JP3169822B2 - 電気粘性流体を用いた表示装置 - Google Patents

電気粘性流体を用いた表示装置

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JP3169822B2 JP10980996A JP10980996A JP3169822B2 JP 3169822 B2 JP3169822 B2 JP 3169822B2 JP 10980996 A JP10980996 A JP 10980996A JP 10980996 A JP10980996 A JP 10980996A JP 3169822 B2 JP3169822 B2 JP 3169822B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示の書き換えが
可能な電気粘性流体を用いた表示装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、点字や文字等を示す表示パタ
ーンを表面での凹凸による触覚によって表示する表示装
置としては、合成樹脂製等の表示板を、上記表示パター
ンに応じた凹凸を手で感じる程度に、表示板の表面に形
成するように成形されたものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
表示装置では、一旦、表示のための凹凸を表面に形成す
ると、その表示の書き換えが不可能であり、表示板を、
新たな表示板に取り換えるしか、表示を書き換える方法
がなく、表示の書き換えが不便であるという問題を生じ
ている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1および
3記載における電気粘性流体を用いた表示装置は、以上
の課題を解決するために、弾性材料からなる点字表示用
等の表示部を有するケースが設けられ、印加された電界
の変化に応じて粘性が変化する電気粘性流体が、表示部
に面してケース内に充填され、電気粘性流体に対し電界
を印加するための各電極部が、上記表示部を複数の表示
区分にそれぞれ分離するように上記ケース内に設けら
れ、電気粘性流体に対し圧力を発生する圧力発生手段
が、各電極部間の電界に基づく電気粘性流体の粘性の変
化に応じて各電極部間の電気粘性流体を介して各表示区
分をそれぞれ弾性変形させるように設けられていること
を特徴としている。
【0005】上記の構成によれば、各電極部に対し、文
字や点字等を表示するパターンに応じて電圧をそれぞれ
印加して、各電極部間に電界をそれぞれ形成することに
より、各電極部間の電気粘性流体の粘性を上記パターン
に応じた各電界の印加に基づきそれぞれ変化させること
ができる。
【0006】このことから、上記構成では、各電極部間
に電界が形成されている表示区分において、上記各電極
部間の電気粘性流体の粘性を上記電界によって大きくし
て、ケース内に充填された電気粘性流体に対し圧力を発
生する圧力発生手段による、例えば加圧が、上記電位粘
性流体を介して上記表示区分に伝達されることを回避で
きる。
【0007】一方、各電極部間に電界が形成されていな
い表示区分において、上記各電極部間の電気粘性流体の
粘性が低いままであり、上記圧力発生手段による圧力
が、上記電気粘性流体を介して上記表示区分に伝達され
て、弾性材料からなる上記表示区分に対し、上記圧力に
より、例えば外方に向かって突出する凸部を形成するよ
うに弾性変形させることが可能となる。
【0008】このように上記構成では、各電極部に対す
る電圧の印加を、表示するパターンに応じて変化させる
ことにより、上記パターンに応じた凸部を表示部にそれ
ぞれ形成できるので、上記パターンが、上記凸部の目
視、または触覚によって認識されて、上記パターンを表
示できるものとなる。
【0009】その上、上記構成では、上記圧力発生手段
による圧力の発生を停止すると、弾性変形していた前記
表示区分に面している電気粘性流体が、元の状態である
無加圧な状態に戻るので、各表示区分に生じた凸部が解
消されて上記パターンを消去できる。
【0010】さらに、上記構成では、上記のように消去
した後、上記パターンを、新たな他のパターンに代え
て、上記パターンに応じた電圧を各電極部にそれぞれ印
加し、再度、圧力発生手段によりケース内の電気粘性流
体に対し圧力を発生することにより、新たな上記パター
ンに基づく点字等の表示が直ちに可能となる。
【0011】本発明の請求項2記載の電気粘性流体を用
いた表示装置は、さらに、各電極部が、上記表示部から
延び、各表示区分に面する中空部をそれぞれ有する第1
電極部と、上記各中空部内を上記第1電極部と対面して
それぞれ延びる第2電極部とを有することを特徴として
いる。
【0012】上記の請求項2記載の構成によれば、さら
に、第2電極部を、第1電極部の中空部内を延びるよう
に、つまり、第2電極部を第1電極部内に延びるように
設けたから、上記第1電極部と第2電極部とが対面する
距離を確保して、上記第1電極部と第2電極部とが対面
する間の電気粘性流体による、圧力発生手段からの圧力
の伝達の断接の効率化を図りながら、第1電極部と各第
2電極部とからなる各電極部を小型化できる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図1
ないし図3に基づいて説明すれば、以下の通りである。
電気粘性流体を用いた表示装置では、図1に示すよう
に、略直方体板状のケース1が、その厚さ方向の両端面
の一端面側にゴム等の弾性材料からなる表示部1aと、
その表示部1aに対面する裏面部1bとを有して設けら
れている。上記ケース1は、表示部1aと異なる他の部
分が硬質な合成樹脂からなっているケース1内には、印
加された電界の変化に応じて粘性が変化する電気粘性流
体(以下、ERFという)2が、表示部1aおよび裏面
部1bにそれぞれ面するように充填されている。ERF
2は、シリコンオイル等の非圧縮性液体である電気絶縁
性油2aを分散媒として、平均粒径1〜50μmの誘電
体粒子2bを分散相として有している。
【0014】さらに、ケース1内には、ERF2に対し
電界を印加するための各電極部3a・3bが、表示部1
a側のERF2を、例えば碁盤の目状の複数の表示区分
1cにそれぞれ分離すると共に、裏面部1b側のERF
2を互いに連通するように設けられている。
【0015】各電極部3a・3bは、表示部1aとケー
ス1の側面部とに固定された第1電極部3aと、裏面部
1bに固定された複数の第2電極部3bとを、互いに対
面して、それらの間にERF2が充填された状態にて形
成されている。
【0016】上記第1電極部3aは、表示部1aからケ
ース1の厚さ方向に沿ってケース1のERF2内を延び
ると共に、裏面部1bと離間し、かつ、各表示区分1c
に面する、例えば円筒状の中空部3cをそれぞれ有して
いる。
【0017】一方、上記第2電極部3bは、上記各中空
部1c内を上記第1電極部3aの内周壁と互いに平行、
かつ等間隔となるように対面して、裏面部1bからそれ
ぞれ延びると共に、第2電極部3bの先端が表示区分1
cと離間する例えば円柱状にそれぞれ形成されている。
【0018】このように第2電極部3bを、第1電極部
3aの中空部3c内を延びるように、つまり、第2電極
部3bを第1電極部3a内に延びるように設けたから、
上記第1電極部3aの内周面と第2電極部3bの外周面
とが対面する距離を確保して、上記第1電極部3aと第
2電極部3bとが対面する間のERF2による、加圧部
5からの圧力の伝達の断接の効率化を図りながら、第1
電極部3aと第2電極部3bとからなる各電極部3a・
3bを小型化できる。
【0019】次に、例えば、図2(a)に示すように、
表示面に突起した二列三行の6突起点を一定の方式に組
み合わせた盲人用文字である点字4を、左から右に連な
る行と、各点字4の各行を上下に互いに平行に設けて表
示部1a上にて表すように、前記第1電極部3aが設定
される場合について説明する。
【0020】この場合、第1電極部3aは、図2(b)
に示すように、各点字4の各突起に対応するように各中
空部3cがそれぞれ形成されており、文字4における各
列の間隔Iが、例えば2.13mmに、文字4における
各行の間隔IIが、例えば2.37mmに、左右に隣合う
各文字4の間隔III が3.27mmに、上下に隣合う各
文字4の間隔IVが9.17mmに設定されている。
【0021】このような第1電極部3aは、導電性を有
する金属から形成されたものであってもよいが、弾性材
料からなる前記表示部1aと接着性に優れた合成樹脂成
形体に対し、上記表示部1aとの接着部を除いた他の表
面、すなわち各中空部3cの内周面や、裏面部1bと対
面する頂部の表面に対し、アルミニウム等の導電体を蒸
着した電極層を形成したものでもよい。
【0022】また、前記各第2電極部3bは、導電性を
有する金属から形成されたものであってもよいが、前記
裏面部1bと一体的に合成樹脂により成形され、各第2
電極部3bの表面、すなわち、外周面にアルミニウム等
の導電体を蒸着した電極層を形成したものでもよい。
【0023】さらに、前記表示装置では、ERF2を空
気圧等によって加圧する加圧部(圧力発生手段)5が、
表示部1aにおける各表示区分1cに対応する弾性材料
を変形させるように設けられている。このため、裏面部
1bには、第1電極部3aの各頂部の中心に対し面する
位置に、ケース1の内部と外部とを連通する加圧用開口
1dがそれぞれ穿設されている。
【0024】その上、本表示装置では、各第2電極部3
bに接続され、上記各第2電極部3bをそれぞれ断接す
ることにより、表示部1aにおいて点字等の表示パター
ンを形成するように制御する制御部6が設けられてい
る。また、第1電極部3aと各第2電極部3bとの間に
電圧を印加することにより電界を形成するための電源7
が、第1電極部3aと制御部6とに接続されるように設
けられている。
【0025】次に、上記実施例の構成の動作について説
明すると、まず、各電極部3a・3bに対し、制御部6
および電源7によって文字や点字等を表示するパターン
に応じた電圧の印加の有無によって、各電極部3a・3
b間に電界をそれぞれ形成することにより、各電極部3
a・3b間のERF2の粘性を上記パターンに応じた各
電界の変化に基づきそれぞれ、迅速に、例えば数ミリ秒
にて変化させる。
【0026】続いて、制御部6からの制御信号に基づい
て加圧部5によりERF2を加圧すると、各電極部3a
・3b間に電界が形成されている表示区分1cにおい
て、上記各電極部3a・3b間のERF2の粘性が上記
電界によって大きくなるので、ケース1内に充填された
ERF2を加圧する加圧部5によって、上記ERF2が
上記表示区分1cに向かって加圧されても上記ERF2
の移動が阻害される。
【0027】よって、各加圧用開口1d、および上記各
電極部3a・3b間のERF2を介して上記表示区分1
cに面したERF2に伝達されることが遮断され、上記
表示区分1cに対応する表示部1aの表面部分は平板状
を維持することになる。
【0028】一方、各電極部3a・3b間に電界が形成
されていない表示区分1cにおいて、上記各電極部3a
・3b間のERF2の粘性が小さい状態を維持するの
で、上記加圧部5による加圧が、非圧縮性である上記E
RF2の移動を介して上記表示区分1cに迅速に伝達さ
れる。
【0029】したがって、図1および図3に示すよう
に、弾性材料からなる上記表示区分1cの表示部1aの
表面において、上記加圧によって外方に向かい突出する
ドーム状の凸部1eを形成するように上記表示部1aを
弾性変形させることが可能となる。
【0030】このとき、第1電極部3aは、ケース1の
側面部を介してケース1と一体化されているので、ケー
ス1内のERF2が加圧されても、表示部1aの全体が
ケース1から浮き上がるように変形することが回避され
る。
【0031】このように上記構成では、各電極部3a・
3bに対する電圧の印加を、表示するパターンに応じて
変化させることにより、上記パターンに応じて制御され
た凸部1eを表示部1aにそれぞれ形成できるので、上
記パターンが、上記各凸部1eを目視すること、または
上記各凸部1eの触覚によって認識されて、上記パター
ンを表示できるものとなる。
【0032】その上、上記構成では、制御部6からの制
御信号に基づき上記加圧部5による加圧を停止すると、
弾性変形していた前記表示区分1cに面したERF2
が、元の状態である無加圧な状態に戻るので、各表示区
分1cに生じた凸部1eが直ちに解消され、つまり元の
平面状に戻ることにより上記パターンを迅速に消去でき
る。
【0033】さらに、上記構成では、上記のように消去
した後、上記パターンを、新たな他のパターンに代え
て、上記パターンに応じた電圧を制御部6によって各電
極部3a・3bにそれぞれ印加した後、制御部6からの
制御信号に基づき、再度、加圧部5がケース1内のER
F2を加圧することにより、新たな上記パターンに基づ
く表示が直ちに可能となる。
【0034】このように上記構成では、制御部6によっ
て、加圧部5によるERF2の加圧を解除した後、各電
極部3a・3bにおいて所望するパターンに応じた電界
をそれぞれ形成し、続いて、再度、加圧部5によるER
F2の加圧を行うことにより、表示部1aにて表示する
パターンの書き換えが、従来のように固定されたものと
比べて、容易に、かつ、迅速に可能となる。
【0035】したがって、上記構成では、新聞や刊行
物、例えば小説等の長文であっても、上記長文を記憶で
きるメモリを設置することにより、1行分、あるいは数
行分の表示部1aを設けることのみにて、上記長文を制
御部6によって順次表示できて、従来のように固定され
た点字文のように、多大な点字文の保管場所を確保する
必要がなく、省スペース化を図ることが可能となる。
【0036】また、上記構成では、マイクロコンピュー
等からなる制御部6に対し検索機能を設けることによ
り、長文においても、必要な箇所を迅速に表示部1a上
に呼び出して表示できて、迅速に、かつ、容易に上記長
文の内容を知ることが可能となる。
【0037】なお、上記実施例の構成では、第1電極部
3aにおける各中空部3cを、点字表示に適するように
形成した例を挙げたが、特に上記に限定されるものでは
なく、例えば、平仮名やカタカナ、あるいはアルファベ
ット等の文字をそれぞれ表示できるように形成し、上記
文字を書き換え容易となるように表示するように制御部
6を構成することも可能である。
【0038】また、上記実施例の構成では、圧力発生手
段として、加圧部5を設けた例を挙げたが、ケース1内
のERF2に対して減圧する圧力を発生する減圧部を設
けてもよく、上記各凸部1eに代えて、表示部1a上に
て凹部により表示するように設定してもよい。
【0039】また、上記構成は、所望するパターンに応
じた表示部1a上の各凸部1eを、例えばカーボン紙を
用いて転写紙に転写することができるから、印刷装置に
も適用できる。
【0040】次に、上記のERF2について、さらに詳
しく説明する。ERF2は、例えば、電気絶縁性の分散
媒中に分散相粒子を分散・懸濁して得られる流体であっ
て、そのレオロジー的あるいは流れ性質が電界変化を加
えることにより粘塑性型の性質に変わる流体であり、一
般に外部電界を印加した際に粘度が著しく上昇し、大き
いせん断応力を誘起する、いわゆるウィンズロー効果を
示す流体として知られている。
【0041】このウィンズロー効果は、応答性が速いと
いう特徴を有することから、ウィンズロー効果を有する
ERF2は、クラッチ、ブレーキ、エンジンマウント、
ダンパ、バルブ、ショックアブソーバ、アクチュエータ
等の各種デバイスや電気粘性流体インクジェット等への
応用が試みられている。
【0042】ERF2における分散相粒子となる誘電体
粒子2bの平均粒子径は、1〜50μmの範囲内に設定
されることが好ましい。誘電体粒子2bの平均粒子径が
1μm未満の場合には、調整したERF2に電界を印加
した際に大きなせん断応力が得られ難い。また、誘電体
粒子2bの平均粒子径が50μmを越える場合には、電
界を印加していない状態での分散安定性に優れたERF
2が得難くなる。
【0043】上記誘電体粒子2bとしては、電界を印加
した状態で分極する粒子であれば、特に制限はなく、例
えばデンプン、セルロース、イオン交換樹脂、スルホン
酸基含有ポリスチレン系重合体粒子等の親水性を有する
有機物粒子;シリカ、アルミナ、ゼオライト等の親水性
無機物粒子;有機固体粒子を中心としてその表面に導電
性薄膜層を形成し、さらに電気絶縁性薄膜層の形成され
た3層構造からなる粒子、アルミニウム等の導電体粒子
の表面に薄膜絶縁層を形成した粒子、炭素質粉末を用い
た粒子、樹脂中にカーボンブラック等の導電体粒子が分
散されてなる粒子などの複合体粒子;ポリ(アセン−キ
ノン)等の有機半導体粒子;チタン酸バリウム、酒石酸
リチウム等の強誘電体粒子等が挙げられる。上記の誘電
体粒子の各例の中でも、電界を印加した際に得られるせ
ん断応力値が大きいこと、その際に流れる電流密度が小
さく経時安定性に優れていることからスルホン酸基含有
ポリスチレン系重合体粒子の使用が好ましい。
【0044】ERF2における分散媒である電気絶縁性
油2aとしては、電気絶縁性油であれば特に制限はな
く、例えば、ポリジメチルシロキサン、部分オクチル置
換ポリジメチルシロキサン、部分フェニル置換ポリジメ
チルシロキサン等のシリコンオイル;流動パラフィン、
デカン、メチルナフタレン、デカリン、ジフェニルメタ
ン、部分水添されたトリフェニル等の炭化水素;クロロ
ベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモベンゼン、クロロ
ビフェニル、クロロジフェニルメタン等のハロゲン化炭
化水素;ダイフロイル(ダイキン工業(株)製)、デム
ナム(ダイキン工業(株)製)等のフッ化物;フタル酸
ジオクチル、トリメリット酸トリオクチル、セバシン酸
ジブチル等のエステル化合物等を挙げることができ、こ
れらの中から一種または二種以上用いることができる。
電界無印加の状態でのERF2における粘性を考慮する
と、電気絶縁性油2aの粘度は500cP以下であるこ
とが好ましく、100cP以下であることが特に好まし
い。
【0045】
【発明の効果】本発明の請求項1および3記載の電気粘
性流体を用いた表示装置は、以上のように、電気粘性流
体に対し電界を印加するための各電極部が、ケースにお
ける弾性材料からなる点字表示用等の表示部を複数の表
示区分にそれぞれ分離するように設けられ、電気粘性流
体を加圧する圧力発生手段が、各電極部間の電界に基づ
く電気粘性流体の粘性の変化に応じて各電極部間の電気
粘性流体を介して各表示区分をそれぞれ弾性変形させる
ように設けられている構成である。
【0046】それゆえ、上記構成は、表示するパターン
に応じた各電界に基づき、かつ、圧力発生手段による加
圧によって表示区分が弾性変形した凸部により上記パタ
ーンが表示されるが、圧力発生手段による加圧を停止す
ると、弾性変形していた前記表示区分に面した電気粘性
流体が、元の状態である無加圧な状態に戻るので、各表
示区分に生じた凸部が解消されて上記パターンを消去で
きる。
【0047】さらに、上記構成では、上記のように消去
した後、上記パターンを、新たな他のパターンに代え
て、上記パターンに応じた電圧を各電極部にそれぞれ印
加し、再度、圧力発生手段によりケース内の電気粘性流
体を加圧することにより、新たな上記パターンに基づく
点字等の表示が直ちに可能となる。このことから、上記
構成では、点字表示用等の表示部にて表示するパターン
の書き換えが、容易に、かつ、迅速に可能となるという
効果を奏する。
【0048】本発明の請求項2記載の電気粘性流体を用
いた表示装置は、さらに、各電極部が、上記表示部から
延び、各表示区分に面する中空部をそれぞれ有する第1
電極部と、上記各中空部内を上記第1電極部と対面して
それぞれ延びる第2電極部とを有する構成である。
【0049】上記の構成によれば、さらに、第2電極部
を、第1電極部の中空部内を延びるように、つまり、第
2電極部を第1電極部内に延びるように設けたから、上
記第1電極部と第2電極部とが対面する距離を確保し
て、上記第1電極部と第2電極部とが対面する間の電気
粘性流体による、圧力発生手段からの圧力の伝達の断接
の効率化を図りながら、第1電極部と第2電極部とから
なる各電極部を小型化できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気粘性流体を用いた表示装置の要部
斜視図である。
【図2】上記表示装置における表示部を示し、図2
(a)は上記表示部の各点字を示すための第1電極部の
各中空部の配置を示す要部平面図であり、図2(b)は
上記の第1電極部の拡大平面図である。
【図3】上記の表示部の表示例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 ケース 1a 表示部 1c 表示区分 2 ERF(電気粘性流体) 3a 第1電極部(各電極部) 3b 第2電極部(各電極部) 5 加圧部(圧力発生手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−83268(JP,A) 特開 平5−158416(JP,A) 実開 昭61−167680(JP,U) 実開 昭61−167681(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G09F 9/30 - 9/46 G09B 21/00 - 21/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弾性材料からなる表示部を有するケースが
    設けられ、 印加された電界の変化に応じて粘性が変化する電気粘性
    流体が、表示部に面してケース内に充填され、 電気粘性流体に対し電界を印加するための各電極部が、
    上記表示部を複数の表示区分にそれぞれ分離するように
    上記ケース内に設けられ、 電気粘性流体に対する圧力を発生する圧力発生手段が、
    各電極部間の電界に基づく電気粘性流体の粘性の変化に
    応じて各表示区分に対応する前記弾性材料をそれぞれ弾
    性変形させるように設けられていることを特徴とする電
    気粘性流体を用いた表示装置。
  2. 【請求項2】各電極部は、上記表示部から延び、各表示
    区分に面する中空部をそれぞれ有する第1電極部と、上
    記各中空部内を上記第1電極部と対面してそれぞれ延び
    る第2電極部とを有することを特徴とする請求項1記載
    の電気粘性流体を用いた表示装置。
  3. 【請求項3】各電極部は、表示部の各表示区分が点字表
    示となるように配列されていることを特徴とする請求項
    1または2記載の電気粘性流体を用いた表示装置。
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