JPH11117985A - 電気制御可撓性ブロック - Google Patents

電気制御可撓性ブロック

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JPH11117985A
JPH11117985A JP27922197A JP27922197A JPH11117985A JP H11117985 A JPH11117985 A JP H11117985A JP 27922197 A JP27922197 A JP 27922197A JP 27922197 A JP27922197 A JP 27922197A JP H11117985 A JPH11117985 A JP H11117985A
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container
erf
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flexible
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Application number
JP27922197A
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English (en)
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Hidenobu Anzai
秀伸 安齊
Kazuyuki Mitsui
和幸 三井
Koji Sakurai
宏治 桜井
Toshiharu Saito
利春 齋藤
Koichi Narita
光一 成田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Kasei Co Ltd
Original Assignee
Fujikura Kasei Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ERFを利用し、各種のダンパー、ショック
アブソーバー等への適用が可能で、そのER効果を十分
に発揮できる電気制御可撓性ブロック。 【解決手段】 電気粘性流体12と、電気粘性流体を封
入する可撓性で電気絶縁性の収容体18と、この収容体
の内面に設けられ、前記電気粘性流体に電圧を印加する
一対の可撓性の電極14,16と、収容体の少なくとも
一部に設けられ、電気粘性流体中の気体を透過させる通
気性部材21とを有する。可撓性ないし柔軟性、弾性の
制御が容易であり、これを防振部材やダンパーとして用
いた場合、その弾性を必要に応じて随時調整したり、振
動数の変化にも対応して減衰させることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のエンジン
マウント等の防振部材や緩衝材などに適用することので
きるブロックに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、電気粘性流体(「ERF」と
云う)と呼ばれる組成物は知られている。この組成物
は、例えば、電気絶縁性の媒体中に、固体粒子を分散さ
せて得られる流体であり、これに外部電界を加えると、
その粘度が著しく増大し、場合によっては固化する性
質、所謂、電気レオロジー効果(「ER効果」と云う)
を発揮する流体組成物である。このようなER効果はウ
インズロー効果とも呼ばれ、電極間に生ずる電場の作用
によって組成物中に分散している固体粒子が分極し、さ
らにこの分極に基づく静電引力によって互いに電場方向
に配位連結して外部剪断流動に抵抗する結果、発現する
ものとされている。このような性質をもつERFは、電
気制御による各種機器への適用が検討されており、例え
ば、特開平8−35522号公報にはERFを利用した
静圧軸受が、特開平8−194545号公報にはERF
を利用した圧力制御弁が示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したER
Fは、これらに限られず、より広く様々な素子としての
適用が望まれている。また、ERFをなんらかの部材内
に封入して素子を形成する場合、その充填時に空気がE
RF内に混入することがあった。ERF内に空気が混入
していると、電圧印加時に絶縁破壊を生じ易く、ER効
果が損なわれ、ER効果の制御が不十分または困難にな
るおそれがあった。本発明は前記課題を解決するために
なされたもので、ERFを利用し、各種のダンパー、シ
ョックアブソーバー等への適用が可能で、そのER効果
を十分に発揮することのできる電気制御可撓性ブロック
を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の電気制御
可撓性ブロックは、ERFと、ERFを封入する可撓性
で電気絶縁性の収容体と、この収容体の内面に設けら
れ、前記ERFに電圧を印加する一対の可撓性の電極
と、収容体の少なくとも一部に設けられ、ERF中の気
体を透過させる通気性部材とを有するものである。請求
項2記載の電気制御可撓性ブロックは、ERFと、ER
Fを封入する可撓性で導電性の収容体と、この収容体を
電気的に仕切って絶縁する絶縁部材と、収容体の少なく
とも一部に設けられ、ERF中の気体を透過させる通気
性部材とを有するものである。請求項3記載の電気制御
可撓性ブロックは、ERFと、ERFを封入すると共に
可撓性で導電性かつERF中の気体を透過させる通気性
を有する収容体と、この収容体を電気的に仕切って絶縁
する絶縁部材とを有するものである。
【0005】請求項4記載の電気制御可撓性ブロック
は、ERFと、そのERFを封入する可撓性で電気絶縁
性の収容体と、この収容体の内面に設けられた可撓性の
周囲電極と、周囲電極と離間して収容体内に設けられた
中心電極と、収容体の少なくとも一部に設けられ、ER
F中の気体を透過させる通気性部材とを有するものであ
る。請求項5記載の電気制御可撓性ブロックは、ERF
と、ERFを封入する可撓性で導電性の収容体と、この
収容体と離間して収容体内に設けられた中心電極と、収
容体の少なくとも一部に設けられ、ERF中の気体を透
過させる通気性部材とを有するものである。請求項6記
載の電気制御可撓性ブロックは、ERFと、ERFを封
入すると共に可撓性で導電性かつERF中の気体を透過
させる通気性を有する収容体と、この収容体と離間して
収容体内に設けられた中心電極とを有するものである。
これらの電気制御可撓性ブロックは、その複数個を組み
合わせて集積体とした電気制御可撓性ブロックとするこ
とができる。
【0006】
【発明の実施の形態】請求項1に係る電気制御可撓性ブ
ロックは、例えば図1に示されるようなもので、この電
気制御可撓性ブロック10は、収容体18と、収容体1
8内に封入されるERF12と、収容体18の内面に対
向して設けられた一対の電極14,16と、収容体18
の一部に設けられた通気性部材21とを有した扁平直方
体状のものである。
【0007】ERF12には公知の電気粘性流体を適用
することができる。また、液晶として知られている種々
の高分子液晶化合物も適用可能であり、このような液晶
化合物も本発明のERFに包含される。本発明において
適用可能なERF12の一例としては、シリカゲル、セ
ルロース、澱粉、イオン交換樹脂粒子、無機イオン交換
体粒子(特開平3−200897号公報)、芯体表面に
金属メッキ層および電気絶縁層を順次形成してなる3層
構造の複合粒子(特開平3−88896号公報)、有機
高分子化合物の芯体表面に無機イオン交換体の表層が形
成されてなる無機・有機複合粒子(特開平5−3241
02号公報)等の固体粒子と、電気絶縁性媒体とからな
るものである。これらの固体粒子は、それぞれ単独で用
いても良いし、また、2種あるいはそれ以上を混合して
用いても良い。電気絶縁性媒体としては、例えば、シリ
コーン油、セバチン酸エステル類、トリメリット酸エス
テル類、部分水添されたトリフェニル類、ホスファゼン
油、アジペン酸エステル類、フタル酸エステル類、植物
油等の脂肪酸カルボン酸エステル類、芳香族ポリカルボ
ン酸高級アルコールエステル類、精製された灯油等の脂
肪族もしくは芳香族炭化水素類、フッ素系オイル、フル
オロカーボン類、フロオロシリコーン系オイル、エーテ
ル類、ホスファゼン類等の電気絶縁性媒体を挙げること
ができ、それぞれ単独あるいは2種以上を混合して使用
することができる。また、上述した固体粒子の電気絶縁
性媒体に対する配合割合は、例えば1〜60重量%が適
当であり、4〜50重量%がより適している。ERF
は、これらの固体粒子と電気絶縁性媒体とを混合し、室
温で十分に攪拌すれば調製される。
【0008】収容体18は、このERF12を液密に保
持することのできるもので、図示例の電気制御可撓性ブ
ロック10においては、この収容体18は可撓性かつ電
気絶縁性の材料、例えば、種々のプラスチックやゴムか
らなる。さらに、この収容体18の内面であって、ER
F12と接する位置には、対向して一対の電極14,1
6が設けられている。この電極14,16は導電性であ
ることは勿論のこと、本発明では可撓性である必要があ
る。そのような可撓性のある電極材料としては、例え
ば、導電性プラスチック、導電性ゴムが挙げられる。こ
れらは種々のプラスチックまたはゴムに、銀その他の金
属またはカーボンブラック等の導電性フィラーを分散さ
せたものである。また、収容体18の可撓性を阻害しな
い程度であれば金属箔等も電極材料として使用できる。
電極14,16の形成は、例えば、電極板を収容体18
の内面の所定の位置に接着したり、また、導電性塗料を
所定位置に塗布したりすること等によりなされる。各電
極14,16は、用途に応じた電気回路と接続されてお
り、適宜、電極14,16間のERF12に電圧を印加
することができる。
【0009】通気性部材21は、ERF12の液状成分
である電気絶縁性媒体には透過性を示さないが、ERF
12中に混入している気体は透過する通気性を有するも
のでなければならない。また、可撓性を有していること
が望ましい。さらに、この図示例の電気制御可撓性ブロ
ック10においては、電極の短絡を防止する為、絶縁性
であることが必要とされる。そのような通気性部材21
としては、気体分子は透過するが、それより分子径の大
きな液体分子(電気絶縁性媒体)は透過しない微細な孔
(例えば、0.2μm程度の口径)を多数あけたフィル
ムや連続気泡構造の発泡プラスチックなどが挙げられ、
例えば、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)からなる連
続多孔質体(米国、ゴア・アンド・アソシエーツ社によ
って開発された日本特許第1388850号、登録商標
「ゴアテックス」ないしは「ゴアテックスメンブレン」
等)がある。通気性部材は、その一方の面がERFに面
し、他方の面が外部に開放されているように少なくとも
1ヵ所に設けてあれば良く、図1に示すように、電気制
御可撓性ブロック10の一方の端部だけに設けることの
他、図2に示すように、両端部に設けたり、また、図3
に示すように、収容体18の2ヵ所に孔を23,23穿
設し、そこを塞ぐようにして通気性部材29を設けたり
してもよい。
【0010】この電気制御可撓性ブロック10において
は、電極14,16間に電圧を印加しない状態において
は、相応の可撓性を有するものであるが、電極14,1
6間に電圧を印加することにより、ER効果により電極
14,16間のERF12の粘度が増加し、電気制御可
撓性ブロック10全体として可撓性が失われ、硬質な部
材となる。その後、電極14,16間に電圧を印加する
のを中止すると、ERF12は再び流動状態に戻り、ブ
ロック10は可撓性をもつようになる。また、本発明の
電気制御可撓性ブロックであると、通気性部材が設けら
れていることから、ERF12の充填時に空気が混入し
たとしても、その後、ERF12内の空気を通気性部材
を通じて外部に排気することができるので、ERFの充
填作業が容易に行なえる他、空気の混在による絶縁破壊
などの欠点の発生がなく、ER効果を十分に発揮させる
ことができるようになる。
【0011】電極形状は平板状のものには限られず、E
RF12にER効果を発揮させられるものであれば良
く、例えば、図4に示す電気制御可撓性ブロック11の
ように、複数の突起17(19)を有する電極13(1
5)としても良い。このような形状とすることにより、
電極面積が増加するので、ER効果をより覿面に発揮さ
せることができるようになる。
【0012】電気制御可撓性ブロックには、図5に示す
ように、電極14,16間に、短絡防止部材22が配備
されていることが望ましい。短絡防止部材22は電気絶
縁性でかつ可撓性を有することが必要である。そのよう
な短絡防止部材22としては、電気絶縁性の布、紙、プ
ラスチックやゴムからなるシート状のものが好適であ
る。本発明における電気制御可撓性ブロックは可撓性で
あることから、撓んだ時に、電極14と電極16とが接
触し短絡する可能性がある。しかしながら、このように
短絡防止部材22を配備させておくことにより、電気制
御可撓性ブロック20がいかに撓んだ時においても、電
極14と電極16の間に短絡防止部材22が介在し、電
極14と電極16とが接触することがないので、短絡が
防止され、電気制御可撓性ブロック20の電極14,1
6間に電圧を印加することにより、常時、正常にER効
果が発揮される。特に上述した図4に示す電気制御可撓
性ブロック11であると、僅かな撓みによって、電極1
3,15が接触し易いので、これらの接触を妨げるよう
な短絡防止部材を配備しておくことが好ましい。このよ
うなシート状の短絡防止部材としては、複数の貫通孔が
形成されていることが望ましい。貫通孔の形状や大きさ
は、電気制御可撓性ブロックが撓められたときに、電極
14と電極16とが接触しないようなものであればよ
く、例えば、図6または図7に示すように、丸形や多角
形などの貫通孔24,26や、図8に示すような線状の
貫通孔28が複数形成されているものを適用できる。ま
た、図9に示すように、網目状に貫通孔27を形成した
網状物も適用できる。このように、短絡防止部材22に
貫通孔を形成しておくことにより、ERF12への電圧
の印加によるERFの粘度制御が効率的に行なわれるよ
うになる。
【0013】請求項2に係る電気制御可撓性ブロック
は、収容体が可撓性であるのは上述した図1に示す電気
制御可撓性ブロック10と同様であるが、収容体を導電
性のものとし、かつ、その収容体を電気的に仕切るよう
に絶縁部材を設けたものである。即ち、図10に示す電
気制御可撓性ブロック30のように、可撓性でかつ導電
性の収容体32と、この収容体32を電気的に仕切って
絶縁する絶縁部材34とを有したものである。収容体3
2には、上記電気制御可撓性ブロック10における可撓
性かつ導電性の電極材料と同様のものを使用することが
でき、導電性プラスチックや導電性ゴムを使用できる。
絶縁部材34には、電気絶縁性のものであれば良く、収
容体32との接着性に優れているものが望ましい。ま
た、必ずしもではないが、収容体32の撓みに追随でき
るように、可撓性を有するものが好ましい。
【0014】この電気制御可撓性ブロック30は可撓性
を有するものであるが、二分された収容体の一方と他方
との間に電圧を印加することにより、収容体32内のE
RF12の粘度が増加し、電気制御可撓性ブロック30
全体として可撓性が失われ、硬質な部材となる。その
後、電圧を印加するのを中止すると、ERF12は再び
元の流動状態に戻り、ブロック30は可撓性をもつよう
になる。この電気制御可撓性ブロック30においては、
収容体32自身が電極として機能し、上記電気制御可撓
性ブロック10のように別部材としての電極を必要とせ
ず、また、配線が容易であるので、構成を簡易化するこ
とができる。さらに、絶縁部材として、絶縁性の通気性
部材を用いれば、絶縁部材にERF中の気体を透過させ
る機能を兼用させ、別個に通気性部材を設けることを省
略することができる。
【0015】上記収容体を導電性のものとした電気制御
可撓性ブロックにおいても、電気的に絶縁された一方の
収容体と他方の収容体の短絡を防止する為の短絡防止部
材を配備しておくことが望ましい。この場合、収容体を
仕切って絶縁する絶縁部材と、短絡防止部材をそれぞれ
別個に設けても良いが、図11に示すように、絶縁部材
と短絡防止部材とを一体化し、両機能を発揮する絶縁部
材38を配備するようにしても良い。さらに、その絶縁
部材と短絡防止部材を一体化したものを通気性材料で構
成すれば、絶縁機能と短絡防止機能と通気機能の3機能
を兼用したものとすることができる。
【0016】尚、上述した例では、絶縁部材によって、
収容体32を二分割しているが、それに限られず、図1
2に示す電気制御可撓性ブロック40のように、複数の
絶縁部材42,44を設けて、収容体32を3分割にし
たり、もしくはそれ以上の多分割としても良い。
【0017】さらに、導電性で電極として機能する収容
体を通気性材料で構成することもできる。図13に示す
電気制御可撓性ブロック46は、ERF12と、ERF
12を封入すると共にERF中の気体を外部に透過させ
る通気性と可撓性及び導電性を有する収容体48と、こ
の収容体48を電気的に仕切って絶縁する絶縁部材49
とを有しているものである。収容体48を通気性を保ち
つつ導電性とする為には、例えば、上述した通気性材料
に、導電性塗料を多孔質状に塗布すればよい。この電気
制御可撓性ブロック46においても、二分された一方の
収容体48と他方の収容体48との間に電圧を印加する
ことにより、ER効果を発揮させて可撓性を制御するこ
とができる。さらにこの電気制御可撓性ブロック46で
あると、通気性を有する面積が広いので、ERF12中
の気体の排気能力がきわめて高いものである。
【0018】本発明の電気制御可撓性ブロックは、直方
体状のものばかりでなく、必要に応じて種々の形状、例
えば、テープ状、円盤状、ドーナツ状、棒状(円柱状、
三角柱状、六角柱状など)のものとすることができる。
例えば、図14,15に示す電気制御可撓性ブロック5
0は、円柱状のもので、その端部に通気性部材51を設
け、最外層として可撓性かつ電気絶縁性の収容体52
と、その内面に設けられ、可撓性かつ導電性を有した環
状の周囲電極54と、この周囲電極54と離間するよう
に横断面中心の位置で軸方向に長尺な円柱状の中心電極
56とを有し、周囲電極54と中心電極56とで囲まれ
ている部分にERF12が充填されている。この中心電
極56は、導電性を有していれば、導電性プラスチック
や導電性ゴム等の可撓性を有するものは勿論、用途によ
っては可撓性を有しない金属材料からなるものであって
も良い。さらに、図示例の電気制御可撓性ブロック50
においては、周囲電極54と中心電極56との短絡防止
のための短絡防止部材58が配備されている。この短絡
防止部材58は、円環状部分62と、複数の放射線状部
分60,60,・・・とが結合して構成されているもの
で、中心電極56を電気制御可撓性ブロック50の中心
に位置するように支持すると共に、中心電極56と周囲
電極54の接触を妨げるように機能する。このような電
気制御可撓性ブロックにおいても、2つの電極54,5
6間に電圧を印加することにより、ERF12の粘性が
変化し、電気制御可撓性ブロック50としての可撓性を
制御することができる。
【0019】また、本発明の電気制御可撓性ブロック
は、上述したような電気制御可撓性ブロックの単体のみ
ならず、それらの2つ若しくはそれ以上の複数個を組み
合わせた集積体としてもよい。例えば、図16に示すよ
うな電気制御可撓性ブロック70は、上述した図1に示
す電気制御可撓性ブロック10の複数個が積層して集積
体とされた構成とみなすことができるもので、可撓性か
つ電気絶縁性の収容体72中に、一対の電極14,16
及びそれらの間のERF12が、複数箇所に設けられ、
一端部には通気性部材71が設けられている。このよう
な電気制御可撓性ブロック70においても、各電極14
とそれに対応する各電極16との間に電圧を印加するこ
とにより、各々のERF12の粘性が変化する。この場
合、複数の電気制御可撓性ブロックが積層した構成とさ
れていることから、粘性の変化量は増幅し、電気制御可
撓性ブロック70全体として、可撓性をより大きく変化
させることができるようになる。
【0020】また、図17に示すような集積体となって
いる電気制御可撓性ブロック80は、複数の電気制御可
撓性ブロック82,82,・・・が組み合わされてなるハ
ニカム構造の集積体で、個々の電気制御可撓性ブロック
82は、可撓性と導電性を有し、周囲電極としての機能
を発揮する六角柱状の収容体84と、その中心に設けら
れた中心電極86と、収容体84内に封入されたERF
12と、収容体84の端部に設けられた通気性部材(図
示略)とを有し、収容体84と中心電極86の短絡を防
止する短絡防止部材88が配備されている。この集積体
としての電気制御可撓性ブロック80は、それぞれの電
気制御可撓性ブロック82,82,・・・の可撓性を制御
することにより、その全体として可撓性をより大きく制
御することができる。また、通気性部材により、個々の
電気制御可撓性ブロック82内のERF12中に混入し
た気体は排気されるようになる。特に、このように複数
の電気制御可撓性ブロックで1つの電気制御可撓性ブロ
ック集積体を構成するようにしたものであると、その構
成する電気制御可撓性ブロックのいずれかを選択的に制
御することで、電気制御可撓性ブロック集積体の可撓性
を部分的に制御することが可能となる。
【0021】また、図18に示す集積体とされている電
気制御可撓性ブロック90は、ERF12と、ERF1
2を封入する可撓性で導線性かつ通気性を有する収容体
94と、この収容体94と離間して収容体94内に設け
られた中心電極86とを有する電気制御可撓性ブロック
92の複数個が組み合わされて集積体となっているもの
である。このような集積体であっても、個々の電気制御
可撓性ブロック92中のERF12中の気体は通気性を
有する収容体94を透過して外部に排気され、また、E
R効果を発揮することができる。
【0022】上述してきたように、本発明の電気制御可
撓性ブロックは、電圧の印加によって自由にその可撓性
を制御することができることから、その柔軟性や弾性を
調整することができ、各種の防振部材や緩衝材として用
いることができる。例えば、各種工作機器のダンパー、
自動車のエンジンマウント、ラジエターのダイナミック
ダンパ、電子顕微鏡の胴鏡の支持部に利用することがで
きる。特に、本発明の電気制御可撓性ブロックである
と、振動の振動数が変化しても、その変化に応じて弾性
を変化させることができるので、変動の大きい振動に対
しても優れた減衰作用を発揮する。特に、本発明の電気
制御可撓性ブロックであると、ERFを収容体中に封入
するときにERF中に気体が混入したとしても、通気性
部材が設けられていることから、そのERF中の気体を
排気することができる。
【0023】
【発明の効果】本発明の電気制御可撓性ブロックである
と、電極間の外部剪断流動に対する抵抗を変えることが
できる他、電場方向の伸縮に対する抵抗力も変えること
ができ、その可撓性ないし柔軟性、弾性の制御が容易で
あり、これを防振部材やダンパーとして用いた場合、そ
の弾性を必要に応じて随時調整したり、また、振動数の
変化にも対応して減衰させることが可能となる。特に、
本発明の電気制御可撓性ブロックであると、封入したE
RF中に気体が混入したとしても、そのERF中の気体
を排気することができ、ER効果を良好に発揮させ、そ
の制御を適正に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 電気制御可撓性ブロックの一例を示す側断面
図である。
【図2】 電気制御可撓性ブロックの一例を示す側断面
図である。
【図3】 電気制御可撓性ブロックの一例を示す側断面
図である。
【図4】 電気制御可撓性ブロックの一例を示す側断面
図である。
【図5】 電気制御可撓性ブロックの一例を示す側断面
図である。
【図6】 短絡防止部材の一例を示す平面図である。
【図7】 短絡防止部材の一例を示す平面図である。
【図8】 短絡防止部材の一例を示す平面図である。
【図9】 短絡防止部材の一例を示す平面図である。
【図10】 電気制御可撓性ブロックの一例を示す側断
面図である。
【図11】 電気制御可撓性ブロックの一例を示す側断
面図である。
【図12】 電気制御可撓性ブロックの一例を示す側断
面図である。
【図13】 電気制御可撓性ブロックの一例を示す側断
面図である。
【図14】 電気制御可撓性ブロックの一例を示す斜視
図である。
【図15】 図14のX−X断面図である。
【図16】 電気制御可撓性ブロックの集積体の一例を
示す側断面図である。
【図17】 電気制御可撓性ブロックの集積体の一例を
示す側断面図である。
【図18】 電気制御可撓性ブロックの集積体の一例を
示す側断面図である。
【符号の説明】
10・・・電気制御可撓性ブロック、11・・・電気制御可撓
性ブロック、12・・・電気粘性流体(ERF)、13・・・
電極、14・・・電極、15・・・電極、16・・・電極、18・
・・収容体、20・・・電気制御可撓性ブロック、21・・・通
気性部材、22・・・短絡防止部材、24・・・貫通孔、26
・・・貫通孔、27・・・貫通孔、28・・・貫通孔、30・・・電
気制御可撓性ブロック、32・・・収容体、34・・・絶縁部
材、36・・・電気制御可撓性ブロック、38・・・絶縁部
材、40・・・電気制御可撓性ブロック、42・・・絶縁部
材、44・・・絶縁部材、46・・・電気制御可撓性ブロッ
ク、48・・・収容体、49・・・絶縁部材、50・・・電気制
御可撓性ブロック、52・・・収容体、54・・・周囲電極、
56・・・中心電極、58・・・短絡防止部材、70・・・電気
制御可撓性ブロック、72・・・収容体、80・・・電気制御
可撓性ブロック、82・・・電気制御可撓性ブロック、8
4・・・収容体、86・・・中心電極、88・・・短絡防止部材
90・・・電気制御可撓性ブロック、92・・・電気制御可撓
性ブロック、94・・・収容体
フロントページの続き (72)発明者 齋藤 利春 埼玉県北葛飾郡鷲宮町桜田五丁目13番1号 藤倉化成株式会社開発研究所内 (72)発明者 成田 光一 埼玉県北葛飾郡鷲宮町桜田五丁目13番1号 藤倉化成株式会社開発研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気粘性流体と、電気粘性流体を封入す
    る可撓性で電気絶縁性の収容体と、この収容体の内面に
    設けられ、前記電気粘性流体に電圧を印加する一対の可
    撓性の電極と、収容体の少なくとも一部に設けられ、電
    気粘性流体中の気体を透過させる通気性部材とを有する
    ことを特徴とする電気制御可撓性ブロック。
  2. 【請求項2】 電気粘性流体と、電気粘性流体を封入す
    る可撓性で導電性の収容体と、この収容体を電気的に仕
    切って絶縁する絶縁部材と、収容体の少なくとも一部に
    設けられ、電気粘性流体中の気体を透過させる通気性部
    材とを有することを特徴とする電気制御可撓性ブロッ
    ク。
  3. 【請求項3】 電気粘性流体と、電気粘性流体を封入す
    ると共に可撓性で導電性かつ電気粘性流体中の気体を透
    過させる通気性を有する収容体と、この収容体を電気的
    に仕切って絶縁する絶縁部材とを有することを特徴とす
    る電気制御可撓性ブロック。
  4. 【請求項4】 電気粘性流体と、電気粘性流体を封入す
    る可撓性で電気絶縁性の収容体と、この収容体の内面に
    設けられた可撓性の周囲電極と、周囲電極と離間して収
    容体内に設けられた中心電極と、収容体の少なくとも一
    部に設けられ、電気粘性流体中の気体を透過させる通気
    性部材とを有することを特徴とする電気制御可撓性ブロ
    ック。
  5. 【請求項5】 電気粘性流体と、電気粘性流体を封入す
    る可撓性で導電性の収容体と、この収容体と離間して収
    容体内に設けられた中心電極と、収容体の少なくとも一
    部に設けられ、電気粘性流体中の気体を透過させる通気
    性部材とを有することを特徴とする電気制御可撓性ブロ
    ック。
  6. 【請求項6】 電気粘性流体と、電気粘性流体を封入す
    ると共に可撓性で導電性かつ電気粘性流体中の気体を透
    過させる通気性を有する収容体と、この収容体と離間し
    て収容体内に設けられた中心電極とを有することを特徴
    とする電気制御可撓性ブロック。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の電気制
    御可撓性ブロックの複数個が組み合わされて集積体とさ
    れていることを特徴とする電気制御可撓性ブロック。
JP27922197A 1997-10-13 1997-10-13 電気制御可撓性ブロック Withdrawn JPH11117985A (ja)

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