JP3311788B2 - クリーン洗浄装置及び洗浄方法 - Google Patents

クリーン洗浄装置及び洗浄方法

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JP3311788B2 JP23504392A JP23504392A JP3311788B2 JP 3311788 B2 JP3311788 B2 JP 3311788B2 JP 23504392 A JP23504392 A JP 23504392A JP 23504392 A JP23504392 A JP 23504392A JP 3311788 B2 JP3311788 B2 JP 3311788B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,半導体製造装置用治具
等を自動洗浄するクリーン洗浄装置に関する。
【0002】近年の半導体製造装置用治具等は,ICの
集積化にともない,その製造技術上清浄度管理が要求さ
れている。このため,洗浄ドラフトが提供されている
が,効果的なクリーン排気,洗浄槽の清浄度維持,被洗
浄物移載中の装置内汚れがあり,これらの諸問題に対し
て,装置の清浄度を維持しながら安全に治具等を自動洗
浄する方法を実施する必要がある。
【0003】
【従来の技術】図3は従来例の説明図である。図におい
て,30は洗浄ドラフト, 31は処理槽, 31Aは酸洗浄槽,
31Bはアルカリ洗浄槽, 31Cは洗浄槽, 31Dは水洗槽,
32は排気ダクト, 32Aは排気口, 32Bは酸排気ダクト,
32Cはアルカリ排気ダクト, 33は薬液雰囲気ガス, 34は
被洗浄物, 35は薬液, 36はエアフィルタ, 37はファン,
38はクリーンエア, 39は排気,40はシャッタ, 41は反応
生成物である。
【0004】従来のクリーンベンチ式の洗浄ドラフト30
においては,図3(a)に装置側面からの断面図で示す
ように,処理槽31の上部からはエアフィルタ36を通過し
たクリーンエア38が流れ込み, 半導体装置用治具等の被
洗浄物34を洗浄する処理槽31から発生する薬液雰囲気ガ
ス33を近接する排気ダクト32の排気口32A より吸気排気
するため,薬液雰囲気ガス33の完全排気が出来にくく,
洗浄ドラフト30外への拡散が起こり, また, 図3(b)
に装置正面からの断面図で示すように,酸洗浄槽31A と
アルカリ洗浄槽32B が隣接している場合, 両方の酸・ア
ルカリの薬液雰囲気ガス33が反応して, その反応生成物
が洗浄ドラフト30内の壁や床に析出して,装置や被洗浄
物34を汚染していた。
【0005】また,処理槽31は薬品の溜池式であり,被
洗浄物34の処理量により薬液35の汚れが増加し,処理槽
31の汚れも蓄積していた。更に,図3(c)に示すよう
に,洗浄工程は洗浄,水洗(リンス),乾燥と進むた
め,洗浄槽31C と水洗槽31D の二槽式であり,槽間の被
洗浄物33の出し入れの際,被洗浄物33からの液垂れ等で
洗浄ドラフト30内を汚していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って,被洗浄物の洗
浄につれ,洗浄ドラフト内の汚れ,及び,薬液の汚れが
蓄積して被洗浄物の洗浄効果を落とし,洗浄ドラフト等
の装置寿命を短くする問題が生じていた。
【0007】本発明は,以上の点を鑑み,被洗浄物の洗
浄を常時効果的に行うため,洗浄にともなう装置の汚れ
をなくし,薬品の汚れが蓄積しないクリーン洗浄装置を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理説明
図である。図において,1はフレキシブルシャッタ,2
は水洗ノズル,3は循環濾過装置,4はラインヒータ,
5はマルチ洗浄槽,6は乾燥エア供給ダクト,7は排気
ダクト,8は純水,9は洗浄液,10は純水供給ライン,
11は純水供給バルブ, 12は薬液供給ライン, 13は薬液供
給バルブ, 14はドレーン, 15はドレーンバルブ, 16はク
リーンファンヒータ, 17はエアフィルタ, 18は循環ポン
プ, 19は薬液フィルタ, 20は乾燥エア, 21は排気口, 22
は被洗浄物である。
【0009】問題解決の手段として,本発明では,図1
に示すように,マルチ洗浄槽5に被洗浄物22を設置した
後,排気気流調整用のフレキシブルシャッタ1を閉め,
薬液供給バルブ13を開き, マルチ洗浄槽5に洗浄液9と
しての薬液を供給する。
【0010】そして,マルチ処理槽5内に薬液供給後,
薬液循環濾過装置3,及びヒータ兼用簀の子からなるラ
インヒータ4を作動させ,マルチ洗浄槽5の外部に洗浄
液9からの薬液雰囲気ガスを流出させないで,且つ,洗
浄液9の清浄度を保ちながら,被洗浄物22のクリーン洗
浄を行う。
【0011】次に,被洗浄物22を洗浄液9で薬液洗浄の
工程終了後,マルチ洗浄槽5の底部に連結されたドレー
ン14のドレーンバルブ15を開け, 汚れた洗浄液9の排液
を行い, 排液終了後, 純水8をマルチ洗浄槽5内壁上部
に設けた水洗ノズル2より噴出して, マルチ洗浄槽5の
壁面に付着する洗浄液9を水洗して洗い流す。水洗後,
ドレーンバルブ15を閉じ,マルチ洗浄槽5内に純水8を
供給し,薬液循環濾過装置3を作動させながら水洗を行
う。
【0012】次に,純水洗浄の工程終了後,マルチ洗浄
槽5の下のドレーンバルブ15を開き, 洗浄に使用した純
水8の排水を行い, 排水終了後, クリーンファンヒータ
16を運転し,エアフィルタ17を通して供給されている乾
燥エア20によりマルチ洗浄槽5内のクリーン温風対流乾
燥を行う。乾燥工程終了後, 排気気流調整用のフレキシ
ブルシャッタ1を開き, 被洗浄物22のクリーン洗浄を終
了する。
【0013】即ち、本発明の目的は、図1に示すよう
に、薬液による洗浄と水洗と乾燥の連続する3工程のう
ち、少なくとも二つの連続する工程を行うマルチ洗浄槽
5と、マルチ洗浄槽の上方に設けたシャッタ1と、マル
チ洗浄槽の上方から純水を供給する水洗ノズル2と、マ
ルチ洗浄槽に接続され、マルチ洗浄槽に薬液を供給する
薬液供給ライン12と、水洗ノズルに接続され、前記水
洗ノズルに純水を供給する純水供給ライン10と、マル
チ洗浄槽に接続され、マルチ洗浄槽内の薬液あるいは純
水を循環させる循環濾過装置3と、前記マルチ洗浄槽5
内に設けられ、充填された薬液を加熱するラインヒータ
4と、マルチ洗浄槽5下方より乾燥エアを送風する機構
とを備えたクリーン洗浄装置によって半導体デバイス製
造用治具を自動的に洗浄することにより達成される。
【0014】
【作用】本発明においては,クリーン洗浄装置内の同一
処理槽であるマルチ洗浄槽5内で,被洗浄物の洗浄,リ
ンス,乾燥を連続的に一貫して自動的に行うことによ
り, 薬液からなる洗浄液を槽外に出すことなく, フレキ
シブルシャッタにより薬液雰囲気のガスの装置外への漏
洩を防止しながら, マルチ処理槽内の洗浄, 及び洗浄液
の濾過を行なえるので, クリーン洗浄装置の清浄度を常
時維持することができる。
【0015】
【実施例】図2は本発明の一実施例の構成図であり,半
導体デバイス製造用治具洗浄ドラフトを示している。
【0016】図において,1はフレキシブルシャッタ,
2は水洗ノズル,3は循環濾過装置,4はラインヒー
タ,5Aは第1のマルチ処理槽,5Bは第2のマルチ処理
槽,6は乾燥エア供給ダクト,7は排気ダクト,8は純
水,9は洗浄液,10は純水供給ライン, 11は純水供給バ
ルブ, 12は薬液供給ライン, 12A は弗酸供給ライン, 12
Bは硝酸供給ライン, 13は薬液供給バルブ, 14はドレー
ン, 15はドレーンバルブ,16はクリーンファンヒータ, 1
7はエアフィルタ, 18は循環ポンプ, 19は薬液フィルタ,
20は乾燥エア, 21は排気口, 22は被洗浄物,23は被洗
浄物用トレー, 24は簀の子, 25はクリーン洗浄装置, 26
は純水フィルタ, 27は第1の純水バルブ,28は第2の純
水バルブ,29は第3の純水バルブである。
【0017】図1の原理説明図では単一のマルチ洗浄槽
で洗浄からリンス,乾燥まで行ったが,実施例では,洗
浄・リンス用とリンス・乾燥用の二つのマルチ処理槽を
用いた。
【0018】図2により,本発明のクリーン洗浄装置に
よる一実施例について説明する。排気気流調整用のフレ
キシブルシャッタ1Aは第1のマルチ処理槽5A内に被洗浄
物用トレー23が入った時に閉まる。次に,純水供給バル
ブ11を開き,続いて第1の純水パルブ28を開いて, 第1
のマルチ処理槽5A内に純水,及び弗酸供給ライン12A 及
び硝酸供給ライン12B から薬液として, 弗酸,及び硝酸
の供給を行い,第1のマルチ処理槽5Aの上部の雰囲気の
リークを防止する。
【0019】マルチ処理槽5A内に洗浄液を充填後, 純水
バルブ28を閉じ, 薬液の供給を停止する。続いて, 循環
濾過装置3,及びラインヒータ4を作動させ,マルチ処
理槽5A内の被洗浄物トレー23内に収納した半導体製造用
治具等の被洗浄物をクリーン,且つ,加熱した薬液から
なる洗浄液9により効率的に1時間程洗浄する。
【0020】次に,被洗浄物の洗浄工程終了後,ライン
ヒータ4を停止し,ドレーンバルブ15A を開き, 洗浄液
9を排出後, 第1の純水バルブ27を開き, 水洗ノズル2
より純水8を噴霧し,マルチ処理槽5A内壁に付着してい
る洗浄液を5分間洗浄する。
【0021】内壁水洗後,ドレーンバルブ15A を閉じ,
第2の純水バルブ28を開き, マルチ処理槽5A内へ純水8
を供給する。マルチ処理槽5A内を満水にした後,循環濾
過装置3を作動させながら,純水8を供給し,被洗浄物
の水洗を30分間行う。水洗工程終了後,第2の純水バル
ブ28を閉じ,ドレーンバルブ15A を開き,マルチ処理槽
5A, 及び循環濾過装置3内の排水を行い,終了後,ドレ
ーンバルブ15A を閉じる。
【0022】以上の動作後,排気気流調整用のフレキシ
ブルシャッタ1を開き,被洗浄物用トレー23を第2のマ
ルチ処理槽5Bへ移載する。ここで,本発明の原理説明で
は,同一のマルチ洗浄槽5で洗浄から乾燥まで行い,ヒ
ーター兼用簀の子をラインヒータ4として使用したが,
クリーン洗浄装置内の機構のシンプル化のため,実施例
では,マルチ処理槽を洗浄・リンス用とリンス・乾燥用
の二つを用いた。
【0023】次に,排気気流調整用のシャッタ1Bを閉
じ,第3の純水バルブ29を開き,マルチ処理槽5B内へ純
水8を供給する。水洗工程終了後,第3の純水バルブ29
を閉じ,ドレーンバルブ15B を開いて,マルチ処理槽5B
内の純水8を排水する。排水終了後,ドレーンバルブ15
B を閉じ,クリーン洗浄装置25外に設置したクリーンフ
ァンヒータ16を作動させ,HEPAフィルタからなるエ
アフィルタ17で加熱された乾燥エア20を濾過し,乾燥エ
ア供給ダクト6を介して,マルチ処理槽5Bへクリーン温
風を供給する。マルチ処理槽5B内では,温風による対流
乾燥を行う。乾燥工程終了後,排気気流調整用シャッタ
1Bを開き,被洗浄物の洗浄,乾燥を終了する。
【0024】
【発明の効果】上記のように,本発明によれば,クリー
ン洗浄装置のマルチ処理槽で被洗浄物の洗浄とリンス,
及びリンスと乾燥を,或いは同一洗浄槽で洗浄から乾燥
まで一貫して自動的に行うことにより,薬液からなる洗
浄液を処理槽外に出すことなく, フレキシブルシャッタ
により薬液雰囲気の蒸気のリークを防止しながら, 処理
槽内の洗浄, 及び薬液の濾過を行なえるので, クリーン
洗浄装置の清浄度を常時維持できる。
【0025】これによって,半導体デバイス製造用治具
の自動洗浄がクリーン雰囲気内で行なえるため,半導体
デバイスの品質向上に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の原理説明図
【図2】 本発明の一実施例の構成図
【図3】 従来例の説明図
【符号の説明】
1 フレキシブルシャッタ 2 水洗ノズル 3 循環濾過装置 4 ラインヒータ 5 マルチ洗浄槽 5A 第1のマルチ処理槽 5B 第2のマルチ処理槽 6 乾燥エア供給ダクト 7 排気ダクト 8 純水 9 洗浄液 10 純水供給ライン 11 純水供給バルブ 12 薬液供給ライン 12A 弗酸供給ライン 12B 硝酸供給ライン 13 薬液供給バルブ 14 ドレーン 15 ドレーンバルブ 16 クリーンファンヒータ 17 エアフィルタ 18 循環ポンプ 19 薬液フィルタ 20 乾燥エア 21 排気口 22 被洗浄物 23 被洗浄物用トレー 24 簀の子 25 クリーン洗浄装置 26 純水フィルタ 27 第1の純水バルブ 28 第2の純水バルブ 29 第3の純水バルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−156659(JP,A) 特開 平3−30330(JP,A) 特開 平2−126980(JP,A) 実開 昭61−179742(JP,U) 実開 平1−125534(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/304 B08B 3/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】薬液による洗浄と水洗と乾燥の連続する3
    工程のうち、少なくとも二つの連続する工程を行うマル
    チ洗浄槽と、 前記マルチ洗浄槽の上方に設けたシャッタと、 前記マルチ洗浄槽の上方から純水を供給する水洗ノズル
    と、 前記マルチ洗浄槽に接続され、前記マルチ洗浄槽に薬液
    を供給する薬液供給ラインと、 前記水洗ノズルに接続され、前記水洗ノズルに純水を供
    給する純水供給ラインと、 前記マルチ洗浄槽に接続され、前記マルチ洗浄槽内の薬
    液あるいは純水を循環させる循環濾過装置と、前記マルチ洗浄槽内に設けられ、充填された薬液を加熱
    するヒータと、 前記マルチ洗浄槽下方より乾燥エアを送風する機構とを
    有することを特徴とするクリーン洗浄装置。
  2. 【請求項2】マルチ洗浄槽に被洗浄物を設置する工程
    と、 マルチ洗浄槽の上方に設けたシヤッタを閉める工程と、 薬液供給バルブを開き、薬液を前記マルチ洗浄槽に供給
    する工程と、 薬液循環濾過装置を作動させる工程と、ヒータを作動させ、前記薬液を加熱する工程と、 前記マルチ洗浄槽内で薬液を用いて前記被洗浄物の洗浄
    を行う工程と、 前記マルチ洗浄槽底部のドレーンバルブを開いて、薬液
    を排出する工程と、 前記マルチ洗浄槽内壁上部に設けた水洗ノズルより純水
    を噴出して、マルチ洗浄槽内部及び被洗浄物を洗浄する
    工程と、 前記マルチ洗浄槽底部のドレーンバルブを閉じ、前記マ
    ルチ洗浄槽内部に純水を供給し、薬液循環濾過装置を作
    動させながら、前記被洗浄物を水洗する工程と、 前記マルチ洗浄槽内の純水を排水する工程と、 乾燥エアにより前記マルチ洗浄槽内及び前記被洗浄物を
    乾燥する工程と、 乾燥終了後、排気気流調整用のフレキシブルシャッタを
    開く工程とを含むことを特徴とする半導体製造用治具の
    洗浄方法。
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