
(4)に示す第4工程を行う。この工程では、例えばプ
ラズマCVD法によって、上記ドープトシリコン層16
を覆う状態にしてゲート誘電体層13上に水素を含む真
性シリコン(i−Si:H)層19を形成する。
【0035】さらに図1の(5)に示す第5工程を行
う。この工程では、レーザ結晶化法によって、真性シリ
コン層(19)とドープトシリコン層(16)とを結晶
化する。そしてゲート電極12の上方に真性シリコン層
(19)からなるチャネル領域20が形成される。そし
て上記結晶化の際に、ドープトシリコン層16に含まれ
ている不純物が真性シリコン層19に拡散して、チャネ
ル領域20の両側に真性シリコン層19とドープトシリ
コン層16とが溶融一体化したソース・ドレイン領域2
1,22を形成する。
【0036】その後第6工程を行う。この工程では、少
なくともチャネル領域20を水素化するとともに、その
チャネル領域20とソース・ドレイン領域21,22と
を覆う状態にパッシベーション膜を成膜する。
【0037】上記第6工程の第1の方法としては、図1
の(6)に示すように、水素プラズマを用いた水素ドー
ピングによってチャネル領域20を水素化する。同時に
ソース・ドレイン領域21,22も水素化される。その
後、例えばCVD法によって、チャネル領域20とソー
ス・ドレイン領域21,22とを覆う状態に窒化シリコ
ンからなるパッシベーション膜23を成膜する。
【0038】また上記第6工程の第2の方法としては、
図2に示すように、チャネル領域20とソース・ドレイ
ン領域21,22とを覆う状態に、例えばプラズマCV
D法よって、水素を含む窒化シリコン膜からなるパッシ
ベーション膜24を成膜する。その後、パッシベーショ
ン膜24中の水素を上記チャネル領域20に拡散して、
そのチャネル領域20を水素化する。同時にソース・ド
レイン領域21,22も水素化される。上記パッシベー
ション膜23は、数%〜40%程度の水素が含まれてい
るものを用いる。
【0039】その後、図3に示すように、リソグラフィ
ー技術とエッチングとによって、ソース・ドレイン領域
21,22に達するコンタクトホール25,26を上記
パッシベーション膜23(24)に形成する。そして、
通常のスパッタ法、CVD法、蒸着法等に代表される成
膜技術によって、配線形成膜(図示省略)を成膜した
後、リソグラフィー技術とエッチングとによって、上記
配線形成膜をパターニングしてソース・ドレイン電極
(および配線)27,28を形成する。このようにし
て、薄膜トランジスタ1が完成する。
【0040】上記薄膜トランジスタ1の製造方法では、
ゲート電極12をマスクにしてネガ型レジスト膜17を
透明基体11側から露光,現像して、開口部18を設
け、その開口部18からドープトシリコン層16をエッ
チング除去する。その後ゲート誘電体層13上にドープ
トシリコン層16を覆う真性シリコン層19を形成し、
次いでドープトシリコン層16中の不純物を真性シリコ
ン層19に拡散してソース・ドレイン領域21,22を
形成することから、真性シリコン層19で形成されるチ
ャネル領域20はゲート電極12に対して自己整合的に
決まる。上記ドープトシリコン層16中の不純物を真性
シリコン層19に拡散してソース・ドレイン領域21,
22を形成する際に、チャネル長に対して真性シリコン
層19の膜厚は非常に薄い。このため、不純物の横方向
拡散はほとんど無視できるレベルにある。
【0041】そして、真性シリコン層19とドープトシ
リコン層16とを同時にレーザ結晶化することから、1
回のレーザ結晶化で済む。このため、時間がかかるレー
ザ結晶化が従来の製造方法に比べて1回になるので、T
FT製造のスループットが高まる。
【0042】水素プラズマを用いて水素化する際には、
水素化する領域上は膜で被覆されていない。また水素を
含むパッシベーション膜24からの水素の拡散によって
水素拡散する際には、水素拡散の障壁となるものが無
い。このため、水素は最短経路でドーピングもしくは拡
散されるので、水素化の時間が短縮される。
【0043】上記プロセスでは、酸化シリコン層の成膜
はゲート誘電体層13を形成する酸化シリコン層15の
みであるから、酸化シリコン層の堆積は1回で済む。こ
のため、従来の製造方法に比べて酸化シリコン層の成膜
回数が少なくなる。
【0044】また、従来の製造方法では必要であった酸
化シリコンからなるストッパ層を必要としないので、当
然のことながら、そのためストッパ層を形成するための
ウェットエッチングも必要としない。したがって、多く
の不純物を含むガラスからなる透明基体のエッチングが
避けられるので、その不純物による薄膜トランジスタの
汚染が大幅に低減される。
【0045】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
ゲート電極をマスクにした露光によってドープトシリコ
ン層上のネガ型レジスト膜を感光した後、現像して開口
部を設け、その開口部からエッチングしてドープトシリ
コン層を除去する。その後真性シリコン層を形成して、
ドープトシリコン層上の真性シリコン層に不純物を拡散
してソース・ドレイン領域を形成し、真性シリコン層の
みの領域でチャネル領域を形成することから、チャネル
領域はゲート電極に対して自己整合的に決めることがで
きる。このため、薄膜トランジスタの特性の向上が図れ
る。
【0046】真性シリコン層とドープトシリコン層とを
同時にレーザ結晶化することから、製造工程中のレーザ
結晶化は1回で済む。このため、時間がかかるレーザ結
晶化が1回になるので、工程数を削減することができ
る。また酸化シリコン層はゲート誘電体層のみであるか
ら、酸化シリコンの堆積は1回ので済む。このため、酸
化シリコン層の成膜回数が少なくなるので、工程数を削
減することができる。さらに水素プラズマを用いて水素
化する際に、水素化する領域上は膜で被覆されていな
い。また水素を含むパッシベーション膜から水素拡散す
る際に、水素の拡散の障壁となる膜が存在しない。この
ため、水素は最短経路でドーピングもしくは拡散される
ので、水素化の時間を大幅に短縮することができる。し
たがって、TFT製造のスループットを向上することが
できるとともに、製造コストを低減することが可能にな
る。
【0047】また、ソース・ドレイン領域を形成するた
めの酸化シリコンからなるストッパ層を必要としないの
で、そのストッパ層を形成するためのウェットエッチン
グも必要としない。このため、多くの不純物を含むガラ
スからなる透明基体のエッチングが避けられるので、そ
の不純物による薄膜トランジスタの汚染が大幅に低減で
きる。したがって、薄膜トランジスタの特性の向上を図
ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の製造工程図である。
【図2】別の水素化方法の説明図である。
【図3】ソース・ドレイン電極の形成方法の説明図であ
る。
【図4】従来のTFT構造の概略断面図である。
【図5】二次イオン質量分光分析の説明図である。
【図6】水素の横方向拡散経路の説明図である。
【符号の説明】
1 薄膜トランジスタ 11 透明基体 12 ゲート電極 13 ゲート誘電体層 16 ドープトシリコン層 17 ネガ型レジスト膜 18 開口部 19 真性シリコン層 20 チャネル領域 21 ソース・ドレイン領域 22 ソース・ドレイン領域 23 パッシベーション膜 24 パッシベーション膜
フロントページの続き (72)発明者 碓井 節夫 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−236655(JP,A) 特開 平2−177443(JP,A) 特開 平4−349637(JP,A) 特開 平5−55521(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/786 H01L 21/336

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基体上にゲート電極を形成し、次いで
    前記ゲート電極を覆う状態にゲート誘電体層を形成した
    後、前記ゲート誘電体層上に導電型不純物を含むドープ
    トシリコン層を形成する第1工程と、前記ドープトシリ
    コン層上にネガ型レジスト膜を成膜し、その後前記ゲー
    ト電極をマスクにして前記透明基体側から該ネガ型レジ
    スト膜を感光した後、現像を行って、該ゲート電極上方
    の該ネガ型レジスト膜に開口部を形成する第2工程と、
    前記開口部から露出している前記ドープトシリコン層を
    エッチングして除去するとともに該ドープトシリコン層
    をほぼオフセット分だけオーバエッチングする第3工程
    と、前記ネガ型レジスト膜を除去した後、前記ゲート誘
    電体層上に前記ドープトシリコン層を覆う真性シリコン
    層を形成する第4工程と、レーザ結晶化法によって、前
    記真性シリコン層と前記ドープトシリコン層とを結晶化
    して、前記ゲート電極の上方の該真性シリコン層でチャ
    ネル領域と該チャネル領域の両側にオフセット領域とを
    形成するとともに、該ドープトシリコン層中の導電型不
    純物を該真性シリコン層に拡散してソース・ドレイン領
    域を形成する第5工程と、少なくとも前記チャネル領域
    を水素化するとともに、該チャネル領域側を覆う状態に
    パッシベーション膜を形成する第6工程とからなること
    を特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。
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