JP3310927B2 - 内燃機関用点火コイル - Google Patents

内燃機関用点火コイル

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JP3310927B2 JP14451898A JP14451898A JP3310927B2 JP 3310927 B2 JP3310927 B2 JP 3310927B2 JP 14451898 A JP14451898 A JP 14451898A JP 14451898 A JP14451898 A JP 14451898A JP 3310927 B2 JP3310927 B2 JP 3310927B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、内燃機関の点火
プラグに高電圧を供給し火花放電を発生させる内燃機関
用点火コイル(以下、「点火コイル」という。)に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】モールド形の点火コイル(所謂モールド
コイル)は、例えば自動車のエンジンに取付けられる場
合が多く、その場合、点火プラグホールやエンジンロッ
カーカバー等の寸法からくる制約が厳しく、取付スぺー
スの問題から小型化が進んできている。
【0003】図7は従来のモールド形の点火コイルの斜
視図、図8は図7のB−B断面図、図9は図7のC−C
断面図である。これらの図において、従来のモールド形
の点火コイルは、外周に1次コイル101aが巻回さ
れ、内周に鉄心103が上下方向に貫通する1次コイル
ボビン101と、外周に2次コイル102aが巻回さ
れ、1次コイルボビン101の外側に同心状に配設され
た2次コイルボビン102とを、上面120が開放し、
底に開口を有するプラスチックで成形された絶縁ケース
104に上下方向に収容し、1次コイルボビン101の
下端部で底の開口を塞ぎ、その絶縁ケース104に注型
して硬化した熱硬化性樹脂108で1次、2次両コイル
101a、102a、及び鉄心103を絶縁ケース10
4中に固定したものであり、鉄心103は2つのほぼコ
字形をなした珪素鋼板の積層鉄心から成り、その2つの
積層鉄心の2つ宛の端面同士の一方は1次コイルボビン
101の内部で、他方は絶縁ケース104の外壁外で夫
々向かい合わせて接着剤や溶接などによって接合し、全
体で閉磁路を成す磁気回路を構成している。このような
点火コイルは、実開平4−8419号公報等にて公知で
ある。
【0004】1次、2次の各ボビン101、102は、
合成樹脂などの電気的絶縁材にて構成され、2次コイル
ボビン102には、2次コイル102aを分割巻きする
ための仕切りとして機能する複数個の鍔部105を上下
方向に間隔を保って一体的に成形してある。そして、2
次コイルボビン102には、1次コイル101aと巻線
比にして、例えば1:80〜120となる2次コイル1
02aが、上記鍔部105を仕切りとして分割巻きにて
巻回してある。
【0005】また、底を有し、上面120が開放した合
成樹脂などの絶縁材で成形された絶縁ケース104の側
壁の長手方向(図7におけるZ方向)の左端には1次端
子106が、右端には高圧端子107がそれぞれ配設さ
れている。
【0006】さらに、1次コイル101aと1次端子1
06、及び2次コイル102aと高圧端子107はそれ
ぞれ電気的に接続され、1次コイル101aに所定の電
流を通電した後に遮断すると、2次コイル102aに発
生した高電圧の電流は高圧端子7からハイテンションコ
ードを介して点火プラグに供給される。
【0007】そして、上記従来の点火コイルでは、絶縁
ケース104に上から液状の熱硬化性樹脂108を注型
充填するが、注型は真空中で行っている。そのため、液
状の熱硬化性樹脂に気泡が生じ、その気泡が熱硬化性樹
脂の上面111にて鉄心103の下面に付着し、鉄心1
03に付着したまま熱硬化性樹脂108が硬化すると、
線膨張係数の差により、熱硬化性樹脂108の、鉄心1
03との付着部分からクラックが発生しやすくなる。
【0008】このクラックが絶縁ケース104中の熱硬
化性樹脂108の内部にまで及ぶと、絶縁性が劣化し、
点火コイルに絶縁破壊を生じさせる結果となるため、熱
硬化性樹脂の上面111と鉄心103の上端部の下面と
の間には、図9に示すように、通常1〜2mm程度の隙
間112を設けている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の点
火コイルのように、熱硬化性樹脂の上面111と鉄心1
03の下面との間に隙間112を設けると、その分だけ
点火コイルの上下方向(図7のY軸方向)の高さが高く
なるため、例えば、この点火コイルの周囲に位置するエ
ンジンの吸気管との間に、十分な空間を確保するのが難
しく、点火コイルの取り付けを困難にしていた。
【0010】また、上記従来の点火コイルにおいて、1
次、2次両コイルのボビン101、102の高さを高く
してコイルの巻回数等を確保できれば、1次、2次両コ
イル101a、102aの直径を小さくでき、それだ
け、点火コイルの幅(図7のX軸方向)を狭くし小型化
を図ることができるが、そのようにすると、点火コイル
の上下方向(図7のY軸方向)の高さが高くなり、上記
の場合と同様に、吸気管の近傍に点火コイルを取り付け
ることが困難になってしまい、結局、幅を狭くするにも
限界があった。
【0011】点火コイルの幅を狭くするために、1次、
2次両コイルのボビン101、102や、熱硬化性樹脂
108の肉厚を薄くする方法もあるが、耐電圧の面から
その肉厚を薄くするのには限界があった。
【0012】さらに、鉄心103の上下方向の一半部は
絶縁ケース104の側壁の外面に沿って配設してあるの
で、その鉄心103の厚み分だけ点火コイルの幅が広く
なる。したがって、この点からも点火コイルの周囲に位
置するエンジンの吸気管との間に、十分な空間を確保す
るのが難しくなり、点火コイルの取り付けを困難にして
いた。
【0013】このように、従来の点火コイルでは、点火
コイルとしての性能を保持したままで、小型化、特に点
火コイルの上下方向及び幅方向での高さや幅の短縮化が
極めて困難であった。
【0014】この発明は上記に鑑み提案されたもので、
点火コイルの上下方向及び幅方向での短縮化を行い、点
火コイルの小型化を実現した内燃機関用点火コイルを提
供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、絶縁ケースの内部に熱硬
化性樹脂を充填し、この熱硬化性樹脂により絶縁ケース
の内部に1次コイルと2次コイルを同心状に固定した内
燃機関用点火コイルにおいて、上面が開放し、底には2
つの開口を有する絶縁ケースと、上記開口の一方を塞い
で立つ貫通筒と、前記開口の他方を塞いで立つ1次コイ
ルのボビンと、上記貫通筒と1次コイルのボビンの双方
の上端部に連結され、且つ両上端部と連通する皿型の鍔
とを備え、前記皿型の鍔の上面を、絶縁ケースの上面と
同じか、それよりも若干高く位置させ、閉磁路を構成す
るコ字形の2つの鉄心の一方を上記皿形の鍔から1次コ
イルのボビンと貫通筒の双方の内部に夫々上から挿入し
て固定し、他方を絶縁ケースの底から1次コイルのボビ
ンと貫通筒の双方の内部に夫々下から挿入して固定した
ことを特徴とする。
【0016】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の内燃機関用点火コイルにおいて、皿形の鍔を絶縁ケー
スの長手方向に沿って配置したことを特徴とする。
【0017】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
又は2に記載の内燃機関用点火コイルにおいて、1次コ
イルのボビンの上端部に皿形の鍔を一体に設けてあるこ
とを特徴とし、請求項4の発明は、請求項1又は2に記
載の内燃機関用点火コイルにおいて、皿形の鍔は1次コ
イルのボビンとは別体に成形され、1次コイルのボビン
の上端部に連結してあることを特徴とする。
【0018】また、請求項5に記載の発明は、請求項4
に記載の内燃機関用点火コイルにおいて、皿形の鍔はゴ
ム、あるいは弾性を有するエラストマからなることを特
徴とし、請求項6に記載の発明は、請求項1から5のい
ずれか1項に記載の内燃機関用点火コイルにおいて、1
次コイルのボビンと貫通筒の内部に夫々上から挿入した
一方の鉄心と、下から挿入した他方の鉄心との間に永久
磁石を介装したことを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の実施の形態を図
面に基づいて詳細に説明する。図1はこの発明の点火コ
イルを示す斜視図、図2は図1のA−A断面図である。
これらの図において、この発明の点火コイルは、内燃機
関の点火プラグに高電圧を供給し火花放電を発生させる
ものであり、絶縁ケース4は、上面4mが開放し、底部
4nには2次コイルボビン2の内周に嵌合して立つ1次
コイルボビン1の下端部1fで塞がれる開口を有し、内
部に熱硬化性樹脂8が注型充填されるこの絶縁ケース4
の内部には下端部50fが底部4nの外に、上端部50
eが絶縁ケースの上面4mのレベルに開口した貫通筒5
0を立設し、1次コイルボビン1の上端部1eと、貫通
筒50の上端部50eとを皿形の鍔20で連結し、1次
コイルボビン1及び貫通筒50の各内部を貫通するコ字
形の鉄心3の2つを、一方は絶縁ケース4の底部4nの
下から、他方は皿形の鍔20の内部20aから夫々1次
コイルボビン1及び貫通筒50の内部に挿入して連結
し、閉磁路を形成してある。
【0020】1次コイルボビン1、2次コイルボビン2
は、合成樹脂などの電気的絶縁材にて構成され、1次コ
イルボビン1には1次コイル1aを巻回してある。2次
コイルボビン2には、2次コイル2aを分割巻きするた
めの仕切りとして機能する複数個の鍔部5を一体的に成
形してあり、1次コイル1aと巻線比にして、例えば
1:80〜120となる2次コイル2aが、各鍔部5を
仕切りとして分割巻きにて巻回してある。
【0021】鉄心3は、2つのほぼコ字形をなした珪素
鋼板の積層鉄心31,32から成り、その2つの積層鉄
心31,32の端面同士の一方31b,32bは1次コ
イルボビン1の内部で、他方31c,32cは貫通筒5
0の内部で向かい合わせ、接着剤や溶接などで接合した
ものであり、上記したように、鉄心全体で閉磁路を成す
磁気回路を構成している。
【0022】また、絶縁ケース4は合成樹脂などの絶縁
材で成形され、絶縁ケース4の開放した上面4mの長手
方向(図1におけるZ方向)の側壁の左端には1次端子
6が、側壁に右端には高圧端子7がそれぞれ配設されて
いる。
【0023】さらに、1次コイル1aと1次端子6、及
び2次コイル2aと高圧端子7はそれぞれ電気的に接続
され、1次コイル1aに所定の電流を通電した後に遮断
すると、2次コイル2aに発生した高電圧の電流は高圧
端子7からハイテンションコードを介して点火プラグに
供給される。
【0024】次に、この発明に係る皿形の鍔20及びそ
れに関連する構成について、図3及び図4を用いて説明
する。
【0025】図3は皿形の鍔の装着状態を説明するため
の図、図4は皿形の鍔と一例の貫通筒の構成を示す図で
ある。これらの図において、皿形の鍔20は、ゴムまた
は弾性を有するエラストマから成り、矩形状の周壁20
cで囲まれた皿形の形状を有し、その内部20aには、
左端側に貫通筒50の上端部50eと嵌合する嵌合孔2
0dが、右端側に1次コイルボビン1から延設されたボ
ビン孔20eがそれぞれ形成してある。そして、この皿
形の鍔20は、図1のZ方向に沿って絶縁ケース4に配
置される。
【0026】なお、図4では、皿形の鍔20と1次コイ
ルボビン1とを一体に構成したが、図5に示すように、
皿形の鍔21と1次コイルボビン10とを別体に構成
し、組み立てるときに、皿形の鍔21のボビン孔21e
の内周に、1次コイルボビン10の上端部10eを突入
して固定するようにしてもよく、この場合は、1次コイ
ルボビン10を単体で取り扱うことができ、1次コイル
ボビン10への1次コイルの巻回作業が行い易すくな
る。
【0027】貫通筒50は、絶縁ケース4の内部の底に
1次端子6寄りに設けた断面形状が矩形状の筒で、下端
部50fが絶縁ケース4の底部4nに、上端部50eが
絶縁ケースの開放した上面4mにそれぞれ開口し、上端
部50eが嵌合孔20dの内周に嵌合し、皿形の鍔20
と一体化するようになっている。
【0028】皿形の鍔20を上端部に有する1次コイル
ボビンを用いて点火コイルを組み立てる際には、先ず1
次コイルボビン1に1次コイル1aを巻回し、次に2次
コイル2aを巻回した2次コイルボビン2をその1次コ
イル1aの外周に嵌合し、その状態で皿形の鍔20を絶
縁ケースの上面4mから絶縁ケース4の内部に入れ、1
次コイルボビン1の下端部1fで絶縁ケース4の底部4
nの開口を塞ぎ、また、皿形の鍔20の嵌合孔20dを
貫通筒50の上端部50eに嵌入する。この装着状態で
皿形の鍔20の周壁上面20bは、絶縁ケースの開放し
た上面4mの周壁上面40mと同一の高さ、もしくは若
干それ以上の高さに保たれる。
【0029】続いて、図2に示すように、鉄心3を装着
する。すなわち、一方の積層鉄心31の脚部31bを嵌
合孔20dから貫通筒50に、脚部31cをボビン用孔
20eから1次ボビン1に夫々上から挿入し、その連結
部31aを皿形の鍔20の内部20aの上面に当接す
る。また、他方の積層鉄心32の脚部32b,32cを
絶縁ケースの底部4nの2つの開口から貫通筒50及び
1次コイルボビン1に夫々下から挿入し、その連結部3
2aを底部4nの下面に当接する。
【0030】この次の工程では熱硬化性樹脂8を絶縁ケ
ースの開放した上面4mから絶縁ケース4の内部に注入
するが、このような構成の下で、熱硬化性樹脂8を絶縁
ケースの上面4mまで満たしても、熱硬化性樹脂8は、
皿形の鍔20の周壁20cが防波堤となるため皿形の鍔
20の内部20aには入り込まず、熱硬化性樹脂8が積
層鉄心31には付着しない。したがって、従来、鉄心と
熱硬化性樹脂の上面との間に設けていた隙間を設ける必
要はなくなり、積層鉄心31を熱硬化性樹脂8よりも下
に配置することが可能になり、点火コイルの図1のY方
向での高さを大幅に低くすることができる。
【0031】また、皿形の鍔20を、絶縁ケース4の内
部に前後方向に配置するので、鉄心3もそれに応じて絶
縁ケース4の内部に前後方向に配設可能となり、従来の
ように絶縁ケース4の外壁の外に沿って鉄心を配置する
必要がなくなる。このため、鉄心の厚み分だけ確実に点
火コイルの幅を狭くすることができる。
【0032】このように、この発明に係る実施形態で
は、点火コイルの高さ方向及び幅方向の長さを大幅に短
縮できるので、点火コイルの小型化を実現することがで
き、したがって、エンジンへの取り付け上、厳しいとさ
れる吸気管との間の僅かなスペースにも、点火コイルを
多少の余裕をもたせて取り付けることができる。
【0033】また、取付スぺースが同じ場合、点火コイ
ルが小型化するので、絶縁ケース4の前後の端面から、
アース体として用いる吸気管等の金属までの距離を大き
く取ることができ、点火コイルのコロナによる劣化を減
少させることができ、したがって、点火コイルの信頼性
を向上させることができる。
【0034】さらに、鉄心の厚み分だけ点火コイルの幅
を狭くできるので、この点火コイルをエンジンに取り付
けると、点火コイルの幅方向に配置されている吸気管の
径を従来より大きくとることができ、したがって、エン
ジン性能の向上にも寄与する。
【0035】また、皿形の鍔20にゴムまたは弾性を有
するエラストマを使用したので、各嵌合部分でのシール
性を良好に保つことができ、熱硬化性樹脂8の各嵌合部
分からの漏れや、熱硬化性樹脂が皿形の鍔20へ入り込
み、鉄心3に付着するのを確実に防止できる。
【0036】図6は皿形の鍔を用いて構成した別タイプ
の点火コイルの断面図である。この図に示した点火コイ
ルが、上記図2に示した点火コイルと相違する点は、鉄
心3を構成する一方の積層鉄心33の脚部端面33a
と、他方の積層鉄心34の脚部端面34aとを、いずれ
も平行な斜面に形成して対向させ、その間に永久磁石9
0を配置した点である。このように構成することで、上
記した皿形の鍔20を用いたことよる点火コイルの小型
化の効果のほかに、永久磁石90を用いて積層鉄心3
3,34に磁気逆バイアスをかけ、1次コイルの電流遮
断時の積層鉄心33,34における磁束の変化量を大き
くし、したがって、点火コイルを高出力化できるという
効果も合わせて発揮させることができる。
【0037】
【発明の効果】この発明は上記した構成からなるので、
以下に説明するような効果を奏することができる。請求
項1に記載の発明では、皿形の鍔を用いて鉄心を配設す
るようにしたので、鉄心を絶縁ケースに充填した熱硬化
性樹脂の上面より低く沈み込むように配設することが可
能となり、点火コイルの高さを大幅に低くすることがで
きる。
【0038】また、請求項2に記載の発明では、皿形の
鍔を絶縁ケースの長手方向に沿って配置したので、鉄心
もそれに応じて絶縁ケース内に配設可能となり、従来の
ように絶縁ケースの外壁の外に沿って鉄心を配置する必
要がなくなる。このため、鉄心の厚み分だけ確実に点火
コイルの幅を狭くすることができる。
【0039】このように、点火コイルの高さを低くし、
幅を狭くできるので、点火コイルの小型化を実現でき、
したがって、エンジンへの取り付け上、厳しいとされる
吸気管との間の僅かなスペースにも、点火コイルを多少
の余裕をもって取り付けることができる。
【0040】また、取付スぺースが同じ場合、点火コイ
ルが小型になるので、絶縁ケースの端壁から、アース体
として用いる吸気管等の金属までの距離を大きく取るこ
とができ、コロナ放電による劣化を減少でき、したがっ
て、点火コイルの信頼性を向上させることができる。
【0041】さらに、鉄心の厚み分だけ点火コイルの幅
を狭くできるので、この点火コイルをエンジンに取り付
けると、点火コイルの幅方向に配置されている吸気管の
径を従来より大きくとることができ、したがって、エン
ジンの性能の向上にも寄与することができる。
【0042】請求項4に記載の発明では、1次コイルボ
ビンを、皿形の鍔とは別の単体として取り扱うことがで
き、1次コイルボビンへの1次コイルの巻回作業が行い
易すくなる。
【0043】請求項5に記載の発明では、皿形の鍔にゴ
ムまたは弾性を有するエラストマを使用したので、各嵌
合部分でのシール性を良好に保つことができ、熱硬化性
樹脂の各嵌合部分からの漏れや、熱硬化性樹脂が皿形の
鍔の内部に入り込み、鉄心に付着するのを確実に防止す
ることができる。
【0044】また、請求項6に記載の発明では、鉄心を
構成する2つの上下に対向した積層鉄心の対向する脚部
端面間に永久磁石を介装したので、上記した皿形の鍔を
用いたことよる点火コイルの小型化という効果ととも
に、永久磁石を用いて積層鉄心に磁気逆バイアスをか
け、1次コイル電流遮断時の積層鉄心における磁束の変
化量を大きくし、したがって、点火コイルを高出力化で
きるという効果も合わせて発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の点火コイルを示す斜視図。
【図2】図1のA−A線での断面図。
【図3】皿形の鍔の装着状態を示す説明図。
【図4】皿形の鍔と貫通筒の構成を示す説明図。
【図5】皿形の鍔を1次コイルボビンとは別体に構成し
た斜視図。
【図6】皿形の鍔を用いて構成した別タイプの点火コイ
ルの断面図。
【図7】従来のモールド形の点火コイルの斜視図。
【図8】図7のB−B線での断面図。
【図9】図7のC−C線での断面図。
【符号の説明】
1 1次コイルのボビン 1e 1次コイルのボビンの上端部 1f 1次コイルのボビンの下端部 1a 1次コイル 2 2次コイルのボビン 2a 2次コイル 3 鉄心 4 絶縁ケース 4m 絶縁ケースの開放した上面 40m 絶縁ケースの周壁上面 4n 絶縁ケースの底部 8 熱硬化性樹脂 20,21 皿形の鍔 20a 皿形の鍔の内部 20b 皿形の鍔の周壁上面 50 貫通筒 50e 貫通筒の上端部 50f 貫通筒の下端部 90 永久磁石
フロントページの続き (72)発明者 海野 裕二 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−306761(JP,A) 実開 平1−120316(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01F 38/12

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁ケースの内部に熱硬化性樹脂を充填
    し、この熱硬化性樹脂により絶縁ケースの内部に1次コ
    イルと2次コイルを同心状に固定した内燃機関用点火コ
    イルにおいて、 上面が開放し、底には2つの開口を有する絶縁ケース
    と、 上記開口の一方を塞いで立つ貫通筒と、 前記開口の他方を塞いで立つ1次コイルのボビンと、 上記貫通筒と1次コイルのボビンの双方の上端部に連結
    され、且つ両上端部と連通する皿型の鍔とを備え、 前記皿型の鍔の上面を、絶縁ケースの上面と同じか、そ
    れよりも若干高く位置させ、 閉磁路を構成するコ字形の2つの鉄心の一方を上記皿形
    の鍔から1次コイルのボビンと貫通筒の双方の内部に夫
    々上から挿入して固定し、他方を絶縁ケースの底から1
    次コイルのボビンと貫通筒の双方の内部に夫々下から挿
    入して固定したことを特徴とする内燃機関用点火コイ
    ル。
  2. 【請求項2】 皿形の鍔を絶縁ケースの長手方向に沿っ
    て配置したことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関
    用点火コイル。
  3. 【請求項3】 1次コイルのボビンの上端部に皿形の鍔
    を一体に設けてあることを特徴とする請求項1又は2に
    記載の内燃機関用点火コイル。
  4. 【請求項4】 皿形の鍔は1次コイルのボビンとは別体
    に成形され、1次コイルのボビンの上端部に連結してあ
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関用
    点火コイル。
  5. 【請求項5】 皿形の鍔はゴム、あるいは弾性を有する
    エラストマからなることを特徴とする請求項4に記載の
    内燃機関用点火コイル。
  6. 【請求項6】 1次コイルのボビンと貫通筒の内部に夫
    々上から挿入した一方の鉄心と、下から挿入した他方の
    鉄心との間に永久磁石を介装したことを特徴とする請求
    項1から5の何れか1項に記載の内燃機関用点火コイ
    ル。
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