JP3310303B2 - 末端に官能基を有するポリメタクリル系重合体およびその組成物 - Google Patents

末端に官能基を有するポリメタクリル系重合体およびその組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、リビングアニオン重合によって製造される
末端に官能基を有し、かつメタクリル酸エステルに由来
するセグメントを含む重合体、その製造方法、ならびに
その重合体の組成物に関する。
背景技術 従来よりメチルメタクリレート(MMA)などに代表さ
れるα,β−不飽和カルボニル化合物のアニオン重合
は、分子量や末端が規制された高分子化合物を得る上で
重要であり、広く研究されてきている。例えば、MMAの
アニオン重合では通常、リビング重合開始剤としてブチ
ルリチウムやナトリウムナフタレンなどのアルカリ金属
アルキルが広く用いられ、分子設計されてきている。し
かしながら、MMAはアルカリ金属アルコラートのような
オキソニウムアニオンを開始剤とした場合、極めて反応
性が低く、クラウンエーテルなどの錯化剤を用いるな
ど、様々な工夫をしなければ重合させられないのが現状
である。
本発明者らは先に、2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ートの水酸基をトリアルキルシリル基で保護したモノマ
ー(以下、ProHEMAともいう)のアニオン重合特性を詳
細に検討している過程で、モノマー自身が錯化剤として
働くため、MMA等とは異なり容易にアルカリ金属アルコ
ラートで重合することを見いだした(特願平8−15487
号明細書参照)。これにより、従来、ラジカル重合でし
か行われていなかった、ポリHEMAへの末端基導入を、よ
り広範に行うことが可能になり、また、アニオン重合に
おいて極めて反応性が高く取り扱いの難しいアルカリ金
属アルキルを用いることなくアニオン重合の遂行を可能
にした。
しかしながら、この方法では水酸基を有するポリHEMA
合成に限られ、他の官能基を有するポリメタクリル酸エ
ステルの調製法に関しては未だアルカリ金属アルコラー
トを開始剤とする重合法は知られていない。
したがって、本発明の目的は、重合体の末端に官能基
を有するとともに、MMAエステルのエステル残基(アル
コール由来部)にトリアルキルシロキシ基以外の多様な
官能基を有する重合体を提供することにある。
発明の開示 本発明者らは、このアニオン重合反応のメカニズムを
詳細に検討してきた結果、メタクリル酸エステルのエス
テル残基の特定の位置にドナー性の置換基を有するモノ
マーがカリウムアルコラートを用いて特異的、かつ、容
易に重合することを見い出した。この重合系に、予めエ
チレンオキシドのような環状エーテルまたはラクチドも
しくはラクトンのような環状エステルを反応させると、
それぞれ対応するリビング重合鎖をもたらし、このよう
なリビング重合鎖を介して前記メタクリル酸エステルの
重合鎖を伸長することもできることを確認した。また、
この反応系にエチレンオキシドのような環状エーテル、
またはラクチドやラクトンのような環状エステルを共存
させると、これらの重量体は容易にランダム共重合し、
官能基を有するメタクリル酸エステルとラクチドまたは
ラクトンとの共重合体を提供できることも見いだした。
これらは、エステル部位に官能基を有するポリメタクリ
ル酸エステルの新しい重合法であり、今までにない末端
官能基導入方法を提供するものである。
したがって本発明によれば、下記式(I)で示される
末端に官能基を有するポリメタクリル酸エステルセグメ
ントを含有する重合体が提供される。
式中、Xは基 R1 で表わされ、ここで、 R1は未置換もしくは置換された直鎖もしくは分枝のC
1-15アルコキシ基、未置換もしくは置換されたアリール
オキシ基または未置換もしくは置換されたアリール−C
1-3アルコキシ基であり、ここで置換された場合の置換
基は、ビニル基、アセタール形成性基、シアノ基、アル
デヒド基、カルボキシル基、アミノ基、C1-6アルコキシ
カルボニル基、C2-7アシルアミド基、同一もしくは異な
るトリ−C1-6アルキルシロキシ基、シロキシ基またはシ
リルアミノ基であり、 連結基−L−は、式 で表され、ここでR2は、同一もしくは異なるC1-6アルキ
ル基であり、qは整数3〜5から選ばれ、そして pは0〜10,000の整数から選ばれ、 Yは上記式(a′)または(b′)と同じ意味をもつ
単位であり、 Zは、基 で表され、ここでR3は水素またはC1-6アルキル基であ
り、AはNR6R7P(OR8またはSR9であり、そしてrは0または1で
あり、ここでR6、R7およびR8は同一もしくは異なるC1-6
アルキル基であり、そしてR9はトリ−C1-6アルキルシリ
ル基であり、そしてBはC1-6アルキル基であり、かつ nは0または5〜10,000の整数から選ばれ、 mは、5〜10,000の正数から選ばれるが、但し、nが
0以外のとき、ランダム重合体となり、また、pおよび
nが同時 に0である場合は、R1が未置換の直鎖もしくは分枝のC
1-15アルコキシ基以外の基となる。
これらの重合体は、それら自体機能性重合体として広
範な技術分野で有用なだけでなく、例えば、X基にエチ
レン性不飽和重合性基をもつ場合には、マクロモノマー
として、さらなる重合体の原料とすることもできるし、
また他の官能基を介してさらなる機能性材料を提供する
こともできる。ことに、式(I)のnが0以外の重合体
(共重合体である)は、生体内分解性のセグメントを重
合鎖中に含有するため、生分解性プラスチックとしての
汎用性を有するだけでなく、細胞培養床等の細胞工学用
材料、薬物送達システムのためのマトリックスポリマー
等として極めて有用な材料となりうる。
また、式(I)におけるnが0であって、連結基L
におけるLが−CH2CH2−O−であり、そしてpが0
以外の共重合体は、親水性−疎水性のポリマー(もしく
はオリゴマー)セグメントを有するブロック共重合体で
あり、例えば水性媒体中でポリマーミセルを形成するこ
とができる。この際、通常、メタクリル酸エステルに由
来するセグメントがコア部を形成し、そしてエチレンオ
キシドに由来するセグメントがシエル部を形成する。し
たがって、本発明によれば、かようなポリマーミセルも
提供される。これらのポリマーミセルは、疎水性薬物
や、負電荷を有しうる化合物(例えば、核酸、陰イオン
性タンパク質、その他の陰イオン性薬物等)を、これら
のコア部に担持しうるので、薬物送達用の担体として有
用である。
したがって、本発明によれば、上記ポリマーミセルに
核酸または陰イオン性タンパク質を含有せしめたポリマ
ーミセル組成物も提供される。核酸のうち、特に強く意
図されているものは、医薬として使用され、また検討さ
れている核酸(例えば、各種アンチセンスDNA等)であ
る。
上記式(I)の重合体は、もう一つの本発明の態様を
なす、下記製造方法によって効率よく製造できる。すな
わち、本発明によれば、式(II) X−M (II) (式中、Xは式(I)について定義したとおりであり、
Mはリチウム、ナトリウム、カリウム、セシウムまたは
ストロンチウムを表す) のアルカリ金属アルコラートを、式(III) (式中、Zは式(I)について定義したとおりである) のメタクリル酸エステルおよび、場合によって、式(I
V)(a)または(b) (上式中、qおよびR2は式(I)について定義したとお
りである) のラクトンまたはラクチドと、場合によって不活性溶媒
の存在下で重合せしめることを特徴とする式(I)で示
される重合体の製造方法も提供される。
理論により拘束されるものでないが、従来、金属アル
コラートを重合開始剤として用いるアニオン重合では、
ほとんど重合が起らないか、または全く重合が起らない
と思われていたMMAエステル類のうち、式(IV)で示さ
れるモノマーが効率よく重合するのは、例えば、重合開
始剤のアルカリ金属カチオンとモノマーとが下記式 で示されるように、錯化することにより、アルコラート
の反応性が上昇することによるものと考えられる。
こうして、ブチルリチウムのような高反応性の開始剤
を使用することなく重合を進行させることができるの
で、X基中やZ基中に各種官能基を担持する重合体を直
接製造することが可能になった。
図面の簡単な説明 図1は、カリウムエトキシドを開始剤としたポリ(N,
N−ジエチルアミノエチルメタクリレート)のNMRスペク
トログラムである。
図2は、ビニルベンジル末端ポリ(N,N−ジエチルア
ミノエチルメタクリレート)マクロモノマーのNMRスペ
クトログラムである。
図3は、実施例7で得られたアセタール末端ポリ(エ
チレングリコール)(a)、アセタール末端ポリ(エチ
レングリコール)−ポリ(N,N−ジエチルアミノエチル
メタクリレート)ブロック共重合体の未精製(b)およ
び精製(c)サンプルについて、実施したGPCの結果を
示すチャートである。(a)からMn=4900、Mw=5000そ
してMw/Mn=1.04と換算され、(b)から、その主ピー
ク部は、Mn=10500、Mw=11200 そして Mw/Mn=1.07
と換算され、肩ピーク部は、Mn=4700、Mw=4900 そし
てMw/Mn=1.03と換算され、(c)からは、Mn=10700、
Mw=12200 そして Mw/Mn=1.07と換算される。
図4は、実施例7で得られたブロック共重合体のNMR
スペクトログラムである。
図5および6は、実施例8および10でそれぞれ得られ
たポリマーミセルの粒径分布を示すグラフである。
図7は、実施例9のアセタールからアルデヒドへの変
換処理による、経時的なアルデヒド基の反応性の変化を
示すグラフである。
発明の具体的な記述 式(I)におけるX基は、重合開始剤または重合開始
剤を用いて誘導される重合開始剤部分(R1)に結合した
リビング重合鎖に由来する部分である。X基は、R1の置
換されていてもよい炭化水素オキシであることが好まし
いが、それらのアルカリ金属アルコラートをリビングア
ニオン重合開始剤として、式(IV)(a′)、(b′)
または(c′) (式中、qまたはR2は、式(I)について定義したとお
りである) のラクトンもしくはラクチドまたはエチレンオキシドの
リビング重合を行って得られる残基であることができ
る。
R1は、未置換もしくは置換された上記に定義する基で
あることができるが、ことに本発明の特徴を備えた基と
しては、置換された基である。
また、R1について定義されるC1-15アルコキシ基に
は、アルキル部分が、メチル、エチル、プロピル、iso
−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチ
ル、n−ペンチル、n−ヘキシル、等の低級アルキル
基、さらにはオクチル、デシル、ウンデシル、ペンタデ
シル等の高級アルキル基からなる基が包含される。同様
に定義されるアリールオキシ基のアリール部分は、フェ
ニル、ナフチル、または上記低級アルキル基が置換した
フェニル、ナフチル等を包含する、また、同様に定義さ
れるアリール−C1-3アルコキシ基のアリール部分は、上
記アリールオキシ基について定義したようなアリール基
が挙げられ、C1-3アルキル部分は、メチル、エチル、プ
ロチルに由来する基から選ばれるものを挙げることがで
きる。
上記基がさらに置換基をもつ場合の置換基としては、
ビニル基、アセタール(形成性)基(例、2個の低級ア
ルコキシ基、α,ω−ジオキシ低級アルキレン基)、シ
アノ基、アルデヒド基、カルボキシル基、アミノ基、C
1-6アルコキシカルボニル基(C1-6アルキル部分の例と
しては、上記低級アルキル基が挙げられる)、C2-7アシ
ルアミド基(C2-7アシル基のアルキル部分の例として
は、上記低級アルキル基が挙げられる)、同一もしくは
異なるトリ−C1-6アルキルシロキシ基(R3SiO−:Rは同
一もしくは異なる低級アルキル基である)、シロキシ基
(H3SiO−)、およびシリルアミノ基(H3SiNH−)等が
挙げられる。
その他、式(I)を初め、本明細書に記載する各基の
C1-6アルキル基としては、いずれもR1について上記した
ような低級アルキル基を例示することができる。
式(I)におけるZを特定する基 は、前者が好ましく、また、R3は水素が好ましい。これ
らの具体的な基としては、−CH2NR6R7、−CH2CH2NR
6R7、−CH2−N=CH−C6H6、−CH2−P(OR8、−CH
2SR9、−CH2CH2SR9等を挙げることができる。
式(II)のnが0以外の場合は、MMAエステルとラク
トンまたはラクチドとに由来するセグメントのランダム
共重合体となり、nが0の場合には、MMAエステルに由
来するセグメントをベースとする重合体である。
詳細には後述する本発明の重合方法によれば、重合開
始剤とモノマーのモル比を調整することにより、nおよ
びmを自由に選択できる。
本発明の製造方法で用いる重合開始剤、モノマーおよ
び反応条件は以下のとおりである。
重合開始剤としては、式(II) X−M (II) (式中、Xは、好ましくは式(I)について定義したよ
うな基であるが、当該重合反応に悪影響を及ばさない基
のすべてを包含し、Mはリチウム、ナトリウム、カリウ
ム、セシウム等のアルカリ金属およびストロンチウム、
好ましくはリチウム、ナトリウム、カリウムである) で示されるアルコラートが用いられる。かかるアルコラ
ートの調製は、それ自体既知の方法で行うことができ
る。具体的には、基R1または R1 を含むヒドロキシ体とアルカリ金属水素化物、アルカリ
金属アルキルもしくはアリール、アルカリ金属またはア
ルカリ金属アミド等との反応により調製できる。ヒドロ
キシ体が式 R1 で表わされ、pが0以外のいずれかの整数である基を含
む化合物は、基R1を含むアルコールのアルカリ金属アル
コラートをリビング重合開始剤として、Lに対応するラ
クトン、ラクチドまたはエチレンオキシドを重合させ
て、リビングポリマー(もしくはオリゴマー)として提
供することができる。
モノマーとしては、式(III) (式中、Zは、好ましくは式(I)について定義したよ
うな基であるが、上記したように、重合開始剤のアルカ
リ金属を錯化しうる構造をとることのできる基、具体的
にはCH2Zが結合した酸素原子から一定の分子間距離を保
ち、かつ電子供与性を示す基のすべてを包含する) で示される化合物が用いられる。
また、本発明のモノマーとしては、任意成分として、
式(IV)(a)または(b) (上記式中、qおよびR2は式(I)について定義したと
おりである) で示されるラクトンまたはラクチドが用いられる。
上記重合開始剤とモノマーの反応は、不活性溶媒の存
在または不存在下で行うことができるが、好ましくは不
活性溶媒の存在下で行う。不活性溶媒は、重合反応なら
びに開始剤および生成重合体に悪影響を及ぼさないまた
はそれらと反応しない溶媒を意味する。このような溶媒
の具体的なものとしては、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン等のエーテ
ル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、オクタ
ン等の脂肪族炭化水素、ジメチルスルホキシド、N,N−
ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルホスホリツクトリ
アミド等の非プロトン性溶媒等、の特に反応条件下でア
ルカリ金属アルコラートと反応しない液体溶媒を挙げる
ことができる。この中で、テトラヒドロフラン等のエー
テル類が最も好ましい。
上記開始剤またはR1の使用量は、モノマーに
対して0.0001倍ないし100倍モルで使用可能であり、0.0
001倍ないし1倍モルがより好ましい。なお、モノマー
は、式(III)で示されるMMAエステル単独か、MMAエス
テルと式(IV)で示されるラクトンまたはラクチドとの
混合物が用いられる。
用いる溶媒の量は体積でモノマーの0.1ないし1000倍
当量が好ましく、より好ましくは、0.5ないし100倍当量
である。溶媒の相対量が多くなると反応は一般に遅くな
る。
本発明において重合反応を行う温度については特に制
限はないが、−150℃ないし160℃が好ましく、より好ま
しくは−30℃ないし80℃である。また、反応時間に特に
制限はないが、5秒ないし100時間が好ましく、さらに
好ましくは1分ないしは30分である。また、重合反応の
雰囲気としては、アルコン、窒素ガス等の不活性雰囲気
中で行う。
反応条件、目的物によって反応速度が異なるので、ガ
スクロマトグラフィーや液体クロマトグラフィー等で原
料や生成物の定量を行い、反応時間を決定することが好
ましい。
こうして、末端に官能基を有する重合体を製造するこ
とができる。得られた重合体のうち、式(I−c) (式中、R1、Y、Z、p、mおよびnは、式(I)につ
いて定義したとおりであるが、但し、pは0以外のいず
れかの整数である) で表わされる重合体は、水性媒体(例えば、リン酸緩衝
化生理食塩水)中で撹拌すると、一般的にメタクリル酸
エステルに由来するセグメントをコア部とし、そしてエ
チレンオキシドに由来するセグメントをシエル部とする
ポリマーミセルを形成することができる。また、上記水
性媒体中に疎水性薬物、核酸、陰イオン性タンパク質、
陰イオン性薬物を共存させると、これらの物質をコア部
に担持したポリマーミセルを提供できる。こうして得ら
れるポリマーミセルは、平均粒径が数nm〜数100nmとす
ることができ、薬物送達用の担体または医薬組成物とし
て、好ましい特性を有している。それ故、本発明に従う
重合体は、薬物送達用の担体としても有用である。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明す
るが、これらはあくまでも例示であって、本発明をそれ
らのいずれかに特定しようとするものでない。
実施例1 カリウムエトキシドを開始剤としたポリ(N,
N−ジエチルアミノエチルメタクリレート)の製造 36mgのカリウムエトキシドをフラスコに精秤し、アル
ゴン置換を行う。17mLのテトラヒドロフラン、3.5mLの
N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレートをフラスコ
に加え、室温下5分間反応させた。ゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィー(GPC)にて測定した得られた化
合物の分子量は7,400、分子量分布1.3のポリマーであっ
た。NMRチャートを図1に示す。図1より生成物はN,N−
ジエチルアミノエチルメタクリレートがビニル重合した
ポリ(N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート)で
あることが分かる。
実施例2 ビニルベンジル末端ポリ(N,N−ジエチルア
ミノエチルメタクリレート)マクロモノマーの製造 アルゴン下、フラスコ中に100mLのTHF、4−ビニルベ
ンジルアルコール0.3gおよびカリウムナフタレン2.5mL
(1mol/L THF溶液)を加えたのち、N,N−ジエチルアミ
ノエチルメタクリレート20gを加え、5分間反応させ
た。定量的に得られた生成物の分子量は、GPCにより8,0
00であり、その分布は1.2であった。NMRチャートを図2
に示す。図2より生成物は末端にビニルベンジル基を有
するポリ(N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレー
ト)マクロモノマーであることが分かる。
実施例3 ビニルベンジル末端ポリ(2−N−ベンザル
アミノエチルメタクリレート)マクロモノマーの製造 N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレートの代わり
に、2−N−ベンザルアミノエチルメタクリレート20g
を加えたこと以外、実施例2と同様にして重合を行っ
た。定量的に得られた生成物の分子量は、GPCにより8,5
00であり、その分布は1.2であった。NMRチャートより生
成物は末端にビニルベンジル基を有するポリ(2−N−
ベンザルアミノエチルメタクリレート)マクロモノマー
であることが確認された。また、得られたポリマーを0.
1規定塩酸メタノール溶液で処理することによりイミン
結合が切断され、ポリ(2−アミノエチルメタクリレー
ト)マクロモノマーが得られた。
実施例4 ビニルベンジル末端ポリ(2−S−トリメチ
ルシリルメルカプトエチルメタクリレート)マクロモノ
マーの製造 N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレートの代わり
に2−S−トリメチルシリルメルカプトエチルメタクリ
レート21gを加えたこと以外、実施例2と同様にして重
合を行った。定量的に得られた生成物の分子量はGPCに
より9,000であり、その分布は1.2であった。NMRチャー
トより生成物は末端にビニルベンジル基を有するポリ
(2−S−トリメチルシリルメルカプトエチルメタクリ
レート)マクロモノマーであることが確認された。ま
た、得られたポリマーをフッ化テトラブチルアンモニウ
ムで処理することにより定量的にシリル基が脱離しポリ
(2−メルカプトエチルメタクリレート)マクロモノマ
ーが得られた。
実施例5 カリウムエトキシドを開始剤としたポリ(N,
N−ジエチルアミノエチルメタクリレート)とδ−バレ
ロラクトンとの共重合体の製造 アルゴン下、フラスコ中に15mLのTHF、4−ビニルベ
ンジルアルコール0.5gおよびカリウムナフタレン1.6mL
を加えたのち、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレ
ートとδ−バレロラクトンの混合溶液2.3mL(7:10mmo
l)を加えて15分反応させた。定量的に得られた生成物
の分子量は、GPCにより6,000であり、その分布は1.2で
あった。NMRチャートより生成物は末端にビニルベンジ
ル基を有し、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレー
トとδ−バレロラクトンの両方のシグナルを示す共重合
体であることが分かった。得られたポリマーサンプルの
メタノール溶液を1規定水酸化ナトリウム水溶液に投入
した後、GPCによって分子量を測定したところ、完全に
共重合体は加水分解し、分子量数百程度のオリゴマーが
検知された。これは両方のモノマーが別々に重合したの
でなく、明らかに共重合していることを示す。
実施例6 カリウムエトキシドを開始剤としたポリ(N,
N−ジエチルアミノエチルメタクリレート)とε−カプ
ロラクトンとの共重合体の製造 δ−バレロラクトンの代わりにε−カプロラクトンを
用いたこと以外、実施例5と同様に重合を行った。定量
的に得られた生成物の分子量はGPCにより7,000その分布
は1.2であった。NMRチャートより生成物は末端にビニル
ベンジル基を有し、N,N−ジエチルアミノエチルメタク
リレートとε−カプロラクトンの両方のシグナルを示す
共重合体であった。また、アルカリ加水分解の結果も実
施例5と同様であった。
実施例7 アセタール−ポリ(エチレングリコール)−
ポリ(N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート)ブ
ロック共重合体の製造 (1) 合成 ナスフラスコ内をアルゴン置換した後に、溶媒として
THF40ml、開始剤として3,3−ジエトキシ−1−プロパノ
ール1mmol(0.16ml)、カリウムナフタレン1mmol(3.1m
l)を加え10分間撹拌しメタル化を行った。その後、エ
チレンオキシドを100mmol(5ml)加え、2分間撹拌し重
合を行った。そして、その間反応液からサンプリング
し、PEGのGPC測定を行った。メタクリル酸N,N−ジメチ
ルアミノエチル(DMAEMA)を20mmol(3.4ml)加え、20
分間重合を行った後に自然失活によって反応を停止させ
た。その後、クロロホルム抽出、無水硫酸ナトリウム脱
水、濾過、エバポレートで濃縮、エーテル再沈、吸引濾
過、デシケーター内で一日減圧乾燥、ベンゼン凍結乾燥
で精製した後に、ブロック共重合体のGPC測定1H−NMR測
定を行った。
(2) 分離精製 蒸留水40mlにポリマー1.1gを溶かし、0.1N−HClを加
えて溶液をpH7に調整してイオン交換樹脂(アンバーラ
イト、IRC−84)を約40ml加えて30分間撹拌し吸引濾過
し行い蒸留水で数回洗った。その後、NaCl水溶液(5mol
/l)中にイオン交換樹脂を加えて30分間撹拌し吸引濾過
を行い蒸留水で数回洗った。その後、ろ液を0.1N−NaOH
でpH10に調整し塩を加え飽和させてからクロロホルム抽
出、無水硫酸ナトリウムで脱水後、濾過、エバポレー
ト、ベンゼン凍結乾燥を行った。
上記で開始剤にエチレンオキシドを反応させ、サンプ
リングした後の重合体(アセタール−PEG)(a)、次
いでDMAEMAを反応させた後であって、分離精製前のアセ
タール−PEG−PDMAEMA(b)および分離精製後のアセタ
ール−PEG−PDMAEMA(c)のゲ透過クロマトグラフィー
(GPC)の測定結果を図3に示す。
また、上記1H−NMR(溶媒:CDCl3、スキャン:64、室
温)の測定結果として、NMRスペクトログラムを図4に
示す。
実施例8 ポリマーミセルの調製 実施例7で得られた分離精製後のアセタール−PEG−P
DMAEMAブロック共重合体(PEG分子量5000、ブロック共
重合体1本鎖当たり約27個のジメチルアミノエチルメタ
クリレートに由来する単位を有するもの、8.64mg)をリ
ン酸緩衝液(PBS、10mM、pH7.4、1.0ml)に溶解した
後、ポリビニル硫酸水溶液(分子量200000、10.0ml)と
混合し、一晩4℃で静置した。このものについて動的光
散乱測定を行ったところ、平均粒径31.3nmの微粒子が測
定された(ミセルの粒径分布を図5に示す。)。
実施例9 末端保護基の脱保護ポリマーミセルの調製 アセタール−ポリエチレングリコール−ポリジメチル
アミノエチルメタクリレートブロック共重合体(PEG分
子量5000、ブロック共重合体1本当たり約27個のジメチ
ルアミノエチルメタクリレートに由来する単位を有する
もの、8.64mg)をPBS(1.0ml)に溶解した後、ポリビニ
ル硫酸水溶液(分子量200000、10.0ml)と混合した。こ
の溶液を3.0ml取り、アルデヒド基と結合して蛍光を発
する1,2−ジアミノ−4,5−ジメトキシベンゼン2塩酸塩
(0.61mg)を加え、さらに、1M塩酸を30μl加え、pH2.
4とした。その後、経時的に蛍光スペクトルの測定(励
起波長338nm、蛍光波長範囲350nmから500nm)を行っ
た。
その結果、時間経過に伴い、410nmの蛍光強度が増大
し、コンプレックスの表面に存在するアセタール基がア
ルデヒド基に変換されること、コンプレックス表面のア
ルデヒド基が反応性を有していることが示された。経時
的な蛍光強度の変化を図7に示す。
実施例10 末端保護基の脱保護ポリマーミセルの調製 アセタール−ポリエチレングリコール−ポリジメチル
アミノエチルメタクリレートブロック共重合体(PEG分
子量5000、ブロック共重合体1本鎖当たり約27個のジメ
チルアミノエチルメタクリレートに由来する単位を有す
るもの、8.64mg)をPBS(1.0ml)に溶解した後、ポリビ
ニル硫酸水溶液(分子量200000、10.0ml)と混合し、一
晩4℃で静置した。この溶液から3.0mlを取り、1M塩酸
を30μl加えpH2.4とし、2時間撹拌することにより、
アセタール基からアルデヒド基への変換を行い、1M水酸
化ナトリウム(30μl)を加え、pH7.4とした。この溶
液について動的光散乱測定を行うと、平均粒径28.9nmと
測定された(ミセルの粒径分布を図6に示す。)。
実施例11 核酸含有ポリマーミセルの調製 アンチセンスDNA(20量体、塩基配列:5'−TGGTGAGGTT
TGATCCGCAT−3'、10mg)をトリス−塩酸緩衝液(10mM、
pH7.4、1.0ml)に、アセタール−ポリエチレングルコー
ル−ポリジメチルアミノエチルメタクリレートブロック
共重合体(PEG分子量5000、ブロック共重合体1本鎖当
たり約27個のジメチルアミノエチルメタクリレートに由
来する単位を有するもの、1.1mg)をトリス−塩酸緩衝
液(10mM、pH7.4、1.1ml)に溶解した後、この各々の溶
液を混合し、一晩4℃で静置した。この溶液から2.0ml
を取り、1M塩酸を20μl加えpH2.4とし、2時間撹拌す
ることにより、アセタール基からアルデヒド基への変換
を行い、1M水酸化ナトリウム(20μl)を加え、pH7.4
とした。この溶液について動的光散乱測定を行うと、平
均粒径87.2nmと測定された。
産業上の利用可能性 リビング重合によって得ることのできる、ポリメタク
リル酸エステルのエステル部分に官能基を有する重合体
が提供される。また、これらの重合体は片末端に別の官
能基を有することもできると同時に、ブロック共重合体
またはランダム共重合体の形態でも提供しうる。これら
の重合体は、それらが有する官能基および重合体主鎖そ
れ自体の性質を通じて多種多様な材料、物品の表面処理
産業、特に医療用具の製造・加工産業、医療製剤の製造
業等で利用可能であろう。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08F 30/02 C08F 30/02 30/08 30/08 C08G 63/68 C08G 63/68 C12N 15/09 C12N 15/00 ZNAA (72)発明者 原田 敦史 千葉県松戸市松戸1495 ユーハイムウメ オカ202 (72)発明者 分林 大輔 千葉県野田市山崎1757―1 ホープラス ソメヤ203号 (56)参考文献 特公 昭57−27121(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 20/34 C08F 20/38 C08F 30/02 C08F 30/08 C08G 63/08 C08G 63/68 - 63/695 C08F 4/44

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(I)で示される末端に官能基を有
    するポリメタクリル酸エステルセグメントを含有する重
    合体: 式中、Xは基 R1 で表わされ、ここで、 R1は未置換もしくは置換された直鎖もしくは分枝のC
    1-15アルコキシ基、未置換もしくは置換されたアリール
    オキシ基または未置換もしくは置換されたアリール−C
    1-3アルコキシ基であり、ここで置換された場合の置換
    基は、ビニル基、アセタール形成性基、シアノ基、アル
    デヒド基、カルボキシル基、アミノ基、C1-6アルコキシ
    カルボニル基、C2-7アシルアミド基、同一もしくは異な
    るトリ−C1-6アルキルシロキシ基、シロキシ基またはシ
    リルアミノ基であり、 連結基−L−は、式 で表され、ここでR2は、同一もしくは異なるC1-6アルキ
    ル基であり、 qは整数3〜5から選ばれ、そして pは0〜10,000の整数から選ばれ、 Yは上記式(a′)または(b′)と同じ意味をもつ単
    位であり、 Zは、基 で表され、ここでR3は水素またはC1-6アルキル基であ
    り、AはNR6R7P(OR8、SR9またはSHであり、そしてrは0または
    1であり、ここでR6、R7およびR8は同一もしくは異なる
    C1-6アルキル基であり、そしてR9はトリ−C1-6アルキル
    シリル基であり、かつ nは0または5〜10,000の整数から選ばれ、 mは、5〜10,000の正数から選ばれるが、但し、nが0
    以外のとき、ランダム共重合体となり、また、pおよび
    nが同時に0である場合は、R1が未置換の直鎖もしくは
    分枝のC1-15アルコキシ基以外の基となる。
  2. 【請求項2】基 R1 のpが0である請求項1記載の重合体。
  3. 【請求項3】nが0以外の正数である請求項1または2
    記載の重合体。
  4. 【請求項4】nが0である請求項1または2記載の重合
    体。
  5. 【請求項5】Zが基 である請求項1〜4のいずれかに記載の重合体。
  6. 【請求項6】連結基Lが、式 −CH2CH2−O− (c′) で表され、pが0以外のいずれかの整数である請求項1
    〜5のいずれかに記載の重合体。
  7. 【請求項7】R1がアセタール形成性基またはアルデヒド
    で置換された直鎖もしくは分枝のC1-15アルコキシ基で
    あり、連結基Lが、式 −CH2CH2−O− (c′) で表され、pが0以外のいずれかの整数であり、 Zが基 で表され、nが0である、請求項1記載の重合体。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれかに記載の重合体の
    製造方法であって、式(II) X−M (II) (式中、Xは式(I)について定義したとおりであり、
    Mはリチウム、ナトリウム、カリウム、セシウムまたは
    ストロンチウムを表す) のアルカリ金属アルコラートを、式(III) (式中、Zは式(I)について定義したとおりである) のメタクリル酸エステルおよび、場合によって、式(I
    V)(a)または(b) (上式中、qおよびR2は式(I)について定義したと
    おりである) のラクトンまたはラクチドと、不活性溶媒の存在または
    不存在下で重合せしめることを特徴とする方法。
  9. 【請求項9】式(II)におけるXを表す基 R1 のpが0である請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】式(II)におけるXが、式 R1CH2CH2O で表され、pが0以外のいずれかの整数である請求項8
    記載の方法のうち、請求項7記載の重合体の製造方法。
  11. 【請求項11】式(III)のメタクリル酸エステルと式
    (IV)のラクトンまたはラクチドの共存する反応系で重
    合を行う請求項8〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 【請求項12】式(IV)のラクトンまたはラクチドを含
    まない反応系で重合を行う請求項8〜10のいずれかに記
    載の方法。
  13. 【請求項13】式(I−c) (式中、R1、Y、Z、p、mおよびnは、式(I)につ
    いて定義したとおりであるが、但し、pは0以外のいず
    れかの整数である) で表わされる重合体のメタクリル酸エステルに由来する
    セグメントをコア部とし、そしてエチレンオキシドに由
    来するセグメントをシエル部とするポリマーミセル組成
    物。
  14. 【請求項14】式(I−c)で表わされる重合体が、n
    が0である請求項13記載のポリマーミセル組成物。
  15. 【請求項15】コア部に核酸または陰イオン性タンパク
    質を担持する請求項13または14記載のポリマーミセル組
    成物。
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