JP3310071B2 - 射出成形機の制御方法 - Google Patents

射出成形機の制御方法

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JP3310071B2
JP3310071B2 JP27063193A JP27063193A JP3310071B2 JP 3310071 B2 JP3310071 B2 JP 3310071B2 JP 27063193 A JP27063193 A JP 27063193A JP 27063193 A JP27063193 A JP 27063193A JP 3310071 B2 JP3310071 B2 JP 3310071B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は射出成形機の制御方法に
関し、詳しくは射出工程、射出工程から保圧工程への切
換え、および保圧工程の一連の工程での射出速度や射出
圧力と云った射出条件を適宜に制御して、所定の射出成
形品が得られるようにする射出成形機の制御方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、射出成形機において、射出工程
と、射出工程から保圧工程への切換え、および保圧工程
の一連の工程での射出条件を適宜設定して射出部材を動
作制御するのに、例えば図5に示すような方法が採られ
ている。
【0003】この従来の制御方法の場合、射出工程で
は、予め設定された位置にスクリューやプランジャーと
云った射出部材が到達することにより、射出速度を切り
換えるか、あるいは射出部材の駆動側に設けられたロー
ドセル等で検出される射出圧力が予め設定された圧力に
達することにより射出速度を切り換えるかしている。
【0004】このときの射出速度は、ステップ信号、P
TP、およびCP制御と云った指令値に基づく図5
(d)に示すような固定加速度波形に従って制御されて
いる。
【0005】また、射出工程から保圧工程への切換え
は、前記固定加速度波形に従って動作制御されている射
出部材が予め設定された位置に到達するか、あるいは射
出圧力が予め設定された圧力に達することにより行う。
【0006】さらに保圧工程は、時間の経過とともに段
階的に減圧するように図5(b)の如く複数段階に設定
された圧力P1 〜P2 を保持するように、比例、積分の
圧力フィードバック制御を行うか、あるいはこれらにフ
ィードフォワード値を加えた圧力フィードフォワード・
フィードバック制御を行うことによって、射出圧力の安
定を図っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のよ
うな射出条件の制御方法によると、射出工程から保圧工
程に切り換える直前のステップ信号、PTP、CP制御
に従う固定加速度が、射出速度制御から射出圧力制御に
切り換わる際に、図7に示すようなオーバーシュート圧
力POVが発生しやすい。このようなオーバーシュート圧
力POVは、成形品に重量のバラツキ等をもたらすので、
品質上問題である。
【0008】そこで前記固定加速度は、オーバーシュー
ト圧力POVが生じない適正な減速加速度が得られるよう
に条件設定されるようにするが、樹脂や成形品ごとに適
正な減速加速度は異なるので、適正な減速加速度を得る
のに相当な熟練を要するし、熟練者でも多大な時間を費
やしている。しかも、結果的には適正な減速加速度が得
られていないことがときとしてあり、成形品の品質低下
を招くことがある。
【0009】また保圧工程では、時間経過に伴って複数
段階に設定された圧力P1 、P2 を順次に保持するの
に、所定時点で減圧が行われる。しかしこの減圧は、金
型内の樹脂の実際の充填状態に射出条件が適正に対応し
ないために、成形品の反りやインサート成形におけるイ
ンサート品の損傷が起こることがあり、これを回避する
射出条件の設定にも熟練を要するし、熟練者でも困難で
ある。
【0010】本発明は、このような成形品の品質に係わ
る射出条件の設定における従来の問題を解消することを
課題とし、適正な射出条件を自動的に短時間に得て、安
定した品質の成形品を成形できる射出成形機の制御方法
を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の射出成形機の制
御方法は、上記のような目的を達成するために、予め可
塑化した樹脂を射出部材の進出により金型内に射出して
成形する射出成形機にて、射出部材の射出速度を減速し
て射出工程から保圧工程に切り換える際の射出特性を、
異なった射出速度について実測する工程と、この実測結
果を基に所定の演算処理を実行し、射出工程から保圧工
程に切り換える際の射出速度の最適減速加速度を求める
工程と、以降の各回の射出成形における射出工程から保
圧工程への切り換え時における射出速度が前記最適減速
加速度を満足して減速されるように射出部材の動作条件
を設定する工程とを、予め設定したプログラムに従って
自動的に行うことを第1の特徴とするものである。
【0012】演算処理は以下の演算式によって、最適減
速加速度αを求めるのが好適である。
【0013】
【数5】
【0014】
【数6】
【0015】
【数7】
【0016】
【数8】
【0017】本発明の射出成形機の制御方法は、予め可
塑化した樹脂を射出部材の進出により金型内に射出して
成形する射出成形機における、射出工程、射出工程から
保圧工程への切換え、および保圧工程の一連の工程での
射出速度および射出圧力を射出部材の動作制御により制
御するのに、樹脂の充填完了状態を金型内の所定部分で
の温度や圧力によって検出する充填センサからの検出出
力があるまでは、射出部材の駆動側で検出される射出圧
力に基づいて制御し、充填センサからの検出出力がある
と保圧工程での射出圧力の減圧を行うことを第2の特徴
とするものである。
【0018】
【作用】本発明の射出成形機の制御方法における第1の
特徴の上記構成では、予め設定されたプログラムに従っ
て、射出部材の射出速度を減速して射出工程から保圧工
程に切り換える際の射出特性を、異なった射出速度につ
いて実測した後、この実測結果を基に所定の演算処理を
実行して射出工程から保圧工程に切り換える際の射出速
度の最適減速加速度を求め、以降の各回の射出成形にお
ける射出工程から保圧工程への切り換え時における射出
速度が前記最適減速加速度を満足するように射出部材の
動作条件を設定するので、この動作条件を樹脂材料や成
形品が異なるごとに人が設定するような手間を省くこと
ができるし、樹脂材料や成形品ごとに異なる最適減速加
速度を、異なった射出速度での射出特性の実測と、この
実測結果に基づく演算とによって、熟練を要することな
く、また長時間を費やすことなく正確に得て射出工程か
ら保圧工程に切り換えるときの射出圧力のオーバーシュ
ートを回避し、射出圧力のオーバーシュートにより生じ
る成形品の重量のバラツキ等を防止することができる。
【0019】この際、最適減速加速度αを以下の演算式
にて求めることにより、
【0020】
【数9】
【0021】
【数10】
【0022】
【数11】
【0023】
【数12】
【0024】射出成形時の樹脂ごとに、成形品ごとに異
なって、射出速度Vと射出圧力Pとの関係に大きく影響
するダンパ係数Dおよびバネ定数Kを射出特性P1a、P
1b、P2a、V3 、V3c、Δt、t1 、x1 の実測結果を
基に考慮することになるので、実際に則した適正な射出
条件、特に射出速度の最適減速加速度αを設定し、成形
品の品質のさらなる安定化を図ることができる。
【0025】本発明の射出成形機の制御方法における第
2の特徴の上記構成では、射出工程、射出工程から保圧
工程への切換え、および保圧工程の一連の工程での射出
速度および射出圧力を射出部材の動作制御により制御す
るのに、樹脂の充填完了状態を金型内の所定部分での温
度や圧力によって検出する充填センサからの検出出力が
あるまでは、従来通りに射出部材の駆動側で検出される
射出圧力に基づき制御するが、充填センサからの検出出
力があった時点で、保圧工程での射出圧力の減圧を行う
ので、この減圧を樹脂の金型内への実際の充填完了状態
にて行って低圧成形を適正に開始し、成形品に反が生じ
たり、インサート成形時のインサート品に損傷が生じる
のを防止することができる。
【0026】
【実施例】以下本発明の一実施例としての射出成形機の
制御方法を図1〜図4を参照しながら説明する。
【0027】図1は本発明が適用された射出成形機を示
している。この射出成形機は金型17と、予め可塑化し
ている樹脂を射出して金型17のキャビティ17a内に
充填し成形されるようにする射出装置20とで構成され
ている。
【0028】金型17のキャビティ17aの上端部には
キャビティ17a内に樹脂を受入れるためのランナ18
が通じている。キャビティ17aの下端部には貯留空間
11が通じており、金型17内に前記貯留空間11を通
じて樹脂のキャビティ17a内への充填完了を検出する
充填センサ16が設けられている。
【0029】本実施例の場合、充填センサ16はキャビ
ティ17a内に樹脂が充填完了状態になったときの昇圧
状態に応動するよう、貯留空間11に臨む第1のロッド
16a、この第1のロッド16aの前記応動動作に連動
する第2のロッド16b、この第2のロッド16bの前
記連動によって押動されるリミットスイッチ16cから
なる充填リミットスイッチ機構としてある。しかし、こ
れに代わって貯留空間11部等の温度状態を検出して樹
脂の充填完了状態になったのを検出する温度センサとす
ることもできる。要するに樹脂がキャビティ17a内に
充填完了状態になるのに対応して充填完了信号が得られ
ればよい。
【0030】射出装置20は、金型17のランナ18の
外部への開口部にノズル12を当てがわれ、側周面の基
部に設けた樹脂供給口13から予め可塑化して供給され
る樹脂を受入れるシリンダ1と、シリンダ1内に後方か
ら挿入された射出部材としてのプランジャー2と、この
プランジャー2の後端に連結されてサーボモータ7らの
回転駆動によりプランジャー2を進退させるボールネジ
8とを備える。
【0031】プランジャー2およびボールネジ8の両側
に設けられた一対のガイド5により案内され、かつボー
ルネジ8と螺合しているボールネジナット6に連結部材
4を一体に設け、この連結部材4をプランジャー2の後
端部に軸線方向の若干の遊びを持って連結してある。そ
して、連結部材4のプランジャー2の後端と対向する部
分にはロードセル3を有し、ボールネジ8はロードセル
3を介しプランジャー2を押動して進出させ、シリンダ
1内に供給されている可塑化した樹脂をノズル12から
射出させるときの射出圧力を駆動側で検出できるように
している。
【0032】プランジャー2の先端部のプランジャーヘ
ッド9の直後にはシリンダ1内の樹脂が後方へ逃げるの
を阻止する逆止弁10が設けられている。
【0033】サーボモータ7にはエンコーダ15が設け
られ、プランジャー2の進退位置を検出できるようにし
てある。
【0034】さらに、射出装置20には、サーボモータ
7を介して、射出成形における射出工程、射出工程から
保圧工程への切換え、および保圧工程の一連の工程での
射出部材であるプランジャー2を動作制御する制御装置
14が接続されている。この制御装置14はマイクロコ
ンピュータを利用したものが好適であり、この制御のた
めに前記充填センサ16、ロードセル3、およびエンコ
ーダ15からの検出信号が制御装置14に入力されるよ
うにしてある。
【0035】この射出成形機における射出成形のための
本実施例での制御方法を以下に述べる。
【0036】例えば図2に示すように、射出速度を
1 、V2 、V3 と順次に減速しながら射出工程を行
い、射出工程から保圧工程への切換えを射出速度V3
らの減速加速度αでの減速をある時間t0 の間行って所
定の射出圧力P1 での保圧工程に移行し、保圧工程では
樹脂の充填完了に同期して射出圧力P2 に減圧し、低圧
成形を行う場合を考える。
【0037】これを実行するのに本実施例では、図3の
フローチャートに示すような制御を行う。
【0038】まず、ステップ♯1において射出速度を前
記V3 およびV3Cにて所定の金型17および所定の樹脂
材料を用いた試験成形を行う。なおV3cはV3 を係数c
倍したものである。図4はこれら試験成形の際の、プラ
ンジャー2の位置x、射出速度V、および射出圧力Pの
実際の関係を示している。
【0039】そして、V3 での試験成形において、射出
圧力がP1aに達したときのプランジャー2の位置x1
1aの時点からΔt経過後に到達した射出圧力P1b、お
よびP1aからP1 に達するまでの時間t1 、V3cにてプ
ランジャー2がx1 位置に到達したときの射出圧力P2a
を実測する。なお、P1aはP1 を係数a倍したものであ
る。
【0040】このような実測項目は、前記金型17で成
形される成形品19および使用する樹脂に固有の射出特
性であり、この実測結果から、
【0041】
【数13】
【0042】なる連立方程式が得られる。
【0043】ここに、Dは樹脂のダンパ係数、Kは樹脂
のバネ定数であり、共に成形品ごと、樹脂ごとに異なっ
て、射出成形時の射出速度と射出圧力との関係に大きく
影響する射出特性である。
【0044】上記連立方程式から
【0045】
【数14】
【0046】が得られる。
【0047】そして、V=一定であるとき、P=DV+
KV+Kxであり、これを微分すると、
【0048】
【数15】
【0049】となる。
【0050】また、射出速度V3 から減速加速度αにて
減速し、圧力がP1aから時間t後にP1 となるときの、
実際の射出速度Vとの関係は、 V=V3 −αt であり、以下の関係式が成り立つ。
【0051】
【数16】
【0052】である。これを微分すると、
【0053】
【数17】
【0054】となる。ここで、
【0055】
【数18】
【0056】
【数19】
【0057】を満足すればよく、この連立方程式から
【0058】
【数20】
【0059】が得られ、最適減速加速度αを求めること
ができる。
【0060】そこで、図3の前記ステップ♯1で射出特
性を実測した後、ステップ♯2では前記実測のもとに、
上記演算式〜での演算を行い、演算式から最適減
速加速度αを得る。そして次のステップ♯3では射出工
程の最終段階でV3 となった射出速度から所定の射出圧
力P1 での保圧工程に切り換えるときの減速加速度を前
記最適減速加速度αに設定する。つまり、射出工程から
保圧工程への切り換わり時に射出速度が前記最適減速加
速度を満足して減速されるように、射出部材であるプラ
ンジャー2の動作条件を設定する。
【0061】要するに本実施例では、予め設定されたプ
ログラムに従って、プランジャー2の射出速度を減速し
て射出工程から保圧工程に切り換える際の射出特性を、
異なった射出速度V3 とV3cについて実測した後、この
実測結果を基に所定の演算処理を実行して射出工程から
保圧工程に切り換える際の射出速度の最適減速加速度α
を求め、以降の各回の射出成形における射出工程から保
圧工程への切り換え時における射出速度が前記最適減速
加速度αを満足するようにプランジャー2の動作条件を
設定するので、この動作条件を樹脂材料や成形品が異な
るごとに人が設定するような手間を省くことができる
し、樹脂材料や成形品ごとに異なる最適減速加速度α
を、異なった射出速度V3 、V3cでの射出特性の実測
と、この実測結果に基づく演算とによって、熟練を要す
ることなく、また長時間を費やすことなく正確に得て射
出工程から保圧工程に切り換えるときの射出圧力のオー
バーシュートを回避し、射出圧力のオーバーシュートに
より生じる成形品の重量のバラツキ等を防止することが
できる。したがって、成形品の品質の向上と低コスト化
が実現する。
【0062】特に、本実施例では前記〜を利用した
演算を行うことにより、射出成形時の樹脂ごとに、成形
品ごとに異なって、射出速度Vと射出圧力Pとの関係に
大きく影響するダンパ係数Dおよびバネ定数Kを射出特
性P1a、P1b、P2a、V3 、V3c、Δt、t1 、x1
実測結果を基に考慮することになるので、実際に則した
適正な射出条件、特に射出速度の最適減速加速度αを設
定し、成形品の品質のさらなる安定化を図ることができ
る。
【0063】ステップ♯4〜♯7は、前記演算により求
めた最適減速加速度αによって、射出工程から保圧工程
への切換えを行い、必要数の成形品を成形する過程を示
している。具体的には、ステップ♯4、♯5で、プラン
ジャー2の駆動側に設けたロードセル3により検出され
る射出圧力に基づいて、プランジャー2の動作制御を行
い、射出工程と、射出工程から所定の射出圧力P1 での
保圧工程への前記最適減速加速度αでの切換え、および
射出圧力P1 での保圧工程を実行する。
【0064】そして、ステップ♯6にて、樹脂の充填完
了状態を金型17内の所定部分の実際状態で検出する充
填センサ16からの検出出力に基づき、保圧工程におけ
る射出圧力P1 から射出圧力P2 への減圧を行って所定
時間低圧成形状態とし、成形を終える。 成形後ステッ
プ♯7で所定数の成形が終了したかどうかを検出し、所
定数の成形が完了するまで上記ステップ♯4〜♯6の工
程を繰り返す。
【0065】そしてロットや、成形品、使用樹脂が異な
る都度、あるいはその他の理由で成形条件が異なること
になる都度、ステップ♯1からの工程を実行するように
する。
【0066】このように、射出工程、射出工程から保圧
工程への切換え、および保圧工程の一連の工程での射出
速度および射出圧力を射出部材の動作制御により制御す
るのに、樹脂の充填完了状態を金型17内の所定部分で
の実際状態によって検出する充填センサ16からの検出
出力があった時点で、保圧工程での射出圧力の減圧を行
うと、この減圧を樹脂の金型17内への実際の充填完了
状態にて行って低圧成形を適正に開始することになるの
で、成形品に反が生じたり、インサート成形時のインサ
ート品に損傷が生じるのを防止することができる。
【0067】
【発明の効果】本発明の射出成形機の制御方法の第1の
特徴によれば、予め設定されたプログラムに従って、射
出部材の射出速度を減速して射出工程から保圧工程に切
り換える際の、実測した射出特性を基に所定の演算処理
を実行して射出工程から保圧工程に切り換わる際の射出
速度の最適減速加速度を求め、以降の各回の射出成形に
おける射出工程から保圧工程への切り換えが最適減速加
速度を満足して行われるように射出部材の動作条件を設
定して、樹脂材料や成形品が異なるごとに人が動作条件
を設定するような手間が省けるとともに、樹脂材料や成
形品ごとに異なる最適減速加速度を、異なった射出速度
での射出特性の実測と、この実測結果に基づく演算とに
よって、熟練を要することなく、また長時間を費やすこ
となく正確に得て射出工程から保圧工程に切り換えると
きの射出圧力のオーバーシュートを回避し、射出圧力の
オーバーシュートにより生じる成形品の重量のバラツキ
等を防止できるようにするので、成形品の品質の向上と
低コスト化を図ることができる。
【0068】この際、最適減速加速度αを以下の演算式
にて求めることにより、
【0069】
【数21】
【0070】
【数22】
【0071】
【数23】
【0072】
【数24】
【0073】射出成形時の樹脂ごとに、成形品ごとに異
なって、射出速度Vと射出圧力Pとの関係に大きく影響
するダンパ係数Dおよびバネ定数Kを射出特性P1a、P
1b、P2a、V3 、V3c、Δt、t1 、x1 の実測結果を
基に考慮して、実際に則した適正な射出条件、特に射出
速度の最適減速加速度αを設定することになるので、成
形品の品質のさらなる安定化を図ることができる。
【0074】本発明の射出成形機の制御方法の第2の特
徴によれば、射出工程と、射出工程保圧工程への切換
え、および保圧工程の一連の工程での射出速度および射
出圧力を射出部材の動作制御により制御するのに、樹脂
の充填完了状態を金型内の所定部分での温度や圧力によ
って検出する充填センサからの検出出力があった時点
で、保圧工程での射出圧力の減圧を行って、この減圧が
樹脂の金型内への実際の充填完了状態にて低圧の成形を
適正に開始できるようにするので、成形品に反りができ
るようなことを防止して成形品の品質を向上することが
できるし、インサート成形時のインサート品の損傷を防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された射出成形機の一例を示す断
面図である。
【図2】図1の射出成形機による射出成形時の条件設定
例を示すグラフである。
【図3】図1の射出成形機により、図2の条件設定を満
足して射出成形を行うときの本発明の一実施例としての
制御例を示すフローチャートである。
【図4】図3の制御での射出特性の実測例を示す説明図
である。
【図5】従来の射出成形における射出成形機の制御条件
例を示すグラフである。
【図6】図5に示す従来の制御例での実際の射出速度と
射出圧力との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 シリンダ 2 射出部材 3 ロードセル 7 サーボモータ 11 貯留空間 12 ノズル 14 制御装置 15 エンコーダ 16 充填センサ 17 金型 19 成形品 20 射出装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸山 義雄 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−197114(JP,A) 特開 平2−43021(JP,A) 特開 昭63−128927(JP,A) 特開 平2−141221(JP,A) 特開 昭61−188119(JP,A) 特開 平5−253995(JP,A) 国際公開92/11994(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/00 - 45/84

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め可塑化した樹脂を射出部材の進出に
    より金型内に射出して成形する射出成形機にて、射出部
    材の射出速度を減速して射出工程から保圧工程に切り換
    える際の射出特性を、異なった射出速度について実測す
    る工程と、この実測結果を基に所定の演算処理を実行
    し、射出工程から保圧工程に切り換える際の射出速度の
    最適減速加速度を求める工程と、以降の各回の射出成形
    における射出工程から保圧工程への切り換え時における
    射出速度が前記最適減速加速度を満足して減速されるよ
    うに射出部材の動作条件を設定する工程とを、予め設定
    したプログラムに従って自動的に行うことを特徴とする
    射出成形機の制御方法。
  2. 【請求項2】 演算処理は以下の演算式〜によっ
    て、最適減速加速度αを求める請求項1に記載の射出成
    形機の制御方法。 【数1】 【数2】 【数3】 【数4】
  3. 【請求項3】 予め可塑化した樹脂を射出部材の進出に
    より金型内に射出して成形する射出成形機における、射
    出工程、射出工程から保圧工程への切換え、および保圧
    工程の一連の工程での射出速度および射出圧力を射出部
    材の動作制御により制御するのに、樹脂の充填完了状態
    を金型内の所定部分での温度や圧力によって検出する充
    填センサからの検出出力があるまでは、射出部材の駆動
    側で検出される射出圧力に基づいて制御し、充填センサ
    からの検出出力があると保圧工程での射出圧力の減圧を
    行うことを特徴とする射出成形機の制御方法。
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