JP3311845B2 - 可変減衰形粘性流体ダンパー - Google Patents
可変減衰形粘性流体ダンパーInfo
- Publication number
- JP3311845B2 JP3311845B2 JP30609493A JP30609493A JP3311845B2 JP 3311845 B2 JP3311845 B2 JP 3311845B2 JP 30609493 A JP30609493 A JP 30609493A JP 30609493 A JP30609493 A JP 30609493A JP 3311845 B2 JP3311845 B2 JP 3311845B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- viscous fluid
- damper
- flow path
- variable damping
- liquid crystal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Description
【0001】
【産業上の利用分野】磁気ディスク又は光ディスク等の
記憶装置、精密電子機器、あるいは自動車等のダンパ
ー、および車載電子装置の振動制御のためのダンパーに
関するものである。
記憶装置、精密電子機器、あるいは自動車等のダンパ
ー、および車載電子装置の振動制御のためのダンパーに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のダンパーとしては、オイルをゴム
状弾性体内に封入したもの、電気粘性流体(ER流体:
Electro−Rheological Flui
d)を円筒内に入れ電場をER流体に加える粘性を制御
する方式のもの等がある。
状弾性体内に封入したもの、電気粘性流体(ER流体:
Electro−Rheological Flui
d)を円筒内に入れ電場をER流体に加える粘性を制御
する方式のもの等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】オイルを封入したオイ
ルダンパーにあっては、オイルの粘性抵抗を制御でき
ず、さらには外気温度の影響を受け粘度が変化し、特に
高温に対し粘度が下がる欠点を有している。またダンパ
ー内を2室に区画し、両室間をオリフィスにて連結さ
せ、このオリフィスの径を機械的に変化させて制御する
方式のものがあるが、これはダンパーの製作および制御
装置に費用が掛かってしまう。
ルダンパーにあっては、オイルの粘性抵抗を制御でき
ず、さらには外気温度の影響を受け粘度が変化し、特に
高温に対し粘度が下がる欠点を有している。またダンパ
ー内を2室に区画し、両室間をオリフィスにて連結さ
せ、このオリフィスの径を機械的に変化させて制御する
方式のものがあるが、これはダンパーの製作および制御
装置に費用が掛かってしまう。
【0004】従来のER流体を使用したダンパーは、電
場の強さにより見かけの粘性を制御できるもので、減衰
特性を制御し得るが、ER流体がコロイド状であるため
流体内の粒子の沈殿が起り、あるいは振動スピードが早
くなった場合は、電場を加えても粒子が鎖状となり、こ
の鎖の破断力が流体抵抗をもたらし、そのため一般的な
ニュートン流体の抵抗とならない問題がある。
場の強さにより見かけの粘性を制御できるもので、減衰
特性を制御し得るが、ER流体がコロイド状であるため
流体内の粒子の沈殿が起り、あるいは振動スピードが早
くなった場合は、電場を加えても粒子が鎖状となり、こ
の鎖の破断力が流体抵抗をもたらし、そのため一般的な
ニュートン流体の抵抗とならない問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、液晶に
電場を加えることで液晶分子の配向性が変化し、この配
向ベクトルの向きにより液晶の粘度が変化することに着
目し、ダンパーの粘性流体として使用した。これにより
電場を加える大きさにより減衰力を制御するようにした
ものである。
電場を加えることで液晶分子の配向性が変化し、この配
向ベクトルの向きにより液晶の粘度が変化することに着
目し、ダンパーの粘性流体として使用した。これにより
電場を加える大きさにより減衰力を制御するようにした
ものである。
【0006】そのために、液晶を弾性ゴム筒内に封入
し、中央部に水平に2つの電極板を間隔を有して平行に
配して上下2つの区画に分け、さらに各電極板に位置を
ずらせて穴を開け、両電極板間が上下区画間の流路と成
るようにダンパーを形成した。
し、中央部に水平に2つの電極板を間隔を有して平行に
配して上下2つの区画に分け、さらに各電極板に位置を
ずらせて穴を開け、両電極板間が上下区画間の流路と成
るようにダンパーを形成した。
【0007】これによって振動が加わった時にダンパー
が圧縮され、液晶の粘性流体が両電極板間の流路を通過
する際に、電圧が加えられた両電極板間に電場が生じ、
液晶の配向性に変化を起し、これにより粘性流体、即ち
液晶の粘度が変化し、諸流体抵抗が実現できる。
が圧縮され、液晶の粘性流体が両電極板間の流路を通過
する際に、電圧が加えられた両電極板間に電場が生じ、
液晶の配向性に変化を起し、これにより粘性流体、即ち
液晶の粘度が変化し、諸流体抵抗が実現できる。
【0008】
【実施例】次に図面に示す実施例に従って説明する。
【0009】スチレン系TPE材等からなる空胴ゴム状
弾性体のダンパー1の中央胴部に、絶縁スペーサ4にて
わずかの間隔を設けて2枚の電極板3(3a、3b)が
水平に平行に対置されており、その外側をフランジ2
(2a、2b)にてダンパーにシールされてダンパー1
内に配置され、上下2室を区画しており、さらにこの2
枚の電極板3a、3bには、ずれた位置に穴8a、8b
が開けられている。そしてこのダンパー1内には液晶6
が粘性流体として封入されている。
弾性体のダンパー1の中央胴部に、絶縁スペーサ4にて
わずかの間隔を設けて2枚の電極板3(3a、3b)が
水平に平行に対置されており、その外側をフランジ2
(2a、2b)にてダンパーにシールされてダンパー1
内に配置され、上下2室を区画しており、さらにこの2
枚の電極板3a、3bには、ずれた位置に穴8a、8b
が開けられている。そしてこのダンパー1内には液晶6
が粘性流体として封入されている。
【0010】この2枚の電極3a、3bは、例えば以下
のように形成しておく。
のように形成しておく。
【0011】方形の絶縁フィルム9に導電インキにて2
極の電極3a、3bをほぼ左右対称に分離して印刷す
る。別途両面粘着絶縁フィルムに細い流路7を抜き加工
等により形成する。実施例ではS字状溝に形成してあ
る。そして前記各電極2a、2bに、この抜き加工した
流路の各終端の一方に対応する位置に、それぞれ一個の
穴8a、8bを開けてある。この両電極間で、流路を抜
き加工したスペーサを挟みサンドイッチする。10は、
接続端子である。
極の電極3a、3bをほぼ左右対称に分離して印刷す
る。別途両面粘着絶縁フィルムに細い流路7を抜き加工
等により形成する。実施例ではS字状溝に形成してあ
る。そして前記各電極2a、2bに、この抜き加工した
流路の各終端の一方に対応する位置に、それぞれ一個の
穴8a、8bを開けてある。この両電極間で、流路を抜
き加工したスペーサを挟みサンドイッチする。10は、
接続端子である。
【0012】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成してあるの
で精密機器等で発生した振動がダンパー上部に伝わり、
内部の液晶6が流路7を通過する。その際、電圧の加え
られた両電極3a、3bにより流路には電場が生じるの
で、流路内の液晶の粘度が上昇し、流体抵抗が変化す
る。このように流体抵抗を可変でき、最適な防振効果を
任意に作出することができる。
で精密機器等で発生した振動がダンパー上部に伝わり、
内部の液晶6が流路7を通過する。その際、電圧の加え
られた両電極3a、3bにより流路には電場が生じるの
で、流路内の液晶の粘度が上昇し、流体抵抗が変化す
る。このように流体抵抗を可変でき、最適な防振効果を
任意に作出することができる。
【0013】例えば、振動数が共振範囲である時は流体
抵抗を増加させて共振倍率を減少させ、防振範囲の時
は、振動伝達率をより小さくして防振特性を向上させ
る。また、電圧をかけてない時に外気温が高くなり粘度
が低下するおそれがある時でも、電圧をかけることによ
り粘度コントロールを容易に行うことができる。
抵抗を増加させて共振倍率を減少させ、防振範囲の時
は、振動伝達率をより小さくして防振特性を向上させ
る。また、電圧をかけてない時に外気温が高くなり粘度
が低下するおそれがある時でも、電圧をかけることによ
り粘度コントロールを容易に行うことができる。
【0014】ER流体の場合のように粒子の沈殿が発生
しないので、流路中の液晶の粘度コントロールの信頼性
が高く、又振動スピードが早くなった時も、電圧による
粘度変化が得られるものである。そしてまた、電極部分
がフィルム印刷およびフィルム抜き加工により電極部お
よび流路部が簡単に形成できるので安価な製品を提供で
きる。
しないので、流路中の液晶の粘度コントロールの信頼性
が高く、又振動スピードが早くなった時も、電圧による
粘度変化が得られるものである。そしてまた、電極部分
がフィルム印刷およびフィルム抜き加工により電極部お
よび流路部が簡単に形成できるので安価な製品を提供で
きる。
【図1】ダンパーの断面図
【図2】電極部分組立て図
1 ダンパー 2 フランジ 3 電極板 4 スペーサ 6 液晶 7 流路 8 穴
Claims (2)
- 【請求項1】粘性流体として液晶を封入したダンパー内
が、間隔を有して平行に対置させた2つの電極板により
上下2室に区画されており、細溝で流路が形成されたス
ペーサが前記電極板間に挟まれており、そしてスペーサ
に形成された流路の一方の終端が一方の電極板、他方の
終端が他方の電極板の対応する位置にそれぞれ穴が開け
られ、上下室の粘性流体の流路が形成されていることを
特徴とする可変減衰形粘性流体ダンパー - 【請求項2】電極板が、絶縁フィルムに導電インキにて
2つの電極を分離して印刷して形成され、そしてスペー
サの流路が、抜き加工した細溝からなることを特徴とす
る請求項1に記載の可変減衰形粘性流体ダンパー
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30609493A JP3311845B2 (ja) | 1993-11-12 | 1993-11-12 | 可変減衰形粘性流体ダンパー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30609493A JP3311845B2 (ja) | 1993-11-12 | 1993-11-12 | 可変減衰形粘性流体ダンパー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07139578A JPH07139578A (ja) | 1995-05-30 |
JP3311845B2 true JP3311845B2 (ja) | 2002-08-05 |
Family
ID=17952965
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30609493A Expired - Fee Related JP3311845B2 (ja) | 1993-11-12 | 1993-11-12 | 可変減衰形粘性流体ダンパー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3311845B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107559371B (zh) * | 2017-09-07 | 2020-09-18 | 北京控制工程研究所 | 一种基于磁流变技术的半主动隔振器 |
-
1993
- 1993-11-12 JP JP30609493A patent/JP3311845B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07139578A (ja) | 1995-05-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0257932B1 (en) | Tunable electrorheological fluid mount | |
US4973031A (en) | Anti-vibration apparatus | |
US4981286A (en) | Apparatus using a fluid whose viscosity varies with electric current applied thereto | |
US10972098B2 (en) | Tunable device including tunable member responsible to electric field applied thereto, transducer including the tunable device, and method of changing one of stiffness and damping coefficient of tuning the tunable device | |
KR910004982B1 (ko) | 전기 유동성 유체를 이용한 관성형 유체 설치대 | |
US4969632A (en) | Mount with adjustable length inertia track | |
US5029823A (en) | Vibration isolator with electrorheological fluid controlled dynamic stiffness | |
JP3311845B2 (ja) | 可変減衰形粘性流体ダンパー | |
US4971299A (en) | Engine mounting device utilizing electrorheopectic fluid | |
US4581507A (en) | Impact switch | |
JP3350166B2 (ja) | 電気粘性流体封入式マウント | |
JPH0716124Y2 (ja) | 粘度可変流体封入制御型防振体 | |
JPH11117985A (ja) | 電気制御可撓性ブロック | |
JPS61201946A (ja) | 振動絶縁装置 | |
JP3307051B2 (ja) | 微少振動抑制装置 | |
JP2575409B2 (ja) | 振動吸収装置 | |
JPH03186631A (ja) | ダイナミックダンパ | |
JPH04366605A (ja) | 形状保持装置 | |
JPH05172179A (ja) | 振動減衰装置 | |
JPH01295039A (ja) | 流体ダンパ | |
KR100527714B1 (ko) | 액체봉입형 마운트의 자유이동간극 가변구조 | |
JPH06278239A (ja) | 粘弾性可変複合材料 | |
JPH03168437A (ja) | 制御式パワーユニットマウント | |
JPH05256334A (ja) | 防振装置 | |
JPH0495628A (ja) | 減衰力可変式振動減衰装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |